JPH08183731A - 貼付材 - Google Patents
貼付材Info
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- JPH08183731A JPH08183731A JP33910594A JP33910594A JPH08183731A JP H08183731 A JPH08183731 A JP H08183731A JP 33910594 A JP33910594 A JP 33910594A JP 33910594 A JP33910594 A JP 33910594A JP H08183731 A JPH08183731 A JP H08183731A
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- JP
- Japan
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- woven fabric
- elastic fiber
- synthetic resin
- nonwoven fabric
- water
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリウレタンなどの弾性繊維で形成した不織
布の片面に粘着剤層を設ける。上記不織布には、その弾
性繊維と接着性を有するアクリル系合成樹脂などを含浸
処理する。含浸処理量は不織布の坪量の約1/5〜1/
2程度とする。上記含浸処理した不織布に撥水剤を付着
させて、撥水処理を行う。粘着剤層の上にはパッドを定
置することもできる。 【作用効果】 この貼付材には適度の展張作用が与えら
れており、患部の凹凸によく順応しながらしわを寄せる
ことなく貼付することができる。貼付後は適当な伸縮性
と粘弾性があって皮膚の動きにもよく順応し、防水性も
良好で患部をよく保護する。
布の片面に粘着剤層を設ける。上記不織布には、その弾
性繊維と接着性を有するアクリル系合成樹脂などを含浸
処理する。含浸処理量は不織布の坪量の約1/5〜1/
2程度とする。上記含浸処理した不織布に撥水剤を付着
させて、撥水処理を行う。粘着剤層の上にはパッドを定
置することもできる。 【作用効果】 この貼付材には適度の展張作用が与えら
れており、患部の凹凸によく順応しながらしわを寄せる
ことなく貼付することができる。貼付後は適当な伸縮性
と粘弾性があって皮膚の動きにもよく順応し、防水性も
良好で患部をよく保護する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として医療その他に
用いられる貼付材に関する。
用いられる貼付材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、傷を保護したり治療したりするた
めに皮膚表面に貼付して使用する貼付材は、皮膚表面の
凹凸によく馴染み、反復して起る皮膚の伸縮や屈曲に充
分に追従できるように、柔軟性に富む、防水性のフイル
ムその他のシ−トを用い、これの一面に粘着剤層を設け
たものを使用している。
めに皮膚表面に貼付して使用する貼付材は、皮膚表面の
凹凸によく馴染み、反復して起る皮膚の伸縮や屈曲に充
分に追従できるように、柔軟性に富む、防水性のフイル
ムその他のシ−トを用い、これの一面に粘着剤層を設け
たものを使用している。
【0003】しかしながら、上記シ−トは柔軟性に富ん
でいるために、全体に腰がなく、容易に折曲ったり、粘
着剤層同志が付着して使用できなくなることも多く、誰
でもが簡単に貼付けることがなかなかに難かしい。そこ
で、上記シ−トの対向する縁部に腰の強い丈夫な縁取り
片を設け、この縁取り片を持ってシ−トを展張状態に保
ちつつ皮膚表面に貼付け、その後で縁取り片をハサミで
切り除くようにしているが、ハサミで切り除くには手間
が要るし、皮膚を傷付ける虞もあって改善が望まれてい
る。
でいるために、全体に腰がなく、容易に折曲ったり、粘
着剤層同志が付着して使用できなくなることも多く、誰
でもが簡単に貼付けることがなかなかに難かしい。そこ
で、上記シ−トの対向する縁部に腰の強い丈夫な縁取り
片を設け、この縁取り片を持ってシ−トを展張状態に保
ちつつ皮膚表面に貼付け、その後で縁取り片をハサミで
切り除くようにしているが、ハサミで切り除くには手間
が要るし、皮膚を傷付ける虞もあって改善が望まれてい
る。
【0004】また、上記シ−トの粘着剤層を覆う剥離紙
とは別に、粘着剤層とは反対側のシート面に丈夫なプラ
スチックシ−ト製のアプリシ−トを仮着しておき、上記
剥離紙を剥して粘着剤層を露出させ、アプリシ−トを仮
着したままの状態で所望の皮膚表面に貼付け、その後で
アプリシ−トを剥し取るようにするものも知られてい
る。このものでは、上記アプリシ−トによって、上記シ
−トが展張状態に保たれているので粘着剤層同志が付着
するようなことはないけれども、シ−ト全体が曲り難く
なって凹凸のある皮膚表面には上手に貼付けることがで
きないこともあり、未だ充分に満足の行くものではな
い。
とは別に、粘着剤層とは反対側のシート面に丈夫なプラ
スチックシ−ト製のアプリシ−トを仮着しておき、上記
剥離紙を剥して粘着剤層を露出させ、アプリシ−トを仮
着したままの状態で所望の皮膚表面に貼付け、その後で
アプリシ−トを剥し取るようにするものも知られてい
る。このものでは、上記アプリシ−トによって、上記シ
−トが展張状態に保たれているので粘着剤層同志が付着
するようなことはないけれども、シ−ト全体が曲り難く
なって凹凸のある皮膚表面には上手に貼付けることがで
きないこともあり、未だ充分に満足の行くものではな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、このような柔
軟性に富んでいるシ−トを皮膚表面などの所望の位置に
しわを寄せることもなく的確に貼付けることができ、ま
た貼付けた後でも体の動き等につれてこれに順応でき、
また防水性もあって患部を充分に保護することができる
ような貼付材を得ようとするものである。
軟性に富んでいるシ−トを皮膚表面などの所望の位置に
しわを寄せることもなく的確に貼付けることができ、ま
た貼付けた後でも体の動き等につれてこれに順応でき、
また防水性もあって患部を充分に保護することができる
ような貼付材を得ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、弾性繊維で作
った不織布の一面に粘着剤層を形成し、この不織布の弾
性繊維と接着できるようにした合成樹脂をその表面より
内方に向けて含浸させ、これに撥水処理を施すようにす
る。また、上記粘着剤層の上には、適宜傷などに当接し
得るような適当な大きさのパッドを位置させるようにす
る。
った不織布の一面に粘着剤層を形成し、この不織布の弾
性繊維と接着できるようにした合成樹脂をその表面より
内方に向けて含浸させ、これに撥水処理を施すようにす
る。また、上記粘着剤層の上には、適宜傷などに当接し
得るような適当な大きさのパッドを位置させるようにす
る。
【0007】以下、本発明について更に詳細に述べる
と、弾性繊維製不織布には、ポリウレタン弾性繊維、ポ
リアクリル弾性繊維その他の弾性繊維を用いた不織布を
使用することができ、その坪量も約20〜150g/m
2 程度、好ましくは約30〜100g/m2 程度にする
とよい。上記ポリウレタン弾性繊維製の不織布として
は、下記の如き特性を有するものが好適に用いられる。 坪量 30〜150g/m2 厚み 0.14〜0.54mm 100%伸長・応力 65〜480g/cm 100%伸長・回復率 90% 破断強度 0.20〜1.70kg/cm 破断伸度 360〜500% こうしたポリウレタン弾性繊維製不織布としては、例え
ば、ポリウレタン弾性フィラメントが積層され、そのフ
ィラメントの接触点が該フィラメント自体によって接合
されているようなもので、タピルス(ト−ネンタピルス
(株)製)、エスパンシオ−ネ(鐘紡(株)製)その他
が好適に使用できる。
と、弾性繊維製不織布には、ポリウレタン弾性繊維、ポ
リアクリル弾性繊維その他の弾性繊維を用いた不織布を
使用することができ、その坪量も約20〜150g/m
2 程度、好ましくは約30〜100g/m2 程度にする
とよい。上記ポリウレタン弾性繊維製の不織布として
は、下記の如き特性を有するものが好適に用いられる。 坪量 30〜150g/m2 厚み 0.14〜0.54mm 100%伸長・応力 65〜480g/cm 100%伸長・回復率 90% 破断強度 0.20〜1.70kg/cm 破断伸度 360〜500% こうしたポリウレタン弾性繊維製不織布としては、例え
ば、ポリウレタン弾性フィラメントが積層され、そのフ
ィラメントの接触点が該フィラメント自体によって接合
されているようなもので、タピルス(ト−ネンタピルス
(株)製)、エスパンシオ−ネ(鐘紡(株)製)その他
が好適に使用できる。
【0008】上記不織布の一面には粘着剤層を形成して
おり、この粘着剤としては天然ゴム系、アクリル系、シ
リコン系その他の適宜の粘着剤を使用することができ
る。この粘着剤には透湿性、通気性を有するものを使用
すると更に好ましく、不織布の全面に塗布することがで
きる。また、透湿性、通気性の無いものでも、不織布の
周縁部に一定の幅で枠状に塗布すると共に、その枠状の
内側には点状、縞状その他のパタ−ンによって塗布する
ようにするとよい。
おり、この粘着剤としては天然ゴム系、アクリル系、シ
リコン系その他の適宜の粘着剤を使用することができ
る。この粘着剤には透湿性、通気性を有するものを使用
すると更に好ましく、不織布の全面に塗布することがで
きる。また、透湿性、通気性の無いものでも、不織布の
周縁部に一定の幅で枠状に塗布すると共に、その枠状の
内側には点状、縞状その他のパタ−ンによって塗布する
ようにするとよい。
【0009】上記弾性繊維製不織布には、その弾性繊維
と親和性、接着性のある合成樹脂をその表面側より内方
に向けて含浸させている。この合成樹脂には、上記弾性
繊維と接着できるように適宜の接着剤を混合して使用す
ることができるが、上記ポリウレタン弾性繊維やポリア
クリル弾性繊維を使用した不織布の場合には、ウレタン
系樹脂、アクリル系樹脂を使用すると上記不織布の繊維
(フィラメント)との接着性が良く、不織布と良好な密
着状態を得るために別の接着剤を使用する必要が無くて
便利であり、これらの樹脂はその分子量が約1000〜
100000程度と比較的低く、適度に粘性を有してい
るようなものが好ましい。
と親和性、接着性のある合成樹脂をその表面側より内方
に向けて含浸させている。この合成樹脂には、上記弾性
繊維と接着できるように適宜の接着剤を混合して使用す
ることができるが、上記ポリウレタン弾性繊維やポリア
クリル弾性繊維を使用した不織布の場合には、ウレタン
系樹脂、アクリル系樹脂を使用すると上記不織布の繊維
(フィラメント)との接着性が良く、不織布と良好な密
着状態を得るために別の接着剤を使用する必要が無くて
便利であり、これらの樹脂はその分子量が約1000〜
100000程度と比較的低く、適度に粘性を有してい
るようなものが好ましい。
【0010】上記合成樹脂を不織布に含浸させると、不
織布の表面側より繊維に付着して繊維間の隙間を埋め、
その隙間のサイズが小さくなる。合成樹脂の含浸処理量
は、通例、上記弾性繊維製不織布の坪量の約1/5〜1
/2程度とするのが好ましく、処理したものには上記弾
性繊維に基づくゴム弾性的な性質と、プラスチックフイ
ルム様の粘性的な性質が付与されて、両者の中間的な性
質が見られるようになる。
織布の表面側より繊維に付着して繊維間の隙間を埋め、
その隙間のサイズが小さくなる。合成樹脂の含浸処理量
は、通例、上記弾性繊維製不織布の坪量の約1/5〜1
/2程度とするのが好ましく、処理したものには上記弾
性繊維に基づくゴム弾性的な性質と、プラスチックフイ
ルム様の粘性的な性質が付与されて、両者の中間的な性
質が見られるようになる。
【0011】この場合、含浸処理量が約1/5以下であ
ると繊維間の隙間を埋めて、その隙間のサイズを小さく
する作用が低くなり、かつ弾性繊維製不織布のゴム弾性
を適度に抑え、軟質ポリ塩化ビニルフイルム様の好適な
粘性を付与することができなくなる。また、約1/2以
上であると、弾性繊維製不織布が持っている上記ゴム弾
性が低くなって、不織布らしさが失われて硬いシ−ト状
に近いものとなる。
ると繊維間の隙間を埋めて、その隙間のサイズを小さく
する作用が低くなり、かつ弾性繊維製不織布のゴム弾性
を適度に抑え、軟質ポリ塩化ビニルフイルム様の好適な
粘性を付与することができなくなる。また、約1/2以
上であると、弾性繊維製不織布が持っている上記ゴム弾
性が低くなって、不織布らしさが失われて硬いシ−ト状
に近いものとなる。
【0012】上記合成樹脂を含浸させるには、この合成
樹脂の液浴中に弾性繊維製不織布を浸漬し、液浴外に出
たところで一定圧の加圧ロ−ラ−間で絞って所望の含浸
量としたり、上記粘着剤層を一面に形成した弾性繊維製
不織布の他面側にキスロ−スで合成樹脂を塗布し、その
後でメイヤ−バ−で余量を掻き落として所望の含浸量に
するなど、適当な方法で含浸させることができる。
樹脂の液浴中に弾性繊維製不織布を浸漬し、液浴外に出
たところで一定圧の加圧ロ−ラ−間で絞って所望の含浸
量としたり、上記粘着剤層を一面に形成した弾性繊維製
不織布の他面側にキスロ−スで合成樹脂を塗布し、その
後でメイヤ−バ−で余量を掻き落として所望の含浸量に
するなど、適当な方法で含浸させることができる。
【0013】上記の合成樹脂を含浸させた弾性繊維製不
織布には、その表面側より撥水処理を行う。この処理
は、フッ素系撥水剤、シリコン系撥水剤その他の撥水剤
を使用して行うとよい。上記した弾性繊維製不織布に対
する合成樹脂の含浸処理によって、不織布の繊維間の隙
間はその表面側で小さくなっており、これによって毛細
管現象による吸水作用はむしろ含浸処理前よりも大きく
なっている。しかし、この状態において撥水処理を行う
と、上記狭くなった隙間に作用する撥水剤によって逆毛
細管作用を高め、良好な撥水性(耐水性)を得ることが
できる。
織布には、その表面側より撥水処理を行う。この処理
は、フッ素系撥水剤、シリコン系撥水剤その他の撥水剤
を使用して行うとよい。上記した弾性繊維製不織布に対
する合成樹脂の含浸処理によって、不織布の繊維間の隙
間はその表面側で小さくなっており、これによって毛細
管現象による吸水作用はむしろ含浸処理前よりも大きく
なっている。しかし、この状態において撥水処理を行う
と、上記狭くなった隙間に作用する撥水剤によって逆毛
細管作用を高め、良好な撥水性(耐水性)を得ることが
できる。
【0014】上記粘着剤層の上には、必要に応じて傷な
どの患部に当接するようなパッドを設けることがある。
このパッドは使用部位に応じて、大きなものを使用した
り、小さなものを使用したりするとよく、その厚味も適
宜選択することができる。また、このパッドは上記不織
布の伸縮に伴って、これに適度に追従できるようなもの
を使用すると更に好ましいことが多い。
どの患部に当接するようなパッドを設けることがある。
このパッドは使用部位に応じて、大きなものを使用した
り、小さなものを使用したりするとよく、その厚味も適
宜選択することができる。また、このパッドは上記不織
布の伸縮に伴って、これに適度に追従できるようなもの
を使用すると更に好ましいことが多い。
【0015】こうしたパッドは不織布、織物、編物、綿
その他のものを使用して作ることができ、患部に当接す
る表面側には薄いポリエチレンのようなプラスチックフ
イルムを重ねるようにすれば、傷口等に対する付着が防
止され一層好ましいものとなる。そして、このプラスチ
ックフイルムには孔を明けておくと、透湿性、通気性が
確保できて好都合なことが多い。また、この孔付プラス
チックフイルムを重ねる代りに、ナイロン糸のような血
液等の浸出液に固着しない繊維をネット状に編んだもの
を使用しても傷口等に対する付着の防止、透湿性、通気
性が確保される。
その他のものを使用して作ることができ、患部に当接す
る表面側には薄いポリエチレンのようなプラスチックフ
イルムを重ねるようにすれば、傷口等に対する付着が防
止され一層好ましいものとなる。そして、このプラスチ
ックフイルムには孔を明けておくと、透湿性、通気性が
確保できて好都合なことが多い。また、この孔付プラス
チックフイルムを重ねる代りに、ナイロン糸のような血
液等の浸出液に固着しない繊維をネット状に編んだもの
を使用しても傷口等に対する付着の防止、透湿性、通気
性が確保される。
【0016】上記した露出している粘着剤層の上は、一
枚または数枚に分けた剥離紙で覆うようにするとよい。
この剥離紙は使用する際には剥されるので、上記貼付材
を一定の形状に保って保存、保管できるように、紙や僅
かに剛性のあるプラスチックフイルムなどの丈夫なもの
を使用するとよい。
枚または数枚に分けた剥離紙で覆うようにするとよい。
この剥離紙は使用する際には剥されるので、上記貼付材
を一定の形状に保って保存、保管できるように、紙や僅
かに剛性のあるプラスチックフイルムなどの丈夫なもの
を使用するとよい。
【0017】こうした貼付材は、適宜剥離紙を剥し、パ
ッドの定置されているものではこれを傷部などに当てる
ようにしながら患部に粘着剤層を押当てるようにする
と、上記合成樹脂を含浸させた不織布によって適度の展
張作用が与えられているので、粘着剤層同志が付着する
ようなこともなく、さらに貼付材の全体が適度の伸縮性
を有しているので、患部に凹凸があってもその表面によ
く順応しながら、しわが寄ることもなくきれいに貼付け
たり、巻付けたりすることができる。
ッドの定置されているものではこれを傷部などに当てる
ようにしながら患部に粘着剤層を押当てるようにする
と、上記合成樹脂を含浸させた不織布によって適度の展
張作用が与えられているので、粘着剤層同志が付着する
ようなこともなく、さらに貼付材の全体が適度の伸縮性
を有しているので、患部に凹凸があってもその表面によ
く順応しながら、しわが寄ることもなくきれいに貼付け
たり、巻付けたりすることができる。
【0018】このとき、弾性に優れている弾性繊維性不
織布に合成樹脂を含浸させ、撥水処理を行っているの
で、その弾性が適度に弱められると共に、そこに必要な
粘性が付与され、ゴム輪のような強い巻締り感を感じさ
せることがないし、また一度伸びたらそのまま伸びっぱ
なしにもならず、軟質塩化ビニ−ル樹脂フイルムに似た
適度の粘弾性を有する貼付材として良好な特性が得られ
るので、皮膚の動きに追従しながらこれに圧迫感を与え
ることもなく覆い、巻回したものでは患部から抜け外れ
るようなこともない。
織布に合成樹脂を含浸させ、撥水処理を行っているの
で、その弾性が適度に弱められると共に、そこに必要な
粘性が付与され、ゴム輪のような強い巻締り感を感じさ
せることがないし、また一度伸びたらそのまま伸びっぱ
なしにもならず、軟質塩化ビニ−ル樹脂フイルムに似た
適度の粘弾性を有する貼付材として良好な特性が得られ
るので、皮膚の動きに追従しながらこれに圧迫感を与え
ることもなく覆い、巻回したものでは患部から抜け外れ
るようなこともない。
【0019】更に、こうして患部に貼付材を貼付けた状
態で、水が掛かったり、水中に入るようなことがあって
も、これは撥水処理されているので水は充分に撥かれ、
患部に水が浸透して行くようなこともなく、清潔に保た
れる。また、患部にかいた汗などは、貼付材の有する透
湿性によって適度に揮散されるし、通気性も保たれてい
るので、患部が蒸れて傷口などを悪化させることもな
く、傷口を保護しながら治癒を更に促すことができる。
態で、水が掛かったり、水中に入るようなことがあって
も、これは撥水処理されているので水は充分に撥かれ、
患部に水が浸透して行くようなこともなく、清潔に保た
れる。また、患部にかいた汗などは、貼付材の有する透
湿性によって適度に揮散されるし、通気性も保たれてい
るので、患部が蒸れて傷口などを悪化させることもな
く、傷口を保護しながら治癒を更に促すことができる。
【0020】
【実施例】下記するポリウレタン不織布1を用意する。 厚み 210μ 坪量 50g/m2 100%伸長・応力 160g/cm 100%伸長・回復率 90% 破断強度 0.51kg/cm 破断伸度 400%
【0021】この不織布1に対して、乾燥時20g/m
2 の割合で、ブチルアクリレート/2ーヒドロキシエチ
ルアクリレート/酢酸ビニル共重合体を主体とするアク
リル系樹脂2をその表面から含浸させ、他の一面に2ー
エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸を共重合体の
主成分とするアクリル系粘着剤を40μの厚さに塗布し
て粘着剤層3を形成した。上記の表面側(粘着剤層とは
反対面側)から1g/m2 の割合でポリジメチルシロキ
サンを主体とするシリコン系撥水剤4を塗布、付着させ
た。上記粘着剤層3の上には、坪量が約150g/m2
の伸縮性ポリエステル繊維を主体とする不織布5の表層
にナイロンネット6を熱溶着した厚さ約0.8mmのパッ
ド7を定置して貼付材8を得た。
2 の割合で、ブチルアクリレート/2ーヒドロキシエチ
ルアクリレート/酢酸ビニル共重合体を主体とするアク
リル系樹脂2をその表面から含浸させ、他の一面に2ー
エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸を共重合体の
主成分とするアクリル系粘着剤を40μの厚さに塗布し
て粘着剤層3を形成した。上記の表面側(粘着剤層とは
反対面側)から1g/m2 の割合でポリジメチルシロキ
サンを主体とするシリコン系撥水剤4を塗布、付着させ
た。上記粘着剤層3の上には、坪量が約150g/m2
の伸縮性ポリエステル繊維を主体とする不織布5の表層
にナイロンネット6を熱溶着した厚さ約0.8mmのパッ
ド7を定置して貼付材8を得た。
【0022】
(試料) 本発明品: 上記実施例に記載した貼付材であって、全
体を縦×横を45mm×90mmの大きさとし、その粘着剤
層側の中央部に縦×横を20mm×30mmとしたパッドを
位置させる。 比較例1: 上記実施例において、撥水剤処理をしない
もので、他は本発明品と同様にした。 比較例2: 上記実施例において、アクリル系樹脂の含
浸処理をしないもので、他は本発明品と同様にした。 比較例3: 上記実施例において、アクリル系樹脂の含
浸処理及び撥水剤処理をしないもので、他は本発明品と
同様にした。
体を縦×横を45mm×90mmの大きさとし、その粘着剤
層側の中央部に縦×横を20mm×30mmとしたパッドを
位置させる。 比較例1: 上記実施例において、撥水剤処理をしない
もので、他は本発明品と同様にした。 比較例2: 上記実施例において、アクリル系樹脂の含
浸処理をしないもので、他は本発明品と同様にした。 比較例3: 上記実施例において、アクリル系樹脂の含
浸処理及び撥水剤処理をしないもので、他は本発明品と
同様にした。
【0023】(試験方法)上記本発明品及び各比較例を
ガラス面に貼付し、顔料入りの水に浸して、その吸収状
態を観察した。 (試験結果) 本発明品: 浸水して12時間、パッドに吸水が見られ
なかった。 比較例1: 浸水直後にパッドが吸水した。パッド以外
のテープ部の吸水も多かった。 比較例2: 浸水して30分後にパッドへの吸水が見ら
れるようになった。 比較例3: 浸水直後にパッドの吸水が見られた。パッ
ド以外のテープ部の吸水は少なかった。
ガラス面に貼付し、顔料入りの水に浸して、その吸収状
態を観察した。 (試験結果) 本発明品: 浸水して12時間、パッドに吸水が見られ
なかった。 比較例1: 浸水直後にパッドが吸水した。パッド以外
のテープ部の吸水も多かった。 比較例2: 浸水して30分後にパッドへの吸水が見ら
れるようになった。 比較例3: 浸水直後にパッドの吸水が見られた。パッ
ド以外のテープ部の吸水は少なかった。
【0024】(考察)比較例1のアクリル系樹脂の含浸
処理をし、撥水剤処理を行わないものは、比較例3の両
方の処理を行わないよりも吸水し易くなっている。しか
し、吸水性の大きい比較例1のものも、これに撥水剤処
理を行って本発明品とすると12時間もの長時間吸水せ
ず、良好な防水性が得られている。
処理をし、撥水剤処理を行わないものは、比較例3の両
方の処理を行わないよりも吸水し易くなっている。しか
し、吸水性の大きい比較例1のものも、これに撥水剤処
理を行って本発明品とすると12時間もの長時間吸水せ
ず、良好な防水性が得られている。
【図1】本発明の実施例を示す平面図である。
【図2】図1のものを厚さ方向に大きく拡大し一部を省
略して示す断面図である。
略して示す断面図である。
1 不織布 2 含浸樹脂 3 粘着剤層 4 撥水剤 7 パッド 8 貼付材
Claims (3)
- 【請求項1】 弾性繊維製不織布を有し、該不織布の一
面に粘着剤層を形成し、上記弾性繊維製不織布にこの繊
維と接着するようにした合成樹脂をその表面より内方へ
含浸させ、これに撥水処理を施した貼付材。 - 【請求項2】 上記弾性繊維製不織布は、ポリウレタン
弾性繊維製不織布で形成され、該不織布の弾性繊維と接
着性を有するウレタン系合成樹脂またはアクリル系合成
樹脂を含浸させた請求項1記載の貼付材。 - 【請求項3】 上記弾性繊維製不織布に対する合成樹脂
の含浸処理量は、弾性繊維製不織布の坪量の1/5〜1
/2である請求項1または2記載の貼付材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33910594A JPH08183731A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 貼付材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33910594A JPH08183731A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 貼付材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08183731A true JPH08183731A (ja) | 1996-07-16 |
Family
ID=18324315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33910594A Pending JPH08183731A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 貼付材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08183731A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010005241A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Inoac Corp | 貼付材 |
-
1994
- 1994-12-28 JP JP33910594A patent/JPH08183731A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010005241A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Inoac Corp | 貼付材 |
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