JPH08177855A - 磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回路 - Google Patents

磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回路

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JPH08177855A
JPH08177855A JP33508294A JP33508294A JPH08177855A JP H08177855 A JPH08177855 A JP H08177855A JP 33508294 A JP33508294 A JP 33508294A JP 33508294 A JP33508294 A JP 33508294A JP H08177855 A JPH08177855 A JP H08177855A
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JP
Japan
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electromagnet
switching
coil
signal
function
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JP33508294A
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Takeshi Sato
雄志 佐藤
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 構成要素の数を減らし、しかも特性良く経済
的で省スペースを図る。 【構成】 直列に接続する2組のスイッチング機能を3
組並列に接続したスイッチング回路2を構成し、第1の
スイッチング回路を構成するスイッチング機能2a、2
bの中間接続点は第1の電磁石3のコイル3aの第1の
端子に接続し、第2のスイッチング回路を構成するスイ
ッチング機能2c、2dの中間接続点は第1の電磁石3
のコイル3aの第2の端子と第2の電磁石4のコイル4
aの第1の端子とに接続し、第3のスイッチング回路を
構成するスイッチング機能2e、2fの中間接続点は第
2の電磁石4のコイル4aの第2の端子に接続し、この
1対の電磁石3、4の各コイル3a、4aに供給する電
流値を所定電流値に維持するよう1組の制御機能で6個
のスイッチング機能を操作するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高速回転する回転軸
を安定に回転自在に無接触で軸支する磁気ラジアル軸受
に係り、特に、この磁気ラジアル軸受を構成する電磁石
の駆動回路を簡略化することによって所望される性能を
発揮し、しかも経済的かつ省スペースに構成できる磁気
ラジアル軸受用電磁石の駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】20KWで4万乃至8万回転のような高
速回転をするモータ等の回転機の回転軸を低摩擦で安定
に軸支するラジアル軸受として、しばしば磁気軸受が使
用される。このような磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動
回路は、軸受と回転軸とのギャップを0.1mm程度の
高精度に維持するために例えば図11に示すような回路
に構成される。図11において、1は交流電源回路を示
していて、交流電源回路1から供給される交流電力は第
1の整流回路20Aによって直流に変換されて第1のス
イッチング回路2Aに接続している。また、交流電源回
路1から供給される交流電力は第2の整流回路20Bに
よって直流に変換されて第2のスイッチング回路2Bに
接続している。第1のスイッチング回路2Aは、2個の
スイッチング機能2Aa、2Abが直列に接続した第1の
直列回路と2個のスイッチング機能2Ac、2Adが直列
に接続した第2の直列回路とを並列に接続して構成され
ている。同様に第2のスイッチング回路2Bは、2個の
スイッチング機能2Ba、2Bbが直列に接続した第1の
直列回路と2個のスイッチング機能2Bc、2Bdが直列
に接続した第2の直列回路とが並列に接続して構成され
ている。第1のスイッチング回路2Aを構成する第1の
直列回路の各2個のスイッチング機能2Aaと2Abの接
続点と、第2の直列回路の各2個のスイッチング機能2
cと2Adの接続点との間に第1の電磁石3のコイル3
aが接続され、第2のスイッチング回路2Bを構成する
第1の直列回路の各2個のスイッチング機能2Baと2
bの接続点と、第2の直列回路の各2個のスイッチン
グ機能2Bcと2Bdの接続点との間に第2の電磁石4の
コイル4aが接続されている。第1の電磁石3と第2の
電磁石4の夫々のコイルに均等な電流が流されると、第
1の電磁石3と第2の電磁石4による吸引力が釣り合っ
て、回転軸5は第1の電磁石3と第2の電磁石4のいず
れにも接触することなく回転自在に軸支される。
【0003】第1の電磁石3のコイル3aを流れる電流
値は第1の直流電流値検出機能(以下DCCT(DC
Current Transformer)と略記す
る)6によって検出されて第1の減算機能7の−端子
(減算入力端子)に入力する。一方、第1のバイアス電
流指令回路8から出力されるバイアス電流指令信号と力
指令回路9から出力される力指令信号とは夫々加算機能
10の夫々の+端子(加算入力端子)に入力している。
第1のバイアス電流指令回路8からは後述する第2のバ
イアス電流指令回路14と共に2個の電磁石3、4に対
して夫々同じ大きさの吸引力である定常吸引力を発生す
るための等しい値のバイアス電流指令信号が入力してい
る。力指令回路9は図示しないこの磁気ラジアル軸受用
電磁石の駆動回路の上位制御装置(図示せず)に接続さ
れている。この上位制御装置からは所定の制御条件に従
って、2個の電磁石3、4と回転軸5とのギャップを両
者等しくするための力指令信号を出力している。この力
指令信号は、詳細を後述する回路構成により上述したバ
イアス電流指令指令信号に差動的に与えられ、よって力
指令信号に比例した電磁力が回転軸5に与えられる。即
ち、上位制御装置(図示せず)は回転軸5を無接触で軸
支する対称に設けられた2個の電磁石3、4夫々と回転
軸5とのギャップを計測する渦電流式等のギャップ寸法
測定器(図示せず)による計測値によって、このギャッ
プが両者等しくなるように所定値の電流が第1の電磁石
3及び第2の電磁石4夫々のコイル3a、4aに流れる
ように力指令信号を出力する。バイアス電流指令信号と
力指令信号とを加算する加算機能10の出力は第1の減
算機能7の+端子(加算入力端子)に接続している。第
1の減算機能7の出力は偏差増幅機能11に入力し、偏
差増幅機能11の出力は比較機能17Aに入力して予め
設定されている基準値と比較され、操作信号となって駆
動機能18Aに入力する。操作信号は駆動機能18Aに
おいて第1のスイッチング回路2Aを構成する各スイッ
チング機能を操作するに適した信号となり、信号線19
Aを介して第1のスイッチング回路2Aを構成する各ス
イッチング機能2Aa乃至2Adを夫々オンオフ操作す
る。図11においては信号線19Aは一本の線で示して
いるが、第1のスイッチング回路2Aを構成する各スイ
ッチング機能の数の信号線を含んでいる。また、図に示
すスイッチング機能2Aa乃至2Adは夫々便宜上ハード
ウェアのスイッチのように表示しているが、一般に半導
体のスイッチング素子であるサイリスタやトランジスタ
等によって構成されている。従って、駆動機能18Aは
スイッチング機能を構成する要素素子に対応する適切な
出力機能を備えている。
【0004】第1の電磁石3と同様に、第2の電磁石4
のコイル4aを流れる電流値は第2のDCCT12によ
って検出されて第2の減算機能13の−端子(減算入力
端子)に供給されている。前述した、第2のバイアス電
流指令回路14から出力されるバイアス電流指令信号は
第3の減算機能15の+端子(加算入力端子)に入力
し、力指令回路9がら出力される力指令信号は第3の減
算機能15のー端子(減算入力端子)に入力している。
従って、第2のバイアス電流指令回路14から入力する
バイアス電流指令信号を力指令回路9から入力する力指
令信号により減算する。バイアス電流指令信号から力指
令信号を減算した第3の減算機能15の出力は第2の減
算機能13の+端子(加算入力端子)に接続している。
第2の減算機能13の出力は偏差増幅機能16に入力
し、偏差増幅機能16の出力は比較機能17Bに入力し
て予め設定されている基準値と比較されて操作信号とな
り、さらに駆動機能18Bによって第2のスイッチング
回路2Bを構成する各スイッチング機能を操作するに適
した信号となって、信号線19Bを介して第2のスイッ
チング回路2Bを構成する各スイッチング機能2Ba
至2Bdを夫々オンオフ操作する。信号線19Bの構成
及び各スイッチング機能2Ba乃至2Bdとの関係は第1
のスイッチング回路2Aの場合と同様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な回路構成においては、図11から明確に理解できるよ
うにスイッチング機能が8個必要であり、スイッチング
機能を制御し駆動する制御機能が2組必要である。磁気
軸受を構成する電磁石には高速で変化する大電流を供給
する必要があるため、各機能を実現する要素の価格も高
く、また、要素の容積も大きくなるため、電磁石駆動回
路を構成するのに大きなスペースを必要とした。さら
に、高速で回転する回転軸と軸受を構成する電磁石との
間のギャップを適切に維持するために電磁石のコイル電
流を高速で制御する手段が望まれていた。本発明は従来
のものの上記課題(問題点)を解決し、構成要素の数を
減らしてしかも特性の良い経済的で省スペースをはかる
ことができると共に各電磁石のコイル電流の良好な応答
性を得ることができる磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動
回路を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に基づく磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回
路においては、電源回路に並列に第1乃至第3のスイッ
チング回路を接続し、これらの各スイッチング回路は直
列に接続する一対のスイッチング機能によって構成さ
れ、第1のスイッチング回路を構成するスイッチング機
能の中間接続点は第1の電磁石のコイルの第1の端子に
接続し、第2のスイッチング回路を構成する一対のスイ
ッチング機能の中間接続点は前記第1の電磁石のコイル
の第2の端子と第2の電磁石のコイルの第1の端子とに
接続し、第3のスイッチング回路を構成する一対のスイ
ッチング機能の中間接続点は前記第2の電磁石のコイル
の第2の端子に接続し、この一対の電磁石の各コイルに
供給する電流値を所定電流値に維持するように1組の制
御機能で6個のスイッチング機能を操作するように構成
した。この場合、一対の電磁石夫々の吸引力を制御する
力指令信号の値と極性に対応して、上記した第1乃至第
3のスイッチング回路を夫々構成する各一対のスイッチ
ング機能を夫々のコイルに予め設定された制御条件に従
って所定値が通電するように操作するのが望ましく、さ
らに、負荷条件と状態に対応し予め設定した条件に従っ
て上記の各スイッチング機能のオンオフを組合わせて構
成できるスイッチングモードから、適切なスイッチング
モードを、順次選択して各コイルに所定の平均値電流が
流れるように構成することが望ましい。上述した各スイ
ッチングモードを選択するには、2個の電磁石に対応さ
せて夫々形成した所定タイミングで変化する所定振幅を
有する基準信号を作成し、各電磁石の実稼働条件に対応
して値を補正した各電磁石に指定する所定の信号と基準
信号の夫々と比較し、比較結果によって予め設定した条
件に従って行うようにすれば良い。さらに、2個の電磁
石に対応させて夫々形成した基準レベルに対して対称な
各2個の交番電圧と、負荷条件及び2個の各電磁石の駆
動状況に対応し所定の自動制御機能によって各電磁石に
対して夫々形成される電圧指令信号値との相互関係に対
応して適切なスイッチングモードを選択するようにして
も良い。また、その他の手段によってスイッチングモー
ドを選択するようにしても良い。なお、上記の各基準信
号は三角波形であるようにするのが望ましい。
【0007】
【作用】本発明は、上述のように並列に接続した3回路
のスイッチング回路によってラジアル軸1軸分を構成す
る2つの電磁石に対して電圧指令信号値に応じて電圧を
印加し電流を流すように構成したので、従来のものと同
等の機能を備えながら2組必要であった制御機能が1組
で済み、8個必要であったスイッチング機能が6個で構
成できるようになった。この場合、一対の電磁石夫々の
吸引力を制御する力指令信号の値と極性に対応して、各
スイッチング機能を夫々のコイルに予め設定された制御
条件に従って所定値が通電するようにし、さらに、負荷
条件と状態に対応し予め設定した条件に従って構成され
るスイッチングモードから選択組み合わせて各コイルに
所定の平均値電流が流れるようにすることによって精密
な電流制御が可能であり、高精度の磁気ラジアル軸受を
得ることができる。上述したスイッチングモードには電
磁石のコイルに正規の電流方向とは逆方向に電圧を印加
する状態を含むスイッチングモードがあり、このスイッ
チングモードを適切に選択することによって、電磁石の
コイルに流れる電流変化が速い特性が得られる。上述し
た各スイッチングモードを選択するには、2個の電磁石
に対応させて夫々形成した基準信号、例えば基準レベル
に対して対称な各2個の交番電圧と、負荷条件及び2個
の各電磁石の駆動状況に対応し、所定の自動制御機能に
よって各電磁石に対して夫々形成される電圧指令信号と
の相互関係に対応して選択するようにし、さらに各基準
信号を三角波形にすることによって上記の機能が容易確
実に実現できる。しかし、その他の手段によっても適切
なスイッチングモードの選択は可能である。
【0008】
【実施例】本発明に基づく磁気ラジアル軸受用電磁石の
駆動回路の一実施例を図1、図2を参照して説明する。
図1において従来の技術の要素機能と相当または同一の
要素機能については図11と同一の符号を使用し、その
説明を省略している。図1において、交流電源回路1か
ら供給される交流電力は整流回路20によって直流に変
換されてスイッチング回路2に接続している。スイッチ
ング回路2は2個一対のスイッチング機能2a、2bを
直列に接続した第1の直列回路(以下、第1のスイッチ
ング回路という)と、2個一対のスイッチング機能2
c、2dを直列に接続した第2の直列回路(以下、第2
のスイッチング回路という)及び2個一対のスイッチン
グ機能2e、2fを直列に接続した第3の直列回路(以
下、第3のスイッチング回路という)とを並列に接続し
て構成されている。第1のスイッチング回路の各2個の
スイッチング機能2aと2bの接続点と、第2のスイッ
チング回路の各2個のスイッチング機能2cと2dの接
続点との間に第1の電磁石3のコイル3aが接続され、
第2のスイッチング回路の各2個のスイッチング機能2
cと2dの接続点と、第3のスイッチング回路の各2個
のスイッチング機能2eと2fの接続点との間に第2の
電磁石4のコイル4aが接続されている。第1、第2の
各電磁石3、4のコイルの巻き方向と上記の接続方向と
の対応は後述する各スイッチング機能の操作条件に対応
し、所定方向に電流を流してラジアル軸受機能を適切に
実現するように設定される。第1の電磁石3と第2の電
磁石4の間には回転軸5が回転自在に無接触で軸支され
る。なお、各電磁石3及び4のコイル3a及び4aを流
れる電流に関連する次の構成、即ちDCCT6、12、
バイアス電流指令回路8、14、力指令回路9、加算回
路10、減算機能7、13、15及び偏差増幅機能1
1、16の構成と作用については図11の従来例のもの
と同等のため説明は省略する。
【0009】第1の偏差増幅機能11の出力は第1の電
磁石3のコイル3aに印加すべき第1の電圧指令信号e
1として詳細を後述する比較・駆動順序指令信号作成機
能(以下比較順序機能と略記する)17に入力してい
る。この第1の偏差増幅機能11に備えられている諸特
性と、第1のDCCT6から得られる第1の電磁石3の
コイル3aを流れる電流値のフィードバック特性は、こ
の第1の電磁石3のコイル3aの特性値に対応し、第1
の電磁石3と後述する第2の電磁石4とが対応して所望
される軸受機能を実現するのに必要な応答特性が得られ
るように適切に設定されている。
【0010】第2の偏差増幅機能16の出力は第2の電
磁石4のコイル4aに印加すべき第2の電圧指令信号e
2として比較順序機能17に入力している。この第2の
偏差増幅機能16に備えられている諸特性と、第2のD
CCT12から得られる第2の電磁石4のコイル4aを
流れる電流値のフィードバック特性は、この第2の電磁
石4のコイル4aの特性値に対応し、この第2の電磁石
4が前述した第1の電磁石3と対応して所望される軸受
機能を実現するのに必要な応答特性が得られるように適
切に設定されている。
【0011】比較順序機能17に入力した2個の電圧指
令信号e1、e2は詳細を後述する機能によって各スイッ
チング回路を構成する夫々のスイッチング機能を操作す
る例えば、PWM信号に形成される操作信号に変換され
て駆動機能18に入力し、操作信号は駆動機能18にお
いて各スイッチング機能を駆動するのに適切な所定の電
力または電圧の駆動信号となり信号線19を介して各ス
イッチング機能2a〜2fを夫々オンオフ操作する。各
スイッチング機能2a〜2fがPWM信号によって操作
される場合は、整流回路20により変換された直流電力
(電圧)は操作信号に従って適切にオン、オフされ、第
1の電磁石3のコイル3aと第2の電磁石4のコイル4
a夫々にPWMで定まる平均値の直流電流が流れる。従
って、第1の電磁石3と第2の電磁石4によって回転軸
5は第1の電磁石3にも第2の電磁石4にも接触するこ
となく軸支される。
【0012】図1に示したブロック図は本発明の技術思
想を実現するための基本機能を示したものであって、本
発明の技術思想を具体的に実現するには適宜必然的に必
要とする機能を付加し、また相互に合成することは当然
である。例えば、一般に第1の減算機能7と第1の偏差
増幅機能11、第2の減算機能13と第2の偏差増幅機
能16とは夫々一体に構成される。また、第1のDCC
T6と第1の減算機能7との間、第2のDCCT12と
第2の減算機能13との間には増幅機能を含むこの機能
回路として所望される特性を備えたフィードバック回路
として必然的に必要となる機能要素が接続されているこ
とは当然である。また、その構成例を詳細に後述する比
較順序機能17は、上述したように一対の電磁石3、4
夫々の吸引力を制御するバイアス電流指令信号の値と力
指令信号の値と極性に対応して第1乃至第3のスイッチ
ング回路(直列回路)を夫々構成するスイッチング機能
を適切に操作するように、入力信号値を適切に変換する
制御条件が設定されていれば、その他の信号変換機能で
あっても良い。また、信号線19は一本の線で示してい
るが各スイッチング機能の数に対応する数の信号線を含
んでいる。また、図に示す各スイッチング機能は夫々便
宜上ハードウェアのスイッチのように表示しているが、
一般に半導体のスイッチング素子であるサイリスタやト
ランジスタ等によって構成されている。従って、駆動機
能18はスイッチング機能を構成する要素素子の種類と
特性に対応する適切な出力機能と特性を備えている。ま
た、駆動機能18とスイッチング機能のように電力を必
要とするような所定回路を含めてその他の各機能もアナ
ログ回路によって構成しても、ディジタル回路によって
構成しても、適切な機能はマイクロコンピュータ等を使
用したソフトウェア処理によって実行するようにしても
良い。アナログ回路とディジタル回路を複合して処理を
するように構成した場合は両方の結合部にはA/Dコン
バータやD/Aコンバータを使用することも当然であ
る。ソフトウェア処理によって実行する機能は、本発明
の技術思想を実現する専用のマイクロコンピュータを設
けても、上位の制御機能を実行するマイクロコンピュー
タと兼用するようにしても良い。図1は後述する図2と
共に、各信号処理機能の実現手段は各種IC類を組合わ
せる等の手段によって容易適切に構成できるので、その
詳細回路や電源回路等の詳細回路の図示は省略してい
る。
【0013】次に、上述した比較順序機能17の詳細構
成例を図2によって説明する。図2において、17aは
基準信号作成機能である。基準信号作成機能17aで作
成される基準信号は、例えば、図3に示すように4個の
同一振幅・同一形状の所定周波数の三角波、、、
によって構成されており、各電磁石のコイルに供給さ
れる電流は、詳細を後述するようにこの三角波の周波数
によってパルス幅変調(PWM)されて電流値が調節さ
れる。基準信号は比較順序機能17の構成条件に対応し
て、アナログ値であってもディジタル値であっても良
い。図3において0は例えばゼロボルトに維持される基
準レベルである。図3に示すは第1の電磁石3のコイ
ル電流を操作するポジティブ信号(以降基準信号と略
記する)であって、本実施例では、基準レベル0よりポ
ジティブ側の所定振幅の三角波がこの磁気ラジアル軸受
を安定に制御するのに必要な所定の周期で繰り返される
交番信号である。は第2の電磁石4のコイル電流を操
作するポジティブ信号(以降基準信号と略記する)で
あって、基準信号と同一振幅同一波形でかつ同一周期
であり基準信号と180゜の位相差を有している。ま
た、は第1の電磁石3のコイル電流を操作するネガテ
ィブ信号(以降基準信号と略記する)であって、基準
レベル0に対して基準信号を反転させた形状と振幅及
び位相をもった交番信号である。同様に、は第2の電
磁石4のコイル電流を操作するネガティブ信号(以降基
準信号と略記する)であって、基準レベル0に対して
基準信号を反転させた形状と振幅及び位相をもった交
番信号である。図2において、基準信号作成機能17a
から出力する第1の基準信号は第1の比較機能C1
−端子(減算入力端子)に入力し、第2の基準信号は
第2の比較機能C2の−端子(減算入力端子)に入力
し、第3の基準信号は第3の比較機能C3の+端子
(被減算入力端子)に入力し、第4の基準信号は第4
の比較機能C4の+端子(被減算入力端子)に入力して
いる。また、前述した第1の偏差増幅機能11から出力
する第1の電圧指令信号e1は第1の比較機能C1の+端
子(被減算入力端子)と第3の比較機能C3の−端子
(減算入力端子)に入力し、第2の偏差増幅機能16か
ら出力する第2の電圧指令信号e2は第2の比較機能C2
の+端子(被減算入力端子)と第4の比較機能C4の−
端子(減算入力端子)に入力している。
【0014】第1の比較機能C1から出力する第1の偏
差信号T1、第2の比較機能C2から出力する第2の偏差
信号T2、第3の比較機能C3から出力する第3の偏差信
号T3、第4の比較機能C4から出力する第4の偏差信号
4はいずれもモード選定信号選択機能17bに入力し
ており、モード選定信号選択機能17bにはまた第1の
電圧指令信号e1と、第2の電圧指令信号e2が選択信号
として入力している。モード選定信号選択機能17bに
おいては第1の電圧指令信号e1の正負に従って詳細を
後述するように、第1の偏差信号T1と第3の偏差信号
3のいずれかを選択して第1のモード選択信号P1をモ
ード選択機能17cに出力し、第2の電圧指令信号e2
の正負に従って詳細を後述するように、第2の偏差信号
2と第4の偏差信号T4のいずれかを選択して第2のモ
ード選択信号P2をモード選択機能17cに出力してい
る。また、モード選択機能17cには、第1の電圧指令
信号e1と、第2の電圧指令信号e2が選択信号として入
力している。モード選択機能17cにおいては、スイッ
チング回路2(詳細を後述する)を構成する6個のスイ
ッチング機能のオンオフの組み合わせによって所望する
機能を発揮するように形成することができる8個のスイ
ッチングモード(以下モードと略記する)から所定のモ
ードを選択し、そのモードに対応するスイッチング機能
のオンオフを操作する操作信号を作成し、出力回路SM
Sによって駆動機能18に出力している。なお、図2で
は出力回路SMSはモード選択機能17cから出力する
信号線を総括して示している。モード選択機能17cに
おいて作成し出力される操作信号は、駆動機能18にお
いて各スイッチング機能を駆動するのに適切な所定の電
力または電圧の基準周波数のPWM信号となり、各スイ
ッチング機能2a〜2fを夫々作動させるスイッチング
信号を夫々指定されたスイッチング機能に出力する。な
お、スイッチング信号を伝送する信号線19で総括して
示している。
【0015】次に、6個のスイッチング機能2a〜2f
を夫々操作した場合における各オンオフの組合わせによ
る本発明の技術思想に基づいて選択し、活用可能な8個
のモードを図4によって説明する。図4における各符号
は図1に示した6個のスイッチング機能2a〜2f及び
第1の電磁石3のコイル3aと第2の電磁石4のコイル
4aを夫々示している。また、E(V)及び0(V)は
夫々整流回路20から供給される正の所定電圧及び基準
電位を示している。本実施例では、各スイッチング機能
の種類と極性、各電磁石のコイルの巻き方や磁気軸受と
しての必要機能等によって定まる正規の電流方向に対応
して、電磁石のコイルに印加する電圧の方向を正または
逆に、基準電位0に対する電圧Eが印加させるとして説
明する。図4において、は第1のモードを示している
(以降第1のモードをモードと略記する。また、第2
〜第8の各モードを同様にモード〜モードと略記す
る)。モードにおいては、スイッチング機能2a、2
d及び2fを夫々オンにし、スイッチング機能2b、2
c及び2eを夫々オフにしている。即ち、モードにお
いては第1の電磁石3のコイル3aには正方向に電圧が
印加され、第2の電磁石4のコイル4aは負の電源回路
側で短絡されている。次に、モードにおいては、スイ
ッチング機能2a、2c及び2fを夫々オンにし、スイ
ッチング機能2b、2d及び2eを夫々オフにしてい
る。即ち、モードにおいては、第1の電磁石3のコイ
ル3aは正の電源回路側で短絡され、第2の電磁石4の
コイル4aには正方向に電圧が印加されている。
【0016】モードにおいては、スイッチング機能2
a、2c及び2eを夫々オンにし、スイッチング機能2
b、2d及び2fを夫々オフにしている。即ち、モード
においては、第1の電磁石3のコイル3aと第2の電
磁石4のコイル4aがいずれも正の電源回路側で短絡さ
れている。また、モードにおいては、スイッチング機
能2b、2d及び2fを夫々オンにし、スイッチング機
能2a、2c及び2eを夫々オフにしている。即ち、モ
ードにおいては、第1の電磁石3のコイル3aと第2
の電磁石4のコイル4aがいずれも負の電源回路側で短
絡されている。
【0017】モードにおいては、スイッチング機能2
b、2c及び2fを夫々オンにし、スイッチング機能2
a、2d及び2eを夫々オフにしている。即ち、モード
においては、第1の電磁石3のコイル3aには逆方向
に電圧が印加され、第2の電磁石4のコイル4aには正
方向に電圧が印加されている。モードにおいては、ス
イッチング機能2a、2d及び2eを夫々オンにし、ス
イッチング機能2b、2c及び2fを夫々オフにしてい
る。即ち、モードにおいては、第1の電磁石3のコイ
ル3aには正方向に電圧が印加され、第2の電磁石4の
コイル4aには逆方向に電圧が印加されている。
【0018】モードにおいては、スイッチング機能2
b、2c及び2eを夫々オンにし、スイッチング機能2
a、2d及び2fを夫々オフにしている。即ち、モード
においては、第1の電磁石3のコイル3aには逆方向
に電圧が印加され、第2の電磁石4のコイル4aは正の
電源回路側で短絡されている。モードにおいては、ス
イッチング機能2b、2d及び2eを夫々オンにし、ス
イッチング機能2a、2c及び2fを夫々オフにしてい
る。即ち、モードにおいては、第1の電磁石3のコイ
ル3aは負の電源回路側で短絡され、第2の電磁石4の
コイル4aには逆方向に電圧が印加されている。
【0019】上述した各モードを選択すると、第1の電
磁石3のコイル3aと第2の電磁石4のコイル4aには
同時に同一方向に電圧が印加される瞬間はない。また、
後述するように、これらの各モードは電圧指令信号値に
対応し、前述した基準信号の周期に従い所定の制御条件
によって切り替えられるので、夫々の電磁石のコイルに
はコイルに蓄えられた電気的エネルギーによって、逆方
向に電圧が印加されても逆方向に電流が流れることな
く、短絡されても正方向に電流が流れる。即ち、コイル
に流れる電流を急速に減少させる必要のある条件になっ
た場合は、逆方向の電圧を印加させることによって所期
の目的が達成できる。従って、この磁気軸受の稼働状態
に対応して詳細を後述するように適切なモードを高速に
切替選択することによって高速回転する回転軸を安定に
保持する。上述したモードとモードとは第1の電磁
石3のコイル3aと第2の電磁石4のコイル4aを夫々
同時に短絡するので回路機能的には同一である。従っ
て、実用上はいずれかを選定するようにすれば良いの
で、実際的に使用するモードは7個で良い。
【0020】第1の実施態様:次に、本実施例の動作の
第1の実施態様を図5(A)乃至(C)の各図を参照し
て説明する。図5(A)は、第1の基準信号、第2の
基準信号、第1の電圧指令信号値e1゜、第2の電圧指
令信号値e2゜及びバイアス電圧指令信号値e0゜を示す
ものである。ここで、第1の基準信号は、図2によっ
て示した比較順序機能17の基準信号作成機能17aで
作成され比較順序機能17の第1の比較機能C1の−端
子に入力する信号である。また、第2の基準信号は、
第2の比較機能C2の−端子に入力する信号である。ま
た、第1の電圧指令信号値e1゜は第1の偏差増幅機能
11から比較順序機能17の第1の比較機能C1の+端
子に入力する電圧指令信号値である。また、第2の電圧
指令信号値e2゜は、第2の比較機能C2の+端子に入力
する電圧指令信号値である。また、バイアス電圧指令信
号値e0゜は、第1のバイアス電流指令回路8から入力
するバイアス電流指令値と第2のバイアス電流指令回路
14から入力するバイアス電流指令値とが等しく、且
つ、力指令回路9から入力する力指令信号値がゼロで、
第1の電磁石3のコイル3aを流れる実電流値と第2の
電磁石4のコイル4aを流れる実電流値がいずれも指令
通りである場合に、比較順序機能17に入力する第1の
電圧指令信号値e1゜と第2の電圧指令信号値e2゜の値
を総括して示したもので、このような条件の定常状態に
おいては、第1の電圧指令信号値e1゜と第2の電圧指
令信号値e2゜は相互に等しくなる。第1のバイアス電
流指令回路8から入力するバイアス電流指令値と第2の
バイアス電流指令回路14から入力するバイアス電流指
令値とは、夫々2個の電磁石3、4に同じ大きさの吸引
力(定常吸引力)を発生させるための等しい値の電流指
令値である。例えば、駆動機能18を電磁石3のコイル
3aに流す電流値と電磁石4のコイル4aに流す電流値
とを適切に調節するように形成することによって、力指
令回路9から入力する力指令信号値がゼロの場合におけ
る第1の電圧指令信号値e1゜と第2の電圧指令信号値
2゜の各値を、上述したように等しい値のe0゜になる
ように構成すれば良い。第1のバイアス電流指令回路8
から入力するバイアス電流指令値と第2のバイアス電流
指令回路14から入力するバイアス電流指令値とは等し
いので、力指令信号値がゼロであると、加算機能10か
ら出力する加算値と第3の減算機能15から出力する減
算値とは夫々バイアス電流指令値に等しい。また、第1
のDCCT6で検出された第1の電磁石3のコイル3a
を流れる実電流値が指令通りの電流値であり、第2のD
CCT12で検出された第2の電磁石4のコイル4aを
流れる実電流値が夫々指令通りの電流値であると第1の
偏差増幅機能11と第2の偏差増幅機能16からは夫々
等しい値のバイアス電圧指令信号値e0゜が比較順序機
能17に出力される。
【0021】比較順序機能17の第1の比較機能C1
おいては、バイアス電圧指令信号値e0゜と第1の基準
信号とを比較し、図5(A)に示すバイアス電圧指令
信号値e0゜が第1の基準信号よりも大なる範囲で1
になる第1の偏差信号T1を出力する。比較順序機能1
7の第3の比較機能C3においては、バイアス電圧指令
信号値e0゜と第3の基準信号とを比較するが、図5
(A)に示すようにバイアス電圧指令信号値e0゜はレ
ベル的に第3の基準信号よりも全て大なので(図5
(A)において第3の基準信号は第1の基準信号よ
りも下側になるので図示されていない)、第3の偏差信
号T3は全て0である。同様に、比較順序機能17の第
2の比較機能C2においては、バイアス電圧指令信号値
0゜と第2の基準信号とを比較し、図5(A)に示
すバイアス電圧指令信号値e0゜が第2の基準信号よ
りも大なる範囲で1になる第2の偏差信号T2を出力す
る。また、比較順序機能17の第4の比較機能C4にお
いては、バイアス電圧指令信号値e0゜と第4の基準信
号とを比較するが、図5(A)に示すようにバイアス
電圧指令信号値e0゜はレベル的に第4の基準信号よ
りも全て大なので(図5(A)において第4の基準信号
は第2の基準信号よりも下側になるので図示されて
いない)、第4の偏差信号T4は全て0である。モード
選定信号選択機能17bにおいては、第1の電圧指令信
号値e1゜が正であると、入力する第1の偏差信号T1
第3の偏差信号T3から第1の偏差信号T1を選択する。
この実施態様では第1の電圧指令信号値e1゜はバイア
ス電圧指令信号値e0゜と等しく図5(A)に示すよう
に正である。従って、図5の(B)に示すように第1の
基準信号がバイアス電圧指令信号値e0゜よりも大な
る範囲で0のレベルが1に変化する(以下フラグe1
立てると略記する)第1のモード選択信号P1が連続し
て出力される。同様に、モード選定信号選択機能17b
において第2の電圧指令信号値e2゜が正であると、入
力する第2の偏差信号T2と第4の偏差信号T4から第2
の偏差信号T2を選択する。この実施態様では第2の電
圧指令信号値e2゜はバイアス電圧指令信号値e0°と等
しく図5(A)に示すように正である。従って、図5の
(B)に示すように第2の基準信号がバイアス電圧指
令信号値e0゜よりも大なる範囲で0のレベルが1に変
化する(以下フラグe2を立てると略記する)第2のモ
ード選択信号P2が連続して出力される。この実施態様
においては、第1のモード選択信号P1の1と0の繰返
し時間比率と第2のモード選択信号P2の1と0の繰返
し時間比率とは図5(A)、(B)から理解されるよう
に等しくなる。
【0022】比較順序機能17のモード選択機能17c
においては、予め設定された条件に従い第1の電圧指令
信号値e1゜及び第2の電圧指令信号値e2゜の極性とも
対応して、(この実施態様においてはいずれもバイアス
電圧指令信号値e0゜の極性とも対応して)図5(C)
に示すように時間推移においてフラグe1が立っている
範囲では図3によって前述したモードを選択してモー
ドを実行するように操作信号を作成出力し、駆動機能
18を介して所定のスイッチング機能をオンにしてその
他のスイッチング機能をオフとする。さらに、時間推移
してフラグe1が倒れてフラグe2が立っていない範囲で
は、予め設定した条件に従ってモードまたはモード
を選択してモードまたはモードを実行するように操
作信号を作成出力し、駆動機能18を介して所定のスイ
ッチング機能をオンにしてその他のスイッチング機能を
オフとする。フラグe2が立つとモードを選択してモ
ードを実行するように操作信号を作成出力し、駆動機
能18を介して所定のスイッチング機能をオンにしてそ
の他のスイッチング機能をオフとする。フラグe2が倒
れてフラグe1が立つまでは予め設定した条件に従って
モードまたはモードを選択してモードまたはモー
ドを実行するように操作信号を作成出力し、駆動機能
18を介して所定のスイッチング機能をオンにしてその
他のスイッチング機能をオフとする。再び、フラグe1
が立つとモードが選択されて上述の動作が繰り返され
る。従って、第1の電磁石3のコイル3a、第2の電磁
石4のコイル4aには、上述した各モードで設定される
パルス幅と周期によってパルス幅変調(PWM)された
電圧が連続的に印加されて所定の電流が流される。上述
した第1の実施態様は、前述したように第1の電圧指令
信号値と第2の電圧指令信号値がいずれもバイアス電圧
指令信号値に一致し、各電磁石のコイル電流値も指令信
号通りの場合の例であって本発明における基準態様を示
している。
【0023】第2の実施態様:次に、本実施例の動作の
第2の実施態様を図5(A)、(D)及び(E)の各図
を参照して説明する。力指令回路9から出力される力指
令信号は、従来の技術と同様、このラジアル軸受が軸支
する回転軸とラジアル軸受との間隔を計測する図示しな
い計測器(例えば渦電流式センサ)による計測値を処理
して出力するように予め設定された機能を設けた制御装
置(図示せず)から、このラジアル軸受が回転にともな
って位置が変動する回転軸を正しく保持するのに必要な
修正保持力を2個の電磁石3、4が夫々出力するための
信号値として出力される。例えば、回転軸5が2個の電
磁石3、4の丁度中間位置に保持されている場合の過電
流式センサの出力値がゼロになるように調節されている
場合は、力指令信号がゼロになるように設定する。この
第2の実施態様においては、バイアス電流指令値と力指
令信号値との関係によって第1の偏差増幅機能11から
出力される第1の電圧指令信号e1と、第2の偏差増幅
機能16から出力される第2の電圧指令信号e2とがい
ずれも正の場合を説明している。第1のバイアス電流指
令回路8から入力するバイアス電流指令値と力指令回路
9から入力する力指令信号値とは加算機能10で加算さ
れ、さらに第1の減算機能7で第1のDCCT6で検出
された第1の電磁石3のコイル3aを流れる実電流値と
比較減算された偏差値が、第1の偏差増幅機能11によ
って増幅処理されて得られる第1の電圧指令信号値e1
゜が比較順序機能17の第1の比較機能C1と第3の比
較機能C3に入力する。従って、第1の電圧指令信号値
1゜は第1の電磁石3のコイル3aを流れる実電流値
が変動すると加算機能10から出力される加算結果の上
下に変動する。また、回転軸5と各電磁石3、4との位
置関係の変動等によって力指令信号値が変動しているの
で加算機能10の出力値もまた変動している。また、第
2のバイアス電流指令回路14から入力するバイアス電
流指令値から力指令回路9から入力する力指令信号値が
第3の減算機能15で減算され、さらに第2の減算機能
13で第2のDCCT12で検出された第2の電磁石4
のコイル4aを流れる実電流値と比較減算された偏差値
が、第2の偏差増幅機能16によって増幅処理されて得
られる第2の電圧指令信号値e2゜が比較順序機能17
の第2の比較機能C2と第4の比較機能C4に入力する。
第2の電圧指令信号値e2゜は第1の電圧指令信号値e1
゜と同様時間的に変動している。
【0024】前述したように第1の電圧指令信号値e1
゜と第2の電圧指令信号値e2゜はいずれも正の値であ
って、第3の基準信号と第4の基準信号とは本処理
には関係しないので図示していない。比較順序機能17
内においては、前述した実施態様1と同様の働きによっ
て、図5(D)に示すように第1のモード選択信号P1
及び第2のモード選択信号P2が連続して出力される。
また、比較順序機能17のモード選択機能17cにおい
ては、実施態様1と同様の働きによって図5(E)に示
すように時間推移においてフラグe1が立っている範囲
では、図3によって前述したモードを選択してモード
を実行するように操作信号を作成出力し、駆動機能1
8を介して所定のスイッチング機能をオンにしてその他
のスイッチング機能をオフとする。さらに、時間推移し
てフラグe1が倒れてフラグe2が立っていない範囲で
は、予め設定した条件に従ってモードまたはモード
を選択してモードまたはモードを実行するように操
作信号を作成出力し、駆動機能18を介して所定のスイ
ッチング機能をオンにしてその他のスイッチング機能を
オフとする。フラグe2が立つとモードを選択してモ
ードを実行するように操作信号を作成出力し、駆動機
能18を介して所定のスイッチング機能をオンにしてそ
の他のスイッチング機能をオフする。フラグe2が倒れ
てフラグe1が立つまでは予め設定した条件に従ってモ
ードまたはモードを選択し、モードまたはモード
を実行するように操作信号を作成出力し、駆動機能1
8を介して所定のスイッチング機能をオンにしてその他
のスイッチング機能をオフとする。再び、フラグe1
立つとモードが選択されて上述の動作が繰返される。
上述の処理の結果、各モードに従って駆動機能18は順
次所定のスイッチング機能をオンにしてその他のスイッ
チング機能をオフとする。上述の動作において、力指令
信号値が変動すると第1のモード選択信号P1の1と0
の繰り返し時間比率と第2のモード選択信号P2の1と
0の繰り返し時間比率とは図5(A)、(D)から理解
されるように相互に反対方向に変化する。
【0025】第3の実施態様:次に、本実施例の動作の
第3の実施態様を図6(A)乃至(C)の各図を参照し
て説明する。図6(A)には第1の基準信号と第4の
基準信号及び第1の電圧指令信号値e1゜と第2の電
圧指令信号値e2゜との関係を図示し、バイアス電圧指
令信号値e0゜を参照信号として図示している。また、
同図(B)には第1のモード選択信号P1と第2のモー
ド選択信号P2、同図(C)にはモード選択状況を図示
している。前述した第2の実施態様が第1のバイアス電
流指令回路8及び第2のバイアス電流指令回路14から
入力するバイアス電流値信号の値に比べて力指令回路9
から入力する力指令信号の値が小さく、第1の電圧指令
信号e1と第2の電圧指令信号e2がいずれも正の場合を
示していたのに対して、第3の実施態様は、第2の電圧
指令信号e2が負の場合を示している。即ち、例えば、
力指令信号の繰り返し周期が早く、第2の偏差増幅機能
16に備えた等価的微分機能によって高周波成分が強調
される等の場合には、第2の電圧指令信号e2が負にな
る場合が発生する。従って、比較順序機能17のモード
選定信号選択機能17bからは、前述した第2の実施態
様と同様、図6(A)に示す第1の電圧指令信号値e1
゜が第1の基準信号よりも小なる範囲で0のレベルが
1に変化する信号、即ちフラグe1が立った第1のモー
ド選択信号P1が連続して出力される。一方、比較順序
機能17の第2の比較機能C2においては、第2の電圧
指令信号e2°と第2の基準信号とを比較するが、第
2の電圧指令信号e2°は負なので、第2の偏差信号T2
は全て0である。また、第3の偏差信号T3は前述した
第1、第2の実施態様と同様、全て0である。従って、
図6には説明に関係しない、第2の基準信号と第3の
基準信号の図示は省略している。比較順序機能17の
第4の比較機能C4では、第2の電圧指令信号値e2゜と
第4の基準信号とを比較し、図6(A)及び(B)に
示すように第2の電圧指令信号値e2゜が第4の基準信
号よりも小なる範囲で1になる。即ち、フラグe2
立った第4の偏差信号T4を出力する。従って、モード
選定信号選択機能17bにおいては、図6(B)に示す
ように第2の電圧指令信号値e2゜が負なので、第4の
偏差信号T4を選択して第2の電圧指令信号値e2゜が第
4の基準信号よりも小なる範囲でフラグe2が立った
第2のモード選択信号P2が連続して出力される。比較
順序機能17内においては予め設定した機能によって、
時間推移において図6(C)に示すようにフラグe1
立っている範囲ではモードを選択してモードを実行
するように操作信号を作成出力する。さらに、時間推移
してフラグe1が倒れてフラグe2が立っていない範囲で
は、予め設定した条件に従ってモードまたはモード
を選択してモードまたはモードを実行するように操
作信号を作成出力する。フラグe2が立つと、この実施
態様においては、第2の電圧指令信号値e2゜が負なの
でモードを選択しモードを実行するように操作信号
を作成出力する。フラグe2が倒れてフラグe1が立つま
では、予め設定した条件に従ってモードまたはモード
を選択してモードまたはモードを実行するように
操作信号を作成出力する。再び、フラグe1が立つとモ
ードが選択されて上述の動作が繰返される。上述の処
理の結果、各モードに従って駆動機能18は順次所定の
スイッチング機能をオンにし、その他のスイッチング機
能をオフとする。
【0026】第4の実施態様:次に、本実施例の動作の
第4の実施態様を図7(A)乃至(C)の各図を参照し
て説明する。図7(A)乃至(C)の各図は第4の実施
態様を説明するもので、各図は夫々前述した図6に対応
している。前述した第1乃至第3の実施態様がいずれ
も、図5(B)または同図(D)及び図6(B)に示し
たように、フラグe1とフラグe2のいずれかまたはいず
れもが倒れている時間が存在する(以下この状態を通電
率が1以下と称し、後述する図10には1>と記す)
が、第4の実施態様はフラグe1とフラグe2のいずれも
が同時に立っている時間が存在する(以下この状態を通
電率が1以上と称し、図10には1<と記す)場合を示
している。また、第4の実施態様においては、第3の実
施態様と同様、第1の電圧指令信号値e1゜が正であっ
て、第2の電圧指令信号値e2゜が負である状態を例示
している。従って、図7(A)には図6と同様第1の電
圧指令信号値e1゜と第2の電圧指令信号値e2゜及び、
第1の基準信号と第4の基準信号を図示している
が、第1の電圧指令信号値e1゜と第2の電圧指令信号
値e2゜の各レベルは図6(A)とは異なっている。従
って、第3の実施態様と同様に比較順序機能17内にお
ける働きによって、図7(B)に示すような第1のモー
ド選択信号P1と第2のモード選択信号P2が得られる。
図7(A)には図6(A)同様バイアス電圧指令信号値
0゜を参照信号として図示している。比較順序機能1
7内においては、図7(C)に示すように、時間推移に
おいてフラグe1のみが立っている範囲では第3の実施
態様と同様モードを選択し、フラグe2のみが立って
いる範囲ではモードを選択する。第4の実施態様で
は、図7(B)から明確なように、フラグe1とフラグ
2が同時に倒れている瞬間はないが、e1のフラグとe
2のフラグが同時に立っている瞬間が存在する。この状
態においては図7(C)に示すようにモードを選択す
る。上述の処理の結果、各モードに従って駆動機能18
は順次所定のスイッチング機能をオンにしてその他のス
イッチング機能をオフとする。
【0027】第5の実施態様:次に、本実施例の動作の
第5の実施態様を図8(A)乃至(C)を参照して説明
する。図8(A)には第2の基準信号と第3の基準信
号及び、第1の電圧指令信号値e1゜と第2の電圧指
令信号値e2゜との関係を図示し、バイアス電圧指令信
号値e0゜を参照信号として図示している。また、同図
(B)には第1のモード選択信号P1と第2のモード選
択信号P2、同図(C)にはモード選択状況を図示して
いる。前述した第3、第4の実施態様においては第1の
電圧指令信号e1が正で第2の電圧指令信号e2が負の場
合について説明したが、本実施態様においては第1の電
圧指令信号e1が負で第2の電圧指令信号e2が正の場合
について説明する。第1の電圧指令信号e1が負なの
で、比較順序機能17の第1の比較機能C1において
は、第1の電圧指令信号値e1゜と第1の基準信号と
を比較するが第1の偏差信号T1は全て0である。第2
の比較機能C2においては、第2の電圧指令信号値e2
と第2の基準信号とを比較し、図8(A)及び(B)
に示すように第2の電圧指令信号値e2゜よりも第2の
基準信号が大なる範囲で1になる。第3の比較機能C
3においては、第1の電圧指令信号値e1゜と第3の基準
信号とを比較し、図8(A)及び(B)に示すように
第1の電圧指令信号値e1゜が第3の基準信号よりも
小なる範囲で1になる。第4の比較機能C4において
は、第2の電圧指令信号値e2゜と第4の基準信号と
を比較するが、第4の偏差信号T4は全て0である。従
って、比較順序機能17のモード選定信号選択機能17
bからは、図8(B)に示すように第1の電圧指令信号
値e1゜が第3の基準信号よりも小なる範囲で1にな
る。即ちフラグe1が立った第1のモード選択信号P
1と、第2の電圧指令信号値e2゜よりも第2の基準信号
が大なる範囲で1になる状態、即ちフラグe2が立っ
た第2のモード選択信号P2が出力される。従って、図
8(A)には、説明に関係しない第1の基準信号と第
4の基準信号の図示は省略している。比較順序機能1
7内においては、予め設定した機能によって、時間推移
において図8(C)に示すようにフラグe1が立ってフ
ラグe2が倒れている範囲ではモードを選択し、モー
ドを実行するように操作信号を作成出力する。さら
に、時間推移してフラグe1もフラグe2も倒れている範
囲ではモードまたはモードを選択し、モードまた
はモードを実行するように操作信号を作成出力する。
さらに、時間推移してフラグe1が倒れてフラグe2が立
っている範囲ではモードを選択し、モードを実行す
るように操作信号を作成出力する。上述の処理の結果、
各モードに従って駆動機能18は順次所定のスイッチン
グ機能をオンにしてその他のスイッチング機能をオフと
する。
【0028】第6の実施態様:次に、本実施例の動作の
第6の実施態様を図9(A)乃至(C)の各図を参照し
て説明する。図9(A)乃至(C)の各図は第6の実施
態様を説明するもので、夫々前述した図8に対応してい
る。本実施態様は前述した第5の実施態様と同様、第1
の電圧指令信号値e1゜が負であって、第2の電圧指令
信号値e2゜が正であり、第4の実施態様同様フラグe1
とフラグe2のいずれもが同時に立っている時間が存在
する通電率が1以上の場合を説明する。従って、図9
(A)には図8(A)と同様第1の電圧指令信号値e1
゜と第2の電圧指令信号値e2゜及び、第2の基準信号
と第3の基準信号を図示しているが、第1の電圧指
令信号値e1゜と第2の電圧指令信号値e2゜の各レベル
は図8(A)とは異なっている。また、第1の基準信号
と第4の基準信号は図示していない。従って、第5
の実施態様と同様に比較順序機能17内における働きに
よって、図9(B)に示すような第1のモード選択信号
1と第2のモード選択信号P2が得られる。また、比較
順序機能17内においては、予め設定した機能によって
時間推移において前述した第5の実施態様と同様に図9
(C)に示すように、フラグe1が立ってフラグe2が倒
れている範囲ではモードを選択し、フラグe1が倒れ
てフラグe2が立っている範囲ではモードを選択す
る。本実施態様においては第4の実施態様と同様にフラ
グe1とフラグe2が同時に倒れている瞬間は存在しない
が、フラグe1とフラグe2が同時に立っている瞬間が存
在する。フラグe1とフラグe2が同時に立っている範囲
ではモードを選択する。その結果、比較順序機能17
は上述した各モードを実行するように操作信号を作成出
力し、駆動機能18を介して順次所定のスイッチング機
能をオンにし、その他のスイッチング機能をオフとす
る。
【0029】通電率1以上の場合は実施態様4または実
施態様6に示したようにフラグe1とフラグe2のいずれ
もが同時に立っている時間が存在する場合の他に、フラ
グe1が連続して立っている場合またはフラグe2が連続
して立っている場合があるが、本実施例に示す各実施態
様を参照すれば容易に理解が可能であり、フラグe1
連続して立っている場合またはフラグe2が連続して立
っている場合に選択するモード番号を図10に示す図表
によって後述するので実施態様の説明は省略する。
【0030】次に、前述した比較順序機能17の働きを
図10に示す図表に総括して記している。図10におい
て、左側の欄には、第1の電圧指令信号e1と第2の電
圧指令信号e2が夫々が正(記号+で記す)または負
(記号−で記す)の条件を縦方向に記している。波形選
択信号と記載した縦方向の欄には、第1の電圧指令信号
1のレベルに対応してモード選定信号選択機能17b
において、第1の偏差信号T1と第3の偏差信号T3のい
ずれかを選択して出力する第1のモード選択信号P1
び第2の電圧指令信号e2のレベルに対応してモード選
定信号選択機能17bにおいて第2の偏差信号T2と第
4の偏差信号T4のいずれかを選択して出力する第2の
モード選択信号P2の状態を記している。即ち、P1の欄
には、第1の電圧指令信号e1と第1の偏差信号T1とを
比較した結果または第1の電圧指令信号e1と第3の偏
差信号T3と比較した結果のいずれかの信号状態を示す
もので、第1のモード選択信号P1の出力が1の状態、
即ち、フラグが立っている状態を1と、一方、第1のモ
ード選択信号P1が0の状態、即ち、フラグが倒れてい
る状態を0と夫々記載している。同様に、P2の欄に
は、第2の電圧指令信号e2と第2の偏差信号T2とを比
較した結果または第2の電圧指令信号e2と第4の偏差
信号T4とを比較した結果のいずれかの信号状態を示す
もので、第2のモード選択信号P2の出力が1の状態、
即ち、フラグが立っている状態を1と、一方、フラグが
倒れている状態を0と夫々記載している。上記の右の欄
には通電率が1以下か1以上かの条件を縦方向に記載し
ている。最も右側の欄には上述した各欄に記載される条
件によって選択され決定されるモードの番号を記載して
いる。
【0031】上述した各モードの選択によって、例え
ば、第1の電磁石3のコイル3aの電流を増加するか所
定値に維持するために電圧を印加する場合は、モード
、モードのいずれかを選択し、第2の電磁石4のコ
イル4aの電流を増加するか所定値に維持するために電
圧を印加する場合は、モード、モードのいずれかを
選択する。また、第1の電磁石3のコイル3aの電流を
減少するために逆電圧を印加する場合は、モード、モ
ードのいずれかを選択し、第2の電磁石4のコイル4
aの電流を減少するために逆電圧を印加する場合は、モ
ード、モードのいずれかを選択する。また、フラグ
1が立っていないので、第1の電磁石3のコイル3a
の電流を環流するにはモード、モード、モード及
びモードのいずれかを、その前に選択された条件とフ
ラグe2との条件等に対応して選択する。この場合、フ
ラグe2が立っていないので、第2の電磁石4のコイル
4aの電流を環流するにはモード、モード、モード
及びモードのいずれかを、その前に選択された条件
とフラグe1との条件等に対応して選択する。上述した
複数の選択可能モードのうちのいずれを選択するかは2
個の電磁石夫々の選択条件の組み合わせによって定まる
のは当然である。即ち、比較順序機能17には第1の電
圧指令信号値e1゜と第2の電圧指令信号値e2゜のレベ
ル条件に対応し、さらに立てられたフラグとの関係で夫
々対応する適切なモードを選択するように予め設定して
いる。
【0032】上述したように本実施例の動作を第1乃至
第6の実施態様に従って、各モードの選択手段を説明し
たが、いうまでもなく各実施態様は独立したものではな
く、上述したある実施態様に従って3種類のモードが切
替えて選択された結果による電磁石による回転軸の保持
状況の変化に従って、第1の電圧指令信号値e1゜と第
2の電圧指令信号値e2゜が連続的に変化し、その値の
状況に従って、上述した実施態様のいずれかが実行され
ることになる。このような機能の実行特性を決定する偏
差増幅機能等信号処理機能の応答特性の設定は対象とす
る回転軸の条件によって定まる磁気軸受として所望され
る特性に対応して設計すれば良い。
【0033】上述の説明は本発明の技術思想を実現する
ための基本方法と構成を示したものであって、例えば、
基準信号は必ずしも図3によって説明したような波形条
件ではなくても良く、比較する電圧指令信号の設定内容
との対応で適切な基準レベルと任意適切な波形形状とを
設定し、基準信号と電圧指令信号との比較結果に従って
各電磁石夫々のコイルに指令値通りの電流が流れるとと
もに、同時には所定方向に電流が流れないように適切な
モードを選択するようにすれば良い。即ち、図3に示し
た基準信号では第1の電磁石に対応する信号と及び
ととは夫々180゜の位相差を有しているように説
明したが、これらの位相差は同相であっても良い。また
基準信号のと及びととは夫々相互に基準レベル
に対して対称であるように説明したが対称でなくても、
夫々の基準信号と電圧指令信号の条件と比較結果に基づ
くモード選択基準を適切に設定すれば良い。即ち、本発
明の技術思想に従って実施例に説明した基準信号と電圧
指令信号とを比較して、所定のモードを選択する手段と
同等の手段を適切に設定することによって、適切なスイ
ッチング機能を選択操作するようにすれば良いことは当
然である。また、図2によって示した比較順序機能17
の具体的内容構成とその機能に基づいて説明した各実施
態様の働きは、本発明の基本的技術思想を説明するため
に必要な要素機能を分解して示したものであって、各入
力信号の条件または電圧指令信号e1及びe2の値と極性
及び対応させる各基準信号との相対関係に従い、各スイ
ッチング機能に対するオン、オフ信号を直接的に作成し
出力するようにしても良いことは当然である。即ち、例
えば、8個のスイッチングモードから適切なスイッチン
グモードを選択するように説明したが、スイッチングモ
ードとして区別し説明したのは便宜上の問題でもあっ
て、所望される電流値を各電磁石のコイルに通電するよ
うに各スイッチング機能を適切にオンオフする状態を整
理したものが8個のスイッチングモードであって、スイ
ッチングモードにこだわる必要のないことは当然であ
る。上記の処理機能を含む各要素機能はアナログ回路に
よって処理するようにしてもディジタル回路によって処
理するようにしても良く、マイクロコンピュータ等を使
用する場合は上述した本発明に対応する機能専用にマイ
クロコンピュータと記憶機能等を設けても、この磁気ラ
ジアル軸受を備えた上位制御装置の一部機能を使用する
ようにしても良いことは前述したように当然である。ま
た、電磁石の構成とその制御機能の構成条件等に対応し
て上述した実施例に示す技術思想を活用し、各部で検出
し、また構成する信号の条件等に対応して実施例に説明
した以外の手段を適切に構成させても良いことも当然で
ある。
【0034】
【発明の効果】本発明は上述のように、ラジアル軸1軸
分を構成する2つの電磁石に対して電流指令値に応じて
適切なスイッチング機能を選択して電流を流すように構
成したので、次のような優れた効果を有する。 従来と同等の機能を備えながら2組必要であった制御
機能が1組で済み、8個必要であったスイッチング機能
が6個で構成できるようになった。 上記の結果、本発明に基づく駆動回路を構成する制御
装置は、従来よりも小さいスペースまたは容積にするこ
とができる。 また、上記の結果、本発明に基づく駆動回路を構成す
る制御装置は、従来よりも安い価格で実現でき、低価格
の駆動回路が得られる。 負荷条件と状態に対応し、予め設定した条件に従って
適切なスイッチングモードを選択組み合わせて各電磁石
のコイルに適切な電圧を印加することによって、精密な
電流制御が可能である。 各モードの高速切替えが可能なので、各電磁石のコイ
ルに流す電流値の負荷変動に対する速やかな応答制御が
可能である。 各電磁石のコイルに流す電流値の精密制御と高速切替
えが可能になるので、高精度の磁気ラジアル軸受を得る
ことができる。 適切に設定した基準信号と電圧指令信号とを比較し、
その相互関係に対応して実行するようにした場合は適切
なスイッチングモードを容易確実に選択できる。 交番電圧に三角波を使用すれば、回転軸と磁気軸受と
の相互位置関係等の変動に対応して、各電磁石のコイル
に適切な電圧を印加することができる。 上述の手段以外によっても、その条件に対応した適切
な機能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回路
の一実施例の構成を示す概要ブロック図である。
【図2】本発明に適用する比較順序機能の構成を示す概
要ブロック図である。
【図3】本発明に適用する比較順序機能に設けた基準信
号の時間推移に対応させた説明用信号波形図である。
【図4】本発明に基づく電磁石の8つの駆動モード(ス
イッチングモード)によって動作する各スイッチング回
路のスイッチング機能のオン、オフ状況を示す概略ブロ
ック図である。
【図5】本発明に適用する比較順序機能の時間推移に対
応させた説明図であって、同図(A)は基準信号とバイ
アス電圧信号及び基準電圧信号との関係例を示す第1及
び第2の実施態様の説明図、同図(B)は同図(A)に
対応する第1の実施態様におけるフラグ状態の説明図、
同図(C)は同図(B)に対応する第1の実施態様にお
けるスイッチングモードの選択状況の説明図、同図
(D)は同図(A)に対応する第2の実施態様における
フラグ状態の説明図、同図(E)は同図(D)に対応す
る第2の実施態様におけるスイッチングモードの選択状
況の説明図である。
【図6】本発明に適用する比較順序機能の時間推移に対
応させた説明図であって、同図(A)は基準信号とバイ
アス電圧信号及び基準電圧信号との関係例を示す第3の
実施態様の説明図、同図(B)は同図(A)に対応する
第3の実施態様におけるフラグ状態の説明図、同図
(C)は同図(B)に対応する第3の実施態様における
スイッチングモードの選択状況の説明図である。
【図7】本発明に適用する比較順序機能の時間推移に対
応させた説明図であって、同図(A)は基準信号とバイ
アス電圧信号及び基準電圧信号との関係例を示す第4の
実施態様の説明図、同図(B)は同図(A)に対応する
第4の実施態様におけるフラグ状態の説明図、同図
(C)は同図(B)に対応する第4の実施態様における
スイッチングモードの選択状況の説明図である。
【図8】本発明に適用する比較順序機能の時間推移に対
応させた説明図であって、同図(A)は基準信号とバイ
アス電圧信号及び基準電圧信号との関係例を示す第5の
実施態様の説明図、同図(B)は同図(A)に対応する
第5の実施態様におけるフラグ状態の説明図、同図
(C)は同図(B)に対応する第5の実施態様における
スイッチングモードの選択状況の説明図である。
【図9】本発明に適用する比較順序機能の時間推移に対
応させた説明図であって、同図(A)は基準信号とバイ
アス電圧信号及び基準電圧信号との関係例を示す第6の
実施態様の説明図、同図(B)は同図(A)に対応する
第6の実施態様におけるフラグ状態の説明図、同図
(C)は同図(B)に対応する第6の実施態様における
スイッチングモードの選択状況の説明図である。
【図10】第1乃至第6の実施態様等本発明におけるス
イッチングモードの選定条件を総括し説明する図表であ
る。
【図11】従来の磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回路
の機能構成例を示した概要ブロック図である。
【符号の説明】
1:交流電源回路 2:スイッチング回路 2a〜2f:スイッチング機能 3、4:電磁石 3a、4a:コイル 5:回転軸 6、12:DCCT(直流電流値検出機能) 7、13、15:減算機能 8、14:バイアス電流指令回路 9:力指令回路 10:加算機能 11、16:偏差増幅機能 17:比較順序機能 18:駆動機能

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回転軸を一対の電磁石によって回
    転自在に無接触で軸支する磁気ラジアル軸受用電磁石の
    駆動回路であって、電源回路に並列に第1乃至第3のス
    イッチング回路を接続し、これらの各スイッチング回路
    は直列に接続する一対のスイッチング機能によって構成
    され、前記第1のスイッチング回路を構成する一対のス
    イッチング機能の中間接続点は第1の電磁石のコイルの
    第1の端子に接続し、前記第2のスイッチング回路を構
    成する一対のスイッチング機能の中間接続点は前記第1
    の電磁石のコイルの第2の端子と第2の電磁石のコイル
    の第1の端子とに接続し、前記第3のスイッチング回路
    を構成する一対のスイッチング機能の中間接続点は前記
    第2の電磁石のコイルの第2の端子に接続し、当該一対
    の電磁石の各コイルに供給する電流値を所定電流値に維
    持するように前記6個のスイッチング機能を1組の制御
    機能で操作するようにしたことを特徴とする磁気ラジア
    ル軸受用電磁石の駆動回路。
  2. 【請求項2】 当該一対の電磁石夫々の吸引力を制御す
    る力指令信号の値と極性に対応して上記第1乃至第3の
    スイッチング回路を夫々構成する各一対のスイッチング
    機能から選択操作し、夫々のコイルに予め設定された制
    御条件に従って所定値が通電するようにした請求項1に
    記載の磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回路。
  3. 【請求項3】 回転軸と一対の電磁石夫々との対応状況
    に従って、第1の電磁石のコイルに所定方向に電圧を印
    加して第2の電磁石のコイルを負電源回路に短絡する第
    1のスイッチングモードと、第1の電磁石のコイルを正
    電源回路に短絡して第2の電磁石のコイルに所定方向に
    電圧を印加する第2のスイッチングモードと、第1の電
    磁石のコイルと第2の電磁石のコイルのいずれをも正電
    源回路に短絡する第3のスイッチングモードと、第1の
    電磁石のコイルと第2の電磁石のコイルのいずれをも負
    電源回路に短絡する第4のスイッチングモードと、第1
    の電磁石のコイルに前記所定方向とは逆方向に電圧を印
    加して第2の電磁石のコイルに所定方向に電圧を印加す
    る第5のスイッチングモードと、第1の電磁石のコイル
    に所定方向に電圧を印加して第2の電磁石のコイルに所
    定方向とは逆方向に電圧を印加する第6のスイッチング
    モードと、第1の電磁石のコイルに所定方向とは逆方向
    に電圧を印加して第2の電磁石のコイルを正電源回路に
    短絡する第7のスイッチングモードと、第1の電磁石の
    コイルを負電源回路に短絡して第2の電磁石のコイルに
    所定方向とは逆方向に電圧を印加する第8のスイッチン
    グモードのうちから所定のスイッチングモードを順次選
    択し、該選択したスイッチングモードを満足するように
    夫々のスイッチング機能を操作することによって第1の
    電磁石のコイルと第2の電磁石のコイルに順次周期的に
    電圧を印加し、各コイルに流れる電流の平均値の夫々が
    制御すべき所定値になるようにした請求項1または2に
    記載の磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回路。
  4. 【請求項4】 第1の電磁石のコイルに印加するタイミ
    ングによって定まる所定振幅を有する基準信号と、第2
    の電磁石のコイルに印加するタイミングによって定まる
    前記第1の電磁石に対する基準信号と0゜または180
    ゜の位相差を有して該第1の電磁石に対する基準信号と
    同一形状と振幅に形成された第2の電磁石に対する基準
    信号とを備え、各電磁石の実稼働条件に対応して値を補
    正した各電磁石に指定する所定の信号を前記各基準信号
    の夫々と比較し、該比較結果と予め設定した条件に従
    い、磁気軸受としての機能を出力するように上記所定の
    スイッチングモードを選択し、対応するスイッチング機
    能を操作して夫々の電磁石のコイルに適宜通電するよう
    にした請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気ラジアル
    軸受用電磁石の駆動回路。
  5. 【請求項5】 第1の電磁石に対応する所定の繰返し周
    期で変化する所定振幅の基準レベルに対して対称な2個
    の交番電圧と、第2の電磁石に対応する所定の繰返し周
    期で変化する所定値の基準レベルに対して対称な2個の
    交番電圧であって、第1の電磁石に対応する交番電圧と
    第2の電磁石に対応する交番電圧とは電気角で180゜
    位相差を設けた合計4個の基準信号を設け、負荷条件及
    び2個の各電磁石の駆動状況に対応して夫々自動制御さ
    れる各電磁石に対する操作値を示す電圧指令信号と、上
    記交番信号のうちの対応する所定の交番信号との比較偏
    差値が予め設定する所定のレベル方向にある場合は、当
    該電磁石のコイルに所定方向に電圧を印加する状態を含
    む上記モードのうちの一つのモードを選択し、負荷条件
    及び2個の各電磁石の駆動状況に対応し所定の自動制御
    機能によって各電磁石に対する操作値を示して夫々形成
    される電圧指令信号と、上記交番信号のうちの前記所定
    の交番信号とは対称な交番信号との比較偏差値が予め設
    定する方向にある場合は、当該電磁石のコイルに所定方
    向とは逆方向に電圧を印加する状態を含む上記モードの
    うちの一つのモードを選択し、2個の電磁石夫々の電圧
    指令信号と夫々の電磁石に対応する交番信号との比較偏
    差値が上記とは別の状態においては、当該電磁石のコイ
    ルを短絡する状態を含むモードのうちの一つのモードを
    選択し、対応するスイッチング機能を操作して夫々の電
    磁石のコイルに適宜通電するようにした請求項1乃至4
    のいずれかに記載の磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回
    路。
  6. 【請求項6】 上記各基準信号は対称な三角波形である
    ようにした請求項4または5に記載の磁気ラジアル軸受
    用電磁石の駆動回路。
  7. 【請求項7】 上記した磁気ラジアル軸受用電磁石の駆
    動回路における基準信号と電圧指令信号とを比較して所
    定のモードを選択する手段において、その他の態様の基
    準信号を使用し同等手段によってスイッチングモードを
    選択し、対応するスイッチング機能を操作して夫々の電
    磁石のコイルに適宜通電するようにした請求項4乃至6
    のいずれかに記載の磁気ラジアル軸受用電磁石の駆動回
    路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010151235A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Kawasaki Heavy Ind Ltd 磁気軸受制御装置

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