JPH08181565A - 弾性表面波変換器 - Google Patents

弾性表面波変換器

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JPH08181565A
JPH08181565A JP32087194A JP32087194A JPH08181565A JP H08181565 A JPH08181565 A JP H08181565A JP 32087194 A JP32087194 A JP 32087194A JP 32087194 A JP32087194 A JP 32087194A JP H08181565 A JPH08181565 A JP H08181565A
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acoustic wave
surface acoustic
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reflectors
conductors
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Tsutomu Miura
務 三浦
Tomoharu Inoue
智晴 井上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性表面波変換器の周波数伝達特性を改善す
る。 【構成】 圧電基板11上に櫛歯状の入力電極12及び
出力電極13を相対向して配設する。入力電極11及び
出力電極12の各外側には、一対の反射器14,15を
相対向して設ける。反射器14,15は、両電極12,
13の各櫛歯部12c,12d,13c,13dに平行
かつ同一長の線状導体14a,15aと、これらの各両
端を連結する連結導体14b,15bとからなる。反射
器15の線状導体15aの間隔は反射器14の線状導体
14aの間隔より小さく設定されている。そのため、両
反射器14,15の反射係数が大きくかつフラットな帯
域部分が周波数軸においてずれて、両反射帯域の重なり
部分で規定される両反射器14,15の有効な総合反射
領域R3は狭くなり、弾性表面波変換器の周波数伝達特
性における不要な共振ピークが除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通常狭帯域フィルタと
して利用される弾性表面波変換器に係り、特に入力電極
及び出力電極の各外側に反射器を設けた弾性表面波変換
器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の弾性表面波変換器1は、
例えば図4に示すように、櫛歯状にそれぞれ形成した入
力電極3及び出力電極4を相対向させてなる圧電基板2
上に、前記両電極3,4の各外側にて前記両電極3,4
の櫛歯部に対して平行かつ一定間隔に配置した複数の線
状導体5aを有する一対の反射器5,5を設けてなる。
そして、両反射器5,5の線状導体5aの間隔を同一に
設定して、強い反射効果が得られるようにしていた。こ
の反射器5,5の反射係数の周波数特性は共に例えば図
5に示すようになり、また弾性表面波変換器1の伝達特
性は図6に示すようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記弾性表
面波変換器においては、図5に示すように、反射係数が
大きく(ほぼ「1」に等しく)かつフラットな帯域が広
く、すなわち反射器による有効な反射帯域が広くなり、
弾性表面波変換器の伝達特性において、図6の丸印A内
に示すように、不要な通過帯域内で共振によるピークが
生じる場合がある。これに対して、反射器の反射効率を
低下させることにより共振のピークを小さくすることは
できるが、このようにすると必要な通過帯域における弾
性表面波変換器の伝達損失が増大する。
【0004】本発明は、上記した問題を解決しようとす
るもので、反射器による有効な周波数領域を狭めて不必
要な帯域における共振ピークを抑制することにより伝達
特性の改善された弾性表面波変換器を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の構成上の特徴は、櫛歯状にそれぞれ形成した
入力電極及び出力電極を相対向させてなる圧電基板上
に、両電極の各外側にて両電極の各櫛歯部に対して平行
かつ一定間隔に配置した複数の線状導体からなる一対の
反射器をそれぞれ設けた弾性表面波変換器において、一
方の反射器の線状導体の間隔と他方の反射器の線状導体
の間隔とを異ならせたことにある。
【0006】
【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明にお
いては、反射係数の周波数特性は、反射器における複数
の線状導体の間隔に応じて周波数軸を移動するので、各
反射器による反射係数が大きく(ほぼ「1」に等しく)
かつフラットな周波数帯域部分が互いにずれる(図2の
反射帯域R1,R2を参照)。そして、両反射係数を総
合した総合反射係数が大きくかつフラットな周波数帯域
は前記両反射係数の大きな部分の重なり部分であること
から、総合反射係数の大きくかつフラットな周波数帯域
は狭められる。したがって、上記重なり部分の周波数帯
域以外の部分における共振ピークが抑制され、必要に応
じた狭い帯域幅にて伝達損失を大きくすることなく弾性
表面波変換器の周波数伝達特性を滑らかにすることがで
きる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
すると、図1は同実施例に係る弾性表面波変換器を概略
的に示した模式図である。
【0008】弾性表面波変換器10は、LiNbO3,LiTaO3,
水晶等の圧電材料を直方体状に形成した圧電基板11を
有し、同基板11上には、櫛歯状にそれぞれ形成された
入力電極12及び出力電極13が相対向して設けられて
いる。入力電極12は、圧電基板11の長手方向に平行
に延設された一対の基部12a,12bと、各基部12
a,12bからそれぞれ垂直かつ交互に延設された多数
の櫛歯からなる櫛歯部12c,12dとを備えている。
出力電極13も、入力電極12と同様に、圧電基板11
の長手方向に平行に延設された一対の基部13a,13
bと、各基部13a,13bからそれぞれ垂直かつ互い
に交差して延設された多数の櫛歯からなる櫛歯部13
c,13dとを備えている。
【0009】圧電基板11上に設けた入力電極12及び
出力電極13の各外側には、一対の反射器14,15が
相対向して設けられている。反射器14は、上記各櫛歯
部12c,12d,13a,13dに平行で同一長を有
する多数の線状導体14aと、各線状導体14aの各両
端を連結する一対の連結導体14bとにより長方形状に
形成されている。また、反射器15も、反射器14と同
様に、上記各櫛歯部12c,12d,13a,13dに
平行で同一長を有する多数の線状導体15aと、各線状
導体15aの各両端を連結する一対の連結導体15bと
により長方形状に形成されている。ただし、反射器14
における各線状導体14aの間隔d1 と反射器15にお
ける各線状導体15aの間隔d2 とを異ならせてある。
【0010】以上のように構成した弾性表面波変換器の
使用状態においては、図1に示すように、入力電極12
の基部12a,12bに高周波発信器21が接続される
とともに、出力電極13の基部13a,13b間に抵抗
22が接続されて、抵抗22の両端から出力信号を得る
ようにする。これにより、高周波発信器21からの高周
波電気信号は入力電極11にて弾性表面波に変換され、
同弾性表面波が圧電基板11上を出力電極13に伝搬し
て出力電極13にて再び電気信号に変換されて出力され
る。この場合、入力された高周波電気信号は、入力電極
12、出力電極13、反射器14,15等により、帯域
制限されかつ所定の周波数特性をもつ信号に変換されて
出力されることになる。
【0011】ここで、入力電極11によって変換された
弾性表面波は、出力電極12に向けて伝搬すると共に、
両反射器14,15によって反射される。そして、上記
のように、両反射器14、15は、各線状導体14aの
間隔d1 と各線状導体15aの間隔d2 とが異なってい
るため、両反射器14,15の反射係数が大きく(ほぼ
「1」に等しく)かつフラットな周波数帯域部分が周波
数軸上にてずれる。そして、両反射係数を総合した総合
反射係数が大きな周波数帯域は前記両反射係数の重なり
部分であることから、総合反射係数が大きな周波数帯域
は狭められる。したがって、上記重なり部分の周波数帯
域以外の部分すなわち弾性表面波変換器10の阻止帯域
における弾性表面波の共振によるピークが抑制され、必
要に応じた狭い帯域幅にて伝達損失を大きくすることな
く弾性表面波変換器10の周波数伝達特性を滑らかにす
ることができる。
【0012】このことを、下記仕様の弾性表面波変換器
10を用いたシミュレーション結果により示す。
【0013】 (仕様) 圧電基板11の材料 : 水晶 入力電極12の櫛歯の交差長 : 1700μm 櫛歯の本数 : 397本 櫛歯間距離(電極ピッチ) : 15.790μm 出力電極13の櫛歯の交差長 : 1700μm 櫛歯の本数 : 397本 櫛歯間距離(電極ピッチ) : 15.790μm 反射器14の線状導体長 : 1700μm 線状導体数 : 300本 線状導体間距離(電極ピッチ): 15.822μm 反射器15の線状導体長 : 1700μm 線状導体数 : 300本 線状導体間距離(電極ピッチ): 15.735μm このように構成した弾性表面波変換器10によれば、反
射器14の反射係数の周波数特性は図2の実線で示すよ
うにほぼ99.4〜100.2MHz の範囲にてほぼ
「1」となり、同反射器14による有効な反射帯域は図
示R1となる。一方、反射器15の反射係数の周波数特
性は図2の一点鎖線で示すようにほぼ100.0〜10
0.8MHz の範囲にてほぼ「1」となり、同反射器15
による有効な反射帯域は図示R2となる。すなわち、反
射器15による有効な反射帯域R2は反射器14による
反射帯域R1から約0.6MHz だけ高周波側に移動して
いる。その結果、両反射器14、15の反射係数が大き
な(ほぼ「1」に等しい)反射領域R3は、両反射帯域
R1,R2の重なり部分であるほぼ99.9〜100.
2MHzの狭い範囲となる。
【0014】このように反射器の有効な反射帯域R3が
狭められたことにより、弾性表面波変換器10の周波数
伝達特性は図3に示すように改良された。すなわち、図
6に示す従来の弾性表面波変換器10の周波数伝達特性
において存在した共振のピーク(丸印A内)が、図3の
丸印B内に示すように除去された。その結果、上記実施
例によれば、必要に応じた狭い帯域幅にて伝達損失を大
きくすることなく弾性表面波変換器10の周波数伝達特
性を滑らかにすることができる。
【0015】なお、上記実施例においては、反射器1
4,15の複数の線状導体14a,15aの各両端を連
結導体14b,15bによりそれぞれ接続するようにし
たが、この連結導体14b,15bは圧電基板11とし
て水晶又はLiTaO3を用いた場合における反射効率を高め
るために用いたもので、水晶又はLiTaO3を用いた圧電基
板11であっても反射効率をそれほど高める必要のない
場合には連結導体14b,15bは不要であって反射器
14,15を単に複数の線状導体14a,15aのみで
構成するようにしてもよい。また、圧電基板11として
LiNbO3を用いた場合には、線状導体14a,15aの各
両端を連結導体14b,15bにより短絡した場合の反
射効率と短絡しない場合の反射効率とは弾性表面波変換
器10の設計仕様に応じて変化するので、同仕様に応じ
て連結導体14b,15bを適宜設けたり設けなかった
りするとよい。
【0016】さらに、弾性表面波変換器10の各部の寸
法、形状等については上記実施例に限るものではなく、
目的用途等に応じて適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る弾性表面波変換器を概
略的に示す模式図である。
【図2】同弾性表面波変換器の反射器の反射係数の周波
数特性を示すグラフである。
【図3】同弾性表面波変換器の周波数伝達特性を示すグ
ラフである。
【図4】従来例に係る弾性表面波変換器を概略的に示す
模式図である。
【図5】同弾性表面波変換器の反射器の反射係数の周波
数特性を示すグラフである。
【図6】同弾性表面波変換器の周波数伝達特性を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10…弾性表面波変換器、11…圧電基板、12…入力
電極、12a,12b…基部、12c,12d…櫛歯
部、13…出力電極、13a,13b…基部、13c,
13d…櫛歯部、14…反射器、14a…線状導体、1
4b…連結導体、15…反射器、15a…線状導体、1
5b…連結導体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 櫛歯状にそれぞれ形成した入力電極及び
    出力電極を相対向させてなる圧電基板上に、前記両電極
    の各外側にて前記両電極の各櫛歯部に対して平行かつ一
    定間隔に配置した複数の線状導体からなる一対の反射器
    をそれぞれ設けた弾性表面波変換器において、一方の反
    射器の線状導体の間隔と他方の反射器の線状導体の間隔
    とを異ならせたことを特徴とする弾性表面波変換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005050837A1 (ja) * 2003-11-21 2007-06-14 松下電器産業株式会社 弾性表面波フィルタ
WO2023074373A1 (ja) * 2021-10-29 2023-05-04 株式会社村田製作所 弾性波共振子、弾性波フィルタ装置およびマルチプレクサ

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JPWO2005050837A1 (ja) * 2003-11-21 2007-06-14 松下電器産業株式会社 弾性表面波フィルタ
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