JPH0818899B2 - 結晶育成方法 - Google Patents
結晶育成方法Info
- Publication number
- JPH0818899B2 JPH0818899B2 JP21650889A JP21650889A JPH0818899B2 JP H0818899 B2 JPH0818899 B2 JP H0818899B2 JP 21650889 A JP21650889 A JP 21650889A JP 21650889 A JP21650889 A JP 21650889A JP H0818899 B2 JPH0818899 B2 JP H0818899B2
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- Japan
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- crystal
- dislocations
- growth
- orientation
- seed crystal
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、融液引き上げ法による結晶育成方法に関
し、特に結晶欠陥が種結晶から育成中の半導体結晶に伝
播しない育成方法に関する。
し、特に結晶欠陥が種結晶から育成中の半導体結晶に伝
播しない育成方法に関する。
(従来の技術) SiやGaAs等の半導体ウエーハは、一般にるつぼ内の融
液中に種結晶を付けて回転しながら引き上げる融液引き
上げ法により育成している。従来、この方法で育成した
半導体結晶中には、多数の転位が残存することが知られ
ている。Si結晶においては、現在、完全に無転位の結晶
を得る技術が確立しているが、GaAsやInP等の化合物半
導体中には104から105cm-2の密度の転位が残存する。こ
のうち熱応力による滑り転位は、不純物を添加すること
によってその発生を低減できるが、種結晶から成長方向
に真直ぐ伝播する転位(軸上転位)は完全に除去できな
い。軸上転位を除去する方法として従来様々な方法が試
みられている。たとえば、ネッキングにより転位を結晶
の外部へ逃がす方法があるが、中心部の軸上転位は残
り、本質的な解決にならない。また、クワモトとホーム
ズ(ジャーナルオブクリスタルグロース(J.of Crystal
Growth)第91巻、1988年、567頁)は一般的な<001>
引き上げの他に<111>や<441>引き上げを行ったが、
軸上転位は存在すると報告している。
液中に種結晶を付けて回転しながら引き上げる融液引き
上げ法により育成している。従来、この方法で育成した
半導体結晶中には、多数の転位が残存することが知られ
ている。Si結晶においては、現在、完全に無転位の結晶
を得る技術が確立しているが、GaAsやInP等の化合物半
導体中には104から105cm-2の密度の転位が残存する。こ
のうち熱応力による滑り転位は、不純物を添加すること
によってその発生を低減できるが、種結晶から成長方向
に真直ぐ伝播する転位(軸上転位)は完全に除去できな
い。軸上転位を除去する方法として従来様々な方法が試
みられている。たとえば、ネッキングにより転位を結晶
の外部へ逃がす方法があるが、中心部の軸上転位は残
り、本質的な解決にならない。また、クワモトとホーム
ズ(ジャーナルオブクリスタルグロース(J.of Crystal
Growth)第91巻、1988年、567頁)は一般的な<001>
引き上げの他に<111>や<441>引き上げを行ったが、
軸上転位は存在すると報告している。
(発明が解決しようとする課題) 上述した従来の結晶育成方法では、種結晶から成長方
向に真直ぐに伝播する軸上転位を完全に除去できないと
いう欠点があった。
向に真直ぐに伝播する軸上転位を完全に除去できないと
いう欠点があった。
本発明は、このような従来の問題点を解決した半導体
結晶の育成方法を提供することを目的とする。
結晶の育成方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の結晶育成方法は、融液引き上げ法による半導
体結晶の育成において、種結晶の方位を<410>とし、
この方位を結晶成長軸方向とすることを特徴としてい
る。
体結晶の育成において、種結晶の方位を<410>とし、
この方位を結晶成長軸方向とすることを特徴としてい
る。
また、融液引き上げ法による半導体結晶の育成におい
て、<001>と<101>との間の範囲の任意方向に種結晶
の方位を定め、前記種結晶の方位を結晶成長軸方向と
し、前記結晶成長軸に最も近い転位の伝搬方向と前記結
晶成長軸との角度をA、種結晶の直径をDとして、D/ta
nAの長さのネッキングを行うことを特徴としている。
て、<001>と<101>との間の範囲の任意方向に種結晶
の方位を定め、前記種結晶の方位を結晶成長軸方向と
し、前記結晶成長軸に最も近い転位の伝搬方向と前記結
晶成長軸との角度をA、種結晶の直径をDとして、D/ta
nAの長さのネッキングを行うことを特徴としている。
(実施例) 次に、本発明について図面を参照して説明する。
一般的な法則として、結晶成長に伴って伝播して行く
転位は、その転位のエネルギーが最小になるような方向
に伸びる。それで、半導体結晶のようなダイヤモンド型
構造のすべり系に対し上の法則を適用し、任意の成長方
向に対して任意の方向を持つ転位のエネルギーを計算
し、それらが最小になる位置を求めた。第1図は、6種
類のそれぞれのバーガースベクトルを持つ転位につい
て、それらの転位のエネルギーが最小になる位置を示し
ている。横軸は成長方向で、[001]からの離角として
示している。縦軸はエネルギーが最小となる転位線の方
向で、成長方向からの離角として示している。第1図に
よれば、成長方向が[001]の場合、バーガースベクト
ルbが±a/2[110]と±a/2[1−10]の転位は成長軸
と一致した方向でエネルギー最小となり、したがって、
結晶成長と共に伝播し軸上転位となる。また、成長方向
が[101]の場合には、バーガースベクトルbが±a/2
[101]と±a/2[10−1]の転位が成長軸と一致した方
向でエネルギー最小となり、軸上転位となる。すべての
転位が成長軸から最も遠ざかるのは、成長軸を[001]
から約14度傾けた場合、すなわち、[104]であること
が第1図から読み取れる。
転位は、その転位のエネルギーが最小になるような方向
に伸びる。それで、半導体結晶のようなダイヤモンド型
構造のすべり系に対し上の法則を適用し、任意の成長方
向に対して任意の方向を持つ転位のエネルギーを計算
し、それらが最小になる位置を求めた。第1図は、6種
類のそれぞれのバーガースベクトルを持つ転位につい
て、それらの転位のエネルギーが最小になる位置を示し
ている。横軸は成長方向で、[001]からの離角として
示している。縦軸はエネルギーが最小となる転位線の方
向で、成長方向からの離角として示している。第1図に
よれば、成長方向が[001]の場合、バーガースベクト
ルbが±a/2[110]と±a/2[1−10]の転位は成長軸
と一致した方向でエネルギー最小となり、したがって、
結晶成長と共に伝播し軸上転位となる。また、成長方向
が[101]の場合には、バーガースベクトルbが±a/2
[101]と±a/2[10−1]の転位が成長軸と一致した方
向でエネルギー最小となり、軸上転位となる。すべての
転位が成長軸から最も遠ざかるのは、成長軸を[001]
から約14度傾けた場合、すなわち、[104]であること
が第1図から読み取れる。
以上のように、種結晶の方位を<410>とすることに
より、軸上転位を本質的に除去し、結晶欠陥の無い半導
体結晶を育成できる。
より、軸上転位を本質的に除去し、結晶欠陥の無い半導
体結晶を育成できる。
また、[001]と[101]との間の範囲の任意方向に種
結晶の方位を定めると、最も成長軸に近い転位でも結晶
の成長軸からある角度をもって伝播する。その角度をA
とすると、種結晶の直径がDの時、D/tanAだけの長さの
ネッキングを行えばすべての転位は完全に除去すること
ができる。例えば成長方向を[102]とすると、最も成
長軸に近い転位は第1図によればバーガースベクトルb
が±a/2[101]の転位であり、転位の伝播方向は約9度
と読みとれる。種結晶の直径Dはふつう2〜3mmなの
で、D/tanA=3/tan9゜=19(mm)だけの長さネッキング
すれば、種結晶からの転位をすべて除去できる。
結晶の方位を定めると、最も成長軸に近い転位でも結晶
の成長軸からある角度をもって伝播する。その角度をA
とすると、種結晶の直径がDの時、D/tanAだけの長さの
ネッキングを行えばすべての転位は完全に除去すること
ができる。例えば成長方向を[102]とすると、最も成
長軸に近い転位は第1図によればバーガースベクトルb
が±a/2[101]の転位であり、転位の伝播方向は約9度
と読みとれる。種結晶の直径Dはふつう2〜3mmなの
で、D/tanA=3/tan9゜=19(mm)だけの長さネッキング
すれば、種結晶からの転位をすべて除去できる。
以上のように、<001>と<101>との間の範囲の任意
方向に種結晶の方位を定め、その設定した方位に対して
最も適当な長さのネッキングを行うことにより、軸上転
位を本質的に除去し、結晶欠陥の無い半導体結晶を育成
できる。
方向に種結晶の方位を定め、その設定した方位に対して
最も適当な長さのネッキングを行うことにより、軸上転
位を本質的に除去し、結晶欠陥の無い半導体結晶を育成
できる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば融液引き上げ法
により育成する半導体結晶中に種結晶から伝播する軸上
転位を本質的に除去し、結晶欠陥の無い半導体結晶を育
成できる。
により育成する半導体結晶中に種結晶から伝播する軸上
転位を本質的に除去し、結晶欠陥の無い半導体結晶を育
成できる。
第1図は、転位の伝播方向と結晶の成長方向との関係を
示す図である。
示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】融液引き上げ法による半導体結晶の育成に
おいて、種結晶の方位を<410>とし、この方位を結晶
成長軸方向とすることを特徴とする結晶育成方法。 - 【請求項2】融液引き上げ法による半導体結晶の育成に
おいて、<001>と<101>との間の範囲の任意方向に種
結晶の方位を定め、前記種結晶の方位を結晶成長軸方向
とし、前記結晶成長軸に最も近い転位の伝搬方向と前記
結晶成長軸との角度をA、種結晶の直径をDとして、D/
tanAの長さのネッキングを行うことを特徴とする結晶育
成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21650889A JPH0818899B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | 結晶育成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21650889A JPH0818899B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | 結晶育成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0380184A JPH0380184A (ja) | 1991-04-04 |
JPH0818899B2 true JPH0818899B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=16689528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21650889A Expired - Lifetime JPH0818899B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | 結晶育成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0818899B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4142332B2 (ja) | 2002-04-19 | 2008-09-03 | Sumco Techxiv株式会社 | 単結晶シリコンの製造方法、単結晶シリコンウェーハの製造方法、単結晶シリコン製造用種結晶、単結晶シリコンインゴットおよび単結晶シリコンウェーハ |
DE102008026784A1 (de) | 2008-06-04 | 2009-12-10 | Siltronic Ag | Epitaxierte Siliciumscheibe mit <110>-Kristallorientierung und Verfahren zu ihrer Herstellung |
-
1989
- 1989-08-22 JP JP21650889A patent/JPH0818899B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JournalofCrystrlMrouth102(1990)第949−956頁 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0380184A (ja) | 1991-04-04 |
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