JPH08176694A - 半導体装置のヒートシンク用薄肉焼結板材の製造法 - Google Patents

半導体装置のヒートシンク用薄肉焼結板材の製造法

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JPH08176694A
JPH08176694A JP33565194A JP33565194A JPH08176694A JP H08176694 A JPH08176694 A JP H08176694A JP 33565194 A JP33565194 A JP 33565194A JP 33565194 A JP33565194 A JP 33565194A JP H08176694 A JPH08176694 A JP H08176694A
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JP
Japan
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powder
thin
sintered
semiconductor device
heat sink
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Withdrawn
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JP33565194A
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Koji Hoshino
孝二 星野
Toshiyuki Ohira
俊之 大平
Toru Kono
通 河野
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 材質的に均質で、かつポアが存在せず、した
がって半導体装置のヒートシンクとして用いるのに適し
た薄肉焼結板材を製造する方法を提供する。 【構成】 厚さ:0.3mm以下の薄肉焼結板材を製造す
る方法が、基本的に、(a)原料粉末として、W粉末、
Cu粉末、Ni粉末、およびCu−Ni合金粉末を用
い、(b)これら原料粉末を、重量%で、Cu:4〜2
0%、必要に応じてNi:0.1〜5%を含有し、残り
がWからなる組成に配合し、(c)メカニカルアロイン
グ処理を施し、(d)薄板状成形体に成形し、(e)前
記薄板状成形体を液相焼結することからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、材質的に均質で、か
つポアが実質的に存在せず、したがって特に半導体装置
の基板に接合されて放熱作用を発揮するヒートシンクと
して用いた場合に均一にして高い放熱性を示す薄肉焼結
板材の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に半導体装置のヒートシンク
として、W−Cu系やW−Cu−Ni系の薄肉焼結溶浸
板材が広く用いられている。また、これら薄肉焼結溶浸
板材が、1〜5μmの平均粒径を有するW粉末から2〜
6ton /cm2 の圧力で2〜5mmの厚さを有する圧粉体を
プレス成形し、この圧粉体を、水素雰囲気または真空
中、1300〜1500℃の温度で焼結して1〜4.5
mmの厚さを有する多孔質W焼結体とし、ついで前記多孔
質W焼結体を、所定重量のCu板材と重ね合わせた状態
で、水素雰囲気中、前記Cu板材の融点よりも50〜1
50℃高い温度に加熱して、前記多孔質W焼結体にCu
を溶浸させて焼結溶浸板材とし、さらに前記焼結溶浸板
材の両面を研削して、その厚さを0.3mm以下にするこ
とにより製造されることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の半導体装
置の高集積化に伴ない、これの発熱量も増大する傾向に
あるが、上記の従来薄肉焼結溶浸板材においては、これ
を構成する両面研削前の多孔質W焼結体におけるポアの
分布および孔径が不均一であるために、これへの溶浸が
完全に、かつ均一に行なわれず、この結果ポアが残存
し、かつ溶浸材の分布も不均一なものとなり、したがっ
てこれに両面研削を施し薄肉化してヒートシンクとして
用いた場合、放熱の低下および局部的不均一化は避けら
れず、この傾向は発熱量の増大に比例して増幅し、半導
体装置の機能を損なう原因となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記の半導体装置のヒートシン
クとして用いられている従来薄肉焼結溶浸板材のもつ問
題点を解決すべく研究を行なった結果、 (1) W粉末とCu粉末、あるいはW粉末とCu粉末
とNi粉末および/またはCu−Ni合金粉末を所定の
割合に配合し、これらの粉末をボールミル、遊星型ボー
ルミル、あるいはアトライター等を用い、メカニカルア
ロイングして、これらの粉末が機械的に、かつ均一に相
互に密着した混合粉末とし、 (2) この混合粉末を原料粉末として用い、通常のド
クターブレード法により薄板状成形体に成形し、Cuま
たはCu−Ni合金の融点以上の温度で液相焼結して厚
さ:0.3mm以下の薄肉焼結板材を製造すると、 (3) 以下に示す理由、すなわち、 (a) 原料粉末である混合粉末は個々の粉末がそれぞ
れほとんど均一な組成をもつものとなっているので、薄
板状成形体に組成の局部的不均一が存在しないようにな
ること。 (b) ドクターブレード法により成形された薄板状成
形体においては、原料粉末が相対的に比重の大きいWを
主成分としているので、乾燥時に沈澱し易く、かつメカ
ニカルアロイングされた上記原料粉末は凹凸が多く、比
表面積の大きなものとなっており、この状態では溶媒の
表面張力が粉末間隔を狭める方向に働くので、乾燥時の
溶媒が蒸発する際に均一に緻密化すること。 以上(a)および(b)の理由によって材質的に均質
で、実質的にポアの存在しない薄肉焼結板材が得られる
ようになること。以上(1)〜(3)に示される研究結
果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、(a) 原料粉末として、W粉
末、Cu粉末、Ni粉末、およびCu−Ni合金粉末を
用い、(b) これら原料粉末を、重量%で(以下、%
は重量%を示す)、Cu:4〜20%、W:残り、ある
いは、Cu−4〜20%、Ni:0.1〜5%、W:残
り、からなる配合組成に配合し、(c) これにメカニ
カルアロイング処理を施してW粉末とCu粉末、あるい
はW粉末とCu粉末とNi粉末および/またはCu−N
i合金粉末を機械的に、かつ均一に相互に密着した混合
粉末とし、(d) 上記ドクターブレード法により薄板
状成形体に成形し、(e) 上記薄板状成形体を液相焼
結して厚さ:0.3mm以下の薄肉焼結板材を製造する、
以上(a)〜(e)の基本工程により材質的に均質で、
かつポアが実質的に存在せず、したがって特に半導体装
置のヒートシンクとして用いた場合に、局部的に均一に
して、高い放熱性を示す薄肉焼結板材を製造する方法に
特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明の方法において、Cuの
配合割合を4〜20%としたのは、一般にヒートシンク
には、半導体装置の基板に対応した熱膨脹率と高い熱伝
導率が要求され、これらの特性はWとCu、さらに必要
に応じて配合されるNiの割合によってきまるが、Cu
の配合割合が4%未満では熱膨脹率および熱伝導率とも
不十分であり、一方その配合割合が20%を越えると、
熱伝導率は高くなるものの熱膨脹率が基体のそれに対し
て大きくなりすぎてしまうという理由によるものであ
り、望ましくは8〜15%の含有がよく、また、Niに
はW粉末とのぬれ性および焼結性を一段と向上させ、も
って強度の向上に寄与するほか、耐食性を向上させる作
用があるので、必要に応じて配合されるが、その割合が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一
方その割合が5%を越えると急激に熱伝導率が低下する
ようになることから、その割合を0.1〜5%、望まし
くは1〜3%と定めた。
【0007】
【実施例】原料粉末として、平均粒径:2μmのW粉
末、同50μmのCu粉末、および同10μmのNi粉
末を用い、これら原料粉末を表1に示される配合組成に
配合し、これをアトライターおよびボールミルのいずれ
かに装入し、 (a) アトライターの場合 ポット容積:10l、使用ボール:直径10mmのWC基
超硬合金製、溶媒:アセトン、混合粉末重量:3kg、ボ
ールの見掛け体積:4l、溶媒量:1l、アトライター
翼の回転数:300r.p.m.、処理時間:50時間、 (b) ボールミルの場合 ポット容積:2l、使用ボール:直径8mmのWC基超硬
合金製、溶媒:アセトン、混合粉末重量:500g、溶
媒量:300g、回転数:120r.p.m.、処理時間:2
40時間、の条件でメカニカルアロイング処理を施して
混合粉末とし、この混合粉末を電子顕微鏡で観察したと
ころ、いずれもW粉末とCu粉末、あるいはW粉末とC
u粉末と、Ni粉末および/またはCu−Ni合金が機
械的に密着した状態を示し、ついでこれらのそれぞれの
混合粉末:1kgに、水溶性メチルセルローズ樹脂:10
g、グリセリン:5g、水:500gを加え、真空混練
機で混練し、脱泡してスラリーとし、このスラリーをド
クターブレート法により通常の条件で所定厚さの薄板状
成形体に成形し、この薄板状成形体から20mm×30mm
の寸法をもった試験片を切り出し、これを温度:50℃
の水をバブリングすることにより発生させた水蒸気で加
湿した水素雰囲気中、1.5℃/min の昇温速度で温
度:550℃に加熱し、この温度に4時間保持して脱脂
した後、アンモニア分解ガス雰囲気中、温度:1250
℃に2時間保持の条件で焼結し、焼結後、両面を両刃研
磨装置でそれぞれ20μmの厚さ研磨することにより本
発明法1〜10をそれぞれ実施し、同じく表1に示され
る厚さの薄肉焼結板材を製造した。
【0008】また、比較の目的で、原料粉末として平均
粒径:2μmのW粉末を用い、このW粉末を2〜6ton
/cm2 の範囲内の所定の圧力でプレス成形して圧粉体を
成形し、この圧粉体をアンモニア分解ガス雰囲気中、温
度:1250℃に2時間保持の条件で焼結して、表2に
示される気孔率を有し、かついずれも縦:15mm×横:
20mm×厚さ:3mmの寸法をもった焼結板材を製造し、
ついでこの焼結板材の上に純銅板材を重ね合わせ、この
状態でアンモニア分解ガス雰囲気中、温度:1200℃
に0.5時間保持の条件で溶浸処理を行なって前記W焼
結板材の気孔に純銅を溶浸させ、最終的に両面を両刃研
磨装置を用い、研磨することにより従来法1〜6を行な
い、同じく表2に示される溶浸材割合および厚さの薄肉
焼結板材をそれぞれ製造した。
【0009】ついで、この結果得られた各種の薄肉焼結
板材について、光学顕微鏡を用い、表面:50ヶ所を5
00倍の倍率で組織観察し、最大直径が20μm以上の
Cu相またはCu−Ni相(以下、粗大結合相という)
の数、並びにミクロポアの数を測定した。これらの測定
結果を表1,2に50ヶ所の合計量で示した。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【発明の効果】表1,2に示される結果から、本発明法
1〜10によれば、実質的に粗大結合相およびミクロポ
アの存在しない薄肉焼結板材を製造することができ、こ
れに対して従来法1〜6では、製造された薄肉焼結板材
に、かなりの割合での粗大結合相およびミクロポアの形
成が避けられないことが明らかである。上述のように、
この発明の方法によれば、実質的に粗大結合相およびポ
アの形成がなく、材質的に均一な薄肉焼結板材を製造す
ることができ、したがってこれを半導体装置のヒートシ
ンクとして用いた場合に局部的に均一にして、高い放熱
効果を発揮するなど工業上有用な効果をもたらすのであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 原料粉末として、W粉末とCu
    粉末を用い、 (b) これら原料粉末を、Cu:4〜20重量%、
    W:残り、からなる配合組成に配合し、 (c) これにメカニカルアロイング処理を施してW粉
    末とCu粉末を機械的に密着させた混合粉末とし、 (d) 上記混合粉末を、ドクターブレード法にて薄板
    状成形体に成形し、 (e) 上記薄板状成形体を液相焼結して厚さ:0.3
    mm以下の薄肉焼結板材を製造する、以上(a)〜(e)
    の基本工程からなることを特徴とする半導体装置のヒー
    トシンク用薄肉焼結板材の製造法。
  2. 【請求項2】 (a) 原料粉末として、W粉末、Cu
    粉末、Ni粉末、およびCu−Ni合金粉末を用い、 (b) これら原料粉末を、Cu:4〜20重量%、N
    i:0.1〜5重量%、W:残り、からなる配合組成に
    配合し、 (c) これにメカニカルアロイング処理を施して、W
    粉末とCu粉末と、Ni粉末および/またはNi−Cu
    合金粉末を機械的に密着させた混合粉末とし、 (d) 上記混合粉末を、ドクターブレード法にて薄板
    状成形体に成形し、 (e) 上記薄板状成形体を液相焼結して厚さ:0.3
    mm以下の薄肉焼結板材を製造する、以上(a)〜(e)
    の基本工程からなることを特徴とする半導体装置のヒー
    トシンク用薄肉焼結板材の製造法。
JP33565194A 1994-12-21 1994-12-21 半導体装置のヒートシンク用薄肉焼結板材の製造法 Withdrawn JPH08176694A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001158901A (ja) * 1999-10-08 2001-06-12 Osram Sylvania Inc 電気接点及び電極用の合金並びにその製造方法
US7320925B2 (en) 2003-06-13 2008-01-22 Siltronic Ag SOI substrate, semiconductor substrate, and method for production thereof

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Effective date: 20020305