JPH0817712A - X線露光用マスク - Google Patents
X線露光用マスクInfo
- Publication number
- JPH0817712A JPH0817712A JP15000694A JP15000694A JPH0817712A JP H0817712 A JPH0817712 A JP H0817712A JP 15000694 A JP15000694 A JP 15000694A JP 15000694 A JP15000694 A JP 15000694A JP H0817712 A JPH0817712 A JP H0817712A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ray
- mask
- mark
- wafer
- semiconductor wafer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Length-Measuring Devices Using Wave Or Particle Radiation (AREA)
- Optical Transform (AREA)
- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体ICやLSIを製造するためのX線露
光に用いる高精度微細パタン形成用X線露光用マスク10
0の半導体ウエハとの位置合わせの際の、不要な多重反
射回折光の干渉の影響による精度劣化、及び、X線照射
の影響による精度劣化を防止して、位置合わせ精度の高
精度化を図る。 【構成】 X線透過基板1に形成されているウエハマー
ク検出用透過窓5の半導体ウエハ側の面を、傾斜状に加
工された傾斜状領域25によって形成する。
光に用いる高精度微細パタン形成用X線露光用マスク10
0の半導体ウエハとの位置合わせの際の、不要な多重反
射回折光の干渉の影響による精度劣化、及び、X線照射
の影響による精度劣化を防止して、位置合わせ精度の高
精度化を図る。 【構成】 X線透過基板1に形成されているウエハマー
ク検出用透過窓5の半導体ウエハ側の面を、傾斜状に加
工された傾斜状領域25によって形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ICやLSIを
製造するためのX線露光に用いる高精度微細パタン形成
用X線露光用マスクに関するものである。
製造するためのX線露光に用いる高精度微細パタン形成
用X線露光用マスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ICやLSIパタンの高集積化に
伴い、微細パタンを高精度に半導体ウエハ上に形成する
技術の進展が不可欠のものとなっている。X線露光法
は、X線感光性高分子にX線が照射されて生じた光・オ
ージェ電子が高分子の結合、切断を誘起し、X線照射部
分と未照射部分の高分子の溶剤に対する溶解速度が変化
することを利用している。X線の直進性が優れているこ
と、光・オージェ電子のエネルギーが高分子に及ぼす相
互作用範囲が小さいなどの理由から、従来用いられてき
た電子ビーム露光、紫外線露光に比較して高精度微細パ
タンの形成に有利である。X線露光用マスク(X線マス
ク)は、基本的にはX線に対して不透明なX線吸収層、
これを支持するX線透過基板、補強支柱から構成されて
いる。
伴い、微細パタンを高精度に半導体ウエハ上に形成する
技術の進展が不可欠のものとなっている。X線露光法
は、X線感光性高分子にX線が照射されて生じた光・オ
ージェ電子が高分子の結合、切断を誘起し、X線照射部
分と未照射部分の高分子の溶剤に対する溶解速度が変化
することを利用している。X線の直進性が優れているこ
と、光・オージェ電子のエネルギーが高分子に及ぼす相
互作用範囲が小さいなどの理由から、従来用いられてき
た電子ビーム露光、紫外線露光に比較して高精度微細パ
タンの形成に有利である。X線露光用マスク(X線マス
ク)は、基本的にはX線に対して不透明なX線吸収層、
これを支持するX線透過基板、補強支柱から構成されて
いる。
【0003】図10は従来のX線マスクの構造を模式的
に示すもので、1はX線透過基板、2は補強支柱、3は
X線吸収層、4aはマスクマーク、5aはウエハマーク
検出用透過窓である。X線透過基板1はX線の減衰が小
さい材料の薄膜で構成される。また、ウエハマーク検出
用透過窓5aを通して半導体ウエハ上に設けたウエハマ
ークとの位置合せを行うために、例えば半導体レーザ
光、He−Neレーザ光などの可視光領域付近の位置検
出光に対しても減衰が小さい材料の薄膜が要求される。
露光に用いるX線の波長が4〜15Åの場合、材料とし
てはAl2O3、Si、Si3 N4、SiC、SiO2など
が優れている。補強支柱2はX線透過基板1を平坦に保
ち、また実際の取扱いを容易にするように機械的強度を
持たせるためのもので材料としてはSi、SiO2 など
が用いられている。X線吸収層3は薄膜でX線の減衰が
大きいように、Ta、Au、Ptなどの重金属を用い、
イオンエッチング法、メッキ法などの方法で半導体集積
回路のパタンが形成される。マスクマーク4aは半導体
集積回路パタンの周辺部に設けられ、X線吸収層から成
る。
に示すもので、1はX線透過基板、2は補強支柱、3は
X線吸収層、4aはマスクマーク、5aはウエハマーク
検出用透過窓である。X線透過基板1はX線の減衰が小
さい材料の薄膜で構成される。また、ウエハマーク検出
用透過窓5aを通して半導体ウエハ上に設けたウエハマ
ークとの位置合せを行うために、例えば半導体レーザ
光、He−Neレーザ光などの可視光領域付近の位置検
出光に対しても減衰が小さい材料の薄膜が要求される。
露光に用いるX線の波長が4〜15Åの場合、材料とし
てはAl2O3、Si、Si3 N4、SiC、SiO2など
が優れている。補強支柱2はX線透過基板1を平坦に保
ち、また実際の取扱いを容易にするように機械的強度を
持たせるためのもので材料としてはSi、SiO2 など
が用いられている。X線吸収層3は薄膜でX線の減衰が
大きいように、Ta、Au、Ptなどの重金属を用い、
イオンエッチング法、メッキ法などの方法で半導体集積
回路のパタンが形成される。マスクマーク4aは半導体
集積回路パタンの周辺部に設けられ、X線吸収層から成
る。
【0004】図11は従来のX線マスクを用いたX線露
光法(特開昭62−261003号)の説明図で6は半
導体ウエハ、7はウエハマーク、8、9は入射光、1
0、11はそれぞれマスクマーク4a、ウエハマーク7
により生じる所望の回折光、12はX線感光性膜であ
る。
光法(特開昭62−261003号)の説明図で6は半
導体ウエハ、7はウエハマーク、8、9は入射光、1
0、11はそれぞれマスクマーク4a、ウエハマーク7
により生じる所望の回折光、12はX線感光性膜であ
る。
【0005】微細パタンを高精度に半導体ウエハ6に形
成するため、X線感光性膜12を半導体ウエハ6上に形
成し、X線を用いてX線透過基板1上に形成されたX線
吸収層3から成る微細LSIパタンをX線感光性膜12
に転写する。このとき、半導体ウエハ6とX線マスクと
の間隔gをギャップと呼び、転写されるパタンの解像性
はギャップgに大きく影響される。通常、0.1〜0.
3μmの微細パタンを形成するためには、ギャップg
は、10〜30μmに設定する必要がある。また、X線
透過基板1上に形成されたX線吸収層3から成る微細L
SIパタンを半導体ウエハ6上の所定の位置に精度良く
転写する必要があり、半導体ウエハ6とX線マスクとの
位置合せ(アライメント)が重要である。図11の例で
は、アライメント法として位置合わせ用のマークに回折
格子を用いた光ヘテロダイン干渉法を利用しており、半
導体ウエハ6とX線マスクとの位置ずれ量を光ヘテロダ
イン干渉した回折光のビート信号の位相差から検出し高
精度化を図っている。X線マスク上に形成したX線吸収
層3からなる回折格子(マスクマーク4a)と半導体ウ
エハ6上に形成した基板段差からなる回折格子(ウエハ
マーク7)に波長の異なるレーザ光8、9を入射し、マ
スクマーク4a及びウエハマーク7においてそれぞれ回
折した光ヘテロダイン干渉回折光10と11との位相差
を光電変換したビート信号から検出し、位置合せを行っ
ている。光ヘテロダイン干渉回折光11を検出するため
に、ウエハマーク7に対向したX線マスク側にはウエハ
マーク検出用透過窓5aが形成されている。
成するため、X線感光性膜12を半導体ウエハ6上に形
成し、X線を用いてX線透過基板1上に形成されたX線
吸収層3から成る微細LSIパタンをX線感光性膜12
に転写する。このとき、半導体ウエハ6とX線マスクと
の間隔gをギャップと呼び、転写されるパタンの解像性
はギャップgに大きく影響される。通常、0.1〜0.
3μmの微細パタンを形成するためには、ギャップg
は、10〜30μmに設定する必要がある。また、X線
透過基板1上に形成されたX線吸収層3から成る微細L
SIパタンを半導体ウエハ6上の所定の位置に精度良く
転写する必要があり、半導体ウエハ6とX線マスクとの
位置合せ(アライメント)が重要である。図11の例で
は、アライメント法として位置合わせ用のマークに回折
格子を用いた光ヘテロダイン干渉法を利用しており、半
導体ウエハ6とX線マスクとの位置ずれ量を光ヘテロダ
イン干渉した回折光のビート信号の位相差から検出し高
精度化を図っている。X線マスク上に形成したX線吸収
層3からなる回折格子(マスクマーク4a)と半導体ウ
エハ6上に形成した基板段差からなる回折格子(ウエハ
マーク7)に波長の異なるレーザ光8、9を入射し、マ
スクマーク4a及びウエハマーク7においてそれぞれ回
折した光ヘテロダイン干渉回折光10と11との位相差
を光電変換したビート信号から検出し、位置合せを行っ
ている。光ヘテロダイン干渉回折光11を検出するため
に、ウエハマーク7に対向したX線マスク側にはウエハ
マーク検出用透過窓5aが形成されている。
【0006】ここで、上記X線マスクを用いたX線露光
では、X線マスクと半導体ウエハとが数十μmに近接し
て配置されているため、入射光8,9或いは入射光8,
9によって生じた回折光の一部は、X線マスク、半導体
ウエハ面で多重反射し、回折光10、11と同一方向に
出射する。
では、X線マスクと半導体ウエハとが数十μmに近接し
て配置されているため、入射光8,9或いは入射光8,
9によって生じた回折光の一部は、X線マスク、半導体
ウエハ面で多重反射し、回折光10、11と同一方向に
出射する。
【0007】図12にマスクマーク4a及びウエハマー
ク7を形成する各回折格子部での多重反射の様子を示
す。図12(a)はマスクマーク部、(b)はウエハマ
ーク部である。破線で示した回折光13はX線マスク上
のマスク回折格子で透過回折し半導体ウエハ面で反射し
た回折光、回折光14はマスク回折格子を透過し半導体
ウエハ面で反射しマスク回折格子で透過回折した回折
光、回折光15は半導体ウエハ上のウエハ回折格子で反
射回折した後、X線マスク及び半導体ウエハ面で反射し
た回折光、回折光16はX線マスク及び半導体ウエハ面
で反射した後、ウエハ回折格子で反射回折した回折光で
ある。図12においてX線マスク及び半導体ウエハ面で
それぞれ1回反射した回折光のみを示したが実際にはさ
らに反射、回折した回折光が存在する。また、入射光9
についての多重反射の様子を示したが、左右対称の入射
光8についても同様のことが言える。
ク7を形成する各回折格子部での多重反射の様子を示
す。図12(a)はマスクマーク部、(b)はウエハマ
ーク部である。破線で示した回折光13はX線マスク上
のマスク回折格子で透過回折し半導体ウエハ面で反射し
た回折光、回折光14はマスク回折格子を透過し半導体
ウエハ面で反射しマスク回折格子で透過回折した回折
光、回折光15は半導体ウエハ上のウエハ回折格子で反
射回折した後、X線マスク及び半導体ウエハ面で反射し
た回折光、回折光16はX線マスク及び半導体ウエハ面
で反射した後、ウエハ回折格子で反射回折した回折光で
ある。図12においてX線マスク及び半導体ウエハ面で
それぞれ1回反射した回折光のみを示したが実際にはさ
らに反射、回折した回折光が存在する。また、入射光9
についての多重反射の様子を示したが、左右対称の入射
光8についても同様のことが言える。
【0008】このように、上記X線マスクでは、所望の
回折光10、或いは11と不要の回折光13,14、或
いは15,16とが干渉する。そして、これら多重干渉
回折光13、14、15、16は、マスク回折格子、ウ
エハ回折格子の格子面に垂直な方向に対しての間隔、即
ちギャップgの微小変動に敏感となり、λ/2(λは位
置検出に用いるアライメント用レーザ光の波長)のギャ
ップ変動を周期として強度変動を生ずる。従って、この
強度変動はビート信号の振幅変動となって現れ、位相差
検出信号を不安定化させ、位置合せ精度を劣化させてい
た。これらの多重反射の影響を防止する方法として、従
来、不透明膜、及び反射防止膜を回折格子マーク上に形
成していた(特開平4−372112号)。
回折光10、或いは11と不要の回折光13,14、或
いは15,16とが干渉する。そして、これら多重干渉
回折光13、14、15、16は、マスク回折格子、ウ
エハ回折格子の格子面に垂直な方向に対しての間隔、即
ちギャップgの微小変動に敏感となり、λ/2(λは位
置検出に用いるアライメント用レーザ光の波長)のギャ
ップ変動を周期として強度変動を生ずる。従って、この
強度変動はビート信号の振幅変動となって現れ、位相差
検出信号を不安定化させ、位置合せ精度を劣化させてい
た。これらの多重反射の影響を防止する方法として、従
来、不透明膜、及び反射防止膜を回折格子マーク上に形
成していた(特開平4−372112号)。
【0009】図13は、多重反射の影響を防止した従来
のX線マスクの位置合せに用いるマスクマーク4a(マ
スク回折格子部)とウエハマーク検出用透過窓5a及び
半導体ウエハの位置合せマークであるウエハマーク7
(ウエハ回折格子部)の詳細を示した図である。図13
において(a)はマスク回折格子部、(b)はウエハ回
折格子部である。1はX線透過基板、3はX線吸収層、
6は半導体ウエハ、12はX線感光性高分子膜、9は入
射光、10、11は所望の回折光、19は反射防止膜、
20は不透明膜、21、22、23、24は不要な多重
反射回折光である。
のX線マスクの位置合せに用いるマスクマーク4a(マ
スク回折格子部)とウエハマーク検出用透過窓5a及び
半導体ウエハの位置合せマークであるウエハマーク7
(ウエハ回折格子部)の詳細を示した図である。図13
において(a)はマスク回折格子部、(b)はウエハ回
折格子部である。1はX線透過基板、3はX線吸収層、
6は半導体ウエハ、12はX線感光性高分子膜、9は入
射光、10、11は所望の回折光、19は反射防止膜、
20は不透明膜、21、22、23、24は不要な多重
反射回折光である。
【0010】不透明膜20、即ち半導体製造プロセスで
用いられているレジスト工程、プロセス層堆積工程、エ
ッチング工程、リフトオフ工程等の技術を利用して、ア
ライメント用のレーザー光に対して光を透しにくく、不
透明となるように構成された単一の物質からなる単一
層、或いは複数の物質からなる複数層の膜領域を形成す
ることにより、(a)において破線で示したX線マスク
上の回折格子で透過回折し半導体ウエハ面で反射し、再
びX線マスクを透過した回折光21、及びマスク回折格
子を透過し半導体ウエハ面で反射しマスク回折格子で透
過回折した回折光22を除去させていた。
用いられているレジスト工程、プロセス層堆積工程、エ
ッチング工程、リフトオフ工程等の技術を利用して、ア
ライメント用のレーザー光に対して光を透しにくく、不
透明となるように構成された単一の物質からなる単一
層、或いは複数の物質からなる複数層の膜領域を形成す
ることにより、(a)において破線で示したX線マスク
上の回折格子で透過回折し半導体ウエハ面で反射し、再
びX線マスクを透過した回折光21、及びマスク回折格
子を透過し半導体ウエハ面で反射しマスク回折格子で透
過回折した回折光22を除去させていた。
【0011】また、反射防止膜19、即ち半導体製造プ
ロセスで用いられているレジスト工程、プロセス層堆積
工程、エッチング工程、リフトオフ工程等の技術を利用
して、アライメント用のレーザー光に対して光を透しや
すく、透過率が良くなるように構成された単一の物質か
らなる単一層、或いは複数の物質からなる複数層の膜領
域を形成することにより、(b)において破線で示した
ウエハ回折格子で反射回折した後、X線マスクと半導体
ウエハ面で反射した回折光23、及びX線マスクと半導
体ウエハ面で反射した後、ウエハ回折格子で反射回折し
た回折光24の光強度を減衰させていた。
ロセスで用いられているレジスト工程、プロセス層堆積
工程、エッチング工程、リフトオフ工程等の技術を利用
して、アライメント用のレーザー光に対して光を透しや
すく、透過率が良くなるように構成された単一の物質か
らなる単一層、或いは複数の物質からなる複数層の膜領
域を形成することにより、(b)において破線で示した
ウエハ回折格子で反射回折した後、X線マスクと半導体
ウエハ面で反射した回折光23、及びX線マスクと半導
体ウエハ面で反射した後、ウエハ回折格子で反射回折し
た回折光24の光強度を減衰させていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記X線マ
スクを用いたX線露光法では、X線照射により上記反射
防止膜19が変質するという現象が生じている。このた
め、アライメント用レーザー光に対するウエハマーク検
出用透過窓の透過率が劣化し、ウエハマーク検出用透過
窓の表面での反射率が実質的に大きくなるため、不要な
多重反射回折光23、24の光強度が相対的に増大し、
所望の回折光11と多重干渉して、位相差検出信号を不
安定化させ、位置合せ精度を劣化させる欠点を有してい
た。また、図13(a)に示したマスク回折格子部で
は、X線吸収層3と不透明膜20との反射率の差によっ
て回折格子を構成しているが、この構成では、X線吸収
層3と不透明膜20との反射率に差が必要となることか
ら、使用できる材料の組み合わせが限られてしまうとい
う不具合がある。
スクを用いたX線露光法では、X線照射により上記反射
防止膜19が変質するという現象が生じている。このた
め、アライメント用レーザー光に対するウエハマーク検
出用透過窓の透過率が劣化し、ウエハマーク検出用透過
窓の表面での反射率が実質的に大きくなるため、不要な
多重反射回折光23、24の光強度が相対的に増大し、
所望の回折光11と多重干渉して、位相差検出信号を不
安定化させ、位置合せ精度を劣化させる欠点を有してい
た。また、図13(a)に示したマスク回折格子部で
は、X線吸収層3と不透明膜20との反射率の差によっ
て回折格子を構成しているが、この構成では、X線吸収
層3と不透明膜20との反射率に差が必要となることか
ら、使用できる材料の組み合わせが限られてしまうとい
う不具合がある。
【0013】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、X線照射の影響による精度劣化、あるいは、
不要な多重反射回折光の干渉の影響による精度劣化を防
止して、位置合わせ精度の高精度化を図ることができる
X線露光用マスクを提供することを目的とする。
たもので、X線照射の影響による精度劣化、あるいは、
不要な多重反射回折光の干渉の影響による精度劣化を防
止して、位置合わせ精度の高精度化を図ることができる
X線露光用マスクを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、ウエハマーク検出用透過
窓をX線透過基板を傾斜状に加工することにより形成し
たことを特徴とするX線露光用マスクである。
めに、請求項1記載の発明は、ウエハマーク検出用透過
窓をX線透過基板を傾斜状に加工することにより形成し
たことを特徴とするX線露光用マスクである。
【0015】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の発明に加えて、さらに、マスクマークをX線透
過基板を段差状に加工することにより形成した回折格子
とすることを特徴としている。
1記載の発明に加えて、さらに、マスクマークをX線透
過基板を段差状に加工することにより形成した回折格子
とすることを特徴としている。
【0016】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の発明におけるマスクマークが、X線透過基板の半導
体ウエハに対向する面とは反対側の面を段差状に加工す
ることにより形成され、且つ、該段差状の加工における
加工段差dは、位置合わせに用いられる位置検出光の波
長をλとして、 d=λ(2m−1)/4 (mは自然数) を略満足することを特徴としている。
載の発明におけるマスクマークが、X線透過基板の半導
体ウエハに対向する面とは反対側の面を段差状に加工す
ることにより形成され、且つ、該段差状の加工における
加工段差dは、位置合わせに用いられる位置検出光の波
長をλとして、 d=λ(2m−1)/4 (mは自然数) を略満足することを特徴としている。
【0017】また、請求項4記載の発明は、請求項2記
載の発明におけるマスクマークが、X線透過基板の半導
体ウエハに対向する面を段差状に加工することにより形
成され、且つ、該段差状の加工における加工段差dは、
位置合わせに用いられる位置検出光に対する前記X線透
過基板の屈折率をn、前記位置検出光の波長をλとし
て、 d=λ(2m−1)/4n (mは自然数) を略満足することを特徴としている。
載の発明におけるマスクマークが、X線透過基板の半導
体ウエハに対向する面を段差状に加工することにより形
成され、且つ、該段差状の加工における加工段差dは、
位置合わせに用いられる位置検出光に対する前記X線透
過基板の屈折率をn、前記位置検出光の波長をλとし
て、 d=λ(2m−1)/4n (mは自然数) を略満足することを特徴としている。
【0018】
【作用】ウエハマークと対向したウエハマーク検出用透
過窓領域を傾斜状に加工することにより、所望の回折光
に対し、不要な多重反射回折光の出射方向がずれるた
め、多重干渉の影響が無くなり、ビート信号の振幅変動
が小さく信号処理が容易となり安定した位相差信号が得
られる。また、X線照射耐性の弱い上記反射防止膜を用
いていないのでX線照射耐性にも優れている。したがっ
て、高精度の位置合せが可能となる。また、マスクマー
ク部分のX線透過基板を段差状に加工して回折格子を構
成することにより、X線吸収層と不透明膜の組み合わせ
に対する制限がなくなり、不透明膜をX線吸収層と同じ
材料で形成しても充分な回折強度が得られる。
過窓領域を傾斜状に加工することにより、所望の回折光
に対し、不要な多重反射回折光の出射方向がずれるた
め、多重干渉の影響が無くなり、ビート信号の振幅変動
が小さく信号処理が容易となり安定した位相差信号が得
られる。また、X線照射耐性の弱い上記反射防止膜を用
いていないのでX線照射耐性にも優れている。したがっ
て、高精度の位置合せが可能となる。また、マスクマー
ク部分のX線透過基板を段差状に加工して回折格子を構
成することにより、X線吸収層と不透明膜の組み合わせ
に対する制限がなくなり、不透明膜をX線吸収層と同じ
材料で形成しても充分な回折強度が得られる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による実施例を
6例説明する。 (実施例1)図1乃至図3を参照して本発明の第1の実
施例を説明する。図1は、本発明に係わるX線露光用マ
スクの一実施例、即ち、半導体ICやLSIを製造する
ためのX線露光装置に適用するX線露光用マスク(10
0)を示した図である。図1において、1はX線透過基
板、2は補強支柱、3はX線吸収層、4はマスクマー
ク、5はウエハマーク検出用透過窓、20は不透明膜領
域である。
6例説明する。 (実施例1)図1乃至図3を参照して本発明の第1の実
施例を説明する。図1は、本発明に係わるX線露光用マ
スクの一実施例、即ち、半導体ICやLSIを製造する
ためのX線露光装置に適用するX線露光用マスク(10
0)を示した図である。図1において、1はX線透過基
板、2は補強支柱、3はX線吸収層、4はマスクマー
ク、5はウエハマーク検出用透過窓、20は不透明膜領
域である。
【0020】この不透明膜領域20は、アライメント用
のレーザー光が透過しないように構成された単一の物質
からなる単一層、または、複数の物質からなる複数層の
膜であり、半導体製造プロセスで用いられるレジスト工
程、薄膜堆積工程、エッチング工程、リフトオフ工程等
の技術を利用して形成される。この場合、マスクマーク
4はX線吸収層3と不透明膜領域20との反射率の差を
利用しているので、不透明膜領域20の少なくともX線
透過基板1に接する面は、X線吸収層3とはアライメン
ト用のレーザー光に対する反射率の異なる物質としてい
る。上記ウエハマーク検出用透過窓5は、アライメント
用のレーザー光が透過するよう形成された領域であり、
特に、その半導体ウエハに対向する面は、X線透過基板
1を傾斜状に加工した領域(傾斜状領域25)によって
形成されている。
のレーザー光が透過しないように構成された単一の物質
からなる単一層、または、複数の物質からなる複数層の
膜であり、半導体製造プロセスで用いられるレジスト工
程、薄膜堆積工程、エッチング工程、リフトオフ工程等
の技術を利用して形成される。この場合、マスクマーク
4はX線吸収層3と不透明膜領域20との反射率の差を
利用しているので、不透明膜領域20の少なくともX線
透過基板1に接する面は、X線吸収層3とはアライメン
ト用のレーザー光に対する反射率の異なる物質としてい
る。上記ウエハマーク検出用透過窓5は、アライメント
用のレーザー光が透過するよう形成された領域であり、
特に、その半導体ウエハに対向する面は、X線透過基板
1を傾斜状に加工した領域(傾斜状領域25)によって
形成されている。
【0021】そして、これらマスクマーク4、ウエハマ
ーク検出用透過窓5等が用いられて、X線露光用マスク
100と半導体ウエハとの位置合わせが行われる。
ーク検出用透過窓5等が用いられて、X線露光用マスク
100と半導体ウエハとの位置合わせが行われる。
【0022】図2は、図1に示したウエハマーク検出用
透過窓5及び半導体ウエハ側の位置合わせマークである
回折格子部の詳細を示した図である。図2において、6
は半導体ウエハ、7は回折格子部によってなるウエハマ
ーク、9はアライメント用レーザー光(位置検出光)の
入射光、11は所望の回折光、12はX線感光性高分子
膜、23、24は不要な多重反射回折光である。
透過窓5及び半導体ウエハ側の位置合わせマークである
回折格子部の詳細を示した図である。図2において、6
は半導体ウエハ、7は回折格子部によってなるウエハマ
ーク、9はアライメント用レーザー光(位置検出光)の
入射光、11は所望の回折光、12はX線感光性高分子
膜、23、24は不要な多重反射回折光である。
【0023】ウエハマーク検出用透過窓5を透過した入
射光9はウエハマーク7で回折し、特定次数(以下n次
とする。)の回折光が所望の回折光11として検出され
る。この時、所望の回折光11の一部は、X線透過基板
1のウエハマーク検出用透過窓5で反射され、反射光9
aとしてウエハマーク7に入射し再び回折される。上述
したように、ウエハマーク検出用透過窓5の半導体ウエ
ハ6に対向する側の面は傾斜状に加工された傾斜状領域
25によって形成されているため、反射光9aのウエハ
マーク7への入射角は、入射光9の入射角と異なる。し
たがって、n次の回折光23は所望の回折光11と平行
でなくなり、回折光23の影響を受けない安定なビート
信号が検出できる。
射光9はウエハマーク7で回折し、特定次数(以下n次
とする。)の回折光が所望の回折光11として検出され
る。この時、所望の回折光11の一部は、X線透過基板
1のウエハマーク検出用透過窓5で反射され、反射光9
aとしてウエハマーク7に入射し再び回折される。上述
したように、ウエハマーク検出用透過窓5の半導体ウエ
ハ6に対向する側の面は傾斜状に加工された傾斜状領域
25によって形成されているため、反射光9aのウエハ
マーク7への入射角は、入射光9の入射角と異なる。し
たがって、n次の回折光23は所望の回折光11と平行
でなくなり、回折光23の影響を受けない安定なビート
信号が検出できる。
【0024】また、ウエハマーク7からの0次光(反射
光)が、ウエハマーク検出用透過窓5で反射され、反射
光9bとしてウエハマーク7に入射し再び回折される場
合についても、ウエハマーク検出用透過窓5の半導体ウ
エハ6に対向する側の面が傾斜状に加工された傾斜状領
域25であるために、反射光9bのウエハマーク7への
入射角が、入射光9の入射角と異なり、n次の回折光2
4は所望の回折光11と平行でなくなり、回折光24の
影響を受けない安定なビート信号が検出できる。すなわ
ち、このように、X線透過基板1のウエハマーク検出用
透過窓5の半導体ウエハ6に対向する側の面を傾斜状に
加工された傾斜状領域25とすることにより、不要な回
折光の影響を受けない安定なビート信号を検出すること
ができる。
光)が、ウエハマーク検出用透過窓5で反射され、反射
光9bとしてウエハマーク7に入射し再び回折される場
合についても、ウエハマーク検出用透過窓5の半導体ウ
エハ6に対向する側の面が傾斜状に加工された傾斜状領
域25であるために、反射光9bのウエハマーク7への
入射角が、入射光9の入射角と異なり、n次の回折光2
4は所望の回折光11と平行でなくなり、回折光24の
影響を受けない安定なビート信号が検出できる。すなわ
ち、このように、X線透過基板1のウエハマーク検出用
透過窓5の半導体ウエハ6に対向する側の面を傾斜状に
加工された傾斜状領域25とすることにより、不要な回
折光の影響を受けない安定なビート信号を検出すること
ができる。
【0025】また、図1に示すマスクマーク4には、不
透明膜領域20が形成されているので、マスクマーク4
からも安定なビート信号を得ることができ、その結果、
高精度の位置合わせが可能となる。なお、図2において
は、X線露光用マスク100面及び半導体ウエハ6面でそ
れぞれ1回反射した回折光のみを示したが、2回以上反
射した回折光については傾斜状領域25による上述した
効果は更に大きくなる。また、入射光9についての多重
反射の様子を示したが、左右対称の入射光8(図11参
照)についても同様のことが言える。
透明膜領域20が形成されているので、マスクマーク4
からも安定なビート信号を得ることができ、その結果、
高精度の位置合わせが可能となる。なお、図2において
は、X線露光用マスク100面及び半導体ウエハ6面でそ
れぞれ1回反射した回折光のみを示したが、2回以上反
射した回折光については傾斜状領域25による上述した
効果は更に大きくなる。また、入射光9についての多重
反射の様子を示したが、左右対称の入射光8(図11参
照)についても同様のことが言える。
【0026】図3は、図1に示したX線露光用マスク10
0の傾斜状領域25の形成法の一実施例を示した図であ
る。図3において、26はエッチング中間層、27は電
子線レジスト、28は傾斜状のレジストパタンである。
まず、ウエハマーク検出用透過窓5の形成用パタンを電
子ビームで描画する時に、露光量を変えて描画し現像す
ることにより、傾斜状のレジストパタン28を形成する
(図3(a))。次に。半導体製造プロセスで用いられ
ているエッチング工程により、傾斜状のレジストパタン
28をエッチングマスクとして、エッチング中間層26
をエッチングし、電子線レジスト27を除去する(図3
(b))。次に、少なくともX線透過基板1の一部がエ
ッチングされるまで全面をエッチングし、しかる後にエ
ッチング中間層26を除去して傾斜状領域25を形成す
る(図3(c))。
0の傾斜状領域25の形成法の一実施例を示した図であ
る。図3において、26はエッチング中間層、27は電
子線レジスト、28は傾斜状のレジストパタンである。
まず、ウエハマーク検出用透過窓5の形成用パタンを電
子ビームで描画する時に、露光量を変えて描画し現像す
ることにより、傾斜状のレジストパタン28を形成する
(図3(a))。次に。半導体製造プロセスで用いられ
ているエッチング工程により、傾斜状のレジストパタン
28をエッチングマスクとして、エッチング中間層26
をエッチングし、電子線レジスト27を除去する(図3
(b))。次に、少なくともX線透過基板1の一部がエ
ッチングされるまで全面をエッチングし、しかる後にエ
ッチング中間層26を除去して傾斜状領域25を形成す
る(図3(c))。
【0027】この場合、傾斜状領域25の傾斜角は、2
mrad(約0.1度)程度あれば、図2に示す所望の
回折光11と多重反射回折光(回折光23、24等)と
のヘテロダイン干渉を除去する傾きの角度として十分で
ある。例えば、図3(c)において、傾斜状領域25が
一辺の長さlが100μmの正方形である場合、エッチ
ングで形成する傾斜段差sを0.2μmとすれば、傾斜
角は略2mrad(約0.1度)となる。
mrad(約0.1度)程度あれば、図2に示す所望の
回折光11と多重反射回折光(回折光23、24等)と
のヘテロダイン干渉を除去する傾きの角度として十分で
ある。例えば、図3(c)において、傾斜状領域25が
一辺の長さlが100μmの正方形である場合、エッチ
ングで形成する傾斜段差sを0.2μmとすれば、傾斜
角は略2mrad(約0.1度)となる。
【0028】(実施例2)図4は、本発明の第2の実施
例を示す図である。なお、図4および、以下にて参照す
る図5〜図9において、図1の各部に対応する部分に
は、同一符号を付けその説明を省略する。図4に示すX
線露光用マスク100aは、マスクマーク4をX線透過基板
1に形成した段差パタンとする点が図1のX線露光用マ
スク100と異なる。マスクマーク4がX線透過基板1に
形成した段差パタン(段差d)により構成されるので、
不透明膜領域20をX線吸収層3と同じ材料で形成する
ことができるという利点がある。また、マスクマーク4
を形成する場合、X線吸収層3の加工工程においてX線
吸収層3をエッチングマスクとしてX線透過基板1を加
工することができる。従って、X線透過基板1は、マス
クマーク4の形成のために加工した段差d分だけ膜厚が
薄くなり、透過するX線強度が大となる利点もある。ま
た、段差dの加工は、図3で示した傾斜状領域25の加
工と同時に行うことができる。
例を示す図である。なお、図4および、以下にて参照す
る図5〜図9において、図1の各部に対応する部分に
は、同一符号を付けその説明を省略する。図4に示すX
線露光用マスク100aは、マスクマーク4をX線透過基板
1に形成した段差パタンとする点が図1のX線露光用マ
スク100と異なる。マスクマーク4がX線透過基板1に
形成した段差パタン(段差d)により構成されるので、
不透明膜領域20をX線吸収層3と同じ材料で形成する
ことができるという利点がある。また、マスクマーク4
を形成する場合、X線吸収層3の加工工程においてX線
吸収層3をエッチングマスクとしてX線透過基板1を加
工することができる。従って、X線透過基板1は、マス
クマーク4の形成のために加工した段差d分だけ膜厚が
薄くなり、透過するX線強度が大となる利点もある。ま
た、段差dの加工は、図3で示した傾斜状領域25の加
工と同時に行うことができる。
【0029】(実施例3)図5は、本発明の第3の実施
例を示す図である。この図に示すX線露光用マスク100b
は、段差dのマスクマーク4をX線吸収層3が形成され
た面とは反対側のX線透過基板1に形成した段差パタン
とする点を特徴とする。マスクマーク4を作成するに
は、例えば、エッチング加工等によりX線吸収層3を形
成した後、X線感光レジストをX線透過基板1のX線吸
収層3が形成されている面と反対側の面に塗布し、X線
吸収層3が形成されている面の側からX線を照射してX
線感光レジストを感光・現像してレジストパタンを形成
し、そのレジストパタンをマスクとしてX線透過基板1
をX線吸収層3が形成されている面と反対側からエッチ
ング加工することにより形成する。このX線露光用マス
ク100bにおいても、上記実施例2のX線露光用マスク10
0aと同様の作用・効果がある。
例を示す図である。この図に示すX線露光用マスク100b
は、段差dのマスクマーク4をX線吸収層3が形成され
た面とは反対側のX線透過基板1に形成した段差パタン
とする点を特徴とする。マスクマーク4を作成するに
は、例えば、エッチング加工等によりX線吸収層3を形
成した後、X線感光レジストをX線透過基板1のX線吸
収層3が形成されている面と反対側の面に塗布し、X線
吸収層3が形成されている面の側からX線を照射してX
線感光レジストを感光・現像してレジストパタンを形成
し、そのレジストパタンをマスクとしてX線透過基板1
をX線吸収層3が形成されている面と反対側からエッチ
ング加工することにより形成する。このX線露光用マス
ク100bにおいても、上記実施例2のX線露光用マスク10
0aと同様の作用・効果がある。
【0030】(実施例4)図6は、本発明の第4の実施
例を示す図である。この図に示すX線露光用マスク100c
は、上記実施例2のX線露光用マスク100aと同様にして
段差dのマスクマーク4を形成した後、マスクマーク4
のX線吸収層3を除去し、不透明膜領域20を形成した
ものである。一方、図7は、図6に示したX線露光用マ
スク100cの変形例であるX線露光用マスク100dを示す図
である。この図に示すX線露光用マスク100dは、上記実
施例3のX線露光用マスク100bと同様にして段差dのマ
スクマーク4を形成した後、マスクマーク4のX線吸収
層3を除去し、不透明膜領域20を形成したものであ
る。これらのX線露光用マスク100c、100dにおいても、
上記実施例2、3のX線露光用マスク100a、100bと同様
の作用・効果がある。
例を示す図である。この図に示すX線露光用マスク100c
は、上記実施例2のX線露光用マスク100aと同様にして
段差dのマスクマーク4を形成した後、マスクマーク4
のX線吸収層3を除去し、不透明膜領域20を形成した
ものである。一方、図7は、図6に示したX線露光用マ
スク100cの変形例であるX線露光用マスク100dを示す図
である。この図に示すX線露光用マスク100dは、上記実
施例3のX線露光用マスク100bと同様にして段差dのマ
スクマーク4を形成した後、マスクマーク4のX線吸収
層3を除去し、不透明膜領域20を形成したものであ
る。これらのX線露光用マスク100c、100dにおいても、
上記実施例2、3のX線露光用マスク100a、100bと同様
の作用・効果がある。
【0031】(実施例5)図8は、本発明の第5の実施
例を示す図である。この図に示すX線露光用マスク100e
は、上記実施例2のX線露光用マスク100aと同様にして
マスクマーク4を形成する際に、X線透過基板1のマス
クマーク4形成領域のみを加工し段差dのマスクマーク
4とするか、あるいは、図6に示したX線露光用マスク
100cと同様にしてマスクマーク4を形成する際に、X線
透過基板1のマスクマーク4形成領域のみを加工し段差
dのマスクマーク4とするかしたものである。このX線
露光用マスク100eにおいても、上記実施例2、3のX線
露光用マスク100a、100bと同様に、不透明膜領域20を
X線吸収層3と同じ材料で形成することができるという
利点がある。
例を示す図である。この図に示すX線露光用マスク100e
は、上記実施例2のX線露光用マスク100aと同様にして
マスクマーク4を形成する際に、X線透過基板1のマス
クマーク4形成領域のみを加工し段差dのマスクマーク
4とするか、あるいは、図6に示したX線露光用マスク
100cと同様にしてマスクマーク4を形成する際に、X線
透過基板1のマスクマーク4形成領域のみを加工し段差
dのマスクマーク4とするかしたものである。このX線
露光用マスク100eにおいても、上記実施例2、3のX線
露光用マスク100a、100bと同様に、不透明膜領域20を
X線吸収層3と同じ材料で形成することができるという
利点がある。
【0032】(実施例6)図9は、本発明の第6の実施
例を示す図である。この図に示すX線露光用マスク100f
は、上記実施例5のX線露光用マスク100eと同様にして
段差dのマスクマーク4を形成した後、マスクマーク4
のX線吸収層3を除去するか、あるいは、図6に示した
X線露光用マスク100cと同様にして段差dのマスクマー
ク4を形成する際に、X線透過基板1のマスクマーク4
形成領域のみを加工し、次いで、マスクマーク4のX線
吸収層3を除去するかしたものである。このX線露光用
マスク100fにおいても、上記実施例2、3のX線露光用
マスク100a、100bと同様に、不透明膜領域20をX線吸
収層3と同じ材料で形成することができるという利点が
ある。
例を示す図である。この図に示すX線露光用マスク100f
は、上記実施例5のX線露光用マスク100eと同様にして
段差dのマスクマーク4を形成した後、マスクマーク4
のX線吸収層3を除去するか、あるいは、図6に示した
X線露光用マスク100cと同様にして段差dのマスクマー
ク4を形成する際に、X線透過基板1のマスクマーク4
形成領域のみを加工し、次いで、マスクマーク4のX線
吸収層3を除去するかしたものである。このX線露光用
マスク100fにおいても、上記実施例2、3のX線露光用
マスク100a、100bと同様に、不透明膜領域20をX線吸
収層3と同じ材料で形成することができるという利点が
ある。
【0033】上記実施例2乃至6において、各マスクマ
ーク4から得られる回折光の光強度は、X線透過基板1
を加工したマーク段差dに依存する。図5、図7に示し
たように段差dが半導体ウエハ6とは反対側に設けられ
ている場合には、アライメント用レーザー光の波長をλ
とすると、dが次式を満たすとき最も大きな光強度が得
られる。 d=λ(2m−1)/4 (mは自然数) ・・・・・・(1) また、図4、図6、図8、図9に示したように段差dが
半導体ウエハ6側に設けられている場合には、X線透過
基板1のアライメント用レーザー光に対する屈折率を
n、アライメント用レーザー光の波長をλとすると、d
が次式を満たすとき最も大きな光強度が得られる。 d=λ(2m−1)/4n (mは自然数) ・・・・・・(2) 従って、上記実施例2乃至6に記載した各X線露光用マ
スクにおいて段差dを(1)式または(2)式を満足す
るようにすれば、最も強い強度の回折光を得ることがで
きるという格別の効果がある。
ーク4から得られる回折光の光強度は、X線透過基板1
を加工したマーク段差dに依存する。図5、図7に示し
たように段差dが半導体ウエハ6とは反対側に設けられ
ている場合には、アライメント用レーザー光の波長をλ
とすると、dが次式を満たすとき最も大きな光強度が得
られる。 d=λ(2m−1)/4 (mは自然数) ・・・・・・(1) また、図4、図6、図8、図9に示したように段差dが
半導体ウエハ6側に設けられている場合には、X線透過
基板1のアライメント用レーザー光に対する屈折率を
n、アライメント用レーザー光の波長をλとすると、d
が次式を満たすとき最も大きな光強度が得られる。 d=λ(2m−1)/4n (mは自然数) ・・・・・・(2) 従って、上記実施例2乃至6に記載した各X線露光用マ
スクにおいて段差dを(1)式または(2)式を満足す
るようにすれば、最も強い強度の回折光を得ることがで
きるという格別の効果がある。
【0034】
【発明の効果】以上説明したよう請求項1記載の発明に
よれば、ウエハマーク検出用透過窓部に傾斜状領域を形
成しているので、X線露光用マスクと半導体ウエハ間で
の反射による多重干渉の影響を軽減させることができ
る。また、反射防止膜を用いていないので、X線照射耐
性に優れている。したがって、安定な位相差信号が得ら
れ、位置合わせの高精度化という効果が得られる。
よれば、ウエハマーク検出用透過窓部に傾斜状領域を形
成しているので、X線露光用マスクと半導体ウエハ間で
の反射による多重干渉の影響を軽減させることができ
る。また、反射防止膜を用いていないので、X線照射耐
性に優れている。したがって、安定な位相差信号が得ら
れ、位置合わせの高精度化という効果が得られる。
【0035】また、請求項2記載の発明によれば、X線
透過基板を段差状に加工することによってマスクマーク
を形成しているので、X線吸収層と不透明膜の材質の反
射率に対する制限がなくなり、X線吸収層と不透明膜と
を同じ材料で形成した場合にも充分な回折強度を得るこ
とができる。
透過基板を段差状に加工することによってマスクマーク
を形成しているので、X線吸収層と不透明膜の材質の反
射率に対する制限がなくなり、X線吸収層と不透明膜と
を同じ材料で形成した場合にも充分な回折強度を得るこ
とができる。
【0036】また、請求項3記載の発明によれば、マス
クマークの段差dが、図5、図7に示したように半導体
ウエハとは反対側に設けられている場合、マスクマーク
から得られる回折光の光強度が最も大きくなるという効
果を得ることができる。
クマークの段差dが、図5、図7に示したように半導体
ウエハとは反対側に設けられている場合、マスクマーク
から得られる回折光の光強度が最も大きくなるという効
果を得ることができる。
【0037】また、請求項4記載の発明によれば、マス
クマークの段差dが、図4、図6、図8、図9に示した
ように半導体ウエハ側に設けられている場合、マスクマ
ークから得られる回折光の光強度が最も大きくなるとい
う効果を得ることができる。
クマークの段差dが、図4、図6、図8、図9に示した
ように半導体ウエハ側に設けられている場合、マスクマ
ークから得られる回折光の光強度が最も大きくなるとい
う効果を得ることができる。
【図1】本発明の一実施例によるX線露光用マスクの断
面構造模式図
面構造模式図
【図2】本発明のX線露光用マスクを用いたX線露光法
における多重反射の説明図
における多重反射の説明図
【図3】本発明のX線露光用マスクの加工例の説明図で
あり、(a)は電子ビーム描画(EB描画)、現像工程
後、(b)は中間層エッチング、レジスト除去工程後、
(c)はX線吸収層及びX線透過基板のエッチング工程
とその後のエッチング中間層除去工程後のX線露光用マ
スクの断面構造を表している。
あり、(a)は電子ビーム描画(EB描画)、現像工程
後、(b)は中間層エッチング、レジスト除去工程後、
(c)はX線吸収層及びX線透過基板のエッチング工程
とその後のエッチング中間層除去工程後のX線露光用マ
スクの断面構造を表している。
【図4】本発明の他の実施例によるX線露光用マスクの
断面構造模式図
断面構造模式図
【図5】本発明の第3の実施例によるX線露光用マスク
の断面構造模式図
の断面構造模式図
【図6】本発明の第4の実施例によるX線露光用マスク
の断面構造模式図
の断面構造模式図
【図7】本発明の図6に示す実施例によるX線露光用マ
スクの変形例を表す断面構造模式図
スクの変形例を表す断面構造模式図
【図8】本発明の第5の実施例によるX線露光用マスク
の断面構造模式図
の断面構造模式図
【図9】本発明の第6の実施例によるX線露光用マスク
の断面構造模式図
の断面構造模式図
【図10】従来のX線マスクの断面構造模式図
【図11】従来のX線露光法の説明図
【図12】(a)、(b)は従来のX線露光法における
多重反射の説明図
多重反射の説明図
【図13】(a)、(b)は従来のX線露光法における
多重反射防止法の説明図
多重反射防止法の説明図
1 X線透過基板 3 X線吸収層 4 マスクマーク 5 ウエハマーク検出用透過窓 6 半導体ウエハ 7 ウエハマーク 8、9 入射光 20 不透明膜領域 25 傾斜状領域
Claims (4)
- 【請求項1】 X線吸収層と、X線感光性膜が付着され
た半導体ウエハとの位置合わせに用いられるマスクマー
クと、前記半導体ウエハの位置合わせ用ウエハマークに
対向して設けられたウエハマーク検出用透過窓と、を有
するX線透過基板からなるX線露光用マスクにおいて、 前記ウエハマーク検出用透過窓が、前記X線透過基板を
傾斜状に加工することにより形成されていることを特徴
とするX線露光用マスク。 - 【請求項2】 前記マスクマークが、前記X線透過基板
を段差状に加工することにより形成されていることを特
徴とする請求項1記載のX線露光用マスク。 - 【請求項3】 前記マスクマークが、前記X線透過基板
の前記半導体ウエハに対向する面とは反対側の面を段差
状に加工することにより形成され、且つ、該段差状の加
工における加工段差dは、位置合わせに用いられる位置
検出光の波長をλとして、 d=λ(2m−1)/4 (mは自然数) を略満足することを特徴とする請求項2記載のX線露光
用マスク。 - 【請求項4】 前記マスクマークが、前記X線透過基板
の前記半導体ウエハに対向する面を段差状に加工するこ
とにより形成され、且つ、該段差状の加工における加工
段差dは、位置合わせに用いられる位置検出光に対する
前記X線透過基板の屈折率をn、前記位置検出光の波長
をλとして、 d=λ(2m−1)/4n (mは自然数) を略満足することを特徴とする請求項2記載のX線露光
用マスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15000694A JPH0817712A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | X線露光用マスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15000694A JPH0817712A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | X線露光用マスク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0817712A true JPH0817712A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15487417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15000694A Pending JPH0817712A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | X線露光用マスク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0817712A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115166882A (zh) * | 2022-06-29 | 2022-10-11 | 长沙韶光铬版有限公司 | 一种光栅制作方法及光栅 |
-
1994
- 1994-06-30 JP JP15000694A patent/JPH0817712A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115166882A (zh) * | 2022-06-29 | 2022-10-11 | 长沙韶光铬版有限公司 | 一种光栅制作方法及光栅 |
CN115166882B (zh) * | 2022-06-29 | 2024-05-31 | 长沙韶光铬版有限公司 | 一种光栅制作方法及光栅 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5553110A (en) | X-ray mask structure, process for production thereof, apparatus and method for X-ray exposure with the X-ray mask structure, and semiconductor device produced by the X-ray exposure method | |
CA1085968A (en) | Resist development control system | |
TWI293141B (en) | Dimension monitoring method and system | |
KR100695583B1 (ko) | 반사 마스크, 반도체 부품 제조 프로세스 및 반사 마스크 제조 방법 | |
Fay et al. | Optical alignment system for submicron x‐ray lithography | |
US5262257A (en) | Mask for lithography | |
KR100675782B1 (ko) | 비 흡수 레티클 및 이를 제조하는 방법 | |
EP0231916B1 (en) | X-ray exposure masks | |
US6686098B2 (en) | Lithography method and lithography mask | |
US5334466A (en) | X-ray mask and process comprising convex-concave alignment mark with alignment reflection film | |
Murakami et al. | Laser step alignment for a wafer stepper | |
JPH0817712A (ja) | X線露光用マスク | |
US7101645B1 (en) | Reflective mask for short wavelength lithography | |
JP3166803B2 (ja) | X線露光用マスク | |
US5593801A (en) | Attenuating type phase shifting mask, method of manufacturing thereof and semiconductor device manufactured by using the mask | |
JP2622318B2 (ja) | X線露光用マスク | |
JP2889062B2 (ja) | X線マスクおよびその製造方法 | |
JP2801270B2 (ja) | マスク作成方法 | |
JP3574729B2 (ja) | レンズ収差測定方法 | |
JPH09289148A (ja) | X線露光用マスク | |
JPH0697052A (ja) | X線マスク材料及びそれを用いたx線マスク | |
JP2001228598A (ja) | 基板彫り込み型の位相シフトマスク用のマスクブランクス、基板彫り込み型の位相シフトマスク、および基板彫り込み型の位相シフトマスクの製造方法 | |
JPH02122517A (ja) | 位置検出方法および位置検出用マーク | |
JPH07130645A (ja) | X線露光用マスク及びそれを用いたx線露光装置 | |
JPS6229139A (ja) | パタ−ン転写用マスクおよび使用方法 |