JPH08187718A - 薄グリーンシートの製造方法 - Google Patents

薄グリーンシートの製造方法

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JPH08187718A
JPH08187718A JP1983795A JP1983795A JPH08187718A JP H08187718 A JPH08187718 A JP H08187718A JP 1983795 A JP1983795 A JP 1983795A JP 1983795 A JP1983795 A JP 1983795A JP H08187718 A JPH08187718 A JP H08187718A
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JP
Japan
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green sheet
ceramic slurry
viscosity
cps
thin green
Prior art date
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Pending
Application number
JP1983795A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Kawabata
圭司 川畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックスラリーの対流を防止して、薄グ
リーンシートの製造歩留りや品質を向上させ得る薄グリ
ーンシートの製造方法を提供する。 【構成】 セラミック粉末原料に、溶媒とバインダーを
混合してセラミックスラリーとし、該セラミックスラリ
ーを真空脱気した後、製膜して100μm以下の厚みの
グリーンシートを得る薄グリーンシートの製造方法にお
いて、該真空脱気により製膜前の前記セラミックスラリ
ーの粘度を300〜1000cps とした構成よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄グリーンシートの製
造方法に係り、より詳細には、特に厚みが100μm以
下の薄グリーンシートにおいて、亀甲模様、所謂『ゆず
膚』の発生を防止することができる薄グリーンシートの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、グリーンシートは、セラミック
粉末原料に、所定量の溶剤、可塑剤等の溶媒を加え、こ
れにバインダーを添加し、ボールミル混合機を用いて混
合した後、該混合機から混合物を排泥し、真空脱気を行
ってセラミックスラリーを生成し、このセラミックスラ
リーをドクターブレードを用い、所定の厚さに製膜して
製造している。
【0003】ところで、従来、薄グリーンシートを製造
する場合、厚グリーンシートの場合と異なり、前記セラ
ミックスラリーの粘度が高いと、製膜したグリーンシー
トにピンホールが発生して結果的に製膜できなくなるこ
とから、ドクターブレードの前段階でのセラミックスラ
リーの粘度が100cps 前後になるように調整してい
る。なお、厚グリーンシートの場合は、そのセラミック
スラリーの粘度が30000cps 以上になるように調整
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の薄グリーンシートの製造方法の場合、次のような課題
がある。すなわち、 薄グリーンシートを製膜するときのセラミックスラ
リーの粘度が100cps前後と低粘度であるため、該薄
グリーンシートを製膜するときに、セラミックスラリー
に対流が発生し、製膜したグリーンシートの表面に、
『ゆず膚』が発生することがある。 このように、『ゆず膚』が発生したグリーンシート
に導体配線を形成し、これを積層してセラミックパッケ
ージを製造した場合、該セラミックパッケージにひび割
れが発生し、該ひび割れの部分に前記導体が浸透してシ
ョートの原因になったり、該グリーンシートをハンドリ
ングするときにクラック等が生じるので、グリーンシー
トの製造上の歩留りが悪くなる。 等の課題がある。
【0005】本発明は、上述のような課題に対処して創
作したものであって、その目的とする処は、セラミック
スラリーの対流を防止して、薄グリーンシートの製造歩
留りや品質を向上させ得る薄グリーンシートの製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして、上記目的を達成
するための手段としての本発明の薄グリーンシートの製
造方法は、セラミック粉末原料に、溶媒およびバインダ
ーを混合してセラミックスラリーとし、該セラミックス
ラリーを真空脱気した後、製膜して100μm以下の厚
みのグリーンシートを得る薄グリーンシートの製造方法
において、該真空脱気により製膜前の前記セラミックス
ラリーの粘度を300〜1000cps とする構成として
いる。
【0007】
【作用】本発明の薄グリーンシートの製造方法は、セラ
ミックスラリーを真空脱気した後のセラミックスラリー
の粘度を300〜1000cps に増粘し、これをドクタ
ーブレード等によって製膜することで、その厚みが10
0μm以下で高品質の薄グリーンシートを得ることがで
きる。すなわち、このセラミックスラリー粘度とするこ
とで、該製膜した際、該セラミックスラリーの対流によ
る『ゆず膚』の発生、凝集突起やピンホールの発生を防
止できる。これに対して、前記セラミックスラリーの粘
度が、300cps 未満の場合は、製膜時にセラミックス
ラリーの対流が起こり、前記溶剤の蒸発過程において、
グリーンシート表面に『ゆず膚』が発生することにな
り、また1000cps を越える場合は、粘度が高くなり
すぎて、グリーンシート表面に凝集突起やピンホールが
発生して、製造したグリーンシートの歩留りが低下する
ことになる。
【0008】そして、本発明の薄グリーンシートの製造
方法にあっては、前記セラミックスラリーを真空脱気し
た後のセラミックスラリーの粘度を300〜1000cp
s に増粘することで、ドクターブレードで製膜した際、
該セラミックスラリーの対流を防止し、歩留りの良好な
薄グリーンシートを得ることができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を具体化
した実施例について説明する。ここに、図1〜図3は、
本発明の実施例を示し、図1は、薄グリーンシートの製
造工程を示すフロー図、図2はセラミックスラリーの粘
度と『ゆず膚』の発生との関係を説明するグラフ、図3
はセラミックスラリーの粘度と凝集突起やピンホールの
発生との関係を説明するグラフである。
【0010】本実施例の薄グリーンシートの製造方法
は、厚みが100μm以下の薄グリーンシートの製造方
法であって、図1に示すように、配合、予備混合、バイ
ンダー添加、混合、排泥、真空脱気を行って、粘度が3
00〜1000cps の範囲に設定されたセラミックスラ
リーを生成した後、薄グリーンシートを製膜する方法か
らなる。以下、各工程について説明する。
【0011】まず、配合工程では、セラミック粉末原料
に溶剤、可塑剤、分散剤等の溶媒を添加して配合する。
ここで、セラミック粉末原料は、特に限定されないが、
窒化ケイ素、サイアロン、フェライト、炭化ケイ素、窒
化ホウ素、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニア等
を挙げることができる。そして、この配合割合は、例え
ば、セラミック粉末原料:500重量部に対して、溶
剤:180重量部、可塑剤:10重量部、分散剤:1.
5重量部である。
【0012】そして、次の予備混合工程では、前記配合
物を所定時間、予備的に混合する。ここで、該混合時間
は、18時間程度行っている。その後、次のバインダー
添加工程で、予備混合が終了した配合物にバインダーと
溶剤を添加する。該添加量は、例えば、バインダー:8
1重量部、溶剤:297.5重量部である。
【0013】次いで、混合工程では、例えば、容量が2
000リットルのボールミル混合機を用い、前記配合物
と添加剤を15時間程度かけて混合し、セラミックスラ
リー(混合物)を生成し、次の排泥工程で、前記混合機
からセラミックスラリーを排泥する。その後、次の真空
脱気工程で、真空下でセラミックスラリーが含有してい
る気泡を除去するが、このとき、5〜10時間をかけて
真空脱気することによって、セラミックスラリーの粘度
(相対粘度計による測定値)が300〜1000cps に
なるようにする。ところで、この真空脱気工程は、溶剤
を蒸発されて粘度を調節する為と、セラミックスラリー
に含まれている気泡を除去することを目的とするもの
で、従来の製造方法にあっては、5分程度の脱気してい
る。従って、この真空脱気の時間が短いと、真空脱気前
後のセラミックスラリーの粘度に差がなく、低粘度のセ
ラミックスラリーしか得られない。
【0014】次の製膜工程では、ドクターブレードを用
いて所要の厚さ、例えば50μmの薄グリーンシートを
製膜する。そして、このようにして得られたグリーンシ
ートは、『ゆず膚』の発生がなく、あるいは凝集突起や
ピンホールが発生しない良質なものである。
【0015】このように、製膜前のセラミックスラリー
の粘度を300〜1000cps の範囲内にするのは、セ
ラミックスラリーの粘度が300cps 未満であると、製
膜時にセラミックスラリーに対流が生じてゆず膚が発生
し、また該粘度が1000cps を越えると、製膜したグ
リーンシートに凝集突起やピンホールが発生するからで
ある。
【0016】次に、本実施例の作用・効果を確認するた
めに、アルミナセラミック粉末原料:500kg、溶
剤:180kg、可塑剤:10kg、分散剤:1.5k
gをボールミルで18時間混合し、これにバインダー:
81kg、溶剤:197.5kgを添加し、15時間混
合し、これを前記ボールミルから排泥したセラミックス
ラリーを真空脱気し、かつ該真空脱気の時間をいろいろ
変えて、その粘度の異なる複数種類のセラミックスラリ
ーを作製し、それぞれについてドクターブレードで製膜
して厚みが50μmの薄グリーンシートを製造し、該グ
リーンシート表面の『ゆず膚』の発生、凝集突起、ピン
ホールの発生の有無を測定した。そして、その結果を図
2〜図3に示す。
【0017】そして、図2に示すように、製膜前のセラ
ミックスラリーの粘度が、300cps (脱気時間が5時
間)以上の場合は、グリーンシートの表面に『ゆず膚』
の発生が全く認められなかったのに対して、250cps
(脱気時間が4時間)の場合は、80%のグリーンシー
トに『ゆず膚』が発生し、270cps (脱気時間が4時
間30分)の場合は、40%のグリーンシートに『ゆず
膚』が発生していることが確認できた。これは、前記セ
ラミックスラリーの粘度が、300cps 未満の場合、そ
の粘度が低く、ドクターブレードで製膜した際、セラミ
ックスラリー表面に対流が発生し、かつセラミックスラ
リーの膜が薄く、該スラリー中の溶剤の蒸発が速くなる
ため、該対流状態の模様が、そのままグリーンシート表
面に残ってしまうことによるものと考えられる。
【0018】また図3に示すように、製膜前のセラミッ
クスラリーの粘度が、1000cps(脱気時間が10時
間)以下の場合は、グリーシートの表面に凝集突起やピ
ンホールの発生が全く認められなかったのに対して、1
100cps (脱気時間が10時間40分)の場合、30
%のグリーンシートに凝集突起やピンホールが発生し、
1300cps (脱気時間が12時間)の場合、80%の
グリーンシートに凝集突起やピンホールが発生している
ことが確認できた。これは、ドクターブレードにより平
坦状に均一な製膜ができず、また溶剤の蒸発の際に、ピ
ンホールが発生し易くなることによる。
【0019】このように、薄グリーンシートを製造する
場合、『ゆず膚』の発生を防止するためには、製膜前の
セラミックスラリーの粘度を300cps 以上とする必要
があり、また凝集突起やピンホールの発生を防止するに
は、その粘度を、1000cps 以下とする必要がある。
従って、歩留りの良好な薄グリーンシートを製造するに
は、真空脱気により、製膜前のセラミックスラリーの粘
度を300cps 〜1000cps とすることが必要である
ことが確認できた。このセラミックスラリーの下限粘度
は、300cps 以上であれば、対流によるゆず膚は発生
しないが、安全を考慮すると、スラリーの粘度を500
〜1000cps の範囲内に設定することが好ましい。
【0020】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変
形実施できる構成を含む。因みに、本発明の薄グリーン
シートの製造方法で製造するグリーンシートの厚みは、
100μm以下、好ましくは、20μm〜100μmの
薄いグリーンシートであれば適用することができる。こ
れは、製造するグリーンシートの厚みが100μmを越
えるような場合に、上記の粘度ではセラミックスラリー
の粘度が低すぎて製膜できず、シートの厚みが20μm
より薄い薄グリーンシートは、今日におけるドクターブ
レード法では製造し難いことによる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の薄グリーンシートの製造方法によれば、厚さ100μ
m以下のグリーンシートを製造するに際し、セラミック
スラリーの粘度を300〜1000cps の範囲に設定す
るので、製膜の際に、該セラミックスラリーの対流によ
る『ゆず膚』の発生を防止し、かつ凝集突起やピンホー
ルの発生を防ぐことができ、薄グリーンシートの製造歩
留り、品質を向上させることができるいう効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す薄グリーンシートの製
造工程を示すフロー図である。
【図2】 セラミックスラリーの粘度と『ゆず膚』の発
生との関係を説明するグラフである。
【図3】 セラミックスラリーの粘度と凝集突起やピン
ホールの発生との関係を説明するグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック粉末原料に、溶媒とバインダ
    ーを混合してセラミックスラリーとし、該セラミックス
    ラリーを真空脱気した後、製膜して100μm以下の厚
    みのグリーンシートを得る薄グリーンシートの製造方法
    において、該真空脱気により製膜前の前記セラミックス
    ラリーの粘度を300〜1000cpsとすることを特徴
    とする薄グリーンシートの製造方法。
JP1983795A 1995-01-11 1995-01-11 薄グリーンシートの製造方法 Pending JPH08187718A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002356377A (ja) * 2001-06-01 2002-12-13 Denso Corp セラミック体の製造方法
JP2005503923A (ja) * 2001-09-28 2005-02-10 コーニング インコーポレイテッド 超小型流体素子及びその作製

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