JP2001074079A - 摩擦装置 - Google Patents
摩擦装置Info
- Publication number
- JP2001074079A JP2001074079A JP25401999A JP25401999A JP2001074079A JP 2001074079 A JP2001074079 A JP 2001074079A JP 25401999 A JP25401999 A JP 25401999A JP 25401999 A JP25401999 A JP 25401999A JP 2001074079 A JP2001074079 A JP 2001074079A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sliding surface
- iron
- black rust
- friction
- friction material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 摩擦材及びそれと摺動する相手材の両者の摩
耗量を一層低減することができる摩擦材とその相手材と
を含む摩擦装置を提供することにある。 【解決手段】 摩擦材とこの摩擦材と摺動する相手材と
を含む摩擦装置であって、摩擦材は摺動面に形成された
黒錆(Fe3O4)を有する鉄系焼結体であり、及び/又
は相手材は摺動面に形成された黒錆(Fe3O4)を有す
る鋳鉄であることを特徴とする摩擦装置である。
耗量を一層低減することができる摩擦材とその相手材と
を含む摩擦装置を提供することにある。 【解決手段】 摩擦材とこの摩擦材と摺動する相手材と
を含む摩擦装置であって、摩擦材は摺動面に形成された
黒錆(Fe3O4)を有する鉄系焼結体であり、及び/又
は相手材は摺動面に形成された黒錆(Fe3O4)を有す
る鋳鉄であることを特徴とする摩擦装置である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は摩擦材とそれと摺動
する相手材とを含む摩擦装置に関する。例えば車両の制
動部に使用される摩擦装置に関する。
する相手材とを含む摩擦装置に関する。例えば車両の制
動部に使用される摩擦装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のブレーキ、クラッチ等の制動部に
用いられる摩擦材としては、公害対策等の観点から石綿
を含有しないレジンモールド系の摩擦材が広く使用され
るようになっている。
用いられる摩擦材としては、公害対策等の観点から石綿
を含有しないレジンモールド系の摩擦材が広く使用され
るようになっている。
【0003】しかし石綿を含有しないレジンモールド系
の摩擦材では、その基本構成がレジンであるため摩擦材
の摩耗量の増加が認められる。特に高温高負荷時等のよ
うに使用条件が厳しいときには摩擦材の摩耗量の増加が
認められる。
の摩擦材では、その基本構成がレジンであるため摩擦材
の摩耗量の増加が認められる。特に高温高負荷時等のよ
うに使用条件が厳しいときには摩擦材の摩耗量の増加が
認められる。
【0004】そのため摩耗量を低減することができる焼
結金属を利用した焼結摩擦材、例えば銅系焼結摩擦材、
鉄系焼結摩擦材等が注目されている。
結金属を利用した焼結摩擦材、例えば銅系焼結摩擦材、
鉄系焼結摩擦材等が注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年車両、特
に自動車において高速化、低燃費化の要請の伴い摩擦材
の摩擦材及びその相手材等の小型化・軽量化が一段と望
まれている。そのため焼結摩擦材及びその相手材につい
ても摩耗量の一層の低減が求められている。
に自動車において高速化、低燃費化の要請の伴い摩擦材
の摩擦材及びその相手材等の小型化・軽量化が一段と望
まれている。そのため焼結摩擦材及びその相手材につい
ても摩耗量の一層の低減が求められている。
【0006】そこで本発明の目的は摩擦材及びそれと摺
動する相手材の両者の摩耗量を一層低減することができ
る摩擦材とその相手材とを含む摩擦装置を提供すること
にある。
動する相手材の両者の摩耗量を一層低減することができ
る摩擦材とその相手材とを含む摩擦装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は研究の結果、
鉄系焼結摩擦材や摩擦材の相手材である鋳鉄相手材の摺
動面に黒錆(Fe3O4)を施した場合摩耗量が大幅に低
減することを認識した。
鉄系焼結摩擦材や摩擦材の相手材である鋳鉄相手材の摺
動面に黒錆(Fe3O4)を施した場合摩耗量が大幅に低
減することを認識した。
【0008】そこで本発明者は摩擦材と該摩擦材と摺動
する相手材とを含む摩擦装置であって、前記摩擦材は摺
動面に形成された黒錆(Fe3O4)を有する鉄系焼結体
であり、及び/又は前記相手材は摺動面に形成された黒
錆(Fe3O4)を有する鋳鉄であることを特徴とする摩
擦装置を発明した。
する相手材とを含む摩擦装置であって、前記摩擦材は摺
動面に形成された黒錆(Fe3O4)を有する鉄系焼結体
であり、及び/又は前記相手材は摺動面に形成された黒
錆(Fe3O4)を有する鋳鉄であることを特徴とする摩
擦装置を発明した。
【0009】本発明の摩擦装置においては、摩擦材が摺
動面に形成された黒錆を有する鉄系焼結体であるか、相
手材が摺動面に形成された黒錆を有する鋳鉄であるかの
いずれか一方か或いはその両者であれば、摩擦装置を構
成する摩擦材及び相手材の両者合計の摩耗量を低減する
ことができる。
動面に形成された黒錆を有する鉄系焼結体であるか、相
手材が摺動面に形成された黒錆を有する鋳鉄であるかの
いずれか一方か或いはその両者であれば、摩擦装置を構
成する摩擦材及び相手材の両者合計の摩耗量を低減する
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の摩擦装置について説
明する。
明する。
【0011】本発明の摩擦装置は、摩擦材と摩擦材と摺
動する相手材とを含む摩擦装置であって、摩擦材は摺動
面に形成された黒錆(Fe3O4)を有する鉄系焼結体で
あり、及び/又は相手材は摺動面に形成された黒錆(F
e3O4)を有する鋳鉄である。
動する相手材とを含む摩擦装置であって、摩擦材は摺動
面に形成された黒錆(Fe3O4)を有する鉄系焼結体で
あり、及び/又は相手材は摺動面に形成された黒錆(F
e3O4)を有する鋳鉄である。
【0012】従って本発明の摩擦装置を構成する摩擦材
とその相手材については、以下の3つの組み合わせが可
能である。即ち摩擦材は摺動面に形成された黒錆を有す
る鉄系焼結体であり、相手材は摺動面に形成された黒錆
を有する鋳鉄である摩擦装置、また摩擦材は摺動面に形
成された黒錆を有する鉄系焼結体であり、相手材は摺動
面に黒錆を有していない摩擦装置、摩擦材は摺動面に黒
錆を有さず、相手材は摺動面に形成された黒錆を有する
鋳鉄である摩擦装置の3つである。
とその相手材については、以下の3つの組み合わせが可
能である。即ち摩擦材は摺動面に形成された黒錆を有す
る鉄系焼結体であり、相手材は摺動面に形成された黒錆
を有する鋳鉄である摩擦装置、また摩擦材は摺動面に形
成された黒錆を有する鉄系焼結体であり、相手材は摺動
面に黒錆を有していない摩擦装置、摩擦材は摺動面に黒
錆を有さず、相手材は摺動面に形成された黒錆を有する
鋳鉄である摩擦装置の3つである。
【0013】鉄系焼結体は粉末冶金法で作製できる。主
成分の鉄粉末に摩擦調整剤、潤滑剤等を混合し、混合し
た粉末を加圧圧縮して圧粉体(成形体)を作製する。次
にこの圧粉体を加熱焼結して焼結体を作製することがで
きる。
成分の鉄粉末に摩擦調整剤、潤滑剤等を混合し、混合し
た粉末を加圧圧縮して圧粉体(成形体)を作製する。次
にこの圧粉体を加熱焼結して焼結体を作製することがで
きる。
【0014】基材として主成分である鉄粉末を用い、そ
の他に適切な量の鉄以外の金属粉末例えば銅粉末、非金
属粉末例えばリン粉末等を加えてもよい。また摩擦調整
剤としては適切な量のジルコンサンド、シリカ、アルミ
ナ、ムライト等のセラミックス粉末を用いてもよい。更
に潤滑剤としては適切な量の黒鉛、二硫化モリブデン、
鉛等の固体潤滑剤を用いることができる。鉄粉末、摩擦
調整剤、潤滑剤は、全体の体積を100%として、概ね
鉄粉末は25〜90体積%、摩擦調整剤は5〜40体積
%、潤滑剤は10〜55体積%の割合で用いることがで
きる。
の他に適切な量の鉄以外の金属粉末例えば銅粉末、非金
属粉末例えばリン粉末等を加えてもよい。また摩擦調整
剤としては適切な量のジルコンサンド、シリカ、アルミ
ナ、ムライト等のセラミックス粉末を用いてもよい。更
に潤滑剤としては適切な量の黒鉛、二硫化モリブデン、
鉛等の固体潤滑剤を用いることができる。鉄粉末、摩擦
調整剤、潤滑剤は、全体の体積を100%として、概ね
鉄粉末は25〜90体積%、摩擦調整剤は5〜40体積
%、潤滑剤は10〜55体積%の割合で用いることがで
きる。
【0015】次にこれらの原料粉末を混粉装置で均一に
混合して混合粉末を得る。この混合粉末を常温の金型
で、概ね200〜800MPa、好ましくは400〜7
00MPaの圧力で加圧圧縮して圧粉体を作製すればよ
い。
混合して混合粉末を得る。この混合粉末を常温の金型
で、概ね200〜800MPa、好ましくは400〜7
00MPaの圧力で加圧圧縮して圧粉体を作製すればよ
い。
【0016】次にこの圧粉体を窒素雰囲気中で概ね70
0〜1100℃、好ましくは900〜1000℃の温度
で加熱焼結して焼結体を作製すればよい。焼結時間は概
ね900〜7200秒、好ましくは1800〜3600
秒であればよい。
0〜1100℃、好ましくは900〜1000℃の温度
で加熱焼結して焼結体を作製すればよい。焼結時間は概
ね900〜7200秒、好ましくは1800〜3600
秒であればよい。
【0017】鋳鉄は特に限定はないが、ねずみ鋳鉄を用
いることができる。周知の方法で作製するか、また市販
している鋳鉄を用いればよい。
いることができる。周知の方法で作製するか、また市販
している鋳鉄を用いればよい。
【0018】上述した鉄系焼結体及び鋳鉄の摺動面に黒
錆を形成するには周知の方法を用いることができる。例
えば一般的なスチーム処理を施すことによって、それぞ
れの摺動面に黒錆即ちFe3O4を形成することができ
る。なお鉄系焼結体については摺動面だけではなくその
内部まで黒錆が形成されていてもよい。
錆を形成するには周知の方法を用いることができる。例
えば一般的なスチーム処理を施すことによって、それぞ
れの摺動面に黒錆即ちFe3O4を形成することができ
る。なお鉄系焼結体については摺動面だけではなくその
内部まで黒錆が形成されていてもよい。
【0019】本発明の摩擦装置は車両の制動部例えば自
動車のディスクブレーキ、ドラムブレーキ等に用いるこ
とができる。ここで自動車のディスクブレーキ、ドラム
ブレーキを例にとって説明する。
動車のディスクブレーキ、ドラムブレーキ等に用いるこ
とができる。ここで自動車のディスクブレーキ、ドラム
ブレーキを例にとって説明する。
【0020】例えば本発明の摩擦装置をディスクブレー
キに用いた場合には摩擦装置を構成する摩擦材をディス
クブレーキのパッドに用い、相手材をディスクロータに
用いて、本発明の摩擦装置を使用することができる。こ
の場合パッドのみに摺動面に形成された黒錆を有する鉄
系焼結体を用いても良いし、或いはディスクロータのみ
に摺動面に形成された黒錆を有する鋳鉄を用いても良
い。更にパッド及びディスクロータの両者に摺動面に形
成された黒錆を有する鉄系焼結体及び摺動面に形成され
た黒錆を有する鋳鉄を用いても良い。
キに用いた場合には摩擦装置を構成する摩擦材をディス
クブレーキのパッドに用い、相手材をディスクロータに
用いて、本発明の摩擦装置を使用することができる。こ
の場合パッドのみに摺動面に形成された黒錆を有する鉄
系焼結体を用いても良いし、或いはディスクロータのみ
に摺動面に形成された黒錆を有する鋳鉄を用いても良
い。更にパッド及びディスクロータの両者に摺動面に形
成された黒錆を有する鉄系焼結体及び摺動面に形成され
た黒錆を有する鋳鉄を用いても良い。
【0021】パッド或いはディスクロータのいずれかが
摺動面に形成された黒錆を有する鉄系焼結体或いは摺動
面に形成された黒錆を有する鋳鉄であればディスクブレ
ーキを使用した場合においてパッド及びディスクロータ
の両者全体の摩耗量を低減することができる。パッド及
びディスクロータの両者が摺動面に黒錆を有する鉄系焼
結体及び摺動面に黒錆を有する鋳鉄であれば更に両者全
体の摩耗量を低減することができる。
摺動面に形成された黒錆を有する鉄系焼結体或いは摺動
面に形成された黒錆を有する鋳鉄であればディスクブレ
ーキを使用した場合においてパッド及びディスクロータ
の両者全体の摩耗量を低減することができる。パッド及
びディスクロータの両者が摺動面に黒錆を有する鉄系焼
結体及び摺動面に黒錆を有する鋳鉄であれば更に両者全
体の摩耗量を低減することができる。
【0022】本発明の摩擦装置をドラムブレーキに用い
ても同様である。即ち本発明の摩擦装置を構成する相手
材をドラムブレーキのドラムに用い、摩擦材をドラムシ
ューの表面に張られているライニングに用いて、本発明
の摩擦装置を使用することができる。
ても同様である。即ち本発明の摩擦装置を構成する相手
材をドラムブレーキのドラムに用い、摩擦材をドラムシ
ューの表面に張られているライニングに用いて、本発明
の摩擦装置を使用することができる。
【0023】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 (試験1)原料粉末として市販の鉄粉(平均粒径70μ
m)、黒鉛(平均粒径120μm)、ジルコンサンド
(平均粒径120μm)を用意した。
m)、黒鉛(平均粒径120μm)、ジルコンサンド
(平均粒径120μm)を用意した。
【0024】これらの原料粉末を、全体の体積を100
%として、鉄粉が50体積%、黒鉛が40体積%、ジル
コンサンドが10体積%となるように配合し、混粉装置
で混合し、混合粉末を得た。
%として、鉄粉が50体積%、黒鉛が40体積%、ジル
コンサンドが10体積%となるように配合し、混粉装置
で混合し、混合粉末を得た。
【0025】この混合粉末を703MPaで成形して圧
粉体を作製した。圧粉体の形状は直方体であり、圧粉体
のサイズは30×10×10mmであった。
粉体を作製した。圧粉体の形状は直方体であり、圧粉体
のサイズは30×10×10mmであった。
【0026】成形した圧粉体は950℃の窒素ガス雰囲
気(還元性雰囲気)中で1800秒保持し、焼結を行
い、試験片となる鉄系焼結体を得た。鉄系焼結体のサイ
ズは30×10×10mmであった。
気(還元性雰囲気)中で1800秒保持し、焼結を行
い、試験片となる鉄系焼結体を得た。鉄系焼結体のサイ
ズは30×10×10mmであった。
【0027】なお相手材となる試験片としてはねずみ鋳
鉄であるFC200(JISG5501)を用意した。
相手材のサイズはφ100×6mmであった。
鉄であるFC200(JISG5501)を用意した。
相手材のサイズはφ100×6mmであった。
【0028】更に上述の鉄系焼結体及びねずみ鋳鉄(F
C200)に対して一般的なスチーム処理を施して、そ
れぞれの摺動面に黒錆(Fe3O4)を形成し、摺動面に
黒錆を有する鉄系焼結体及びねずみ鋳鉄を用意した。
C200)に対して一般的なスチーム処理を施して、そ
れぞれの摺動面に黒錆(Fe3O4)を形成し、摺動面に
黒錆を有する鉄系焼結体及びねずみ鋳鉄を用意した。
【0029】上述した鉄系焼結体及びねずみ鋳鉄(FC
200)を表1に示す組み合わせで台上試験機(慣性式
ダイナモメータ)を用いて、(昭和57年3月10日改
正)JASO−C406−82(乗用車ブレーキ装置ダ
イナモメータ試験方法)相当の特性評価試験を実施し
た。即ちJASO−C406−82に規定されている
(1)から(12)及び(15)の試験項目に相当する
試験を実施した。
200)を表1に示す組み合わせで台上試験機(慣性式
ダイナモメータ)を用いて、(昭和57年3月10日改
正)JASO−C406−82(乗用車ブレーキ装置ダ
イナモメータ試験方法)相当の特性評価試験を実施し
た。即ちJASO−C406−82に規定されている
(1)から(12)及び(15)の試験項目に相当する
試験を実施した。
【0030】耐摩耗性の評価としては試験前及び試験後
における鉄系焼結体及びねずみ鋳鉄(FC200)の摩
耗量を測定した。摩擦材及び相手材の両者合計の摩耗量
の測定結果は表2に比較例1を100とした相対値で示
した。
における鉄系焼結体及びねずみ鋳鉄(FC200)の摩
耗量を測定した。摩擦材及び相手材の両者合計の摩耗量
の測定結果は表2に比較例1を100とした相対値で示
した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表2から明らかなように実施例1から3は
比較例1より摩擦材及び相手材の両者合計の摩耗量が少
ないだけではなく、ねずみ鋳鉄(FC200)が黒錆を
有する場合(実施例1)、鉄系焼結体が黒錆を有する場
合(実施例2)、ねずみ鋳鉄及び鉄系焼結体の両者が黒
錆を有する場合(実施例3)の順で、両者合計の摩耗量
が減少していることが分かった。
比較例1より摩擦材及び相手材の両者合計の摩耗量が少
ないだけではなく、ねずみ鋳鉄(FC200)が黒錆を
有する場合(実施例1)、鉄系焼結体が黒錆を有する場
合(実施例2)、ねずみ鋳鉄及び鉄系焼結体の両者が黒
錆を有する場合(実施例3)の順で、両者合計の摩耗量
が減少していることが分かった。
【0034】また発明の付随的効果として、官能的評価
ではあるが、実施例1から3においては、比較例1より
も両者合計の摩耗量が少ない順で即ち実施例3、実施例
2、実施例1の順で高音ノイズである鳴きが少なかっ
た。
ではあるが、実施例1から3においては、比較例1より
も両者合計の摩耗量が少ない順で即ち実施例3、実施例
2、実施例1の順で高音ノイズである鳴きが少なかっ
た。
【0035】(試験2)次に摩擦材であるセミメタリッ
ク摩擦材と相手材であるねずみ鋳鉄(FC200)とを
用意して、試験1と同一の試験を行った。
ク摩擦材と相手材であるねずみ鋳鉄(FC200)とを
用意して、試験1と同一の試験を行った。
【0036】相手材であるねずみ鋳鉄(FC200)は
試験1で用いられたねずみ鋳鉄と同一であった。ねずみ
鋳鉄(FC200)に対して一般的なスチーム処理を施
して、試験1と同様に、摺動面に黒錆(Fe3O4)を
形成し、摺動面に黒錆を有する鋳鉄を用意した。
試験1で用いられたねずみ鋳鉄と同一であった。ねずみ
鋳鉄(FC200)に対して一般的なスチーム処理を施
して、試験1と同様に、摺動面に黒錆(Fe3O4)を
形成し、摺動面に黒錆を有する鋳鉄を用意した。
【0037】摩擦材であるセミメタリック摩擦材の組成
の重量比は表3で示す組成であった。全体の重量を10
0%として、各材料の割合を示した。セミメタリック摩
擦材のサイズは30×10×10mmであった。
の重量比は表3で示す組成であった。全体の重量を10
0%として、各材料の割合を示した。セミメタリック摩
擦材のサイズは30×10×10mmであった。
【0038】上述したセミメタリック摩擦材及びねずみ
鋳鉄(FC200)を表4に示す組み合わせで、試験1
と同様に台上試験機を用いて、(昭和57年3月10日
改正)JASO−C406−82(乗用車ブレーキ装置
ダイナモメータ試験方法)相当の特性評価試験を実施し
た。
鋳鉄(FC200)を表4に示す組み合わせで、試験1
と同様に台上試験機を用いて、(昭和57年3月10日
改正)JASO−C406−82(乗用車ブレーキ装置
ダイナモメータ試験方法)相当の特性評価試験を実施し
た。
【0039】耐摩耗性の評価としては試験前及び試験後
におけるセミメタリック摩擦材及びねずみ鋳鉄(FC2
00)の摩耗量を測定した。摩擦材及び相手材の両者合
計の摩耗量の測定結果は表5に比較例2を100とした
相対値で示した。
におけるセミメタリック摩擦材及びねずみ鋳鉄(FC2
00)の摩耗量を測定した。摩擦材及び相手材の両者合
計の摩耗量の測定結果は表5に比較例2を100とした
相対値で示した。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】表5から明らかなように摩擦材がセミメタ
リック摩擦材であっても、比較例2よりも摩擦材及び相
手材の両者合計の摩耗量が少ないことが分かった。
リック摩擦材であっても、比較例2よりも摩擦材及び相
手材の両者合計の摩耗量が少ないことが分かった。
【0044】
【発明の効果】本発明の摩擦装置においては、摩擦材及
び相手材の両者合計の摩耗量が減少するという効果を有
する。これによって摩擦装置の小型化・軽量化また高寿
命化が可能となる。
び相手材の両者合計の摩耗量が減少するという効果を有
する。これによって摩擦装置の小型化・軽量化また高寿
命化が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J058 AA01 AA41 BA41 CA02 CA42 EA05 EA31 FA01 GA41 GA68 GA92 GA93 4K044 AA04 AB10 BA12 BB01 BC01
Claims (1)
- 【請求項1】 摩擦材と該摩擦材と摺動する相手材とを
含む摩擦装置であって、 前記摩擦材は摺動面に形成さ
れた黒錆(Fe3O4)を有する鉄系焼結体であり、及び
/又は前記相手材は摺動面に形成された黒錆(Fe
3O4)を有する鋳鉄であることを特徴とする摩擦装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25401999A JP2001074079A (ja) | 1999-09-08 | 1999-09-08 | 摩擦装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25401999A JP2001074079A (ja) | 1999-09-08 | 1999-09-08 | 摩擦装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001074079A true JP2001074079A (ja) | 2001-03-23 |
Family
ID=17259130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25401999A Pending JP2001074079A (ja) | 1999-09-08 | 1999-09-08 | 摩擦装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001074079A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015093463A1 (ja) * | 2013-12-16 | 2015-06-25 | アイシン精機株式会社 | 摺動部材 |
-
1999
- 1999-09-08 JP JP25401999A patent/JP2001074079A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015093463A1 (ja) * | 2013-12-16 | 2015-06-25 | アイシン精機株式会社 | 摺動部材 |
EP3085812A4 (en) * | 2013-12-16 | 2017-01-04 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Sliding member |
JPWO2015093463A1 (ja) * | 2013-12-16 | 2017-03-16 | アイシン精機株式会社 | 摺動部材 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3569672B1 (en) | Sintered metal friction material | |
CN108367347B (zh) | 新型铁基复合粉末 | |
WO2016190403A1 (ja) | 高速鉄道車両用焼結摩擦材とその製造方法 | |
JP7078359B2 (ja) | 焼結摩擦材及び焼結摩擦材の製造方法 | |
JP2006016680A (ja) | 銅系焼結摩擦材 | |
US2863211A (en) | Friction assembly | |
CN110242691A (zh) | 一种环保摩擦材料及基于其的刹车片和制备方法 | |
JP4589215B2 (ja) | 焼結摩擦材 | |
JPS61115986A (ja) | 鉄粉を用いた摩擦材 | |
JP2001074079A (ja) | 摩擦装置 | |
JP2000234086A (ja) | 非石綿摩擦材 | |
JP2000345140A (ja) | メタリック摩擦材 | |
JPH1180855A (ja) | 焼結摩擦材 | |
JP2000355685A (ja) | 摩擦材料 | |
KR102218092B1 (ko) | 브레이크 마찰재 조성물 | |
CN112996878B (zh) | 烧结摩擦材料及烧结摩擦材料的制造方法 | |
KR102193788B1 (ko) | 브레이크 마찰재 조성물 | |
JPH08209115A (ja) | ブレーキパッド用摩擦材組成物 | |
JP3392255B2 (ja) | ブレーキ摩擦材 | |
TW202342690A (zh) | 燒結金屬摩擦材及其製造方法 | |
JP2009073908A (ja) | 摩擦材 | |
KR102047849B1 (ko) | 주철 파우더를 포함하는 브레이크 마찰재 조성물 | |
TWI680188B (zh) | 燒結摩擦材料 | |
JPH10226834A (ja) | 銅系焼結摩擦材料 | |
JPH093565A (ja) | 銅系焼結摩擦材料 |