JPH08188836A - 鉄スクラップ中の銅系不純物の処理方法およびその装置 - Google Patents

鉄スクラップ中の銅系不純物の処理方法およびその装置

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JPH08188836A
JPH08188836A JP65995A JP65995A JPH08188836A JP H08188836 A JPH08188836 A JP H08188836A JP 65995 A JP65995 A JP 65995A JP 65995 A JP65995 A JP 65995A JP H08188836 A JPH08188836 A JP H08188836A
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iron scrap
scrap
iron
copper
cooling
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JP65995A
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Mamoru Izumiyama
護 泉山
Hiromitsu Moridera
弘充 森寺
Seiichi Kotani
精一 小谷
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、鉄スクラップ中の銅系不純物の処
理に関し、特に廃車スクラップから銅系の不純物を分離
除去し高純度の鉄スクラップを回収する方法および装置
を提供する。 【構成】 鉄スクラップから銅系不純物を処理する方法
であって、鉄スクラップを供給する切出工程、切出した
前記鉄スクラップを搬送すると同時に予備冷却する搬送
・予冷工程、予備冷却した前記鉄スクラップを冷液化ガ
スからなる冷媒に接触させて、脆化温度域まで冷却する
冷却工程、冷却した前記鉄スクラップを破砕する低温破
砕工程、破砕した前記鉄スクラップを磁性分別する精選
工程、および分別された磁性物を粗粒と細粒に分級する
分級工程により処理され、かつ分級された前記磁性物の
うち粒径25mm以上の前記磁性物を、さらに少なくとも
1回の前記冷却工程以降の工程に再循環処理することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄スクラップ中の銅系
不純物の処理に関し、特に廃車スクラップから銅系の不
純物を分離除去し高純度の鉄スクラップを回収する方法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄源である鉄スクラップに含有
する銅系不純物を製鋼工程の溶解・精錬段階で除去する
ことは、鉄と銅の化学的特性から非常に困難である。そ
のため現在では、事前処理として、固相状態で分離する
ことが行われている。従来、廃車スクラップなどをシュ
レッダーマシンにて破砕し、破砕物から風力分別装置、
磁力分別装置および篩機などの手段によりガラス、ゴ
ム、プラスチックなどの非金属ダスト、およびアルミニ
ウム、銅、亜鉛などの非鉄金属類を分別し、鉄スクラッ
プを回収するのが一般的な方法である。
【0003】一方、鉄スクラップの破砕を経済的に行う
方法として、液体窒素などの冷媒に浸漬ないし冷媒を掛
けることにより鉄部材を脆化温度以下に冷却、破砕した
後、分別する方法が提案されている。この分野の公知技
術として、例えば、特公昭47−36121号公報では
スクラップを多数の間隙が存在するようなブロックに予
備圧縮し、−60〜−120℃の液体窒素を通過させ、
冷却した状態で圧縮粉砕する方法が開示されている。ま
た、特開昭48−21847号公報では前記公報の方法
を実施するための好適な破砕装置が開示されている。こ
のように、スクラップを低温化し破砕することにより、
それ自体が低温で脆化を示す特性を有す鉄部材は、その
温度で微破砕され、アルミニウムや銅といった低温脆化
特性を有しない部材は破砕されずそのまま残存する。こ
の状態において、これら破砕物を、その磁力特性によっ
て磁力分別が可能であり、鉄スクラップとして回収する
ことが行われていた。
【0004】しかし、近年の自動車工業におけるハイテ
ク化と消費者のニーズの拡大によって、自動車構成部材
は機能の多様化と装置のハイブリット化による複合化が
著しく増大してきた。このため、発生する廃自動車から
鉄スクラップを回収し、鉄資源としてリサイクルするに
は、分離が困難な難分離性元素である銅等の混入が問題
となる。例えば、銅の使用形態は、部材の電動化によっ
て小型モーターの使用個数の増加をもたらし、あるいは
オートマチックコントロールによる電子制御部品および
それに伴う電気配線数の増大がもたらされ、かつこれら
が複合化してさらにその量が増大してきた。このため、
従来の方法ではモーターコアの鉄芯と銅巻線、鉄部材に
噛み込んだ銅配線類は、磁性分別処理での分離が困難で
あり、そのため鉄と銅は単体分離することなく、回収鉄
中に銅が混入して、鉄スクラップの銅含有率をどうして
も低くできないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
不可能であったモーターコアの鉄芯と銅巻線、鉄部材に
噛み込んだ銅配線類の分離のための処理方法を検討し、
鉄と銅を単体分離可能とする鉄スクラップの処理方法を
達成することであり、すなわち廃車鉄スクラップの微破
砕化を促進し、回収される鉄スクラップ中の銅含有量を
低減させるより実機ベースでの具体的な鉄スクラップ中
の銅系不純物の処理方法およびその装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を解
決するもので、その要旨とするところは次のとおりであ
る。 (1)鉄スクラップから銅系不純物を処理する方法であ
って、鉄スクラップを供給する切出工程、切出した前記
鉄スクラップを搬送すると同時に予備冷却する搬送・予
冷工程、予備冷却した前記鉄スクラップを冷液化ガスか
らなる冷媒に接触させて、脆化温度域まで冷却する冷却
工程、冷却した前記鉄スクラップを破砕する低温破砕工
程、破砕した前記鉄スクラップを磁性分別する精選工
程、および分別された磁性物を粗粒と細粒に分級する分
級工程により処理され、かつ分級された前記磁性物のう
ち粒径25mm以上の前記磁性物を、さらに少なくとも1
回の前記冷却工程、前記低温破砕工程、前記精選工程お
よび前記分級工程により再循環処理することを特徴とす
る鉄スクラップ中の銅系不純物の処理方法。
【0007】(2)鉄スクラップから銅系不純物を処理
する方法であって、鉄スクラップを供給する切出工程、
切出された前記鉄スクラップを搬送すると同時に予備冷
却する搬送・予冷工程、予備冷却された前記鉄スクラッ
プを冷液化ガスからなる冷媒に接触させて、脆化温度域
まで冷却する冷却工程、冷却した前記鉄スクラップを、
グレートバー1個あたりの開口サイズが30cm2 以下
である低温破砕機によって破砕する低温破砕工程、破砕
した前記鉄スクラップを磁性分別する精選工程により処
理することを特徴とする鉄スクラップ中の銅系不純物の
処理方法。
【0008】(3)前記精選工程の分別された磁性物
を、分級して5mm未満の粒分を除去することにより、高
純度鉄スクラップを得ることを特徴とする(2)記載の
鉄スクラップ中の銅系不純物の処理方法。
【0009】(4)前記精選工程の分別された磁性物
を、分離装置に供給し、前記磁性物が分離した状態で磁
力選別することにより、高純度鉄スクラップを得ること
を特徴とする(2)記載の鉄スクラップ中の銅系不純物
の処理方法。
【0010】(5)前記精選工程の分別された磁性物
を、5mm分級し、5mm以上の粒径分を鉄スクラップと
し、5mm未満の微粒破砕鉄スクラップを分離装置に供給
し、前記微粒破砕鉄スクラップが分離した状態で磁力選
別し、得られた磁性物を5mm以上の鉄スクラップ系に回
収することを特徴とする(2)記載の鉄スクラップ中の
銅系不純物の処理方法。
【0011】(6)鉄スクラップから銅系不純物を処理
する装置であって、鉄スクラップを供給する切出装置、
切出された前記鉄スクラップを搬送すると同時に予備冷
却する搬送・予冷装置、予備冷却された前記鉄スクラッ
プを冷液化ガスからなる冷媒に接触させて、脆化温度域
まで冷却する冷却装置、冷却した前記鉄スクラップを破
砕する低温破砕機、破砕した前記鉄スクラップを磁性分
別する精選機、分別された磁性物を粗粒と細粒に分級す
る篩機、および分級された粗粒物を前記冷却装置に再循
環させる搬送装置を備えたことを特徴とする鉄スクラッ
プ中の銅系不純物の処理装置である。 以下に、本発明の限定理由について説明する。
【0012】本発明の第1発明は、スクラップから銅系
不純物を除去する方法として、廃車の鉄スクラップを切
出装置にて処理ラインに送り出し、鉄スクラップを搬送
・予冷装置にて搬送の工程で予備冷却し、冷液化ガス、
例えば液体窒素に接触、もしくは浸漬させて、鉄スクラ
ップの脆化温度域まで冷却装置で温度降下させ、鉄スク
ラップを低温破砕機で破砕し、破砕した前記スクラップ
から精選機により磁性金属、非磁性金属および非金属を
分離除去するように構成されたスクラップの処理方法で
ある。本発明の鉄スクラップの処理装置では、低温破砕
以降を循環処理を可能とし、鉄スクラップの粒径を25
mm未満に微破砕できることである。そして有効に銅の分
離除去を可能とするものである。この場合に、鉄スクラ
ップの粒径が25mm以上では、前記鉄スクラップは微破
砕されず、鉄と銅の分離が十分でなく、銅の混合状態が
維持され、鉄スクラップ中の銅含有量が減少しない。
【0013】第2発明は、鉄スクラップの処理装置にお
いて、低温破砕機のグレートバー1個あたりの開口サイ
ズ(開口面積)を30cm2 以下で破砕することにより、
より工程を簡略し、かつ微破砕を可能とするものであ
る。グレートバー1個あたりの開口サイズ(開口面積)
を30cm2 超では、鉄スクラップを微破砕することが不
可能となり、銅の分離が不十分となり、鉄スクラップ中
の銅含有量が減少が図れない。
【0014】第3発明は、第2発明の方法により処理さ
れた磁性破砕物を、分級して銅含有量の多い5mm未満の
粒分を除去するものである。第4発明は、第2発明の方
法により処理された磁性破砕物を分離装置に供給し、前
記磁性破砕物が分離し分散した状態で磁力選別し、より
高純度の鉄スクラップを得るものである。さらに第5発
明では、第2発明の方法により処理された磁性破砕物を
5mm分級し、5mm以上の粒径分を鉄スクラップとし、5
mm未満の微粒破砕鉄スクラップを分離装置に供給し、前
記微粒破砕鉄スクラップが分離した状態で磁力選別し、
得られた磁性物を5mm以上の鉄スクラップ系に回収する
ことにより、微破砕された状態での銅の分離が達成され
る。
【0015】
【作用】本発明の方法および装置において、廃車の鉄ス
クラップが切出装置によって処理ラインに送り出され、
搬送・予冷装置によって冷却装置に搬送される過程で、
冷却装置の冷媒を有効活用し、その冷熱によって予備冷
却され、液体窒素を貯留した冷却装置内で鉄の脆性温度
域まで浸漬冷却される。脆性温度域に達した廃車の鉄ス
クラップは低温破砕機で脆性破砕され、公知の精選機に
より磁性物、非磁性物、非鉄金属などに分別される。精
選機で分別された磁性物を篩機にて分級し、粗粒分には
未だ鉄と銅の複合体が単体分離せずに残留しているた
め、冷却装置に循環され、再度、冷却・破砕され銅の分
離を繰り返すことになる。
【0016】この時、分級粒径を25mm未満とすること
により、銅含有量の低い鉄スクラップが得られる。ま
た、開口サイズが30cm2 /個以下のグレートバーを設
置した低温破砕機にて脆性破砕することによって、微破
砕され銅の分離が可能となる。さらに、前記処理された
磁性破砕物中の銅が濃縮されている粒径5mm未満の微粒
分を篩機により分級・除去が可能となる。また、前記鉄
スクラップの処理方法で処理された磁性破砕物を分離装
置、例えば振動トラフにて鉄と銅を分離させた状態で磁
力選別処理する工程が付加されることによって、さらに
高純度の鉄スクラップとすることができる。以下、本発
明について実施例に基づきさらに説明する。
【0017】
【実施例】
実施例1 図1は、本発明の第1発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。切出装置1で
は、鉄スクラップの形態として、例えば、ソフトプレス
された廃車の鉄スクラップあるいはギロチンシャー、解
砕機などで処理された塊状物である鉄スクラップを搬送
・予冷装置に送り出す装置である。送り出された鉄スク
ラップは搬送・予冷装置2で搬送しながら冷却装置で発
生した冷排気ガスとの熱交換で予備冷却されつつ冷却装
置3に装入される。冷却装置3内には冷液化ガス、例え
ば液体窒素が貯留されており、その中を鉄スクラップが
浸漬ないし接触され、鉄の脆化温度域まで冷却される。
【0018】その際、装置内の搬送はコンベアあるいは
回転ドラム式搬送装置などで行われる。冷却された鉄ス
クラップは低温破砕機4に投入し破砕される。低温破砕
機としては衝撃型破砕機、例えば、ハンマークラッシャ
ーなどが好ましい。破砕した鉄スクラップは精選機5に
て風力選別などでプラスチック、ゴム類の軽量物を除去
したのち、磁力選別にて磁性物と非磁性物に分別され、
分別された軽量物、非磁性物20は公知方法で非鉄金属
類を回収するための工程へ、磁性物は篩機6に送られ細
粒分30aは鉄スクラップとして回収され、粗粒分30
bは搬送装置7により冷却装置3に装入され再度破砕さ
れることにより、鉄スクラップに複合化した形態で存在
する銅不純物が単体分離され、高純度の鉄スクラップが
回収できる処理システムである。
【0019】図2および図3は本発明の前記装置による
処理結果の一例である。図3は図2と同一ロットについ
て、その全量を溶解し化学分析によって銅含有量を求め
たものである。篩機6の篩目を25mmで篩い25mm以上
の磁性破砕物を再破砕した場合である。図2では廃車の
鉄スクラップ破砕物の25mm以上の割合が従来法に比べ
て1/10以下となり、その結果として、図3のよう
に、鉄と銅の単体分離が促進され、回収鉄スクラップ中
の銅含有量も1/5に減少したことを示している。
【0020】実施例2 図4は、本発明の第2発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。切出装置1で
は、鉄スクラップの形態として、例えば、ソフトプレス
された廃車の鉄スクラップあるいはギロチンシャー、解
砕機などで処理された塊状物である鉄スクラップを搬送
・予冷装置に送り出す装置である。送り出された鉄スク
ラップは搬送・予冷装置2で搬送しながら冷却装置で発
生した冷排気ガスとの熱交換で予備冷却されつつ冷却装
置3に装入される。冷却装置3内には冷液化ガス、例え
ば液体窒素が貯留されており、その中を鉄スクラップが
浸漬ないし接触され、鉄の脆化温度域まで冷却される。
【0021】その際、装置内の搬送はコンベアあるいは
回転ドラム式搬送装置などで行われる。冷却された鉄ス
クラップは低温破砕機4に投入し破砕される。低温破砕
機としては衝撃型破砕機、例えば、ハンマークラッシャ
ーなどが好ましい。本実施例では、破砕機下のグレート
バー1個当たりの開口サイズ(cm2 /個)を、図5に示
すように、破砕機下のグレートバー1個当たりの開口サ
イズ(cm2 /個)を15から60cm2 /個まで変化させ
て廃車の鉄スクラップを低温破砕した。その結果では、
開口サイズ30cm2 /個以下において、鉄スクラップは
微破砕され、その結果、回収鉄スクラップ中の銅含有量
が低減されることがわかる。
【0022】実施例3 図6は、本発明の第3発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。切出装置1で
は、鉄スクラップの形態として、例えば、ソフトプレス
された廃車の鉄スクラップあるいはギロチンシャー、解
砕機などで処理された塊状物である鉄スクラップを搬送
・予冷装置に送り出す装置である。送り出された鉄スク
ラップは搬送・予冷装置2で搬送しながら冷却装置で発
生した冷排気ガスとの熱交換で予備冷却されつつ冷却装
置3に装入される。冷却装置3内には冷液化ガス、例え
ば液体窒素が貯留されており、その中を鉄スクラップが
浸漬ないし接触され、鉄の脆化温度域まで冷却される。
【0023】その際、装置内の搬送はコンベアあるいは
回転ドラム式搬送装置などで行われる。冷却された鉄ス
クラップは低温破砕機4に投入し破砕される。低温破砕
機としては衝撃型破砕機、例えば、ハンマークラッシャ
ーなどが好ましい。破砕した鉄スクラップは精選機5で
分別された磁性破砕物を、分級装置として篩機6で分級
処理する。図7は、本実施例のロットAおよびBにおけ
る処理結果の一例である。図7のように、磁性破砕物の
粒径範囲と銅含有量の関係から、分級粒径では、粒径5
mm未満の破砕物に銅が濃縮されていることが分かる。こ
のことより5mm分級とすることによって、銅を最大限に
分離することが可能である。すなわち、5mm以上の分級
物30cを鉄スクラップとして回収し、粒径5mm未満の
分級物30dは除去する。その結果を図8に銅含有量
(銅濃度)を従来法と本発明の比較として示す。この図
より、粒径5mm未満を分級することにより、従来法に比
べて26〜32%の銅含有量を低減させることができる
ことがわかる。
【0024】実施例4 図9は、本発明の第4発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。切出装置1で
は、鉄スクラップの形態として、例えば、ソフトプレス
された廃車の鉄スクラップあるいはギロチンシャー、解
砕機などで処理された塊状物である鉄スクラップを搬送
・予冷装置に送り出す装置である。送り出された鉄スク
ラップは搬送・予冷装置2で搬送しながら冷却装置で発
生した冷排気ガスとの熱交換で予備冷却されつつ冷却装
置3に装入される。冷却装置3内には冷液化ガス(例え
ば液体窒素)が貯留されており、その中を鉄スクラップ
が浸漬ないし接触され、鉄の脆化温度域まで冷却され
る。
【0025】その際、装置内の搬送はコンベアあるいは
回転ドラム式搬送装置などで行われる。冷却された鉄ス
クラップは低温破砕機4に投入し破砕される。低温破砕
機としては衝撃型破砕機、例えば、ハンマークラッシャ
ーなどが好ましい。破砕した鉄スクラップは精選機5で
分別された磁性破砕物を分離装置として、振動磁力分別
装置8によってさらに分離処理される。すなわち、精選
機5の後に、さらに振動磁力分別装置8を設けることに
よって、鉄と銅を分離させた状態で磁力選別することに
よって非金属および非磁性金属がさらに除去可能とな
り、さらに高純度の鉄スクラップの回収が可能となるこ
とがわかった。
【0026】実施例5 図10は、本発明の第5発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。切出装置1で
は、鉄スクラップの形態として、例えば、ソフトプレス
された廃車の鉄スクラップあるいはギロチンシャー、解
砕機などで処理された塊状物である鉄スクラップを搬送
・予冷装置に送り出す装置である。送り出された鉄スク
ラップは搬送・予冷装置2で搬送しながら冷却装置で発
生した冷排気ガスとの熱交換で予備冷却されつつ冷却装
置3に装入される。冷却装置3内には冷液化ガス(例え
ば液体窒素)が貯留されており、その中を鉄スクラップ
が浸漬ないし接触され、鉄の脆化温度域まで冷却され
る。
【0027】その際、装置内の搬送はコンベアあるいは
回転ドラム式搬送装置などで行われる。冷却された鉄ス
クラップは低温破砕機4に投入し破砕される。低温破砕
機としては衝撃型破砕機、例えば、ハンマークラッシャ
ーなどが好ましい。破砕した鉄スクラップは精選機5で
分別された磁性破砕物を、分級装置として篩機6で分級
処理し、5mm以上の分級物30cを鉄スクラップとして
回収し、粒径5mm未満の分級物30dは、その後分離装
置として、振動磁力分別装置8によってさらに分離処理
される。すなわち、分級装置篩機6の後に、さらに振動
磁力分別装置8を設けることによって、鉄と銅を分離さ
せた状態で磁力選別することによって非金属および非磁
性金属がさらに除去可能となり、さらに高純度の鉄スク
ラップの回収が可能となることがわかった
【0028】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明によれば、従来の破砕処理では分離困難であった廃
車の鉄スクラップに複合混在する銅系不純物を高効率で
分離することができ、高純度の鉄資源として回収利用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。
【図2】本発明の第1発明の実施例に係る破砕物の粒径
25mm以上の割合について従来法と本発明の比較を示す
図である。
【図3】本発明の第1発明の実施例に係る回収鉄スクラ
ップに含有する銅濃度に関する従来法と本発明の比較を
示す図である。
【図4】本発明の第2発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。
【図5】本発明の第1発明の実施例に係る鉄スクラップ
の処理時の破砕機下グレートバー開口サイズと回収鉄ス
クラップに含有する銅含有濃度例を示す図である。
【図6】本発明の第3発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。
【図7】本発明の第3発明の実施例に係る回収鉄スクラ
ップの粒度範囲と銅含有濃度例を示す図である。
【図8】本発明の第3発明の実施例に係る回収鉄スクラ
ップに含有する銅濃度に関する従来法と本発明の比較を
示す図である。
【図9】本発明の第4発明の鉄スクラップの処理方法を
実現する装置についてのフロー図である。
【図10】本発明の第5発明の鉄スクラップの処理方法
を実現する装置についてのフロー図である。
【符号の説明】
1…切出装置 2…搬送・予冷装置 3…冷却装置 4…低温破砕機 5…精選機 6…篩機 7…搬送装置 8…振動磁力分別装置 20…非金属・非鉄金属 20a、20b…非金属・非磁性金属 30…鉄スクラップ 30a…細粒鉄スクラップ 30b…粗粒鉄スクラップ 30c…5mm以上の鉄スクラップ 30d…5mm未満の鉄スクラップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄スクラップから銅系不純物を処理する
    方法であって、鉄スクラップを供給する切出工程、切出
    した該鉄スクラップを搬送すると同時に予備冷却する搬
    送・予冷工程、予備冷却した該鉄スクラップを冷液化ガ
    スからなる冷媒に接触させて、脆化温度域まで冷却する
    冷却工程、冷却した該鉄スクラップを破砕する低温破砕
    工程、破砕した該鉄スクラップを磁性分別する精選工
    程、および分別された磁性物を粗粒と細粒に分級する分
    級工程により処理され、かつ分級された該磁性物のうち
    粒径25mm以上の該磁性物を、さらに少なくとも1回の
    該冷却工程、該低温破砕工程、該精選工程および該分級
    工程により再循環処理することを特徴とする鉄スクラッ
    プ中の銅系不純物の処理方法。
  2. 【請求項2】 鉄スクラップから銅系不純物を処理する
    方法であって、鉄スクラップを供給する切出工程、切出
    された該鉄スクラップを搬送すると同時に予備冷却する
    搬送・予冷工程、予備冷却された該鉄スクラップを冷液
    化ガスからなる冷媒に接触させて、脆化温度域まで冷却
    する冷却工程、冷却した該鉄スクラップを、グレートバ
    ー1個あたりの開口サイズが30cm2 以下である低温
    破砕機によって破砕する低温破砕工程、破砕した該鉄ス
    クラップを磁性分別する精選工程により処理することを
    特徴とする鉄スクラップ中の銅系不純物の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記精選工程の分別された磁性物を、分
    級して5mm未満の粒分を除去することにより、高純度鉄
    スクラップを得ることを特徴とする請求項2記載の鉄ス
    クラップ中の銅系不純物の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記精選工程の分別された磁性物を、分
    離装置に供給し、該磁性物が分離した状態で磁力選別す
    ることにより、高純度鉄スクラップを得ることを特徴と
    する請求項2記載の鉄スクラップ中の銅系不純物の処理
    方法。
  5. 【請求項5】 前記精選工程の分別された磁性物を、5
    mm分級し、5mm以上の粒径分を鉄スクラップとし、5mm
    未満の微粒破砕鉄スクラップを分離装置に供給し、該微
    粒破砕鉄スクラップが分離した状態で磁力選別し、得ら
    れた磁性物を5mm以上の鉄スクラップ系に回収すること
    を特徴とする請求項2記載の鉄スクラップ中の銅系不純
    物の処理方法。
  6. 【請求項6】 鉄スクラップから銅系不純物を処理する
    装置であって、鉄スクラップを供給する切出装置、切出
    された該鉄スクラップを搬送すると同時に予備冷却する
    搬送・予冷装置、予備冷却された該鉄スクラップを冷液
    化ガスからなる冷媒に接触させて、脆化温度域まで冷却
    する冷却装置、冷却した該鉄スクラップを破砕する低温
    破砕機、破砕した該鉄スクラップを磁性分別する精選
    機、分別された磁性物を粗粒と細粒に分級する篩機、お
    よび分級された粗粒物を該冷却装置に再循環させる搬送
    装置を備えたことを特徴とする鉄スクラップ中の銅系不
    純物の処理装置。
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JP2009084603A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Jfe Steel Kk 低品位鉄スクラップの原料化方法
JP2009249734A (ja) * 2008-04-11 2009-10-29 Jfe Steel Corp 低品位鉄スクラップを利用した高炉製鉄方法

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JPH05502187A (ja) * 1989-06-19 1993-04-22 インテル―リサイクリング・アクチエンゲゼルシヤフト 装置のスクラップを活用する方法とその装置

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