JPH08188585A - αースルホ脂肪酸誘導体及びそれを含む洗浄剤組成物 - Google Patents

αースルホ脂肪酸誘導体及びそれを含む洗浄剤組成物

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JPH08188585A
JPH08188585A JP34024394A JP34024394A JPH08188585A JP H08188585 A JPH08188585 A JP H08188585A JP 34024394 A JP34024394 A JP 34024394A JP 34024394 A JP34024394 A JP 34024394A JP H08188585 A JPH08188585 A JP H08188585A
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acid
salt
sugar
sulfofatty acid
reaction
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JP34024394A
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Hiroshi Miyake
博 三宅
Kazuhiko Matsuda
一彦 松田
Masahiro Sato
昌裕 佐藤
Haruhiko Toda
晴彦 戸田
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛髪や皮膚に対するマイルド性にすぐれ、か
つ界面活性剤としての性能にすぐれるとともに、配合し
た香料の保留性にもすぐれたα−スルホ脂肪酸誘導体及
びそれを含む洗浄剤組成物を提供する。 【構成】 下記一般式(1)で表わされるα−スルホ脂
肪酸誘導体。 【化1】 (前記式中、Z−(OH)q-w-1-sは分子中にq個の遊
離水酸基を有する糖(Z−(OH)q)においてそのq
個の遊離水酸基のうちの(w+1+s)個の水酸基が反
応に関与して形成された糖残基を示し、〔(R1O)−
(R3O)t〕は前記糖残基のアノメリック位に結合し、
〔(R1O)−(R5O)u〕及び〔OCOCH(SO
3M)R2〕sは糖残基のアノメリック位以外の位置に結
合し、R1及びR4は炭素数1〜30の鎖状脂肪族基、R
2は炭素数4〜30の鎖状脂肪族基、R3及びR5は炭素
数1〜4のアルキレン基、Mは水素原子又は塩形成性陽
イオンを各示し、qは3以上の数、wは0又は1以上の
数、sは1以上の数、t及びuは0〜20の数を各示
し、(w+1+s)はq以下である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性、耐加水分解性
及び皮膚や毛髪に対するマイルド性にすぐれるととも
に、良好な耐アニオン性、起泡力、乳化力及び分散力を
有するα−スルホ脂肪酸誘導体及びこれを含む洗浄剤組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、α−スルホ脂肪酸の多価アルコー
ルエステル及びその塩が有用な界面活性剤であることは
知られており、このものは、例えば、繊維処理剤(特開
平4−153368号)や、石油樹脂エマルジョン用乳
化剤(特開平4−156934号)、石油回収用活性剤
(GB2143563)、洗浄剤組成物(特開平6−6
5593号、特開平6−172784号)等にその応用
が試みられている。しかしながら、このα−スルホ脂肪
酸多価アルコールエステル及びその塩は、界面活性剤と
しての性能及び毛髪や皮膚に対するマイルド性において
未だ満足し得るものではなかった。また、香料を微量配
合した場合に、その香料の香りの保留性が不十分である
という問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、毛髪や皮膚
に対するマイルド性にすぐれ、かつ界面活性剤としての
性能にすぐれるとともに、配合した香料の保留性にもす
ぐれたα−スルホ脂肪酸誘導体及びそれを含む洗浄剤組
成物を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(1)で
表わされるα−スルホ脂肪酸誘導体が提供される。
【化1】 (前記式中、Z−(OH)q-w-1-sは分子中にq個の遊
離水酸基を有する糖(Z−(OH)q)においてそのq
個の遊離水酸基のうちの(w+1+s)個の水酸基が反
応に関与して形成された糖残基を示し、〔(R1O)−
(R3O)t〕は前記糖残基のアノメリック位に結合し、
〔(R4O)−(R5O)u〕及び〔OCOCH(SO
3M)R2〕sは糖残基のアノメリック位以外の位置に結
合し、R1及びR4は炭素数1〜30の鎖状脂肪族基、R
2は炭素数4〜30の鎖状脂肪族基、R3及びR5は炭素
数1〜4のアルキレン基、Mは水素原子又は塩形成性陽
イオンを各示し、qは3以上の数、wは0又は1以上の
数、sは1以上の数、t及びuは0〜20の数を各示
し、(w+1+s)はq以下である) また、本発明によれば、前記α−スルホ脂肪酸誘導体を
含有することを特徴とする洗浄剤組成物が提供される。
【0005】本発明による前記一般式(1)で表わされ
るα−スルホ脂肪酸誘導体は、下記一般式(2)
【化2】 (式中、Z−(OH)q-w-1は分子中にq個の遊離水酸
基を有する糖(Z−(OH)q)においてそのq個の遊
離水酸基のうちの(w+1)個が反応に関与して形成さ
れた糖残基を示し、R1、R3、R4、R5、q、t、u及
びwは前記と同じ意味を有する)で表わされる糖誘導体
と、下記一般式(3)
【化3】 (式中、R6は低級アルキル基を示し、R2及びMは前記
と同じ意味を有する)で表わされるα−スルホ脂肪酸エ
ステルとを反応させることにより製造することができ
る。
【0006】前記塩形成性陽イオンMとしては、アルカ
リ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、置換又は未置
換のアンモニウムイオン等を挙げることができる。ま
た、前記一般式(1)において、wとsとの比w/s
は、好ましくは2/1〜1/5、より好ましくは1〜
0.5である。この比が大きすぎると、得られるα−ス
ルホ脂肪酸誘導体の水溶性が低下する等の問題が生じる
ので好ましくなく、一方、小さすぎると、親水性が高す
ぎて界面活性能が低下する等の問題が生じるので好まし
くない。
【0007】前記一般式(2)で表わされる糖誘導体
は、次の一般式(4)で表わされる糖から誘導すること
ができる。
【化4】 この式において、Zは糖分子から水酸基を除いた後の糖
骨格を示す。前記糖には、単糖、オリゴ糖、多糖が包含
され、それらの具体例を以下に示す。 (1)単糖 単糖としては、次の一般式(5)で表わされるものを挙
げることができる。
【化5】 前記式中、nは5又は6の数を示す。このような単糖の
具体例としては、アラビノース、リボース、キシロー
ス、キシリロース、リブロース、グルコース、ガラクト
ース、フルクトース、マンノース、ソルボース、タロー
ス、フコース、グルコヘプトース、セドヘプツロース、
マンノヘプツロース、グルコヘプツロース等を挙げるこ
とができる。 (2)オリゴ糖 オリゴ糖としては、次の式で表わされるものを挙げるこ
とができる。
【化6】 前記式中、nは5又は6の数を示す。Pは1〜10の数
を示す。このようなオリゴ糖としては、マルトース、ラ
クトース、ラクトース、セロビオース、イソマルトー
ス、ゲンチオビオース、ラミナリビオース、キシロビオ
ース、マンノビオース、マルトトリオース、セロトリオ
ース、マンニノトリオース、マルトテトラオースの他、
多糖(セルロース、ヘミセルロース、デンプン、イヌリ
ン、デキストリン、デキストラン、キシラン等)を加水
分解して低分子化したもの等が挙げられる。 (3)多糖 多糖としては、例えば、セルロース、ヘミセルロース、
デンプン、イヌリン、デキストリン、デキストラン、キ
シラン等を挙げることができる。
【0008】前記一般式(2)で表わされる糖誘導体に
おいて、そのアノメリック位(半アセタール型水酸基が
結合する炭素原子)に結合するヘミアセタール型エーテ
ル基(R1O)−(R3O)t−は、糖に対して一般式
(7) (R1O)−(R3O)t−H (7) (式中、R1、R3及びtは前記と同じ意味を有する)で
表わされる脂肪族アルコールを反応させることによって
導入することができる。この場合の反応は、酸触媒を使
用する従来公知の方法〔Fischer法、BIO I
NDUSTRY,10,408(1993)〕により実
施することができる。また、前記一般式(2)で表わさ
れる糖誘導体において、そのアノメリック位以外の炭素
に結合するエーテル基(R4O)−(R5O)u−は、一
般式(8) (R4O)−(R5O)u−1−R5−Y (8) (式中、Yは水素原子又は塩素や臭素等のハロゲン原子
を示し、R4、R5及びuは前記と同じ意味を有する)で
表わされる脂肪族オキシ化合物のハロゲン化物等を塩基
性触媒存在下に糖の水酸基に対して反応させることによ
り導入することができる。この場合のエーテル基導入反
応は、従来公知のウイリアムソン法によるO−アルキル
化法〔J.Chem.Soc,,229(185
2)〕に従って実施することができる。また、酸又は塩
基を触媒とするエポキシ開環反応を利用して行うことも
できる。
【0009】更に酸又は塩基触媒によるエボキシ開環反
応等も用いることが出来る。本発明による前記一般式
(3)で表わされる糖誘導体を好ましく製造するには、
先ず、糖のアノメリック位にヘモアセタール型エーテル
基を導入した後、糖のアノメリック位以外の位置にエー
テル基を導入する。もちろん、アノメリック位とそれ以
外の位置にエーテル基を同時に導入することもできる。
【0010】前記一般式(7)及び(8)で表わされる
脂肪族オキシ化合物において、脂肪族基R1及びR4は、
同一又は異なったものであることができ、炭素数1〜3
0、好ましくは6〜22、より好ましくは8〜18を有
するものである。この脂肪族基R1及びR4は、飽和又は
不飽和のものであることができ、また、直鎖状又は分岐
鎖状のものであることができる。このような脂肪族基R
1及びR4としては、メチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチル、イソ
ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチ
ル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−トリ
デシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘ
キサデシル、n−ペンタデシル、n−オクタデシル、n
−ノナデシル等の直鎖状アルキル基;1−メチル−ペン
チル、1−エチル−ブチル、1−メチル−ヘキシル、1
−メチル−ヘプチル、1−ブチル−ヘキシル等の分岐鎖
状アルキル基;2−オクテニル、4−テトラデセニル、
オレイル等のアルケニル基等を挙げることができる。ま
た、低級アルキレン基R3及びR5は同一又は異なったも
のであることができ、エチレン基、プロピレン基、ブチ
レン基を挙げることができる。
【0011】前記一般式(7)及び(8)におけるt及
びuは、0〜20、好ましくは1〜15、より好ましく
は1〜10の数である。
【0012】糖誘導体の好ましい具体例としては、例え
ば、6−ヘキシルオキシ−メチルグルコシド、6−オク
チルオキシ−メチルグルコシド、6−ドデシルオキシポ
リオキシエチレン−メチルグルコシド、6−オクタデシ
ルオキシ−メチルグルコシド、2,6−ジヘキシルオキ
シ−メチルグルコシド、3,6−ジオクチルオキシ−メ
チルグルコシド、3,6−ジドデシルオキシ−メチルグ
ルコシド、4,6−ジオクタデシルオキシポリオキシイ
ソプロピレン−メチルグルコシド、2,3,6−トリヘ
キシルオキシ−メチルグルコシド、2,4,6−トリド
デシルオキシ−メチルグルコシド、6−ヘキシルオキシ
−エチルグルコシド、6−オクチルオキシ−エチルグル
コシド、6−ドデシルオキシ−エチルグルコシド、6−
オクタデシルオキシ−エチルグルコシド、2,6−ジヘ
キシルオキシポリオキシエチレン−エチルグルコシド、
3,6−ジオクチルオキシ−エチルグルコシド、4,6
−ジドデシルオキシ−エチルグルコシド、2,6−ジオ
クタデシルオキシ−エチルグルコシド、2,3,6−ト
リヘキシルオキシ−エチルグルコシド、3,4,6−ト
リドデシルオキシ−エチルグルコシド、6−ヘキシルオ
キシ−オクチルグルコシド、6−オクチルオキシ−オク
チルグルコシド、6−ドデシルオキシポリオキシエチレ
ン−オクチルグルコシド、6−オクタデシルオキシ−オ
クチルグルコシド、2,6−ジヘキシルオキシ−オクチ
ルグルコシド、3,6−ジオクチルオキシ−オクチルグ
ルコシド、4,6−ジドデシルオキシ−オクチルグルコ
シド、2,6−ジオクタデシルオキシ−オクチルグルコ
シド、2,4,6−トリヘキシルオキシ−オクチルグル
コシド、3,4,6−トリドデシルオキシ−オクチルグ
ルコシド、6−オクチルオキシ−オレイルグルコシド、
6−オクチルオキシ−ドデシルマルトシド、6−オクチ
ルオキシ−ヘキサデシルマルトトリオシド、6−ヘキシ
ルオキシ−(3,6−オキサヘプチル)ドデシルグルコ
シド、6−ドデシルオキシ−(3,6−オキサヘプチ
ル)エチルグルコシド、6−ドデシルオキシ−(3−オ
キサトリデシル)プロピルグルコシド、6−オクタデシ
ルオキシ−(3,6−オキサヘプチル)メチルグルコシ
ド、6−ヘキシルオキシ−(3,6−オキサヘプチル)
ブチルグルコシド、6−ドデシルオキシ−(3−オキサ
ドデシル)メチルグルコシド等が挙げられる。
【0013】前記一般式(3)で表わされるα−スルホ
脂肪酸エステルにおいて、その鎖状脂肪族基R2は、炭
素数4〜30、好ましくは4〜20、より好ましくは6
〜16を有するものである。この脂肪族基R2は、飽和
又は不飽和のものであることができ、また直鎖状又は分
岐鎖状のものであることができる。R2の具体例として
は、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘ
プチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−
ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テト
ラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−
オクタデシル、n−ノナデシル等の直鎖状アルキル基;
1−メチル−ペンチル、1−エチル−ブチル、1−メチ
ル−ヘキシル、1−メチル−ヘプチル、1−ブチル−ヘ
キシル等の分岐鎖状アルキル基;2−オクテニル、4−
テトラデセニル、シス−7−ヘキサデシル等のアルケニ
ル基等を挙げることができる。また、R6は炭素数1〜
4のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、
ブチル等であることができる。
【0014】前記一般式(2)で表わされる糖誘導体と
前記一般式(3)で表わされるα−スルホ脂肪酸エステ
ルとの反応は次式で表わされる。
【化9】
【0015】次に、前記反応式(9)のエステル交換化
反応について詳述する。このエステル交換化反応を行う
際の触媒としては、酸触媒、アルカリ触媒のいずれの触
媒も使用できる。酸触媒の例としては、均質酸触媒とし
て、パラトルエンスルホン酸、スルホコハク酸、硫酸、
塩酸、リン酸、硝酸等のプロトン酸類、四塩化チタン、
四塩化スズ、塩化アルミニウム、塩化第二鉄、三フッ化
ホウ素エーテラート等のルイス酸類、不均質酸触媒とし
て、酸性イオン交換樹脂やシリカゲル、アルミナ等の無
機固体酸、モンモリロナイト、ベントナイト、カオリ
ン、バーミキュライト、ゼオライト等の粘土層間化合
物、ヘテロポリ酸塩/シリカ複合体等の固体酸混合物等
が使用されるが、原料として遊離のスルホン酸基を有す
るα−スルホ脂肪酸アルキルエステル[(3)、(9)
式でM=H]を用いる場合には、それが酸触媒として作
用するために、特に触媒を加える必要がない。アルカリ
触媒の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウム
エチラート、水素化ナトリウム、塩基性イオン交換樹脂
等を使用することができる。
【0016】前記エステル交換反応を行うには、あらか
じめ糖誘導体とα−スルホ脂肪酸アルキルエステル又は
その塩とを、温度30〜80℃、好ましくは40〜60
℃で混合溶解させる。この場合、必要に応じ、沸点20
0℃以下の有機溶媒、例えばメタノールやエタノール、
プロパノール等の低級アルコールを溶解助剤として用い
ることができる。なお、この混合溶解工程は省略するこ
ともできる。次に、この混合液をそのまま又はこれに高
沸点有機溶媒を加えて、更に酸又はアルカリ触媒を加え
るか、もしくは触媒を用いずに遊離のスルホン酸基を有
するα−スルホ脂肪酸アルキルエステル原料をそのまま
触媒とする等の方法で、80℃〜150℃、好ましくは
85℃〜115℃、さらに好ましくは95℃〜110℃
の範囲の温度に加熱して、エステル交換反応を行わせ
る。この場合、反応温度が80℃未満では反応液の粘度
が高くなり、速やかに反応が進行しない。また150℃
を越える温度では反応液の着色がひどくなる。反応中は
副生する低級アルコールを反応系外に速やかに留去させ
るために減圧下(好ましくは200torr以下)で行
うことが望ましいが、常圧でも差し支えない。常圧の場
合には、反応系内に不活性ガスを流通させて副生する低
級アルコールを系外へ排出させるかもしくはモレキュラ
ーシーブス等に副生アルコールを吸着除去させる。前記
高沸点有機溶媒としては、沸点が80℃以上のもの、例
えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
N−メチルピロリドン、β−ピコリン、ピリジン、アセ
トニトリル、ジオキサン、トルエン、キシレン等が挙げ
られる。この高沸点有機溶媒の使用量は、前記糖誘導体
とα−スルホ脂肪酸アルキルエステル又はその塩との合
計量100重量部に対し、10〜2000重量部、好ま
しくは50〜1000重量部の割合である。
【0017】前記エステル交換反応に際して用いるα−
スルホ脂肪酸エステル又はその塩の使用量は、所望する
α−スルホ脂肪酸誘導体に応じて適宜選定する。例え
ば、α−スルホ脂肪酸基がsモル結合した製品を主成分
として含む生成物を得ようとする場合には、糖誘導体1
モル当り、s〜1.3sモル、好ましくは1.1s〜
1.2sモルのα−スルホ脂肪酸エステル又はその塩を
用いる。また、糖誘導体中に含まれている遊離水酸基
(q−w−1)の全てにα−スルホ脂肪酸基が結合した
製品を主成分として含む生成物を得ようとするときに
は、(q−w−1)〜1.3(q−w−1)モル、好ま
しくは1.1(q−w−1)〜1.2(q−w−1)モ
ルのα−スルホ脂肪酸エステルを又はその塩用いる。
【0018】本発明においては、前記一般式(1)にお
いて、s=1であるα−スルホ脂肪酸誘導体、即ち、分
子中にスルホン残基を1個有するものの製造が特に好ま
しい。このようなα−スルホ脂肪酸誘導体は、皮膚や毛
髪に対するマイルド性に特にすぐれており、しかも水溶
性及び界面活性剤としての性能にすぐれている。前記一
般式(1)において、s=1の場合には、wは0、1又
は2、好ましくは0又は1であり、R1の炭素数は6〜
22、好ましくは8〜18であり、R4の炭素数は6〜
22、好ましくは8〜18であり、R2の炭素数は4〜
20、好ましくは6〜16である。さらに、t及びuの
数は1〜7、好ましくはゼロである。
【0019】本発明によるエステル交換反応は、反応が
非常に速やかに進行するため反応時間が短縮され、不純
物の生成も無いため反応物の着色も非常に少なく色調の
良好な反応生成物を高収率で得ることが可能である。特
に、過酸化水素漂白されたα−スルホ脂肪酸エステルを
原料として使用した場合には、反応物の着色がさらに少
なく、色調の非常に良好な反応生成物を得ることができ
る。
【0020】前記エステル交換反応で得られるα−スル
ホ脂肪酸誘導体は、このものが遊離スルホン酸基(−S
3H)を含む場合には、反応後、酸の状態でそのまま
用いることも可能であるし、必要に応じて中和を行い、
もしくは反応後そのままの塩の状態で界面活性剤用途に
使用することが可能である。中和の方法については特に
制限はなく、従来公知の方法で行うことができる。塩と
しては、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウ
ム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム
塩、カルシウム塩など)、置換もしくは無置換のアンモ
ニウム塩(例えばアンモニウム塩、低級アミン塩、低級
アルカノールアミン塩など)などが挙げられる。さらに
用途に応じた後処理(pH調整、漂白など)を行うこと
も可能である。
【0021】次に、前記糖残基〔Z−(OH)q-w-1-
s〕についてより具体的に説明する。糖残基は、より具
体的には、次の一般式(10)で表わされる 〔mA−(OH)q-w-1-s〕 (10) この式において、mAは、単糖(CnH2nOn)がm個縮
合した糖〔m(CnHn+1O)−(OH)〕〔q=m(n
−1)−2(m−1)〕から、それに含まれる全水酸基
を除いた糖骨格を示し、q(OH)q-w-1-sは、糖骨格
mAに結合する全水酸基の数qのうちで、(w+1+
s)個の水酸基が反応に関与していることを示してい
る。単糖(CnH2nOn)残基がペントース(C5
105)残基の場合、全水酸基の数qはn−1個、即ち
4個であり、それらの水酸基のうちの1個(半アセター
ル型水酸基)が鎖状脂肪族エーテル基〔(R1O)−
(R3O)t−〕で置換され、他の水酸基のうちのw個が
鎖状脂肪族ヘミアセタール型エーテル基〔(R4O)−
(R5O)u−〕で置換され、他の水酸基のうちのs個、
好ましくは1個が次式(11)で示されるα−スルホ脂
肪酸含有基で置換されている。 即ち、この場合の糖残基は、式〔Z−(OH)q-w-1-
s〕(但し、q=4、w=0〜2、s=1〜2、w+1
+s≦4)又は〔(C56O)−(OH)q-w-1-s〕
(但し、q=4、w=0〜2、s=1〜2、w+1+s
≦4)で表わされる。
【0022】単糖(CnH2nOn)残基がヘキソース(C
6126)残基の場合、全水酸基の数qはn−1個、即
ち5個であり、それらの水酸基のうちの1個(半アセタ
ール型水酸基)が鎖状脂肪族エーテル基〔(R1O)−
(R3O)t−〕で置換され、他の水酸基のうちのw個が
鎖状脂肪族エーテル基〔(R4O)−(R3O)u−〕で
置換され、他の水酸基のうちのs個、好ましくは1個が
前記式(11)で示されるα−スルホ脂肪酸含有基で置
換されている。即ち、この場合の糖残基は、式〔Z−
(OH)q-w-1-s〕(但し、q=5、w=0〜3、s=
1〜3、w+1+s≦5)又は〔(C67O)−(O
H)q-w-1-s〕(但し、q=5、w=0〜3、s=1〜
3、w+1+s≦5)で表わされる。一方、単糖A(C
nH2nOn)がポリエーテル化された構造を有する単糖重
合体の骨格mA(m≧2)の場合、全水酸基の数qはm
(n−1)−2(m−1)個であり、それらの水酸基の
うちの1個(半アセタール型水酸基)が鎖状脂肪族ヘミ
アセタール型エーテル〔(R1O)−(R3O)t〕で置
換され、他の水酸基のうちのw個が鎖状脂肪族エーテル
基〔(R4O)−(R5O)u−〕で置換され、他の水酸
基のうちのs個、好ましくは1個が前記式(11)で表
わされるα−スルホ脂肪酸含有基で置換されている。こ
の場合の糖残基は、式〔Z−(OH)q-w-1-s〕(但
し、q=m(n−1)−2(m−1)、w=0〜3、s
=1〜3〕で表わされるものであるのが好ましい。
【0023】本発明の洗浄剤組成物は、前記一般式
(1)で表わされるα−スルホ脂肪酸誘導体を含有する
ものである。α−スルホ脂肪酸誘導体の洗浄剤組成物中
濃度は、洗浄剤効果が得られる濃度であればいかなる濃
度で配合してもよいが、好ましくは0.1〜50重量
%、より好ましくは0.5〜40重量%である。また、
本発明の洗浄剤組成物には、本発明の目的を特に阻害し
ない限り、他の適当な化合物を併用することもできる。
例えば、ゼオライト、炭酸ナトリウム(カリウム)、ケ
イ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリアクリル酸
等のビルダー;(ポリ)グリセリン、ソルビトール等の
保湿剤;メチルセルロース、(ポリ)エチレングリコー
ル、(ポリ)プロピレングリコール、ポリオキシエチレ
ングリコールジステアレート、エタノール等の粘度調整
剤、メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤、グリ
チルリチン酸カリウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症
剤、その他、殺菌剤、パール化剤、酸化防止剤、香料、
色素、酵素、紫外線吸収剤などを必要に応じて配合する
ことができる。さらに本発明の洗浄剤組成物には、他の
界面活性剤を併用することも可能である。このような界
面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸
アルキルエステル塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸
モノ(ジ)アルキル(アルケニル)エステル系界面活性
剤、アルキルリン酸エステル系界面活性剤、アミノ酸系
界面活性剤、タウレート系界面活性剤、高級脂肪酸塩等
のアニオン性界面活性剤や、アルキルサッカライド系界
面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面
活性剤等の非イオン性界面活性剤等が好ましく用いられ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、極めて低い皮
膚刺激性を有するもので、特に、人体の少なくとも一部
に接触した態様において適用される用途、すなわち、硬
質表面用、木質表面用、皮革表面用、皮膚用及び毛髪用
の洗浄剤組成物として好ましく適用される。この場合、
硬質表面としては、食器、自動車のボディー等の金属表
面や、プラスチック表面、セラミックス表面等がある。
木質表面としては、家具や、柱の表面がある。皮革表面
としては、ハンドバックやブーツ等の表面がある。皮膚
用及び毛髪用の洗浄剤組成物には、石けん、ボディシャ
ンプー、シャンプー等の皮膚毛髪用液体洗浄剤や、ハミ
ガキ、マウスウォッシュ等の口腔用品、食器用液体洗浄
剤、住居用の壁や床用の液体洗浄剤等として好適のもの
である。また、本発明の洗浄剤組成物は、耐硬水性、分
散性にすぐれ、洗浄時において高い再汚染防止効果を発
揮するものである。従って、本発明の洗浄剤組成物は衣
類を含む各種製品用洗浄剤組成物としても有効に利用さ
れるものである。本発明の洗浄剤組成物は、用途に応じ
て、固形状、粉体状、ペースト状又は液体状で用いられ
る。
【0025】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、以下において示す%及び部はいずれも重量
基準である。
【0026】実施例1 α−スルホパルミチン酸メチルNa塩41.0g(0.
11モル)と、メチル−α−D−グルコシド19.1g
(0.10モル)を100mlのジメチルホルムアミド
に加えた後、ナトリウムメチラート(28%メタノール
溶液)1.0gを加え、温度100℃、圧力33mmH
gの条件で7時間撹拌下で反応を行った。得られた反応
生成物からそれに含まれるジメチルホルムアミドを減圧
下で留去した後、水100mlを加えた後、酸性の粒状
イオン交換樹脂(Dowex 50W−X4、H型)を
水溶液が中性を示すまで加えて撹拌し、塩基性触媒中の
Naイオンを水素イオンに変換させた。このようにして
得られた混合物からイオン交換樹脂を濾別し、濾液を凍
結乾燥して着色の殆どない白色固体〔α−メチルグルコ
シド(α−スルホパルミチン酸)エステル〕Na塩5
3.4gを得た。このようにして得た白色固体〔A〕
を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析す
ると、α−メチルグルコシド(α−スルホパルミチン
酸)モノエステルNa塩とジエステルNaが各々95%
及び2%の反応率で得られていることが確認された。反
応原料として用いたα−スルホパルミチン酸メチルNa
塩は加熱しないと水に溶解しないのに対し、前記白色固
体(Na塩)〔A〕は冷水に容易に溶解することが確認
された。また、前記白色固体(Na塩)〔A〕のプロト
ンNMRによると、δ=4.8ppm(脂肪酸のα位メ
チンのプロトン)と、3.4ppm(グルコシドのアノ
メリック位のα−O−メチルプロトン)がそれぞれ観測
された。
【0027】実施例2 α−スルホラウリン酸メチルNa塩34.8g(0.1
1モル)と、アルキルポリグルコシドA(オクチルポリ
グルコシドとデシルポリグルコシドとの混合物)30.
6g(0.1モル)を100mlのトルエンに溶解し
た。なお、前記アルキルポリグルコシドAは、オクチル
ポリグルコシドとデシルポリグルコシドとの混合物の7
0%水溶液(商品名「グルコポン225CSUP」、ヘ
ンケル社製)を凍結乾燥して得たものである。次に、前
記のようにして得た溶液にナトリウムメチラート(28
%メタノール水溶液)1.0gを加え、112℃で撹拌
しながら8時間加熱還流してエステル交換反応を行っ
た。この反応に際しては、凝縮した反応溶媒(トルエ
ン)をモレキュラーシーブス4Aの50gを充填したカ
ラムを通過させて、溶媒中に含まれる副生メタノールを
除去した後、再び反応系に戻した。前記反応終了後、反
応生成物からトルエンを留去し、得られた残渣を水10
0mlに溶かして水溶液とした。この水溶液に実施例1
で示した酸性イオン交換樹脂を加えて塩基性触媒中のナ
トリウムイオンを水素イオンに変換させた後、樹脂を濾
別し、濾液を凍結乾燥して、殆ど着色のない白色固体
〔アルキルポリグルコシド(α−スルホラウリン酸)エ
ステルNa塩〕60.1gを得た。このようにして得た
白色固体〔B〕を、HPLCで分析すると、アルキルポ
リグリコシド(α−スルホラウリン酸)モノエステルN
a塩及びジエステルNa塩が各々93%及び2%の反応
率で得られていることが確認された。また、前記白色固
体〔B〕をプロトンNMRで分析すると、δ=4.9p
pm(脂肪酸のα位メチンプロトン)、4.2及び4.
8ppm(アノメリック位プロトン)が観測された。前
記白色固体〔B〕は、良好な水溶性を示すことが確認さ
れた。
【0028】実施例3 α−スルホステアリン酸メチルNa塩44.1g(0.
11モル)及びメチル−α−D−グルコシド19.1g
(0.10モル)を100mlのアセトニトリルに溶解
させた。この溶液にt−ブトキシカリウム1.0を加
え、82℃で実施例2と同様にして、撹拌しながら7時
間加熱還流してエステル交換反応を行った。前記反応終
了後、反応生成物からアセトニトリルを留去し、得られ
た残渣を実施例1と同様にして、酸性イオン交換樹脂で
処理した後、得られた濾液を凍結乾燥して、着色の殆ん
どない白色固体〔α−メチルグルコシド(α−スルホス
テアリン酸)エステルNa塩〕56.5gを得た。この
ようにして得た白色固体を〔C〕をHPLCで分析する
と、このものは、α−メチルグルコシド(α−スルホス
テアリン酸)モノエステルNa塩94%とジエステルN
a塩3%を含むことが確認された。また、前記白色固体
〔C〕のプロトンNMR分析では、δ=4.8ppm
(脂肪酸のα位メチンプロトン)、3.4ppm(アノ
メリック位のα−O−メチルプロトン)が観察された。
また、前記白色固体〔C〕は、良好な水溶性を示した。
【0029】実施例4 α−スルホステアリン酸メチルNa塩44.1g(0.
11モル)と、下記の構造式で表わされるラウリルオキ
シポリオキシエチレングルコシド67.2g(0.10
モル)をジメチルホルムアミド200mlに溶解させ
た。
【化12】 (pは平均付加モル数を表わし、p=7である) 前記溶液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶
液)1.0gを加え、100℃で減圧下(37mmH
g)で撹拌しながら8時間加熱還流してエステル化反応
を行った。前記反応終了後、反応生成物からジメチルホ
ルムアミドを留去し、得られた残渣を実施例1と同様に
して、酸性イオン交換樹脂で処理した後、得られた濾液
を凍結乾燥して着色の殆んどない白色固体〔ラウリルオ
キシポリオキシエチレングルコシド(α−スルホステア
リン酸)エステルNa塩〕104.7gを得た。このよ
うにして得た白色固体〔D〕をHPLCで分析すると、
このものは、ラウリルオキシポリオキシエチレングルコ
シド(α−スルホステアリン酸)モノエステルNa塩9
2%とジエステルNa塩2%を含むことが確認された。
また、前記白色固体〔D〕のプロトンNMR分析では、
δ=4.9ppm(脂肪酸のα位メチンプロトン)、
4.2及び4.8ppm(アノメリック位のα−プロト
ン)が観察された。また、前記白色固体〔D〕は、良好
な水溶性を示した。
【0030】実施例5 α−スルホラウリン酸メチルNa塩34.8g(0.1
1モル)と、下記の構造式で表わされる6−ドデシルオ
キシ−メチルグルコシド36.3g(0.10モル)を
ジメチルホルムアミド200mlに溶解させた。
【化13】 前記溶液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶
液)1.0gを加え、100℃で減圧下37mmHgで
撹拌しながら8時間加熱還流してエステル交換反応を行
った。前記反応終了後、反応生成物からジメチルホルム
アミドを留去し、得られた残渣を実施例1と同様にし
て、酸性イオン交換樹脂で処理した後、得られた濾液を
凍結乾燥して着色の殆んどない白色固体〔6−ドデシル
オキシ−メチルグルコシド(α−スルホラウリン酸)エ
ステルNa塩〕64.9gを得た。このようにして得た
白色固体〔E〕をHPLCで分析すると、このものは、
6−ドデシルオキシ−メチルグルコシド(α−スルホラ
ウリン酸)モノエステルNa塩91%とジエステルNa
塩1%を含むことが確認された。また、前記白色固体
〔E〕のプロトンNMR分析では、δ=4.8ppm
(脂肪酸のα位メチンプロトン)、3.4ppm(アノ
メリック位のα−O−メチルプロトン)が観察された。
また、前記白色固体〔E〕は、良好な水溶性を示した。
【0031】実施例6 α−スルホステアリン酸メチルNa塩44.1g(0.
11モル)と、下記の構造式で表わされる6−ラウリル
オキシポリオキシエチレン−メチルグルコシド68.7
g(0.10モル)をジメチルホルムアミド200ml
に溶解させた。
【化14】 (pは平均付加モル数を表わし、p=7である) 前記溶液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶
液)1.0gを加え、100℃で減圧下(37mmH
g)で撹拌しながら9時間加熱還流してエステル化反応
を行った。前記反応終了後、反応生成物からジメチルホ
ルムアミドを留去し、得られた残渣を実施例1と同様に
して、酸性イオン交換樹脂で処理した後、得られた濾液
を凍結乾燥して着色の殆んどない白色固体〔6−ラウリ
ルオキシポリオキシエチレンオキシ−メチルグルコシド
(α−スルホステアリン酸)エステルNa塩〕97.3
gを得た。このようにして得た白色固体〔F〕をHPL
Cで分析すると、このものは、6−ラウリルオキシポリ
オキシエチレンオキシ−メチルグルコシド(α−スルホ
ステアリン酸)モノエステルNa塩93%とジエステル
Na塩2%を含むことが確認された。また、前記白色固
体〔F〕のプロトンNMR分析では、δ=4.8ppm
(脂肪酸のα位メチンプロトン)、3.4ppm(アノ
メリック位のα−O−メチルプロトン)が観察された。
また、前記白色固体〔F〕は、良好な水溶性を示した。
【0032】実施例7 下記表1に示す界面活性剤について、その性能を以下の
ようにして評価した。その結果を表2に示す。 (皮膚刺激性)5重量%の界面活性剤水溶液を試験液と
して、上腕部クローズドバッチテストを5日間、20検
体について行った。評価方法は次の通りである。 〈評価方法〉 ○:赤変、発疹等の発症例=0 △:発症例=1 ×:発症例=2以上 (タンパク変性)100ppmの牛血清アルブミンをリ
ン酸バッファー(pH7.0)下、1000ppmの界
面活性剤水溶液中に24時間室温放置した後、円偏光二
色性(220nm値)を測定し、界面活性剤を不含水中
で同様に放置した場合の値からの減少量(%)を求め
た。 〈評価方法〉 ○:減少量=0〜4 △: 〃 =5〜10 ×: 〃 =11以上 (起泡性)0.5重量%の界面活性剤水溶液10mlを
目盛付試験管に入れ、25℃恒温に保持した後、20回
/10秒間振盪し、30秒後の泡容量を測定する。 〈評価方法〉 ○:泡容量=80ml以上 △: 〃 =55〜79ml ×: 〃 =54ml以下
【0033】(乳化性)30ml共栓付試験管に界面活
性剤の0.5%水溶液10mlを入れた後、この試験管
にサラダ油10ml添加した。次に、栓をして激しく3
0回振盪させ、30℃で30分間放置した後、試験管中
で分離する水の容量(ml)を測定した。 〈評価方法〉 ○:分離水分量=0〜3ml △: 〃 =4〜6ml ×: 〃 =7〜10ml (分散性)0.01重量%のカーボンブラックと0.1
重量%の界面活性剤を含む試料水溶液を50ml調製
し、25℃の恒温浴中で5時間搬とうした。その後24
時間静置し、分散状態を以下の方法に従って評価した。 〈評価方法〉 ○:均一にカーボンブラックが分散している。 ×:分離層が存在する。 (耐硬水性)0.5重量%の界面活性剤水溶液40ml
を100mlのビーカーに入れ、1重量%の酢酸カルシ
ウム水溶液8.5mlを滴下し、耐硬水性を以下の方法
に従って評価した。 〈評価方法〉 ○:ビーカーの底に貼ったタイプ文字が見える。 ×:ビーカーの底に貼ったタイプ文字が見えない。 (耐加水分解性)1重量%の界面活性剤を、pH9、8
0℃、60分間処理し加熱分解せずに残存する界面活性
剤の割合を液体クロマトグラフィーにより求めた。 〈評価方法〉 ○:界面活性剤残存率=90%以上 △: 〃 =80〜89% ×: 〃 =79%以下 (香料保留性)カンキツ(レモン)系香料0.5%、界
面活性剤5%を含む水溶液0.5mlを前腕部に塗布
し、2時間後の臭い立ちの強度を比較した。 〈評価方法〉 ○:臭い立ちが強い。 △: 〃 がかなり強い。 ×: 〃 が弱いか殆んど感じられない。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】 *比較例を示す
【0036】実施例8 (台所用洗浄剤) (成分) 界面活性剤A 20.0% ラウリン酸ジエタノールアミド 3.0% n−ドデシルジメチルアミンオキシド 1.0% エタノール 1.0% 黄色203号 微量 香料 微量 イオン交換水 バランス 上記組成の台所用洗浄剤(pH7.0)を製造した。こ
の台所用洗浄剤は再汚染防止能が優れており、食器上の
汚れ残りもなく、良好な洗浄効果が得られた。また、こ
の台所用洗浄剤は使用後の手荒れを感じさせないもので
あった。
【0037】実施例9 (シャンプー) (成分) 界面活性剤A 16.0% ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 3.0% β−カロチン 微量 香料 微量 イオン交換水 バランス 上記組成のシャンプー(pH6.5)を製造した。この
シャンプー(pH6.5)を製造した。このシャンプー
は再汚染防止能が優れており、洗浄効果が高い上、使用
中にきしみ感がなく、洗い上がりも良好であった。
【0038】実施例10 (ボディーシャンプー) (成分) 界面活性剤C 10.0% ミリスチン酸K塩 10.0% βカロチン 微量 香料 微量 イオン交換水 バランス 上記組成のボディーシャンプー(pH6.5)を製造し
た。このボディーシャンプーは使用後において皮膚に良
好な感触を与えるものであった。
【0039】実施例11 (化粧用液体洗顔料) (成分) 界面活性剤B 5.0% 界面活性剤C 1.0% ポリグリセリン 1.5% 香料 微量 イオン交換水 バランス 上記組成の化粧料液体洗顔剤(pH7.0)を製造し
た。この化粧用液体洗顔剤は油性化粧料に対する湿潤性
が優れており、良好な洗浄効果が得られた。また、この
化粧用液体洗顔剤は皮膚に対する刺激がないものであっ
た。
【0040】実施例12 (硬表面用洗浄剤) (成分) 界面活性剤D 7.5% 高級アルコールポリオキシエチレン(3)硫酸エステルNa塩 2.5% 黄色203号 微量 香料 微量 イオン交換水 バランス 上記組成の硬表面用洗浄剤(pH7.0)を製造した。
この硬表面用洗浄剤で自動車等の硬表面の洗浄を行った
場合は、使用時及び使用後において皮膚に付着したとき
にも不快感を与えないうえ、低濃度で使用した場合も良
好な洗浄性を与えるものであった。
【0041】実施例13 (住居用洗浄剤) (成分) 界面活性剤E 2.5% 界面活性剤F 2.5% ポリオキシエチレン(5)ドデシルエーテル 2.5% 黄色203号 微量 香料 微量 イオン交換水 バランス 上記組成の住居用洗浄剤(pH7.0)を製造した。こ
の住居用洗浄剤は再汚染防止能が優れており、良好な洗
浄効果が得られた。また、この住居用洗浄剤は手に付着
した場合も手荒れを感じさせないものであった。
【0042】実施例14 (衣類用洗浄剤(粒状洗剤)) (成分) 界面活性剤B 22.5% アルキルペンゼンスルホン酸K塩 10.0% アルコールエトキシレート 5.0% ゼオライト 22.5% 炭酸カリウム 5.0% ケイ酸ナトリウム 10.0% 炭酸ナトリウム 23.5% 酸素 0.5% 水分 6.0% 上記組成の衣類用粒状洗浄剤を製造した。この衣類用粒
状洗浄剤は再汚染防止能が優れており、良好な洗浄効果
が得られた。
【0043】実施例15 (歯磨) (成分) 第2リン酸カルシウム・2水和物 45.5% グリセリン 5.0% ソルビトール 15.0% カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0% 界面活性剤A 1.0% 界面活性剤C 0.5% 香料・甘味料 適量 イオン交換水 バランス 上記組成の歯磨を製造した。この歯磨は使用時に口腔粘
膜への刺激が少なく、洗浄効果が高い上、使用後のスッ
キリ感の良好なものであった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表わされるα−スル
    ホ脂肪酸誘導体。 【化1】 (前記式中、Z−(OH)q-w-1-sは分子中にq個の遊
    離水酸基を有する糖(Z−(OH)q)においてそのq
    個の遊離水酸基のうちの(w+1+s)個の水酸基が反
    応に関与して形成された糖残基を示し、〔(R1O)−
    (R3O)t〕は前記糖残基のアノメリック位に結合し、
    〔(R4O)−(R5O)u〕及び〔OCOCH(SO
    3M)R2〕sは糖残基のアノメリック位以外の位置に結
    合し、R1及びR4は炭素数1〜30の鎖状脂肪族基、R
    2は炭素数4〜30の鎖状脂肪族基、R3及びR5は炭素
    数1〜4のアルキレン基、Mは水素原子又は塩形成性陽
    イオンを各示し、qは3以上の数、wは0又は1以上の
    数、sは1以上の数、t及びuは0〜20の数を各示
    し、(w+1+s)はq以下である)
  2. 【請求項2】 分子中に含まれるR4とSO3Mとのモル
    比w/sが2/1〜1/5である請求項1のα−スルホ
    脂肪酸誘導体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のα−スルホ脂肪酸誘導
    体を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 α−スルホ脂肪酸誘導体の含有量が0.
    1〜50重量%である請求項3の洗浄剤組成物。
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