JPH08185437A - 現物照合機能を備えたcadシステム - Google Patents

現物照合機能を備えたcadシステム

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JPH08185437A
JPH08185437A JP6338327A JP33832794A JPH08185437A JP H08185437 A JPH08185437 A JP H08185437A JP 6338327 A JP6338327 A JP 6338327A JP 33832794 A JP33832794 A JP 33832794A JP H08185437 A JPH08185437 A JP H08185437A
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cad
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data
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Application number
JP6338327A
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English (en)
Inventor
Toshio Motegi
敏雄 茂出木
Akira Sato
佐藤  明
Akira Takakura
章 高倉
Teruaki Iinuma
輝明 飯沼
Masataka Yamaji
山地  正高
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現物パターン対応CADデータのCAD装置
上での位置合せを人手に頼らずに実行でき、対象現物パ
ターンの全体像を画像入力しなくとも、他のデータと必
要な箇所の局所的な比較照合を行うことができる。 【構成】 エッチングで作成されリードフレームを高精
度で画像入力する画像入力手段と、入力された画像デー
タをCADデータに変換するラスタ・ベクタ変換手段と
を備えていると共に、2以上のCADデータを重ね合せ
て照合する機能を有するCADシステムであって、リー
ドフレーム内のダイパッドの周囲4辺上にある4端点P
T 、PB 、PL 、PR を画像データとして撮り込み、対
応する各座標値YT 、YB 、XR 、XL から該ダイパッ
ドの中心を原点として算出する機能と、入力されている
CADデータの対応する原点と、上記リードフレームの
算出原点とを一致させて両者を位置合せする機能と、を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エッチング製品の設計
パターン、該設計パターンに基づいて製造される製品の
エッチングパターン、該製品の製造途中で使用される原
版及び製版の各パターンを任意にコンピュータ画面上で
重ね合せて表示し、相互に比較して得られるデータに基
づいて製品の加工設計や品質管理に有効に利用できる現
物照合機能を備えたCADシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】エッチング製品としては、搭載するIC
(集積回路)チップと電気的に接続するために用いるリ
ードフレームがある。
【0003】図18は、一方の面から見た1チップ分の
リードフレームの一例を示したもので、中心にはチップ
(図示せず)を取り付けるためのダイパッド(アイラン
ド)10が位置し、該ダイパッド10は、外枠12にタ
ブ吊りバー14を介して支持されており、その周囲には
インナリード16が先端をダイパッド10に近接させて
配置されていると共に、該インナリード16に連続する
アウタリード18がダムバー20等を介して上記外枠1
2に支持されている。又、上記インナリード16には、
該リード16の変形を防止するためにプラスチックから
なる固定用テープ22が貼り付けられている。なお、図
中破線はモールドラインである。
【0004】上記リードフレームを例に、エッチング製
品の設計から製品完成までの工程の概略を示すと、図1
9のようになる。
【0005】リードフレームのパターン設計はCAD
(Computer Aided Design )を用いて行われ、まず
CAD1の製品パターン設計工程で目標とする製品の寸
法と同一の(A)製品寸法CADデータを作成し、次い
でCAD2のエッチング補正工程で、実際のエッチング
工程でレジストパターンの幅より余分に削られてしまう
サイドエッチング分の補正代を、上記(A)製品寸法C
ADデータに加算してレジストパターンの原型となる
(B)加工寸法CADデータを作成し、次のパターン製
造工程でこの加工寸法CADデータをレーザプロッタで
描画し、描画したパターンをガラス乾板に焼付けて
(C)ガラス原版パターンを作成する。この原版パター
ンは、リードフレームの表裏両面についてそれぞれ作成
される。
【0006】その後、上記ガラス原版をマスクとして用
いて、リードフレームの基材である銅板等の金属材料に
コーティングされているレジストを露光(焼付け)し、
現像し、バーニング(硬化)して(D)製版パターン
(レジストパターン)を作成し、次いで露出部分の金属
材料を除去するエッチングを行い、その後付着している
レジストを剥離することにより、最終的にリードフレー
ム、即ち(E)製品パターンが得られる。
【0007】上記リードフレームの製造工程では、
(E)製品パターンは、設計パターンである(A)製品
寸法CADデータと同一になることが望ましい。そのた
めにこの(A)に補正代を加えて設計される(B)加工
寸法CADデータ(これは(C)ガラス原版パターン、
(D)製版パターンと基本的に同一寸法パターンであ
る)と上記(E)との寸法差は大きく、通常数十μmの
差がある。
【0008】同様に微細加工される他のエッチング製品
として、カラーテレビ用のシャドウマスクがあるが、こ
れに比較してリードフレームは形状が不規則である上
に、エッチング終了後に行う後工程が複雑であるという
特徴を有している。
【0009】又、リードフレームの特徴として、チップ
が取り付けられるアイランド10とワイヤボンディング
されるインナリードの先端との間にギャップ(エッチン
グ除去される空間)があり、そこにエッチング液が入り
易いために、インナリードの先端部のエッチングが進み
易く、先細りになり易い反面、ワイヤボンディングのた
めには十分な先端幅の寸法が要求される。
【0010】このように加工が難しいリードフレームを
エッチングする際のマスクとなる(D)の製版パターン
を作成するため(B)加工寸法CADデータは、上述し
た如くレジストパターンより余分にサイドエッチングさ
れる寸法を、補正代として(A)の製品寸法CADデー
タに加算する補正を行って作成される。従来は、上記エ
ッチング補正に使用する補正代は、経験に基づいて設定
されていた。
【0011】又、実際に作成された製品について、例え
ばインナリード先端部の寸法が、公差(目標値からの許
容範囲)内であることを認証する等のために寸法測定を
行う必要がある。この場合、従来は一部のリードについ
て行う局所的な寸法計測を行うことが多いが、中には全
リードについての要望もある。
【0012】ところが、前記のようにエッチングの補正
代を経験に基づいて決定する方法では、過去に経験した
ことのない新しいパターンやピッチの細いファインパタ
ーンについて前記(B)の加工寸法パターンの設計を求
められると、補正代を適切に設定できないため、製品寸
法に不良が発生してしまい、その都度補正し直して再度
エッチング加工しなければならないことが起こり易くな
る。特に、難しいファインパターンのリードフレームは
何度も試行錯誤を繰り返すことになるため、製品納期の
大幅な遅延に結び付くことになる。
【0013】又、従来は一般に局所的な寸法計測しか行
っていなかったため、不良箇所の見落としが生じ易かっ
たが、全てのリード(全ピン)について計測を行おうと
すると手間がかかり過ぎるため、結果として製品の公差
判定と認証に大幅な時間と労力がかかることになる。
【0014】上述した不都合を解決する方法としては、
少なくとも設計パターンと製品パターンとを厳密に重ね
合せて照合することが極めて重要であり、このような用
途に使用できるものとして、CAD装置上にカメラから
撮り込んだ現物パターンのラスタ画像を前記CADデー
タに重ね合せて画面に表示するCADシステムが知られ
ている。
【0015】このCADシステムは、図20に(A)製
品設計寸法CADデータと(B)製品パターンとを示す
ように、CADデータと現物の各パターンが同一の寸法
であることを前提として、相互の位置合せを、矩形のC
ADデータのP1、P2、P3の3点に対応する現物デ
ータ(製品パターン)のP1′、P2′、P3′の3点
をオペレータが基準点として入力し、CADデータにス
ケール、回転、移動の変換処理をかけて補正し、現物に
一致するように行っている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現物デ
ータはラスタデータであり、一定の倍率で撮り込まれ、
表示倍率を変更できないため、倍率を変更してラフな重
ね合せ像を見たり、全体像を見たりすることができな
い。又、上記のように3点でスケールを合せるため、欠
陥有無の検査には都合が良い場合もあるが、両者の寸法
の違いが分からない。又、エッチング製品と加工寸法パ
ターンのように顕著な寸法差がある場合は、両者を目視
により局部的に位置合せしただけでは、合せた位置から
外れると位置ズレが生じ易いため、両者の全体的な位置
合せを正確にできないという問題もある。
【0017】そこで、製品設計寸法パターンのCADデ
ータを基に、レジストパターンの原型となる加工寸法パ
ターンのCADデータを作成する機能を有するCAD装
置と、現物パターンを高精度で画像入力するカメラと、
入力画像データをCADデータに変換するラスタ・ベク
タ変換手段とを備え、2以上のCADデータを重ね合せ
て照合する機能を有している現物照合機能を備えたCA
Dシステムを構築し、リードフレーム等の現物のパター
ンを、カメラにより視野単位で撮り込み、その入力画像
データをベクタデータに変換し、該ベクタデータにX方
向又はY方向に送った所定ピッチに当るオフセットを加
算して、前回撮り込み画像のベクタデータと合成する処
理を、撮り込み領域全体について実行して現物パターン
の全体に対応するCADデータを作成し、その現物パタ
ーン対応CADデータと、設計パターン対応CADデー
タとをCAD装置上で重ね合せると共に、少なくとも一
方のパターンを画面を見ながらX方向又はY方向に移動
させて両パターンを互いに位置合せすることが考えられ
る。
【0018】このCADシステムによれば、CAD装置
上で元からのCADデータである設計パターンとラスタ
・ベクタ変換して作成した現物対応CADデータのパタ
ーンを、容易且つ正確に相互に位置合せを行うことがで
きる点で優れている。
【0019】ところが、上記CADシステムでは、対象
の現物パターンの全体、例えば1ICチップ分の全体像
を一度撮り込んで、そのラスタデータを全てベクタデー
タに変化し、現物パターン対応CADデータにした後に
CAD装置上で位置合せを行っている。
【0020】従って、上記現物パターン対応CADデー
タの位置合せは、オペレータが画面上のパターンを見な
がら行うことになるため、ばらつきが出易く、その上対
象の全体像の画像入力が完了しないと、既に入力されて
いる、例えば設計パターン対応CADデータとの比較照
合を行うことができない等の問題があった。
【0021】本発明は、上記問題点を解決するべくなさ
れたもので、現物パターン対応CADデータのCAD装
置上での位置合せを人手に頼らずに実行でき、しかも対
象の現物パターン対応CADデータの全体像を画像入力
して作成しなくとも、他のデータと必要な箇所の局所的
な比較照合を行うことができる現物照合機能を備えたC
ADシステムを提供することを課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、製品設計寸法
パターンのCADデータを基に、レジストパターンの原
型となる加工寸法パターンのCADデータを作成する機
能を有するCAD装置と、エッチング工程で使用又は生
成する現物パターンを高精度で画像入力する画像入力手
段と、入力された画像データをCADデータに変換する
ラスタ・ベクタ変換手段とを備えていると共に、2以上
のCADデータを重ね合せて照合する機能を有している
現物照合機能を備えたCADシステムであって、画像入
力手段により、現物パターン内の対称部分を画像データ
として撮り込み、該対称部分の中心を原点として算出す
る機能と、入力されているCADデータの対応する原点
と、上記現物パターンの算出原点とを一致させて両者を
位置合せする機能と、を有することにより前記課題を解
決したものである。
【0023】本発明は、又、上記CADシステムにおい
て、エッチング製品がリードフレームであり、対称部分
がダイパッドで、原点算出を、画像入力したダイパッド
の周囲4辺の座標値から算出するようにしたものであ
る。
【0024】本発明は、又、上記CADシステムにおい
て、画像入力したダイパッドの周囲4辺を自動抽出する
機能を有するようにしたものである。
【0025】
【作用】本発明においては、現物パターン内の対称部分
を画像データとして撮り込み、該対称部分の中心を原点
として算出すると共に、CADデータとして入力されて
いる他のパターンの対応する原点と、上記現物バターン
の算出原点とを一致させて両パターンを位置合せするよ
うにしたので、現物パターンのCAD装置上での位置合
せを人手に頼らずに行うことが可能となる。
【0026】又、最初の段階で現物パターンの原点を規
定できるため、入力される画像データをベクタデータに
変換し、それを該原点を基準にして記述することによ
り、現物パターン対応CADデータを作成することもで
きる。
【0027】その際の位置合せ方法としては、設計パタ
ーン対応のCADデータ及び画像入力した現物パターン
対応CADデータのそれぞれに記述されている原点を基
準にして、自動的に合せるようにすることができる。
【0028】又、対象とする現物パターンの原点が特定
されるため、該現物パターンの全体像を画像入力しなく
とも、既に入力されている他のデータ、例えば製品設計
寸法、加工寸法等のCADデータとの局所的な比較照合
が可能となる。従って、この局所的な比較照合は現物パ
ターンの画像入力の途中で行うことができる。なお、こ
の照合操作は、CADデータで入力されているものであ
れば、例えばレジストパターンとエッチングパターン等
の現物パターン同士で行うこともできる。
【0029】更には、現物パターンの原点が特定される
ため、該原点を基準にした画像入力が可能となるため、
画像入力の自動化を図ることも可能となる。
【0030】なお、原点を算出する対称部分としては、
最も面積が広い部分を選択することが望ましく、例えば
リードフレームの場合であれば、ダイパッド(アイラン
ド)が、その中心を設計座標の原点とし、その座標値を
データとして持っているので、最適である。特に、リー
ドフレームは通常ダイパッドの中心に関して実質的に対
称に設計されているため、その対称中心を基準にして位
置合せが可能となることから、その自動化が容易とな
る。
【0031】本発明において、エッチング製品がリード
フレームであり、対称部分がダイパッドで、原点算出
を、画像入力したダイパッドの周囲4辺の座標値から算
出する場合には、上記周囲4辺(エッジ)をオペレータ
が指定することにより、ダイパッドの中心をリードフレ
ームの原点として正確に算出することができる。
【0032】本発明において、画像入力したダイパッド
の周囲4辺を自動抽出する機能を備えている場合には、
簡単に上記原点を算出することができる。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0034】図1は、本発明に係る一実施例のCADシ
ステムの概略構成を示すブロック図である。
【0035】上記CADシステムは、サンプル(現物)
を装着するサンプル装着装置30と、該装着装置30に
セットされたサンプルを拡大する光学顕微鏡32と、該
顕微鏡32による観察像を受光してカラーのビデオ信号
に変換するCCDカメラ34と、該CCDカメラ34か
らのカラービデオ信号を処理する画像処理装置36と、
該画像処理装置36で処理した画像データをカラー表示
できるTVモニタ38と、通常の作図機能の他に上記画
像処理装置36から入力される画像データからCADデ
ータを生成させるためのラスタ・ベクタ変換機能や、2
以上のCADデータの重ね合せや、それらの相互の位置
移動(シフト)、寸法測定等の機能を有するCAD装置
を構成するエンジニアリングワークステーション(EW
S)40とを備えている。
【0036】又、上記CADシステムでは、サンプル装
着装置30が、サンプル装着部(図示せず)を有する手
動の回転ステージ42と、サンプルを平面方向に移動さ
せるXYステージ44と、サンプルを垂直方向に移動さ
せるZステージ46で構成され、XYステージ44及び
Zステージ46は、ワークステーション40からインタ
フェイスRS232Cを介して指令を受けて作動するX
Yステージコントローラ48及びオートフォーカスコン
トローラ50によりそれぞれ駆動制御されるようになっ
ている。又、上記XYステージ44にはレーザ位置検出
器が取り付けられ、そのXY方向の位置計測が同じくワ
ークステーション40からの指令により作動するレーザ
スケールカウンタ52により行われ、その実測値がワー
クステーション40にフィードバックされ、XYステー
ジコントローラ48によるXYステージ44の位置計測
値の修正が行われるようになっている。
【0037】又、上記オートフォーカスコントローラ5
0には、CCDカメラ34からオートフォーカスに使用
する画像信号が直に入力されるようになっており、顕微
鏡32を介して取り込まれた画像を別に設けてあるオー
トフォーカス用モニタ(図示せず)で直接見ることがで
きるようになっていると共に、該オートフォーカスコン
トローラ50からTVモニタ38にもモノクロ(B/
W)のビデオ信号が入力されるようになっている。
【0038】図2は、上記装着装置30、光学顕微鏡3
2及びCCDカメラ34の外観を示した斜示図であり、
前記図1に示したXYステージ44は、Xステージ44
AとYステージ44Bからなり、それぞれ前記ステージ
コントローラ48に接続されているX駆動モータ54
A、Y駆動モータ54BによりX方向、Y方向に移動可
能になされ、Yステージ44Bの上にはサンプルを装着
する回転ステージ42が取り付けられ、手動で回転でき
るようになっている。
【0039】又、Xステージ44A及びYステージ44
Bの側面には、それぞれ微細回折格子からなるスケール
パターン56A、56Bが付設され、且つ上記X駆動モ
ータ54A、Y駆動モータ54Bで移動された両ステー
ジ44A、44Bの位置をレーザ光をスケールパターン
56A、56Bに照射して検出するためのX位置検出器
58Aと、Y位置検出器58Bとが設置され、これら両
検出器58A、58Bは前記レーザスケールカウンタ5
2に接続されている。
【0040】又、上記Xステージ44Aの下には、前記
Zステージ46が配置され、該Zステージ46はZ駆動
モータ54Cにより垂直方向に進退動可能になってお
り、該Z駆動モータ54Cは前記オートフォーカスコン
トローラ50に接続され、該コントローラ50からの制
御信号に基づいて光学顕微鏡32の対物レンズ32Aと
サンプルとの間の距離を増減して、該顕微鏡32に対す
るオートフォーカスが行われるようになっている。
【0041】又、上記Zステージ46の下には支持台を
兼ねた透過光源ユニット60が配置され、該ユニット6
0には顕微鏡32に対して下から投光する透過光源(図
示せず)が内蔵され、且つその側壁には透過光源スイッ
チ60Aと光量調整ボリューム60Bとが付設されてい
る。
【0042】更に、前記顕微鏡32には落射光源ユニッ
ト62が取り付けられ、該ユニット62には落射光源
(図示せず)が内蔵され、該ユニット62の側壁には落
射光源スイッチ62Aと光量調整ボリューム62Bとが
付設されている。
【0043】従って、サンプルの顕微鏡画像をCCDカ
メラ34で取り込む際には、透過及び落射の少なくとも
一方の光源を使用することが可能になっている。
【0044】次に、図3を用いて前記画像処理装置36
の構成の特徴と処理機能について説明する。なお、この
処理装置36としては、画像入力・処理・2値化の処理
機能を有する、例えば、セイコー電子工業(株)製のS
V−2110(商品名)を利用することができる。
【0045】この画像処理装置36は、CCDカメラ3
4から入力されるR(赤)、G(緑)、B(青)の各信
号を1画面毎に記憶することができる、それぞれ四角形
で囲んで示すR画像、G画像、B画像用の3つのフレー
ムメモリと、Y(輝度)信号を記憶するモノクロのB/
W画像用の1つのフレームメモリと、前記R、G、B信
号を3×3マトリックス演算部で処理して得られるH
(色相)、S(彩度)、V(輝度)のそれぞれの画像デ
ータを記憶するH、S、Vの各画像用の3つのフレーム
メモリと、R信号とB信号を画像算術演算部で処理して
得た両者の差分画像データを記憶するR−B差分画像用
フレームメモリの、合計8個のフレームメモリを備えて
いる。
【0046】このように異なる色信号を採用する理由
は、図4の表に示すように、現物試料(現物パターン)
によって使用されている材料や要求される画像の種類が
異なることがあるため、使用に適した光源の種類や最適
な色信号が異なることにある。
【0047】即ち、原版パターンは、リードフレームの
表用と裏用の2種類あり、いずれもガラス乾板(ガラス
板に不透明なフィルムでパターンが形成されている)で
あるため、白黒の透過像が良好なコントラストで得られ
ることから、B/W画像のフレームメモリが最適プレー
ンである。
【0048】又、製版パターンは、リードフレームの表
面及び裏面に形成されるレジストパターンであるため、
金属材料及びレジストの種類によって異なると共に、落
射光源を使用して反射像を受光する必要がある。
【0049】レジストとしてカゼインを使用している場
合には、現像後の加熱硬化の段階でレジストが赤系統の
色になっているため、材料が銀白色の42アロイでは最
適プレーンとしてB画像のフレームメモリを使用できる
が、銅(Cu)材ではそれ自体が赤系統の色であるた
め、B画像ではその差が明瞭でないため、V画像のフレ
ームメモリが最適のプレーンとなる。
【0050】又、レジストとしてブルー系のドライフィ
ルムを使用する場合は、42アロイではR画像が最適で
あるが、銅材ではR−B差分画像のフレームメモリが最
適プレーンとなる。
【0051】エッチングが終了し、レジスト膜を除去し
た後の製品パターンの場合は、貫通形状の透過像と表裏
両面それぞれの反射像とを受光することができ、透過像
は前述した如く黒白のB/W画像が、反射像の場合はH
(色相)画像が最適プレーンとなる。
【0052】又、製品パターンの中でも、前記図18に
示したようにインナリードにポリイミド樹脂からなる固
定用テープ22(表にはTPと記す)が貼り付けられて
いる場合には、テープは赤系統で透明度が高いため、テ
ープが画像入力されない完全透過像を得るためには、B
/W画像が最適プレーンとなる。但し、後述する2値化
の閾値を適切に設定する必要がある。
【0053】逆に、テープを含めた透過像を撮り込むた
めには、テープに対しても不透過のブルーが好適である
ため、B画像が最適プレーンとなる。
【0054】更に、テープ部分のみを撮り込みたい場合
は、落射光源を用いる反射像に対してH画像が最適プレ
ーンとなる。
【0055】上述した如く、画像として撮り込む対象に
応じて最適な使用プレーンを選択すると、前記8個のフ
レームメモリの中から対応する画像信号が2値化処理部
に入力される。この2値化処理部で入力された画像デー
タについて2値化処理を行う。その際に設定する閾値
は、例えば0から255の階調値の中から任意に設定す
ることができる。
【0056】上記2値化処理部で2値化された画像デー
タに対して、現物パターンの表面の微細な粗さ等が原因
で生じる画像上の黒スポット又は白スポットを除去する
ためのモフォロジー処理を行う。但し、透過像の場合は
このようなスポットは発生しないので行う必要はない。
【0057】除去する対象のスポットが白又は黒のいず
れであるかを設定し、所定のモフォロジー回数を設定し
て、その回数の画像の膨脹・収縮処理を行ってスポット
の除去を行う。
【0058】次いで、上記処理を行って得られた2値画
像は、CAD装置として機能するワークステーション4
0に入力され、ここで該2値画像をラスタ・ベクタ変換
部で処理してCADデータに変換する。このワークステ
ーション40としては、通常のCADソフトと現物照合
CADソフト(例えばコンピュータビジョン社のCAD
ソフトMedusa (商品名))で起動される、例えばサン
マイクロシステムズ社のSparc Station10(商品
名)を利用することができる。
【0059】上記ラスタ・ベクタ変換部には、一般的な
アウトラインのCADデータに変換する方式と、詳細説
明は省略するが、白又は黒の領域の画像データを台形エ
リアのCADデータに変換する方式とがある。このラス
タ・ベクタ変換部で信号の変換処理を行う場合には、直
線近似の精度を決めるためのRV頂点間引係数を設定す
る。この係数が小さい程アウトラインの場合は、線のギ
ザギザが少なく、台形エリアの場合は抽出される台形を
細かくすることができる。
【0060】又、上記2つの変換方式のいずれかを選定
すると共に、台形エリア変換方式を選定する場合には、
白又は黒のいずれかを選定し、台形エリア処理の対象領
域を決めてやる必要がある。
【0061】又、本実施例のCADシステムは、前記C
CDカメラ34により、リードフレーム内のアイランド
を画像データとして撮り込み、該アイランドの中心を原
点として算出する機能と、入力されているCADデータ
の対応する原点と、上記リードフレームの算出原点とを
一致させて両者を位置合せする機能とを有している。こ
の具体的な機能は後に詳述する。
【0062】次に、本実施例の作用を、図5のフローチ
ャート等を参照しながら説明する。
【0063】まず、具体的な操作を開始する前に、シス
テムの機能の基本的な設定と調整とを行っておく。特
に、顕微鏡32のレンズやカメラ34を交換したときに
は、カメラ34とXYステージ44の直交調整を行う必
要がある。これはカメラマウント部を手動で回転させて
行う。この直交調整は、図6にモニタ画面を模式的に示
すように、サンプル装着部にある、×印で示す微小なマ
ーク(微小なゴミでもよい)を基準点とし、これがモニ
タ画面から外れない範囲で左右のX方向に水平移動させ
た場合に、モニタ上の基準線(水平線)から上記基準点
がズレなければOKとすることで行うことができる。
【0064】又、画像計測機能を与えるために、1画素
当りの寸法と、画面送りピッチを測定しておく必要があ
る。これは、1画面サイズ(本実施例では、512×4
80画素)に対応するステージ送り値を測定することに
あたり、具体的には、モニタ38の画面を示した図7に
示すように、×印で示す基準点を、画面上のX方向及び
Y方向のいずれにも1/4、3/4の位置にある基準線
上の4ポイントに動かし、そのときのX方向、Y方向の
ステージ移動距離を、前記レーザスケールカウンタ52
によるカウント値を用いることにより高精度に測定する
ことができる。この場合、1画素当りの寸法はXs/2
56、Ys/240となり、X方向、Y方向それぞれの
画面送りピッチは2Xa、2Ysとして計算される。な
お、上記寸法、ピッチの測定には、レーザスケールカウ
ンタ52を使用せずに、XYステージの駆動モータ(ス
テップモータ)による送りピッチ、例えば1μmを使用
してもよい。
【0065】以上の準備操作が完了していることを前提
に、ステップS1でサンプルのセッティングを行う。具
体的には、前記図2に示したように、回転ステージ42
の所定位置にサンプル(リードフレーム)を装着し、オ
ペレータがモニタ38に表示されているカメラ34から
撮り込まれたサンプルの画像を見ながら、上記回転ステ
ージ42を操作して、サンプルの直交調整を行う。
【0066】上述したXYステージ44との直交調整が
既に終了しているCCDカメラ34により入力されたサ
ンプルの水平エッジを表示したモニタ画面が、図8のよ
うであるとすれば、XYステージ44をX軸方向に大き
く動かした場合でも水平基準線から上記エッジがズレな
いような位置に、回転ステージ42を手動で回転させ、
サンプルとXYステージ44との間の直交調整を行う。
【0067】次いで、ステップS2で、使用光源の選択
と、その光量調整を行う。即ち、スイッチ60A又は6
2Aのいずれかをオンにすることにより、透過光源又は
落射光源を選択する。希望する光源を選択し、オートフ
ォーカス装置のモニタを見て輝度信号が規定範囲に入る
ように60B又は62Bの光量ボリュームにより、光量
の調整を行う。なお、場合によっては上記両光源を同時
に使用することもできる。
【0068】次のステップS3からS6までは、例えば
図9〜図11に模式的に示したような、モニタ画面に表
示されるメニュー画面(それぞれ同一画面にウィンドウ
表示することもできる)でメニューを選択することによ
り実行される。
【0069】まず、ステップS3で、本発明の特徴であ
る原点算出機能を用いて、画像として取り込まれたアイ
ランド(ダイパッド)の中心指定(原点算出)を行う。
【0070】本実施例では、図12にアイランド10を
拡大して示すと共に、その右側にモニタ画面を示すよう
に、該アイランド10の上端の点PT 、及び下端の点P
B をそれぞれカメラ入力画面のY軸方向中心に一致させ
て入力することにより、それぞれのY座標値YT 、YB
が算出され、左側端の点PL 及び右側端の点PR をそれ
ぞれ画面のX方向中心に一致させて入力することによ
り、それぞれX座標値XL 、XR が算出されるようにな
っている。従って、これら4箇所の白黒(黒の部分は斜
線で示した)の境界にあたるエッジ位置の座標値から、
位置合せ原点となるアイランド中心の座標(X、Y)が
次式で算出される。
【0071】 X=(XR +XL )/2, Y=(YT +YB )/2
【0072】なお、本実施例のCADシステムにはエッ
ジ検出機能があり、エッジの自動認識が可能であるた
め、上述のように左右上下の白黒の境界のエッジを、画
面上のX座標、Y座標の中心に一致させなくとも、単に
各エッジ部分を画面内に取り込むだけで、各エッジの座
標値を検出し、自動的に上記式により計算が実行され、
同様の中心指定を行うこともできる。
【0073】このように入力画像のアイランドの中心を
特定することにより、該中心をCADデータの設計パタ
ーンのアイランドの中心に一致させる位置合せを行うこ
とにより重ね合せ表示を正確に行うことが可能となる。
【0074】この位置合せについて更に詳述する。図1
3は、前記図18に示した1チップ分のリードフレーム
の設計手順をアイランド近傍のみを抽出して概念的に示
したもので、該リードフレームのCADデータを設計す
る場合は、図中右上部分の1/4象限だけ設計し、これ
を残りの象限にミラー複写する方法を採用し、非対称部
分が存在する場合には、個別に入力して修正するように
している。
【0075】従って、1チップ分のリードフレームは、
基本的には左右上下に対称であり、図中Oで示す点を中
心点として自ずと特定することが可能となっており、こ
のO点を原点にしてCADデータが記述(設計)されて
いるか、原点Oの座標がデータ内に明示されている。
【0076】このように、リードフレームのCADデー
タでは、その原点は設計段階で明確になっているので、
該CADデータを元にして作成した加工寸法パターンを
レジストに焼付、現像した後にエッチングして作成され
る製品パターンについて、前述した方法で算出された原
点を、CAD装置上で一致させることにより、寸法差が
大きい、例えば加工寸法パターンとエッチングパターン
でも、自動的に正確に位置合せを行うことが可能とな
る。
【0077】次のステップS4では、サンプルの撮り込
みエリアを指定する。
【0078】1チップ分の、例えば前記図18に示した
リードフレームを撮り込む場合であれば、XYステージ
44を移動させながら、カメラ34から入力され、モニ
タ上に映し出されているリードフレームの左右上下の端
部を順次画面内に移動させて、例えばカーソルでそれぞ
れの点(矩形領域を規定する4端点)を指定することに
より、撮り込みエリアを指定することができる。その
際、部分的な領域(例えばインナリードのボンディング
エリア)を含む複数のエリアを指定することもできる。
【0079】又、製品設計寸法のCADデータが入力さ
れている場合には、そのCADデータから寸法を読み取
り、その寸法値を使って4端点の座標を、例えば自動設
定できるようにして撮り込みエリアを指定することもで
きる。この場合は、短時間でエリア指定ができると共
に、後に実行するCADデータの設計パターンと画像入
力された現物パターンの重ね合せの際の位置合せが容易
になる。
【0080】以上のステップS3、S4で指定された画
像上のアイランドの中心と撮り込みエリアに関する情報
は、設定ファイルXYに格納される。
【0081】次いで、ステップS5でオートフォーカス
(AF)の条件設定を行う。ここでは、モードを選択
し、リミット値を設定する。このモードには、平坦なサ
ンプルに適用するZ軸方向に1つの基準点(位置)を決
め、その点から上下にZステージ46を微小移動させな
がら合焦させる2WAY方式と、凹凸の大きい表面に適
用する、合焦点を越える所定の下方位置までZステージ
46を下降させた状態から、該ステージ46を徐々に上
昇させてサンプルをレンズに近付けて合焦させる1WA
Y方式と、対物レンズ(本実施例では5種類)の中から
の使用レンズの選択がある。
【0082】リミットは、オートフォーカス時にレンズ
とサンプルとの衝突を防止するために設定する接近限界
距離である。なお、ここでは、モードとして凹凸の激し
い製品サンプルでは1WAYを、激しくない場合は2W
AYを選択する、レンズとして分解能1μm/1画素で
取り込むために20倍対物レンズを用い、そのためのフ
ォーカスパラメータ設定ファイルを使用する、リミット
値として原点より2mm、フォーカス作動距離の最大値
をリミットの1/2にする、等の通常デフォルト値を設
定する。このステップで設定した条件は、設定ファイル
AFに格納される。
【0083】AFモードとして2WAY方式を選択する
場合、試料のエッジ部分が画面に入るようにし、オート
フォーカスを起動するか、あるいはマニュアルでZステ
ージ46を移動するかして、フォーカス原点(基準点の
Z座標値)も設定する。オートフォーカスは、上述の如
くこの位置を基準にZステージ46を上下微小移動して
実行される。
【0084】次のステップS6では、画像処理の条件を
設定する。その内容は、使用する色が異なる前記図3に
示した8種類の画像フレームメモリの中から使用する入
力プレーンの選択と、2値画像を作成する際の2値化閾
値の設定、白又は黒の不要な点を画像データから除くた
めに行うモフォロジー条件及びラスタ・ベクタ(RV)
変換条件である。このステップで設定した条件は、設定
ファイルSVに格納される。
【0085】以上の操作で各設定ファイルへの条件の格
納が終了した後、ラスタ・ベクタ変換方式(アウトライ
ン(輪郭)モード又は台形エリアモード)の選択を行
う。
【0086】輪郭モードを選択するステップS7、台形
モードを選択するステップS8のバッチ処理がワークス
テーション40内で自動的に実行され、画像入力された
撮り込み領域全体のラスタデータがベクタデータに変換
されて作成されるCADデータは、出力ファイルLFX
に格納されると共に、ステップS9で各種CADシステ
ムのフォーマットへデータ変換され、種々の照合処理が
行われる。この照合(重ね合せ)処理はワークステーシ
ョンの画面上のメニューを選択することによって行われ
る。
【0087】次に、CAD装置(ワークステーション4
0)の内部で実行される上記ステップS7、S8のバッ
チ処理を、図14のフローチャートに従って説明する。
【0088】まず、ステップS11で、前述した各設定
ファイルXY、AF、SV等から前記操作で格納したデ
ータ等の読み込みと共に、撮り込みエリアのセル分割の
計算を行う。
【0089】ここで読み込まれる各設定ファイル内容を
以下に例示する。
【0090】ファイルXY ・アイランド4辺の位置(アイランド中心) ・入力指定エリア数 ・各矩形エリアの座標値 ファイルSV ・入力カラープレーン番号 ・2値化閾値 ・モフォロジー方向と回数(+:白〜黒、−:黒〜白) ・RV間引係数 ファイルAF(通常固定) ・セル単位実行か、固定フォーカス選択 ・AFモード(レンズ5種類に各2モード(1又は2W
AY)) ・ソフトリミット値(Zステージ上限、下限) レンズファイル(固定) ・レンズ別視野寸法 ・512×480画素の実寸法(非矩形歪みを含む)
【0091】なお、ファイルSVの内容でモフォロジ−
方向の+は白い画像から黒点を除く場合、−は黒い画像
から白点を除く場合を意味する。又、ファイルAFの内
容で、「セル単位実行」は1回の画像撮り込み毎にオー
トフォーカスを実行することで、例えばリードフレーム
のように微小凹凸があるサンプルに適用し、固定フォー
カスはガラス原版のように平坦度が高いものに適用す
る。ソフトリミット値は、前記ステップ5で設定したリ
ミット値と同様で、オペレータがサンプルとレンズが衝
突しないように設定するZステージの移動上限値や、必
要以上に下がらないようにするための下限値である。
【0092】又、レンズファイルには、上記5種類の対
物レンズについて、それぞれの視野寸法、本実施例に採
用されているCCDカメラ34の全画素に対応する実寸
法(レンズによる歪み分を補正した4点の寸法)とが格
納されている。
【0093】同じくステップS11で実行する前記セル
分割の計算は、例えば1チップ分のリードフレームが4
0mm×40mmであり、CCDカメラ34の512×
480画素による視野寸法が496μm×464μmで
あるとして説明すると、図15に示すように、リードフ
レームを80×86の単位(セル)に分割することを意
味し、セルはXYステージ44をX方向、Y方向に順次
移動させてリードフレーム全体を画像入力する際の入力
単位であり、又、次のセルに送る際の送りピッチ(オフ
セット量)でもある。但し、実際には、各撮り込み画像
の境界を鮮明にするために、通常はオフセット量をセル
寸法の90%程度に設定する。
【0094】ステップS11のセル分割数の計算が終わ
ると、ステップS12で、ワークステーションからの指
令によりXYステージコントローラ48がXYステージ
44を移動させて、光学顕微鏡32の視野を最初の撮り
込み位置に設定する。その際、レーザスケールカウンタ
52で実際に計測した実測位置(X、Y座標値にあた
る)をワークステーション40にフィードバックする。
【0095】次いで、ステップS13で、上記カメラ設
定位置でワークステーション40からの指令に基づいて
オートフォーカスコントローラ50によりオートフォー
カスが実行されると共に、該コントローラ50で合焦位
置のZ座標値を読み込み、それをワークステーション4
0に送信する。
【0096】その後、ステップS14で、ワークステー
ション40から画像処理装置(SV)36へ指令がなさ
れ、画像処理装置36が起動して、CCDカメラ34か
ら該処理装置36へ画像フレームの入力が行われ、入力
されたラスタ画像に対する2値化と、不要な点を画像か
ら除くモフォロジー処理が行われて2値画像を生成す
る。
【0097】次いで、ステップS15で、ラスタ・ベク
タ変換が実行される。まず、ステップS14で生成した
上記2値画像のデータが画像処理装置36からワークス
テーション40に読み込まれ、該データをRV変換部で
ベクタデータに変換し、それを再び画像処理装置36に
送信して、TVモニタ38に表示させると共に、ベクタ
データをCADデータに変換し、それをファイルに格納
すると同時に、XYステージを送った1回のオフセット
量やスケーリングを演算して次のセルに移動し、前記ス
テップS12に戻って該セルに対してステップS15ま
での処理が実行され、この処理が繰り返される。
【0098】なお、図14に破線で示したように、上記
ステップS14が終了した時点で、XYステージコント
ローラ48、オートフォーカスコントローラ50に次の
セルへ移動させるためのコマンドを発行し、先準備を行
うことにより、RV変換処理とXYステージ移動と、オ
ートフォーカス処理を並行処理で行うことができるよう
になっている。
【0099】以上の画像撮り込みを、例えば前記図15
の全領域について実行することにより、1チップ分のリ
ードフレーム全体をベクタデータでモニタ38上に表示
でき、且つリードフレームのCADデータを生成するこ
とができる。
【0100】このように作成したCADデータを前記図
5のフローチャートのステップS9で示したように、各
種CADシステムのフォーマットへデータ変換すると、
モニタ38の画面にもともとCADデータとして入力さ
れている製品設計寸法データや、それに補正代を加えた
加工寸法データを、図形パターンとして表示すると共
に、これらデータに本実施例で画像入力データからCA
Dデータに変換したリードフレームの製品パターンを重
ねて表示させることができる。
【0101】図16は、1つのリードフレームの画面上
の照合例を示したものであり、外側の線画Aが加工寸法
パターン、その内側のBが補正してAにする前の製品設
計パターン、Cが実際にエッチングして得られた現物の
製品パターン(インナリード先端近傍)である。この製
品パターンは、B/W画像のフレームメモリを使用した
貫通像である。この図16から、補正代の設定がほぼ適
切であることが分かる。
【0102】又、図17は、同じくインナリードの先端
部近傍を画面表示したもので、外側の線画Dは表側の反
射像、その内側のEは裏側の反射像をそれぞれ重ね合せ
て表示した画像の照合例であり、それぞれ異なる色で塗
り潰して表示してある。
【0103】この図から、透過像からは把握できない表
側と裏側のエッチングの程度の差が明瞭に把握すること
ができる。リードフレームのエッチングは、通常、チッ
プが搭載される側の表面を下にして、上下両方向からエ
ッチング液を吹き付けて行う。表面側を下にする理由
は、インナリード先端部の表面にワイヤボンディングの
ために十分な幅を確保する必要があるのに、上の面の方
がエッチングが進み易いことにある。この図16から、
表裏両面にエッチングの違いがあることが、はっきりと
理解することができる。
【0104】以上詳述した本実施例のCADシステムに
ついて、その基本的特徴と性能を簡単にまとめると、次
のようになる。
【0105】フルカラー画像入力処理が可能であるた
め、レジストパターン、製品の表裏別パターンを、相互
に、あるいは設計パターン等と重ね合せて照合すること
が可能になるため、寸法比較や計測が可能となり、エッ
チングの客観的評価が可能となる。独自の自動位置決め
機能を有するため、アイランドのセンターを自動算出す
ることができる。各種市販CADシステム、例えば前記
コンピュータビジョン社のMedusa (商品名)等に対し
てインタフェイスとして機能する。
【0106】又、測定性能としては、分解能:1μm、
測定精度:1μm保証、視野寸法:496×464μm
(512×480画素)、測定寸法:200mm角(拡
張可能)、測定対象:製品(透過像、表裏別反射像)、
製版(レジスト反射像)、ガラス原版(透過像)を挙げ
ることができる。
【0107】従って、本実施例のCADシステムは、エ
ッチング補正代の自動算出、製造工程毎の寸法管理、製
品の寸法検査等の品質管理、エッチングシミュレータ
等、研究開発へのデータ提供等の用途に利用できる。
【0108】以上詳述した如く、本実施例によれば、前
述した如く、リードフレーム内のアイランド(対称部
分)を画像データとして撮り込み、該アイランドの中心
を原点として算出すると共に、既に入力されている他の
CADデータの対応する原点と、上記リードフレームの
算出原点とを一致させて両者を位置合せするようにした
ので、CAD装置上で両者の位置合せを人手に頼らずに
行うことが可能となる。
【0109】又、最初の段階でリードフレームの原点を
規定できるため、入力される画像データをベクタデータ
に変換し、それを該原点を基準にして記述することによ
り、リードフレーム対応CADデータを作成することも
できる。
【0110】又、上記両者の位置合せ方法としては、設
計パターン対応のCADデータ及び画像入力した現物パ
ターン対応CADデータのそれぞれに記述されている原
点が一致するようにして、自動的に合せるようにするこ
とができる。
【0111】又、リードフレームの原点が特定されるた
め、その全体像を画像入力しなくとも、既に入力されて
いる他のデータ、例えば製品設計寸法、加工寸法等のC
ADデータとの局所的な比較照合が可能となる。従っ
て、この局所的な比較照合はリードフレームの画像入力
の途中でも行うことができる。又、リードフレームの原
点が特定されるため、該原点を基準した画像入力が可能
となるため、画像入力の自動化を図ることも可能とな
る。なお、上記照合操作は、CADデータで入力されて
いるものであれば、例えばレジストパターンとエッチン
グパターン等の現物パターン同士で行うこともできる。
【0112】更に、本実施例のCADシステムによれ
ば、エッチング補正代を客観的データにより定量化する
ことが可能となることから、試行錯誤による補正代の入
れ直しを減すことが可能となり、結果として納期を短縮
することができる。
【0113】又、公差判定をまとめて、しかも自動的に
も行うことが可能となるため、その認証の手間を大幅に
省くことが可能となり、しかも見落としがなくなるた
め、精度を向上することができる。
【0114】更に、CADパターン、原版パターン、製
版パターン、製品パターンの間の相互比較が可能となる
ため、製造ラインの精度把握や品質保全が工程別に行う
ことが可能となる。
【0115】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に示したものに限られるもの
でなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であ
る。
【0116】例えば、リードフレームで原点算出に利用
する対称部分としては必ずしもダイパッドに限定されな
い。
【0117】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、現物パターン
対応CADデータのCAD装置上での位置合せを人手に
頼らずに実行でき、しかも対象現物パターン対応CAD
データの全体像を画像入力しなくとも、他のデータと必
要な箇所の局所的な比較照合を行うことができる。
【0118】請求項2の発明によれば、ダイパッドの周
囲4辺(エッジ)をオペレータが指定することにより、
ダイパッドの中心をリードフレームの原点として正確に
算出することができる。
【0119】請求項3の発明によれば、簡単に上記原点
を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のCADシステムの概略
構成を示すブロック図
【図2】CADシステムのサンプル装着装置、顕微鏡、
CCDカメラを示す斜示図
【図3】CADシステムの画像処理装置が有するフレー
ムメモリと、処理機能を示すブロック図
【図4】サンプル別の最適入力プレーンを求めて示す図
【図5】実施例の作用を示すフローチャート
【図6】カメラとXYステージの直交調整時のモニタ画
面を示す説明図
【図7】画素当りの寸法と画面送りピッチの算出時のモ
ニタ画面を示す説明図
【図8】サンプルとXYステージの直交調整時のモニタ
画面を示す説明図
【図9】CADシステムのメニュー画面を例示する説明
【図10】CADシステムのメニュー画面を例示する他
の説明図
【図11】CADシステムのメニュー画面を例示する更
に他の説明図
【図12】アイランドの中心指定の方法の一例を示す説
明図
【図13】リードフレームの設計手順を概念的に示す説
明図
【図14】CAD装置内部で実行されるバッチ処理の手
順を示すフローチャート
【図15】セル分割の計算方法を示す説明図
【図16】複数パターンを重ね合せ表示した画面の一例
を示す説明図
【図17】複数パターンを重ね合せ表示した画面の他の
一例を示す説明図
【図18】リードフレームの一例を示す平面図
【図19】リードフレームの製造過程を概念的に示す説
明図
【図20】CADデータと現物パターンの位置合せ方法
を示す説明図
【符号の説明】
30…サンプル装着装置 32…光学顕微鏡 34…CCDカメラ 36…画像処理装置 38…TVモニタ 40…ワークステーション(EWS) 42…回転ステージ 44…XYステージ 44A…Xステージ 44B…Yステージ 46…Zステージ 48…XYステージコントローラ 50…オートフォーカスコントローラ 52…レーザスケールカウンタ 54A…X駆動モータ 54B…Y駆動モータ 54C…Z駆動モータ 56A、56B…スケールパターン 58A…X位置検出器 58B…Y位置検出器 60…透過光源ユニット 60A…透過光源スイッチ 60B…光量調整ボリューム 62…落射光源ユニット 62A…落射光源スイッチ 62B…光量調整ボリューム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯沼 輝明 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 山地 正高 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製品設計寸法パターンのCADデータを基
    に、レジストパターンの原型となる加工寸法パターンの
    CADデータを作成する機能を有するCAD装置と、 エッチング工程で使用又は生成する現物パターンを高精
    度で画像入力する画像入力手段と、 入力された画像データをCADデータに変換するラスタ
    ・ベクタ変換手段とを備えていると共に、 2以上のCADデータを重ね合せて照合する機能を有し
    ている現物照合機能を備えたCADシステムであって、 画像入力手段により、現物パターン内の対称部分を画像
    データとして撮り込み、該対称部分の中心を原点として
    算出する機能と、 入力されているCADデータの対応する原点と、上記現
    物パターンの算出原点とを一致させて両者を位置合せす
    る機能と、を有することを特徴とする現物照合機能を備
    えたCADシステム。
  2. 【請求項2】請求項1において、 エッチング製品がリードフレームであり、対称部分がダ
    イパッドで、原点算出を、画像入力したダイパッドの周
    囲4辺の座標値から算出することを特徴とする現物照合
    機能を備えたCADシステム。
  3. 【請求項3】請求項2において、 画像入力したダイパッドの周囲4辺を自動抽出する機能
    を有していることを特徴とする現物照合機能を備えたC
    ADシステム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112685980A (zh) * 2020-12-25 2021-04-20 上海华力微电子有限公司 一种版图drc违例的对比和定位方法
CN112685980B (zh) * 2020-12-25 2024-03-12 上海华力微电子有限公司 一种版图drc违例的对比和定位方法

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