JPH08187514A - 鋼板の成形方法 - Google Patents
鋼板の成形方法Info
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- JPH08187514A JPH08187514A JP34050094A JP34050094A JPH08187514A JP H08187514 A JPH08187514 A JP H08187514A JP 34050094 A JP34050094 A JP 34050094A JP 34050094 A JP34050094 A JP 34050094A JP H08187514 A JPH08187514 A JP H08187514A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼板のプレス曲げにおいて、過大なプレス荷
重をかけずに、曲げ曲率の均一な曲面体を成形すること
ができる鋼板の成形方法を提供する。 【構成】 鋼板2 の2か所を支持部材1A,1B で単純支持
状態に支持しつつ、前記支持部材1A,1B 間の中央部の鋼
板2 の他方の面をポンチ3 で押して変形させることによ
り鋼板を曲面体に加工する成形方法であって、前記ポン
チ3 の下面は平面状であり、且つ、前記ポンチ3 の幅の
両端部によって形成される2つの荷重点2d,2e の間隔
は、2つの支点1a,1b を結ぶ方向にその支点1a,1b の間
隔の0.3〜0.8倍の長さであることからなる。ま
た、上記発明において、前記ポンチの下面には幅方向端
部に2つの突出部が設けられており、且つ、突出部によ
って形成される荷重点の間隔は、支点の間隔の0.3〜
0.8倍の長さであることからなる。
重をかけずに、曲げ曲率の均一な曲面体を成形すること
ができる鋼板の成形方法を提供する。 【構成】 鋼板2 の2か所を支持部材1A,1B で単純支持
状態に支持しつつ、前記支持部材1A,1B 間の中央部の鋼
板2 の他方の面をポンチ3 で押して変形させることによ
り鋼板を曲面体に加工する成形方法であって、前記ポン
チ3 の下面は平面状であり、且つ、前記ポンチ3 の幅の
両端部によって形成される2つの荷重点2d,2e の間隔
は、2つの支点1a,1b を結ぶ方向にその支点1a,1b の間
隔の0.3〜0.8倍の長さであることからなる。ま
た、上記発明において、前記ポンチの下面には幅方向端
部に2つの突出部が設けられており、且つ、突出部によ
って形成される荷重点の間隔は、支点の間隔の0.3〜
0.8倍の長さであることからなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼板のプレス曲げ成形方
法に関するものであり、特に、膨大なプレス荷重を負荷
することなく曲げ曲率の均一な曲げ成形が可能になる鋼
板のプレス成形方法に関するものである。
法に関するものであり、特に、膨大なプレス荷重を負荷
することなく曲げ曲率の均一な曲げ成形が可能になる鋼
板のプレス成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プレス曲げ方法で鋼板を曲げ成形
する方法としては、単純曲げ方式(所謂3点曲げ。以
下、先行技術1という)、総型ダイスによる曲げ方式
(以下、先行技術2という)および4点曲げ方式(以
下、先行技術3という)が知られている。
する方法としては、単純曲げ方式(所謂3点曲げ。以
下、先行技術1という)、総型ダイスによる曲げ方式
(以下、先行技術2という)および4点曲げ方式(以
下、先行技術3という)が知られている。
【0003】図8は、先行技術1による鋼板の曲げ成形
方法を説明する概略縦断面図である。同技術による成形
方法は、同図に示すように、2か所に設けた支持部材1
A、1Bの上に鋼板2を置き、支持部材1A、1Bによ
って形成される2つの支点1a、1b間の中点の、鋼板
2の上面側に対応する点をプレス6に取りつけられたポ
ンチ3の先端3aで押すことによって、支点1aと1b
間の鋼板2の部分をプレス曲げ成形する方法である。こ
の方法において支点1a、1bにおける鋼板の支持状態
は単純支持である。ここで単純支持の状態とは、前記支
点において、鋼板の上下方向の変位は拘束されるが支点
回りの回動は自在であるような支持の状態を言う。また
鋼板に加わる荷重点の数は、2か所の支点1a、1bと
接する鋼板2の下面側の2点2a、2b、及び、ポンチ
3の先端3aで押される鋼板2の上面側の1点2cの計
3点であるため、通称、3点曲げ成形といわれる。
方法を説明する概略縦断面図である。同技術による成形
方法は、同図に示すように、2か所に設けた支持部材1
A、1Bの上に鋼板2を置き、支持部材1A、1Bによ
って形成される2つの支点1a、1b間の中点の、鋼板
2の上面側に対応する点をプレス6に取りつけられたポ
ンチ3の先端3aで押すことによって、支点1aと1b
間の鋼板2の部分をプレス曲げ成形する方法である。こ
の方法において支点1a、1bにおける鋼板の支持状態
は単純支持である。ここで単純支持の状態とは、前記支
点において、鋼板の上下方向の変位は拘束されるが支点
回りの回動は自在であるような支持の状態を言う。また
鋼板に加わる荷重点の数は、2か所の支点1a、1bと
接する鋼板2の下面側の2点2a、2b、及び、ポンチ
3の先端3aで押される鋼板2の上面側の1点2cの計
3点であるため、通称、3点曲げ成形といわれる。
【0004】先行技術1による鋼板の成形方法は、上述
した方法で2支点間の鋼板に所定の曲げ曲率を与える加
工(曲げ加工)を施した後、鋼板の未加工部分を上記2
支点間内に、上記2支点を結ぶ方向(板幅方向)に所定
量送り込み、次いで、上記曲げ加工を繰り返すものであ
り、このようにして、鋼板の所定部分に所定形状のプレ
ス曲げ加工を順次施すものである。
した方法で2支点間の鋼板に所定の曲げ曲率を与える加
工(曲げ加工)を施した後、鋼板の未加工部分を上記2
支点間内に、上記2支点を結ぶ方向(板幅方向)に所定
量送り込み、次いで、上記曲げ加工を繰り返すものであ
り、このようにして、鋼板の所定部分に所定形状のプレ
ス曲げ加工を順次施すものである。
【0005】図9は、先行技術2による鋼板の曲げ成形
方法を説明する概略縦断面図である。同技術による成形
方法は、同図に示すように総型ダイスに鋼板をプレス曲
げ成形する方法であって、所定の曲率をもった上ダイス
4および下ダイス5を用いるものであり、下ダイス5の
上に鋼板2を載せ、プレス6に取りつけた上ダイス4の
下部曲面4aで鋼板2を上から下ダイス5に押しつけて
プレス曲げ成形する。ここで、プレス曲げ開始時には、
鋼板2は下ダイス5の両端5a、5bで単純支持されて
いるが、曲げが進むにつれて鋼板2は下ダイス5の曲面
部5cに接触してもはや2点支持による単純支持状態で
はなくなり、鋼板2は上ダイス4と下ダイス5との間で
各曲面に倣うまで成形される。次いで、上ダイスと下ダ
イスとの間に鋼板の未加工部分を板幅方向に所定量送り
込み、上記曲げ加工を繰り返すものであり、このように
して、鋼板の所定部分に所定形状のプレス曲げ加工を施
す。
方法を説明する概略縦断面図である。同技術による成形
方法は、同図に示すように総型ダイスに鋼板をプレス曲
げ成形する方法であって、所定の曲率をもった上ダイス
4および下ダイス5を用いるものであり、下ダイス5の
上に鋼板2を載せ、プレス6に取りつけた上ダイス4の
下部曲面4aで鋼板2を上から下ダイス5に押しつけて
プレス曲げ成形する。ここで、プレス曲げ開始時には、
鋼板2は下ダイス5の両端5a、5bで単純支持されて
いるが、曲げが進むにつれて鋼板2は下ダイス5の曲面
部5cに接触してもはや2点支持による単純支持状態で
はなくなり、鋼板2は上ダイス4と下ダイス5との間で
各曲面に倣うまで成形される。次いで、上ダイスと下ダ
イスとの間に鋼板の未加工部分を板幅方向に所定量送り
込み、上記曲げ加工を繰り返すものであり、このように
して、鋼板の所定部分に所定形状のプレス曲げ加工を施
す。
【0006】先行技術3の4点曲げ方式は、特開昭57
−22823号公報に開示されており、先行技術1の3
点曲げ成形方法では荷重点が1点であるのに対し、従来
技術3では荷重点が2点である点が異なる。また2個の
荷重点の間隔はその支点間距離の1/10〜1/4に限
定することが提案されている。
−22823号公報に開示されており、先行技術1の3
点曲げ成形方法では荷重点が1点であるのに対し、従来
技術3では荷重点が2点である点が異なる。また2個の
荷重点の間隔はその支点間距離の1/10〜1/4に限
定することが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行技
術には以下に述べるような問題点がある。先行技術1
は、3点曲げ成形であるため曲げ曲率が不均一になる。
即ち、図8に示した方法で曲げ成形した場合の2支点1
a、1b間の曲率は、ポンチで押される位置が最も大き
く(即ち、曲率半径が最も小さく)、ここから2支点1
a、1bに近づくにつれて極端に小さくなる。従って、
この方法で鋼板を円筒形にプレス成形して鋼管を製造す
ると、円周方向の曲率分布が不均一となり、断面が多角
形状の鋼管となってしまうという問題がある。
術には以下に述べるような問題点がある。先行技術1
は、3点曲げ成形であるため曲げ曲率が不均一になる。
即ち、図8に示した方法で曲げ成形した場合の2支点1
a、1b間の曲率は、ポンチで押される位置が最も大き
く(即ち、曲率半径が最も小さく)、ここから2支点1
a、1bに近づくにつれて極端に小さくなる。従って、
この方法で鋼板を円筒形にプレス成形して鋼管を製造す
ると、円周方向の曲率分布が不均一となり、断面が多角
形状の鋼管となってしまうという問題がある。
【0008】先行技術2は、総型ダイスを用いるので鋼
板は総型ダイスの面に倣うまで押しつけられるので、総
型ダイスの曲率が均一である限り鋼板の曲げ加工を施さ
れた部分の曲率も均一になり、従来技術1の問題点は解
決される。しかしながら、総型ダイスを用いる場合に必
要なプレス荷重は、先行技術1の方法に比べ7〜10倍
またはそれ以上になるという問題点がある。その結果大
容量のプレス設備が必要になり設備費の増大を招いた
り、鋼板の成形可能範囲が先行技術1に比べ著しく狭く
なるという問題点がある。
板は総型ダイスの面に倣うまで押しつけられるので、総
型ダイスの曲率が均一である限り鋼板の曲げ加工を施さ
れた部分の曲率も均一になり、従来技術1の問題点は解
決される。しかしながら、総型ダイスを用いる場合に必
要なプレス荷重は、先行技術1の方法に比べ7〜10倍
またはそれ以上になるという問題点がある。その結果大
容量のプレス設備が必要になり設備費の増大を招いた
り、鋼板の成形可能範囲が先行技術1に比べ著しく狭く
なるという問題点がある。
【0009】先行技術3は、所定の条件下で4点曲げ成
形を行なうことにより、鋼板の曲げ曲率を均一にすると
いうものである。しかしながら、4点曲げ成形による鋼
板の曲げ曲率は、ポンチによる荷重点の間隔(以下、A
で表わす)と支持部材の2支点の間隔(以下、Bで表わ
す)との比A/Bの値によって大きく左右される。例え
ば、A/Bの値が極端に小さければ3点曲げに類似した
状態となり、曲率の分布は不均一になる。ところで、先
行技術3においては、A/Bの値を1/10〜1/4に
限定すべきであるとされているが、このような条件で成
形した場合の曲率の均一性に関する具体的な説明がな
く、曲率がどの程度均一な鋼管が得られるのかについて
も不明である。
形を行なうことにより、鋼板の曲げ曲率を均一にすると
いうものである。しかしながら、4点曲げ成形による鋼
板の曲げ曲率は、ポンチによる荷重点の間隔(以下、A
で表わす)と支持部材の2支点の間隔(以下、Bで表わ
す)との比A/Bの値によって大きく左右される。例え
ば、A/Bの値が極端に小さければ3点曲げに類似した
状態となり、曲率の分布は不均一になる。ところで、先
行技術3においては、A/Bの値を1/10〜1/4に
限定すべきであるとされているが、このような条件で成
形した場合の曲率の均一性に関する具体的な説明がな
く、曲率がどの程度均一な鋼管が得られるのかについて
も不明である。
【0010】従って、この発明の目的は、鋼板のプレス
曲げにおいて、上述した問題を解決し、過大なプレス荷
重をかけずに、曲げ曲率の均一な曲面体を成形すること
ができる鋼板の成形方法を提供することにある。
曲げにおいて、上述した問題を解決し、過大なプレス荷
重をかけずに、曲げ曲率の均一な曲面体を成形すること
ができる鋼板の成形方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために、鋭意研究および実験を重ねた結果
以下の手段により、先行技術1とほぼ同じ程度のプレス
曲げ荷重で、曲げ部の曲率はほぼ均一となる鋼板のプレ
ス曲げ成形方法が得られることを見出した。即ち、請求
項1の発明は、鋼板の一方の面上の2か所を各々支持部
材で単純支持状態に支持しつつ、前記鋼板の他方の面上
の、前記支持部材によって形成される2つの支点間の中
央部に相当する部分を、ポンチで押して変形させること
により前記鋼板を曲面体に加工する成形方法であって、
前記ポンチの下面は平面状であり、且つ、前記ポンチの
幅は、前記2つの支点を結ぶ方向に前記支点の間隔の
0.3〜0.8倍の範囲内の長さであることに特徴を有
するものである。
点を解決するために、鋭意研究および実験を重ねた結果
以下の手段により、先行技術1とほぼ同じ程度のプレス
曲げ荷重で、曲げ部の曲率はほぼ均一となる鋼板のプレ
ス曲げ成形方法が得られることを見出した。即ち、請求
項1の発明は、鋼板の一方の面上の2か所を各々支持部
材で単純支持状態に支持しつつ、前記鋼板の他方の面上
の、前記支持部材によって形成される2つの支点間の中
央部に相当する部分を、ポンチで押して変形させること
により前記鋼板を曲面体に加工する成形方法であって、
前記ポンチの下面は平面状であり、且つ、前記ポンチの
幅は、前記2つの支点を結ぶ方向に前記支点の間隔の
0.3〜0.8倍の範囲内の長さであることに特徴を有
するものである。
【0012】請求項2の発明は、鋼板の一方の面上の2
か所を各々支持部材で単純支持状態に支持しつつ、前記
鋼板の他方の面上の、前記支持部材によって形成される
2つの支点間の中央部に相当する部分を、ポンチで押し
て変形させることにより前記鋼板を曲面体に加工する成
形方法であって、前記ポンチの下面には前記2つの支点
を結ぶ方向に所定の間隔をあけて2つの突出部が設けら
れており、且つ、前記2つの突出部によって形成される
2つの荷重点の間隔は、前記支点の間隔の0.3〜0.
8倍の範囲内の長さであることに特徴を有するものであ
る。
か所を各々支持部材で単純支持状態に支持しつつ、前記
鋼板の他方の面上の、前記支持部材によって形成される
2つの支点間の中央部に相当する部分を、ポンチで押し
て変形させることにより前記鋼板を曲面体に加工する成
形方法であって、前記ポンチの下面には前記2つの支点
を結ぶ方向に所定の間隔をあけて2つの突出部が設けら
れており、且つ、前記2つの突出部によって形成される
2つの荷重点の間隔は、前記支点の間隔の0.3〜0.
8倍の範囲内の長さであることに特徴を有するものであ
る。
【0013】
【作用】本発明においては、2か所の支点で単純支持状
態に支持された鋼板の2か所の支点の間隔の中央部分を
押して鋼板に変形を与えるため、プレス曲げ成形におい
て総型ダイスを用いた場合に比べ1/8〜1/5という
小さな荷重で成形をすることが可能となる。
態に支持された鋼板の2か所の支点の間隔の中央部分を
押して鋼板に変形を与えるため、プレス曲げ成形におい
て総型ダイスを用いた場合に比べ1/8〜1/5という
小さな荷重で成形をすることが可能となる。
【0014】次に、ポンチの形状は、その下面が平面状
である場合(以下、タイプ1のポンチという)、及び、
2つの支点を結ぶ方向に所定の間隔をあけてポンチの下
面に2つの突出部が設けられている場合(以下、タイプ
2のポンチという)があり、突出部の下面の形状は、例
えば、半円柱体を円弧部分を下にし長さ方向を支点間方
向に直角に向けたものであり、タイプ1又はタイプ2の
いずれかを、適宜選択することができる。ポンチの形状
が上記如きである場合の鋼板プレスにおける作用を以下
に述べる。まず、突出部が設けられたタイプ2のポンチ
で鋼板を押した場合、2つの支点で単純支持状態に支持
された鋼板は、2か所の突出部の先端を介して荷重が加
わり、4点曲げ状態となる。その結果この2つの荷重点
で挟まれる区間は一定の曲げモ−メントがかかる区間
(以下、一定曲げモ−メント区間という)になり、この
一定曲げモ−メント区間は下向きに凸の形状になるよう
に変形する。その結果、この区間の弧の曲率は一定にな
り従来技術1に比べ曲率にばらつきの少ない円形または
その一部からなる断面形状の成形品を得ることができ
る。
である場合(以下、タイプ1のポンチという)、及び、
2つの支点を結ぶ方向に所定の間隔をあけてポンチの下
面に2つの突出部が設けられている場合(以下、タイプ
2のポンチという)があり、突出部の下面の形状は、例
えば、半円柱体を円弧部分を下にし長さ方向を支点間方
向に直角に向けたものであり、タイプ1又はタイプ2の
いずれかを、適宜選択することができる。ポンチの形状
が上記如きである場合の鋼板プレスにおける作用を以下
に述べる。まず、突出部が設けられたタイプ2のポンチ
で鋼板を押した場合、2つの支点で単純支持状態に支持
された鋼板は、2か所の突出部の先端を介して荷重が加
わり、4点曲げ状態となる。その結果この2つの荷重点
で挟まれる区間は一定の曲げモ−メントがかかる区間
(以下、一定曲げモ−メント区間という)になり、この
一定曲げモ−メント区間は下向きに凸の形状になるよう
に変形する。その結果、この区間の弧の曲率は一定にな
り従来技術1に比べ曲率にばらつきの少ない円形または
その一部からなる断面形状の成形品を得ることができ
る。
【0015】ポンチの下面が平面状である場合(タイプ
1の場合)には、プレス成形の初期段階ではポンチ下面
全面が鋼板表面と接触するが、更にポンチを下降させ鋼
板を押してゆくと、鋼板のポンチ下面に位置する部分に
は鋼板が下向きに凸の形状となるように変形を開始す
る。その結果、鋼板に接触するポンチの下面は、2つの
支点を結ぶ方向の両端(以下、ポンチの幅方向両端とい
う)のみとなり、ポンチの幅方向両端が各々荷重点とな
る。このようにして、ポンチの幅方向両端が上記突出部
と同じ作用を発揮する。
1の場合)には、プレス成形の初期段階ではポンチ下面
全面が鋼板表面と接触するが、更にポンチを下降させ鋼
板を押してゆくと、鋼板のポンチ下面に位置する部分に
は鋼板が下向きに凸の形状となるように変形を開始す
る。その結果、鋼板に接触するポンチの下面は、2つの
支点を結ぶ方向の両端(以下、ポンチの幅方向両端とい
う)のみとなり、ポンチの幅方向両端が各々荷重点とな
る。このようにして、ポンチの幅方向両端が上記突出部
と同じ作用を発揮する。
【0016】また、ポンチの2つの荷重点の間隔Aを支
点の間隔Bの0.3倍〜0.8倍の範囲内に限定した理
由は、以下の通りである。即ち、荷重点の間隔Aが支点
の間隔Bの0.3倍未満になると、支点の間隔に対する
一定曲げモ−メント区間の長さの割合が小さくなり、曲
率が一定となる区間の割合が少なくなるので、曲げ曲率
を十分均一にすることができなくなる。一方、荷重点の
間隔Aが支点の間隔Bの0.8倍を超えると、プレス成
形に必要な荷重が大幅に大きくなり、大容量のプレス設
備が必要になるとともに、支点及び荷重点にプレス疵が
発生し、製品の品質を損なう。従って、ポンチの2つの
荷重点の間隔Aを支点の間隔Bの0.3〜0.8倍の範
囲内にすべきである。
点の間隔Bの0.3倍〜0.8倍の範囲内に限定した理
由は、以下の通りである。即ち、荷重点の間隔Aが支点
の間隔Bの0.3倍未満になると、支点の間隔に対する
一定曲げモ−メント区間の長さの割合が小さくなり、曲
率が一定となる区間の割合が少なくなるので、曲げ曲率
を十分均一にすることができなくなる。一方、荷重点の
間隔Aが支点の間隔Bの0.8倍を超えると、プレス成
形に必要な荷重が大幅に大きくなり、大容量のプレス設
備が必要になるとともに、支点及び荷重点にプレス疵が
発生し、製品の品質を損なう。従って、ポンチの2つの
荷重点の間隔Aを支点の間隔Bの0.3〜0.8倍の範
囲内にすべきである。
【0017】
【実施例】次に、この発明を実施例により、更に、詳細
に説明する。表1に示す本発明の範囲内の条件、及び、
本発明の範囲外の条件で鋼板を曲げ成形した。
に説明する。表1に示す本発明の範囲内の条件、及び、
本発明の範囲外の条件で鋼板を曲げ成形した。
【0018】
【表1】
【0019】図1は、本発明の方法の範囲内の4点曲げ
方式による鋼板の曲げ成形方法の1実施例であって、下
部に2つの突出部を有するタイプ2のポンチを用い、鋼
板を曲げている途中の状態を示す概略縦断面図である。
同図に示すように、鋼板2の下面を2か所の支持部材1
A、1Bによって形成された2つの支点1a、1bで単
純支持状態に支持しつつ、2個所の支持部材1A、1B
の中央部の鋼板2の上面の2か所をポンチ3の幅方向両
端に設けられた2か所の突出部3b、3cで押す。突出
部3b、3cで押すことによって、突出部3b、3cの
先端3b’、3c’に接する鋼板2の上面側の2点に荷
重点2d、2eが形成され、この荷重点2d、2e間の
鋼板は下に凸に曲げ成形される。
方式による鋼板の曲げ成形方法の1実施例であって、下
部に2つの突出部を有するタイプ2のポンチを用い、鋼
板を曲げている途中の状態を示す概略縦断面図である。
同図に示すように、鋼板2の下面を2か所の支持部材1
A、1Bによって形成された2つの支点1a、1bで単
純支持状態に支持しつつ、2個所の支持部材1A、1B
の中央部の鋼板2の上面の2か所をポンチ3の幅方向両
端に設けられた2か所の突出部3b、3cで押す。突出
部3b、3cで押すことによって、突出部3b、3cの
先端3b’、3c’に接する鋼板2の上面側の2点に荷
重点2d、2eが形成され、この荷重点2d、2e間の
鋼板は下に凸に曲げ成形される。
【0020】図2は、本発明の方法の範囲内の他の方法
による鋼板の曲げ成形方法の1実施例であって、下面が
平面状のタイプ1のポンチ3を用い、鋼板を曲げている
途中の状態を示す概略縦断面図である。同図に示すよう
に、鋼板2の下面を2か所の支持部材1A及び1Bで単
純支持状態に支持しつつ、鋼板2の上面をポンチ3で押
さえた状態でポンチ3を下降させ鋼板2を押してゆく
と、ポンチ3の幅方向両端3d、3eのみが鋼板2の上
面と接触する状態になり、この鋼板2の上面側の2点に
荷重点2d、2eが形成され、鋼板2を曲げ成形しつつ
あるものであり、この場合も、図1に示した実施例と同
様、図2の状態は4点曲げ方式による鋼板の曲げ成形方
法になる。なお、図1及び図2のいずれにおいても、支
持部材1a及び1bには直径50mm、長さが鋼板2の
長さよりも長い丸棒を用いた。
による鋼板の曲げ成形方法の1実施例であって、下面が
平面状のタイプ1のポンチ3を用い、鋼板を曲げている
途中の状態を示す概略縦断面図である。同図に示すよう
に、鋼板2の下面を2か所の支持部材1A及び1Bで単
純支持状態に支持しつつ、鋼板2の上面をポンチ3で押
さえた状態でポンチ3を下降させ鋼板2を押してゆく
と、ポンチ3の幅方向両端3d、3eのみが鋼板2の上
面と接触する状態になり、この鋼板2の上面側の2点に
荷重点2d、2eが形成され、鋼板2を曲げ成形しつつ
あるものであり、この場合も、図1に示した実施例と同
様、図2の状態は4点曲げ方式による鋼板の曲げ成形方
法になる。なお、図1及び図2のいずれにおいても、支
持部材1a及び1bには直径50mm、長さが鋼板2の
長さよりも長い丸棒を用いた。
【0021】表1中試験No.1〜3及び8の本発明の範
囲内の鋼板の曲げ成形方法(以下、本発明方法という)
は、図1又は図2に示した4点曲げ装置を用いて試験し
た。これに対して、表1中試験No.4〜7及び9の本発
明の範囲外の鋼板の曲げ成形方法(以下、比較方法とい
う)は、図1、図8又は図9に示した4点曲げ、3点曲
げ又は総型ダイスの装置を用いて試験した。
囲内の鋼板の曲げ成形方法(以下、本発明方法という)
は、図1又は図2に示した4点曲げ装置を用いて試験し
た。これに対して、表1中試験No.4〜7及び9の本発
明の範囲外の鋼板の曲げ成形方法(以下、比較方法とい
う)は、図1、図8又は図9に示した4点曲げ、3点曲
げ又は総型ダイスの装置を用いて試験した。
【0022】本発明方法及び比較方法のいずれの曲げ成
形においても、幅の両端部を予め別の方法で端曲げした
厚さ22mmの鋼板を用い、表1に示す各々の条件で、
支点間のほぼ中央部の鋼板部分を、プレス装置にとりつ
けられたポンチで所定量プレスした。次いで、鋼板を板
幅方向に、支点間隔の1/2だけずらして再びプレスす
ることを繰り返して半円筒形状の成形体を同一条件で2
個製造し、この2個を向かい合わせて円筒形状に保持
し、2か所の接合面を円筒長さ方向に溶接して外径85
0mmの鋼管に製造した。このようにして製造された各
々の鋼管についての曲率、および、プレス荷重を測定
し、鋼管の真円性および所要プレス能力を評価した。曲
率の測定は、所定の荷重点を中心にその両側の管周方向
幅80mm以内の部分を約10mmピッチで行なった。
但し、所定の荷重点とは、鋼管の長さ方向の中央点にお
いて溶接線から円周方向に1/4円周長離れた位置に最
も近い荷重点を指す。所定の荷重点をこのように定めた
のは、次の理由による。即ち、荷重点の間隔Aを支点間
隔Bで除した値A/Bが1/2ではないので、鋼板を板
幅方向に、支点間隔の1/2だけずらすと、次回又は次
次回の荷重点の内1つは、前回の荷重点の間に入るとい
うことが繰り返される。そして、幅80mm以内に荷重
点が2つ入る場合もあるからである。
形においても、幅の両端部を予め別の方法で端曲げした
厚さ22mmの鋼板を用い、表1に示す各々の条件で、
支点間のほぼ中央部の鋼板部分を、プレス装置にとりつ
けられたポンチで所定量プレスした。次いで、鋼板を板
幅方向に、支点間隔の1/2だけずらして再びプレスす
ることを繰り返して半円筒形状の成形体を同一条件で2
個製造し、この2個を向かい合わせて円筒形状に保持
し、2か所の接合面を円筒長さ方向に溶接して外径85
0mmの鋼管に製造した。このようにして製造された各
々の鋼管についての曲率、および、プレス荷重を測定
し、鋼管の真円性および所要プレス能力を評価した。曲
率の測定は、所定の荷重点を中心にその両側の管周方向
幅80mm以内の部分を約10mmピッチで行なった。
但し、所定の荷重点とは、鋼管の長さ方向の中央点にお
いて溶接線から円周方向に1/4円周長離れた位置に最
も近い荷重点を指す。所定の荷重点をこのように定めた
のは、次の理由による。即ち、荷重点の間隔Aを支点間
隔Bで除した値A/Bが1/2ではないので、鋼板を板
幅方向に、支点間隔の1/2だけずらすと、次回又は次
次回の荷重点の内1つは、前回の荷重点の間に入るとい
うことが繰り返される。そして、幅80mm以内に荷重
点が2つ入る場合もあるからである。
【0023】図3は、本発明方法である試験No.1〜3
の条件下で成形され製造された鋼管の曲率半径の分布を
示すグラフであり、図4は、同じく比較方法である試験
No.4及び5の条件下で成形され製造された鋼管の曲率
半径の分布を示すグラフである。各図において、曲率半
径の値は測定された曲率の逆数を算出したものであり、
また、管周方向位置の0(零)は上記所定の荷重点を表
わす。
の条件下で成形され製造された鋼管の曲率半径の分布を
示すグラフであり、図4は、同じく比較方法である試験
No.4及び5の条件下で成形され製造された鋼管の曲率
半径の分布を示すグラフである。各図において、曲率半
径の値は測定された曲率の逆数を算出したものであり、
また、管周方向位置の0(零)は上記所定の荷重点を表
わす。
【0024】図3及び図4から明らかなように、曲率半
径の分布のバラツキは、本発明方法による場合の方が、
比較方法による場合よりも著しく小さい。即ち、本発明
方法による場合の鋼管の最大曲率半径(以下、RMax と
いう)は、最小曲率半径(以下、Rmin という)の1.
7倍以内にあり、試験No.2の場合、約1.5倍となっ
ている。
径の分布のバラツキは、本発明方法による場合の方が、
比較方法による場合よりも著しく小さい。即ち、本発明
方法による場合の鋼管の最大曲率半径(以下、RMax と
いう)は、最小曲率半径(以下、Rmin という)の1.
7倍以内にあり、試験No.2の場合、約1.5倍となっ
ている。
【0025】これに対して、比較方法である試験No.5
の3点曲げによる場合には、荷重点付近の曲率半径が小
さく、荷重点から離れるにつれて曲率半径が極端に大き
くなり、RMax はRmin の約3倍にも達する。同じく比
較方法である試験No.4は4点曲げによる場合ではある
が、荷重点の間隔Aと支点の間隔Bとの比A/Bの値が
0.19と小さいので、RMax はRmin の約2倍と大き
く、その曲率半径分布は、試験No.5のそれと同様な傾
向を示した。
の3点曲げによる場合には、荷重点付近の曲率半径が小
さく、荷重点から離れるにつれて曲率半径が極端に大き
くなり、RMax はRmin の約3倍にも達する。同じく比
較方法である試験No.4は4点曲げによる場合ではある
が、荷重点の間隔Aと支点の間隔Bとの比A/Bの値が
0.19と小さいので、RMax はRmin の約2倍と大き
く、その曲率半径分布は、試験No.5のそれと同様な傾
向を示した。
【0026】比較方法である試験No.6は4点曲げであ
るが、A/Bが0.85と本発明の範囲を超えて大きい
ために、曲げ成形に要するプレス荷重が著しく増大し、
荷重点および支点に相当する位置の鋼板表面に深い疵が
発生し、製品価値を著しく損なう結果になった。
るが、A/Bが0.85と本発明の範囲を超えて大きい
ために、曲げ成形に要するプレス荷重が著しく増大し、
荷重点および支点に相当する位置の鋼板表面に深い疵が
発生し、製品価値を著しく損なう結果になった。
【0027】図5及び図6は、各々、本発明の方法で鋼
板をプレスしている途中におけるタイプ1及びタイプ2
のポンチと鋼板との接触部分の状態を示す拡大縦断面図
である。いずれの場合にもポンチ3により成形された荷
重点の下方に位置する鋼板部分は、下向きに凸の形状に
変形していることがわかる。これは、図3において、曲
率半径の分布を試験No.1と2とで比較した場合、用い
たポンチはそれぞれタイプ1及びタイプ2と異なるにも
かかわらず同じような曲率半径分布を呈したことと一致
するものである。即ち、図5のように、幅方向両端に荷
重点3d、3eを形成するような、下面が平面状のポン
チであるか、又は、図6のように、幅方向両端部に荷重
点3b’、3c’を形成するような、突出部3b、3c
を有する下面が窪んだポンチである(負の曲率である)
かの何れかであれば、曲げ成形中の鋼板が下向きに凸の
形状に変形した部分に接触することはなく、本発明が期
待する4点曲げ状態を実現することができる。
板をプレスしている途中におけるタイプ1及びタイプ2
のポンチと鋼板との接触部分の状態を示す拡大縦断面図
である。いずれの場合にもポンチ3により成形された荷
重点の下方に位置する鋼板部分は、下向きに凸の形状に
変形していることがわかる。これは、図3において、曲
率半径の分布を試験No.1と2とで比較した場合、用い
たポンチはそれぞれタイプ1及びタイプ2と異なるにも
かかわらず同じような曲率半径分布を呈したことと一致
するものである。即ち、図5のように、幅方向両端に荷
重点3d、3eを形成するような、下面が平面状のポン
チであるか、又は、図6のように、幅方向両端部に荷重
点3b’、3c’を形成するような、突出部3b、3c
を有する下面が窪んだポンチである(負の曲率である)
かの何れかであれば、曲げ成形中の鋼板が下向きに凸の
形状に変形した部分に接触することはなく、本発明が期
待する4点曲げ状態を実現することができる。
【0028】なお、試験No.1に用いたポンチは下面が
平面状のものであるが、プレス時、鋼板にポンチによる
疵がつくのを防ぐため、望ましくは、ポンチの幅の端部
にア−ルを付けたり面取りを施すのが望ましい。
平面状のものであるが、プレス時、鋼板にポンチによる
疵がつくのを防ぐため、望ましくは、ポンチの幅の端部
にア−ルを付けたり面取りを施すのが望ましい。
【0029】次に、プレス成形に必要な荷重の測定結果
について述べる。本発明方法である試験No.1、2及び
3においては、1回のプレス当たりのプレス荷重は、鋼
板長さ方向1m当たり130tonであり、比較方法で
ある試験No.4及び5における測定値125tonと大
差ない荷重であった。
について述べる。本発明方法である試験No.1、2及び
3においては、1回のプレス当たりのプレス荷重は、鋼
板長さ方向1m当たり130tonであり、比較方法で
ある試験No.4及び5における測定値125tonと大
差ない荷重であった。
【0030】これに対して、幅240mmの総型ダイス
を用いた比較方法である試験No.7においては、鋼管の
曲率半径の分布は均一であったが、プレス成形荷重は9
80tonと著しく大きかった。この値は、試験No.1
の支点の間隔が240mmの4点曲げである本発明方法
の試験No.1における所要プレス荷重の5倍以上の約
7.5倍という膨大なものである。
を用いた比較方法である試験No.7においては、鋼管の
曲率半径の分布は均一であったが、プレス成形荷重は9
80tonと著しく大きかった。この値は、試験No.1
の支点の間隔が240mmの4点曲げである本発明方法
の試験No.1における所要プレス荷重の5倍以上の約
7.5倍という膨大なものである。
【0031】図7は、4点曲げにおいて支点の間隔を狭
くした場合に、本発明方法と比較方法とについて、曲率
半径の分布を比較するグラフである。同図から明らかな
ように、本発明方法である試験No.8においては均一な
曲率半径が得られたのに対し、比較方法である試験No.
9においては曲率半径のバラツキが大きかった。
くした場合に、本発明方法と比較方法とについて、曲率
半径の分布を比較するグラフである。同図から明らかな
ように、本発明方法である試験No.8においては均一な
曲率半径が得られたのに対し、比較方法である試験No.
9においては曲率半径のバラツキが大きかった。
【0032】以上、この発明の方法により、鋼板を鋼管
に成形する場合の実施例について説明したが、この発明
の方法は上述した実施例に限定されるものではなく、例
えば、鋼管の長さ方向に半径が変化するテ−パ−鋼管、
円錐形状のコ−ン、および、鋼板の一部分のみが曲面状
に曲げられるプレス成形体等に対しても本発明は適用可
能である。
に成形する場合の実施例について説明したが、この発明
の方法は上述した実施例に限定されるものではなく、例
えば、鋼管の長さ方向に半径が変化するテ−パ−鋼管、
円錐形状のコ−ン、および、鋼板の一部分のみが曲面状
に曲げられるプレス成形体等に対しても本発明は適用可
能である。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
4点曲げプレス成形加工において、2か所の荷重点で挟
まれる区間内の鋼板に一定の曲げモ−メントがかかるの
で、過大なプレス荷重を必要とすることなく、曲げ曲率
のバラツキの少ない曲面体を得ることができる鋼板の成
形方法を提供することができ、工業上有用な効果がもた
らされる。
4点曲げプレス成形加工において、2か所の荷重点で挟
まれる区間内の鋼板に一定の曲げモ−メントがかかるの
で、過大なプレス荷重を必要とすることなく、曲げ曲率
のバラツキの少ない曲面体を得ることができる鋼板の成
形方法を提供することができ、工業上有用な効果がもた
らされる。
【図1】本発明の方法の1実施例であって、鋼板を曲げ
加工している状態を示す概略縦断面図である。
加工している状態を示す概略縦断面図である。
【図2】本発明の方法の他の実施例であって、鋼板を曲
げ加工している状態を示す概略縦断面図である。
げ加工している状態を示す概略縦断面図である。
【図3】本発明の方法で成形された鋼管の曲率半径の分
布を示すグラフである。
布を示すグラフである。
【図4】比較例の方法で成形された鋼管の曲率半径分布
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図5】図2に示した鋼板の曲げ加工における、ポンチ
と鋼板との接触部分の状態を示す拡大縦断面図である。
と鋼板との接触部分の状態を示す拡大縦断面図である。
【図6】図1に示した鋼板の曲げ加工における、ポンチ
と鋼板との接触部分の状態を示す拡大縦断面図である。
と鋼板との接触部分の状態を示す拡大縦断面図である。
【図7】支点間隔が狭い場合の、本発明方法及び比較方
法で成形された鋼管の曲率半径分布を示すグラフであ
る。
法で成形された鋼管の曲率半径分布を示すグラフであ
る。
【図8】従来技術の1例である3点曲げ成形方法を示す
概略縦断面図である。
概略縦断面図である。
【図9】従来技術の1例である総型ダイスによる曲げ成
形方法を示す概略縦断面図である。
形方法を示す概略縦断面図である。
1A 一方の支持部材 1B 他方の支持部材 1a 一方の支点 1b 他方の支点 2 鋼板 2a 一方の支点における荷重点 2b 他方の支点における荷重点 2c 3点曲げポンチによる荷重点 2d 4点曲げポンチによる一方の荷重点 2e 4点曲げポンチによる他方の荷重点 3 ポンチ 3a ポンチ先端 3b 一方の突出部 3b’一方の突出部の先端 3c 他方の突出部 3c’他方の突出部の先端 3d ポンチ下面の幅方向一端 3e ポンチ下面の幅方向他端 4 上ダイス 4a 上ダイス下部曲面 5 下ダイス 5a 下ダイス幅方向の一端 5b 下ダイス幅方向の他端 5c 下ダイス下部曲面 6 プレス 7 支持部材設置台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 利郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 尾野 好彦 栃木県佐野市栄町3番地2 株式会社セイ ケイ内 (72)発明者 戸川 勝安 栃木県佐野市栄町3番地2 株式会社セイ ケイ内 (72)発明者 遠藤 良治 栃木県佐野市栄町3番地2 株式会社セイ ケイ内
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼板の一方の面上の2か所を各々支持部
材で単純支持状態に支持しつつ、前記鋼板の他方の面上
の、前記支持部材によって形成される2つの支点間の中
央部に相当する部分を、ポンチで押して変形させること
により前記鋼板を曲面体に加工する成形方法であって、
前記ポンチの下面は平面状であり、且つ、前記ポンチの
幅の両端部によって形成される2つの荷重点の間隔は、
前記2つの支点を結ぶ方向に前記支点の間隔の0.3〜
0.8倍の範囲内の長さであることを特徴とする鋼板の
成形方法。 - 【請求項2】 鋼板の一方の面上の2か所を各々支持部
材で単純支持状態に支持しつつ、前記鋼板の他方の面上
の、前記支持部材によって形成される2つの支点間の中
央部に相当する部分を、ポンチで押して変形させること
により前記鋼板を曲面体に加工する成形方法であって、
前記ポンチの下面には前記2つの支点を結ぶ方向に所定
の間隔をあけて2つの突出部が設けられており、且つ、
前記2つの突出部によって形成される2つの荷重点の間
隔は、前記支点の間隔の0.3〜0.8倍の範囲内の長
さであることを特徴とする鋼板の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6340500A JP2859548B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 鋼板の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6340500A JP2859548B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 鋼板の成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08187514A true JPH08187514A (ja) | 1996-07-23 |
JP2859548B2 JP2859548B2 (ja) | 1999-02-17 |
Family
ID=18337567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6340500A Expired - Lifetime JP2859548B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 鋼板の成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2859548B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101972795A (zh) * | 2010-09-13 | 2011-02-16 | 浙江天兴管业有限公司 | 一种金属弯头的加工工艺 |
JP2011206800A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Kobe Steel Ltd | 円形鋼管柱のプレス成形方法及び円形鋼管柱のプレス成形機 |
WO2014094025A1 (de) * | 2012-12-17 | 2014-06-26 | Voestalpine Stahl Gmbh | Freies biegeverfahren und verwendung eines stempels zum abkanten eines blechs |
CN116011770A (zh) * | 2023-01-06 | 2023-04-25 | 北京国网富达科技发展有限责任公司 | 一种基于智能控制的生产制造备料方法和系统 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5722823A (en) * | 1980-05-09 | 1982-02-05 | Siempelkamp Gmbh & Co | Method of roundly bending plate cut member and bending press |
-
1994
- 1994-12-28 JP JP6340500A patent/JP2859548B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5722823A (en) * | 1980-05-09 | 1982-02-05 | Siempelkamp Gmbh & Co | Method of roundly bending plate cut member and bending press |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011206800A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Kobe Steel Ltd | 円形鋼管柱のプレス成形方法及び円形鋼管柱のプレス成形機 |
CN101972795A (zh) * | 2010-09-13 | 2011-02-16 | 浙江天兴管业有限公司 | 一种金属弯头的加工工艺 |
WO2014094025A1 (de) * | 2012-12-17 | 2014-06-26 | Voestalpine Stahl Gmbh | Freies biegeverfahren und verwendung eines stempels zum abkanten eines blechs |
CN116011770A (zh) * | 2023-01-06 | 2023-04-25 | 北京国网富达科技发展有限责任公司 | 一种基于智能控制的生产制造备料方法和系统 |
CN116011770B (zh) * | 2023-01-06 | 2024-02-20 | 北京国网富达科技发展有限责任公司 | 一种基于智能控制的生产制造备料方法和系统 |
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JP2859548B2 (ja) | 1999-02-17 |
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