JPH0818472A - 赤外線受信機及びその外乱光ノイズ低減方法 - Google Patents

赤外線受信機及びその外乱光ノイズ低減方法

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JPH0818472A
JPH0818472A JP6148150A JP14815094A JPH0818472A JP H0818472 A JPH0818472 A JP H0818472A JP 6148150 A JP6148150 A JP 6148150A JP 14815094 A JP14815094 A JP 14815094A JP H0818472 A JPH0818472 A JP H0818472A
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隆典 奥田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 赤外線受信機は、相互コンダクタンスアンプ
を使用したバンドパスフィルタ1を備えている。受信信
号中に含まれる外乱光ノイズ成分(赤外線信号の周波数
に非常に近い周波数のノイズ成分)のレベルが基準レベ
ルを越えた場合、中心周波数可変回路4がバンドパスフ
ィルタ1に供給する電流を変化させて、バンドパスフィ
ルタ1の中心周波数を外乱光ノイズの周波数から遠ざか
る方向にシフトさせる。 【効果】 簡単な回路構成で、赤外線信号の周波数に非
常に近い周波数の外乱光ノイズ成分を効果的に低減で
き、外乱光ノイズによる誤動作を防止することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば赤外線リモート
コントロール(以下、赤外線リモコンと称する)等の赤
外線通信装置に供される赤外線受信機及び赤外線受信機
の外乱光ノイズ低減方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】赤外線リモコン送信機から送信される赤
外線信号は、図6に示すように、通常、38KHzで強
度変調(光の強弱による振幅変調)された搬送波の有無
によってコード化された信号である。
【0003】上記赤外線信号を受信する従来の赤外線リ
モコン受信機の基本的な構成を図13に示す。この赤外
線リモコン受信機では、赤外線リモコン送信機からの赤
外線信号を受光したフォトダイオード55が該赤外線信
号を電気信号に変換する。その後、受信した信号をアン
プブロック56にて増幅し、前述の強度変調された搬送
波周波数38KHzを中心周波数に持つバンドパスフィ
ルタ51を通過させた後、信号レベル検出回路52で受
信信号の検出レベルを決定する。その後、上記の検出レ
ベルとバンドパスフィルタ51を通過した信号とをコン
パレータ57で比較することにより、搬送波(38KH
zの信号)の有無を検出する。そして、上記コンパレー
タ57から出力される検出信号を積分回路58およびヒ
ステリシスコンパレータ59で波形整形し、出力端子V
0 より出力する。
【0004】上記赤外線リモコン受信機の各部の信号波
形を図8に示している。この図8の波形図を上記の図1
3と共に参照して、上記赤外線リモコン受信機の動作を
さらに詳しく説明する。上記アンプブロック56の出力
信号aは図8(a)に示すような波形となり、バンドパ
スフィルタ51の出力信号bは同図(b)に示すような
波形となる。また、信号レベル検出回路52の出力信号
cも同図(b)に示している。上記信号レベル検出回路
52は、上記信号bの振幅に連動して、出力信号cのレ
ベル(即ち、検出レベル)を変化させるように設計され
ている。即ち、バンドパスフィルタ51の出力信号bの
振幅が大きくなると信号cのレベルが上がり、逆に、信
号bの振幅が小さくなると信号cのレベルも下がる。ま
た、上記信号レベル検出回路52は、上記信号bの密度
にも連動して、出力信号cのレベルを変化させるように
設計されている。即ち、信号bの密度が高くなるに連れ
て信号cのレベルが上がり、逆に、信号bの密度が低く
なると信号cのレベルも下がる。そして、上記の信号b
と信号cとを比較して得られるコンパレータ57の出力
信号dは、同図(c)に示すような波形となる。そし
て、上記信号dを積分回路58で積分した信号eは同図
(d)に示す波形となり、これをヒステリシスコンパレ
ータ59で波形整形して、同図(e)に示す方形波の信
号fを形成し、該信号fを出力端子V0 より出力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、赤外
線リモコン受信機から送信される赤外線信号は、図6に
示すような、通常38KHzで強度変調された上、さら
に搬送波(38KHz)の有無によってコード化された
信号である。実際には、赤外線リモコンの使用環境にお
いては種々の外乱光ノイズが存在しており、その外乱光
ノイズも上記赤外線信号と共にフォトダイオード55に
入力されることになる。赤外線リモコン受信機では、電
気信号の処理段階で、バンドパスフィルタ51によって
搬送波以外の周波数のノイズ成分を取り除くようになっ
ているが、搬送波に非常に近い周波数のノイズ成分は取
り除くのが非常に困難である。
【0006】具体的な一例を示せば、近年非常に普及し
ているインバータ蛍光灯には、上記赤外線信号の搬送波
周波数に非常に近い周波数(約43KHz)で点滅する
ものがあり、この外乱光ノイズが赤外線リモコン受信機
に誤動作等の悪影響を与える。
【0007】上記の外乱光ノイズを波形で説明すると、
図6に示す赤外線信号に対して、インバータ蛍光灯から
発せられる外乱光ノイズは、図7に示すように、連続的
に一定の周波数(ここでは43KHz)で強度変調され
た強い光ノイズである。このような外乱光ノイズが存在
しない環境下で赤外線信号を受信した際のバンドパスフ
ィルタ51通過後の信号波形は、図9中の信号bに示す
ようになる。これに対して、上記のような外乱光ノイズ
が赤外線信号に混合された場合、バンドパスフィルタ5
1通過後の信号bの波形は、図10に示すようになる。
上記の図9と図10とを比べると明らかなように、外乱
光ノイズが赤外線信号に混合された場合は、信号成分S
とノイズ成分Nとの比、即ちS/N比が悪くなり、コー
ドの検出が非常に困難となって誤動作を招来する。
【0008】上記の問題を改善するために、従来ではバ
ンドパスフィルタ51の通過域の帯域幅を狭める等の特
性改善が行われてきた。しかしながら、送信信号(赤外
線信号)自体に帯域幅があるため、バンドパスフィルタ
51の帯域幅をあまり狭めると送信信号を受け付け難く
なるという問題があり、さらに、回路の集積化を行う場
合には無調整では実現し難く、量産のバラツキや温度特
性を考慮すると、帯域幅縮小には限界がある。
【0009】本発明は、上記に鑑みなされたものであ
り、送信機から送信される赤外線信号の周波数に非常に
近い周波数の外乱光ノイズを簡単な構成で効果的に低減
し、外乱光ノイズによる誤動作を防止することができる
赤外線受信機を提供することを主な目的としている。ま
た、本発明は、赤外線受信機の受信信号中に含まれる、
赤外線信号の周波数に非常に近い周波数の外乱光ノイズ
成分を効果的に低減する赤外線受信機の外乱光ノイズ低
減方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る赤
外線受信機は、受信信号中の不要な周波数帯域成分を減
衰させ、所定の周波数帯域成分のみを通過させるバンド
パスフィルタを備えているものであって、上記の課題を
解決するために、以下の手段が講じられていることを特
徴とする。
【0011】即ち、上記赤外線受信機は、上記バンドパ
スフィルタを通過した受信信号中の外乱光ノイズ成分の
レベルを検出し、この外乱光ノイズ成分のレベルに応じ
た検出信号を出力するノイズレベル検出手段と、上記検
出信号の信号レベルと予め設定された基準レベルとを比
較し、検出信号の信号レベルが上記基準レベルを越えた
場合に、上記バンドパスフィルタの通過域の中心周波数
を、上記外乱光ノイズ成分の周波数から遠ざかる方向
へ、一定の周波数だけシフトさせるフィルタ通過域シフ
ト手段とを備えている。
【0012】また、請求項2の発明に係る赤外線受信機
は、上記請求項1の発明の構成において、上記バンドパ
スフィルタが、相互コンダクタンスに応じて通過域の中
心周波数を変化させる相互コンダクタンスアンプを備
え、上記フィルタ通過域シフト手段が、上記相互コンダ
クタンスアンプの相互コンダクタンスを可変する相互コ
ンダクタンス可変手段を備えていることを特徴とする。
【0013】また、請求項3の発明に係る赤外線受信機
は、上記請求項2の発明の構成において、上記相互コン
ダクタンス可変手段が、上記検出信号の信号レベルが上
記基準レベル以下のときに一定の電流を上記相互コンダ
クタンスアンプに供給する一方、上記検出信号の信号レ
ベルが上記基準レベルを越えた場合に、上記相互コンダ
クタンスアンプに供給している電流を一定の比率で変化
させる供給電流可変手段を備えていることを特徴とす
る。
【0014】また、請求項4の発明に係る赤外線受信機
は、受信信号中の不要な周波数帯域成分を減衰させ、所
定の周波数帯域成分のみを通過させるバンドパスフィル
タを備えているものであって、上記の課題を解決するた
めに、以下の手段が講じられていることを特徴とする。
【0015】即ち、上記赤外線受信機は、上記バンドパ
スフィルタを通過した信号中の外乱光ノイズ成分のレベ
ルを検出し、この外乱光ノイズ成分のレベルに応じた検
出信号を出力するノイズレベル検出手段と、上記検出信
号の信号レベルに応じて、上記バンドパスフィルタの通
過域の中心周波数を、上記外乱光ノイズ成分の周波数か
ら遠ざかる方向へシフトさせるフィルタ通過域シフト手
段とを備えている。
【0016】また、請求項5の発明に係る赤外線受信機
の外乱光ノイズ低減方法は、赤外線受信機の受信信号中
の非減衰帯域以外の不要な周波数帯域成分を減衰させる
第1ステップと、上記第1ステップによって得られた信
号中に含まれる外乱光ノイズ成分のレベルを検出する第
2ステップと、上記第2ステップにて検出した外乱光ノ
イズ成分のレベルが予め定められた基準レベルを越えて
いるか否かを判定する第3ステップと、上記第3ステッ
プにおいて外乱光ノイズ成分のレベルが上記基準レベル
を越えていると判定された場合、上記第1ステップにお
ける非減衰帯域の中心周波数を、上記外乱光ノイズ成分
の周波数から遠ざかる方向へシフトさせる第4ステップ
とを含んでいることを特徴とする。
【0017】
【作用】上記請求項1の発明の構成によれば、バンドパ
スフィルタにて除去できなかった、赤外線信号の周波数
に非常に近い周波数の外乱光ノイズ成分のレベルが、ノ
イズレベル検出手段によって検出される。そして、この
ノイズレベル検出手段は、外乱光ノイズ成分のレベルに
応じた検出信号を出力する。そして、フィルタ通過域シ
フト手段において上記検出信号の信号レベルと基準レベ
ルとが比較され、、検出信号の信号レベルが上記基準レ
ベルを越えている場合に、上記バンドパスフィルタの通
過域の中心周波数が、上記外乱光ノイズ成分の周波数か
ら遠ざかる方向へ、一定の周波数だけシフトされる。こ
のように、バンドパスフィルタの通過域の中心周波数
を、外乱光ノイズ成分の周波数から遠ざかる方向へ一定
の周波数だけシフトさせることによって、送信機から送
信される赤外線信号の周波数に非常に近い周波数の外乱
光ノイズ成分の振幅を効果的に低減でき、上記のような
外乱光ノイズによる誤動作を容易に改善できる。また、
外乱光ノイズ成分のレベルがあるレベルを越えた場合に
のみバンドパスフィルタの通過域の中心周波数をシフト
させるので、バンドパスフィルタにて除去されなかった
外乱光ノイズ成分のレベルが低い場合には、バンドパス
フィルタの本来の特性を維持でき、最適な状態で受信信
号の検出が可能である。
【0018】上記請求項2の発明の構成によれば、相互
コンダクタンスアンプを有するバンドパスフィルタを用
い、該相互コンダクタンスアンプの相互コンダクタンス
を可変することによってバンドパスフィルタの中心周波
数をシフトさせるようになっている。上記相互コンダク
タンスアンプの相互コンダクタンスは、該相互コンダク
タンスアンプへ供給する電流を可変することによって容
易に変化させることが可能である。したがって、簡単な
回路構成でバンドパスフィルタの中心周波数を容易にシ
フトさせることができる。
【0019】上記請求項3の発明の構成によれば、相互
コンダクタンス可変手段は、相互コンダクタンスアンプ
に供給する電流を、通過域の中心周波数をシフトさせる
前(検出信号の信号レベルが基準レベル以下のとき)に
相互コンダクタンスアンプに供給している電流に対し
て、一定の比率で変化させるようになっているので、量
産のバラツキや温度特性に対して中心周波数のシフト率
が精度良く保たれる。
【0020】上記請求項4の発明の構成によれば、外乱
光ノイズ成分のレベルに応じて、バンドパスフィルタの
通過域の中心周波数のシフト率を変化させるようになっ
ている。このため、前記請求項1の発明と同様に、送信
機から送信される赤外線信号の周波数に非常に近い周波
数の外乱光ノイズ成分の振幅を効果的に低減でき、上記
のような外乱光ノイズによる誤動作を容易に改善でき
る。また、外乱光ノイズ成分のレベルがあまり大きくな
い場合でも、そのレベルに応じたシフト率で通過域の中
心周波数のシフトが行われるので、外乱光ノイズ成分の
レベルがあまり大きくないときでも誤動作を生じ易い受
信機に適用すれば、効果的に誤動作を防止することがで
きる。
【0021】上記請求項5の発明の構成によれば、赤外
線受信機の受信信号中の非減衰帯域以外の不要な周波数
帯域成分を減衰させ、これによって得られた信号中に含
まれる外乱光ノイズ成分のレベルを検出するようになっ
ている。これにより、非減衰帯域に含まれるような、赤
外線信号の周波数に非常に近い周波数の外乱光ノイズ成
分のレベルが検出される。そして、外乱光ノイズ成分の
レベルが基準レベルを越えているとき、非減衰帯域の中
心周波数を、上記外乱光ノイズ成分の周波数から遠ざか
る方向へシフトさせるようになっているので、赤外線信
号の周波数に非常に近い周波数の上記外乱光ノイズは、
非減衰帯域から外れて効果的に減衰される。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図1
0に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0023】本実施例に係る赤外線受信機としての赤外
線リモコン受信機は、図1に示すように、赤外線リモコ
ン送信機からの赤外線信号を受信して電気信号に変換す
る光電変換素子としてのフォトダイオード5と、このフ
ォトダイオード5の出力を増幅するアンプブロック6
と、上記アンプブロック6の出力信号aの不要な周波数
帯域成分を減衰させて所定の周波数帯域成分のみを通過
させるバンドパスフィルタ1と、このバンドパスフィル
タ1の出力信号bに基づいて受信信号の検出レベルを決
定する信号レベル検出回路2(ノイズレベル検出手段)
と、バンドパスフィルタ1の出力信号bと信号レベル検
出回路2の出力信号cとを比較するコンパレータ7と、
上記コンパレータ7から出力される検出信号dを積分す
る積分回路8と、この積分回路8の出力信号eの波形を
整形して方形波の信号を生成するヒステリシスコンパレ
ータ9とを備えている。
【0024】赤外線信号を上記フォトダイオード5で受
けて電気信号に変換し、上記の各回路で信号処理を行う
流れは前述の従来の技術の欄で示した通りであり、受信
した信号をアンプブロック6にて増幅し、バンドパスフ
ィルタ1を通過させてノイズ成分を除去した後、信号レ
ベル検出回路2で受信信号の検出レベルを決定し、その
検出レベルとバンドパスフィルタ1を通過した信号とを
コンパレータ7で比較することにより、受信した信号の
搬送波の有無を検出し、積分回路8およびヒステリシス
コンパレータ9で波形整形し、出力端子V0 より出力す
る。また、上記の各回路の出力信号a〜fも、図8
(a)〜(e)に示す通りである。
【0025】本実施例の赤外線リモコン受信機は、上記
の構成において、さらに、上記信号レベル検出回路2の
出力信号cと基準電圧Vref (基準レベル)とを比較す
る比較回路3(フィルタ通過域シフト手段)と、この比
較回路3の出力信号に基づいて上記バンドパスフィルタ
1の通過域(非減衰帯域)の中心周波数(以下、バンド
パスフィルタ1の中心周波数と称する)を変化させる中
心周波数可変回路4(フィルタ通過域シフト手段、相互
コンダクタンス可変手段、供給電流可変手段)とを備え
ている。
【0026】上記赤外線リモコン受信機は、インバータ
蛍光灯から発せられる光等の、送信される赤外線信号の
周波数に非常に近い周波数の外乱光ノイズによって受け
る悪影響を低減するために、上記バンドパスフィルタ1
の出力が増加した場合に、該バンドパスフィルタ1に供
給する電流を変化させて、バンドパスフィルタ1の中心
周波数を外乱光ノイズの周波数から遠ざかる方向にシフ
トさせる。これを実現するために、上記信号レベル検出
回路2の出力信号cを利用し、該信号cのレベルが所定
値(上記基準電圧Vref )よりも大きくなると、それを
上記比較回路3で検出して上記中心周波数可変回路4を
動作させ、バンドパスフィルタ1の中心周波数をシフト
させるようになっている。
【0027】上記信号レベル検出回路2は、バンドパス
フィルタ1を通過した信号bの振幅および密度に連動し
て、出力信号cのレベル(即ち、検出レベル)を変化さ
せるようになっている。このため、上記バンドパスフィ
ルタ1によって除去されなかった外乱光ノイズ成分のレ
ベルに応じて出力信号cのレベルも高く設定される。バ
ンドパスフィルタ1を通過した信号bに外乱光ノイズ成
分が含まれていない場合の上記信号cを図9に、また、
上記信号bに外乱光ノイズ成分が含まれている場合の上
記信号cを図10に示している。このように、信号レベ
ル検出回路2の出力信号レベルは、バンドパスフィルタ
1を通過した外乱光ノイズのレベルに応じたものであ
り、本実施例では、この信号レベル検出回路2を、受信
信号の検出レベルを設定する手段だけではなく、外乱光
ノイズのレベルを検出する手段としても用いる。
【0028】前記の発明が解決しようとする課題の欄で
説明したように、赤外線信号は、図6に示すように、3
8KHzで強度変調された搬送波の有無によってコード
化された信号であり、また、ここで問題としている外乱
光ノイズは、図7に示すような連続的に一定の周波数で
強度変調されたものである。図2に、上記赤外線信号お
よび上記外乱光ノイズのそれぞれの周波数スペクトル分
布を示している。赤外線信号のスペクトル分布は、搬送
波の周波数(38KHz)を中心に、低周波側と高周波
側とに対象に緩やかに広がっており、数KHzの帯域幅
を持っている。これに対して上記外乱光ノイズは、ほぼ
単一の周波数スペクトルを持っており、図2ではその周
波数が43KHzの例を示している。
【0029】また、上記図2には、バンドパスフィルタ
1の周波数特性も示している。同図に示すように、バン
ドパスフィルタ1の初期の中心周波数は、赤外線信号の
搬送波周波数(38KHz)に設定されており、また、
このバンドパスフィルタ1には、およそ4KHz程度の
帯域幅を持たせている。
【0030】もし、バンドパスフィルタ1の中心周波数
が38KHzに固定されていれば、バンドパスフィルタ
1で上記の43KHzのノイズを完全に除去することは
できず、赤外線リモコン受信機の誤動作を招来する。そ
こで、上記のノイズが増加した場合に、図2中のシフト
後の周波数特性にて示されるように、バンドパスフィル
タ1の中心周波数を2KHz程度、低周波側にシフトさ
せるのである。これにより、43KHzのノイズを低減
することができ、その低減量は図2中のDにて示され
る。実際の値として、バンドパスフィルタ1の中心周波
数を上記のように2KHzシフトさせた場合で、約3d
Bのノイズ低減となる。
【0031】尚、バンドパスフィルタ1の中心周波数を
シフトさせた場合、赤外線信号の成分もバンドパスフィ
ルタ1において多少除去されてしまうことになるが、図
2に示す通り、赤外線信号のスペクトルは数KHzにわ
たって幅広く分布しているので、2KHz程度のシフト
であれば、赤外線信号を充分に受信することができる。
また、上記の中心周波数のシフト量は、赤外線信号のス
ペクトル分布に応じて適切な量を設定すればよい。
【0032】次に、バンドパスフィルタ1の中心周波数
をシフトさせるための具体的手段を説明する。
【0033】相互コンダクタンスアンプを使用したバン
ドパスフィルタにおいては、該相互コンダクタンスアン
プの相互コンダクタンスを可変することによって、バン
ドパスフィルタの中心周波数を容易にシフトさせること
ができる。本実施例のバンドパスフィルタ1は、相互コ
ンダクタンスアンプを使用したものであり、その回路構
成の一例を図3に示している。同図に示すように、バン
ドパスフィルタ1は、相互コンダクタンスgmの2つの
相互コンダクタンスアンプ17・17、容量C1 のコン
デンサ18、容量C2 のコンデンサ19、抵抗値R1
抵抗20、抵抗値R2 の抵抗21、および高入力インピ
ーダンスで低出力インピーダンスの2つのバッファ回路
B・Bを備えている。
【0034】また、上記相互コンダクタンスアンプ17
の内部等価回路を図4に示している。同図に示す相互コ
ンダクタンスアンプ17は、一般的によく知られている
ものであり、入力g1と入力g2との電位差vinに比例
した電流ig3を出力するようになっている。この相互コ
ンダクタンスアンプ17の2つの抵抗22・22の抵抗
値をR、定電流源23の電流をI1 、定電流源24の電
流をI2 、そして定電流源25の電流をI2 /2とする
と、該相互コンダクタンスアンプ17の相互コンダクタ
ンスgmは、 gm=ig3/vin ≒I2 /(2×R×I1 ) ・・・(1) となり、上式(1)より、電流I1 または電流I2 を変
化させることによって相互コンダクタンスgmを可変で
きることがわかる。
【0035】次に、この相互コンダクタンスアンプ17
を使用した図3のバンドパスフィルタ1の伝達関数を解
く。図3において、コンデンサ18(容量C1 )に流れ
る電流をi1 、コンデンサ19(容量C2 )に流れる電
流をi0 、入力電圧信号をvi 、出力電圧信号をvO
一方の相互コンダクタンスアンプ17(17a)から出
力されてバッファ回路Bを介して他方の相互コンダクタ
ンスアンプ17(17b)へ入力される信号をv1 、そ
して、複素周波数をsとすると、同図の回路から下式
(2)〜(4)が導かれる。
【0036】 vO =i0 /(s×C2 ) ・・・(2) i0 ={v1 −vO ×R2 /(R1 +R2 )}×gm ・・・(3) i1 =−vO ×gm=(v1 −vi )×s×C1 ・・・(4) 上式(2)より、 i0 =s×C2 ×vO ・・・(5) となり、また、上式(4)より、 v1 =−vO ×gm/(s×C1 )+vi ・・・(6) となる。
【0037】そして、上式(3)、上式(5)、上式
(6)より、 i0 =s×C2 ×vO ={−vO ×gm/(s×C1 ) +vi −vO ×R2 /(R1 +R2 )}×gm ・・・(7) となる。上式(7)より、 {s×C2 +gm2 /(s×C1 ) +gm×R2 /(R1 +R2 )}×vO =gm×vi ・・・(8) となる。
【0038】上式(8)を変換して、バンドパスフィル
タ1の伝達関数(vO /vi )を求めると、 vO /vi =gm/{s×C2 +gm2 /(s×C1 ) +gm×R2 /(R1 +R2 )} =(gm/C2 )×s/[s2 +{gm×R2 /(R1 +R2 )/C2 }×s+gm2 /C1 /C2 ] ・・・(9) となる。
【0039】上式(9)は、2次のバンドパスフィルタ
の伝達関数の一般式と一致し、その中心角周波数ω
0 は、上式(9)の分母の定数項の平方根となる。した
がって、複素周波数sをjωと置き換えると、
【0040】
【数1】
【0041】となる。
【0042】したがって、バンドパスフィルタ1の中心
周波数f0 は、
【0043】
【数2】
【0044】となる。
【0045】上式(11)中のgmのところに上式
(1)を代入すると、
【0046】
【数3】
【0047】となり、電流I1 または電流I2 を変化さ
せることにより、バンドパスフィルタ1の中心周波数f
0 を可変できることがわかる。
【0048】次に、上記バンドパスフィルタ1の相互コ
ンダクタンスアンプ17へ供給する上記の電流I1 また
は電流I2 を可変するための具体的手段を説明する。
【0049】中心周波数f0 を可変するための電流I1
は、図1に示す比較回路3の検出信号によって動作する
中心周波数可変回路4からバンドパスフィルタ1へ供給
されるようになっている。上記比較回路3および中心周
波数可変回路4の回路構成の一例を図5に示している。
同図に示すように、中心周波数可変回路4は、比較回路
3の出力に基づいて定電流Ix の供給/停止を切り替え
る電流スイッチ回路33(相互コンダクタンス可変手
段、供給電流可変手段)と、この電流スイッチ回路33
の動作に応じた電流I1 ′をバンドパスフィルタ1へ供
給する電流供給回路31(相互コンダクタンス可変手
段、供給電流可変手段)とを備えている。
【0050】上記電流供給回路31は、従来よりバンド
パスフィルタへ電流を供給する回路として存在している
ものであり、3つのpnp型トランジスタQP1〜QP
3と、7つのnpn型トランジスタQN1〜QN7と、
抵抗値がそれぞれR11、R13、R14、R15、R16の抵抗
34〜38と、起動回路39とを備えている。
【0051】上記のトランジスタQN1・QN2と抵抗
34とによって定電流回路が構成されており、定電流ト
ランジスタであるQN2のコレクタ電流I1 を一定に保
持するようになっている。そして、上記電流I1 は、上
記トランジスタQP2のコレクタに供給されている。
【0052】上記トランジスタQP2は、そのベースと
コレクタとが接続されており、そのエミッタは電源ライ
ンに接続されている。そして、上記トランジスタQP2
のベースには、トランジスタQP1・QP3・QP4の
ベースが接続されている。即ち、上記のトランジスタQ
P1〜QP3は、電流スイッチ回路33のpnp型トラ
ンジスタQP4と共にカレントミラーを構成しており、
上記のトランジスタQP1・QP3・QP4の各コレク
タ電流は、トランジスタQP2のコレクタに流れる電流
1 と等しくなる。
【0053】また、上記のトランジスタQN3〜QN7
によってカレントミラーが構成されており、トランジス
タQN4のコレクタ電流と等しい電流が、トランジスタ
QN5〜QN7のコレクタにも流れる。
【0054】上記トランジスタQP1のコレクタとトラ
ンジスタQN4のコレクタとを接続する電流ラインに
は、上記電流スイッチ回路33の出力ラインが接続され
ている。このため、トランジスタQP1のコレクタ電流
1 に、電流スイッチ回路33の出力電流Ix ′が付加
された電流I1 ′(=I1 +Ix ′)がトランジスタQ
N4のコレクタへ供給されることになり、したがって、
トランジスタQN5〜QN7の各コレクタ電流はI1
(=I1 +Ix ′)となる。そして、上記トランジスタ
QN5・QN6の各コレクタ電流I1 ′・I1 ′が、バ
ンドパスフィルタ1の2つの相互コンダクタンスアンプ
17・17(図3参照)へそれぞれ供給される。即ち、
上記電流I1 ′は、図4に示す相互コンダクタンスアン
プ17への供給電流I1 に対応している。また、上記電
流I1 ′は、バンドパスフィルタ1の中心周波数f0
示す上式(12)にも対応している。
【0055】図5に示すように、上記比較回路3は、共
通エミッタ接続トランジスタ対をなす2つのnpn型ト
ランジスタQN10・QN11と、これらトランジスタ
QN10・QN11の共通エミッタと接地ラインとの間
に電流Ia を流す定電流源40とを備えている。上記ト
ランジスタQN11のベースは、予め設定された基準電
圧Vref によって固定バイアスされている。そして、上
記トランジスタQN10のベースに、図1に示す信号レ
ベル検出回路2の出力信号c(信号電圧をVle vel とす
る)が入力されるようになっている。
【0056】上記信号レベル検出回路2からの信号電圧
level の方が上記の基準電圧Vre f よりも低い場合、
トランジスタQN11のコレクタに電流Ib が流れ、こ
の電流Ib が次段の電流スイッチ回路33へ入力され
る。一方、上記信号電圧Vleve l の方が上記の基準電圧
ref よりも高い場合、上記の電流Ib が切れて0とな
り、電流スイッチ回路33への電流供給が停止される。
【0057】上記電流スイッチ回路33は、5つのpn
p型トランジスタQP4〜QP8と、2つのnpn型ト
ランジスタQN8・QN9と、抵抗値がR12の抵抗41
とを備えている。
【0058】上記のトランジスタQN8・QN9と抵抗
41とによって定電流回路を構成しており、定電流トラ
ンジスタであるQN9のコレクタ電流Ix を一定に保持
するようになっている。
【0059】また、ベースとコレクタとが接続された上
記トランジスタQP5と、該トランジスタQP5のベー
スに自己のベースが接続されたトランジスタQP6とに
よってカレントミラーが構成されている。そして、上記
トランジスタQP5のコレクタには前記の比較回路32
からの電流Ib が入力される。したがって、上記比較回
路3から電流Ib が供給されているときは、トランジス
タQP6のコレクタ電流もIb となり、これが上記のト
ランジスタQN9のコレクタへ供給される。
【0060】また、ベースとコレクタとが接続された上
記トランジスタQP7と、該トランジスタQP7のベー
スに自己のベースが接続されたトランジスタQP8とに
よってカレントミラーが構成されている。このため、上
記の電流Ib が0のときには、トランジスタQP8のコ
レクタ電流が上記トランジスタQN9のコレクタ電流I
x と等しくなり、このトランジスタQP8のコレクタ電
流が電流スイッチ回路33の出力電流Ix ′(=Ix
として電流供給回路31へ供給される。
【0061】ここで、上記の電流Ib と電流Ix との間
には、 Ib >Ix の関係が成り立つように、上記の各電流が設定されてい
る。したがって、比較回路3から電流Ib が供給されて
いるときは、この電流Ib がトランジスタQN9のコレ
クタへ供給されるため、電流スイッチ回路33の出力電
流Ix ′は0となる。
【0062】以上の構成より、比較回路3および中心周
波数可変回路4は、図1に示す信号レベル検出回路2か
らの信号cに基づいて、次のように動作する。先ず、上
記信号cの信号電圧Vlevel が基準電圧Vref よりも低
い場合、比較回路3から電流スイッチ回路33へ電流I
b が出力され、電流スイッチ回路33の出力電流Ix
が0となる。したがって、電流供給回路31からバンド
パスフィルタ1へ供給される電流I1 ′は、 I1 ′=I1 となる。
【0063】一方、上記信号cの信号電圧Vlevel が基
準電圧Vref よりも高くなった場合、比較回路3から電
流スイッチ回路33へ供給されていた電流Ib が切れて
0となり、電流スイッチ回路33から電流供給回路31
へIx ′=Ix の電流が供給される。したがって、電流
供給回路31からバンドパスフィルタ1へ供給される電
流I1 ′は、 I1 ′=I1 +Ix となる。これにより、バンドパスフィルタ1の中心周波
数f0 は、上記の電流増加分だけ、低周波側にシフトす
る。
【0064】バンドパスフィルタ1の初期の中心周波数
をf0 、シフト後の中心周波数をf0 ′とすると、上式
(12)より、
【0065】
【数4】
【0066】 f0 ′=f0 ×I1 /I1 ′ =f0 ×I1 /(I1 +Ix ) ・・・(14) となる。
【0067】ここで、上記電流スイッチ回路33におけ
る電流Ix の設定について説明する。先ず、電流供給回
路31の定電流回路において、定電流トランジスタQN
2のコレクタ電流I1 は、トランジスタQN1とトラン
ジスタQN2とのエミッタ面積比(ここでは1:10と
する)による差電圧を抵抗34の抵抗値R11で割った値
となるので、 I1 =VT×ln10×1/R11 ・・・(15) となる。但し、上式(15)中のVTは、 VT=kT/q k:ボルツマン定数 T:絶対温度 q:素電荷 である。
【0068】また、上記電流スイッチ回路33の定電流
回路において、トランジスタQN8のベース・エミッタ
間電圧VBEN8とトランジスタQN9のベース・エミッ
タ間電圧VBEN9との電圧差は、抵抗41の電圧降下
(I1 ×R12)と等しくなるので、 I1 ×R12=VBEN9−VBEN8 =VT×ln(Ix /I1 ) ・・・(16) となる。そして、これを電流Ix について解くと、 Ix =I1 ×exp(−I1 ×R12/VT) ・・・(17) となる。ここで、上式(17)のexp の項のI1 に、上
式(15)を代入すると、 Ix =I1 ×exp(−ln10×R12/R11) ・・・(18) となる。
【0069】上式(18)から明らかなように、電流I
x は、抵抗41の抵抗値R12と抵抗34の抵抗値R11
の比によって設定することができ、回路を集積化した場
合は、量産のバラツキや温度特性に対して上記の抵抗比
(R12/R11)が比較的精度良く保たれるので、Ix
1 に対する比率も精度良く保たれる。
【0070】ここで、上式(18)のexp の項をXとお
くと、 Ix =I1 ×X ・・・(19) となり、この式(19)を上式(14)に代入すると、 f0 ′=f0 ×I1 /(I1 +I1 ×X) =f0 /(1+X) ・・・(20) となる。
【0071】上式(20)から明らかなように、バンド
パスフィルタ1の中心周波数のシフト率はXによって決
まる。前述のように、抵抗比(R12/R11)が比較的精
度良く保たれることより上記Xは一定に保たれるので、
上記の中心周波数のシフト率も精度良く保たれる。
【0072】具体的な数値例として、バンドパスフィル
タ1の初期の中心周波数が38KHzであり、これを低
周波側に約2KHzシフトさせる場合、上式(20)の
分母を約1.05にすればよいことになり、この場合、X
=0.05に設定すれば良い。また、X=−ln10×R12
/R11=0.05とするためには、抵抗41と抵抗34と
の抵抗比R12/R11を約1.3に設定すれば良い。
【0073】以上のように、本実施例に係る赤外線受信
機としての赤外線リモコン受信機は、受信信号中の不要
な周波数帯域成分を減衰させ、所定の周波数帯域成分の
みを通過させるバンドパスフィルタ1と、上記バンドパ
スフィルタ1を通過した信号b中の外乱光ノイズ成分の
レベルを検出し、この外乱光ノイズ成分のレベルに応じ
た検出信号cを出力するノイズレベル検出手段(信号レ
ベル検出回路2)と、上記検出信号cの信号レベル(V
level )と予め設定された基準レベル(基準電圧
ref )とを比較する比較回路3と、上記検出信号cの
信号レベルが上記基準レベルを越えた場合に、上記バン
ドパスフィルタ1の中心周波数を上記外乱光ノイズ成分
の周波数から遠ざかる方向へ一定の周波数だけシフトさ
せる中心周波数可変回路4とを備えている構成であり、
これを第1の特徴としている。尚、上記の比較回路3と
中心周波数可変回路4とによって、特許請求の範囲の請
求項1に記載のフィルタ通過域シフト手段が構成されて
いる。
【0074】このように、バンドパスフィルタ1の中心
周波数を、外乱光ノイズ成分の周波数から遠ざかる方向
へ一定の周波数だけシフトさせることによって、送信さ
れる赤外線信号の周波数に非常に近い周波数の外乱光ノ
イズ成分の振幅を効果的に低減でき、上記のような外乱
光ノイズによる誤動作を容易に改善できる。また、外乱
光ノイズのレベルがあるレベルを越えた場合にのみバン
ドパスフィルタ1の中心周波数をシフトさせるので、バ
ンドパスフィルタ1において除去できない外乱光ノイズ
成分が少ない場合には、バンドパスフィルタ1の本来の
特性を維持でき、最適な状態で受信信号の検出が可能で
ある。
【0075】また、本実施例の赤外線リモコン受信機
は、上記第1の特徴の構成において、上記バンドパスフ
ィルタ1が、相互コンダクタンスに応じて通過域の中心
周波数を変化させる相互コンダクタンスアンプ17を備
え、上記中心周波数可変回路4が、上記相互コンダクタ
ンスアンプ17の相互コンダクタンスを可変する相互コ
ンダクタンス可変手段(電流供給回路31、電流スイッ
チ回路33)を備えている構成であり、これを第2の特
徴としている。
【0076】このように、相互コンダクタンスアンプ1
7を有するバンドパスフィルタ1を用い、該相互コンダ
クタンスアンプ17の相互コンダクタンスを可変するこ
とによってバンドパスフィルタ1の中心周波数をシフト
させる構成にした場合、相互コンダクタンスアンプ17
の相互コンダクタンスは、該相互コンダクタンスアンプ
17へ供給する電流を可変することによって容易に変化
させることが可能なので、バンドパスフィルタ1の中心
周波数を容易にシフトさせることができ、簡単な回路構
成で、上記第1の特徴の構成を容易に実現可能である。
【0077】また、本実施例の赤外線リモコン受信機
は、上記第2の特徴の構成において、上記相互コンダク
タンス可変手段は、上記検出信号cの信号レベルが上記
基準レベル以下のときに一定の電流I1 を上記相互コン
ダクタンスアンプ17に供給する一方、上記検出信号c
の信号レベルが上記基準レベルを越えた場合に、上記相
互コンダクタンスアンプ17に供給している電流を一定
の比率で変化させて電流(I1 +Ix )を上記相互コン
ダクタンスアンプ17に供給する供給電流可変手段(電
流供給回路31、電流スイッチ回路33)を備えている
構成であり、これを第3の特徴としている。
【0078】このように、中心周波数可変回路4が相互
コンダクタンスアンプ17に供給する電流I1 ′を、通
過域の中心周波数をシフトする前に相互コンダクタンス
アンプ17に供給している電流I1 に対して、一定の比
率(I1 +Ix )/I1 で変化させることにより、量産
のバラツキや温度特性に対して中心周波数のシフト率が
精度良く保たれる。
【0079】また、本実施例の赤外線リモコン受信機
は、上記第3の特徴の構成において、上記供給電流可変
手段は、上記比較回路3の出力に基づいて定電流Ix
供給/停止を切り替える電流スイッチ回路33を備え、
上記電流スイッチ回路33の出力を、上記検出信号cの
信号レベルが上記基準レベル以下のとき(バンドパスフ
ィルタ1の中心周波数のシフト前)に上記相互コンダク
タンスアンプ17に電流I1 を供給するための電流供給
ラインに付加した構成であり、これを第4の特徴として
いる。
【0080】このように、相互コンダクタンスアンプ1
7への電流供給ラインに、定電流Ix の供給/停止を切
り替える電流スイッチ回路33の出力を付加し、この電
流スイッチ回路33のON/OFF動作を比較回路3の
出力に応じて行わせる構成にすることにより、簡単な回
路構成で、バンドパスフィルタ1の中心周波数をシフト
させる上記第1の特徴の構成を、容易に実現可能であ
る。
【0081】また、本実施例の赤外線リモコン受信機
は、上記第4の特徴の構成において、上記電流スイッチ
回路33によって供給/停止が切り替えられる定電流I
x の値が、通過域の中心周波数をシフトする前に相互コ
ンダクタンスアンプ17に供給されている電流I1 に対
して、一定の比率Ix /I1 に設定されている構成であ
り、これを第5の特徴としている。
【0082】このように、上記電流スイッチ回路33か
ら出力される定電流Ix の設定を、相互コンダクタンス
アンプ17に予め供給されている電流I1 に対して一定
比率に設定することにより、量産のバラツキや温度特性
に対して中心周波数のシフト率を容易に一定に保てる。
【0083】また、本実施例の赤外線リモコン受信機
は、上記第1の特徴の構成において、上記バンドパスフ
ィルタ1の出力信号bの振幅および密度に応じて受信信
号の検出レベルを決定する信号レベル検出回路2を、外
乱光ノイズ成分のレベルを検出する上記ノイズレベル検
出手段として共用する構成であり、これを第6の特徴と
している。
【0084】このように、赤外線リモコン受信機が内蔵
している信号レベル検出回路2をノイズレベル検出手段
として共用することにより、回路構成を簡単化すること
ができ、バンドパスフィルタ1の中心周波数をシフトさ
せる上記第1の特徴の構成を非常に小規模に実現でき
る。
【0085】〔実施例2〕本発明のその他の実施例につ
いて図11および図12に基づいて説明すれば、以下の
通りである。尚、説明の便宜上、前記実施例1の図面に
示した部材と同一の構成・機能を有する部材には同一の
符号を付記し、その説明を省略する。
【0086】本実施例では、バンドパスフィルタ1へ供
給する電流を可変するその他の構成例を示す。本実施例
の赤外線リモコン受信機は、図11に示すように、前記
実施例1で用いたものと同じ回路構成の電流供給回路3
1と、この電流供給回路31へ供給する電流Ix を信号
レベル検出回路2の出力レベルに応じて可変する電流可
変回路44とを備えている。即ち、本実施例の赤外線リ
モコン受信機は、前記実施例の比較回路3および電流ス
イッチ回路33(図5参照)の代わりに電流可変回路4
4を設けたものであり、その他の構成は前記実施例の赤
外線リモコン受信機と同じである。
【0087】尚、上記電流供給回路31と電流可変回路
44とによって、特許請求の範囲の請求項4に記載のフ
ィルタ通過域シフト手段が構成されている。
【0088】上記電流可変回路44の回路構成の一例を
図12に示している。同図に示すように、電流可変回路
44は、2つのnpn型トランジスタQN21・QN2
2と、2つのpnp型トランジスタQP21・QP22
と、抵抗値がそれぞれR21、R22の抵抗45・46と、
定電流源47とを備えている。
【0089】上記トランジスタQN22のベースは、予
め設定された基準電圧Vref によって固定バイアスされ
ている。そして、上記トランジスタQN21のベース
に、図11に示す信号レベル検出回路2の出力信号c
(信号電圧をVlevel とする)が入力されるようになっ
ている。上記トランジスタQN21・QN22のそれぞ
れのエミッタ同士は上記抵抗45・46を介して接続さ
れている。そして、これらの抵抗45・46同士の接続
端子と接地ラインとの間には、上記定電流源47の供給
電流Ic が流れる。また、上記トランジスタQN22の
コレクタは電源ラインに、そして、上記トランジスタQ
N21のコレクタはトランジスタQN22のコレクタに
それぞれ接続されている。
【0090】上記信号レベル検出回路2からの信号電圧
level の方が上記の基準電圧Vre f よりも高い場合、
トランジスタQN21のコレクタ電流Id が増加する一
方、上記信号電圧Vlevel の方が上記の基準電圧Vref
よりも低い場合、上記の電流Id が減少する。
【0091】また、ベースとコレクタとが接続された上
記トランジスタQP22と、該トランジスタQP22の
ベースに自己のベースが接続されたトランジスタQP2
1とによってカレントミラーが構成されている。このた
め、上記トランジスタQN21のコレクタ電流Id は、
電流可変回路44の出力電流となるトランジスタQP2
1のコレクタ電流をIx とすると、 Ix =Id となる。
【0092】上記電流可変回路44の出力電流Ix は、
バンドパスフィルタ1の中心周波数のシフト前に該バン
ドパスフィルタ1の相互コンダクタンスアンプ17に供
給されている電流I1 に付加される。即ち、上記電流供
給回路31の出力ラインは、電流供給回路31における
トランジスタQP1のコレクタとトランジスタQN4の
コレクタとを接続するラインに接続されている。このた
め、トランジスタQP1のコレクタ電流I1 に、電流可
変回路44の出力電流Ix が付加された電流I1 ′(=
1 +Ix )がトランジスタQN4のコレクタへ供給さ
れることになり、したがって、電流供給回路31の出力
電流I1 ′が電流Ix に応じて変化する。
【0093】上記電流可変回路44の出力電流Ix は、
信号レベル検出回路2からの信号電圧Vlevel に応じて
可変する。上述のように、上記の信号電圧Vlevel の方
が基準電圧Vref よりも低い場合は、信号電圧Vlevel
の低さに応じてトランジスタQN21のコレクタ電流I
d が減少し、電流Ix も減少する。一方、上記の信号電
圧Vlevel の方が基準電圧Vref よりも低い場合は、ト
ランジスタQN21のコレクタ電流Id が増加し、電流
x も増加する。即ち、信号電圧Vlevel と基準電圧V
ref との差に応じて電流Ix が可変する。
【0094】尚、本実施例では、信号レベル検出回路2
からの信号電圧Vlevel があまり高くない場合にも(バ
ンドパスフィルタ1の出力信号b中に僅かでも外乱光ノ
イズ成分が含まれていれば)、バンドパスフィルタ1の
中心周波数のシフトが行われるように、前記実施例1の
ときよりも基準電圧Vref を低く設定している。
【0095】次に、電流Ix について解く。先ず、上記
のトランジスタQN21とトランジスタQN22のベー
ス・エミッタ間電圧をそれぞれVBEN21、VBEN22
とし、また、抵抗45・46の接続端子電圧をV2122
すると、上記の信号電圧Vle vel と基準電圧Vref
は、それぞれ、 Vlevel =VBEN21+Id ×R21+V2122 ・・・(21) Vref =VBEN22+(Ic −Id )×R22+V2122 ・・・(22) となる。
【0096】ここで、上記の信号電圧Vlevel と基準電
圧Vref との電位差をΔVとし、また、VBEN21≒V
BEN22、R21=R22とすると、 ΔV=Vlevel −Vref =2×Id ×R21−Ic ×R21 ・・・(23) となる。したがって、 Id =ΔV/(2×R21)+Ic /2 ・・・(24) となる。上式(24)より明らかなように、電流I
d は、信号電圧Vlevel と基準電圧Vref との電位差Δ
Vに応じて変化し、そして該電流Id は、バンドパスフ
ィルタ1の中心周波数をシフトさせるための電流I
x (電流可変回路44の出力電流Ix )と等しい。この
電流Ix は、上式(14)中のIx に相当する。
【0097】以上のように、本実施例に係る赤外線受信
機としての赤外線リモコン受信機は、受信信号中の不要
な周波数帯域成分を減衰させ、所定の周波数帯域成分の
みを通過させるバンドパスフィルタ1と、上記バンドパ
スフィルタ1を通過した信号b中の外乱光ノイズ成分の
レベルを検出し、この外乱光ノイズ成分のレベルに応じ
た検出信号cを出力するノイズレベル検出手段(信号レ
ベル検出回路2)と、上記検出信号cの信号レベルに応
じて、上記バンドパスフィルタ1の中心周波数を、上記
外乱光ノイズ成分の周波数から遠ざかる方向へシフトさ
せるフィルタ通過域シフト手段(電流供給回路31、電
流可変回路44)とを備えており、これを第1の特徴と
している。
【0098】上記の構成では、外乱光ノイズ成分のレベ
ルに応じて、バンドパスフィルタ1の中心周波数のシフ
ト率を変化させるようになっているので、外乱光ノイズ
成分のレベルがあまり大きくない場合でも、それなりの
シフト率で通過域の中心周波数のシフトが行われる。こ
のため、外乱光ノイズ成分のレベルがあまり大きくない
ときでも誤動作するといった場合に、非常に有効であ
る。
【0099】また、本実施例の赤外線リモコン受信機
は、上記第1の特徴の構成において、上記バンドパスフ
ィルタ1が、相互コンダクタンスに応じて通過域の中心
周波数を変化させる相互コンダクタンスアンプ17を備
え、上記フィルタ通過域シフト手段が、上記相互コンダ
クタンスアンプ17の相互コンダクタンスを可変する相
互コンダクタンス可変手段(電流供給回路31、電流可
変回路44)を備えている構成であり、これを第2の特
徴としている。
【0100】これにより、簡単な回路構成で、バンドパ
スフィルタ1の中心周波数をシフトさせる上記第1の特
徴の構成を、容易に実現可能である。
【0101】また、本実施例の赤外線リモコン受信機
は、上記第2の特徴の構成において、上記相互コンダク
タンス可変手段が、上記ノイズレベル検出手段(信号レ
ベル検出回路2)の検出信号cの信号電圧を電流に変換
する電圧/電流変換回路(電流可変回路44)を備え、
上記電圧/電流変換回路の出力電流を、バンドパスフィ
ルタ1の中心周波数のシフト前に上記相互コンダクタン
スアンプ17に電流I1を供給するための電流供給ライ
ンに付加した構成であり、これを第3の特徴としてい
る。
【0102】このように、相互コンダクタンスアンプ1
7への電流供給ラインに、ノイズレベル検出手段(信号
レベル検出回路2)の検出信号cの信号電圧を電流に変
換する電圧/電流変換回路(電流可変回路44)の出力
電流を付加する構成にすることにより、簡単な回路構成
で、検出信号cの電圧レベルに応じたバンドパスフィル
タ1の中心周波数シフトを容易に実現可能である。
【0103】また、実施例1および実施例2の赤外線リ
モコン受信機における上述の外乱光ノイズを低減するた
めの回路は、何れも集積化および回路設計が容易であっ
て、また、回路的にもトランジスタ10個余りで実現で
きるので、赤外線リモコン受信機の内部回路の増大を少
なく抑えて確実な外乱光ノイズの低減効果を得られる。
【0104】上記の各実施例は、あくまでも、本発明の
技術内容を明らかにするものであって、そのような具体
例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、
本発明の精神と特許請求の範囲内で、いろいろと変更し
て実施することができるものである。
【0105】
【発明の効果】請求項1に係る赤外線受信機は、以上の
ように、受信信号中の不要な周波数帯域成分を減衰さ
せ、所定の周波数帯域成分のみを通過させるバンドパス
フィルタと、上記バンドパスフィルタを通過した受信信
号中の外乱光ノイズ成分のレベルを検出し、この外乱光
ノイズ成分のレベルに応じた検出信号を出力するノイズ
レベル検出手段と、上記検出信号の信号レベルと予め設
定された基準レベルとを比較し、検出信号の信号レベル
が上記基準レベルを越えた場合に、上記バンドパスフィ
ルタの通過域の中心周波数を、上記外乱光ノイズ成分の
周波数から遠ざかる方向へ、一定の周波数だけシフトさ
せるフィルタ通過域シフト手段とを備えている構成であ
る。
【0106】それゆえ、送信される赤外線信号の周波数
に非常に近い周波数の外乱光ノイズ成分の振幅を効果的
に低減でき、上記のような外乱光ノイズによる誤動作を
容易に防止できるという効果を奏する。また、外乱光ノ
イズ成分のレベルがあるレベルを越えた場合にのみバン
ドパスフィルタの通過域の中心周波数をシフトさせるの
で、バンドパスフィルタにて除去されなかった外乱光ノ
イズ成分のレベルが低い場合には、バンドパスフィルタ
の本来の特性を維持でき、最適な状態で受信信号の検出
が可能であるという効果を併せて奏する。
【0107】請求項2に係る赤外線受信機は、以上のよ
うに、上記請求項1の発明の構成において、上記バンド
パスフィルタが、相互コンダクタンスに応じて通過域の
中心周波数を変化させる相互コンダクタンスアンプを備
え、上記フィルタ通過域シフト手段が、上記相互コンダ
クタンスアンプの相互コンダクタンスを可変する相互コ
ンダクタンス可変手段を備えている構成である。
【0108】それゆえ、バンドパスフィルタの通過域の
中心周波数を容易にシフトさせることができ、上記請求
項1の発明の効果に加えて、回路構成を簡単にすること
ができるという効果を併せて奏する。
【0109】請求項3に係る赤外線受信機は、以上のよ
うに、上記請求項2の発明の構成において、上記相互コ
ンダクタンス可変手段が、上記検出信号の信号レベルが
上記基準レベル以下のときに一定の電流を上記相互コン
ダクタンスアンプに供給する一方、上記検出信号の信号
レベルが上記基準レベルを越えた場合に、上記相互コン
ダクタンスアンプに供給している電流を一定の比率で変
化させる供給電流可変手段を備えている構成である。
【0110】それゆえ、上記請求項1および2の発明の
効果に加えて、量産のバラツキや温度特性に対して中心
周波数のシフト率が精度良く保たれるという効果を併せ
て奏する。
【0111】請求項4に係る赤外線受信機は、以上のよ
うに、受信信号中の不要な周波数帯域成分を減衰させ、
所定の周波数帯域成分のみを通過させるバンドパスフィ
ルタと、上記バンドパスフィルタを通過した信号中の外
乱光ノイズ成分のレベルを検出し、この外乱光ノイズ成
分のレベルに応じた検出信号を出力するノイズレベル検
出手段と、上記検出信号の信号レベルに応じて、上記バ
ンドパスフィルタの通過域の中心周波数を、上記外乱光
ノイズ成分の周波数から遠ざかる方向へシフトさせるフ
ィルタ通過域シフト手段とを備えている構成である。
【0112】それゆえ、請求項1の発明と同様に、送信
される赤外線信号の周波数に非常に近い周波数の外乱光
ノイズ成分の振幅を効果的に低減でき、上記のような外
乱光ノイズによる誤動作を容易に防止できるという効果
を奏する。また、外乱光ノイズ成分のレベルに応じて、
バンドパスフィルタの通過域の中心周波数のシフト率を
変化させるので、外乱光ノイズ成分のレベルがあまり大
きくないときでも誤動作を生じ易い受信機に適用すれ
ば、効果的に誤動作を防止することができるという効果
を併せて奏する。
【0113】請求項5に係る赤外線受信機の外乱光ノイ
ズ低減方法は、以上のように、赤外線受信機の受信信号
中の非減衰帯域以外の不要な周波数帯域成分を減衰させ
る第1ステップと、上記第1ステップによって得られた
信号中に含まれる外乱光ノイズ成分のレベルを検出する
第2ステップと、上記第2ステップにて検出した外乱光
ノイズ成分のレベルが予め定められた基準レベルを越え
ているか否かを判定する第3ステップと、上記第3ステ
ップにおいて外乱光ノイズ成分のレベルが上記基準レベ
ルを越えていると判定された場合、上記第1ステップに
おける非減衰帯域の中心周波数を、上記外乱光ノイズ成
分の周波数から遠ざかる方向へシフトさせる第4ステッ
プとを含んでいる構成である。
【0114】それゆえ、赤外線受信機の受信信号中に含
まれる、赤外線信号の周波数に非常に近い周波数の外乱
光ノイズ成分を効果的に低減することができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、赤外線リ
モートコントロール(以下、赤外線リモコンと称する)
受信機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】赤外線信号および外乱光ノイズのそれぞれの周
波数スペクトル分布、並びに上記赤外線リモコン受信機
のバンドパスフィルタの周波数特性を示す説明図であ
る。
【図3】上記バンドパスフィルタの回路構成の一例を示
す回路図である。
【図4】上記バンドパスフィルタの相互コンダクタンス
アンプの回路構成の一例を示す回路図である。
【図5】上記赤外線リモコン受信機における比較回路お
よび中心周波数可変回路の回路構成の一例を示す回路図
である。
【図6】赤外線リモコン送信機から送信される赤外線信
号の波形を示す説明図である。
【図7】インバータ蛍光灯から発せられる外乱光ノイズ
の波形を示す説明図である。
【図8】赤外線リモコン受信機の各部の信号波形を示す
波形図である。
【図9】受信信号に外乱光ノイズ成分が含まれていない
場合における、バンドパスフィルタの出力信号波形およ
び信号レベル検出回路の出力信号レベルを示す説明図で
ある。
【図10】受信信号に外乱光ノイズ成分が含まれている
場合における、バンドパスフィルタの出力信号波形およ
び信号レベル検出回路の出力信号レベルを示す説明図で
ある。
【図11】本発明のその他の実施例を示すものであり、
赤外線リモコン受信機の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図12】上記赤外線リモコン受信機における電流可変
回路および電流供給回路の回路構成の一例を示す回路図
である。
【図13】従来の赤外線リモコン受信機の概略構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 バンドパスフィルタ 2 信号レベル検出回路(ノイズレベル検出手段) 3 比較回路(フィルタ通過域シフト手段) 4 中心周波数可変回路(フィルタ通過域シフト手
段、相互コンダクタンス可変手段、供給電流可変手段) 5 フォトダイオード 6 アンプブロック 7 コンパレータ 8 積分回路 9 ヒステリシスコンパレータ 17 相互コンダクタンスアンプ 31 電流供給回路(相互コンダクタンス可変手段、
供給電流可変手段) 33 電流スイッチ回路(相互コンダクタンス可変手
段、供給電流可変手段) 44 電流可変回路(フィルタ通過域シフト手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号中の不要な周波数帯域成分を減衰
    させ、所定の周波数帯域成分のみを通過させるバンドパ
    スフィルタを備えている赤外線受信機において、 上記バンドパスフィルタを通過した受信信号中の外乱光
    ノイズ成分のレベルを検出し、この外乱光ノイズ成分の
    レベルに応じた検出信号を出力するノイズレベル検出手
    段と、 上記検出信号の信号レベルと予め設定された基準レベル
    とを比較し、検出信号の信号レベルが上記基準レベルを
    越えた場合に、上記バンドパスフィルタの通過域の中心
    周波数を、上記外乱光ノイズ成分の周波数から遠ざかる
    方向へ、一定の周波数だけシフトさせるフィルタ通過域
    シフト手段とを備えていることを特徴とする赤外線受信
    機。
  2. 【請求項2】上記バンドパスフィルタは、相互コンダク
    タンスに応じて通過域の中心周波数を変化させる相互コ
    ンダクタンスアンプを備え、 上記フィルタ通過域シフト手段は、上記相互コンダクタ
    ンスアンプの相互コンダクタンスを可変する相互コンダ
    クタンス可変手段を備えていることを特徴とする請求項
    1記載の赤外線受信機。
  3. 【請求項3】上記相互コンダクタンス可変手段は、上記
    検出信号の信号レベルが上記基準レベル以下のときに一
    定の電流を上記相互コンダクタンスアンプに供給する一
    方、上記検出信号の信号レベルが上記基準レベルを越え
    た場合に、上記相互コンダクタンスアンプに供給してい
    る電流を一定の比率で変化させる供給電流可変手段を備
    えていることを特徴とする請求項2記載の赤外線受信
    機。
  4. 【請求項4】受信信号中の不要な周波数帯域成分を減衰
    させ、所定の周波数帯域成分のみを通過させるバンドパ
    スフィルタを備えている赤外線受信機において、 上記バンドパスフィルタを通過した信号中の外乱光ノイ
    ズ成分のレベルを検出し、この外乱光ノイズ成分のレベ
    ルに応じた検出信号を出力するノイズレベル検出手段
    と、 上記検出信号の信号レベルに応じて、上記バンドパスフ
    ィルタの通過域の中心周波数を、上記外乱光ノイズ成分
    の周波数から遠ざかる方向へシフトさせるフィルタ通過
    域シフト手段とを備えていることを特徴とする赤外線受
    信機。
  5. 【請求項5】赤外線受信機の受信信号中の非減衰帯域以
    外の不要な周波数帯域成分を減衰させる第1ステップ
    と、 上記第1ステップによって得られた信号中に含まれる外
    乱光ノイズ成分のレベルを検出する第2ステップと、 上記第2ステップにて検出した外乱光ノイズ成分のレベ
    ルが予め定められた基準レベルを越えているか否かを判
    定する第3ステップと、 上記第3ステップにおいて外乱光ノイズ成分のレベルが
    上記基準レベルを越えていると判定された場合、上記第
    1ステップにおける非減衰帯域の中心周波数を、上記外
    乱光ノイズ成分の周波数から遠ざかる方向へシフトさせ
    る第4ステップとを含んでいることを特徴とする赤外線
    受信機の外乱光ノイズ低減方法。
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