JPH08188759A - 表面保護用粘着テープ - Google Patents

表面保護用粘着テープ

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Publication number
JPH08188759A
JPH08188759A JP14364395A JP14364395A JPH08188759A JP H08188759 A JPH08188759 A JP H08188759A JP 14364395 A JP14364395 A JP 14364395A JP 14364395 A JP14364395 A JP 14364395A JP H08188759 A JPH08188759 A JP H08188759A
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JP
Japan
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sensitive adhesive
pressure
adhesive tape
acrylic
green sheet
Prior art date
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Pending
Application number
JP14364395A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Komatsu
裕明 小松
Masujiro Shiraishi
益二郎 白石
Kazuhiro Shimomura
和弘 下村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 打抜き加工精度にすぐれ、これを表面に貼り
付けたグリーンシートを重ねても互いに接着せず、グリ
ーンシート表面に糊残りせずに容易に剥離することがで
きる表面保護用粘着テープ、及び、これに加えグリーン
シートが含有する有機溶剤により基材フィルムが侵され
ることのない表面保護用粘着テープを提供する。 【構成】 延伸ポリスチレンフィルム1の片面に剥離層
2が設けられ、他の面にアクリル系粘着剤層3が設けら
れてなる粘着テープにおいて、剥離層2がシリコーン系
樹脂もしくはアクリル系樹脂からなり、アクリル系粘着
剤層3がブチルアクリレート95重量部にアクリル酸5
重量部が共重合され、芳香族イソシアネートにより架橋
されてなる粘着剤からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ICパッケージ製造工
程で焼成されるグリーンシートの成形加工時の保護用等
として用いられる表面保護用粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】ICパッケージに用いる回路基盤を製造
する工程は、アルミナ、バインダーなどの主原料と、ア
ルコール、トルエン、メチルエチルケトンなどの溶剤を
混合したものをフィルムや紙等の工程紙にキャストして
100℃以上の熱を加えて乾燥し、巻き取ってロール状
のグリーンシートを作製する。このグリーンシートに導
電ペースト印刷により回路を形成した未焼成シート物を
裁断したものを積層し、スルーホールを形成して100
0℃程度の温度で焼成することにより得られる。
【0003】上記工程のなかで発生する塵、埃、油など
の不純物などがグリーンシートに付着するのを防止する
ために、グリーンシートの両面もしくは回路を印刷した
表面に、片面が粘着加工された保護シートが粘着層を介
して積層されている。この保護シートはグリーンシート
を積層する前に剥離される。上記保護シートの基材とし
ては打抜き加工精度にすぐれた延伸ポリスチレンフィル
ムが多く用いられている。
【0004】特開平4−266982号公報及び特開平
3−131677号公報には、硬化型シリコーン系離型
剤層、ポリスチレン系フィルム、アクリル系以外の粘着
剤層からなる粘着テープが記載されている。このものは
発泡ポリスチレン製箱の封緘に用いて、切断し易く、剥
離せずにそのまゝ発泡ポリスチレン製箱を再生利用でき
ることを目的とし、巻重体となされた粘着テープが粘着
剤層とポリスチレン系フィルムとの剥離性をよくするも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記グリーンシートの
両面に保護シートを貼り付けたものを積み重ねておく
と、保護シートの背面同士で互いにブロッキッグが生じ
て剥離できなくなり、これを剥がそうとすると保護シー
トが破れたり、グリーンシートが変形したりするという
問題がある。又、印刷面だけに保護シートを積層したも
のを積み重ねておいても、保護シート表面とその上に重
ねられるグリーンシートの裏面とが接着し、グリーンシ
ートが互いに離れ難くなり、上記と同様の問題が発生す
る。
【0006】保護シートの粘着面とは反対面、即ち非粘
着面とグリーンシート、又は保護シートの非粘着面同士
がブロッキングを生ずる原因は明らかでないが、ブロッ
キングが頻繁に発生していることは事実であり、この解
決方法が望まれている。又、グリーンシートから剥離す
るときに、グリーンシート面に糊残りせず、容易に剥離
できるという易剥離性を同時に備えたものでなければな
らない。
【0007】上記公報に記載のポリスチレン系粘着テー
プをグリーンシートの保護用として用いると、上記保護
シートと、この上に重ねたグリーンシートとの接着は避
けられても、粘着剤層は易剥離性ではないので粘着力が
強く、回路基盤として積層する前にグリーンシートから
剥がすことができず、剥離してもグリーンシートの印刷
面に糊残りしたり、印刷を剥がしたりするので使用でき
ない。
【0008】又、グリーンシートには製造時に用いたト
ルエンやメチルエチルケトン等の有機溶剤が残存してい
る場合が多く、このようなグリーンシートにポリスチレ
ンフィルムを基材とした保護用粘着テープを貼り付けた
ものを積み重ねると、貼り合わせたポリスチレンフィル
ムの背面とグリーンシートとが接触し、グリーンシート
に含まれる有機溶剤によりポリスチレンフィルムが膨潤
したり、溶解したりして剥離できなくなるという問題が
ある。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解消し、打抜
き加工精度にすぐれ、これを表面に貼り付けたグリーン
シートを重ねても互いに接着せず、グリーンシート表面
に糊残りせずに容易に剥離することができる表面保護用
粘着テープ、及び、これに加えグリーンシートが含有す
る有機溶剤により基材フィルムが侵されることのない表
面保護用粘着テープを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明表
面保護用粘着テープは、延伸ポリスチレンフィルムの片
面に剥離層が設けられ、他の面にアクリル系粘着剤層が
設けられてなる粘着テープにおいて、剥離層がシリコー
ン系樹脂もしくはアクリル系樹脂からなり、アクリル系
粘着剤層がブチルアクリレート95重量部にアクリル酸
5重量部が共重合され、芳香族イソシアネートにより架
橋されてなる粘着剤からなることを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項2記載の本発明表面保護用粘着テー
プは、片面が粗面加工されたポリプロピレンフィルムの
他の面にアクリル系粘着剤層が設けられてなる粘着テー
プにおいて、アクリル系粘着剤層が、ブチルアクリレー
ト95重量部にアクリル酸5重量部が共重合され、芳香
族イソシアネートにより架橋されてなる粘着剤からなる
ことを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の本発明表面保護用粘着テー
プは、延伸ポリスチレンフィルムの片面に剥離層が設け
られ、他の面にアクリル系粘着剤層が設けられてなる粘
着テープにおいて、剥離層がポリアミド系樹脂からなる
ものであることを特徴とするものである。
【0013】請求項1記載の表面保護用粘着テープに使
用するポリスチレン系フイルムとは、スチレン単独重合
体、スチレンとアクリル酸エステルブタジエン等との共
重合体、又は、これらと可塑剤もしくは可塑性ポリマー
との混合物からなるフイルムであり、その厚みは薄いほ
ど微細な打抜き加工性にすぐれるが、薄過ぎると強度が
低下し、剥離時に裂け易くなるので15〜50μmであ
るものが表面保護フイルムとしての扱い易さ、打抜き加
工性等の面で好ましい。
【0014】上記ポリスチレン系フイルムは引張強度、
引裂き強度等を高めるために横2〜6倍、縦2〜10倍
に延伸されていることが好ましい。これ以上の延伸倍率
とすると基材の強度や伸度が低下し粘着加工が困難とな
る。更に、粘着剤層が積層される面には、粘着剤層との
接着性を高めるためにコロナ放電処理を施したり、従来
から用いられている下塗剤を塗布しておくのが好まし
い。
【0015】コロナ放電処理は43〜53dyn/cm
程度とするのが好ましく、より好ましくは45〜53d
yn/cmである。43dyn/cm未満では剥離時に
被着体へ糊残りし易くなる。
【0016】上記ポリスチレンフィルムの片面に設けら
れる剥離層としてのシリコーン系樹脂は、硬化型シリコ
ーン系離型剤をヘキサン、ヘプタン等の溶剤に混合希釈
したシリコーン溶液もしくは水系のシリコーン溶液と
し、これをグラビアロールコーターなどを用いて塗布
し、60〜130℃の温度で乾燥して剥離層とされたも
のが好適に使用できる。
【0017】剥離層として用いるアクリル系樹脂として
は、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イ
ソオクチルアクリレート等と、スチレン、酢酸ビニル、
n−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート等との共重合体が挙げられる。
【0018】上記アクリル系樹脂には、グリーンシート
表面や粘着テープの背面同士の剥離性をさらに向上させ
るため、ポリエチレンワックス、シリコンアマイド等を
添加してもよい。又、上記アクリル系樹脂に対して用い
る溶剤は、ポリスチレンフィルムへの影響を考慮してイ
ソプロピルアルコール、酢酸エチル等を用いるのが好ま
しい。
【0019】アクリル系樹脂の塗布量は、溶剤溶液とし
て3〜8g/m2 、乾燥後に1〜10g/m2 となるよ
うにするのが好ましく、又、塗布手段は特に限定せず、
グラビアロールコーター等一般に行われている方法が採
用できる。
【0020】上記ポリスチレン系フイルムの片面にアク
リル系粘着剤層を積層する。アクリル系粘着剤として、
ブチルアクリレート95重量部にアクリル酸5重量部が
共重合され、芳香族イソシアネートにより架橋されたも
のを用いることにより、被着体に糊残りすることなく容
易に剥離できる易剥離性が得られる。架橋剤の添加量は
2〜3重量部が好ましい。これを固形分が10重量%と
なるようにトルエンで希釈した粘着剤溶液をポリスチレ
ン系フィルムに直接塗布してもよいが、一旦剥離紙に塗
布乾燥して形成した粘着剤層をポリスチレン系フィルム
に転写する方法が考えられる。
【0021】粘着剤のSP粘着力は50g/25mm未
満では被着体の搬送時に剥がれ易く、110g/25m
mを超えると剥離時に被着体に糊残りしたり、基材フィ
ルムが裂けたりして生産性を悪くするので、50〜11
0g/25mmとするのが好ましい。
【0022】転写するには、表面が剥離処理されてなる
ポリエステルフィルムなどの剥離紙にアクリル系粘着剤
を所定の厚みとなるように塗布・乾燥し、これをポリス
チレン系フイルムに貼り合わせた後、剥離紙を剥離する
ことにより行われる。このように粘着剤層を転写するこ
とは、剥離紙上で粘着剤の溶剤を乾燥するのでポリスチ
レン系フイルムに溶剤が触れることがなく、又、ポリス
チレンフイルムは乾燥のための熱を受けることもない。
【0023】又、剥離紙上で粘着剤溶液は乾燥され固化
するので、この状態でポリスチレン系フイルムに転写す
ると、粘着剤の硬化剤とポリスチレン系フイルムの可塑
剤との反応媒体である溶剤がないので、これらが反応す
ることがなく、安定した粘着力が得られる。
【0024】請求項2記載の本発明表面保護用粘着テー
プに用いるポリプロピレンフィルムは、片面が粗面加工
されたものであり、粗面加工はサンドブラスト法、ヘア
ライン加工法、エンボス加工法などの機械的処理による
方法、又、共押出しによる製膜時に、予め粗面加工した
フィルムを積層する方法などがある。粗面化の程度はテ
ープ基材の背面同士がブロッキングしない程度であれば
よく、必要ならば粗面化した品に離型剤を塗布してもよ
い。
【0025】上記ポリプロピレンフィルムの非粗面加面
には、粘着剤層との接着性を高めるためコロナ放電処理
や従来用いられている下塗剤を塗布しておくのが好まし
い。粘着剤としてはゴム系、アクリル系等のものが使用
できるが、グリーンシートから糊残りせず容易に剥離で
きるために、請求項1記載の発明に使用したものと同じ
粘着剤を用いる。
【0026】請求項3記載の表面保護用粘着テープは、
請求項1記載の延伸ポリスチレンフィルムを使用する
が、剥離層としてポリアミド系樹脂を用いる。剥離層が
設けられる面には前記43〜53dyn/cm程度のコ
ロナ放電処理を施しておくのが好ましい。ポリアミド系
樹脂としては、N−メトキシメチル化ナイロンが好適で
あり、ナイロンにメトキシメチル基を導入することによ
ってアルコール可溶性となり、延伸ポリスチレンフィル
ムへの塗工が可能となる。溶剤としてのアルコールは、
メタノール、エタノール、プロパノール等低級アルコー
ルが使用できる。
【0027】剥離剤、即ち背面処理剤として用いるに
は、メトキシメチル化ナイロンのアルコール溶液に増粘
剤として硝化綿を1〜3重量部加え、該樹脂層の耐溶剤
性を向上させるために架橋剤としてクエン酸0.5〜2
重量部添加するのが好ましい。架橋剤としてはクエン酸
の他に、イタコン酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、マロン
酸、クロトン酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、次亜燐酸
等を使用できる。
【0028】背面処理剤の溶液濃度はN−メトキシメチ
ル化ナイロンが5〜30重量%であることが好ましい。
5重量%未満では皮膜の形成が困難であり、30重量%
を超えると溶剤への溶解性が悪くなる。
【0029】ポリスチレンフィルム面に剥離層を設ける
には、上記背面処理剤溶液をポリスチレンフィルムのコ
ロナ放電処理面に乾燥後で10〜60g/m2 となるよ
うに塗布し、70〜80℃で予備乾燥して溶剤を揮散さ
せた後、120〜130℃でキュアリングを行うのがよ
い。塗布するにはグラビアロールコーター等、通常のコ
ーターを用いることができる。
【0030】又、請求項3記載の表面保護用フィルムに
用いる粘着剤は経時において劣化の少ないアクリル系粘
着剤が好ましいが、請求項1の発明に用いた粘着剤が特
に好ましい。
【0031】
【作用】請求項1記載の表面保護用粘着テープは、ポリ
スチレンフィルムの片面にシリコーン系剥離層が設けら
れているものでは、これを貼り付けたグリーンシートを
重ねてもグリーンシートの裏面と粘着テープ表面とはブ
ロッキングを生ずることがない。又、剥離層としてアク
リル系樹脂を用いたものでは、これを貼り付けたグリー
ンシートを重ねても、グリーンシートに含まれている有
機溶剤がアクリル系樹脂により遮断されてポリスチレン
フィルムが膨潤や溶解により侵されることがない。
【0032】上記フィルムの他の面に設けられるアクリ
ル系粘着剤層は、ブチルアクリレート95重量部にアク
リル酸5重量部が共重合され、芳香族イソシアネートに
より架橋されてなるので、易剥離性にすぐれ、グリーン
シートから剥離しても糊残りせず、グリーンシートが変
形することもなく容易に剥離することができる。又、粘
着テープの基材がポリスチレンフイルムであるから打抜
き加工精度がよい。
【0033】請求項2記載の表面保護用粘着テープで
は、片面が粗面加工されたポリプロピレンフィルムを用
いるので、これを片面もしくは両面に貼り付けたグリー
ンシートを多数枚重ねておいても、ポリプロピレンフィ
ルムとグリーンシート面、又はポリプロピレンフィルム
の反面同士がブロッキングを生ずることがない。
【0034】又、上記フィルムの他の面に設けられるア
クリル系粘着剤層は、請求項1記載の発明で使用したも
のと同じものであるから、易剥離性にすぐれ、グリーン
シートから剥離しても糊残りせず、グリーンシートが変
形することもなく容易に剥離することができる。又、粘
着テープの基材がポリプロピレンフイルムであるから打
抜き加工精度がよい。
【0035】請求項3記載の表面保護用粘着テープで
は、ポリスチレンフィルムを基材とするので、打ち抜き
加工性にすぐれ、湿度の変化があっもて寸法安定性が維
持される。又、剥離層がポリアミド系樹脂からなるもの
であるから、焼成前のグリーンシート中に残存する有機
溶剤の影響を受けることがない。
【0036】
【実施例】次に本発明表面保護用粘着テープの実施例を
図面を参照して説明する。 (実施例1)図1は請求項1記載の表面保護用粘着テー
プの実施例を示す断面図である。延伸ポリスチレンフィ
ルム1(旭化成社製,商品名「OPSフィルム」,厚み
16μm)の片面に30kvの高電圧を印加して10秒
間コロナ放電処理を施し、表面のぬれ張力が53dyn
/cmとなるようにした。この延伸ポリスチレンフィル
ム1のコロナ放電処理面11とは反対面に、シリコーン
離型剤(信越シリコン社製,商品名「X−62−241
6」)を固形分が4重量%となるようにn−ヘキサンで
希釈し、更に触媒を0.3%含む混合液を乾燥後に0.
6g/m2 となるように塗布し、100℃で30秒間乾
燥して剥離層2を形成した。アクリル系粘着剤として、
ブチルアクリレート95重量部とアクリル酸5重量部と
の共重合体に架橋剤として芳香族イソシアネート2重量
部添加し、固形分が10重量%となるようにトルエンで
希釈したものを準備した。
【0037】表面が剥離処理されてなるポリエステルフ
ィルム5の剥離処理面に上記粘着剤を乾燥後で4μmと
なるように塗布し、100℃の乾燥機で10分間乾燥し
てアクリル系粘着剤層を形成した。このアクリル系粘着
剤層を上記延伸ポリスチレンフィルム1のコロナ放電処
理面11に貼り合わせることにより粘着剤層3を転写し
て本発明の表面保護用粘着テープを得た。これを23℃
の室内に3日間放置して養生した。
【0038】(実施例2)実施例1で用いたものと同じ
延伸ポリスチレンフィルムの片面にコロナ放電処理を施
し、表面のぬれ張力が45dyn/cmとなるようにし
た。コロナ放電処理面とは反対面に、下記の配合1のア
クリル系樹脂剥離層を乾燥後に5g/m2 となるように
グラビアロールコーターを用いて塗布した。
【0039】 配合1(アクリル系樹脂剥離層) アクリル樹脂 15重量部 シリコーンオイル、脂肪酸アマイド、ポリエチレンワックス 5重量部 イソプロピルアルコール 50重量部 酢酸エチル 30重量部
【0040】但し、上記アクリル樹脂は次の配合2のも
のである。 配合2(アクリル樹脂) メチルメタクリレート 94.5重量部 スチレン 5 重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 0.5重量部
【0041】上記ポリスチレンフィルムの他の面に、実
施例1で用いたものと同じ粘着剤を実施例1と同様にし
て転写し、アクリル系粘着剤層を形成して得た粘着テー
プを実施例1と同様にして養生した。
【0042】(比較例1)延伸ポリスチレンフィルムに
剥離層を設けなかった以外は実施例1と同様にして粘着
テープを得て、実施例と同様にして養生した。
【0043】性能評価 (グリーンシートの準備)アルミナを主成分とする金属
粉体100重量部に、ポリビニルブチラール樹脂8重量
部、可塑剤としてフタル酸エステル系のものを6重量部
分散し、溶剤としてケトン系のものを50重量部配合し
た混合物を、ドクターブレードを用いてキャリアフィル
ムにキャスティングし、60〜150℃に昇温して乾燥
した。このようにして厚み0.5mmのグリーンシート
を得た。
【0044】(貼り合わせ条件)実施例1〜2と比較例
1の粘着テープとグリーンシートとを100mm×10
0mmの大きさに裁断し、粘着テープのポリエステルフ
ィルム5を除去して粘着剤層3をグリーンシートに貼り
合わせる。貼り合わせ条件は重さ2kgのローラーを3
00mm/分の速度で1回往復させた。これを粘着テー
プの背面とグリーンシートの裏面とが重なるように実施
例1〜2の粘着テープを用いたものを50枚、比較例1
の粘着テープを用いたものを50枚それぞれ重ねたまゝ
23℃、65%RHの室内で24時間放置した。
【0045】(剥離試験)上記重ね合わせたグリーンシ
ートを1枚ずつ剥離し、剥離途中でグリーンシートの裏
面に粘着テープの延伸ポリスチレンフィルムが一部分で
も残ったものを不良品とし、それぞれ50枚についてそ
の発生数を調べた。その結果、不良品の発生数は実施例
1及び実施例2の粘着テープを用いたものではそれぞれ
0個、比較例1の粘着テープを用いたものでは48個で
あった。
【0046】(実施例3)図2は請求項2記載の表面保
護用粘着テープの実施例を示す断面図である。片面が粗
面加工された延伸ポリプロピレンフィルム4(二村化学
社製,商品名「FOR−MP」,厚み40μm)の非粗
面加工面にコロナ放電処理(処理度42dyn/cm)
を施した後、該コロナ放電処理面41に実施例1で用い
たものと同じ粘着剤を同様の方法で塗布乾燥して厚み1
0μmの易剥離性粘着剤層3を形成した。42は延伸ポ
リプロピレンフィルム4の粗面である。更に、該粘着剤
層3面に剥離紙としてシリコーン処理した厚み25μm
のポリエステルフィルム5を貼り合わせた。
【0047】(実施例4)実施例3のポリプロピレンフ
ィルムの粗面加工面に、長鎖アルキル基含有ポリマーか
らなる離型剤を塗布して離型層を設けた以外は実施例2
と同様の表面保護用粘着テープを得た(図示略)。
【0048】(比較例2)粗面加工しないポリプロピレ
ンフィルムを用いた以外は実施例2と同様の表面保護用
粘着テープを得た。
【0049】性能評価 被着体として実施例1で用いたものと同じグリーンシー
トを用いた。実施例3〜4及び比較例2の表面保護用粘
着テープの剥離紙を除去してグリーンシートの両面に貼
り合わせ、これをそれぞれ3枚ずつ積み重ねた積層物に
100g/cm2 の荷重をかけて24時間放置後のブロ
ッキング状態を観察した。その結果、実施例3〜4のも
のはいずれもブロッキングは無く、比較例2のものはブ
ロッキングが生じていた。
【0050】ブロッキングの有無は次の状態により判定
した。 ブロッキング無し:上記積層物の最上段のグリーンシー
トを手でつまんで持ち上げた際に下の2個のグリーンシ
ートがばらばらに離れて落下する状態。 ブロッキング有り:同様にして3枚のグリーンシートが
離れない状態。
【0051】(実施例5)図3は実施例5の表面保護用
粘着テープの実施例を示す断面図であり、表面のぬれ張
力が45dyn/cmとなるようにコロナ放電処理面1
1とした以外は実施例1で用いたものと同じ延伸ポリス
チレンフィルム1を基材とした。又、剥離層6としてシ
リコーン離型剤の代わりに下記の配合による背面処理剤
を乾燥後に30g/m2 となるようにグラビアロールコ
ーターで塗布した。更に、実施例1と同様にして上記延
伸ポリスチレンフィルム1の他の面にアクリル系粘着剤
層3を積層して養生し、表面保護用粘着テープを得た。
【0052】(背面処理剤の配合) N−メトキシメチル化ナイロン 20重量部 メチルアルコール 77重量部 硝化綿 2重量部 クエン酸 1重量部
【0053】(比較例3)剥離層を設けない以外は実施
例5と同様の粘着テープ(図示略)とした。
【0054】性能評価 図4に示すように、実施例5及び比較例3の表面保護用
粘着テープを、剥離紙5を剥がして焼成前のグリーンシ
ート8表面に貼り合わせ、これをそれぞれ8枚ずつ重ね
合わせ、室温で24時間放置した後、グリーンシート8
を表面保護用粘着テープ7とともに1枚ずつ剥離したと
きの貼り付き状態を目視で観察した。9は重ねたグリー
ンシートに貫通して設けられたスルーホールである。実
施例5のものはグリーンシート8の露出面とそれに重ね
合わせた表面保護用粘着テープ7表面との貼り付きがな
く容易に分離できたが、比較例3のものは表面保護用フ
ィルムが膨潤してグリーンシートの露出面に貼り付いて
剥離できなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明表面保護用粘着テープは以上の構
成であり、請求項1記載のグリーンシートにおいて、シ
リコーン系剥離層を用いたものは、これを貼り付けたグ
リーンシートを多数枚重ねてもグリーンシートの裏面で
粘着テープがブロッキングを生ずることがない。又、粘
着剤層は易剥離性にすぐれ、グリーンシートから剥離し
ても糊残りせず、グリーンシートを変形させることなく
容易に剥離することができる。又、アクリル系樹脂剥離
層を用いたものは、これを貼り付けたグリーンシートを
多数枚重ねても、グリーンシートに含まれる有機溶剤が
アクリル系樹脂により遮断されてポリスチレンフィルム
が膨潤や溶解により侵されることがない。更に、粘着テ
ープの基材が延伸ポリスチレンフイルムであるから打抜
き加工精度がよく、グリーンシート等の精密部品の保護
用として最適である。
【0056】上記フィルムの他の面に設けられるアクリ
ル系粘着剤層は、易剥離性にすぐれ、グリーンシートか
ら剥離しても糊残りせず、グリーンシートが変形するこ
ともなく容易に剥離することができ、粘着テープの基材
がポリスチレンフイルムであるから打抜き加工精度がよ
い。
【0057】請求項2記載の表面保護用粘着テープによ
ると、これを片面もしくは両面に貼り付けたグリーンシ
ートを多数枚重ねておいても、ポリプロピレンフィルム
とグリーンシート面、又はポリプロピレンフィルムの背
面同士がブロッキングを生ずることがない。又、上記フ
ィルムの他の面に設けられる粘着剤層は易剥離性があ
り、グリーンシートから剥離しても糊残りせず、グリー
ンシートを変形させることなく容易に剥離することがで
きる。更に、粘着テープの基材がポリプロピレンフイル
ムであるから打抜き加工精度がよく、グリーンシート等
の精密部品の保護用として最適である。
【0058】請求項3記載の表面保護用粘着テープによ
ると、打ち抜き加工性にすぐれ、湿度の変化があっても
寸法安定性が維持され、焼成前のグリーンシートに残存
する有機溶剤の影響を受けることがなく、グリーンシー
トの裏面と粘着テープ背面とを容易に剥離することがで
きる。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の本発明表面保護用粘着テープの
実施例を示す断面図。
【図2】請求項2記載の本発明表面保護用粘着テープの
実施例を示す断面図。
【図3】請求項3記載の本発明表面保護用粘着テープの
実施例を示す断面図。
【図4】性能評価の状態を示す断面図。
【符号の説明】
1:ポリスチレンフィルム 2,6:剥離層 3:粘着剤層 4:延伸ポリプロピレンフィルム 5:ポリエステルフィルム 7:表面保護用粘着テープ 8:グリーンシート 9:スルーホール 11,41:コロナ放電処理面 42:粗面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKU JKV 133/08 JDB

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 延伸ポリスチレンフィルムの片面に剥離
    層が設けられ、他の面にアクリル系粘着剤層が設けられ
    てなる粘着テープにおいて、剥離層がシリコーン系樹脂
    もしくはアクリル系樹脂からなり、アクリル系粘着剤層
    がブチルアクリレート95重量部にアクリル酸5重量部
    が共重合され、芳香族イソシアネートにより架橋されて
    なる粘着剤からなることを特徴とする表面保護用粘着テ
    ープ。
  2. 【請求項2】 片面が粗面加工されたポリプロピレンフ
    ィルムの他の面にアクリル系粘着剤層が設けられてなる
    粘着テープにおいて、アクリル系粘着剤層が、ブチルア
    クリレート95重量部にアクリル酸5重量部が共重合さ
    れ、芳香族イソシアネートにより架橋されてなる粘着剤
    からなることを特徴とする表面保護用粘着テープ。
  3. 【請求項3】 延伸ポリスチレンフィルムの片面に剥離
    層が設けられ、他の面にアクリル系粘着剤層が設けられ
    てなる粘着テープにおいて、剥離層がポリアミド系樹脂
    からなるものであることを特徴とする表面保護用粘着テ
    ープ。
JP14364395A 1994-11-07 1995-06-09 表面保護用粘着テープ Pending JPH08188759A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6663741B1 (en) * 1999-06-10 2003-12-16 Nitta Corporation Adhesive tape for temporary-attachment of green sheets for ceramic electronic devices and method for producing ceramic electronic devices
JP2013099926A (ja) * 2011-10-17 2013-05-23 Nitto Denko Corp 粘着テープ用フィルムおよび粘着テープ

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