JPH08183745A - 重合禁止剤 - Google Patents

重合禁止剤

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Publication number
JPH08183745A
JPH08183745A JP32751994A JP32751994A JPH08183745A JP H08183745 A JPH08183745 A JP H08183745A JP 32751994 A JP32751994 A JP 32751994A JP 32751994 A JP32751994 A JP 32751994A JP H08183745 A JPH08183745 A JP H08183745A
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JP
Japan
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polymerization inhibitor
polymerization
monomer
thioether
compound
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Pending
Application number
JP32751994A
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English (en)
Inventor
Shinji Ozoe
真治 尾添
Norimasa Yamamoto
典正 山本
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラジカル重合性モノマーに対する重合禁止効
果が高い重合禁止剤を提供する。 【構成】 下記一般式(1)で表されるチオエーテル系
重合禁止剤。 S(R1−COOR22 (1) (式中、R1は炭素数1〜10のアルキレン基、R2は炭
素数2〜20のアルキル基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチオエーテル系重合禁止
剤に関する。さらに詳しくは、ラジカル重合性モノマー
の貯蔵時及び製造時の重合損失を極めて低く抑えること
ができるチオエーテル系重合禁止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、重合禁止剤としては、フェノチア
ジン、ヒンダードフェノール系重合禁止剤、ニトロソ系
重合禁止剤等が一般に用いられていた。
【0003】しかしながら、高ラジカル重合性モノマー
が高温に晒される状況下、例えば、それらのモノマーが
高沸点である場合の蒸留操作等においては、一般に用い
られるフェノチアジン、ヒンダードフェノール系重合禁
止剤、ニトロソ系重合禁止剤等では重合禁止効果が十分
ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題に
鑑みてなされたものであり、その目的は、ラジカル重合
性モノマーに対する重合禁止効果が高い重合禁止剤を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】ある種のチオエーテル系
化合物は、樹脂、ゴム等の二次酸化防止剤として、芳香
族アミン系、ヒンダードフェノール系老化防止剤等の一
次酸化防止剤と併用して使用されているが、チオエーテ
ル系化合物そのものが強力なラジカル重合禁止剤として
作用することは知られていなかった。
【0006】ところが、本発明者らは、上記の課題を解
決するために鋭意検討した結果、樹脂、ゴム等の二次酸
化防止剤として用いられるチオエーテル系化合物が、そ
れら単独でも極めて高い重合禁止能を有することを見出
し、本発明に至ったものである。すなわち、本発明は、
一般式(1)で表されることを特徴とするチオエーテル
系重合禁止剤である。
【0007】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0008】本発明は、下記一般式(1)で表されるチ
オエーテル系重合禁止剤である。
【0009】 S(R1−COOR22 (1) (式中、R1は炭素数1〜10のアルキレン基、R2は炭
素数2〜20のアルキル基である。) 上記一般式(1)で表されるチオエーテル系化合物とし
ては、分子内に少なくとも一個のチオエーテル基を有す
る化合物であれば特に限定するものではなく、例えば、
ジヘキシルチオジプロピオネート、ジノニルチオジプロ
ピオネート、ジデシルチオジプロピオネート、ジウンデ
シルチオジプロピオネート、ジドデシルチオジプロピオ
ネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジテトラ
デシルチオジプロピオネート、ジペンタデシルチオジプ
ロピオネート、ヘキサデシルチオジプロピオネート、ジ
ヘプタデシルチオジプロピオネート、ジオクタデシルチ
オジプロピオネート、ジヘキシルチオジブチレート、ジ
ノニルチオジブチレート、ジデシルチオジブチレート、
ジウンデシルチオジブチレート、ジドデシルチオジブチ
レート、ジトリデシルチオジブチレート、ジテトラデシ
ルチオジブチレート、ジペンタデシルチオジブチレー
ト、ヘキサデシルチオジブチレート、ジヘプタデシルチ
オジブチレート等が例示され、一種又は二種以上組合わ
せて用いても問題はない。これらのチオエーテル系化合
物の重合禁止効果はいずれもほぼ同様であり、使用する
モノマーへの溶解性等により適宜選択される。
【0010】また、これらのチオエーテル系化合物は、
フェノチアジン、ヒンダードフェノール系重合禁止剤、
ニトロソ系重合禁止剤、芳香族アミン系老化防止剤等の
一般的な重合禁止剤、老化防止剤と併用しても問題はな
い。
【0011】本発明のチオエーテル系重合禁止剤は、ス
チレン系、(メタ)アクリル系、ジエン系その他ラジカ
ル重合性モノマーであれば全て有効であり、それらの貯
蔵、運搬及び製造時の重合を防止するのに有用である。
また、高ラジカル重合性モノマーが高温に晒される状況
下、例えばそれらのモノマーが高沸点である場合、例え
ば、(メタ)アクリル酸2−(2−シアノエトキシ)エ
チル、(メタ)アクリル酸3−(2−シアノエトキシ)
プロピル、(メタ)アクリル酸4−(2−シアノエトキ
シ)ブチル、(メタ)アクリル酸5−(2−シアノエト
キシ)ペンチル、(メタ)アクリル酸6−(2−シアノ
エトキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−[2−
(2−シアノエトキシ)エトキシ]エチル等のシアノ基
含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸
ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)
アクリル酸メチルカルビトール、(メタ)アクリル酸メ
チルトリグリコール等の長鎖アルキル、オキシアルキレ
ン基含有(メタ)アクリレート等の蒸留操作等における
重合防止には特に有用であり、同じ添加量でも、一般的
な重合禁止剤であるフェノチアジン、ヒンダードフェノ
ール系重合禁止剤、ニトロソ系重合禁止剤と比較して効
果が高い。
【0012】モノマーに対する本発明の重合禁止剤の添
加量は特に限定するものではないが、禁止効果を考えれ
ば50ppm以上、コストを考えれば200000pp
m以下が好ましい。
【0013】本発明の重合禁止剤を用いたモノマーの重
合方法は特に限定するものではなく、一般的に用いられ
る方法で行えばよい。例えば、ラジカル重合等があげら
れる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0015】なお、以下の実施例,比較例においては、
所定量の重合禁止剤を含むモノマーを、十分脱気した
後、窒素雰囲気下、170℃、18時間加熱処理を行っ
た。液体高速クロマトグラフィー(HPLC)により、
仕込みモノマーの重合率を測定することにより禁止剤の
能力を評価した。
【0016】実施例1 200ccの褐色フラスコに、アクリル酸4−(2−シ
アノエトキシ)ブチルを100g、重合禁止剤としてジ
ドデシルチオジプロピオネートを1g量り取り、十分窒
素置換した後密閉し、マグネッチクスターラーで撹拌し
ながらオイルバスにて170℃で18時間加熱した。加
熱処理終了後、フラスコ内容物をテトラハイドロフラン
により所定濃度に希釈し、HPLCにより重合率を測定
した。結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】実施例2 重合禁止剤にジオクタデシルチオジプロピオネートを2
g用いた以外は全て実施例1と同じ方法で加熱処理し、
重合率を測定した。結果を表1に示す。
【0019】実施例3 重合禁止剤にジテトラデシルチオジプロピオネートを5
g用いた以外は全て実施例1と同じ方法で加熱処理し、
重合率を測定した。結果を表1に示す。
【0020】比較例1 重合禁止剤にフェノチアジンを用いた以外は全て実施例
1と同じ方法で加熱処理し、重合率を測定した。結果を
表1に示す。
【0021】比較例2 重合禁止剤に4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t
−ブチルフェノール)(ヒンダードフェノール系重合禁
止剤)を用いた以外は全て実施例1と同じ方法で加熱処
理し、重合率を測定した。結果を表1に示す。
【0022】比較例3 重合禁止剤に2,2’−メチレンビス(4−メチル−6
−ジ−t−ブチルフェノール)(ヒンダードフェノール
系重合禁止剤)を用いた以外は全て実施例1と同じ方法
で加熱処理し、重合率を測定した。結果を表1に示す。
【0023】比較例4 重合禁止剤にテトラキス[メチレン−3−(3’,5’
−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]メタン(ヒンダードフェノール系重合禁止
剤)を用いた以外は全て実施例1と同じ方法で加熱処理
し、重合率を測定した。結果を表1に示す。
【0024】実施例4 モノマーにステアリルアクリレートを用いた以外は全て
実施例1と同じ方法で加熱処理し、重合率を測定した。
結果を表1に示す。
【0025】実施例5 モノマーにステアリルアクリレートを用い、重合禁止剤
にジオクタデシルチオジプロピオネートを用いた以外は
全て実施例1と同じ方法で加熱処理し、重合率を測定し
た。結果を表1に示す。
【0026】実施例6 モノマーにエチルカルビトールアクリレートを用いた以
外は全て実施例1と同じ方法で加熱処理し、重合率を測
定した。結果を表1に示す。
【0027】比較例5 重合禁止剤にフェノチアジンを用いた以外は全て実施例
6と同じ方法で加熱処理し、重合率を測定した。結果を
表1に示す。
【0028】実施例7 モノマーにエチルカルビトールアクリレートを用い、重
合禁止剤にジオクタデシルチオジプロピオネートを用い
た以外は全て実施例1と同じ方法で加熱処理し、重合率
を測定した。結果を表1に示す。
【0029】実施例8 モノマーにアクリル酸2−(2−シアノエトキシ)エチ
ルを用いた以外は全て実施例1と同じ方法で加熱処理
し、重合率を測定した。結果を表1に示す。
【0030】比較例6 重合禁止剤にフェノチアジンを用いた以外は全て実施例
8と同じ方法で加熱処理し、重合率を測定した。結果を
表1に示す。
【0031】実施例9 モノマーにアクリル酸3−(2−シアノエトキシ)プロ
ピルを用いた以外は全て実施例1と同じ方法で加熱処理
し、重合率を測定した。結果を表1に示す。
【0032】比較例7 重合禁止剤にフェノチアジンを用いた以外は全て実施例
9と同じ方法で加熱処理し、重合率を測定した。結果を
表1に示す。
【0033】実施例10 モノマーにスチレンを用い、加熱温度を90℃にした以
外は全て実施例1と同じ方法で加熱処理し、重合率を測
定した。結果を表1に示す。
【0034】比較例8 禁止剤にフェノチアジンを用いた以外は全て実施例10
と同じ方法で加熱処理し、重合率を測定した。結果を表
1に示す。
【0035】
【発明の効果】以上の結果により、本発明のチオエーテ
ル系化合物が重合禁止剤として極めて優れており、高重
合性モノマーの蒸留等に極めて有用であることが明らか
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されることを特徴
    とするチオエーテル系重合禁止剤。 S(R1−COOR22 (1) (式中、R1は炭素数1〜10のアルキレン基、R2は炭
    素数2〜20のアルキル基である。)
JP32751994A 1994-12-28 1994-12-28 重合禁止剤 Pending JPH08183745A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32751994A JPH08183745A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 重合禁止剤

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32751994A JPH08183745A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 重合禁止剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08183745A true JPH08183745A (ja) 1996-07-16

Family

ID=18200026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32751994A Pending JPH08183745A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 重合禁止剤

Country Status (1)

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JP (1) JPH08183745A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140069047A (ko) * 2011-09-30 2014-06-09 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 수지 조성물, 프리프레그 및 금속박 피복 적층판

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140069047A (ko) * 2011-09-30 2014-06-09 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 수지 조성물, 프리프레그 및 금속박 피복 적층판

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