JPH08177494A - 冷却構造 - Google Patents

冷却構造

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JPH08177494A
JPH08177494A JP32834694A JP32834694A JPH08177494A JP H08177494 A JPH08177494 A JP H08177494A JP 32834694 A JP32834694 A JP 32834694A JP 32834694 A JP32834694 A JP 32834694A JP H08177494 A JPH08177494 A JP H08177494A
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JP
Japan
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cooling
cooling air
heat exchanger
engine
exhaust manifold
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JP32834694A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Toba
隆一 鳥羽
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱交換器を通過した高温空気をエンジンルー
ム内に漏らすことなく車外に排出し、かつ、排気系を効
果的に冷却することを可能とする。 【構成】 エンジン5の走行方向前側に形成され、前端
に前方へ向いた冷却風導入口39を有し、後部に冷却風
排出口60を有する一体的な冷却風通路25を設け、該
冷却風通路25内に、冷却ファン29と熱交換器31と
エキゾースト・マニホールド33とを並べて配置したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンのエキゾー
スト・マニホールドやラジエータ等を冷却し、エンジン
ルーム内の熱を効率良く車外に排出する冷却構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、多くの自動車においてエンジン
の冷却は水冷方式が採られている。そして、冷却水の熱
交換器であるラジエータは車両のエンジン前方に配置さ
れ、ラジエータを通過して高温となった空気がエンジン
ルーム内を流れ、加えてエンジン本体や排気系からも多
くの熱が発生するため、これらの熱を効率良く車外に排
出する冷却構造の技術が必要とされている。
【0003】ここで図8〜図10は実開平2−2851
6号公報に示された従来の冷却構造である。
【0004】この図8,図9のように自動車1のエンジ
ンルーム3内には横置きのエンジン5が搭載されてい
る。エンジン5は、その前壁7側が排気系となってお
り、エキゾースト・マニホールド9が配置されている。
また、エンジン5の前方にはエンジン冷却水の熱交換器
であるラジエータ11が配置されている。ラジエータ1
1の後面側には一対の冷却ファン13a,13bが備え
られている。冷却ファン13a,13bの周囲にはラジ
エータ11側に取付けられたシュラウド15が設けられ
ている。エンジン5の前壁7には図10のように箱型の
エキゾースト・マニホールドカバー17が設けられてい
る。このエキゾースト・マニホールドカバー17の前面
18には冷却風導入口19が設けられている。また、同
下面側は下方に向いた冷却風排出口21となっている。
そして、エキゾースト・マニホールドカバー17の冷却
風導入口19はシュラウド15に嵌合するようになって
いる。
【0005】従って、冷却ファン13に基づく冷却風や
自動車1の走行に基づく冷却風(走行風)がラジエータ
11を通過することによってエンジン冷却水と熱交換を
する。そして、熱交換した冷却風は、一方の冷却ファン
13a側ではエキゾースト・マニホールドカバー17の
案内によってエンジン5の前壁7側に至り、エキゾース
ト・マニホールド9周囲を通って冷却風排出口21から
エンジン5の下方側へ効率良く排出されることになる。
また、他方の冷却ファン13b側ではそのまま後方へ流
れエンジン5の側方等を通過して後方へ流れるものとな
る。これによってエンジン冷却水の冷却やエキゾースト
・マニホールド9の冷却を行うことができるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構造の場合、エキゾースト・マニホールドカバー
17の存在しない冷却ファン13b側を通過した冷却風
がエンジンルーム3内に流入し、エンジンルーム3内の
効果的な雰囲気温度低減を図ることができなかった。ま
た、エキゾースト・マニホールドカバー17はエンジン
5側に取付けられ、シュラウド15はラジエータ11側
に取付けられているため、エキゾースト・マニホールド
カバー17の冷却風導入口19とシュラウド15との嵌
合の位置合わせが困難であり、両者を容易に嵌合させよ
うとすると冷却風導入口19とシュラウド15との間に
隙間ができ、ラジエータ11を通過した熱気が隙間から
漏れ、エンジンルーム内に流入するという問題があっ
た。また、エキゾースト・マニホールドカバー17の存
在する側と存在しない側とでラジエータ11の通気抵抗
が異なり、ラジエータ11による効果的な熱交換が困難
となっていた。
【0007】そこでこの発明は、ラジエータ等の熱交換
器を通過した高温空気をエンジンルーム内に漏らすこと
なく車外に排出し、かつ、エンジンの排気系を効果的に
冷却することのできる冷却構造の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、エンジンの走行方向前側に形成さ
れ、前端に前方へ向いた冷却風導入口を有し、後部に冷
却風排出口を有する一体的な冷却風通路を設け、該冷却
風通路内に、冷却ファンと熱交換器とエキゾースト・マ
ニホールドとを配置したことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載の冷却構
造であって、前記冷却ファンと熱交換器とエキゾースト
・マニホールドとは、この並びで冷却風の流れ方向前方
側から順に配置されていることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
の冷却構造であって、前記冷却風通路は、冷却風ダクト
によって一体的に形成されていることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項3記載の冷却構
造であって、前記冷却風ダクトは、前記エンジンに取り
付けられていることを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項3又は4記載の
冷却構造であって、前記冷却ファンは、該冷却ファンを
回転させる電動モータを有し、該冷却ファンは、前記電
動モータと共に、前記冷却風ダクト内に取り付けられた
ステーに支持され、該ステーは、前記冷却風通路内に導
入される冷却風を整流する翼形であることを特徴とす
る。
【0013】請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれ
かに記載の冷却構造であって、前記熱交換器には冷却媒
体を流す配管を前記冷却風通路外に配置したことを特徴
とする。
【0014】請求項7の発明は、請求項3〜5のいずれ
かに記載の冷却構造であって、前記冷却風ダクトは、後
壁が前記エンジンの排気側前壁で構成されていることを
特徴とする。
【0015】請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれ
かに記載の冷却構造であって、前記熱交換器は、冷却媒
体を一時収容するアッパータンク部を備え、該アッパー
タンク部で前記エンジンに取り付けられていることを特
徴とする。
【0016】請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれ
かに記載の冷却構造であって、前記熱交換器とエキゾー
スト・マニホールドとの間に遮熱板を備えたことを特徴
とする。
【0017】
【作用】上記手段の請求項1の発明は、エンジンの走行
方向前側に形成された一体的な冷却風通路に対し、冷却
ファンの回転に基づき或いは走行風が冷却風導入口から
導入される。導入された冷却風は冷却風通路内で熱交換
器と熱交換され、かつ、エキゾースト・マニホールドを
冷却した後、冷却風排出口から排出される。従って、熱
交換器で熱交換された高温の冷却風はエンジンルーム内
に漏れることがなく、またこれによってエキゾースト・
マニホールドを効率的に冷却することができる。
【0018】請求項2の発明では、請求項1の発明の作
用に加え、冷却風通路内に導入された冷却風はまず熱交
換器で熱交換され、次いでエキゾースト・マニホールド
の順に冷却することができる。
【0019】請求項3の発明では、冷却風は一体的に形
成された冷却風ダクトによって案内され、エンジンルー
ム内に漏れることがない。
【0020】請求項4の発明では、請求項3の発明の作
用に加え、冷却風ダクトをエンジンに取付け、この冷却
風ダクトによって冷却風通路を構成することができる。
【0021】請求項5の発明では、請求項3又は4記載
の発明の作用に加え、電動モータを有する冷却ファンを
ステーを介して冷却風ダクト内に取り付けることができ
る。また、ステーの翼形によって冷却風通路内に導入さ
れる冷却風を整流することができる。
【0022】請求項6の発明では、請求項1〜5のいず
れかの発明の作用に加え、熱交換器に対して冷却媒体を
流す配管を冷却風通路外に配置し、該配管が冷却風通路
内の熱気の影響を受けないようにすることができる。
【0023】請求項7の発明では、請求項3〜5のいず
れかの発明の作用に加え、冷却風ダクトの後壁をエンジ
ンの排気側前壁で構成することができ、この冷却風ダク
トとエンジンの排気側前壁とで冷却風通路を構成するこ
とができる。
【0024】請求項8の発明では、請求項1〜7のいず
れかの発明の作用に加え、熱交換器をそのアッパータン
ク部でエンジンに取付けることができ、これによって熱
交換器を冷却風通路内に配置することができる。
【0025】請求項9の発明では、請求項1〜8のいず
れかの発明の作用に加え、熱交換器とエキゾースト・マ
ニホールドとの間の遮熱板によって熱交換器とエキゾー
スト・マニホールドとの熱的影響を抑制することができ
る。
【0026】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。
【0027】[第1実施例]図1,図2,図3はこの発
明の第1実施例に係り、図1はこの実施例に係る冷却構
造の配置構成を示す断面図、図2は同要部の拡大断面
図、図3は同要部の拡大斜視図である。
【0028】まず、図1のようにこの発明の第1実施例
に係る冷却構造は、自動車1のエンジンルーム3内に設
けられている。エンジンルーム3内にはエンジン5の走
行方向前側に冷却風通路25が設けられている。この冷
却風通路25は冷却風ダクト27によって構成されてい
る。そして、この冷却風通路25内に冷却ファン29、
熱交換器31、エキゾースト・マニホールド33が並べ
て配置されている。これら各冷却ファン29、熱交換器
31、エキゾースト・マニホールド33はこの並びで冷
却風の流れ方向前方側から順に配置されている。
【0029】前記冷却風ダクト27は図2,図3のよう
にエンジン5の前方へ延びた導入ダクト部35とエンジ
ン5の前壁に沿って下方へ延びた排出ダクト部37とか
らなり、この冷却風ダクト27の後壁はエンジン5の排
気側前壁7で構成されている。 前記導入ダクト部35
は前端に円形の冷却風導入口39を有している。冷却風
導入口39の周壁41は冷却風導入口39を広げるよう
にラッパ状に形成されている。導入ダクト部35の中間
壁43は後部45の矩形形状に合わせるようその湾曲形
状を徐々に変化させている。後部45は、左右へ直線的
な上壁部47及び下壁部49と平坦な左右側壁51で構
成されている。上壁47と下壁49とには開口53,5
5が形成されている。
【0030】前記排出ダクト部37は前記導入ダクト部
35の下壁49から下方へ延びた平坦な排出ダクト前壁
57と平坦な排出ダクト側壁59とを有し、下端に冷却
風排出口60を備えている。排出ダクト側壁59は、前
記導入ダクト側壁51と一体に構成されている。
【0031】このように構成された冷却風ダクト27の
ダクト後縁部61はエンジン5の前壁7に溶接等によっ
て固定されている。従って、冷却風ダクト27はエンジ
ン5に取付けられた構成となっている。また、このよう
にして前記冷却風通路は冷却風ダクト27によって一体
的に形成されているのである。
【0032】前記冷却ファン29は電動モータ63を有
している。電動モータ63は冷却ファン29を回転駆動
するものである。冷却ファン29は冷却風導入口39側
に配置されている。電動モータ63はステー65に支持
されている。ステー65はその外周形状が導入ダクト部
35の冷却風導入口39側の内周形状に一致するように
形成され、溶接等によって導入ダクト部35に取付けら
れている。従って、冷却ファン21は電動モータ63と
共に冷却風ダクト27内に取付けられた構成となってい
る。また、前記ステー65は翼形に形成されている。従
って、冷却風通路25内に導入される冷却風をステー6
5によって整流することができる。
【0033】前記熱交換器31は、冷却フィンを備えた
通風部67とエンジン冷却水を流入させて一時収容する
アッパータンク69とエンジン冷却水を一時収容して流
出させるロアタンク71とからなっている。熱交換器3
1はエンジン5のラジエータとして用いられているもの
である。熱交換器31は導入ダクト部35の後部45に
配置されている。すなわち導入ダクト部35の後部45
において図2のように斜めに設定され、冷却風通路25
の全体に亙るようになっている。アッパータンク69は
開口53に嵌合するようになっており、導入ダクト上壁
47に溶接等によって固定されている。また、アッパー
タンク69はエンジン5の前壁7に溶接等によって固定
されている。従って、熱交換器31はエンジン5に取付
けられた構成となっている。前記ロアタンク71は前記
開口55に嵌合している。ロアタンク71は導入ダクト
下壁49と排出ダクト前壁57とに溶接等によって固定
されている。また、アッパータンク69の左右方向一端
には開口53の外部において図3のように配管73が接
続されている。配管73の他端はエンジン5のウォータ
ジャケット75に接続されている。この配管73は熱交
換器31に対して冷却媒体、すなわちエンジン5の冷却
水を流すものである。従って、配管73は冷却風通路2
5外に配置された構成となっている。
【0034】前記エキゾースト・マニホールド33は、
エンジン5の前壁7の排気ポートから下方へ延びてお
り、下部にフロントチューブ77が接続されている。エ
キゾースト・マニホールド33は遮熱板79で覆われて
いる。従って、熱交換器31とエキゾースト・マニホー
ルド33との間に遮熱板79を備えた構成となってい
る。
【0035】次に作用を説明する。冷却ファン29を電
動モータ63によって回転させると、冷却ファン29の
回転に基づき更に走行中には走行風も加わって冷却風A
が冷却風導入口39から導入される。このときステー6
5が翼形をしているため、冷却風が整流され、冷却ファ
ン29の効率が向上する。従って、冷却ファン29を小
さな電動モータ63で駆動することが可能となる。
【0036】導入された冷却風Aは熱交換器31の通風
部67を通過して熱交換を行う。従って、エンジン5の
冷却水が効率良く冷却されることになる。通風部67を
通過した冷却風は通風部の斜めの設定によって偏向さ
れ、下方に変更され、エキゾースト・マニホールド33
の周囲を通過してフロントチューブ77の周囲に至る。
従って、この冷却風Aによってエキゾースト・マニホー
ルド33やフロントチューブ77が十分に冷却される。
その後、冷却風Aは排出ダクト部37の冷却風排出口6
0から下方に排出される。排出された冷却風はエンジン
5の下部側に回り込み、車体下部の車外に排出されるも
のとなる。
【0037】このようにして熱交換器31で熱交換され
た冷却風が車内に漏れることなくエキゾースト・マニホ
ールド33の冷却等に使用されるため、熱交換して高温
になった冷却風を効率良く車外に排出することができ
る。
【0038】また、冷却ファン29、熱交換器31、エ
キゾースト・マニホールド33はこの順番に並べて配置
されているので、冷却ファン29の電動モータ63が高
温なエキゾースト・マニホールド33の表面温度に影響
を受けることがなく、装置の耐久性を向上させることが
できる。
【0039】さらに、一般にエアコンディショナのコン
デンサとラジエータとを車両前方に搭載した多くの自動
車では、ラジエータの後面を流れる空気の温度は摂氏9
0°近くまで上昇するが、エキゾースト・マニホールド
33の表面温度は摂氏600°前後であるため、図2の
熱交換器31とエキゾースト・マニホールド33との配
置関係において熱交換器31を通過した冷却風によって
エキゾースト・マニホールド33やフロントチューブ7
7を強制対流冷却によって十分冷却することが可能であ
る。
【0040】また、冷却風通路25、換言すれば、冷却
風ダクト27内に冷却ファン29と熱交換器31とエキ
ゾースト・マニホールド33とを並べて配置したため、
次の特徴がある。すなわち、従来では熱交換器の後面温
度を極力減少させるために熱交換器の厚さを薄くし、そ
の後方に位置する部品の熱劣化を防止していたが、この
第1実施例では熱交換器31の後方にエキゾースト・マ
ニホールド33と遮熱板79、フロントチューブ77と
エンジン5としか存在しないため、熱交換器31の後面
温度が上昇しても良く、熱交換器31を厚くすることが
可能である。従って、熱交換器31の縦横寸法を小さく
して小型化を図ることもできる。熱交換器31をエンジ
ン5に取付ける構造にしたのでエンジン5の前壁7と排
出ダクト部37とで冷却風排出ダクトを構成することが
できる。従って、熱交換器31を通過した高温空気とエ
キゾースト・マニホールド33やフロントチューブ77
を冷却した高温空気をエンジンルーム3に漏らすことな
く、車外に排出することができる。
【0041】さらに、冷却風Aの通路を導入ダクト部3
5と排出ダクト部37とエンジン5の前壁7とで構成し
たため、熱交換器31を通過する冷却風量がエンジンル
ーム内の部品レイアウトや車体構造等の要因に影響され
ないため、採用したエンジンに最適な熱交換器を選択し
て一体化することができる。このため、エンジン5と冷
却風ダクト27等をアッセンブリとして交換する設計が
容易となる。
【0042】熱交換器31はアッパータンク69によっ
てエンジン5に取付けているため、熱交換器31の支持
を確実にすると共に、冷却風ダクト27の構造を簡単に
することができる。
【0043】冷却風ダクト27の構成要素としてエンジ
ン5の前壁7を使用するため、冷却風ダクト27の構造
が簡単になる。
【0044】また、冷却水を導く配管73を冷却風通路
25外に配置したため、次の特徴を有している。すなわ
ち、熱交換器が車両前方に搭載された多くの自動車にお
いては、熱交換器とエンジン本体とを結ぶ配管が熱交換
器を通過した冷却風の通路にあって、高温の空気にさら
されるため、配管に断熱材を巻くなどの工夫がなされて
いた。これに対し、配管73を冷却風通路25から排除
しているため配管を高温の空気にさらすことなく寿命を
延ばし、断熱材を排除し、かつ、配管長さを短くするこ
とができるのである。
【0045】冷却ファン29、熱交換器31をエンジン
5側に取付けることによってエンジンルーム3の車両前
方の空間を大きくとることができ、エンジンルーム内の
空気流れを促進して雰囲気温度を低減することができ
る。
【0046】以下、他の実施例を説明する。なお、上記
実施例と同一構成部分には同符号を付して説明し、また
重複した説明は省略する。
【0047】[第2実施例]図4は、第2実施例に係る
斜視図を示している。この実施例では冷却風ダクト27
の導入ダクト部35に2つの冷却風導入口81a,81
bが設けられ、それぞれ冷却ファン83a,83bを備
えている。従って、この実施例でも冷却風導入口81
a,81bからの冷却風の導入によって上記実施例と略
同様な作用効果を奏することができる。また、この実施
例では冷却ファン83a,83bをそれぞれ小型化する
ことができ、冷却風導入口81a,81bの高さを低く
することが可能である。従って、車両設計上の自由度が
著しく増大する。
【0048】[第3実施例]図5は、第3実施例に係る
断面図を示している。この実施例では熱交換器として第
1熱交換器85と第2熱交換器87とを前後に配置した
構成となっている。そして、第1,第2熱交換器85,
87のアッパータンク89,91と、ロアタンク93,
95とをそれぞれ隣接させて相互に溶接等によって結合
している。従って、この実施例でも第1実施例と略同様
な作用効果を奏することができる。また、この実施例で
は第1,第2熱交換器85,87の縦横の幅を更に小さ
くすることができ、より小型化を図ることが可能であ
る。
【0049】[第4実施例]図6は、この発明の第4実
施例に係る断面図を示している。この実施例では、熱交
換器97の通風部67をエキゾースト・マニホールド3
3から離すように円弧状に形成したものである。従って
この実施例でも第1実施例と略同様な作用効果を奏する
ことができる。更に、この実施例では熱交換器97の伝
熱面積を増加させることによって、冷却水の冷却効果を
更に増大させることができる。また、熱交換器97をエ
キゾースト・マニホールド33から離すことによって、
熱交換器97がエキゾースト・マニホールド33からよ
り影響を受けなくなる。
【0050】[第5実施例]図7は、第5実施例に係る
断面図を示している。この実施例では、冷却風ダクト2
7の導入ダクト部35を前方斜め上方へ向けたものであ
る。従って、この実施例でも第1実施例と略同様な作用
効果を奏することができる。また、この実施例ではエン
ジン前方がレイアウト的に余裕がない場合にも適用する
ことができるのである。
【0051】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明によれば、冷却風導入口と冷却風排出口とを有する一
体的な冷却風通路内に冷却ファンと熱交換器とエキゾー
スト・マニホールドとを配置したため、熱交換器を通過
した高温空気をエンジンルーム内に漏らすことなく車外
に排出し、かつ、エキゾースト・マニホールドを効率的
に十分に冷却することができる。また、冷却風通路内に
は冷却風ファンと熱交換器とエキゾースト・マニホール
ドのみが存在するため、熱交換器の後面温度の上昇が許
容され、熱交換器を厚くして効率を上げ、かつ、熱交換
器の縦横寸法を小型化することが可能である。
【0052】請求項2の発明では、冷却ファンと熱交換
器とエキゾースト・マニホールドとをこの並びで順に配
置したから、熱交換器での熱交換とエキゾースト・マニ
ホールドの冷却とを効率的に行うことができる。しか
も、冷却ファンがエキゾースト・マニホールドの表面温
度に影響を受けることなく、耐久性を向上させることが
できる。
【0053】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明の効果に加え、熱交換器を通過する冷却風量がエンジ
ンルーム内の部品レイアウトや車体構造等の要因に影響
されないため、採用したエンジンに最適な熱交換器を選
択することが可能である。
【0054】請求項4の発明では、請求項3の発明の効
果に加え、熱交換器等を冷却風ダクトを介してエンジン
と一体化することが可能であり、エンジンとアッセンブ
リして交換する設計が容易となり、また車両の組立工程
において工数を削減することができる。
【0055】請求項5の発明では、請求項4の発明の効
果に加え、冷却ファンを電動モータと共に冷却風ダクト
内に容易に取付けることができる。しかも、ステーによ
って冷却風を整流することができるため、冷却ファンの
効率が向上し、電動モータ等の小型化を図ることも可能
である。
【0056】請求項6の発明では、請求項1〜5のいず
れかの発明の効果に加え、熱交換器に対して冷却媒体を
流す配管を冷却風通路外に配置したため、配管を高温の
空気にさらすことなく寿命を延ばし断熱材等を排除する
ことができる。また、配管の長さを著しく短くすること
も可能である。
【0057】請求項7の発明では、請求項3〜5のいず
れかの発明の効果に加え、冷却風ダクトの構成要素とし
てエンジンの前壁を利用するため、冷却風ダクトの構造
が簡単になる。
【0058】請求項8の発明では、請求項1〜7のいず
れかの発明の効果に加え、熱交換器をエンジンに確実に
支持させることができ、また冷却風ダクトの構造を簡単
にすることが可能である。
【0059】請求項9の発明では、請求項1〜8のいず
れかの発明の効果に加え、遮熱板によって熱交換器がエ
キゾースト・マニホールドの高温な表面温度の影響を受
けるのを抑制し、熱交換器での熱交換を効率良く行わせ
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る冷却構造を自動車と
の関係で示す断面図である。
【図2】第1実施例に係る要部の拡大断面図である。
【図3】第1実施例に係る要部の拡大斜視図である。
【図4】第2実施例に係る要部の拡大斜視図である。
【図5】第3実施例に係る要部の拡大断面図である。
【図6】第4実施例に係る要部の拡大断面図である。
【図7】第5実施例に係る要部の拡大断面図である。
【図8】従来例に係る冷却構造の平面図である。
【図9】従来例に係る冷却構造の断面図である。
【図10】従来例に係る冷却構造の要部の拡大斜視図で
ある。
【符号の説明】
5 エンジン 7 前壁 25 冷却風通路 27 冷却風ダクト 29 冷却ファン 31 熱交換器(ラジエータ) 33 エキゾースト・マニホールド 39 冷却風導入口 60 冷却風排出口 63 電動モータ 65 ステー 67 通風部 69 アッパータンク 73 配管 79 遮熱板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01P 5/06 504 Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの走行方向前側に形成され、前
    端に前方へ向いた冷却風導入口を有し、後部に冷却風排
    出口を有する一体的な冷却風通路を設け、 該冷却風通路内に、冷却ファンと熱交換器とエキゾース
    ト・マニホールドとを配置したことを特徴とする冷却構
    造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷却構造であって、 前記冷却ファンと熱交換器とエキゾースト・マニホール
    ドとは、この並びで冷却風の流れ方向前方側から順に配
    置されていることを特徴とする冷却構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の冷却構造であっ
    て、 前記冷却風通路は、冷却風ダクトによって一体的に形成
    されていることを特徴とする冷却構造。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の冷却構造であって、 前記冷却風ダクトは、前記エンジンに取り付けられてい
    ることを特徴とする冷却構造。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の冷却構造であっ
    て、 前記冷却ファンは、該冷却ファンを回転させる電動モー
    タを有し、 該冷却ファンは、前記電動モータと共に、前記冷却風ダ
    クト内に取り付けられたステーに支持され、 該ステーは、前記冷却風通路内に導入される冷却風を整
    流する翼形であることを特徴とする冷却構造。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の冷却構
    造であって、 前記熱交換器には冷却媒体を流す配管を前記冷却風通路
    外に配置したことを特徴とする冷却構造。
  7. 【請求項7】 請求項3〜5のいずれかに記載の冷却構
    造であって、 前記冷却風ダクトは、後壁が前記エンジンの排気側前壁
    で構成されていることを特徴とする冷却構造。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の冷却構
    造であって、 前記熱交換器は、冷却媒体を一時収容するアッパータン
    ク部を備え、該アッパータンク部で前記エンジンに取り
    付けられていることを特徴とする冷却構造。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の冷却構
    造であって、 前記熱交換器とエキゾースト・マニホールドとの間に遮
    熱板を備えたことを特徴とする冷却構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6725905B2 (en) 2000-08-30 2004-04-27 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Radiator unit for engine and method of combining the same with engine
CN113404581A (zh) * 2021-08-05 2021-09-17 江西樟树市福铃内燃机配件有限公司 一种降噪型多管式排气系统

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6725905B2 (en) 2000-08-30 2004-04-27 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Radiator unit for engine and method of combining the same with engine
CN113404581A (zh) * 2021-08-05 2021-09-17 江西樟树市福铃内燃机配件有限公司 一种降噪型多管式排气系统
CN113404581B (zh) * 2021-08-05 2022-05-17 江西樟树市福铃内燃机配件有限公司 一种降噪型多管式排气系统

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