JPH08180861A - 電池用水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 - Google Patents

電池用水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池

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JPH08180861A
JPH08180861A JP6337360A JP33736094A JPH08180861A JP H08180861 A JPH08180861 A JP H08180861A JP 6337360 A JP6337360 A JP 6337360A JP 33736094 A JP33736094 A JP 33736094A JP H08180861 A JPH08180861 A JP H08180861A
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hydrogen storage
battery
storage alloy
hydrogen
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JP6337360A
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English (en)
Inventor
Takao Sawa
孝雄 沢
Fumiyuki Kawashima
史行 川島
Shusuke Inada
周介 稲田
Takamichi Inaba
隆道 稲葉
Masami Okamura
正己 岡村
Noriaki Sato
典昭 佐藤
Toshiya Sakamoto
敏也 坂本
Hiroyuki Hasebe
裕之 長谷部
Yoshiyuki Isozaki
義之 五十崎
Tomohisa Arai
智久 新井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い電極容量および良好な初期活性とともに、
特に電池の長寿命化を実現することが可能な電池用水素
吸蔵合金,その製造方法およびその合金を使用したニッ
ケル水素二次電池を提供する。 【構成】本発明に係る電池用水素吸蔵合金は、一般式R
Nia b c は(但し、RはY(イットリウム)を
含む希土類元素から選択される少なくとも1種の元素、
MはCo,Mn,Al,Ti,Zr,Hf,V,Nb,
Ta,Cr,Mo,W,Fe,Cu,Zn,Ga,I
n,Si,Ge,SnおよびSbから選択される少なく
とも1種の元素、a,b,cはそれぞれ原子比で3.0
≦a≦5.0,0.5≦b≦2.0,0.001≦c≦
0.5,4.5≦a+b+c≦5.5である)で表わさ
れる組成を有することを特徴とする。またほう素(B)
を原子比で0.5以下の割合で添加するとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電池用水素吸蔵合金,
その製造方法およびその合金を使用したニッケル水素電
池に係り、特に合金を電池の負電極に使用した場合にお
いて、高い電極容量(電池容量)および繰返しの使用に
耐える長寿命特性(長サイクル特性)を共に満足させる
ことが可能な電池用水素吸蔵合金,その製造方法および
ニッケル水素二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の進歩による省電力化、
実装技術の進歩により従来では予想し得なかった電子機
器が小型化およびポータブル化されてきている。それに
伴い、前記電子機器の電源である二次電池に対する高容
量化,長寿命化,放電電流の安定化が特に要求されてい
る。例えばパーソナル化、ポータブル化が進むOA機
器,電話機,AV機器においては、特に小型軽量化,お
よびコードレスでの機器使用時間の延伸などの目的で高
性能電池の開発が所望されている。このような要求に対
応する電池として、従来の焼結式ニッケルカドミウム電
池の電極基板を三次元構造体とした非焼結式ニッケルカ
ドミウム電池が開発されたが、顕著な容量増加は達成さ
れていない。
【0003】そこで、近年、負極として水素吸蔵合金粉
末を集電体に固定した構造のものを使用したアルカリ二
次電池(ニッケル水素二次電池)が提案され、脚光を浴
びている。このニッケル水素電池に使用される負極は、
一般に、下記の手順で製造される。すなわち、高周波溶
解法やアーク溶解法などによって水素吸蔵合金を溶解し
た後に、冷却・粉砕し、得られた粉砕粉に導電剤や結合
剤を添加して混練物を形成し、この混練物を集電体に塗
布または圧着して製造される。この水素吸蔵合金を使用
した負極は、従来の代表的なアルカリ二次電池用負極材
料であるカドミウムに比較し、単位重量当りまたは単位
容積当りの実効的なエネルギ密度を大きくすることがで
き、電池の高容量化を可能とする他、毒性が少なく環境
汚染のおそれが少ないという特徴を持っている。
【0004】しかしながら、水素吸蔵合金を含む負極
は、二次電池に組み込まれた状態において電解液である
濃厚なアルカリ水溶液に浸漬される他、特に過充電時に
は正極より発生する酸素に曝されるため、水素吸蔵合金
が腐食して電極特性が劣化し易い。さらに、充放電時に
おいて前記水素吸蔵合金中への水素の吸蔵、放出に伴っ
て体積が膨張、収縮するため、水素吸蔵合金に割れを生
じ、水素吸蔵合金粉末の微粉化が進行する。水素吸蔵合
金の微粉化が進行すると、水素吸蔵合金の比表面積が加
速度的に増加するため、水素吸蔵合金表面のアルカリ性
電解液による劣化面積の割合が増加する。しかも、水素
吸蔵合金粉末と集電体との間の導電性も劣化するため、
サイクル寿命が低下する上に電極特性も劣化する。
【0005】そこで、上述した問題を解決するために水
素吸蔵合金を多元化したり、水素吸蔵合金粉末表面また
は水素吸蔵合金を含む負極表面にニッケル薄膜や銅薄膜
をめっき法、蒸着法等により付着させ電解液と直接接触
しないようにして耐食性を向上させたり、機械的強度を
増加させて割れを防止したり、あるいはアルカリ溶液中
へ浸漬後、乾燥させることにより水素吸蔵合金表面の劣
化を抑制したりという方法が提案されているが、必ずし
も十分な改善を図ることができず、却って電極容量の低
下を招く場合があった。
【0006】上記アルカリ二次電池に用いられる水素吸
蔵合金として、LaNi5 で代表されるAB5 系合金が
ある。この六方晶構造を有する合金系を使用した負極
は、従来の代表的なアルカリ二次電池用負電極材料であ
るカドミウムを使用した場合と比較して、電池の単位重
量または単位容積当りの実効的なエネルギ密度を大きく
することが可能であり、電池の高容量化を可能とする上
に、カドミウム公害等の環境汚染を発生するおそれも少
なく、電池特性も良好であるという特徴を有している。
また上記AB5 系合金を使用した電池では大電流放電が
可能であるという長所がある。ちなみにLm−Ni−C
o−Al系合金(LmはLa富化ミッシュメタル)から
成るAB5 系水素吸蔵合金の電極容量は200mAh/
g未満という低い状態であり、また充放電によるサイク
ル寿命は400サイクル程度である。また上記AB5
合金を使用した電池では放電電流を高く設定できる長所
がある。しかしながら、昨今の技術的要求水準である電
極容量およびサイクル寿命を共に満足する段階には到達
していない。
【0007】そこで上記AB5 系水素吸蔵合金を使用し
た電池の電極容量を増加するために、Aサイトの含有比
率を相対的に高める手法も採用されている。この手法に
よれば電極容量を3割程度増加させることができる反
面、充放電のサイクル寿命が短縮される欠点がある。
【0008】またAサイトの構成材となるミッシュメタ
ル(Mm:Laを10〜50wt%,Ceを30〜60
wt%,Prを2〜10wt%,Ndを10〜45wt
%等を含有する希土類元素の混合体)中のLa含有量を
高める手法も採用されている。すなわちミッシュメタル
中のCe元素を減少せしめてLa含有量を相対的に高め
たミッシュメタルを使用することにより、電極容量を3
割程度増大することも可能である。しかしながら、この
場合もサイクル寿命を長期化することは困難であった。
【0009】このように従来から二次電池を評価する基
準特性として、放電容量,サイクル寿命および放電電圧
が特に重視されていた。これらの特性のうち、放電電圧
は、ニッケル水素二次電池の場合、正極のニッケル酸化
物の酸化還元反応および負極の水素反応により、ほぼ決
定されてしまうため、水素吸蔵合金を改良しても放電電
圧が大きく変化することは少ない。一方、実際に水素吸
蔵合金を改良して大きく改善される電池特性としては、
放電容量およびサイクル寿命の2大特性がある。
【0010】またこれらの特性以外に、水素吸蔵合金を
改良することにより改善される電池特性として、容量立
上り性(活性化の容易さ)がある。すなわち電池組立後
において僅かな回数の活性化操作(充放電操作)のみで
所定の高い電極容量が即時に得られるという特性であ
る。この容量立上り性は製品としての電池をユーザが使
用する上では注目する必要がない特性であるが、この容
量立上り性が不良であると電池の製造工数が増大し、電
池の製造コストを大きく引き上げる要因になるため、メ
ーカーサイドで電池設計を行なう場合に、重視される特
性の1つとなる。
【0011】従来の主たる使用用途となっているハンデ
ィカムコーダやセルラーホンに装着する電池において
は、上記の放電容量、サイクル寿命および容量立上り性
の3大特性に注目して改善することにより、最終ユーザ
の要求を充分に満足する電池とすることが可能となると
ともに、電池自体の製造コストも低減することが可能と
なった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら現在まで
にポータブル機器の普及が急速に進み、機器の駆動用電
源となる電池の長寿命化要求はさらに一層の高まりを呈
しており、従来の電池のサイクル寿命では対応が困難に
なりつつある。
【0013】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、高い電極容量とともに、特に電池の長
寿命化を実現することが可能な電池用水素吸蔵合金,そ
の製造方法およびその合金を使用したニッケル水素二次
電池を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願発明者らは電池の長寿命化を阻害する要因を究明し
た。その結果、特に負極に用いられている水素吸蔵合金
が、電池の充放電時に微粉化したり、微粉化した水素吸
蔵合金が強アルカリ性電解液によって腐食したり、電解
液によって合金表面に水酸化物が形成されて電池機能が
低下することが大きな阻害要因となっていることを突き
止めた。
【0015】そして上記阻害要因を解消する方策を種々
検討した。その結果、水素吸蔵合金中に微量のリン
(P)を添加することにより、合金の微粉化による電池
特性の劣化を効果的に防止できることを見出した。すな
わち、Pは合金粒子表面に耐食性に優れた不動態皮膜を
形成することを促進する元素であり、水素の吸収と放出
との繰返しによって合金粒子が割れて新たな合金表面が
露出した場合においても、その露出表面にPの触媒作用
によって不動態皮膜が迅速に形成される。そのため露出
表面における希土類元素などの構成元素の酸化腐食が防
止でき、また露出表面から構成元素が溶出することを防
止でき、結果として合金全体の耐食性が高まり、合金の
さらなる微粉化が防止でき、この合金を負極材料として
使用した電池の長寿命化に極めて有効であることが判明
した。またPは格子欠陥の形成を促進する作用を発揮
し、高容量化が図れるとともに、水素吸蔵放出に伴う割
れの防止に役立つ。さらに添加したPの一部は主相に固
溶せず、粒界に化合物相を形成し、合金の微粉化を抑制
する効果も発揮することが判明した。
【0016】なお従来から自己放電を抑制し、残存容量
を大きくすることを目的として、Pを添加した水素吸蔵
合金がある。しかしながら、この場合、Pは水素吸蔵合
金相内に粒塊を形成しており、この状態では水素吸蔵合
金電極の充放電のサイクル寿命を長期化する効果はな
い。
【0017】本発明では、Pを配合した溶融状態の合金
を100℃/秒以上の冷却速度で急冷することにより、
Pを主相中に均一に固溶させた合金組織あるいはPを主
相中に固溶させとともに一部のPを含む化合物を粒界に
均一に分散させた合金組織を形成し、これにより合金電
極の長寿命化を図っている。上記のようなP固溶組織あ
るいはP化合物が均一分散した粒界層を有する組織は、
X線マイクロアナライザ(EPMA)等の分析手段によ
って確認できる。
【0018】また上記Pに加えて微量のほう素(B)を
合金中に添加することによって、ほう素を含む高硬度相
が粒界に析出し、この高硬度相が隣接する合金粒子を高
い結合強度で相互に接合する作用を発揮するため、水素
吸蔵合金の微粉化劣化を効果的に抑制することができ、
水素吸蔵合金を使用した電池の寿命を飛躍的に延ばすこ
とができるという知見を得た。本発明は上記知見に基づ
いて完成されたものである。
【0019】すなわち本発明に係る第1の電池用水素吸
蔵合金は、一般式R Nia bc は(但し、RはY
(イットリウム)を含む希土類元素から選択される少な
くとも1種の元素、MはCo,Mn,Al,Ti,Z
r,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Fe,C
u,Zn,Ga,In,Si,Ge,SnおよびSbか
ら選択される少なくとも1種の元素、a,b,cはそれ
ぞれ原子比で3.0≦a≦5.0,0.5≦b≦2.
0,0.001≦c≦0.5,4.5≦a+b+c≦
5.5である)で表わされる組成を有することを特徴と
するAB5 系の電池用水素吸蔵合金である。
【0020】また本発明に係る第2の電池用水素吸蔵合
金は、一般式R Nia b cd (但し、RはY
(イットリウム)を含む希土類元素から選択される少な
くとも1種の元素、MはCo,Mn,Al,Ti,Z
r,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Fe,C
u,Zn,Ga,In,Si,Ge,SnおよびSbか
ら選択される少なくとも1種の元素、a,b,c,dは
それぞれ原子比で3.0≦a≦5.0,0.5≦b≦
2.0,0.001≦c≦0.5,0<d≦0.5,
4.5≦a+b+c+d≦5.5である)で表わされる
組成を有することを特徴とするAB2 系の電池用水素吸
蔵合金である。
【0021】さらに上記第1および第2の電池用水素吸
蔵合金において、一般式中、Pの原子比cを0.005
〜0.2の範囲に設定するとともに、MとしてのCrの
原子比bを0.1〜0.5の範囲に設定するとよい。ま
た、原子比でNiを3.2〜4.5含有するとともに、
CoおよびMnをそれぞれ0.05以上含有することが
好ましい。
【0022】また本発明に係る電池用水素吸蔵合金の製
造方法は、上記のような所定の組成を有する合金溶湯を
冷却媒体と接触させて100℃/秒以上の冷却速度で急
冷凝固せしめることを特徴とする。この急冷凝固処理に
より、添加したPが合金組織中に初めて均一に分散し、
また粒界析出相も微細化されて電池の長寿命化を図るこ
とができる。
【0023】なお、上記のような溶湯急冷法によって調
製した合金中の内部歪みを除去して均質化を図るために
非酸化性雰囲気中で合金を温度400〜1000℃で1
〜10時間加熱する均質化熱処理を行うとよい。
【0024】また本発明に係るニッケル水素二次電池
は、上記所定の組成を有する水素吸蔵合金を含む負極
と,ニッケル酸化物を含む正極との間に電気絶縁性を有
するセパレータを介装して密閉容器内に収容し、この密
閉容器内にアルカリ電解液を充填したことを特徴とす
る。
【0025】本発明に係る電池用水素吸蔵合金は、Ca
Cu5 型の六方晶を主相として構成されており、必須元
素であるリン(P)が合金組織内に均一に固溶した合
金、またはPの一部が粒界にP化合物として析出した合
金である。図4および図5は本発明に係る水素吸蔵合金
の粒子構造を示すEPMA写真である。図4は、主相中
にPが均一に固溶した合金組織を示す一方、図5は主相
中にPが固溶するとともに、一部のPが化合物として粒
界に析出した合金組織を示す。
【0026】Niは希土類成分(R)と合金化されて、
耐食性に優れた希土類−Ni系水素吸蔵合金を形成する
ための基本元素であり、原子比aが3.0〜5.0の範
囲となるように添加される。上記Niの原子比の範囲内
において、密閉型電池における水素吸蔵平衡圧を適正に
設定することができるが、3.2〜4.5の範囲におけ
るNi添加量がより好ましい。
【0027】Pは合金表面に耐食性に優れた不動態皮膜
を形成することを促進し、また、格子欠陥の形成をある
程度促進して水素の吸蔵放出を容易にするとともに、さ
らには化合物を粒界に析出させることによって粒界強度
を高め、最終的に電池の長寿命化を図る上で極めて有効
な元素である。上記不動態皮膜の形成によって、合金表
面における構成元素の酸化腐食や溶出が防止でき、結果
として合金の耐食性が高まり、微粉化の進展が阻止さ
れ、この合金を使用した電池の長寿命化を図ることがで
きる。上記Pの添加量は原子比で0.001〜0.5の
範囲に設定される。添加量が0.001未満の場合に
は、上記不動態皮膜を均一に形成することが困難であ
り、合金の耐食性の向上および電池の長寿命化を図るこ
とが困難である。一方、添加量が0.5を超えると、合
金が脆化して微粉化が進行し易くなり、長寿命化を図る
ことが困難になる。そのためPの添加量は上記範囲に設
定されるが、0.005〜0.1の範囲がより好まし
い。
【0028】なお、原子半径が大きいP元素を合金元素
として添加した場合には、P元素が合金組織内におい
て、ある程度集合して大きな粒塊を形成し、合金相内に
分散した状態で存在し易い。このようなPの粒塊では合
金表面に均一な不動態皮膜を形成する作用は極めて少な
い。したがって合金粒子は冷却速度が大きい超急冷法に
よって製造し、合金相内にP元素を均一に固溶させる方
法で製造することが望ましい。
【0029】一方、M成分のうちのCrは合金相中に不
動態相を形成し易く、耐食性を改善できる元素である
が、原子比が0.005〜0.1のPと0.05〜0.
5のCrとを共存させることにより、少量のCr含有量
の場合においても、均一で十分な量の不動態皮膜を合金
表面に形成することができる。
【0030】本発明に係る電池用水素吸蔵合金の一般式
R Nia b c またはR Niab c d におい
てR部分をAサイトとする一方、Nia b c または
Niab c d 部分をBサイトとし、a+b+cまた
はa+b+c+dをXとした場合、本発明に係る水素吸
蔵合金は、一般式ABxで表わされ、Bサイトの組成比
率Xが4.5〜5.5の範囲に設定されたAB5 系合金
である。Bサイトの組成比率Xが上記範囲外になると、
合金中にAB4.5 〜5.5 以外の相(例えばAB,A
3 ,A2 7 等から成る相およびBサイトを構成する
元素単体から成る相[以下第2相という])の生成量が
増大する。
【0031】合金中にABx からなる相以外の第2相が
多くなると、水素吸蔵合金中に上記第2相を含む2種以
上の異種組成の合金相が互いに接する割合が高くなる。
このような異種組成の合金相同士の界面は、機械的強度
が弱く、この界面を起点として、水素の吸蔵・放出に伴
い割れが発生し易くなる。
【0032】また上記界面には、偏析が生じ易く、その
偏析物を起点として水素吸蔵合金の腐食が生じ易くな
る。さらに、前記第2相は電極使用条件下において、A
x に比べて水素の吸蔵量が少なく、前記第2相が多い
合金を電極として使用すると、単位体積当りの電極容量
が低下する。いずれにしろ水素吸蔵合金を電極材として
使用した場合において、電極容量および寿命の低下を引
き起こす。
【0033】結局、前記Xの値を限定したのは次のよう
な理由によるのである。前記Xを下限未満にすると電池
の充放電時の腐食が少なく、また割れや微粉化し難い水
素吸蔵合金を得ることができなくなる。一方、前記xが
上限を超えると通常の工業的にとり得る合金作製方法に
よっては第2相の生成が認められ、水素吸蔵合金の特性
を向上できなくなる。したがって、xの値は上記範囲に
それぞれ設定される。
【0034】また一般式R Nia b c またはR
Nia b c d で表わされる合金のRサイト成分
は、水素化物を形成するために必要な成分であり、具体
的にはYを含む希土類元素(具体的にはY,La,C
e,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,D
y,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)のうちから選ばれ
る少なくとも1種を示す。なお、高純度の希土類元素ま
たは単体の希土類元素は極めて高価である。そこで複数
の希土類元素の混合体である安価なミッシュメタル(以
下Lmと略記する。)を使用することにより水素吸蔵合
金の材料コストを大幅に低減することが可能である。上
記Lmとしては、通常La10〜70wt%,Ce0〜
50wt%,Pr2〜10wt%,Nd10〜80wt
%の組成のものが使用される。
【0035】また、一般式中のM成分はCo,Mn,A
l,Fe,Si,Cr,Cu,Ti,Zr,Hf,V,
Nb,Ta,Mo,W,Zn,Ga,In,Si,G
e,SbおよびSnから選ばれる少なくとも1種の元素
を示す。これらの元素は、水素の吸蔵放出平衡圧を適正
に設定したり、合金の寿命を延伸したり、電極容量を高
めたりする上で有効な元素である。上記M成分となる元
素のうち、Co,Al,Fe,Si,Cr,Cuは、水
素吸蔵合金の長寿命化に特に有効な元素である。
【0036】また上記M成分のうち、Mnは、水素吸蔵
合金を含む負電極の高容量化および水素の吸蔵放出圧力
(平衡圧)の低下に有効であり、AlはMnと同様に水
素の吸蔵放出圧力(解離圧)を、密閉型電池に好適な操
作圧力まで下げる作用を有するとともに耐久性を増加さ
せることができる。またCoは、電解液等に対する合金
の耐食性を向上させる上で有効であり、合金の微粉化は
顕著に抑制される。なおCo添加量を増やすとサイクル
寿命は向上する反面、電極容量が低下する傾向があるた
め、電池の用途に応じてCo添加量の最適化を図る必要
がある。上記のような観点から本発明の水素吸蔵合金の
M成分として、CoおよびMnが原子比でそれぞれ0.
05以上添加されていることが望ましい。
【0037】ほう素(B)は、合金の粒界に、例えばL
mCo4 Bのような高硬度相を析出させる。この高硬度
相が隣接する合金粒子を高い結合強度で相互に接合する
作用を発揮するため、合金の微粉化を効果的に阻止する
ことができる。本発明合金において、Bの添加量は原子
比(d)で0.5以下に設定される。添加量が0.5を
超えると、上記高硬度相の析出量が過大になり、合金を
負極材料として使用した場合に電極容量の低下を招く。
したがって、B添加量は0.5以下に設定されるが、
0.01〜0.1の範囲がより好ましい。
【0038】この他、本発明に係る水素吸蔵合金には、
Pd,Pb,C,N,O,F,ClおよびS等から選ば
れる少なくとも1種の元素が不純物として本願発明合金
の特性を阻害しない範囲で含まれていてもよい。なお、
これらの不純物の含有量はそれぞれ6000ppm以下
の範囲であることが好ましい。より好ましくは5000
ppm以下、さらに好ましくは4000ppm以下が良
い。
【0039】本発明に用いられる合金の製造方法として
は、合金組成を均一化して偏析を防止し得る方法であれ
ば特に限定されない。すなわち所定組成を有するように
調合した原料混合体をアーク炉等で加熱して合金溶湯を
調製し、しかる後に通常の鋳造法,ガスアトマイズ法.
回転ディスク法,遠心噴霧法,単ロール法,双ロール法
などを使用して上記合金溶湯を冷却凝固せしめて形成さ
れる。合金溶湯を冷却するに際し、冷却速度を100℃
/秒以上に設定することにより、組織が均一であり、偏
析が少ない合金が得られる。特にガスアトマイズ法,回
転ディスク法,遠心噴霧法,単ロール法、双ロール法等
のように溶融状態にある合金溶湯を急冷する溶湯急冷法
を用い、冷却ロールの材質,冷却ロールの回転数(走行
面の周速),溶湯温度,冷却速度,冷却チャンバ内のガ
ス種,圧力,溶湯噴射量等の製造条件を最適化すること
により合金を安定的に大量に製造することができる。
【0040】単ロール法 図1は、単ロール法による水素吸蔵合金製造装置を示
す。この製造装置は、銅、ニッケル等の熱導伝性に優れ
る直径400mm程度の冷却ロール5と、取鍋2から供
給された水素吸蔵合金溶湯3を貯留した後に前記冷却ロ
ール5の走行面に噴射する注湯ノズル4とを備えた構成
となっている。前記冷却ロール5等は不活性ガス雰囲気
に調整された冷却チャンバー1内に収納されている。ま
た、前記冷却ロール5の回転数は、冷却ロール5の濡性
と冷却速度および水素吸蔵合金溶湯3の噴射量に依存す
るが、概ね300〜5000rpmに設定される。
【0041】上述した図1に示す製造装置において、取
鍋2から供給された水素吸蔵合金溶湯3を注湯ノズル4
より冷却ロール5の走行面へ噴射すると、合金溶湯は冷
却ロール5に接する面より固化し、結晶成長が始まり、
冷却ロール5より離脱するまでに完全に固化が終了す
る。その後、冷却チャンバー1内を飛翔する間に更に冷
却が進み、偏析が少なく結晶成長方向が揃った水素吸蔵
合金6が製造される。
【0042】双ロール法 図2は、双ロール法による水素吸蔵合金製造装置を示
す。この製造装置は、冷却チャンバー1内に各走行面が
対向するように配置された1対以上の冷却ロール5a,
5bと、原料金属を溶解し水素吸蔵合金溶湯3を調製す
る溶解炉7と、この溶解炉7からの水素吸蔵合金溶湯3
をタンディッシュ8を経て前記冷却ロール5a,5bの
間に噴射する注湯ノズル4を備えた構成になっている。
【0043】前記冷却ロール5a,5bは、銅、鉄等の
熱導伝性に優れた材質で形成された直径300mm程度
のものである。前記冷却ロール5a,5bは0〜0.5
mm程度の微少な間隙dを維持しながら300〜200
0rpm程度の回転数で高速回転する。なお、冷却ロー
ルとしては図2に示すように走行面が平行になっている
ものの他、走行面の断面形状をU字型やV字型とした、
いわゆる型ロールを採用することもできる。また、冷却
ロール5a,5bの間隙dを過大にすると、冷却方向が
揃わず、その結果結晶成長方向が揃わない水素吸蔵合金
が製造されるため、0.2mm以下に設定することが好
ましい。
【0044】上述した図2に示す製造装置において、注
湯ノズル4から水素吸蔵合金溶湯3を冷却ロール5a,
5bの間隙方向へ噴射すると、水素吸蔵合金溶湯が両側
の冷却ロール5a,5bに接する側より固化、結晶成長
が始まり、冷却ロール5a,5bより離脱するまでに完
全に固化が終了する。その後、冷却チャンバー1内を飛
翔する間に更に冷却が進み、偏析が少なく結晶成長方向
が揃った水素吸蔵合金6が製造される。
【0045】上記のような溶湯急冷法を使用して、リボ
ン状,フレーク状または粒状の水素吸蔵合金を製造する
場合、冷却ロールや回転ディスクの材質、合金溶湯の冷
却速度等の条件により等軸晶組織や柱状晶組織が合金内
に形成される。
【0046】上記合金粒子の製造工程において、100
℃/秒以上、好ましくは1800℃/秒以上の冷却速度
にて溶湯を急冷処理して水素吸蔵合金を製造すると、合
金を構成する各結晶粒が1〜100μm程度と微細化
し、合金強度が高まるとともに、粒界の乱れが減少する
ため、水素の吸蔵量が増大し、電極容量を高めることが
できる。
【0047】上記溶湯急冷処理により、少なくとも一部
に柱状晶組織を発達させた水素吸蔵合金を形成すること
ができる。ここで柱状晶とは、短径と長径との比(アス
ペクト比)が1:2以上である柱状結晶粒をいう。上記
柱状晶組織においては、等軸晶組織とは異なり、結晶方
位が揃っているため、粒界の乱れが少なく、水素の吸蔵
量が増し、電極容量を増大化できることが本発明者らの
実験により確認された。すなわち柱状晶組織において
は、その界面に沿って、水素分子または水素原子の通路
が形成されるため、合金内への水素の吸蔵あるいは放出
が容易になり、電極容量が増加する。
【0048】また柱状晶組織における偏析は、極めて少
なくなる。従って偏析による局部電池の形成が少なく、
合¥の微細化による寿命低下も効果的に防止できる。特
にPを必須の添加元素としている本発明の水素吸蔵合金
においては、Pが粒塊を形成して分散することがなく、
合金相全体に均一に固溶した状態となるため、あるいは
Pが固溶した主相とP化合物としてPが粒界析出した粒
界相とが併存する状態となるため、Pによる不動態皮膜
の形成促進作用が十分に発揮され、さらには微粉化抑制
および粒界強化が達成される結果、耐食性が優れた合金
が得られる。
【0049】上記溶湯急冷処理によって製造した水素吸
蔵合金の結晶組織は、水素吸蔵合金電極として電池に組
み込んだ際に、電池特性を向上させる観点から、水素吸
蔵合金の厚さ方向の断面における柱状結晶組織の面積率
を50%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ま
しくは80%以上にするとよい。柱状晶の面積率が50
%以上となる場合には、この合金を用いた負電極のサイ
クル寿命が、鋳造法により製造された水素吸蔵合金を用
いた負電極のサイクル寿命と比較して長くなる。特に溶
湯急冷合金の全体を柱状晶で形成した場合、特に偏析が
少なくなり、合金電極の容量および寿命をさらに改善す
ることができる。一方上記面積率が50%未満の場合に
は、鋳造合金を使用した負電極と比較してサイクル寿命
に顕著な差異が現われない。
【0050】上記のように溶湯急冷法により調製した合
金においては内部歪みが発生し易い一方、鋳造法により
調製した合金においては偏析が発生し易く、いずれの場
合にも合金を負極材料として用いた場合に電極容量およ
び寿命が低下する場合が多い。
【0051】そこで冷却凝固せしめて調製した合金を、
温度400〜1000℃で1〜10時間加熱する均質化
熱処理を予め行なうことが望ましい。
【0052】上記均質化熱処理の温度が400℃未満の
場合には、内部歪の除去が困難となる一方、温度が10
00℃を超える場合には、Mnなどの合金成分の蒸発に
よる組成変動を引き起こしたり、二次再結晶化による合
金強度の低下を引起こす。そのため熱処理温度は400
〜1000℃の範囲に設定される。特に電極特性を向上
させるためには、500〜800℃の範囲が好ましい。
【0053】また熱処理時間が1時間未満の場合は、内
部歪の除去効果が少ない。一方処理時間が10時間を超
える程度に長期化すると結晶粒の粗大化を引起すおそれ
が高くなるため、製造効率をも勘案して2〜5時間程度
が好ましい。
【0054】なお熱処理雰囲気は、水素吸蔵合金の高温
酸化を防止するために、Arなどの不活性ガス雰囲気ま
たは真空が好ましい。
【0055】上記のような条件で均質化熱処理を実施す
ることにより、合金の均質性を保ちながら内部歪を効果
的に除去することが可能となり、電極容量および寿命を
さらに高めることができる。
【0056】次に、上記電池用水素吸蔵合金を負極活物
質として使用した本発明に係るニッケル水素二次電池
(円筒形ニッケル水素二次電池)について図3を参照し
て説明する。
【0057】本発明に係るニッケル水素二次電池は、前
記の一般式R Nia b c またはR Nia b
c d で表わされる電池用水素吸蔵合金を含む負極11
とニッケル酸化物を含む正極12との間に電気絶縁性を
有するセパレータ13を介装して密閉容器14内に収容
し、この密閉容器14内にアルカリ電解液を充填して構
成される。
【0058】すなわち、水素吸蔵合金を含む水素吸蔵合
金電極(負極)11は、非焼結式ニッケル電極(正極)
12との間にセパレータ13を介在して渦巻状に捲回さ
れ、有底円筒状の容器14内に収納されている。アルカ
リ電解液は、前記容器14内に収容されている。中央に
穴15を有する円形の封口板16は、前記容器14の上
部開口部に配置されている。リング状の絶縁性ガスケッ
ト17は、前記封口板16の周縁と前記容器14の上部
開口部内面との間に配置され、前記上部開口部を内側に
縮径するカシメ加工により前記容器14に前記封口板1
6を前記ガスケット17を介して気密に固定している。
正極リード18は、一端が前記正極12に接続され、他
端が前記封口板16の下面に接続されている。帽子形状
をなす正極端子19は、前記封口板16上に前記穴15
を覆うように取り付けられている。ゴム製の安全弁20
は、前記封口板16と前記正極端子19で囲まれた空間
内に前記穴15を塞ぐように配置されている。絶縁チュ
ーブ21は、前記正極端子19および前記容器14の上
端に載置される鍔紙22を固定するように前記容器14
の上端付近に取り付けられている。
【0059】前記水素吸蔵合金電極11は、以下に説明
するペースト式および非ペースト式のものが用いられ
る。 (1)ペースト式水素吸蔵合金電極は、上記水素吸蔵合
金を粉砕することにより得た水素吸蔵合金粉末と高分子
結着剤と必要に応じて添加される導電性粉末とを混合し
てペースト状とし、このペーストを集電体である導電性
基板に塗布、充填、乾燥した後、ローラープレス等を施
すことにより作製される。 (2)非ペースト式水素吸蔵合金電極は上記水素吸蔵合
金粉末と高分子結着剤と必要に応じて添加される導電性
粉末とを撹拌し、集電体である導電性基板に散布した後
ローラープレス等を施すことにより作製される。
【0060】前記水素吸蔵合金の粉砕方法としては、例
えばボールミル、パルペライザー、ジェットミル等の機
械的粉砕方法、または高圧の水素を吸蔵・放出させ、そ
の際の体積膨張により粉砕する方法が採用される。
【0061】前記高分子結着剤としては、例えばポリア
クリル酸ソーダ、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)、カルボキシメチルセルロース(CMC),ポリビ
ニルアルコール(PVA)等を挙げることができる。こ
のような高分子結着剤は、前記水素吸蔵合金100重量
部に対して0.1〜5重量部の範囲で配合することが好
ましい。ただし、前記(2)の非ペースト式水素吸蔵合
金電極を作製する場合には撹拌により繊維化して前記水
素吸蔵合金粉末および必要に応じて添加される導電性粉
末を三次元状(網目状)に固定することが可能なポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)を高分子結着剤とし
て用いることが好適である。
【0062】前記導電性粉末としては、例えば黒鉛粉
末、ケッチェンブラックなどのカーボン粉末、またはニ
ッケル、銅、コバルトなどの金属粉末を挙げることがで
きる。このような導電性粉末は、前記水素吸蔵合金10
0重量部に対して0.1〜5重量部の範囲で配合するこ
とが好ましい。
【0063】前記導電性基板としては、例えばパンチド
メタル、エキスパンドメタル、金網等の二次元基板、ま
たは発泡メタル基板、網状焼結繊維基板、不織布へ金属
をめっきしたフェルトめっき基板等の三次元基板を挙げ
ることができる。ただし、前記(2)の非ペースト式水
素吸蔵合金電極を作製する場合には水素吸蔵合金粉末を
含む合剤が散布されることから二次元基板を導電性基板
として用いることが好適である。
【0064】前記水素吸蔵合金電極と組み合される非焼
結式ニッケル電極12は、例えば水酸化ニッケルと必要
に応じて添加される水酸化コバルト(Co(O
H)2 )、一酸化コバルト(CoO)、金属コバルト等
との混合物にカルボキシメチルセルロース(CMC)、
ポリアクリル酸ソーダなどのポリアクリル酸塩を適宜配
合してペーストとし、このペーストを発泡メタル基板、
網状焼結繊維基板、不織布へ金属をめっきしたフェルト
めっき基板などの三次元構造の基板に充填し、乾燥した
後、ローラープレス等を施すことにより作製される。
【0065】前記セパレータ13に使用される高分子繊
維不織布としては、例えばナイロン、ポリプロピレン、
ポリエチレンなどの単体高分子繊維、またはこれら高分
子繊維を混紡した複合高分子繊維を挙げることができ
る。
【0066】アルカリ電解液としては、例えば6規定か
ら9規定の濃度を有する水酸化カリウム溶液または前記
水酸化カリウム溶液に水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ムなどを混合したものが使用される。
【0067】
【作用】上記構成に係る電池用水素吸蔵合金によれば、
合金粒子表面に不動態皮膜を形成することを促進するリ
ン(P)を必須元素として所定量添加しているため、水
素の吸収と放出との繰返しによって合金粒子が割れて新
たな合金表面が露出した場合においても、不動態皮膜が
迅速に形成される。そのため露出表面における構成元素
の酸化腐食や溶出が防止でき、合金の耐食性が高まり、
さらなる微粉化が防止できる。したがって、この合金を
負極材料として使用した場合に電池の寿命を大幅に延伸
させることができる。
【0068】また、合金中に所定量のほう素(B)を添
加することによって、ほう素を含む高硬度相が粒界に析
出し、この高硬度相が隣接する合金粒子相互の結合強度
を高めるため、合金の微粉化劣化を防止でき、寿命が長
いニッケル水素二次電池を提供することができる。
【0069】
【実施例】以下本発明の実施例についてより具体的に説
明する。
【0070】実施例1〜28 表1〜2の左欄に示す合金組成となるように各種金属原
料粉末を配合し、得られた原料混合体をArガス雰囲気
中で加熱融解して各実施例用の合金溶湯をそれぞれ調製
した。なお原料粉末のうち、ミッシュメタル(Lm)と
しては、50wt%La−3wt%Ce−5wt%Pr
−40wt%Nd−その他希土類元素2wt%なる組成
を有するLa富化ミッシュメタルを使用した。
【0071】次に実施例1〜10,24〜28用の合金
溶湯を図1に示すような単ロール法により急冷凝固せめ
して合金試料をそれぞれ調製した。冷却ロールとして
は、直径400mmのNi製ロールを使用し、注湯ノズル
(射出ノズル)と冷却ロールとの間隙は20mmに設定
し、射出圧力は0.5kg/cm2 とした。また急冷操作は
Ar雰囲気で実施し、ロール周速は8m/Sに設定し
た。また実施例11〜16用の合金溶湯は、図2に示す
ような双ロール法により急冷凝固せしめて合金試料をそ
れぞれ調製した。双ロール法における処理雰囲気は、単
ロール法の場合と同様にArガス雰囲気とした。また冷
却ロールの材質はFeであり、直径が300mmの鉄製ロ
ールを使用した。さらに冷却ロールのロールギャップは
ゼロとしてロール周速を5m/Sに設定し、射出圧力を
0.5kg/cm2 に設定した。また実施例17〜21用の
合金溶湯をガスアトマイズ法により急冷凝固せしめて合
金試料とした。アトマイズ用ガスの射出圧は0.5kg/
cm2 とした。また実施例22〜23用の合金溶湯を遠心
噴霧法により急冷凝固せしめて合金試料とした。
【0072】こうして得られた急冷合金試料のうち、単
ロール法および双ロール法で製造された急冷合金試料の
形態はいずれもフレーク状であり、その厚さは10〜5
00μmであった。一方、ガスアトマイズ法および遠心
噴霧法を利用して製造された急冷合金試料の形態は、い
ずれも真円度が80%以上の球状であり、その粒径は5
〜500μmの範囲内であった。なお、上記フレーク状
または球状に属さない偏平状の合金粉末であっても、本
発明に係る電池用水素吸蔵合金粉末として使用すること
ができる。
【0073】次に得られた合金粉末のうち、単ロール法
および双ロール法によって製造されたフレーク状合金試
料については、ジェットミルによって微粉砕を実施し、
得られた粉砕粉を200メッシュ以下の粒度に分級して
電池用水素吸蔵合金粉末とした。
【0074】比較例1〜23 一方、実施例1〜23においてPを全く添加せず、P相
当分だけNi含有量を増加させた合金溶湯を使用した点
以外はそれぞれ実施例1〜23と同一条件で処理して、
それぞれ対応する比較例1〜23に係る電池用水素吸蔵
合金粉末を調製した。
【0075】すなわち比較例1〜10に係る電池用水素
吸蔵合金は、単ロール法により製造された合金試料を材
料とし、比較例11〜16に係る合金は双ロール法によ
り製造された合金試料を材料とし、比較例17〜21は
ガスアトマイズ法により製造された合金試料を材料と
し、比較例22〜23は遠心噴霧法により製造された合
金試料を材料としている。
【0076】次に上記各実施例および比較例に係る電池
用水素吸蔵合金の電池材料としての特性を評価するため
に、以下に示すような手順で上記各電池用水素吸蔵合金
を使用して電極を形成し、その電極容量,充放電サイク
ル数および初期活性化に要する充放電サイクル数(活性
回数)を測定した。
【0077】まず上記実施例および比較例に係る電池用
水素吸蔵合金粉末と、PTFE粉末と、カーボン粉末と
をそれぞれ重量%で95.5%,4.0%,0.5%に
なるように秤量後、混練して各電極シートを作成した。
電極シートを所定の大きさに切り出してニッケル製集電
体に圧着し、水素吸蔵合金電極をそれぞれ作成した。
【0078】一方、水酸化ニッケル90重量%と一酸化
コバルト10重量%とに少量のCMC(カルボキシメチ
ルセルロース)と水とを添加し撹拌混合してペーストを
調製した。このペーストを、三次元構造を有するニッケ
ル多孔体に充填乾燥後、ローラプレスによって圧延する
ことによりニッケル極を製造した。
【0079】そして上記各水素吸蔵合金電極とニッケル
極とを組み合わせて各実施例のAA型(単三型)ニッケ
ル水素電池を組み立てた。ここで各電池の容量はニッケ
ル極の理論容量である650mAhとなるように設定
し、電解液としては、7規定の水酸化カリウムと1規定
の水酸化リチウムとの混合水溶液を使用した。
【0080】そして、各水素吸蔵合金電極について、合
金1g当り220mAの電流値(220mA/g)で3
00mAh/gまで充電した後に、上記電流値でHg/
HgO参照電極に対して、−0.5Vの電位差になるま
で放電させたときの最大電極容量を測定した。さらに各
電極の活性回数を測定した。ここで活性回数は、製造し
た電極が最大容量を示すまでに必要な充放電サイクル数
であり、該合金を使用して作成した電池の電池特性の立
上りの良否を判定する指標となる。
【0081】また各電池について、650mAで1.5
時間充電後、電池電圧が1Vになるまで1Aの電流で放
電する充放電サイクルを繰り返し、電池容量が初期容量
の80%になるまでのサイクル数を電池寿命として測定
した。各測定結果を下記表1〜2に示す。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】上記表1〜2に示す結果から明らかなよう
に、不動態皮膜の形成を促進するPを必須元素として添
加した各実施例に係る水素吸蔵合金を使用して形成した
電池においては、Pを添加しない比較例の電池と比較し
て、電極容量および活性回数については変化が少ない一
方、充放電サイクル数が150〜340サイクル程度増
加しており、電池の寿命が大幅に改善されることが確認
できた。
【0085】また上記Pに加えて微量のBを合金中に共
存するように添加した実施例24〜28に係る水素吸蔵
合金を使用した電池においては、Pによる不動態皮膜の
形成促進作用に加えて、Bによって形成された高硬度相
により合金粒子の結合強度が高まるため、合金粒子の耐
食性が高まると同時に微粉化が相乗的に抑止される。そ
のため、PおよびBを添加しない合金を使用した場合と
比較してサイクル寿命が300回程度と大幅に増加し電
池寿命が長期化することが判明した。
【0086】実施例29,30 LmNi4.0 Co0.5 Mn0.3 Al0.3 0.03なる組成
を有する実施例29用の原料粉末と,LmNi4.0 Co
0.5 Mn0.3 Al0.3 0.1 なる組成を有する実施例3
0用の原料粉末とを作成後、得られた原料粉末をArガ
ス雰囲気中で加熱融解し得られた各合金溶湯を、実施例
1と同一条件の単ロール法にて処理して、それぞれ実施
例29,30の水素吸蔵合金フレークを調製した。
【0087】各合金フレーク試料についてX線マイクロ
アナライザ(EPMA)装置(JXA−8600M,日
本電子株式会社製)を使用して合金フレークの組成むら
を測定した。EPMA装置の測定条件として、加速電圧
を15kV,電流を2×10-7A,デュアルタイムを10
0msec ,スポット測定間隔を0.25μmに設定し
た。図4および図5は、それぞれ実施例29および実施
例30に係る合金フレークの粒子構造を示すEPMA写
真である。図4に示すように、Pの添加量が少ない場合
には、Pは主相に均一に固溶している。一方、図5に示
すようにPの添加量が多くなると、図中の矢印で示すよ
うにPがP化合物として粒界に析出した組織が得られ
る。
【0088】また上記実施例29および30に係る合金
の粉末を使用して負電極を形成し、実施例1と同様にし
て電極容量および充放電サイクル寿命を測定したとこ
ろ、実施例29においては280mAh/g,880回
となり、また実施例30においては、278mAh/
g,820回となり、高容量と長寿命とが同時に達成さ
れることが判明した。
【0089】比較例24 一方、LmNi4.0 Co0.5 Mn0.3 Al0.3 0.1
る組成を有する原料粉末をアーク溶解炉で溶解後、鋳造
し、得られた鋳造合金を1000℃で8時間熱処理する
ことにより、比較例24に係る水素吸蔵合金を調製し
た。得られた合金について、実施例29と同一条件でE
PMA装置を使用して合金の組成むらを測定した。その
結果、合金主相にPは固溶しておらず、粒径3μm程度
の粗大なPを含む化合物の析出相が確認された。
【0090】上記比較例24に係る合金の粉末を負電極
材料として電池を作製し、そのサイクル寿命を測定した
ところ、440回となり、実施例29,30と比較して
半減してしまった。この理由としては、溶湯を超急冷し
ていないため、主相にPが固溶せず、合金相内に粗大な
粒塊としてP化合物が不均一に析出したため、合金の微
粉化が促進され、劣化が顕著になったものと考えられ
る。
【0091】
【発明の効果】以上説明の通り本発明に係る電池用水素
吸蔵合金によれば、合金粒子表面に不動態皮膜を形成す
ることを促進するリン(P)を必須元素として所定量添
加しているため、水素の吸収と放出との繰返しによって
合金粒子が割れて新たな合金表面が露出した場合におい
ても、不動態皮膜が迅速に形成される。そのため露出表
面における構成元素の酸化腐食や溶出が防止でき、合金
の耐食性が高まり、さらなる微粉化が防止できる。した
がって、この合金を負極材料として使用した場合に電池
の寿命を大幅に延伸させることができる。
【0092】また、合金中に所定量のほう素(B)を添
加することによって、ほう素を含む高硬度相が粒界に析
出し、この高硬度相が隣接する合金粒子相互の結合強度
を高めるため、合金の微粉化劣化を防止でき、寿命が長
いニッケル水素二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単ロール法による水素吸蔵合金製造装置の構成
を示す斜視図。
【図2】双ロール法による水素吸蔵合金製造装置の構成
を示す断面図。
【図3】本発明に係るニッケル水素二次電池の構成例を
部分的に破断して示す斜視図。
【図4】本発明に係る水素吸蔵合金の粒子構造を示すE
PMA写真。
【図5】本発明に係る他の水素吸蔵合金の粒子構造を示
すEPMA写真。
【符号の説明】
1 冷却チャンバ 2 取鍋 3 水素吸蔵合金溶湯 4 注湯ノズル 5,5a,5b 冷却ロール 6 水素吸蔵合金 7 溶解炉 8 タンディッシュ 11 水素吸蔵合金電極(負極) 12 非焼結式ニッケル電極(正極) 13 セパレータ 14 容器 15 穴 16 封口板 17 絶縁性ガスケット 18 正極リード 19 正極端子 20 安全弁 21 絶縁チューブ 22 鍔紙 d 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲葉 隆道 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 岡村 正己 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 佐藤 典昭 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 坂本 敏也 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 長谷部 裕之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 五十崎 義之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 新井 智久 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式R Nia b c (但し、Rは
    Y(イットリウム)を含む希土類元素から選択される少
    なくとも1種の元素、MはCo,Mn,Al,Ti,Z
    r,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Fe,C
    u,Zn,Ga,In,Si,Ge,SnおよびSbか
    ら選択される少なくとも1種の元素、a,b,cはそれ
    ぞれ原子比で3.0≦a≦5.0,0.5≦b≦2.
    0,0.001≦c≦0.5,4.5≦a+b+c≦
    5.5である)で表わされる組成を有することを特徴と
    する電池用水素吸蔵合金。
  2. 【請求項2】 一般式R Nia b c d (但し、
    RはY(イットリウム)を含む希土類元素から選択され
    る少なくとも1種の元素、MはCo,Mn,Al,T
    i,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,F
    e,Cu,Zn,Ga,In,Si,Ge,Snおよび
    Sbから選択される少なくとも1種の元素、a,b,
    c,dはそれぞれ原子比で3.0≦a≦5.0,0.5
    ≦b≦2.0,0.001≦c≦0.5,0<d≦0.
    5,4.5≦a+b+c+d≦5.5である)で表わさ
    れる組成を有することを特徴とする電池用水素吸蔵合
    金。
  3. 【請求項3】 電池用水素吸蔵合金がフレーク状の急冷
    合金であることを特徴とする請求項1または2記載の電
    池用水素吸蔵合金。
  4. 【請求項4】 電池用水素吸蔵合金が、80%以上の真
    円度を有する球状の急冷合金であることを特徴とする請
    求項1または2記載の電池用水素吸蔵合金。
  5. 【請求項5】 一般式R Nia b c (但し、Rは
    Y(イットリウム)を含む希土類元素から選択される少
    なくとも1種の元素、MはCo,Mn,Al,Ti,Z
    r,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Fe,C
    u,Zn,Ga,In,Si,Ge,SnおよびSbか
    ら選択される少なくとも1種の元素、a,b,cはそれ
    ぞれ原子比で3.0≦a≦5.0,0.5≦b≦2.
    0,0.001≦c≦0.5,4.5≦a+b+c≦
    5.5である)で表わされる組成を有する合金溶湯を冷
    却媒体と接触させて100℃/秒以上の冷却速度で急冷
    凝固せしめることを特徴とする電池用水素吸蔵合金の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 一般式R Nia b c d (但し、
    RはY(イットリウム)を含む希土類元素から選択され
    る少なくとも1種の元素、MはCo,Mn,Al,T
    i,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,F
    e,Cu,Zn,Ga,In,Si,Ge,Snおよび
    Sbから選択される少なくとも1種の元素、a,b,
    c,dはそれぞれ原子比で3.0≦a≦5.0,0.5
    ≦b≦2.0,0.001≦c≦0.5,0<d≦0.
    5,4.5≦a+b+c+d≦5.5である)で表わさ
    れる組成を有する合金溶湯を冷却媒体と接触させて10
    0℃/秒以上の冷却速度で急冷凝固せしめることを特徴
    とする電池用水素吸蔵合金の製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式R Nia b c (但し、Rは
    Y(イットリウム)を含む希土類元素から選択される少
    なくとも1種の元素、MはCo,Mn,Al,Ti,Z
    r,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Fe,C
    u,Zn,Ga,In,Si,Ge,SnおよびSbか
    ら選択される少なくとも1種の元素、a,b,cはそれ
    ぞれ原子比で3.0≦a≦5.0,0.5≦b≦2.
    0,0.001≦c≦0.5,4.5≦a+b+c≦
    5.5である)で表わされる組成を有する電池用水素吸
    蔵合金を含む負極と,ニッケル酸化物を含む正極との間
    に電気絶縁性を有するセパレータを介装して密閉容器内
    に収容し、この密閉容器内にアルカリ電解液を充填した
    ことを特徴とするニッケル水素二次電池。
  8. 【請求項8】 一般式R Nia b c d (但し、
    RはY(イットリウム)を含む希土類元素から選択され
    る少なくとも1種の元素、MはCo,Mn,Al,T
    i,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,F
    e,Cu,Zn,Ga,In,Si,Ge,Snおよび
    Sbから選択される少なくとも1種の元素、a,b,
    c,dはそれぞれ原子比で3.0≦a≦5.0,0.5
    ≦b≦2.0,0.001≦c≦0.5,0<d≦0.
    5,4.5≦a+b+c+d≦5.5である)で表わさ
    れる組成を有する電池用水素吸蔵合金を含む負極と,ニ
    ッケル酸化物を含む正極との間に電気絶縁性を有するセ
    パレータを介装して密閉容器内に収容し、この密閉容器
    内にアルカリ電解液を充填したことを特徴とするニッケ
    ル水素二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007273453A (ja) * 2006-03-08 2007-10-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd ニッケル−水素蓄電池用負極およびニッケル−水素蓄電池
CN107732190A (zh) * 2017-09-30 2018-02-23 山西沃特海默新材料科技股份有限公司 一种利用水雾化制备铜‑铝‑硅合金粉末的方法及其应用
CN116065055A (zh) * 2023-02-27 2023-05-05 包头稀土研究院 钇镍系储氢合金及其制备方法

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