JP2000345140A - メタリック摩擦材 - Google Patents

メタリック摩擦材

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JP2000345140A
JP2000345140A JP16044499A JP16044499A JP2000345140A JP 2000345140 A JP2000345140 A JP 2000345140A JP 16044499 A JP16044499 A JP 16044499A JP 16044499 A JP16044499 A JP 16044499A JP 2000345140 A JP2000345140 A JP 2000345140A
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JP
Japan
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friction material
graphite
friction
lubricant
scaly
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JP16044499A
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English (en)
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Hidehiko Shirouchi
秀彦 城内
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Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ材、クラッチ材として好適に使用で
き、相手材に対する傷付けや相手材への溶着が軽減さ
れ、これらに起因する制動時の振動および鳴き現象が改
善されたメタリック摩擦材を提供する。 【解決手段】 Cuを主成分とする金属成分をマトリッ
クスとし、潤滑剤、摩擦調整剤を含む摩擦材であって、
粒径が5〜1000μmの鱗状黒鉛および/または膨張
黒鉛を摩擦材全体に対して1〜10重量%含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタリック摩擦
材、とくにブレーキ材やクラッチ材として使用した場合
に、相手材に対する傷付けや相手材への溶着に起因する
制動時の振動および鳴き現象を改善したメタリック摩擦
材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、二輪車、鉄道車両、航空機、各
種産業機械などにおいては、クラッチフェーシング材な
どのクラッチ材料やブレーキライニング材、ブレーキパ
ッド材などのブレーキ材料として摩擦材料が使用されて
いる。従来、摩擦材料として、樹脂を結合剤(バインダ
ー)とするレジン系摩擦材、金属、合金をマトリックス
とする金属系摩擦材(メタリック摩擦材)がある。
【0003】一般に、メタリック摩擦材は、レジン系摩
擦材に比べて高温での摩擦係数が高く、耐摩耗性も良好
で耐熱フェード性にも優れているという優位点がある
が、一方、ブレーキ材、クラッチ材として使用した場
合、レジン系摩擦材に比べて、相手材(ステンレス鋼、
鋳鉄)に対する傷付けが大きく、高温時にライニングの
金属成分による相手材への溶着が生じて、相手材の厚み
のバラツキが大きくなり、制動時に振動や鳴きが発生し
易いという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メタリック
摩擦材、詳しくはCuを主成分とする金属成分をマトリ
ックスとするメタリック摩擦材における上記従来の問題
点を解消するために、摩擦材に各種の成分を添加し、こ
れらの添加成分と制動時の振動、鳴き現象との関連性に
ついて多角的に実験、検討を行った結果としてなされた
ものであり、その目的は、相手材に対する傷付けや相手
材への溶着に起因する制動時の振動および鳴き現象を改
善したメタリック摩擦材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の請求項1によるメタリック摩擦材は、Cu
を主成分とする金属成分をマトリックスとし、潤滑剤、
摩擦調整剤を含む摩擦材であって、粒径が5〜1000
μmの鱗状黒鉛および/または膨張黒鉛を摩擦材全体に
対して1〜10重量%含有することを特徴とする。
【0006】請求項2によるメタリック摩擦材は、請求
項1において、摩擦材全体に対してマトリックス成分を
60〜85重量%、潤滑剤を10〜25重量%含有する
ことを特徴とする。
【0007】また、請求項3によるメタリック摩擦材
は、請求項1または2において、前記の鱗状黒鉛として
鱗片状、葉状および/または針状の天然黒鉛を用いるこ
とを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のメタリック摩擦材は、C
uを主成分とする金属成分をマトリックスとし、潤滑
剤、摩擦調整剤を含む摩擦材をベースとする。マトリッ
クスとしては、Cuおよび/またはCuを主要成分と
し、Zn、Sn、Ni、Fe、Ti、Al、Cr、M
o、Si、Mn、Mg、V、Pb、Bi、Sb、In、
Be、Cd、W、Co、B、S、C、Ce、Pなどの1
種または2種以上を含有するCu合金が使用される。マ
トリックス成分は、摩擦材全体に対して60〜85重量
%含有するのが好ましい。
【0009】本発明のメタリック摩擦材は、上記マトリ
ック成分の粉末を調製し、潤滑剤、摩擦調整剤などの粉
末と混合、成形した後、成形物を非酸化性雰囲気におい
て高温、高圧下で焼結することにより作製するのが好ま
しい。
【0010】潤滑剤としては、人造の塊状黒鉛、MoS
2 、CaF2 、BaF2 、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、雲
母などの固体潤滑剤が使用され、摩擦調整剤としては、
SiO2 、Al2 3 、ZrO2 などの金属酸化物、ム
ライト、コークス、ジルコンサンド、硫酸バリウム、珪
藻土など公知のものが適用される。潤滑剤は、粒径が1
0〜1500μmのものを使用すのが好ましく、また、
潤滑剤は摩擦材全体に対して10〜25重量%含有する
のが好ましい。
【0011】潤滑剤の粒径が10μm未満ではライニン
グ摩耗量が大きくなり易く、1500μmを越えると粒
子の脱落が多くなり、強度特性も不十分となる。潤滑剤
の含有量が10重量%未満では相手材に対する傷付けが
大きくなり、25重量%を越えて含有すると強度特性が
不十分となる。
【0012】本発明においては、上記のCuを主成分と
する金属成分をマトリックスとし、潤滑剤、摩擦調整剤
を含む摩擦材において、粒径が5〜1000μmの鱗状
黒鉛、粒径が5〜1000μmの膨張黒鉛の1種または
2種を、摩擦剤全体に対して1〜10重量%(2種を含
有する場合は合計量で1〜10重量%)含有させること
を特徴とする。
【0013】鱗状黒鉛および膨張黒鉛は、摩擦材の摩擦
係数、耐摩耗性を低下させることなく、相手材に対する
傷付け、相手材への溶着を軽減し、制動時の振動、鳴き
を改善するよう機能する。鱗状黒鉛および膨張黒鉛の粒
径が5μm未満ではその効果が十分でなく、1000μ
mを越えると、粒子の脱落が多くなり、強度特性が不十
分となる。また、鱗状黒鉛および膨張黒鉛の含有量が1
重量%未満ではその効果が小さく、10重量%を越える
と強度特性が劣る。
【0014】鱗状黒鉛としては、外観が鱗片状の天然黒
鉛、葉状の天然黒鉛、針状の天然黒鉛を、単独にあるい
は混合して使用するのが好ましい。
【0015】本発明の摩擦材には、さらに、必要に応じ
て、窒化ケイ素、炭化ケイ素などの硬質粒子、炭化ケイ
素繊維、カーボン繊維、炭化ケイ素ウイスカー、ボロン
繊維、シリカーアルミナ繊維、ガラス繊維、アラミド繊
維、黄銅繊維、スチール繊維、その他の無機、有機、金
属の繊維状補強材を含有させることもできる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明すると共に、それに基づいてその効果を実証する。な
お、これらの実施例は、本発明の好ましい一実施態様を
説明するためのものであって、これにより本発明が制限
されるものではない。
【0017】実施例1 表1に示す成分の原料粉体を混合機で混合し、混合粉を
390MPaの圧力で所定形状に成形した後、成形体を
Cuメッキした鋼板の上に載せ、(H2 +N2)ガスから
なる還元性雰囲気中で圧力0.49MPa、温度900
℃の条件下で1時間焼結し、メタリック摩擦材(試験
材)を得た。
【0018】得られた試験材をブレーキパッドとし、外
径0.3mのステンレス鋼および鋳鉄の板材を相手材と
して制動試験を行い、試験後の相手材の面粗さ、試験後
の相手材の厚みのバラツキ、制動時のトルク変動、鳴き
回数を測定した。試験条件は、慣性質量24.5kgm
2 、制動前初速度22.2m/s、減速度3.5m/s
2 、制動回数200回とした。
【0019】測定結果を表2に示す。表2にみられるよ
うに、本発明に従う摩擦材によれば、試験後における相
手材の面粗さ、相手材の厚みのバラツキは小さく、制動
時のトルク変動も小さく、鳴き回数も改善されている。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】比較例1 表3に示す成分の原料粉体を混合機で混合し、実施例1
と同様、混合粉を390MPaの圧力で所定形状に成形
した後、成形体をCuメッキした鋼板の上に載せ、(H
2 +N2)ガスからなる還元性雰囲気中で圧力0.49M
Pa、温度900℃の条件下で 1時間焼結し、メタリ
ック摩擦材(試験材)を得た。
【0023】得られた試験材をブレーキパッドとし、実
施例1と同一条件で制動試験を行い、試験後の相手材の
面粗さ、試験後の相手材の厚みのバラツキ、制動時のト
ルク変動、鳴き回数を測定した。測定結果を表4に示
す。
【0024】表4に示すように、本発明の特徴とする鱗
状黒鉛、膨張黒鉛を含まない試験材No.6〜8はいず
れも、試験後における相手材の面粗さ、相手材の厚みの
バラツキが大きく、制動時のトルク変動も大きくなり、
鳴き回数も多い。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ブレーキ材、クラッチ
材として好適に使用されるメタリック摩擦材が提供され
る。当該摩擦材によれば、相手材に対する傷付けや相手
材への溶着が軽減され、これらに起因する制動時の振動
および鳴き現象が改善される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cuを主成分とする金属成分をマトリッ
    クスとし、潤滑剤、摩擦調整剤を含む摩擦材であって、
    粒径が5〜1000μmの鱗状黒鉛および/または膨張
    黒鉛を摩擦材全体に対して1〜10重量%含有すること
    を特徴とするメタリック摩擦材。
  2. 【請求項2】 摩擦材全体に対してマトリックス成分を
    60〜85重量%、潤滑剤を10〜25重量%含有する
    ことを特徴とする請求項1記載のメタリック摩擦材。
  3. 【請求項3】 鱗状黒鉛が鱗片状、葉状および/または
    針状の天然黒鉛であることを特徴とする請求項1または
    2記載のメタリック摩擦材。
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