JPH081795A - 三次元物体の製造装置 - Google Patents

三次元物体の製造装置

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JPH081795A
JPH081795A JP6143505A JP14350594A JPH081795A JP H081795 A JPH081795 A JP H081795A JP 6143505 A JP6143505 A JP 6143505A JP 14350594 A JP14350594 A JP 14350594A JP H081795 A JPH081795 A JP H081795A
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Japan
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light
thin film
shutter mechanism
dimensional
liquid
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JP6143505A
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English (en)
Inventor
Miyoshi Watanabe
巳吉 渡辺
Chihiro Mori
千寛 森
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C64/00Additive manufacturing, i.e. manufacturing of three-dimensional [3D] objects by additive deposition, additive agglomeration or additive layering, e.g. by 3D printing, stereolithography or selective laser sintering
    • B29C64/10Processes of additive manufacturing
    • B29C64/106Processes of additive manufacturing using only liquids or viscous materials, e.g. depositing a continuous bead of viscous material
    • B29C64/124Processes of additive manufacturing using only liquids or viscous materials, e.g. depositing a continuous bead of viscous material using layers of liquid which are selectively solidified
    • B29C64/129Processes of additive manufacturing using only liquids or viscous materials, e.g. depositing a continuous bead of viscous material using layers of liquid which are selectively solidified characterised by the energy source therefor, e.g. by global irradiation combined with a mask
    • B29C64/135Processes of additive manufacturing using only liquids or viscous materials, e.g. depositing a continuous bead of viscous material using layers of liquid which are selectively solidified characterised by the energy source therefor, e.g. by global irradiation combined with a mask the energy source being concentrated, e.g. scanning lasers or focused light sources
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
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Abstract

(57)【要約】 【目的】性能劣化を招くことなく、大幅にコストが削減
されるようにする。 【構成】光を照射されることにより硬化する液状光硬化
性樹脂Rを収容した浴槽2と、浴槽2内にて昇降可能な
成型架台3と、液状光硬化性樹脂Rの表面R0 を撫でる
ように水平方向に移動可能な平滑部材としてのドクター
ブレード4と、浴槽2の上方に配置されて液状光硬化性
樹脂Rの表面R0 に焦点を合わせて選択的に光Lを照射
可能な光照射装置10と、から三次元物体製造装置1を
構成する。そして、光照射装置10内に光Lを制御信号
Iに応じて遮断可能なシャッタ機構14を設けるととも
に、そのシャッタ機構14の駆動源を電磁石又は圧電ア
クチュエータとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、三次元CADで設計
された立体モデルの三次元形状データや三次元形状測定
器等で計測された三次元形状データを水平面で多層に分
割して生成される複数の二次元データを順に選択し、そ
の順に選択される各二次元データに基づいて液状光硬化
性樹脂の表面に選択的に光を照射して樹脂薄膜を次々と
積層形成することにより三次元物体を製造する装置に関
し、特に、性能低下を招くことなく大幅にコストが削減
されるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】液状光硬化性樹脂の表面に選択的に光を
照射して形成される薄膜を次々と積層形成することによ
り所望形状の三次元物体を製造する技術自体は公知であ
り、例えば、特開昭61−114818号公報、特開平
4−169221号公報、特開平4−169222号公
報、特開平5−8307号公報、特開平5−38763
号公報等に開示されている。
【0003】そして、そのような技術により製造される
成型物の最小形状は液状光硬化性樹脂の表面に照射され
る光の径(ビームスポット径)で決まり、そのビームス
ポット径が小さければそれだけ精度の良い形状が成型で
きることになる。また、成型時間を大きく左右する液状
光硬化性樹脂の硬化速度は、照射される光エネルギに依
存する。
【0004】以上から、寸法精度の高い三次元物体を短
時間のうちに製造するためには、一般に液状光硬化性樹
脂の表面で200μm以下という極めて微小なビームス
ポット径が必要であり、最低でも10mW以上の光エネ
ルギーが要求される。そのような微小なビームスポット
径が得られる優れた方向性を有し、しかも高エネルギー
が達成される最適な光源としてレーザーが採用されてい
る。また、液状光硬化性樹脂として一般的に使用されて
いる材料は、紫外線領域にて光重合を開始するものがほ
とんどであり、紫外線領域で発振波長を持つレーザーと
してHe−CdやAr等のガスレーザーが使われてい
る。
【0005】上述したようなガスレーザーは、励起と発
振との関係から連続発振ガスレーザー(Continuous Wav
e Laser ,CW laser)での使用が前提であるため、半
導体レーザーのように駆動電流を直接制御して光出力を
変調するような簡単な制御で光変調することは不可能で
ある。従って、光の遮断と照射とを切り換える光変調装
置を光路上に設ける必要がある。
【0006】そして、上記のような三次元物体の製造装
置における光の走査速度は、一般に100mm/sec以上と
非常に高速であり、それに追随するように100Hz以
上の高速な光変調が必要となる。このような高速な光変
調を行うために、高価な光学結晶体に電界をかけて屈折
率が変化するポッケルス効果を利用し入射光を偏向さ
せ、数MHzから数10GHzにも及ぶ変調が可能な電
気光学変調器(ElectroOptic Modulator ,EOM)
や、変調速度はEOMの数分の1程度であるが消光比
(出力光パワーのオン/オフ比)に優れている超音波に
より位相回折格子を作り入射光を偏向させる音響光学変
調器(Acousto Optic Modulator ,AOM)が使われて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上述したよう
なEOMやAOMを使用すれば、高速な光変調が可能と
なるが、これらは非常に高価であり、しかも動作が若干
不安定であるという問題点を有している。本発明は、こ
のような点に着目してなされたものであって、安価で且
つ動作安定性や耐久性に優れた光を遮断する機構を有す
る三次元物体の製造装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、二次元データに基づいて液
状光硬化性樹脂の表面に選択的に光を照射して薄膜を形
成する光照射手段と、前記薄膜の上面を前記液状光硬化
性樹脂で薄く覆う薄膜被覆手段と、を備えた三次元物体
の製造装置において、前記光を遮断可能なシャッタ機構
を設けるとともに、そのシャッタ機構の駆動源を電磁石
とした。
【0009】一方、上記目的を達成するために、請求項
2に係る発明は、二次元データに基づいて液状光硬化性
樹脂の表面に選択的に光を照射して薄膜を形成する光照
射手段と、前記薄膜の上面を前記液状光硬化性樹脂で薄
く覆う薄膜被覆手段と、を備えた三次元物体の製造装置
において、前記光を遮断可能なシャッタ機構を設けると
ともに、そのシャッタ機構の駆動源を圧電アクチュエー
タとした。
【0010】
【作用】ガスレーザー発振器から照射される光ビームの
径は1〜2mm程度であるから、その光を遮断するシャッ
タの可動部分の移動距離は、極僅かで済む。また、シャ
ッタは光を遮断するだけであるから、強い機械的強度は
不要であり、可動部分には軽い材料が使用でき、負荷慣
性は小さくなる。
【0011】以上から、請求項1又は請求項2に係る発
明のように、シャッタ機構の駆動源として電磁石又は圧
電アクチュエータを用いても、10msec以下の極短い時
間で光の遮断状態又は透過状態が切り換えられ、液状光
硬化性樹脂の表面に選択的に光が照射される。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の第1実施例における三次元物
体製造装置1の構成を示す図であり、この三次元物体製
造装置1は、光を照射されることにより硬化する液状光
硬化性樹脂Rを収容した浴槽2と、この浴槽2内にて昇
降可能な成型架台3と、液状光硬化性樹脂Rの表面R0
を撫でるように水平方向に移動可能なドクターブレード
4と、浴槽2の上方に配置されて液状光硬化性樹脂Rの
表面R0 に焦点を合わせて光Lを所定の走査方向に沿っ
て照射可能な光照射装置10と、を備えて構成されてい
る。
【0013】これらのうち、成型架台3は、液状光硬化
性樹脂Rの表面R0 と平行な上面3aを有していて、図
示しない昇降装置によって、浴槽2内の上下方向の任意
の位置に変位することができるようになっている。ま
た、ドクターブレード4は、浴槽2の一方(図1に直交
する方向)の幅より若干狭い幅の平板状部材であり、鋭
角に形成された先端4aが液状光硬化性樹脂Rの表面R
0 に僅かに接触するように垂直につり下げられていて、
図示しない駆動装置によって、表面R0 に沿って図1左
右方向(ドクターブレード4の厚さ方向)に浴槽2の幅
方向の略全域に渡って移動可能となっている。
【0014】そして、光照射装置10は、ガスレーザ
(図示せず)や収束用レンズ11等から構成されてい
て、その本体12は、水平なX軸方向に延びるボールね
じ13AによってX軸方向に自在に進退可能となってお
り、そのボールねじ13AはX軸方向に直交するY軸方
向に延びるボールねじ13BによってY軸方向に自在に
進退可能となっていて、これにより、本体12は水平面
上の任意の位置に変位できるようになっている。従っ
て、光照射装置10から照射される光Lの走査線はX軸
方向に平行であり、その走査線がY軸方向に順次並ぶよ
うになっている。なお、ボールねじ13A,13Bは、
図示しない電動モータによって回転駆動するようになっ
ており、それらボールねじ13A,13Bと螺合するボ
ールナットについては特に図示はしていない。
【0015】また、光照射装置10は、その本体12内
に光Lを遮断又は透過可能なシャッタ機構14を有して
いて、このシャッタ機構14は、図示しないマイクロコ
ンピュータや必要な記憶装置,インタフェース回路等か
ら構成されるコントローラ15から供給される制御信号
Iに応じて、光Lを遮断する状態又は透過する状態の何
れかを採るようになっている。
【0016】さらに、ボールねじ13Aの回転状態を監
視することにより本体12のX軸方向位置を検出する位
置センサ16Aと、ボールねじ13Bの回転状態を監視
することにより本体12のY軸方向位置を検出する位置
センサ16Bとが設けられていて、それら位置センサ1
6A及び16Bが出力する位置検出信号DX 及びDY
コントローラ15に供給されるようになっている。
【0017】コントローラ15には、この三次元物体製
造装置1によって製造する三次元物体の三次元形状デー
タ(なお、三次元形状データは、三次元CADによるデ
ザイン或いは三次元形状測定器等で実際の物体を計測す
ることにより生成される。)を水平面で多層に分割して
生成される複数の二次元データが格納されていて、その
複数の二次元データを最下層側から順に選択し、その選
択された一の二次元データに基づいて選択的に光Lが照
射されるように、シャッタ機構14に制御信号Iを出力
するようになっている。
【0018】具体的には、二次元データと光Lの走査線
との交点の座標を予め求めておき、実際に光Lを照射す
る際には、本体12を途中で停止することなく一定速度
で移動させる一方で、走査線が交点を通過する際に、シ
ャッタ機構14の状態を切り換える(実部から空部に移
行する際には、シャッタ機構14を透過状態から遮断状
態に切り換え、逆に空部から実部に移行する際には、シ
ャッタ機構14を遮断状態から透過状態に切り換える)
ことにより二次元データに応じた選択的な光Lの照射を
行うようになっている。
【0019】つまり、コントローラ15は、光Lを照射
する状態から遮断する状態(又は、遮断する状態から照
射する状態)に切り換える際に、本体12の移動(つま
り、光Lの走査)は停止することなく、シャッタ機構1
4の状態を切り換えるだけの制御を実行するようになっ
ている。ここで、シャッタ機構14は、図2に示すよう
に、遮蔽板14Aと、この遮蔽板14Aを可動させる可
動部14Bとから構成されている。遮蔽板14Aは、そ
の中央部に収束用レンズ12で収束される前の光Lの径
よりも若干大きい程度の径の透過孔14aを有してい
て、光Lを透過させる状態にある時にその透過孔14a
が光Lの光路上に位置するように配設されている。
【0020】また、可動部14Bは、磁化可能な材料か
らなる可動部材14bと、この可動部材14bと遮蔽板
14Aとを連結する連結部材14cと、連結部材14c
とは逆側の端部を基点に可動部材14bを光路に対して
直交する方向(水平方向)に揺動可能に支持する揺動軸
14dと、可動部材14bを水平面内でA方向に引っ張
るスプリング14eと、可動部材14bを水平面内でA
方向とは逆方向のB方向に吸引可能な電磁石14fと、
から構成されていて、駆動源としての電磁石14fに、
コントローラ15から制御電流としての制御信号Iが供
給されるようになっている。
【0021】従って、電磁石14fに制御信号Iが供給
されていない状態であれば、可動部材14bがスプリン
グ14eの引っ張り力によってA方向に揺動し、これに
より遮蔽板14Aの透過孔14aが光Lの光路上から外
れて遮断状態となる一方、電磁石14fに制御信号Iが
供給されている状態であれば、電磁石14fに発生する
磁力により可動部材14bがB方向に揺動し、これによ
り遮蔽板14Aの透過孔14aが光Lの光路上に位置し
て透過状態となるようになっている。
【0022】この三次元物体製造装置1によって所望形
状の三次元物体を製造する際の基本的な動作を、図3
(a)〜(d)を伴って説明する。即ち、図3(a)に
示すように、成型架台3を、その上面3a上に液状光硬
化性樹脂Rの薄い層(0.1mm〜0.5mm程度)が形成され
る初期位置に移動させ、その状態を維持したまま光照射
装置10から選択的に光Lを照射して液状光硬化性樹脂
Rを硬化させ、上面3a上に薄膜5aを形成する(薄膜
形成工程)。
【0023】なお、この薄膜形成工程における光Lの照
射は、上述したように、コントローラ15が制御信号I
によってシャッタ機構14の状態を適宜切り換えること
により行われる。例えば、図4に示すように外側の輪郭
線C1 及び内側の輪郭線C2 で囲まれる領域が実部であ
る二次元データがあり、それら輪郭線C1 ,C2 と一の
走査線Sとの交点が走査線Sの基点側からP1 ,P2
3 及びP4 であったとする。そして、コントローラ1
5は、それら交点P1 〜P4 の座標を実際に光Lを照射
する前に予め求めておき、走査線Sに沿って光Lを照射
する際には、位置センサ16A及び16Bから供給され
る位置検出信号DX 及びDY に基づいて光Lの走査位置
を認識し、その走査位置が交点P1 に一致すると、制御
信号Iを出力してシャッタ機構14を遮断状態から透過
状態に切り換え、次いで走査位置が交点P2に一致する
と、制御信号Iを停止してシャッタ機構14を透過状態
から遮断状態に切り換え、次いで走査位置が交点P3
一致すると、制御信号Iを出力してシャッタ機構14を
再び遮断状態から透過状態に切り換え、そして、走査位
置が交点P4 に一致すると、制御信号Iを停止してシャ
ッタ機構14を透過状態から遮断状態に切り換える。こ
れにより、二次元データの実部のみに光Lが照射される
から、全ての走査線に沿って光Lを照射すれば、図4に
示すような輪郭線C1 及びC2 で囲まれたリング状の薄
膜が形成されることになる。
【0024】最下層の薄膜5aが形成されたら、図3
(b)に示すように、成型架台3を所定距離下降させ
る。この成型架台3の下降距離は、次々と形成される薄
膜の厚さ分(0.1mm〜0.5mm程度)に相当する。成型架
台3を下降させた直後は、液状光硬化性樹脂の表面張力
が大きく、しかも成型架台3の下降距離が極僅かである
ため、図3(b)に示されるように、薄膜5aの表面上
には周囲の液状光硬化性樹脂は入り込んではこない。
【0025】そこで、本実施例では、成型架台3を所定
距離下降させた後に、ドクターブレード4を表面R0
撫でるように所定速度で移動させる(薄膜被覆工程)。
すると、図3(c)に示すように、ドクターブレード4
の先端4aに引きずられるように液状光硬化性樹脂Rが
移動するから、薄膜5a上にも液状光硬化性樹脂Rが入
り込むようになり、薄膜5a上は薄い液状光硬化性樹脂
Rの層で覆われるし、表面R0 の細かい凹凸もドクター
ブレード4によって均され、そのドクターブレード4の
移動が完了した時点で表面R0 は略平滑化される。つま
り、成型架台3を下降させた直後にドクターブレード4
を移動させることにより、液状光硬化性樹脂Rの表面R
0 が平滑化されるまでの時間が大幅に短縮される。
【0026】表面R0 が平滑化されたら、図3(d)に
示すように、再び光照射装置10から選択的に光Lを照
射して液状光硬化性樹脂Rを硬化させ、薄膜5a上に次
段の薄膜5bを形成する(薄膜形成工程)。この時、光
照射装置10から照射される光Lの走査は、最下層の薄
膜5aを形成する際に選択されたひとつの二次元データ
の上側の二次元データに基づいて行われる。
【0027】薄膜5bが形成されたら、図3(b)と同
様に再び成型架台3を所定距離下降させ、次いで図3
(c)と同様にドクターブレード4を移動させ、図3
(d)と同様に光Lを選択的に照射し、さらに再び図3
(b)と同様に成型架台3を所定距離下降させ…、とい
う具合に、図3(b)〜(d)に示す動作を繰り返し実
行する。
【0028】すると、成型架台3の上面3a上には、次
々の薄膜5a,5b…が積層されていくから、上述した
三次元形状データを水平面で多層に分割して生成された
二次元データの全てについて上記繰り返し動作を行った
時点で、所望形状の三次元物体の成型が完了する。そし
て、本実施例にあっては、光Lを任意のタイミングで遮
断するために、EOMやAOM等の光変調装置ではな
く、電磁石14fを駆動源としたシャッタ機構14を用
いているため、コストを大幅に削減することができる。
【0029】なお、このようなシャッタ機構14は光変
調装置に比べて速度自体は遙に劣っているが、光Lのビ
ーム径は1〜2mm程度であり、従って遮蔽板14Aの移
動距離は1〜2mm程度であるから、連結部材14cの長
さにもよるが可動部材14bの移動距離はせいぜい1mm
程度で十分であるし、遮蔽板14Aは光Lを遮断するだ
けであるから軽い材料で済み、従ってその負荷慣性は小
さく、電磁石14fへの電流のオン/オフによって10
msec以下の時間で遮断状態及び透過状態を切り換えるこ
とが十分に可能である。よって、電磁石14fを駆動源
としたシャッタ機構14を採用しても、三次元物体の造
形精度の低下や硬化物の尾引き等の品質上の問題を生じ
ない程度の速度は十分に得られるし、しかも光変調装置
に比べて動作安定性や耐久性が優れているという利点を
有する。
【0030】つまり、本実施例の構成であれば、性能低
下を招くことなく、大幅にコストを削減することができ
るのである。ここで、本実施例では、光照射装置10が
光照射手段に対応し、成型架台3及びドクターブレード
4が薄膜被覆手段に対応する。図5は本発明の第2実施
例を示す図であって、シャッタ機構14の構造を示して
いる。なお、上記第1実施例と同様の部材には同じ符号
を付し、その重複する説明は省略するとともに、その他
の構成は上記第1実施例と同様であるため、その図示及
び説明は省略する。
【0031】即ち、本実施例では、シャッタ機構14の
可動部14Bを、圧電アクチュエータ14gと、この圧
電アクチュエータ14gの変位を遮蔽板14Aに伝達す
る連結部材14cとから構成し、その圧電アクチュエー
タ14gに、制御電流としての制御信号Iを供給するよ
うにしている。圧電アクチュエータ14gは、複数の圧
電素子をその歪方向が一致するように積層して構成され
たものであって、電流が供給されると各圧電素子に変形
が生じ、その変形を変位出力として利用しているもので
ある。
【0032】従って、制御信号Iのオン/オフによって
圧電アクチュエータ14gから変位出力が得られ、その
変位に応じて遮蔽板14AがA方向又はB方向に移動す
るから、上記第1実施例と同様に、遮断状態又は透過状
態の何れかを採ることができる。本実施例の構成であっ
ても、圧電アクチュエータ14gを駆動源としたシャッ
タ機構14を用いているため、コストを大幅に削減する
ことができ、三次元物体の造形精度の低下や硬化物の尾
引き等の品質上の問題を生じない程度の速度は十分に得
られるし、しかも光変調装置に比べて動作安定性や耐久
性が優れているという利点を有する。
【0033】つまり、本実施例の構成であっても、性能
低下を招くことなく、大幅にコストを削減することがで
きるのである。なお、圧電アクチュエータ14gは、発
生する力は十分に大きいのに対し、その変位は一般に小
さいため、多数の圧電素子を積層した大型の圧電アクチ
ュエータ14gが必要となることも考えられる。そこ
で、上記第1実施例と同様に、てこの原理を利用して圧
電アクチュエータ14gの変位出力を拡大して遮蔽板1
4Aに伝達するようにすれば、遮蔽板14Aを十分に移
動させることができる。この場合、圧電アクチュエータ
14gが発生する力が十分大きいことに加え、遮蔽板1
4Aは軽い材料で済むことから、てこの力点から作用点
までの距離を十分に長くでき、従って小さな圧電アクチ
ュエータ14gで遮蔽板14Aを十分に移動させること
ができる。
【0034】また、上記各実施例では成型架台3を下降
させながら薄膜5a,5b…を次々と積層しているが、
本発明を適用可能な三次元物体製造装置1の形式はこれ
に限定されるものではなく、例えば、上記実施例の構成
に加えて、成型架台3を下降させた後に所定量の液状光
硬化性樹脂Rを補充するような形式でもよいし、或いは
特開昭61−114818号公報に開示される形式、つ
まり昇降可能な成型架台3を設けることなく、浴槽2の
底面に最下層の薄膜を形成し、次いで所定量の液状光硬
化性樹脂Rを補充し、その表面R0 に沿ってドクターブ
レード4を移動させて平滑化を図り、そして光を照射し
て次段の薄膜を形成し、再び所定量の液状光硬化性樹脂
Rを補充し…、という具合にして浴槽2の底面上に次々
と薄膜を積層して三次元物体を製造する形式の装置であ
ってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は請求
項2に係る発明によれば、光を遮断する機構としてシャ
ッタ機構を採用するとともに、その駆動源を、電磁石又
は圧電アクチュエータとしたため、性能低下を招くこと
なく、大幅にコストを削減することができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す断面図である。
【図2】本実施例のシャッタ機構の構造を示す平面図で
ある。
【図3】実施例の基本的な動作を説明する説明図であ
る。
【図4】光の走査を説明する説明図である。
【図5】第2実施例のシャッタ機構の構造を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 三次元物体製造装置 2 浴槽 3 成型架台 4 ドクターブレード 5a,5b 薄膜 10 光照射装置(光照射手段) 11 収束用レンズ 12 本体 13A,13B ボールねじ 14 シャッタ機構 14f 電磁石 14g 圧電アクチュエータ 15 コントローラ 16A,16B 位置センサ R 液状光硬化性樹脂 R0 表面 L 光

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次元データに基づいて液状光硬化性樹
    脂の表面に選択的に光を照射して薄膜を形成する光照射
    手段と、前記薄膜の上面を前記液状光硬化性樹脂で薄く
    覆う薄膜被覆手段と、を備えた三次元物体の製造装置に
    おいて、前記光を遮断可能なシャッタ機構を設けるとと
    もに、そのシャッタ機構の駆動源を電磁石としたことを
    特徴とする三次元物体の製造装置。
  2. 【請求項2】 二次元データに基づいて液状光硬化性樹
    脂の表面に選択的に光を照射して薄膜を形成する光照射
    手段と、前記薄膜の上面を前記液状光硬化性樹脂で薄く
    覆う薄膜被覆手段と、を備えた三次元物体の製造装置に
    おいて、前記光を遮断可能なシャッタ機構を設けるとと
    もに、そのシャッタ機構の駆動源を圧電アクチュエータ
    としたことを特徴とする三次元物体の製造装置。
JP6143505A 1994-06-24 1994-06-24 三次元物体の製造装置 Withdrawn JPH081795A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017049519A1 (zh) * 2015-09-24 2017-03-30 北京大学口腔医院 三维打印机、三维打印方法和装置
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