JPH04329836A - アルミニウムスクラップの前処理方法 - Google Patents
アルミニウムスクラップの前処理方法Info
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- JPH04329836A JPH04329836A JP3128374A JP12837491A JPH04329836A JP H04329836 A JPH04329836 A JP H04329836A JP 3128374 A JP3128374 A JP 3128374A JP 12837491 A JP12837491 A JP 12837491A JP H04329836 A JPH04329836 A JP H04329836A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建材スクラップや自動
車のエンジンブロック等の機械物スクラップ及びアルミ
ニウム加工工場から発生するアルミニウム及びその合金
を含有するスクラップ(以下これらを「アルミニウムス
クラップ」と総称する)から、混在する異物を除去し、
良好な品質の再生アルミニウムを得るアルミニウムスク
ラップの前処理方法に関する。 【0002】 【従来の技術】アルミニウム及びその合金(以下、アル
ミニウム金属等という)は軽量かつ美麗、耐食性に富む
ばかりか、リサイクルが容易でリサイクルに要するエネ
ルギーが少ない等の利点のため、近年ますます再生利用
率が向上している。 【0003】しかしながら再生利用される回数が増える
に従い、再生アルミニウム金属等に混入する不純物の増
加は避けられない。従って、再生回数が増加しても再生
アルミニウム金属等の品質を一定以上に維持するために
は、前処理を強化して熔融時に不純金属が入らないよう
にするか、溶湯処理を行い不純金属を除去するかのどち
らかが必要である。 【0004】アルミニウム金属等は反応性の強い金属で
あるため、アルミニウムよりイオン化傾向の強い金属以
外は除去が難しいのが実状である。従ってますます前処
理の重要性が増加してきている。 【0005】一般にリサイクル処理に供されるアルミニ
ウム金属等を含有するスクラップ原料は多種多様であり
、この原料によって含まれる不純物も異なってくる。 例えば、建材類スクラップであれば、戸車、把手、蝶番
等の部品が組み込まれており、さらにゴム、プラスチッ
クが組み合わされている。そして部品の材質はステンレ
ス鋼、銅合金、銅亜鉛合金、亜鉛合金等の金属で作られ
ているものが多い。 【0006】エンジンブロック類のスクラップであれば
、鉄、ステンレス鋼、銅亜鉛合金が組み込まれており、
その他、石、砂、油が混入している。また、加工工場か
らのスクラップであれば、鉄、ステンレス鋼、石、砂、
油が混入している。飲料缶スクラップであれば、鉄、砂
、石が混入している。 【0007】以上のようなリサイクル処理の対象となる
スクラップ原料から、アルミニウム金属等のみを分離し
再利用することが、品質を維持する上で不可欠の事であ
る。 【0008】以上の点から、従来、アルミニウムスクラ
ップの前処理法としては、従来のスクラップ材を荒切り
、破砕後磁選機で鉄分を除去した後、直接熔融するかま
たは風力と振動を利用した分離機で比重の軽いゴム、プ
ラスチックを除いた後溶融再生していた。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では磁性のないステンレス鋼、亜鉛、銅、銅亜鉛合金
の除去が出来ないため、良質のアルミニウムスクラップ
でさらに薄めて品質維持するのが一般的な方法であった
。しかしそれでも品質規格が守れず直接製品化が困難な
場合があった。 【0010】そこで本発明の解決しようとする課題は、
アルミニウム金属及びその合金を含有するスクラップ材
から、アルミニウム金属等を品質良好に選別し、再生す
るアルミニウムスクラップの前処理方法を提供すること
である。 【0011】 【課題を解決するための手段】かくして本発明によれば
、アルミニウム及びその合金を含有するスクラップ材を
、荒切りした後粉砕し、得られる粉砕物から微粒子を篩
別によって除去した後、磁力選別に付して強磁性物を除
去し、次いで粉砕物を変動磁場内を通過させることによ
り粉砕物中の導電体内に誘導される渦電流及び比重に基
づいて、アルミニウム金属及びその合金を取り出すこと
を特徴とするアルミニウムスクラップの前処理方法が提
供される。 【0012】本発明の前処理方法において、処理対象と
されるアルミニウムスクラップとは、アルミニウム及び
その合金(以下、アルミニウム金属等という)を含有す
るスクラップ材を意味し、例えば、アルミニウム金属等
を含有する建材スクラップ、アルミニウム金属等を含有
する機械物スクラップ、ことに自動車のエンジンブロッ
クのスクラップ等が、好適なものとして挙げられる。 【0013】本発明は、すなわち機械的、電磁気的手段
を用いて上記アルミニウムスクラップからアルミニウム
金属及びアルミニウム合金以外の異物を除去し、品質の
よいアルミニウム再生地金を得る方法を提供するもので
あり、その方法は、下記(1)−(5)の工程に大別で
きる。 (1) アルミニウムスクラップを荒切りする工程(2
) 荒切りされたスクラップを破砕する工程(3) 篩
別により粉砕物から微粒子を除去する工程(4) 磁力
選別により強磁性異物を除去する工程(5) 変動磁場
を利用して、導電体内に誘導される渦電流及び比重に基
づいて、アルミニウム又はアルミニウム合金をその他の
金属から分離する工程 以下、上記本発明の各工程について詳しく説明する。 【0014】第1工程 アルミニウムスクラップは、寸法の長いものやプレスさ
れたもの等を含み、その大きさ、形状が多種多様である
。従って第2工程での粉砕に先立って所定の大きさ以下
に荒切りされる。上記所定の大きさとしては、第2工程
での粉砕に支障を来さない程度の大きさであればいずれ
のものであっても良いが、例えばおよそ400−500
mm程度が挙げられる。上記荒切りに際しては、例えば
プレシュレッダー、カッター等が用いられる。 【0015】第2工程 上記第1工程で荒切りされたスクラップ原料は、本工程
において細かく破砕される。この第2工程は、スクラッ
プ原料に組み込まれている異物と目的のアルミニウム金
属等分とを単体分離する工程である。この工程では、得
られる破砕物を細かくすればそれだけ単体分離度は上が
るが、粉になるアルミニウム金属等分が増加する。粉に
なったアルミニウム金属等は溶解歩留まりが悪く、場合
によっては溶解温度で燃え全く回収できないばかりか全
体の溶解率を低下させることにもなる。従って破砕粒度
は例えば 5−100mm程度が適当なものとして挙げ
られる。 この破砕に際しては、希望する大きさの破砕産物が得ら
れるものであれば何を用いて行っても良いが、例えばシ
ュレッダーが用いられる。 【0016】第3工程 上記第2工程で得られた粉砕物は、本工程において篩別
される。この工程は、上記第2工程で述べた理由と同じ
く、アルミニウムの回収率の低下を防止するため、及び
以降の第4、第5工程での分離効率を高めるために必要
な工程である。また他の理由として次の微粉が存在する
と分離効率を低下させるためである。またさらに、微粉
化されやすい異物であるゴム、プラスチック、板切れ等
の粉砕物を除去するためでもある。これらの微粉物を含
有したままであると、アルミニウム溶解時にこれらが燃
え、溶解歩留まりを低下させるばかりか燃焼時に有害ガ
スを発生させるため除去する必要がある。 【0017】篩別除去対象の粒度としては、破砕機の能
力、微粉の全体に対する割合、含まれるものの性質によ
り異なるが、例えば1−10mmの範囲が適当なものと
して挙げられる。なお、ゴム、プラスチック、板切れ等
の異物の微粉物を含まず、かつ5mm程度以下の粉砕物
が無視できる場合はこの工程は省略できるが、5mm程
度以下の粉砕物が多い場合は不可欠となる。 【0018】第4工程 上記第3工程で得られた所定粒度以上の粉砕物は、本工
程において、磁力選別に付される。すなわち本工程にお
いては、第3工程で得られる粉砕物から強磁性粉砕物、
ことに鉄分が除去される。この強磁性粉砕物の除去は、
次の第5工程の渦電流を利用した分離手段にかけるため
にも必要である。すなわち、強磁性粉砕物は渦電流分離
手段のベルトを破損する恐れがあるからである。 【0019】本工程で用いられる磁力選別手段としては
、永久磁石式、電磁石式のいずれも使用可能である。 またその方法はベルトコンベアーのヘッドプーリーに取
り付ける、ベルトコンベアーと平行、または直角方向に
その上部から釣り下げるように取り付ける等の方法が可
能である。磁力選別手段の種類、取り付け方法は、最適
条件となるよう適宜選択することができる。また、一度
磁選した磁着物をもう一度磁選して磁着物に混入したア
ルミニウムを回収する等の回路を取り込むことは合理的
である。 【0020】第5工程 上記第4工程終了時には、微粉、強磁性物が除去されて
いるが、なおスクラップ原料中にはゴム、プラスチック
、板切等の非金属、ステンレス鋼、銅合金、銅亜鉛合金
、亜鉛合金等の不純物が含まれている。これらの不純物
は本工程の渦電流を利用した分離手段により、アルミニ
ウム金属等から分離される。渦電流を利用した分離手段
として渦電流分離機が用いられる。この渦電流分離機は
交流磁石パルスコイル又は永久磁石あるいは直流磁石を
動かして磁場を変化させる形式があり、これらいずれの
形式においても分離機は変動磁場を発生させ変動磁場を
通過する導電体内に渦電流を誘発させ、誘導電流による
磁場と元の磁場との反発力を利用して物質の導電率と比
重の差を利用して混合物を分別する構成のものである。 【0021】本工程において用いられる渦電流分離機は
、非金属とアルミニウム金属等との分離が達成できるに
十分な渦電流を発生させる強力な磁石材料を用いたもの
が選択される。これには例えば、ネオジウム−ボロン−
鉄磁石を用いた機種が好適なものとして挙げられる。 前記第4工程を経たスクラップ原料を、本工程で渦電流
分離手段にかけるとアルミニウム金属等が反発力で一番
遠くまで飛び、ゴム、プラスチック、石等の非金属およ
び磁性の無いステンレス鋼が渦電流の影響を受けずに自
然落下する。鉄は強力回転磁石の影響を受けベルトに沿
って動き磁場の影響が無くなったところでベルトから離
れる。大塊の鉄はベルトを破損させる恐れがあるため前
以て取り除いて於く必要がある。中間位置には銅、銅亜
鉛合金、亜鉛、鉛が来る。従って、分離帯を適切に選べ
ばこれらの金属の相互分離も可能である。この中で銅は
アルミニウム側に回収され易いが完全に分離することも
可能である。場合によっては銅はアルミニウムの必要合
金成分であることが多く、その場合は特にアルミニウム
と分離する必要はない。 【0022】 【作用】この発明によれば、アルミニウム及びその合金
を含有するスクラップ材は所定の大きに以下に荒切りさ
れた後、粉砕され、得られる粉砕物から所定の粒度以下
の微粉物が篩別除去される。篩別除去された粉砕物は、
次いで磁力選別に付されて強磁性物が除去される。強磁
性物が除去された粉砕物は、次いで変動磁場内を通過さ
せられ、この通過中に粉砕物中に誘発される渦電流に基
づく磁場と元の変動磁場との反発力及び比重の差によっ
て、アルミニウム金属等は他の不純物から分離されるこ
ととなる。 【0023】 【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳述する
が、これによって本発明が限定されるものではない。 実施例1 総量1500Kgのアルミサッシを主体とする建築スク
ラップ材を本発明の方法に基づいて下記表1の処理条件
により前処理した。上記スクラップ材には鉄、ステンレ
ス鋼、ゴム、プラスチックス、銅合金、銅亜鉛合金、亜
鉛合金が含まれておりアルミニウムの構成比率は約93
%であった。結果を下記表2に示す。 【表1】 処理条件 【表2】 結 果 (
上記表中、非金属とはゴム、プラスチック及び板切の混
合物を示す)上記結果によれば、処理対象の建築スクラ
ップ材から、アルミニウム金属及びその合金が94.5
%の高収率で回収され、しかもその純度は97.4%の
高純度で再生されていることが分かる。 【0024】実施例2 総量1500Kgの別のアルミサッシを主体とする建築
スクラップ材を、実施例1と同条件で前処理した。結果
を表3に示す。 【表3】 結 果 (上記表中、非金属とはゴム、プラスチック及
び板切の混合物を示す)上記結果によれば、処理対象の
建築スクラップ材から、アルミニウム金属及びその合金
が93.4%の高収率で回収され、しかもその純度は9
8.8%の高純度で再生されていることが分かる。 【0025】 【発明の効果】本発明によれば、アルミニウムスクラッ
プ材から、簡便な処理により、高純度で良質のアルミニ
ウム金属やアルミニウム合金を高収率で再生することが
できる。 従って、アルミニウムのリサイクリングの
回数を増すことによる資源の永続化、より粗悪な原料の
再資源化、二次アルミニウムの品質向上、溶解作業での
排煙、廃液処理負担の削減効果等に大いに貢献すること
ができる。
車のエンジンブロック等の機械物スクラップ及びアルミ
ニウム加工工場から発生するアルミニウム及びその合金
を含有するスクラップ(以下これらを「アルミニウムス
クラップ」と総称する)から、混在する異物を除去し、
良好な品質の再生アルミニウムを得るアルミニウムスク
ラップの前処理方法に関する。 【0002】 【従来の技術】アルミニウム及びその合金(以下、アル
ミニウム金属等という)は軽量かつ美麗、耐食性に富む
ばかりか、リサイクルが容易でリサイクルに要するエネ
ルギーが少ない等の利点のため、近年ますます再生利用
率が向上している。 【0003】しかしながら再生利用される回数が増える
に従い、再生アルミニウム金属等に混入する不純物の増
加は避けられない。従って、再生回数が増加しても再生
アルミニウム金属等の品質を一定以上に維持するために
は、前処理を強化して熔融時に不純金属が入らないよう
にするか、溶湯処理を行い不純金属を除去するかのどち
らかが必要である。 【0004】アルミニウム金属等は反応性の強い金属で
あるため、アルミニウムよりイオン化傾向の強い金属以
外は除去が難しいのが実状である。従ってますます前処
理の重要性が増加してきている。 【0005】一般にリサイクル処理に供されるアルミニ
ウム金属等を含有するスクラップ原料は多種多様であり
、この原料によって含まれる不純物も異なってくる。 例えば、建材類スクラップであれば、戸車、把手、蝶番
等の部品が組み込まれており、さらにゴム、プラスチッ
クが組み合わされている。そして部品の材質はステンレ
ス鋼、銅合金、銅亜鉛合金、亜鉛合金等の金属で作られ
ているものが多い。 【0006】エンジンブロック類のスクラップであれば
、鉄、ステンレス鋼、銅亜鉛合金が組み込まれており、
その他、石、砂、油が混入している。また、加工工場か
らのスクラップであれば、鉄、ステンレス鋼、石、砂、
油が混入している。飲料缶スクラップであれば、鉄、砂
、石が混入している。 【0007】以上のようなリサイクル処理の対象となる
スクラップ原料から、アルミニウム金属等のみを分離し
再利用することが、品質を維持する上で不可欠の事であ
る。 【0008】以上の点から、従来、アルミニウムスクラ
ップの前処理法としては、従来のスクラップ材を荒切り
、破砕後磁選機で鉄分を除去した後、直接熔融するかま
たは風力と振動を利用した分離機で比重の軽いゴム、プ
ラスチックを除いた後溶融再生していた。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では磁性のないステンレス鋼、亜鉛、銅、銅亜鉛合金
の除去が出来ないため、良質のアルミニウムスクラップ
でさらに薄めて品質維持するのが一般的な方法であった
。しかしそれでも品質規格が守れず直接製品化が困難な
場合があった。 【0010】そこで本発明の解決しようとする課題は、
アルミニウム金属及びその合金を含有するスクラップ材
から、アルミニウム金属等を品質良好に選別し、再生す
るアルミニウムスクラップの前処理方法を提供すること
である。 【0011】 【課題を解決するための手段】かくして本発明によれば
、アルミニウム及びその合金を含有するスクラップ材を
、荒切りした後粉砕し、得られる粉砕物から微粒子を篩
別によって除去した後、磁力選別に付して強磁性物を除
去し、次いで粉砕物を変動磁場内を通過させることによ
り粉砕物中の導電体内に誘導される渦電流及び比重に基
づいて、アルミニウム金属及びその合金を取り出すこと
を特徴とするアルミニウムスクラップの前処理方法が提
供される。 【0012】本発明の前処理方法において、処理対象と
されるアルミニウムスクラップとは、アルミニウム及び
その合金(以下、アルミニウム金属等という)を含有す
るスクラップ材を意味し、例えば、アルミニウム金属等
を含有する建材スクラップ、アルミニウム金属等を含有
する機械物スクラップ、ことに自動車のエンジンブロッ
クのスクラップ等が、好適なものとして挙げられる。 【0013】本発明は、すなわち機械的、電磁気的手段
を用いて上記アルミニウムスクラップからアルミニウム
金属及びアルミニウム合金以外の異物を除去し、品質の
よいアルミニウム再生地金を得る方法を提供するもので
あり、その方法は、下記(1)−(5)の工程に大別で
きる。 (1) アルミニウムスクラップを荒切りする工程(2
) 荒切りされたスクラップを破砕する工程(3) 篩
別により粉砕物から微粒子を除去する工程(4) 磁力
選別により強磁性異物を除去する工程(5) 変動磁場
を利用して、導電体内に誘導される渦電流及び比重に基
づいて、アルミニウム又はアルミニウム合金をその他の
金属から分離する工程 以下、上記本発明の各工程について詳しく説明する。 【0014】第1工程 アルミニウムスクラップは、寸法の長いものやプレスさ
れたもの等を含み、その大きさ、形状が多種多様である
。従って第2工程での粉砕に先立って所定の大きさ以下
に荒切りされる。上記所定の大きさとしては、第2工程
での粉砕に支障を来さない程度の大きさであればいずれ
のものであっても良いが、例えばおよそ400−500
mm程度が挙げられる。上記荒切りに際しては、例えば
プレシュレッダー、カッター等が用いられる。 【0015】第2工程 上記第1工程で荒切りされたスクラップ原料は、本工程
において細かく破砕される。この第2工程は、スクラッ
プ原料に組み込まれている異物と目的のアルミニウム金
属等分とを単体分離する工程である。この工程では、得
られる破砕物を細かくすればそれだけ単体分離度は上が
るが、粉になるアルミニウム金属等分が増加する。粉に
なったアルミニウム金属等は溶解歩留まりが悪く、場合
によっては溶解温度で燃え全く回収できないばかりか全
体の溶解率を低下させることにもなる。従って破砕粒度
は例えば 5−100mm程度が適当なものとして挙げ
られる。 この破砕に際しては、希望する大きさの破砕産物が得ら
れるものであれば何を用いて行っても良いが、例えばシ
ュレッダーが用いられる。 【0016】第3工程 上記第2工程で得られた粉砕物は、本工程において篩別
される。この工程は、上記第2工程で述べた理由と同じ
く、アルミニウムの回収率の低下を防止するため、及び
以降の第4、第5工程での分離効率を高めるために必要
な工程である。また他の理由として次の微粉が存在する
と分離効率を低下させるためである。またさらに、微粉
化されやすい異物であるゴム、プラスチック、板切れ等
の粉砕物を除去するためでもある。これらの微粉物を含
有したままであると、アルミニウム溶解時にこれらが燃
え、溶解歩留まりを低下させるばかりか燃焼時に有害ガ
スを発生させるため除去する必要がある。 【0017】篩別除去対象の粒度としては、破砕機の能
力、微粉の全体に対する割合、含まれるものの性質によ
り異なるが、例えば1−10mmの範囲が適当なものと
して挙げられる。なお、ゴム、プラスチック、板切れ等
の異物の微粉物を含まず、かつ5mm程度以下の粉砕物
が無視できる場合はこの工程は省略できるが、5mm程
度以下の粉砕物が多い場合は不可欠となる。 【0018】第4工程 上記第3工程で得られた所定粒度以上の粉砕物は、本工
程において、磁力選別に付される。すなわち本工程にお
いては、第3工程で得られる粉砕物から強磁性粉砕物、
ことに鉄分が除去される。この強磁性粉砕物の除去は、
次の第5工程の渦電流を利用した分離手段にかけるため
にも必要である。すなわち、強磁性粉砕物は渦電流分離
手段のベルトを破損する恐れがあるからである。 【0019】本工程で用いられる磁力選別手段としては
、永久磁石式、電磁石式のいずれも使用可能である。 またその方法はベルトコンベアーのヘッドプーリーに取
り付ける、ベルトコンベアーと平行、または直角方向に
その上部から釣り下げるように取り付ける等の方法が可
能である。磁力選別手段の種類、取り付け方法は、最適
条件となるよう適宜選択することができる。また、一度
磁選した磁着物をもう一度磁選して磁着物に混入したア
ルミニウムを回収する等の回路を取り込むことは合理的
である。 【0020】第5工程 上記第4工程終了時には、微粉、強磁性物が除去されて
いるが、なおスクラップ原料中にはゴム、プラスチック
、板切等の非金属、ステンレス鋼、銅合金、銅亜鉛合金
、亜鉛合金等の不純物が含まれている。これらの不純物
は本工程の渦電流を利用した分離手段により、アルミニ
ウム金属等から分離される。渦電流を利用した分離手段
として渦電流分離機が用いられる。この渦電流分離機は
交流磁石パルスコイル又は永久磁石あるいは直流磁石を
動かして磁場を変化させる形式があり、これらいずれの
形式においても分離機は変動磁場を発生させ変動磁場を
通過する導電体内に渦電流を誘発させ、誘導電流による
磁場と元の磁場との反発力を利用して物質の導電率と比
重の差を利用して混合物を分別する構成のものである。 【0021】本工程において用いられる渦電流分離機は
、非金属とアルミニウム金属等との分離が達成できるに
十分な渦電流を発生させる強力な磁石材料を用いたもの
が選択される。これには例えば、ネオジウム−ボロン−
鉄磁石を用いた機種が好適なものとして挙げられる。 前記第4工程を経たスクラップ原料を、本工程で渦電流
分離手段にかけるとアルミニウム金属等が反発力で一番
遠くまで飛び、ゴム、プラスチック、石等の非金属およ
び磁性の無いステンレス鋼が渦電流の影響を受けずに自
然落下する。鉄は強力回転磁石の影響を受けベルトに沿
って動き磁場の影響が無くなったところでベルトから離
れる。大塊の鉄はベルトを破損させる恐れがあるため前
以て取り除いて於く必要がある。中間位置には銅、銅亜
鉛合金、亜鉛、鉛が来る。従って、分離帯を適切に選べ
ばこれらの金属の相互分離も可能である。この中で銅は
アルミニウム側に回収され易いが完全に分離することも
可能である。場合によっては銅はアルミニウムの必要合
金成分であることが多く、その場合は特にアルミニウム
と分離する必要はない。 【0022】 【作用】この発明によれば、アルミニウム及びその合金
を含有するスクラップ材は所定の大きに以下に荒切りさ
れた後、粉砕され、得られる粉砕物から所定の粒度以下
の微粉物が篩別除去される。篩別除去された粉砕物は、
次いで磁力選別に付されて強磁性物が除去される。強磁
性物が除去された粉砕物は、次いで変動磁場内を通過さ
せられ、この通過中に粉砕物中に誘発される渦電流に基
づく磁場と元の変動磁場との反発力及び比重の差によっ
て、アルミニウム金属等は他の不純物から分離されるこ
ととなる。 【0023】 【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳述する
が、これによって本発明が限定されるものではない。 実施例1 総量1500Kgのアルミサッシを主体とする建築スク
ラップ材を本発明の方法に基づいて下記表1の処理条件
により前処理した。上記スクラップ材には鉄、ステンレ
ス鋼、ゴム、プラスチックス、銅合金、銅亜鉛合金、亜
鉛合金が含まれておりアルミニウムの構成比率は約93
%であった。結果を下記表2に示す。 【表1】 処理条件 【表2】 結 果 (
上記表中、非金属とはゴム、プラスチック及び板切の混
合物を示す)上記結果によれば、処理対象の建築スクラ
ップ材から、アルミニウム金属及びその合金が94.5
%の高収率で回収され、しかもその純度は97.4%の
高純度で再生されていることが分かる。 【0024】実施例2 総量1500Kgの別のアルミサッシを主体とする建築
スクラップ材を、実施例1と同条件で前処理した。結果
を表3に示す。 【表3】 結 果 (上記表中、非金属とはゴム、プラスチック及
び板切の混合物を示す)上記結果によれば、処理対象の
建築スクラップ材から、アルミニウム金属及びその合金
が93.4%の高収率で回収され、しかもその純度は9
8.8%の高純度で再生されていることが分かる。 【0025】 【発明の効果】本発明によれば、アルミニウムスクラッ
プ材から、簡便な処理により、高純度で良質のアルミニ
ウム金属やアルミニウム合金を高収率で再生することが
できる。 従って、アルミニウムのリサイクリングの
回数を増すことによる資源の永続化、より粗悪な原料の
再資源化、二次アルミニウムの品質向上、溶解作業での
排煙、廃液処理負担の削減効果等に大いに貢献すること
ができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 アルミニウム及びその合金を含有する
スクラップ材を、荒切りした後粉砕し、得られる粉砕物
から微粒子を篩別によって除去した後、磁力選別に付し
て強磁性物を除去し、次いで粉砕物を変動磁場内を通過
させることにより導電体内に誘導される渦電流及び比重
に基づいて、アルミニウム金属及びその合金を取り出す
ことを特徴とするアルミニウムスクラップの前処理方法
。 - 【請求項2】 アルミニウム及びその合金を含有する
スクラップ材が、建材スクラップであるである請求項1
記載の前処理方法。 - 【請求項3】 アルミニウム及びその合金を含有する
スクラップ材が、機械物スクラップである請求項1記載
の前処理方法。 - 【請求項4】 機械物スクラップが、自動車のエンジ
ンブロックである請求項3記載の前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3128374A JPH04329836A (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | アルミニウムスクラップの前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3128374A JPH04329836A (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | アルミニウムスクラップの前処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04329836A true JPH04329836A (ja) | 1992-11-18 |
Family
ID=14983246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3128374A Pending JPH04329836A (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | アルミニウムスクラップの前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04329836A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000192166A (ja) * | 1998-10-19 | 2000-07-11 | Nippon Magnetic Dressing Co Ltd | 使用済みアルミ加工品からアルミニウムを回収する方法 |
JP2006231513A (ja) * | 1999-02-22 | 2006-09-07 | Joseph E Clawson Jr | ナノチューブの分離およびアラインメント用装置及び、原子顕微鏡の位置合わせ装置 |
JP2021121422A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-26 | 株式会社 三光 | 解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法および選別システム |
-
1991
- 1991-04-30 JP JP3128374A patent/JPH04329836A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000192166A (ja) * | 1998-10-19 | 2000-07-11 | Nippon Magnetic Dressing Co Ltd | 使用済みアルミ加工品からアルミニウムを回収する方法 |
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JP4512054B2 (ja) * | 1999-02-22 | 2010-07-28 | クラウソン、ジョセフ、イー、ジュニア | ナノチューブの分離およびアラインメント用装置及び、原子顕微鏡の位置合わせ装置 |
JP2021121422A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-26 | 株式会社 三光 | 解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法および選別システム |
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