JP2021121422A - 解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法および選別システム - Google Patents

解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法および選別システム Download PDF

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Abstract

【課題】回収される解体アルミサッシ屑に合わせて前処理を工夫することで、高品位にアルミ合金類を選別でき、アルミ合金類を合金系別で細かく判別して所定の種類のものを高品位に選別することを可能とする、解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法および選別システムを提供する。【解決手段】以下の工程を有する選別方法および選別システム。(1)解体アルミサッシ屑を一軸シュレッダ破砕機にかけて細破砕すると共に、破砕傷によりステンレス類への着磁も自然になされる細破砕工程、(2)破砕片を磁選機にかけて鉄を分離排除する磁力選別工程、(3)破砕片を渦電流反発式磁力選別機にかけて非金属類と共に磁性を帯びたステンレス類を分離排除する渦電流反発式磁力選別工程を実施する。(4)破砕片を透過強度の違いを判別に利用したX線選別機にかけて判別したアルミ合金類を気流によって飛ばすことで選別するX線選別工程。【選択図】図1

Description

本発明は、家屋、ビル等の解体現場から回収され、実装された錠、引手、戸車等のパーツだけでなく、網戸の網や、更には線入板ガラスの線材由来の屑も混入する場合が多い解体アルミサッシ屑から、乾式によりアルミ合金類を選別する方法と該方法を実施する選別システムに関するものである。
アルミスクラップのリサイクルを促進するために、展伸材由来のものを展伸材として高品位に選別できる選別方法が現在では強く求められている。
例えば、解体アルミサッシ屑は、アルミスクラップの発生量が多いことから、これからアルミサッシ材を高品位に選別することが可能になれば、アルミサッシメーカー向けに原料として安定供給することが可能となると期待されている。
それに対して、特許文献1では、使用済み自動車を対象として、どこに展伸材が使用されているかを熟知している作業者が手作業で展伸材の部分を選別回収することが提案されているが、このような手作業を実施したのでは採算に見合わない。
一方、特許文献2では、先ず、前処理として、回収したものを破砕し、その破砕片を渦電流反発型磁力選別機にかけて非金属(ゴム、プラスチック、木くず)を分離排除した後、1段目のX線透過型の選別機にかけて測定された透過強度の違いを利用して判別し、アルミ以外の金属類(鉄、銅)と異物が付いたアルミ合金類を分離排除した上で、更に、2段目のX線透過型の選別機にかけて同様に判別してアルミ合金類を合金系別毎に選別することが提案されている。
特開2003−277837号公報 特開2013−136019号公報
実際の解体アルミサッシ屑は、家屋、ビル等の解体現場から回収されるものであることから、実装された錠、引手、戸車等だけでなく、網戸の網や、更には、線入板ガラスの線材由来の屑も混入する場合が多いことが特徴となっており、そこには、加工のし易さから多用されているステンレス類の一種であるオーステナイト系ステンレス、代表的にはSUS304が戸車のハウジング、ビス、網、線材を含めて様々な形状で含まれている。
而して、ステンレス類は種類によってはアルミとX線の透過密度が類似するものがあり、薄くなる程判別が難しくなる。また、網や線材は、X線透過型の選別機にかけた後の分別を常法の気流で行うとなると、通常飛ばす側のアルミ合金類に共連れされ易い。
これに対して、特許文献2では、ステンレス類については特には言及されていないが、破砕片を渦電流反発型磁力選別機にかけた後に、鉄、銅をアルミ合金類と共に金属類として共に選別していることから、ステンレス類も鉄、銅と共に金属類として選別することになろう。
また、特許文献2では、金属類の選別に際して、後工程でベルト等に損傷を与える可能性がある鉄も銅と共に選別することや、選別されたアルミ合金類を板状に整えて試料化した上で、X線透過型の選別機にかけてアルミ合金系別毎に選別することが提案されているが、解体アルミサッシ屑には有意的な量及びサイズの鉄が混入されていることから、選別システムで常用されている搬送コンベアのベルト等に損傷をもたらす可能性が高く、また、高品位に選別するためとは言え板状成形工程を追加してまで実施するのでは採算に見合わない。
そのため、特許文献2で提案されている選別方法をそのまま適用したのでは、解体アルミサッシ屑を対象とした事業として採算の合うように実施することはできない。
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、特許文献2に記載されたX線選別機の利用のアイデアは生かしつつ、実際に回収される解体アルミサッシ屑に合わせて前処理を工夫することで、高品位にアルミ合金類を選別でき、更にはアルミ合金類を合金系別で細かく判別して所定の種類のものを高品位に選別することを可能とする、解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法を提供することを、その目的とする。
また、本発明は、上記のアルミ合金類選別方法を実施できる選別システムを提供することを、その目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、[1]の発明は、解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法であって、下記(1)から(4)の各工程、
(1)解体アルミサッシ屑を一軸シュレッダ破砕機にかけて細破砕すると共に、破砕傷によりステンレス類への着磁も自然になされる細破砕工程、
(2)前記(1)の後に、破砕片を磁選機にかけて鉄を分離排除する磁力選別工程、
(3)前記(2)の後に、破砕片を渦電流反発式磁力選別機にかけて非金属類と共に磁性を帯びたステンレス類を分離排除する渦電流反発式磁力選別工程、
(4)前記(3)の後に、破砕片を透過密度の違いを判別に利用したX線選別機にかけて判別したアルミ合金類を気流によって飛ばすことで選別するX線選別工程
を有することを特徴とする選別方法である。
[2]の発明は、[1]に記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法において、前記(1)の細破砕工程の前に、(0)解体アルミサッシ屑を二軸シュレッダ破砕機にかけて粗破砕する粗破砕工程を有することを特徴とする選別方法である。
[3]の発明は、[1]または[2]に記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法において、解体アルミサッシ屑のステンレス類には、オーステナイト系ステンレス鋼製の網、線材、または薄いプレートが含まれることを特徴とする選別方法である。
[4]の発明は、[1]から[3]のいずれかに記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法において、更に、(5)前記(4)の後に、アルミ合金類を透過密度の違いを判別に利用したX線選別機にかけて合金系別で選別するX線選別工程を含むことを特徴とする選別方法である。
[5]の発明は、[4]に記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法において、前記(5)で、6063合金(63S)を選別して回収することを特徴とする選別方法である。
[6]の発明は、[1]から[5]のいずれかに記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法における各工程を実施できる装置で構成された選別システムである。
本発明の解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法によれば、実際に回収される解体アルミサッシ屑から高品位にアルミ合金類を選別でき、更にはアルミ合金類を合金系別で更に細かく判別して所定の種類のものを高品位に選別することを可能とする。
また、本発明の選別システムによれば、上記の方法を実際に事業として実施できる。
本発明の実施の形態に係る選別システムの概略的構成図の一部である。 本発明の実施の形態に係る選別システムの概略的構成図の一部である。 本発明の実施の形態に係る選別システムの概略的構成図の一部である。 本発明の実施の形態に係る選別システムの概略的構成図の一部である。 本発明の実施の形態に係る選別システムの概略的構成図の一部である。 解体アルミサッシ屑の写真である。 図6に混入されたステンレス屑の写真である。 一次磁選工程で分離排除された破砕片の写真である。 二次磁選工程で分離排除された破砕片の写真である。 渦電流反発式磁力選別工程で分離排除された破砕片の写真である。 篩付振動フィーダで分離除去された破砕片の写真である。 一次X線選別工程で選別されたミックスメタルの破砕片の写真である。 二次X線選別工程で選別された6063合金(63S)系とその他のアルミ合金類の破砕片の写真である。 高度レーザー選別工程で選別されたアルミ合金系列で選別した結果の写真である。 高度レーザー選別工程で選別されたアルミ合金系列で選別した結果の写真である。
本発明の実施の形態に係る解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法は、図1〜図5に示す選別システムによって実施されるものであり、工程毎に、工程内容をその実施装置と共に以下で説明する。
本発明の処理対象である解体アルミサッシ屑は、図6に示すように、アルミサッシに実装された錠、引戸、戸車等のパーツだけでなく、網戸の網や、更には、線入板ガラスの線材由来の屑も混入する場合が多い。
そのため、金属素材として見ると、メインとなるアルミ展伸材だけでなく、アルミ合金類(鋳物材、ダイカスト材)、鉄、オーステナイト系を含むステンレス類、銅、亜鉛、真鍮、更には、アルミ合金類に別の金属が付いた異物付きアルミが一緒になっている。また、形状として見ても、プレート状、塊状、ビス、網、線材等様々である。特に、注目すべきは、図7に示すように、様々な形状に加工されたステンレス類が混入していることである。最終選別品はアルミサッシ材になっている。
[破砕工程]
解体アルミサッシ屑を粗破砕と細破砕の二段階に分けていずれもシュレッダ破砕機にかけて破砕する。
粗破砕では、二軸シュレッダ破砕機を用い、回転する2つの刃の間に被破砕物である解体アルミサッシ屑を挟み、はさみのように引き裂いていくように破砕する。例えば、Metso Denmark社製のPreShred 4000Mを利用する。粗破砕幅は300mm以下になっている。
細破砕では、一軸シュレッダ破砕機を用い、回転するロータに取り付けられた回転刃と、本体に取り付けられた固定刃の間に被破砕物を挟み、回転刃に被破砕物を押し付けて削り取っていくように破砕する。例えば、クボタ社製のアイダル型KE400を利用する。破砕幅は10〜100mm、好ましくは約40mmになっている。
いずれのシュレッダ破砕機でも、切断により破砕しており、プレート状のアルミ系を含む展伸材を丸めて塊にせずそのまま排出するようになっている。
その一方で、細破砕では、一軸シュレッダ破砕機特有の押し付け作用により破砕傷が多数形成される。ステンレス類のうちオーステナイト系ステンレスだけ本来非磁性であるが、加工や傷の発生により硬化が生じると着磁して磁性を帯びる特性がある。従って、ビスのように既に着磁されているものもあるが、この破砕傷によっても自然に着磁される。特に、戸車のハウジングや錠の台座等を構成した薄いプレート状のもの、網、線材は縁が折れ曲がったり傷が入ったりし易く、その分だけ着磁され易くなっている。
[一次磁選工程]
破砕して得られた破砕片を搬送コンベアで搬送し、振動フィーダにかけて分散させた上で、一軸シュレッダ破砕設備内の磁選機にかけて鉄屑を分離排除する。
この磁選機にかけて、強い磁性を有する鉄屑や鉄付アルミを、予め分離排除することで、その後の工程でのベルト等の損傷を回避する。磁選機は、例えば、カネテック社製(電磁式)を利用する。
この工程で、図8に示すように、鉄屑、鉄付アルミ、更にはふるい粉が分離排除される。
[篩分け工程]〜[二次磁選工程]
上記の鉄屑が分離排除された破砕片を篩分けして、粉状になったものをふるい粉(φ10mm under)として分離排除する。この段階で小さいビス、更には極端に小さく切断された網や線材も篩下品として分離排除する。また、風力選別を行うことで鉄粉、綿等の繊維類を除去して破砕片への混入を防ぐ。
更に、搬送コンベアで搬送途中に再度吊下げ式の磁選機にかけることで、上記一次磁選工程では解体により転がり易い塊となった故に排除し損なった鉄屑を分離排除する。磁選機は、例えば、日本マグネティックス社製(永磁式)を利用する。
この工程で、図9に示すように、鉄屑が分離排除される。
[渦電流反発式磁力選別工程]
二段階の磁選工程を経て鉄屑が分離排除された破砕片を、振動フィーダにかけて分散させた上で、渦電流反発式磁力選別機1にかける。
渦電流反発式磁力選別機1は、円柱状に形成され、N極とS極とが周面に周方向に交互に設けられたドラムと、ドラムに巻き回されるコンベアベルトと、仕切り板を備えて構成されて、ドラムの回転による移動磁界の電磁誘導作用を受けて生じる誘導電流と移動磁界との相互作用によって、非磁性の導電性金属類に飛び出させる推力を与え、磁性金属類には吸着力を与えるようになっている。渦電流反発式磁力選別機1は、例えば、三菱長崎機工社製の型番MSS390S(偏芯タイプ)を利用する。この渦電流反発式磁力選別機1の場合は、ドラム11の回転数を2,500〜3,000rpm、ベルト12の速度を70〜90m/分、仕切り板13の仕切り角度(θ)を40〜60°とするのが推奨設定である。
解体アルミサッシ屑に含まれる鉄以外の金属類は、アルミ合金類(展伸材、鋳物材、ダイカスト材)、オーステナイト系を含むステンレス類、銅、亜鉛、真鍮になっており、ステンレスは一般に磁性であるが、オーステナイト系ステンレスは本来非磁性である。但し、上記したように、吸着する程度の磁性を帯びた、薄いプレート状のものや、網、線材はドラム11に吸着する。
従って、渦電流反発式磁力選別機1にかけることで、オーステナイト系ステンレス材のうち薄いプレート状のものや、網、線材等の軽量なもの及びゴム屑、木屑、繊維屑、プラスチック屑等の非金属のゴミ類と共に分離排除する。更に、ステンレス選別機にかけることでステンレス類とゴミ類を分離し、ステンレス類も再利用可能に回収できる。
この工程で、図10に示すように、ステンレス類と、ゴミ類が分離排除される。なお、図10の右側のステンレス類は、SUS304の着磁により吸着する程度の磁性を帯びた、薄い板や、網、線材を指している。
[一次X線選別工程]
渦電流反発式磁力選別工程を経て磁性金属等が分離排除された破砕片を、篩付振動フィーダ(φ20mm under)にかけて細かな破砕片、例えば、図11に示すように非磁性金属であるステンレス製のビス、銅、真鍮、亜鉛や鋳物・ダイカスト材の小片を篩落とした後に、X線選別機にかける。
X線選別機は、分別はエアブロー方式になっており、アルミ合金類を含む破砕片を透過密度の違いを利用して判別し、判別されたアルミ合金類を気流によって飛ばして遠方で落下させる。
X線選別機は、例えば、PELLENC ST社製の型番XPERT1200の2種類の選別仕様のものを利用できる。搬送コンベアとX線線源装置とX線センサと判別装置と分配装置を備えており、搬送コンベアは、供給された破砕片をベルトに載せてX線センサの位置を通って分配装置まで搬送する。X線線源装置はベルトの上方に設けられ、X線センサはベルトの下方に設けられており、X線線源装置から破砕片にX線を照射して透過してきたX線の透過強度を測定する。判別装置は、X線透過強度の違いでアルミ合金類とその他の金属類を判別する。
アルミ合金類より原子量が大きい非鉄金属類は透過率が小さいので、アルミ合金類の選別用に条件設定することで、アルミ合金類と、銅、亜鉛、真鍮及び異物付アルミとでなる非鉄金属類、すなわちミックスメタルは異なるものと信頼性高く判別できる。
また、オーステナイト系ステンレス製のうち共連れし易い網、線材や、判別し難い薄いプレート状のもの等は既に分離排除されており、残された比較的厚いものは素材として透過密度が類似していてもこの段階で判別されるオーステナイト系ステンレス製のものは比較的厚いことから上記の金属類と同様に、アルミ合金類とは異なるものと信頼性高く判別される。また、ミスショットも少ない。
この工程で、図12に示すように、ミックスメタルが分離排除される。この段階まで残っていたステンレス(ミックスメタル)は上記した理由で、精度良く回収される。
[二次X線選別工程]
一次X線選別工程を経て選別されたアルミ合金類の破砕片を、振動フィーダにかけて分散させた上でX線選別機にかける。
このX線選別機は、一次X線選別工程で利用したものと同じタイプで、同様にX線透過強度の違いで判別するようになっているが、この工程では特許文献2に記載のように多数の測定結果の分布状態から統計的手法によって判別するようになっており、アルミ合金類どうしの間でも正確に判別することが可能になっている。
従って、破砕片は、図13に示すように、6063合金(63S)と63S以外のアルミ合金とに選別される。63S以外の展伸材アルミ合金で判別領域が類似した銅や亜鉛を含む2,000番系、7,000番系は、透過率の違いで高精度に判別が可能である。63S以外の1,000番系、3,000番系、4,000番系、5,000番系、6,000番系は透過率が類似し混入する可能性があるが、少量の混入量でサッシ材成分には特に影響が出ない。すなわち、本願では、「63S」には少量の1,000番系、3,000番系、4,000番系、5,000番系、6,000番系は不可避的不純物として混入が認められている。
その他のアルミ合金類は、鋳物用アルミ合金、ダイカスト用アルミ合金であり、これらと2,000番系、7,000番系は、鋳造材として再生利用可能になっている。
6063合金(63S)側に選別された破砕片を、後処理の磁力選別工程で磁力選別機にかけて未だ混入していた微量のゴミ類を分離排除した上で、高品位な選別品をフレコン詰めすることで、選別回収を終了する。この磁力選別機は、例えば、上記した渦電流反発式磁力選別機1と同様な三菱長崎機工社製の型番MS03900DT(同芯タイプ)を利用できる。この渦電流反発式磁力選別機は同芯タイプであるが、ドラムの回転数、ベルトの速度、仕切り板の仕切り角度については、渦電流反発式磁力選別機1と同じが推奨設定になっている。
[レーザー選別工程]
一次X線選別工程で分離排除されるミックスメタルに含まれる、銅、亜鉛、真鍮はX線透過強度が類似するため、上記の一次X線選別工程では選別ができないので、更に、LIBS選別機2にかけて金属素材別に選別回収する。このLIBS選別機2は、レーザー誘起ブレークダウン分光法、通称LIBSと呼ばれる選別技術を利用したものであり、レーザー照射により、対象物表面にプラズマを発生させ、その光の波長から含まれる成分及び量を計測する。例えば、SECOPTA社製の型番MOE201901を利用できる。このLIBS選別機2には、試料に含まれる金属元素を測定する為に必要な、測定表面の状態を整えるためのクリーニングレーザーが設置されている。従って、試料はクリーニングレーザーで素材表面の付着物(汚れ)を除去した後、LIBSレーザーをクリーニングした部分に照射し発生したプラズマを読み取る事で、元素の含有量を測定する。搬送コンベア21のベルトに載せられて搬送されてくるミックスメタルに対して、LIBS選別機2から上記したレーザーを照射して元素の含有量を測定する。
LIBS選別機2の下流側には回収部が備えられており、この回収部では搬送コンベア21を挟んでエア吹付け手段のエアノズル22と回収容器23の回収口が金属種毎に一組ずつ設けられている。従って、搬送コンベア21のベルトに載せられて搬送されてくるミックスメタルが例えば亜鉛の場合には、亜鉛の回収容器23に連なる回収口に対応してエアノズル22からエアが噴出されてそのミックスメタルは吹き飛ばされ亜鉛の容器に落下回収される。なお、異物付アルミについては、最後まで搬送されてベルト端から落下回収される。
なお、レーザーを利用したものとしては、特開2019−69445号でアルミ材の選別方法が提案されているが、この方法では、測定で得られた光反射率データ、特に光スペクトル画像データを、種々の金属の光反射率について登録されたデータベースと照合して、アルミ合金に含まれる金属種とその含有率を得、そこからアルミ合金の種類を特定するようになっており、上記の方法とは異なっている。
特開2019−52884号でレーザー誘起プラズマ発光分析法を用いた金属スクラップの判別方法、金属スクラップ判別装置及び金属スクラップ選別システムが提案されており、こちらに準拠している。
[高度レーザー選別工程]
この選別工程でも、LIBS選別機2にかけて金属素材別に選別回収できる。アルミサッシ等を構成するアルミ製の構造材は、各番系に特徴的な添加物元素の濃度の度合いで分別していくが、微量分析になる。しかも、アルミ素材にアルマイト処理を施して陽極酸化被膜で保護し、更に、コバルトやニッケルの金属塩を用いてアルマイト皮膜に形成された多数の孔を封孔したり、カラーアルマイトをしたり、アルマイトを下地としてその上に塗装をしたりなど、種々の被膜で覆われている。
解体屑はこのような被膜で覆われた状態のままで回収されているので、クリーニングレーザーで素材表面の付着物(塗装、汚れ)を除去した後も被膜が残っているが、LIBSレーザーはパルスレーザーになっているので、2回同じスポットに照射することが可能となっている。そのため、このパルス特性を利用して、1回目の照射で被膜を除去してアルミ素材表面を露出させて、2回目の照射で対象物表面にプラズマを発生させ、その光の波長から含まれる成分及び量を計測する。レーザー照射の際には解体屑を静止し、計測後に移動させる方式にすることで、上記の2回照射は容易となる。
アルミサッシの被膜、特に陽極酸化被膜はアルミ地金の一部が変質したもので、アルミと酸素の原子間結合によるため、機械的方法でこれを剥離・除去することは困難であるが、上記したレーザー照射を利用すれば容易に除去することができる。
このように工夫することで、二次X線選別工程で選別された6063合金(63S)から更に図14に示すように、1,000番系、3,000番系、4,000番系、5,000番系、6,000番系の展伸材を選別することが可能になっており、引取り側の要求の品位が現在より高くなっても対応できる。
この2回照射は、上記したミックスメタルの選別段階で採用してもよい。ミックスメタルにはアルミを含めて種々の金属が含まれており、商品化の段階ではそれらの素材がむき出しになっていることは少なく、通常は何かしらの被膜が施されているからである。
なお、現在、自動車メーカーは軽量化に積極的に取り組んでおり、その一環としてパネルのアルミ合金の代替率が高まってきているが、外板パネルに使用されているアルミ合金は主に5,000番系、6,000番系であり、今後廃車になっていく自動車の解体アルミパネル屑も含めて、アルミスクラップのリサイクルを促進するためにはこの5,000番系、6,000番系の展伸材アルミ合金を選別できる選別方法を確立させる必要がある。
このような自動車の外板パネルの解体屑からも、上記の高度レーザー選別工程によれば、5,000番系、6,000番系を高品位に選別可能になると期待される。
また、上記の二次X線選別工程で選別除去された2,000番系、7,000番系についてもこの高度レーザー選別工程によれば、図15に示すように、更に選別できる。また、1000番系〜7000番系の展伸材を成分割合の違いで品番毎に選別可能で、例えば7003合金と7075合金を成分割合の違いで高度選別が可能で、新たな用途が期待される。
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
解体アルミサッシ屑から上記の実施の形態に係る選別方法を実施して選別回収した6063合金(63S)選別品を溶解試験して、化学成分を確認したところ、以下の通りであった。
この結果から、6063合金(63S)選別品は、アルミサッシメーカー向けに原料として販売することができる高品質であることが確認された。また、解体アルミサッシ屑の投入量は397,360Kgで、6063合金(63S)選別品は317,977Kgで、回収率が80.02%であった。
Figure 2021121422
1…渦電流反発式磁力選別機
11…ドラム 12…ベルト 13…仕切り板
2…LIBS選別機
21…搬送コンベア 22…エアノズル 23…回収容器

Claims (6)

  1. 解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法であって、下記(1)から(4)の各工程を有することを特徴とする選別方法。
    (1)解体アルミサッシ屑を一軸シュレッダ破砕機にかけて細破砕すると共に、破砕傷によりステンレス類への着磁も自然になされる細破砕工程、
    (2)前記(1)の後に、破砕片を磁選機にかけて鉄を分離排除する磁力選別工程、
    (3)前記(2)の後に、破砕片を渦電流反発式磁力選別機にかけて非金属類と共に磁性を帯びたステンレス類を分離排除する渦電流反発式磁力選別工程、
    (4)前記(3)の後に、破砕片を透過強度の違いを判別に利用したX線選別機にかけて判別したアルミ合金類を気流によって飛ばすことで選別するX線選別工程。
  2. 請求項1に記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法において、
    前記(1)の細破砕工程の前に、(0)解体アルミサッシ屑を二軸シュレッダ破砕機にかけて粗破砕する粗破砕工程を有することを特徴とする選別方法。
  3. 請求項1または2に記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法において、
    解体アルミサッシ屑のステンレス類には、オーステナイト系ステンレス鋼製の網、線材、または薄いプレートが含まれることを特徴とする選別方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法において、
    更に、
    (5)前記(4)の後に、アルミ合金類を透過強度の違いを判別に利用したX線選別機にかけて合金系別で選別するX線選別工程
    を含むことを特徴とする選別方法。
  5. 請求項4に記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法において、
    前記(5)で、6063合金(63S)を選別して回収することを特徴とする選別方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載した解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法における各工程を実施できる装置で構成された選別システム。
JP2020015028A 2020-01-31 2020-01-31 解体アルミサッシ屑からの乾式によるアルミ合金類選別方法および選別システム Active JP7101371B2 (ja)

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