JPH08188720A - 色素化合物の退色・消色方法 - Google Patents

色素化合物の退色・消色方法

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JPH08188720A
JPH08188720A JP280195A JP280195A JPH08188720A JP H08188720 A JPH08188720 A JP H08188720A JP 280195 A JP280195 A JP 280195A JP 280195 A JP280195 A JP 280195A JP H08188720 A JPH08188720 A JP H08188720A
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JP
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fading
compound
dye compound
heat
sulfonic acid
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JP280195A
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Hiromitsu Ito
浩光 伊藤
Yasushi Oe
靖 大江
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は色素化合物の退色・消色の為の多量の
光照射を必要とせず、記録後の残留する色素化合物の消
色・退色が簡易に行なうことができ、さらに退色・消色
後の記録媒体の耐候性と保存安定性に優れた色素化合物
の退色・消色方法を提供する 【構成】本発明の色素化合物の退色・消色方法では、1
種類以上のアミノ基を有する色素化合物に酸、光、熱な
どの外的作用によりスルホン酸誘導体を発生する化合物
を添加することにより、記録媒体中に残留するこのアミ
ノ基を有する色素化合物がスルホン酸誘導体によって退
色・消色する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸、熱、光などの外的作
用による色素化合物の退色・消色方法に係り、とくに感
光性記録媒体や感熱記録媒体等に添加される増感色素等
を透明状態に退色、消色する色素化合物の退色・消色方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、可視光の照射による光記録や赤外
線の照射による感熱記録など記録媒体を構成する記録材
料に外部エネルギーを直接作用させ情報記録する場合に
は、一般的にその記録感度を向上させるために増感剤と
して増感色素を添加している。この増感色素は記録を行
なう時には必要であるが、記録が完了した後は不要とな
る。しかし、一旦添加したものを取り除くことはでき
ず、記録媒体の着色の原因となっていた。とくに無色透
明性が要求される製品に利用されるものである場合は、
増感色素を除去する必要がある。例えば自動車搭載用の
ヘッドアップディスプレイ(HUD)に代表されるホロ
グラム光学素子(HOE)への応用が期待される体積位
相型ホログラムは、その用途からホログラム特性だけで
なく、高い透過性が要求されている。このホログラム記
録材料としては、例えば特開昭60−45283号公
報、特開昭60−227280号公報、特開昭60−2
0080号公報、特開昭62−123489号公報等に
記載されており、これらは一般的に体積位相型ホログラ
ムの記録において、アルゴンレーザに代表されるような
可視領域のレーザ光を使用するため、このホログラム記
録材料にも予め増感剤として増感色素が添加されてい
る。この増感色素である色素化合物自体の色がホログラ
ム記録後も記録媒体に残留し無色透明性を阻害すること
が問題となっていた。
【0003】そのため、この問題の解決方法として、
(1)紫外線照射による残留する色素化合物の分解、
(2)記録媒体の溶媒中への浸漬・膨潤による残留する
色素化合物の溶出、また(3)色素化合物の消色を利用
した画像記録及び表示では記録媒体中に分散した色素化
合物を光照射により分解、すなわち消色する方法が一般
的に考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
色素化合物の消色・退色方法では、紫外線照射による光
分解生成物が熱などの要因により酸化し、記録媒体に再
度着色が生じる問題点があり、また退色・消色に要する
照射エネルギーが非常に大きいため、多量の光照射が必
要となり、不経済であるとともに長時間の照射は作業効
率が悪いという問題点がある。さらに記録媒体中に散在
する色素化合物を溶媒中に浸漬し色素化合物を溶出させ
る場合には、記録媒体が膨潤する際に溶媒に若干溶解す
るなどの原因による製品の再現性に問題点を有してい
る。
【0005】また、色素化合物の消色を利用する画像記
録及び表示では、その保存安定性を高めるために、用い
られる色素化合物が必然的に光分解しにくいものとなる
ため、結果的に画像記録(消去による記録)に要するに
は多量の光照射が必要となるため、不経済であるととも
に長時間の照射は作業効率が悪いという問題点がある。
また感度を高める、すなわち少量の光照射により画像記
録及び表示が可能とするには退色性の良好な色素化合物
を用いることになるが、前述とは相反して保存安定性の
低下を生じる問題点がある。
【0006】そこで、本発明は色素化合物の退色・消色
に多量の光照射を必要とせず、また品質の低下の恐れの
ある膨潤工程等を用いることなく、記録後の残留する色
素化合物の消色・退色が簡易に行なうことができ、さら
に退色・消色後の記録媒体の耐候性と保存安定性に優れ
た色素化合物の退色・消色方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
すべくなされたものであり、請求項1記載の発明は、少
なくとも1種類以上のアミノ基を有する色素化合物と
酸、光、熱などの外的作用によりスルホン酸誘導体を発
生する化合物を添加するとともに酸、光、熱などの外的
作用によって、色素化合物を退色又は消色してなること
を特徴とする色素化合物の退色・消色方法である。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1の色素化
合物の退色・消色方法において、酸、光、熱などの外的
作用により生成するスルホン酸誘導体が下記一般式
(1)で表されることを特徴とする。
【化2】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン基、ニト
ロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基或いはアル
コキシ基からなる一つ以上の置換基で芳香環を置換して
なることを示す。)
【0009】
【作用】本発明の色素化合物の退色・消色方法では、1
種類以上のアミノ基を有する色素化合物と酸、光、熱な
どの外的作用によりスルホン酸誘導体を発生する化合物
とを含有する材料において、記録媒体中に残留するこの
アミノ基を有する色素化合物がスルホン酸誘導体によっ
て退色・消色する。すなわち、感光性記録材料中に加え
られている増感剤としての色素化合物は、予め添加され
るスルホン酸誘導体を発生する化合物が酸、光、熱など
の外的作用によりスルホン酸誘導体を生成し、これによ
って色素化合物のアミノ基が4級化されるため、色素化
合物の吸収波長域が短波長側にシフトし紫外域に移るた
め、可視領域(400〜700nm)での退色・消色が
生じる。また4級化したアミノ基を有する色素化合物は
耐候性、保存安定性に優れており、長期にわたる保存に
おいても分解などにより着色が起こらない。
【0010】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の色素化合物の退色・消色方法で
は、1種類以上のアミノ基を有する色素化合物に酸、
光、熱などの外的作用によりスルホン酸誘導体を発生す
る化合物を添加し、さらにこれらに酸、光、熱などの外
的作用を与え、生成されたスルホン酸誘導体の存在下に
おいて色素化合物の退色・消色を図るものである。
【0012】アミノ基を有する色素化合物としては、具
体的にはローダミンB、クリスタルバイオレット、マラ
カイトグリーン、オーラミンO、ホスフィンR、アクリ
ジンオレンジ、アクリジンイエロー、セトフラビンT、
ブリリアントクレイスルブルー、ニュートラルレッド、
チオニン、メチレンブルー、インジゴ、ピナシアノー
ル、テトラフェニルポルフィリン、3,3’−カルボニ
ルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−(2’−
ベンゾチアゾール)−7−ジエチルアミノクマリン、3
−(2’−ベンズイミダゾール)−7−ジエチルアミノ
クマリン、3,3’−カルボニルビス(7−ジメチルア
ミノクマリン)、7−ジエチルアミノ−5’,7’−ジ
メトキシ−3,3’−カルボニルビスクマリン、3−ベ
ンゾイル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイ
ル−7−ジエチルアミノクマリン、3−アセチル−7−
ジエチルアミノクマリン、7−ジメチルアミノ−3−
(4−ヨードベンゾイル)クマリン、7−ジエチルアミ
ノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、
2−ベンゾイル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)
−2−プロペンニトリル、2,5−ビス{〔4−(ジエ
チルアミノ)−フェニル〕メチレン}−シクロペンタノ
ン、2,5−ビス{〔4−(ジメチルアミノ)−フェニ
ル〕メチレン}−シクロペンタノン、2,6−ビス
{〔4−(ジエチルアミノ)−フェニル〕メチレン}−
シクロヘキサノン、2,6−ビス{〔4−(ジメチルア
ミノ)−フェニル〕メチレン}−シクロヘキサノン、3
−エチル−2−〔(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニ
リデン)メチル〕−3H−ベンゾチアゾリニウムヨージ
ド、3−エチル−2−〔(1−エチル−2(1H)−キ
ノリリデン)メチル〕ベンゾチアゾリニウムヨージド、
3−エチル−2−〔3−(3−エチル−2−ベンズオキ
サゾリニリデン)−1−プロペニル〕ベンゾオキサゾリ
ニウムヨージド。3−エチル−5−〔2−(3−エチル
−2−ベンゾリアリニデン)エチリデン〕ローダニン、
2−(p−ジメチルアミノスチリル)−1−エチルピリ
ジニヨージド、2−(p−ジメチルアミノスチリル)−
1−エチルピリジニウムヨージド、2−(p−ジメチル
アミノスチリル)−3−エチルベンゾチアゾリニウムヨ
ージドなどが挙げられる。その他には、「色素ハンドブ
ック」(大河原 信、北尾 悌次郎、平嶋 恒亮、松岡
賢 編 講談社 1986年)に記載される多くのア
ミノ基を有する色素化合物を本発明に用いることができ
る。
【0013】次に上記アミノ基を有する色素化合物を退
色・消色させる、酸、光、熱などの外的作用により生成
するスルホン酸誘導体を発生する化合物は、光あるいは
熱などの外的作用によって、下記一般式(1)で表され
るスルホン酸誘導体が生成するものであればよい。
【化3】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン基、ニト
ロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基或いはアル
コキシ基からなる一つ以上の置換基で芳香環を置換して
なることを示す。)
【0014】酸、光、熱などの外的作用により生成する
スルホン酸誘導体を発生する化合物の具体例としてはジ
フェニルヨードニウムトリフルオロメシレート、4−メ
トキシジフェニルヨードニウムトリフルオロメシレー
ト、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウ
ムトリフルオロメシレート、ジフェニルヨードニウムメ
シレート、4−メトキシジフェニルヨードニウムメシレ
ート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニ
ウムメシレート、ジフェニルヨードニウムトシレート、
4−メトキシジフェニルヨードニウムトシレート、ビス
(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトシレ
ート、ビス(ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨ
ードニウム)1,3−ベンゼンスルホネート、2,6−
ジニトロベンジルトシレート、2,6−ジニトロベンジ
ルメシレート、トリフェニルスルホニウム、トリフルオ
ロメシレート、4−メトキシトリフェニルスルホニウム
トリフルオロメシレート、4−メチルトリフェニルスル
ホニウムトリフルオロメシレート、4−フルオロトリフ
ェニルスルホニウムトリフルオロメシレート、ベンゾイ
ントシレート、ピロガロールトリメシレート、2−ニト
ロベンジルトシレート、4,5−ジメトキシ−2−ニト
ロベンジルトシレート、ジフェニルジスルホン、ジ(p
−トリル)ジスルホン、DAM−101(みどり化学社
製)、DAM−201(みどり化学社製)、PI−10
5(みどり化学社製)、NDI−105(みどり化学社
製)、NAI−105(みどり化学社製)、ジフェニル
ヨードニウム、9,10−ジエトキシアントラセンスル
ホネート、p−ニトロベンジル−9,10−ジエトキシ
アントラセン−2−スルホネート、p−ニトロベンジル
−9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネー
ト、ベンジルp−クロロベンゼンスルホネート、ベンジ
ルm−クロロベンゼンスルホネート、ベンジルp−メト
キシベンゼンスルホネート、ベンジルp−シアノベンゼ
ンスルホネート、p−クロロベンジル、p−クロロベン
ゼンスルホネート、m−クロロベンジルp−クロロベン
ゼンスルホネート、p−ブロモベンジルp−クロロベン
ゼンスルホネート、m−ブロモベンジルp−クロロベン
ゼンスルホネート、p−エチルベンジルp−クロロベン
ゼンスルホネート、ベンジルトシレート、p−ヒドロキ
シベンジルトシレート、m−ヒドロキシベンジルトシレ
ート、p−メトキシベンジルトシレート、m−メトキシ
ベンジルトシレート、p−メチルベンジルトシレート、
m−メチルベンジルトシレート、p−クロロベンジルト
シレート、m−クロロベンジルトシレート、p−ニトロ
ベンジルトシレート、m−ニトロベンジルトシレート、
p−ブロモベンジルトシレート、m−ブロモベンジルト
シレート、p−シアノベンジルトシレート、m−シアノ
ベンジルトシレートなどを挙げることができる。
【0015】なお、これらに限定されるものではなく、
一般に相当するアルコールとp−トルエンスルホニルク
ロライドやメチルスルホニルクロライドなどのスルホン
酸誘導体の酸塩化物との反応で得られるスルホン酸エス
テルを用いることもできる。これらは2種類以上を組み
合わせて使用しても構わない。また材料中又はこれらか
らなる媒体中にスルホン酸以外の有機酸または無機酸を
発生させて、これを触媒として上記スルホン酸誘導体を
発生する化合物の分解を二次的に誘発し、スルホン酸誘
導体を生成させても構わない。
【0016】本発明の色素化合物の退色・消色方法は、
上記のように1種類以上のアミノ基を有する色素化合物
と酸、光、熱などの外的作用によりスルホン酸誘導体を
発生する化合物とを含有する材料において、酸、光、熱
などの外的作用によってスルホン酸誘導体を生成し、媒
体中のアミノ基を有する色素化合物がスルホン酸誘導体
によって退色・消色するものである。
【0017】すなわち、この外的作用は、いわゆる外的
刺激であり、酸、光、熱などであり、スルホン酸誘導体
を生成するための手段としては、前者の酸としては酸触
媒により分解するスルホン酸エステルと光により無機酸
あるいは有機酸を出す化合物とを共存させておくものが
ある。また後者の光、熱としては高圧水銀灯、低圧水銀
灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、カーボンアーク
灯、メタルハライドランプ等の照射により光分解させる
もの、オーブン、ホットプレート等の加熱によるものが
ある。
【0018】さらに本発明は、感光性記録材料に添加し
実施することができ、透明なホログラムの作製や画像記
録および表示などへの応用も可能である。なお、それ以
外であってもとくに利用を制限されることはない。
【0019】以下、具体的な実施例により本発明をさら
に詳細に説明する。 <実施例1>酢酸ビニル(Aldrich社製)100
重量部、3−(2’−ベンゾチアゾール)−7−ジエチ
ルアミノクマリン1重量部、2−ニトロベンジルトシレ
ート5重量部を2−ブタノン100重量部に溶解したも
のをアプリケーターを用いてガラス板に膜厚が20μm
になるように塗膜層を設けてなるシートを形成し、80
℃で15分間加熱処理した。この時の可視光域(400
〜700nm)での平均透過率は45%であった。この
シートに高圧水銀灯を用いて100mJ/cm 2 の光を
照射した後、可視光域(400〜700nm)における
平均透過率を分光光度計を用いて測定したところ90%
を示した。さらにこのシートを150℃で1時間加熱処
理したところ、酸化等によるシートの着色は生じること
はなく、同様にシートの可視光域(400〜700n
m)における平均透過率を測定したところ90%を示し
た。
【0020】<実施例2−6>実施例1の3−(2’−
ベンゾチアゾール)−7−ジエチルアミノクマリン(D
ye−1)の代わりに3,3’−カルボニルビス(7−
ジエチルアミノクマリン)(Dye−2)、2,5−ビ
ス{〔4−(ジエチルアミノ)−フェニル〕メチレン}
−シクロペンタノン(Dye−3)、2,6−ビス
{〔4−(ジメチルアミノ)−フェニル〕メチレン}−
シクロヘキサノン(Dye−4)、3−エチル−5−
〔2−(3−エチル−2−ベンゾリアゾリニリデン)エ
チリデン〕ローダニン(Dye−5)及びメチレンブル
ー(Dye−6)を用いる以外は、実施例1と同様に行
ない、各時点でのシートの平均透過率を測定した。これ
を実施例1の結果と合わせて表1に示す。ただし、T−
1は、光を照射した後の可視光域(400〜700n
m)におけるシートの平均透過率を測定したものであ
り、またT−2は、さらに150℃で1時間加熱した後
の可視光域(400〜700nm)におけるシートの平
均透過率を測定したものである。なお、塗布時の可視光
域(400〜700nm)での平均透過率は50%であ
った。
【0021】
【表1】
【0022】<実施例7−12>実施例1〜6におい
て、2−ヒドロキシトシレートの代わりにp−メトキシ
ベンジルトシレートを用いる以外は,同様にシートを作
製した。また2−ヒドロキシトシレートの代わりにp−
メトキシベンジルトシレートを用いた場合は高圧水銀灯
による光照射の代わりに100℃で30分間加熱処理を
行ない、スルホン酸誘導体(p−トルエンスルホン酸)
を生成させた。これも同様に各時点でのシートの平均透
過率を測定した。これを表2に示す。ただし、T−1
は、100℃で30分間加熱処理した後の可視光域(4
00〜700nm)におけるシートの平均透過率を測定
したものであり、またT−2は、さらに150℃で1時
間加熱した後の可視光域(400〜700nm)におけ
るシートの平均透過率を測定したものである。なお、塗
布時の可視光域(400〜700nm)での平均透過率
は50%であった。
【0023】
【表2】
【0024】<実施例13−18>実施例7〜12にお
いて、p−メトキシベンジルトシレートの代わりに2−
フェニルエチルトシレートを用いる以外は,同様にシー
トを作製した。また130℃で30分間加熱処理を行な
い、スルホン酸誘導体(このスルホン酸誘導体の名称は
?)を生成させた。さらに同様に各時点でのシートの平
均透過率を測定した。これを表3に示す。ただし、T−
1は、130℃で30分間加熱処理した後の可視光域
(400〜700nm)におけるシートの平均透過率を
測定したものであり、またT−2は、さらに150℃で
1時間加熱した後の可視光域(400〜700nm)に
おけるシートの平均透過率を測定したものである。な
お、塗布時の可視光域(400〜700nm)での平均
透過率は50%であった。
【0025】
【表3】
【0026】<実施例19−21>実施例1において媒
体となる酢酸ビニルの代わりに、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA;Aldrich社製)、ポリスチレン
(PSt;Aldrich社製)、及びエポキシ樹脂
(EP1004;油化シェル社製)をそれぞれ用いる以
外は、実施例1と同様にシートを作製し、その平均透過
率を測定した。その結果を表4に示す。ただし、T−1
は、光を照射した後の可視光域(400〜700nm)
におけるシートの平均透過率を測定したものであり、ま
たT−2は、さらに150℃で1時間加熱した後の可視
光域(400〜700nm)におけるシートの平均透過
率を測定したものである。なお、塗布時の可視光域(4
00〜700nm)での平均透過率は50%であった。
【0027】
【表4】
【0028】<実施例22>エポキシ樹脂(EP100
4;油化シェル社製)100重量部、3−(2’−ベン
ゾチアゾール)−7−ジエチルアミノクマリン(Dye
−1)1重量部、ベンジルトシレート5重量部とジフェ
ニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート15重
量部を2−ブタノン100重量部に溶解したものを実施
例1と同様にシートを作製し、その平均透過率を測定し
た。このシートに高圧水銀灯を用いて10mJ/cm2
の光を照射した後、100℃で5分間加熱した。この時
の可視光域(400〜700nm)における平均透過率
を測定したところ91%を示した。さらにこのシートを
150℃で1時間加熱処理したところ、酸化等によるシ
ートの着色は生じることなく、同様にシートの可視光域
(400〜700nm)における平均透過率を測定した
ところ90%を示した。なお、塗布時の可視光域(40
0〜700nm)での平均透過率は45%であった。
【0029】<実施例23−27>実施例22の3−
(2’−ベンゾチアゾール)−7−ジエチルアミノクマ
リン(Dye−1)の代わりに3,3’−カルボニルビ
ス(7−ジエチルアミノクマリン)(Dye−2)、
2,5−ビス{〔4−(ジエチルアミノ)−フェニル〕
メチレン}−シクロペンタノン(Dye−3)、2,6
−ビス{〔4−(ジメチルアミノ)−フェニル〕メチレ
ン}−シクロヘキサノン(Dye−4)、3−エチル−
5−〔2−(3−エチル−2−ベンゾリアゾリニリデ
ン)エチリデン〕ローダニン(Dye−5)及びメチレ
ンブルー(Dye−6)を用いる以外は、実施例22と
同様に行ない、各時点でのシートの平均透過率を測定し
た。これを実施例22の結果と合わせて表5に示す。た
だし、T−1は、100℃で5分間加熱した後の可視光
域(400〜700nm)におけるシートの平均透過率
を測定したものであり、またT−2は、さらに150℃
で1時間加熱した後の可視光域(400〜700nm)
におけるシートの平均透過率を測定したものである。な
お、塗布時の可視光域(400〜700nm)での平均
透過率は50%であった。
【0030】
【表5】
【0031】<比較例1−6>実施例1〜6において、
2−ニトロベンジルトシレートを添加しないこと以外は
同様にシートを作製し、同様に各時点でのシートの平均
透過率を測定した。その結果を表6に示す。もとの着色
状態からの色素化合物の退色はほとんど見られなかっ
た。
【0032】
【表6】
【0033】<比較例7−12>実施例7〜12におい
て、p−メトキシベンジルトシレートを添加しないこと
以外は同様にシートを作製し、同様に各時点でのシート
の平均透過率を測定した。その結果を表7に示す。もと
の着色状態からの色素化合物の退色はほとんど見られな
かった。
【0034】
【表7】
【0035】<比較例13>実施例1において、2−ニ
トロベンジルトシレートを添加しないこと以外は同様に
シートを作製し、さらに実施例と同程度の退色が生じる
ように高圧水銀灯を用いて光照射を行なったところ、1
0J/cm2 の光エネルギーを与えても可視光域(40
0〜700nm)におけるシートの平均透過率は80%
程度にとどまった。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、材料又は媒
体中に、1種類以上のアミノ基を有する色素化合物と
酸、光、熱などの外的作用によりスルホン酸誘導体を発
生する化合物を添加することにより、媒体中のアミノ基
を有する色素化合物がスルホン酸誘導体によって容易に
退色・消色するため、透明性を要求される感光性記録材
料などに用いることにより増感色素として作用を果たし
た後は、色素化合物を退色させることにより透明化を図
ることができる。また画像記録や表示などの用途にも利
用することができる。さらに退色後の色素化合物は耐候
性、保存安定性に優れており、記録媒体の長期にわたる
保存においても分解などにより媒体に着色を生じること
がない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1種類以上のアミノ基を有する
    色素化合物と酸、光、熱などの外的作用によりスルホン
    酸誘導体を発生する化合物を添加するとともに酸、光、
    熱などの外的作用によって、前記色素化合物を退色又は
    消色してなることを特徴とする色素化合物の退色・消色
    方法。
  2. 【請求項2】酸、光、熱などの外的作用により生成する
    スルホン酸誘導体が下記一般式(1)で表されることを
    特徴とする請求項1記載の色素化合物の退色・消色方
    法。 【化1】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン基、ニト
    ロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基或いはアル
    コキシ基からなる一つ以上の官能基で芳香環を置換して
    なることを示す。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001085851A1 (fr) * 2000-05-11 2001-11-15 Toda Kogyo Corporation Composition colorante

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