JPH08177298A - 吊戸における内側スライドレールの外れ止め装置 - Google Patents

吊戸における内側スライドレールの外れ止め装置

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JPH08177298A
JPH08177298A JP33580494A JP33580494A JPH08177298A JP H08177298 A JPH08177298 A JP H08177298A JP 33580494 A JP33580494 A JP 33580494A JP 33580494 A JP33580494 A JP 33580494A JP H08177298 A JPH08177298 A JP H08177298A
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清 磯川
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元彦 山崎
Shigetaka Ejima
重剛 江島
Yuji Wakamatsu
勇司 若松
Yuji Yamamoto
雄治 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スライド式吊りレールを用いた吊戸におい
て、戸体の前後方向の振れにより生じる内側スライドレ
ールの脱落を防止する。 【構成】 吊りレール2の内側スライドレール5に連結
される戸体1に、外れ止め用突片13を止着する一方、
フレーム部材9に外れ止め用突片13の先端片13cが
遊嵌状に嵌合する外れ止め用凹溝9fを形成して構成さ
れた吊戸における内側スライドレールの外れ止め装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物の出入口や通路に
設けられる吊戸における内側スライドレールの外れ止め
装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、
この種吊戸の中には、外側スライドレールの上下にある
内向きガイド溝部と、戸体が支持される内側スライドレ
ールの上下にある外向きガイド溝部とのあいだに、リテ
ーナで支持される複数のボールを転動自在に介装してな
るスライド式吊りレールを用いて吊持し、これによって
前記戸体の開閉移動を、吊りローラタイプのものよりも
円滑に行うよう配慮したものがある。
【0003】この様なスライド式吊りレールを用いるに
あたり、内側スライドレールと戸体とを連結する必要が
あるが、そのような連結技術について、従来、実公昭6
1−453号公報、実公平5−19489号公報に示す
ようなものが知られている。前者のものは、内側スライ
ドレールと、戸体側に一体的に設けた戸体側吊り金具と
を一体的に連結したものである。ところがこの場合、戸
体を前後方向に振る方向の負荷が働いた場合に、この負
荷は、内側スライドレールの上下にある外向きガイド溝
部とボールとの溝嵌合部に集中的に働くことになって、
内側スライドレールの簡単な脱落が懸念され、このまま
では採用できないことになる。これに対し、後者のもの
は、内側スライドレール側に一体的に設けた係止フック
と、戸体側に一体的に設けた逆U字形の戸体側吊り金具
とを係止ピンを用いて係止取付けするようにしたもので
あり、この様にすることにより、戸体を係止ピンを軸芯
にして前後方向に揺動可能に構成し、これによって、戸
体に働く前後方向の負荷を、戸体の係止ピンを軸芯とす
る前後揺動によって逃すようにしている。しかしながら
このものでも、戸体が前後方向に揺動したとき、戸体側
吊り金具と係止ピンと係止フックとのあいだに摺動抵抗
が生じ、これが内側スライドレールを外す方向の負荷と
なって作用し、未だ充分な外れ止め機能を発揮すること
はできないのが実情である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる吊戸にお
ける内側スライドレールの外れ止め装置を提供すること
を目的として創案されたものであって、躯体側に一体的
に取付けられる外側スライドレールの上下にある内向き
ガイド溝部と、戸体が支持される内側スライドレールの
上下にある外向きガイド溝部とのあいだに、リテーナで
支持されるボールを転動自在に介装してなるスライド式
吊りレールを用いて前記戸体を開閉移動自在に吊持して
なる吊戸において、前記外側スライドレールが固定され
るフレーム部材に、外れ止め用凹溝を形成する一方、内
側スライドレールに連結される戸体には、外れ止め用凹
溝に嵌合して内側スライドレールの外れ止めをする外れ
止め用突片を設けたことを特徴とするものである。ま
た、躯体側に一体的に取付けられる外側スライドレール
の上下にある内向きガイド溝部と、戸体が支持される内
側スライドレールの上下にある外向きガイド溝部とのあ
いだに、リテーナで支持されるボールを転動自在に介装
してなるスライド式吊りレールを用いて前記戸体を開閉
移動自在に吊持してなる吊戸において、前記外側スライ
ドレールが固定されるフレーム部材に、外れ止め用凹溝
を形成する一方、内側スライドレールに連結される戸体
側吊り金具には、外れ止め用凹溝に嵌合して内側スライ
ドレールの外れ止めをする外れ止め用突片を設けたこと
を特徴とするものである。
【0005】そして本発明は、この構成によって、戸体
の前後方向の振れにより生じる内側スライドレールの脱
落を防止できるようにしたものである。
【0006】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面において、1は建物の出入口や通路に設け
られる自閉式吊戸を構成する戸体であって、該戸体1
は、開口部の上部に設けられる後述のスライド式の吊り
レール2に吊持される状態で、開口部を閉鎖する閉鎖位
置から、開口部の一側部屋内側に設けられる戸袋3内に
収納されて開口部を開口する収納位置に至るまでのあい
だを左右移動自在となるように設けられている。
【0007】ここで、スライド式の吊りレール2は、躯
体側に一体的に取付けられ、上下に内向きのガイド溝部
4a、4bが形成される外側スライドレール4と、戸体
1が支持され、上下に外向きのガイド溝部5a、5bが
形成される内側スライドレール5と、各対向するガイド
溝部4a、5aおよび4b、5bのあいだにそれぞれ転
動自在に介装される複数のボール6と、該ボール6を所
定間隔を存する状態で一連状に支持するリテーナ7とで
構成されている。そして、リテーナ7の外側スライドレ
ール4に対する移動と、内側スライドレール5のリテー
ナ7に対する移動とがボール6の転動により同時に行わ
れ、これによって内側スライドレール5の外側スライド
レール4に対する移動が行われるように構成されてい
る。
【0008】そして、外側スライドレール4には、補強
部材4dを介して螺子4cでレール受け部材8が止着さ
れており、該レール受け部材8を躯体上部に一体的に設
けたフレーム部材9に止着することで吊りレール2が躯
体側に止着されるが、レール受け部材8の上縁部から突
設された取付け片8aには上下方向に長い長孔8bが穿
設されており、フレーム部材9にはフレーム受け部材8
の下面を支持する支持片9aが折曲形成されており、支
持片9aに穿設された螺子孔9bに螺子9cを出没調整
することでレール受け部材8をフレーム部材9に対して
上下方向位置調整し、その後、螺子8cによって取付け
片8aの長孔8bとフレーム部材9螺子孔とを貫通状に
緊締することで、吊りレール2がフレーム部材9に対し
て上下方向位置調整された状態で取付けられるように構
成されている。
【0009】前記内側スライドレール5には、レール側
吊り金具10が螺子10aを介して止着されているが、
該レール側吊りレール10は、上端縁にフレーム部材9
側(後方)に向けて略L字形に折曲して先端縁が吊りレ
ール2の背面位置近傍まで伸長された上片10bが形成
されており、吊りレール2を前方から遊嵌状に内嵌する
状態で設けられている。さらに、レール側吊りレール1
0の左右両下端部には、略U字形状のフック部10cが
下方に向けて突出形成されている。これに対し、戸体1
の上面には、前記フック部10cに対応して戸体側吊り
金具11が一体的に設けられており、該戸体側吊り金具
11を構成する左右一対の吊り片11aには、上下方向
に長い長孔11bがそれぞれ穿設されていて、これら長
孔11bに係止ピン12が抜止め支持され、この係止ピ
ン12に、前記レール側吊り金具10のフック部10c
が下側から係止することで、戸体1が内側スライドレー
ル5に吊持される構成となっている。
【0010】一方、前記フレーム部材9には、戸体1の
上部前後面の開閉ガイドをする前後ガイド面9d、9e
が形成されているが、後ガイド面9eは躯体側のフレー
ム部材9の下端縁部に設けられる板材を上方に向けて折
曲することで形成されており、これによって、前側溝側
片がガイド面9eとなると共に、該ガイド面9eの後方
が外れ止め用凹溝9fとなるように形成されている。因
みに、前ガイド面9dは、躯体側のフレーム部材9対し
て着脱自在となるように設けられる点検用フレーム9g
の下端縁部が折曲形成されて構成されるものである。こ
れに対し、13は戸体1の左右両端部上面に一体的に止
着される外れ止め用突片13であって、該外れ止め用突
片13は、戸体1に固定される取付け部13aと、取付
け部13a先端に一体的に折曲形成される断面略コ字形
のガイド片13bとで構成されており、このガイド片1
3bの先端片13cが、前記フレーム部材9の外れ止め
用凹溝9fに嵌合するように設定されている。ここで、
外れ止め用突片13の先端片13cは、前記外れ止め用
凹溝9fに遊嵌状に嵌合された状態で前後方向に突出す
る波板状に形成されており、これによって、先端片13
cの強度アップと共に外れ止め用凹溝9f内での振れ幅
が小さくなるように設定されている。ここで、先端片1
3cは波板状に形成するのではなく、先端片13cに前
後方向に向く突起やゴムダンパ等の部材を設けるように
しても良く、この様にしても、先端片13cの前後方向
の厚みを肉厚状として振れ幅を小さくすることができ
る。尚、14は自閉装置、15は閉鎖時の衝撃緩衝をす
るピストンシリンダ、16、17は開放時の衝撃緩衝お
よび閉鎖作動の始動停止のために設けられる保持装置で
ある。
【0011】叙述の如く構成された本発明の実施例にお
いて、戸体1はスライド式の吊りレール2に吊持され、
上部がフレーム部材9に形成の前後ガイド面9d、9e
にガイドされた状態で開閉作動を行うことになるが、こ
の場合に、戸体1は、戸体上面に止着された外れ止め用
突片13の先端片13cの先端部が、外れ止め用凹溝9
fに遊嵌状に嵌合された状態で開閉作動されることにな
る。従って、戸体1に前後方向の負荷が掛って前後揺動
する場合に、戸体1は、先端片13cが外れ止め用凹溝
9fの前後の溝側片に当接することになって、これによ
って戸体1の前後方向の振れ幅を規制できることにな
る。しかも、本実施例のものでは、先端片13cが波板
状に形成されて前後方向に突出しているため、先端片1
3cの外れ止め用凹溝9f内での振れ幅をさらに小さい
ものとすることができる。
【0012】このように、戸体1は、外れ止め用突片1
3が外れ止め用凹溝9fに嵌合することで前後方向の振
れが規制されることになり、これによって、戸体1の前
後揺動により、戸体側吊り金具11から係止ピン12、
フック部10c、レール側吊り金具10を介して内側ス
ライドレール5に掛る負荷を小さくできる。この結果、
内側スライドレール5の上下にある外向きガイド溝5
a、5bとボール6との溝嵌合部に負荷が集中すること
がなくなって、内側スライドレール5の脱落が防止さ
れ、信頼性の高いものにすることができる。
【0013】尚、本発明は上記第一実施例に限定される
ものでないことは勿論であって、外れ止め用突片がフレ
ーム部材に形成の外れ止め用凹溝に嵌合して、戸体の前
後方向の振れを規制できれば良いものであって、図5に
示す第二実施例のように外れ止め用突片18を、直接戸
体1に設けるのではなく取付けブラケット18aを介し
て取付けたもの、図6に示す第三実施例のように戸体側
吊り金具11に外れ止め用突片19を設けたもの等、種
々の構成が考えられるが、第二実施例のものでは外れ止
め用突片18の先端片にダンパ18cが設けられてい
て、外れ止め用凹溝9fとの緩衝をすると共に、外れ止
め用凹溝9f内における外れ止め用突片18の振れ幅を
さらに小さく調整して、戸体の振れ幅を小さくできるよ
うになっている。さらに、フレーム部材9に設けられる
外れ止め用凹溝9fの形成位置としては、図7、8に示
す第四、五実施例のようにレール受け部材8の下方に設
けても良い。また、図9に示す第六実施例のように前後
方向幅広な外れ止め用凹溝9fに外れ止め用突片20を
嵌合させる場合では、外れ止め用突片20の先端片を凹
溝9fの各溝側片に対向すべく分岐状として、それぞれ
の溝側片に先端片が近接対向した状態で対設させれば良
く、この様にしても戸体1の振止めができて、内側スラ
イドレールの外れ止めをすることができる。また、図1
0、11に示す第七、八実施例のように、分岐状の先端
片を有する外れ止め用突片21を、吊りレール2の前後
両側面の下部に対向させるようにしたもの、図12、1
3、14に示す第九、十、十一実施例のように、外れ止
め用突片22を、戸体側吊り金具11の上方に向けて突
出する状態で戸体側吊り金具11に止着し、外れ止め用
突片22の上端部と該上端部から後方に向けて略L字状
に折曲した先端片22aとが吊りレール2の前後両側面
の上部に対向するように構成したもの等の種々の構成で
あっても良く、これらのものでも、外れ止め用突片の先
端片が吊りレール2の前後両側面に当接することになっ
て、戸体の振止めがなされて内側スライドレールの外れ
止めをすることができる。ところで、第十一実施例のレ
ール側吊り金具は、係止ピンと一体形成されたものが用
いられているが、図15に示す第十二実施例のものでは
レール側吊り金具が直接戸体に止着されるようになって
おり、このような戸体の吊持構造であっても、外れ止め
用突片22、23による内側スライドレール5の外れ止
めが有効になされる。
【0014】
【作用効果】以上要するに、本発明は叙述の如く構成さ
れたものであるから、戸体または戸体側吊り金具に設け
た外れ止め用突片が、フレーム部材に形成した外れ止め
用凹溝に嵌合して戸体の前後方向の揺動振れ幅を小さい
ものにすることができ、この結果、戸体の前後揺動が僅
かな量に抑えられ、これによって内側スライドレールに
働く揺動負荷が低減することになって内側スライドレー
ルの有効な外れ防止が計れることになり、スライド式吊
りレールを用いた円滑な開閉作動をするものでありなが
らレール外れがなく信頼性の高い吊戸とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】吊戸の正面図である。
【図2】吊戸の斜視図である。
【図3】戸体の吊持状態を示す側面断面図である。
【図4】図4(A)は外れ止め用突片の平面図であり、
図4(B)は外れ止め用突片の側面図である。
【図5】第二実施例を示す側面図である。
【図6】第三実施例を示す側面図である。
【図7】第四実施例を示す側面図である。
【図8】第五実施例を示す側面図である。
【図9】第六実施例を示す側面図である。
【図10】第七実施例を示す側面図である。
【図11】第八実施例を示す側面図である。
【図12】第九実施例を示す側面図である。
【図13】第十実施例を示す側面図である。
【図14】第十一実施例を示す側面図である。
【図15】第十二実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 戸体 2 吊りレール 3 戸袋 4 外側スライドレール 5 内側スライドレール 6 ボール 7 リテーナ 8 レール受け部材 9 フレーム部材 9f 外れ止め用凹溝 10 レール側吊りレール 11 戸体側吊り金具 12 係止ピン 13 外れ止め用突片 13a 取付け部 13b ガイド片 13c 先端片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若松 勇司 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 三和 シヤッター工業株式会社内 (72)発明者 山本 雄治 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 三和 シヤッター工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 躯体側に一体的に取付けられる外側スラ
    イドレールの上下にある内向きガイド溝部と、戸体が支
    持される内側スライドレールの上下にある外向きガイド
    溝部とのあいだに、リテーナで支持されるボールを転動
    自在に介装してなるスライド式吊りレールを用いて前記
    戸体を開閉移動自在に吊持してなる吊戸において、前記
    外側スライドレールが固定されるフレーム部材に、外れ
    止め用凹溝を形成する一方、内側スライドレールに連結
    される戸体には、外れ止め用凹溝に嵌合して内側スライ
    ドレールの外れ止めをする外れ止め用突片を設けたこと
    を特徴とする吊戸における内側スライドレールの外れ止
    め装置。
  2. 【請求項2】 躯体側に一体的に取付けられる外側スラ
    イドレールの上下にある内向きガイド溝部と、戸体が支
    持される内側スライドレールの上下にある外向きガイド
    溝部とのあいだに、リテーナで支持されるボールを転動
    自在に介装してなるスライド式吊りレールを用いて前記
    戸体を開閉移動自在に吊持してなる吊戸において、前記
    外側スライドレールが固定されるフレーム部材に、外れ
    止め用凹溝を形成する一方、内側スライドレールに連結
    される戸体側吊り金具には、外れ止め用凹溝に嵌合して
    内側スライドレールの外れ止めをする外れ止め用突片を
    設けたことを特徴とする吊戸における内側スライドレー
    ルの外れ止め装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、外れ止め用
    突片は波板状に形成されていることを特徴とする吊戸に
    おける内側スライドレールの外れ止め装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009052267A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Ykk Ap株式会社 建具
JP2009197513A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Ykk Ap株式会社 建具
JP2014237928A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 トヨタホーム株式会社 建物の障子設置構造

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