JPH08185746A - グロメット - Google Patents

グロメット

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JPH08185746A
JPH08185746A JP6328115A JP32811594A JPH08185746A JP H08185746 A JPH08185746 A JP H08185746A JP 6328115 A JP6328115 A JP 6328115A JP 32811594 A JP32811594 A JP 32811594A JP H08185746 A JPH08185746 A JP H08185746A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネル等への組み付けが容易で、安定した良
好なシール性能を得ることができるグロメットを提供す
る。 【構成】 グロメット13は、パネル14に嵌挿されるグロ
メット本体15と、該グロメット本体15のパネル挾持溝20
に対応するハーネス挿通中央孔18の外周部に形成された
環状の嵌合溝21に嵌入される筒状嵌合部32を備えたスペ
ーサ16とを有する。前記嵌合溝21に嵌入された前記スペ
ーサ16の筒状嵌合部32が、前記ハーネス挿通中央孔18を
形成するグロメット本体15の内筒部35を内側に撓ませて
縮径させると共に、前記パネル14のグロメット取り付け
用開口19に嵌挿されるグロメット本体15の外筒部36を外
側に撓ませて拡径させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パネルの電線挿通穴に
嵌挿されるグロメットに関するものであり、詳しくは、
弾性絶縁材により形成されたグロメット本体と、該グロ
メット本体に嵌装されるスペーサとを備えたグロメット
の改良に関するものである。
【従来の技術】
【0002】従来より、パネル等の電線挿通穴に嵌挿さ
れるグロメットとしては、合成ゴムや合成樹脂等の弾性
絶縁材により一体形成されたものが広く普及している。
前記グロメットは、一般に、パネル等の電線挿通穴に挿
通される電線の絶縁被覆が開口縁との擦れによって破損
するのを防止する為に使用されているが、例えば、車両
のワイヤハーネスの敷設等で雨滴等がかかる部位に使用
される場合では、さらに、雨滴の進入を防止するシール
性能も要求されることがある。
【0003】グロメットのシール性能を高めるには、当
該グロメットの外周部とパネル等の電線挿通穴との密着
性を一定以上に高めると同時に、電線が挿通される当該
グロメットの内周部と電線との間の密着性をも一定以上
に高める必要が生じる。そこで、例えば、グロメットと
パネル等との嵌合およびグロメットと電線との嵌合がい
ずれも緊密嵌合となるように、パネル等の電線挿通穴に
嵌合するグロメットの外径を大き目に設定すると共に、
電線が挿通されるグロメットのハーネス挿通孔の内径を
小さ目に設定する。しかしながら、単純にグロメット自
体の内外径の寸法設定だけで解決を図ろうとすると、パ
ネル等の電線挿通穴への組み付けが極めて困難になった
り、組み付け時にグロメットを過度に変形させる結果、
グロメットが破損する等の問題が発生する虞がある。
【0004】そこで、弾性絶縁材により形成されたグロ
メット本体と、該グロメット本体に嵌合装着されるスペ
ーサとで構成したグロメットが、実開平3−74124
号、実開平4−47222号及び実開平4−13743
2号公報等に開示されている。しかしながら、上記各グ
ロメットの場合、グロメットとパネル等との嵌合部にお
けるシール性向上は可能であるが、該グロメットと電線
との間のシール性は十分に向上させることができない。
【0005】図4及び図5は、実開昭58−85715
号公報に開示されたグロメット1を例示したものであ
り、エンジンのクランクケース等の器筐2に複数本の電
線3を個別に挿通する場合に使用されるものである。前
記グロメット1は、弾性絶縁材により形成されたグロメ
ット本体5と、該グロメット本体5に嵌合装着される円
筒状のスペーサ6とから構成されている。
【0006】そして、前記グロメット本体5は、全体と
しては略円柱状で、外周面に周設したシール突起11が
前記器筐2に形成された電線挿通穴であるガイド孔7に
緊密嵌合する。このグロメット本体5のグロメット挿入
方向後端部には、前記器筐2の内表面に当接させるフラ
ンジ部8が装備されている。また、このグロメット本体
5の中央部には、複数の電線挿通孔9が貫通形成される
と共に、該電線挿通孔9を囲繞する環状の嵌合溝である
凹溝10が形成されている。この凹溝10は、前述のス
ペーサ6を嵌入させるためのもので、前記スペーサ6を
前記シール突起11の突設位置よりも奥まで挿入できる
ように、深さDが設定されている。
【0007】前記スペーサ6は、前記凹溝10に緊密に
嵌合するように筒部の肉厚が設定されており、前記凹溝
10に嵌合されると、前記グロメット本体5の外筒部
(嵌合したスペーサ6の外側に位置している部分)を拡
径方向に押し広げて前記シール突起11とガイド孔7と
の間の密着度を高めると共に、前記グロメット本体5の
中央部(嵌合したスペーサ6の内側に位置している部
分)を縮径方向に締め付けて電線挿通孔9に挿通した電
線3とグロメット本体5との間の密着度を高める働きを
する。
【0008】即ち、前記グロメット1は、グロメット本
体5をガイド孔7に取り付けた後に、前記スペーサ6を
グロメット本体5の凹溝10に装着することで、前記グ
ロメット本体5と器筐2との間の密着度およびグロメッ
ト本体5と電線3との間の密着度を後から高めることが
できる。したがって、グロメット本体5自体は、前記ス
ペーサ6によって嵌合部の密着度が高められる分だけ、
前記器筐2との間の嵌合や電線3との間の嵌合を緩めに
設定しておくことが可能になり、組み付け時における作
業性の改善や、組み付け時の過度の変形に起因した破損
を防止することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述のグロ
メット1の場合、グロメット本体5を弾性変形させて器
筐2のガイド孔7に装着した際に、摩擦力等のために局
部的に変形が残留することがあり、その残留した変形が
前記スペーサ6の装着によって強調される結果、部分的
に密着度が極端に低い箇所が発生して、シール性能が部
分的に損なわれてしまうことが考えられる。更に、前記
グロメット本体5の中央部に挿通された複数の電線3に
対する前記スペーサ6による締め付け力が、各電線挿通
孔9で不揃いになり、その結果、中央に位置した電線挿
通孔9では十分な締め付け力が働かず、この部分におけ
るシール性能が低くなるために、グロメット1全体とし
てのシール性能が不安定になる虞がある。そこで、本発
明の目的は上記課題を解消することに係り、パネル等へ
の組み付けが容易で、安定した良好なシール性能を得る
ことができるグロメットを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、弾
性絶縁材により形成されてパネルの電線挿通穴に嵌挿さ
れるグロメット本体と、該グロメット本体のパネル嵌合
部に対応するハーネス挿通中央孔の外周部に形成された
環状の嵌合溝に嵌入される筒状嵌合部を備えたスペーサ
とを有するグロメットであって、前記嵌合溝に嵌入され
た前記筒状嵌合部が、前記ハーネス挿通中央孔を形成す
る内筒部を内側に撓ませて縮径させると共に、前記パネ
ルの電線挿通穴に嵌挿される外筒部を外側に撓ませて拡
径させることを特徴とするグロメットにより達成され
る。
【0011】また、前記内筒部の内周面には、前記嵌合
溝が延設された範囲内において、前記ハーネス挿通中央
孔に挿通された電線の外周部に当接する環状のシール突
起が周設されるのが好ましい。また、好ましくは、前記
内筒部のシール突起が、前記パネルの電線挿通穴内周部
に当接するべく前記外筒部の外周面に周設された環状の
シール突起と同一平面上に設けられる。
【0012】更に好ましくは、前記外筒部のグロメット
挿入方向後端部が前記パネルの表面に当接するリップ部
を備えると共に、前記スペーサが前記リップ部をパネル
押圧方向に付勢するフランジ部を備えており、前記スペ
ーサの筒状嵌合部内を嵌通した前記内筒部の先端部がス
ペーサ後端面に露呈するように構成される。又、好まし
くは前記スペーサのフランジ部外周端縁が、前記外筒部
のリップ部外周面を半径方向内方に密着保持すべく、パ
ネルの表面に向かって延ばされる。
【0013】
【作用】本発明の上記構成によれば、スペーサの筒状嵌
合部をグロメット本体の嵌合溝に嵌入すると、ハーネス
挿通中央孔を形成しているグロメット本体の内筒部が内
側に撓んで縮径すると共に、パネルの電線挿通穴に嵌挿
される外筒部が外側に撓んで拡径する。即ち、単一のハ
ーネス挿通中央孔がグロメット本体の中心に位置し、前
記スペーサが嵌入される嵌合溝と、該グロメット本体の
内筒部及び外筒部とが該ハーネス挿通中央孔と同心上に
配設されるので、グロメット本体とパネルとの間の密着
度だけでなく、グロメット本体と電線との間の密着度を
も、嵌合部の全周に渡ってほぼ均一に高めることがで
き、安定した良好なシール性能を得ることができる。
【0014】又、前記内筒部の内周面に環状のシール突
起が周設された場合には、前記スペーサの装着によって
内筒部に作用する締め付け力が該シール突起の部分に集
中し、シール突起の電線へのシール圧力を効果的に高め
るので、グロメット本体と電線との間の密着度をさらに
高めることができ、安定した良好なシール性能の確保を
容易にする。更に、前記内筒部のシール突起が、前記パ
ネルの電線挿通穴内周部に当接するべく前記外筒部の外
周面に周設された環状のシール突起と同一平面上に設け
られた場合には、より強く締め付け力が該シール突起の
部分に集中することができるので、さらにグロメットの
シール性を高めることができる。
【0015】また、前記内筒部の先端部がスペーサ後端
面に露呈するように構成された場合には、スペーサがフ
ランジを備えているにも係わらず、該内筒部の先端部が
スペーサ後端側の開口から所定の長さだけ突出している
か否かを目視確認することによって、グロメット本体に
対するスペーサの取り付けが完全であるか否かを簡単に
確認することができ、スペーサの不完全挿入等の不都合
の発生を防止することができる。また、スペーサ後端面
に露呈する内筒部の先端部が、電線とスペーサ後端側の
開口縁との擦れを防ぎ、電線の破損を防止する。
【0016】更に、前記スペーサのフランジ部外周端縁
が、前記外筒部のリップ部外周面を半径方向内方に密着
保持すべく、パネルの表面に向かって延びている場合に
は、グロメット本体とパネルとの間に働く摩擦力等によ
って組み付け時の弾性変形が前記リップ部に残留し、該
リップ部の一部がパネル表面から浮き上がってしまった
ような際にも、該フランジ部外周端縁がリップ部の部分
的な変形を修正することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例に基づくグロメット
を添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図
2は、本発明に係るグロメット13の構成を示す分解縦
断面図及び組立断面図である。前記グロメット13は、
車両の電気系統のワイヤハーネス等の電線を車体パネル
等のパネル14に挿通する場合に使用するもので、合成
ゴム等の弾性絶縁材により一体成形されたグロメット本
体15と、該グロメット本体15に嵌合装着されるスペ
ーサ16とから構成されている。
【0018】前記グロメット本体15は、中心部に単一
のハーネス挿通中央孔18が貫通形成されると共に、外
周部には前記パネル14に形成された電線挿通穴である
グロメット取り付け用開口19の周縁が嵌合するパネル
嵌合部であるパネル挾持溝20が周設されている。ま
た、該グロメット本体15のグロメット挿入方向後端部
(図1および図2では、右端側)には、スペーサ16の
筒状嵌合部32を前記挾持溝20の周設位置よりも奥ま
で嵌入可能な環状の嵌合溝21が、前記ハーネス挿通中
央孔18の外周部に同心的に形成されている。そこで、
グロメット本体15のグロメット挿入方向後端部には、
前記ハーネス挿通中央孔18を形成する内筒部35と、
グロメット取り付け用開口19に嵌挿されるパネル挾持
溝20が周設された外筒部36とが形成されている。な
お、前記パネル14は板金製であり、前記グロメット取
り付け用開口19はバーリング加工等によって内周面の
軸線方向の寸法L1 を板厚以上の寸法としている。
【0019】前記ハーネス挿通中央孔18の内周面上に
は、該ハーネス挿通中央孔18に挿通された電線である
ワイヤーハーネス23の外周に当接するシール突起2
4,26が周設されている。特に、前記内筒部35の内
周面上に周設されるシール突起26は、前記嵌合溝21
が延設された範囲内に少なくとも一つ装備される。ま
た、前記パネル挾持溝20の内底面には、前記グロメッ
ト取り付け用開口19の内周面25に当接するシール突
起27が周設されている。そして、前記内筒部35の内
周面に周設されたシール突起26と、前記外筒部36の
外周面に周設されたシール突起27とが、同一平面Z上
にある。この平面Zは、前記グロメット本体15の中心
軸線に直交する平面である。
【0020】また、前記外筒部36のグロメット挿入方
向後端部には、前記パネル挾持溝20の一方の側壁とし
てパネル14の表面に当接するリップ部である第1リッ
プ部29が形成されており、該第1リップ部29と協働
して前記パネル14を挾持する第2リップ部30が前記
パネル挾持溝20の他方の側壁に形成されている。これ
らの第1及び第2リップ部29,30は、前記パネル1
4を挾持するシール手段として機能する。更に、前記第
2リップ部30の背面は、該グロメット本体15のグロ
メット挿入方向側に向って徐々に径が小さくなるテーパ
面44となっている。このテーパ面44の一番先端寄り
の部分は、外径が前記グロメット取り付け用開口19の
口径よりも小さくなっており、該グロメット本体15を
グロメット取り付け用開口19に嵌合させる際の案内部
となる。
【0021】一方、前記スペーサ16は、前記嵌合溝2
1に嵌入される筒状嵌合部32と、該筒状嵌合部32の
基端部から半径方向外方へ延出されたフランジ部33と
を合成樹脂により一体形成されたものである。そして、
前記筒状嵌合部32は、図2に示すように前記嵌合溝2
1に嵌入された際、前記ハーネス挿通中央孔18を形成
している前記グロメット本体15の内筒部35を内側に
撓ませて縮径させると共に、前記グロメット取り付け用
開口19に嵌挿される前記パネル挾持溝20の内底部を
形成する外筒部36を外側に撓ませて拡径させるよう
に、肉厚tが前記嵌合溝21の溝幅Wよりも大きく設定
されている。
【0022】また、前記フランジ部33の外周端縁に
は、前記第1リップ部29の外表面(背面)に沿って外
周面を半径方向内方に密着保持すべく、外周押さえ壁3
3aがパネルの表面に向かって延びており、該第1リッ
プ部29をパネル14の表面に押え付ける役割を果して
いる。また、前記スペーサ16の筒状嵌合部32が外嵌
するグロメット本体15の内筒部35の先端部は、前記
筒状嵌合部32内を嵌通して開口端のスペーサ後端面1
6aから先端が突出するように、前記第1リップ部29
の背面38から長さL 2 だけ突出形成されている。
【0023】また、本実施例の場合は、前記ハーネス挿
通中央孔18のグロメット挿入方向側の内周面にもシー
ル突起24が設けられているが、該シール突起24はグ
ロメット本体15の先端寄りの外周部に巻かれた絶縁テ
ープ41によって、ワイヤーハーネス23に密着させら
れる。尚、前記絶縁テープ41の抜け落ちを防止するた
め、グロメット本体15の先端部には、抜け止め用突起
43が周設されている。
【0024】そこで、上述のグロメット13をパネル1
4に取り付ける際には、図1に示すように、ワイヤーハ
ーネス23をグロメット本体15のハーネス挿通中央孔
18に挿通させた後、該グロメット本体15をテーパ面
44側からパネル14のグロメット取り付け用開口19
内に押込んで、パネル挾持溝20にグロメット取り付け
用開口19の周縁部を嵌合させる。
【0025】即ち、グロメット本体15自体は、前記ス
ペーサ16によって嵌合部の密着度が高められる分だ
け、前記グロメット取り付け用開口19との間の嵌合や
ワイヤーハーネス23との間の嵌合を緩めに設定してお
くことができ、これにより、パネル14への組み付け時
にグロメット本体15を過度に弾性変形させる必要をな
くし、パネル14への組み付けを容易にすると同時に、
組み付け時の過度の変形に起因した破損を防止すること
ができる。次いで、前記グロメット本体15の嵌合溝2
1に、前記スペーサ16の筒状嵌合部32を嵌入する。
その際、該筒状嵌合部32の内側に位置する前記内筒部
35の先端部が、図2に示すように、前記スペーサ16
のスペーサ後端面16aから突出して開口端に露呈すれ
ば全組み付け作業が完了する。
【0026】即ち、本実施例のグロメット13は、単一
のハーネス挿通中央孔18がグロメット本体15の中心
に位置し、前記スペーサ16が嵌入される嵌合溝21
と、該グロメット本体15の内筒部35及び外筒部36
とが該ハーネス挿通中央孔18と同心上に配設されるの
で、グロメット本体15とパネル14との間の密着度だ
けでなく、グロメット本体15とワイヤーハーネス23
との間の密着度をも、嵌合部の全周に渡ってほぼ均一に
高めることができ、安定した良好なシール性能を得るこ
とができる。
【0027】又、前記嵌合溝21が延設された範囲内に
おける前記内筒部35の内周面には、環状のシール突起
26が周設されており、前記スペーサ16の装着によっ
て内筒部35に作用する締め付け力が該シール突起26
の部分に集中し、該シール突起26のワイヤーハーネス
23へのシール圧力を効果的に高めるので、グロメット
本体15とワイヤーハーネス23との間の密着度をさら
に高めることができ、安定したシール性能の確保を容易
にする。しかも、前記内筒部35の内周面に周設された
シール突起26と、前記外筒部36の外周面に周設され
たシール突起27とが、同一平面Z上にあるので、より
強く締め付け力がこれらシール突起26,27の部分に
集中することができる。
【0028】また、前記スペーサ16がフランジ部33
を備えているにも係わらず、該内筒部35の先端部がス
ペーサ後端側の開口から所定の長さだけ突出しているか
否かを目視確認することによって、グロメット本体15
に対するスペーサ16の取り付け状態を簡単に確認する
ことができ、スペーサ16の不完全挿入等の不都合の発
生を防止することができる。更に、前記内筒部35の先
端部がスペーサ後端面16aの外に露呈するので、ハー
ネス挿通中央孔18内に挿通されたワイヤーハーネス2
3がスペーサ16の開口縁と擦れるのを防ぐことがで
き、該ワイヤーハーネス23の破損が防止される。
【0029】また、前記パネル14が嵌合するパネル挾
持溝20の側壁(第1リップ部29及び第2リップ部3
0)は、一般に、組み付け時に加えた弾性変形が部分的
に残留して、シール性能の低下の要因となり易い。特
に、グロメット本体15をグロメット取り付け用開口1
9に嵌合させた直後には、前記パネル挾持溝20の内底
面とグロメット取り付け用開口19の内周面25との間
に閉じ込められた空気が、図3に矢印で示したように抜
ける。この空気の流出時には、前記第1及び第2リップ
部29,30が空気流によりパネル14から離間する方
向に変形させられ、この時の変形が一部残留してしまう
こともある。
【0030】しかしながら、本実施例のグロメット13
では、前記スペーサ16の外周端縁に、前記外周押さえ
壁33aが形成されているので、例えば、組み付け時の
弾性変形の残留や封入空気の流出時の変形の残留よって
前記第1リップ部29の一部がパネル14の表面から浮
き上がっている場合でも、図2に示したように、前記ス
ペーサ16をグロメット本体15に完全に装着すれば、
前記外周押さえ壁33aが前記第1リップ部29の浮き
上がっている部分をパネル14の表面に押え付けること
によって、該第1リップ部29の部分的な変形を修正す
る。従って、シール性能が低下した部分が前記第1リッ
プ部29上に部分的に発生することを防止することがで
き、安定した良好なシール性能をより確実に得ることが
できる。なお、本発明のグロメットは、上記実施例の構
成に限定されるものではなく、グロメット本体及びスペ
ーサの形状が種々の形状を採りうることは言うまでもな
い。
【0031】
【発明の効果】本発明のグロメットによれば、グロメッ
ト本体とパネル等との間の密着度およびグロメット本体
と電線との間の密着度は、スペーサによって後から高め
ることができる。したがって、グロメット本体自体は、
前記スペーサによって嵌合部の密着度が高められる分だ
け、前記パネル等との間の嵌合や電線との間の嵌合を緩
めに設定しておくことができ、これにより、パネル等へ
の組み付け時にグロメット本体を過度に弾性変形させる
必要をなくし、パネル等への組み付けを容易にすると同
時に、組み付け時の過度の変形に起因した破損を防止す
ることができる。
【0032】しかも、グロメット本体に形成されるハー
ネス挿通中央孔が単一で、該グロメット本体の中心に位
置しており、該ハーネス挿通中央孔と、スペーサが嵌入
される嵌合溝と、該グロメット本体の内筒部及び外筒部
とが、いずれも同心上に並ぶため、グロメット本体とパ
ネル等との間の密着度だけでなく、グロメット本体と電
線との間の密着度をも、嵌合部の全周に渡ってほぼ均一
に良好に高めることができ、安定したシール性能を得る
ことが可能である。従って、パネル等への組み付けが容
易で、安定した良好なシール性能を得ることができるグ
ロメットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に基づくグロメットの分解縦
断面図である。
【図2】図1に示したグロメットの組立断面図である。
【図3】図2に示したグロメットの作用を説明するため
の要部拡大断面図である。
【図4】従来のグロメットの分解縦断面図である。
【図5】従来のグロメットの要部組立断面図である。
【符号の説明】
13 グロメット 14 パネル 15 グロメット本体 16 スペーサ 18 ハーネス挿通中央孔 19 グロメット取り付け用開口 20 パネル挾持溝 21 嵌合溝 23 ワイヤーハーネス 24 シール突起 26 シール突起 27 シール突起 32 筒状嵌合部 33 フランジ部 35 内筒部 36 外筒部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性絶縁材により形成されてパネルの電
    線挿通穴に嵌挿されるグロメット本体と、該グロメット
    本体のパネル嵌合部に対応するハーネス挿通中央孔の外
    周部に形成された環状の嵌合溝に嵌入される筒状嵌合部
    を備えたスペーサとを有するグロメットであって、 前記嵌合溝に嵌入された前記筒状嵌合部が、前記ハーネ
    ス挿通中央孔を形成する内筒部を内側に撓ませて縮径さ
    せると共に、前記パネルの電線挿通穴に嵌挿される外筒
    部を外側に撓ませて拡径させることを特徴とするグロメ
    ット。
  2. 【請求項2】 前記内筒部の内周面には、前記嵌合溝が
    延設された範囲内において、前記ハーネス挿通中央孔に
    挿通された電線の外周部に当接する環状のシール突起が
    周設されていることを特徴とする請求項1に記載のグロ
    メット。
  3. 【請求項3】 前記内筒部のシール突起が、前記パネル
    の電線挿通穴内周部に当接するべく前記外筒部の外周面
    に周設された環状のシール突起と同一平面上に設けられ
    ていることを特徴とする請求項2に記載のグロメット。
  4. 【請求項4】 前記外筒部のグロメット挿入方向後端部
    が前記パネルの表面に当接するリップ部を備えると共
    に、前記スペーサが前記リップ部をパネル押圧方向に付
    勢するフランジ部を備えており、前記スペーサの筒状嵌
    合部内を嵌通した前記内筒部の先端部がスペーサ後端面
    に露呈するように構成されていることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれか一項に記載のグロメット。
  5. 【請求項5】 前記スペーサのフランジ部外周端縁が、
    前記外筒部のリップ部外周面を半径方向内方に密着保持
    すべく、パネルの表面に向かって延びていることを特徴
    とする請求項4に記載のグロメット。
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