JPH08188767A - 乾式摩擦材料 - Google Patents
乾式摩擦材料Info
- Publication number
- JPH08188767A JPH08188767A JP1871995A JP1871995A JPH08188767A JP H08188767 A JPH08188767 A JP H08188767A JP 1871995 A JP1871995 A JP 1871995A JP 1871995 A JP1871995 A JP 1871995A JP H08188767 A JPH08188767 A JP H08188767A
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- JP
- Japan
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- abrasive material
- metal
- copper
- dry abrasive
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 銅基金属系摩擦材の改良に係り、高温での摩
擦係数の安定性及び耐摩耗性をさらに向上する。 【構成】 銅または銅合金をマトリックス成分とする銅
基金属系の乾式摩擦材料であって、ZrSi2,MoS
i2などの金属シリサイトを1〜30重量%添加したこ
とを特徴としている。 【効果】 過酷な摺動条件においても安定した摩擦係数
と優れた耐摩耗性を持つ乾式摩擦材料を提供することが
可能となった。
擦係数の安定性及び耐摩耗性をさらに向上する。 【構成】 銅または銅合金をマトリックス成分とする銅
基金属系の乾式摩擦材料であって、ZrSi2,MoS
i2などの金属シリサイトを1〜30重量%添加したこ
とを特徴としている。 【効果】 過酷な摺動条件においても安定した摩擦係数
と優れた耐摩耗性を持つ乾式摩擦材料を提供することが
可能となった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に高温における摩擦
係数の安定性,耐摩耗性を有する乾式摩擦材料に関する
ものである。更に詳しくは産業用車両,産業用機械,二
輪及び四輪自動車等のブレーキライニング材,ディスク
ブレーキパット材,クラッチフェーシング材等として使
用可能な乾式摩擦材料に関するものである。
係数の安定性,耐摩耗性を有する乾式摩擦材料に関する
ものである。更に詳しくは産業用車両,産業用機械,二
輪及び四輪自動車等のブレーキライニング材,ディスク
ブレーキパット材,クラッチフェーシング材等として使
用可能な乾式摩擦材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の乾式摩擦材料は、アスベスト繊
維,無機繊維,有機繊維,金属繊維などと各種無機粉
末,金属粉末などを混合し、フェノール樹脂等で固めら
れた材料である。しかし近年の車両等の高性能化,使用
条件の過酷化に伴い、摩擦材料への要求特性は非常にき
びしくなっている。
維,無機繊維,有機繊維,金属繊維などと各種無機粉
末,金属粉末などを混合し、フェノール樹脂等で固めら
れた材料である。しかし近年の車両等の高性能化,使用
条件の過酷化に伴い、摩擦材料への要求特性は非常にき
びしくなっている。
【0003】一般的にフェノール樹脂で固められたレジ
ンモールド材は、安価であるが摩擦係数が低く、耐摩耗
性も悪い。又材料自体が高温,特に400℃以上になる
と結合材としてのフェノール樹脂が分解,炭化し摩擦係
数が急激に低下すると同時に耐摩耗性も大巾に低下す
る。これに対し金属系摩擦材料は、高価であるが、高温
になっても摩擦係数及び耐摩耗性が低下しないという特
徴を持っている。
ンモールド材は、安価であるが摩擦係数が低く、耐摩耗
性も悪い。又材料自体が高温,特に400℃以上になる
と結合材としてのフェノール樹脂が分解,炭化し摩擦係
数が急激に低下すると同時に耐摩耗性も大巾に低下す
る。これに対し金属系摩擦材料は、高価であるが、高温
になっても摩擦係数及び耐摩耗性が低下しないという特
徴を持っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は銅基金属系摩
擦材の改良を目的とするものであり、すなわち高温での
摩擦係数の安定性及び耐摩耗性をさらに向上することに
ある。これは、近年の車両の大型化,高性能化に伴う使
用温度域の上昇により従来の銅基金属系摩擦材料でも不
十分となっているため、これを満足する摩擦材料が要望
されている。
擦材の改良を目的とするものであり、すなわち高温での
摩擦係数の安定性及び耐摩耗性をさらに向上することに
ある。これは、近年の車両の大型化,高性能化に伴う使
用温度域の上昇により従来の銅基金属系摩擦材料でも不
十分となっているため、これを満足する摩擦材料が要望
されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題達成のために本
発明ではZrSi2やMoSi2等の金属シリサイトを1
〜30重量%添加することにより高温での摩擦係数の安
定性及び耐摩耗性を著しく向上させることが可能である
ことを知見したものである。
発明ではZrSi2やMoSi2等の金属シリサイトを1
〜30重量%添加することにより高温での摩擦係数の安
定性及び耐摩耗性を著しく向上させることが可能である
ことを知見したものである。
【0006】
【作用】すなわち本発明に用いたZrSi2やMoSi2
等の金属シリサイトは高温になると分解,酸化によりS
iO2のガラスが生成する。生成したSiO2のガラス
は、材料のマトリック成分である銅や鉄等の金属成分の
酸化を防止する被膜として材料中に存在することとな
る。従来の銅基金属系摩擦材料とでは、材料中の金属成
分が酸化され金属酸化物となることにより金属としての
結合力が低下し、耐摩耗性が低下すると同時に、生成し
た金属酸化物は硬度が高く摩耗係数も低下していた。
等の金属シリサイトは高温になると分解,酸化によりS
iO2のガラスが生成する。生成したSiO2のガラス
は、材料のマトリック成分である銅や鉄等の金属成分の
酸化を防止する被膜として材料中に存在することとな
る。従来の銅基金属系摩擦材料とでは、材料中の金属成
分が酸化され金属酸化物となることにより金属としての
結合力が低下し、耐摩耗性が低下すると同時に、生成し
た金属酸化物は硬度が高く摩耗係数も低下していた。
【0007】本発明では、金属成分の酸化より速く金属
シリケートが酸化することに着目し、かつ生成したSi
O2ガラスによって他金属の酸化を防止できることが明
らかとなった。これにより高温での耐摩耗性,摩擦係数
の安定性が向上されたのである。
シリケートが酸化することに着目し、かつ生成したSi
O2ガラスによって他金属の酸化を防止できることが明
らかとなった。これにより高温での耐摩耗性,摩擦係数
の安定性が向上されたのである。
【0008】本発明に用いたZrSi2やMoSi2等金
属シリサイトは、1重量%未満では、生成するSiO2
ガラス量が少なく十分な金属の酸化防止効果は得られな
い。又金属シリサイトが30重量%を超えると、生成す
るSiO2ガラス量が多く逆に耐摩耗性,摩擦係数の安
定性が悪化する傾向となる。
属シリサイトは、1重量%未満では、生成するSiO2
ガラス量が少なく十分な金属の酸化防止効果は得られな
い。又金属シリサイトが30重量%を超えると、生成す
るSiO2ガラス量が多く逆に耐摩耗性,摩擦係数の安
定性が悪化する傾向となる。
【0009】
【実施例】以下に実施例、比較例を示す。摩擦材料は各
配合物を2ton/cm2の圧力で成形した後、5kg
/cm2の圧力をかけながた真空中900℃で60分間
焼結した。表1に実施例及び比較例の各配合を示す。
配合物を2ton/cm2の圧力で成形した後、5kg
/cm2の圧力をかけながた真空中900℃で60分間
焼結した。表1に実施例及び比較例の各配合を示す。
【0010】
【表1】
【0011】このようにして得た焼結品をディスクブレ
ーキパッド材として 慣性力 5.5kg・m・sec2 接触面積 36.5cm2 制動減速度 0.5G ブレーキ初速度 120km/H 雰囲気温度 300℃及び600℃ 相手材 FC20 繰り返し回数 50回 での制動を実施した。そして300℃での結果を表2
に、また600℃での結果を表3に示す。
ーキパッド材として 慣性力 5.5kg・m・sec2 接触面積 36.5cm2 制動減速度 0.5G ブレーキ初速度 120km/H 雰囲気温度 300℃及び600℃ 相手材 FC20 繰り返し回数 50回 での制動を実施した。そして300℃での結果を表2
に、また600℃での結果を表3に示す。
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】この結果から明らかなように、本発明によ
る焼結合金は高温域において摩擦係数が安定しており、
しかも耐摩耗性が高い。
る焼結合金は高温域において摩擦係数が安定しており、
しかも耐摩耗性が高い。
【0015】
【発明の効果】以上に本発明によれば、過酷な摺動条件
においても安定した摩擦係数と優れた耐摩耗性を持つ乾
式摩擦材料を提供することが可能となった。
においても安定した摩擦係数と優れた耐摩耗性を持つ乾
式摩擦材料を提供することが可能となった。
Claims (1)
- 銅または銅合金をマトリックス成分とする銅基金属系の
乾式摩擦材料であって、ZrSi2,MoSi2などの金
属シリサイトを1〜30重量%添加したことを特徴とす
る乾式摩擦材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1871995A JPH08188767A (ja) | 1995-01-10 | 1995-01-10 | 乾式摩擦材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1871995A JPH08188767A (ja) | 1995-01-10 | 1995-01-10 | 乾式摩擦材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08188767A true JPH08188767A (ja) | 1996-07-23 |
Family
ID=11979474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1871995A Pending JPH08188767A (ja) | 1995-01-10 | 1995-01-10 | 乾式摩擦材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08188767A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104959608A (zh) * | 2015-07-07 | 2015-10-07 | 太原理工大学 | 一种纳米碳化硅颗粒铜基摩擦片及其制备方法 |
-
1995
- 1995-01-10 JP JP1871995A patent/JPH08188767A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104959608A (zh) * | 2015-07-07 | 2015-10-07 | 太原理工大学 | 一种纳米碳化硅颗粒铜基摩擦片及其制备方法 |
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