JPH08176321A - プリプレグの製造方法、及びこのプリプレグを用いた積層板の製造方法 - Google Patents
プリプレグの製造方法、及びこのプリプレグを用いた積層板の製造方法Info
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- JPH08176321A JPH08176321A JP6318938A JP31893894A JPH08176321A JP H08176321 A JPH08176321 A JP H08176321A JP 6318938 A JP6318938 A JP 6318938A JP 31893894 A JP31893894 A JP 31893894A JP H08176321 A JPH08176321 A JP H08176321A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 樹脂ワニス1に一部を浸漬した塗布ロール3
と、この塗布ロール3に上接した押さえロール4との間
に基材2を通過させ、上記基材2の片面から樹脂ワニス
1を塗布することにより浸透させる際に、樹脂ワニス1
の含有量にばらつきのないプリプレグの製造方法を提供
する。さらに、厚みのばらつきがない積層板の製造方法
を提供する。 【構成】 プリプレグの製造方法は、基材2の幅より短
い幅の塗布ロール3で塗布し、上記基材2の端部2aに
非塗布部を形成する。押さえロール4の端部4aに樹脂
ワニス1が転写することもないため、基材2の端縁5の
含浸量が中央より増加することがなく、中央と均一な含
有量を維持する。積層板の製造方法は、このプリプレグ
を複数枚重ねて被圧体とし、この被圧体を加熱加圧す
る。
と、この塗布ロール3に上接した押さえロール4との間
に基材2を通過させ、上記基材2の片面から樹脂ワニス
1を塗布することにより浸透させる際に、樹脂ワニス1
の含有量にばらつきのないプリプレグの製造方法を提供
する。さらに、厚みのばらつきがない積層板の製造方法
を提供する。 【構成】 プリプレグの製造方法は、基材2の幅より短
い幅の塗布ロール3で塗布し、上記基材2の端部2aに
非塗布部を形成する。押さえロール4の端部4aに樹脂
ワニス1が転写することもないため、基材2の端縁5の
含浸量が中央より増加することがなく、中央と均一な含
有量を維持する。積層板の製造方法は、このプリプレグ
を複数枚重ねて被圧体とし、この被圧体を加熱加圧す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリプレグの製造方法に
関し、具体的には樹脂ワニスを基材の片面にロール塗布
をすることにより浸透させるプリプレグの製造方法、及
びこのプリプレグを用いた積層板の製造方法に関するも
のである。
関し、具体的には樹脂ワニスを基材の片面にロール塗布
をすることにより浸透させるプリプレグの製造方法、及
びこのプリプレグを用いた積層板の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリプレグの作製において、
図4に示す如く、樹脂ワニス1を基材12の片面にロー
ル塗布をする方法が知られている。この方法は樹脂ワニ
ス1に一部を浸漬した塗布ロール13と、この塗布ロー
ル13に上接した押さえロール14との間を基材12が
通過すると、塗布ロール13から基材12の片面に樹脂
ワニス1が塗布されるものである。しかし、この方法で
は、基材12と接しない押さえロール14の端部14a
に転写した樹脂ワニス1が基材12の端縁15からも浸
透し、基材12の端縁部の含浸量が多くなる。その結
果、プリプレグの端縁部の厚みが中央部より大きくな
り、プリプレグにカールが生じ、積載したプリプレグに
偏りが発生したり、このプリプレグを用いた積層板の厚
みのばらつきが大きくなる問題がある。
図4に示す如く、樹脂ワニス1を基材12の片面にロー
ル塗布をする方法が知られている。この方法は樹脂ワニ
ス1に一部を浸漬した塗布ロール13と、この塗布ロー
ル13に上接した押さえロール14との間を基材12が
通過すると、塗布ロール13から基材12の片面に樹脂
ワニス1が塗布されるものである。しかし、この方法で
は、基材12と接しない押さえロール14の端部14a
に転写した樹脂ワニス1が基材12の端縁15からも浸
透し、基材12の端縁部の含浸量が多くなる。その結
果、プリプレグの端縁部の厚みが中央部より大きくな
り、プリプレグにカールが生じ、積載したプリプレグに
偏りが発生したり、このプリプレグを用いた積層板の厚
みのばらつきが大きくなる問題がある。
【0003】図5及び図6に示す如く、先端が尖った金
属刃16を押さえロール14に当接し、転写した樹脂ワ
ニス1を掻き落とす方法も知られているが、基材12の
端縁15からの回り込む樹脂ワニス1を抑えるには十分
といえない。
属刃16を押さえロール14に当接し、転写した樹脂ワ
ニス1を掻き落とす方法も知られているが、基材12の
端縁15からの回り込む樹脂ワニス1を抑えるには十分
といえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、樹脂ワ
ニスの含有量にばらつきのないプリプレグの製造方法を
提供することにある。
みてなされたもので、その目的とするところは、樹脂ワ
ニスの含有量にばらつきのないプリプレグの製造方法を
提供することにある。
【0005】さらに、他の目的とするところは、厚みの
ばらつきがない積層板の製造方法を提供することにあ
る。
ばらつきがない積層板の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プリプレグの製造方法は、樹脂ワニスに一部を浸漬した
塗布ロールと、この塗布ロールに上接した押さえロール
との間に基材を通過させ、上記基材の片面から樹脂ワニ
スを塗布することにより浸透させ、この基材に浸透した
樹脂を半硬化させるプリプレグの製造方法であって、上
記基材の幅より短い幅の塗布ロールで樹脂ワニスを塗布
し、上記基材の端部に非塗布部を形成することを特徴と
する。
プリプレグの製造方法は、樹脂ワニスに一部を浸漬した
塗布ロールと、この塗布ロールに上接した押さえロール
との間に基材を通過させ、上記基材の片面から樹脂ワニ
スを塗布することにより浸透させ、この基材に浸透した
樹脂を半硬化させるプリプレグの製造方法であって、上
記基材の幅より短い幅の塗布ロールで樹脂ワニスを塗布
し、上記基材の端部に非塗布部を形成することを特徴と
する。
【0007】本発明の請求項2に係るプリプレグの製造
方法は、請求項1記載のプリプレグの製造方法におい
て、上記基材の非塗布部の幅が、この基材の端縁より2
0mm以内であることを特徴とする。
方法は、請求項1記載のプリプレグの製造方法におい
て、上記基材の非塗布部の幅が、この基材の端縁より2
0mm以内であることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項3に係る積層板の製造方法
は、請求項1又は請求項2記載のプリプレグを複数枚重
ねて被圧体とし、この被圧体を加熱加圧することを特徴
とする。
は、請求項1又は請求項2記載のプリプレグを複数枚重
ねて被圧体とし、この被圧体を加熱加圧することを特徴
とする。
【0009】以下、本発明のプリプレグの製造方法を図
面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例に
係る方法を実施するのに使用する含浸装置の要部斜視図
であり、図2は図1の含浸装置の要部側面図である。
面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例に
係る方法を実施するのに使用する含浸装置の要部斜視図
であり、図2は図1の含浸装置の要部側面図である。
【0010】本発明の対象であるプリプレグは、基材2
に樹脂ワニス1を含浸し、半硬化して得られる。上記基
材2としては、例えばガラス、アスベスト等の無機繊維
やポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、
アクリル等の有機合成繊維や木綿等の天然繊維からなる
織布、不織布、マット或いは紙又はこれらを組み合わせ
た基材が用いられる。上記樹脂ワニス2を構成する樹脂
としては、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、
フッ素樹脂等の単独、変成物、混合物等が挙げられる。
また、樹脂ワニス1は、アセトン、メチルアルコール、
水等の溶剤、硬化剤、充填剤等が必要に応じて適宜添加
されている。さらに、樹脂ワニス1は減圧脱泡して用い
ると、プリプレグ内に気泡が混入するのを抑えるうえで
好ましい。
に樹脂ワニス1を含浸し、半硬化して得られる。上記基
材2としては、例えばガラス、アスベスト等の無機繊維
やポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、
アクリル等の有機合成繊維や木綿等の天然繊維からなる
織布、不織布、マット或いは紙又はこれらを組み合わせ
た基材が用いられる。上記樹脂ワニス2を構成する樹脂
としては、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、
フッ素樹脂等の単独、変成物、混合物等が挙げられる。
また、樹脂ワニス1は、アセトン、メチルアルコール、
水等の溶剤、硬化剤、充填剤等が必要に応じて適宜添加
されている。さらに、樹脂ワニス1は減圧脱泡して用い
ると、プリプレグ内に気泡が混入するのを抑えるうえで
好ましい。
【0011】本発明の一実施例に係る方法を実施するの
に使用する含浸装置について説明する。図1及び図2に
示す如く、上記含浸装置は含浸槽6を備え、この含浸槽
6に樹脂ワニス1が満たされている。上記含浸装置は、
樹脂ワニス1に一部を浸漬した塗布ロール3と、この塗
布ロール3に上接した押さえロール4を備える。本発明
に用いられる塗布ロール3の塗布面の幅が、上記基材2
の幅より短く、押さえロール4の塗布面の幅が、上記基
材2の幅より広くなっている。上記塗布ロール3と押さ
えロール4との間を基材2が通過する際、基材2の両側
の端縁5より塗布ロール3の端縁3aが内側に位置する
ため、上記基材2の両側の端部2aに非塗布部を形成す
ると共に、押さえロール4の端部4aは塗布ロール3が
接触しないので樹脂ワニス1が転写されない。上記塗布
ロール3から基材2の片面に樹脂ワニス1が塗布され、
この塗布された樹脂ワニス1は基材2内に浸透する。な
お、上記塗布ロール3、及び押さえロール4の材質とし
ては、金属製、ゴム製、合成樹脂製、或いは、金属のロ
ールにゴム及び合成樹脂を被覆したもの等が挙げられ
る。
に使用する含浸装置について説明する。図1及び図2に
示す如く、上記含浸装置は含浸槽6を備え、この含浸槽
6に樹脂ワニス1が満たされている。上記含浸装置は、
樹脂ワニス1に一部を浸漬した塗布ロール3と、この塗
布ロール3に上接した押さえロール4を備える。本発明
に用いられる塗布ロール3の塗布面の幅が、上記基材2
の幅より短く、押さえロール4の塗布面の幅が、上記基
材2の幅より広くなっている。上記塗布ロール3と押さ
えロール4との間を基材2が通過する際、基材2の両側
の端縁5より塗布ロール3の端縁3aが内側に位置する
ため、上記基材2の両側の端部2aに非塗布部を形成す
ると共に、押さえロール4の端部4aは塗布ロール3が
接触しないので樹脂ワニス1が転写されない。上記塗布
ロール3から基材2の片面に樹脂ワニス1が塗布され、
この塗布された樹脂ワニス1は基材2内に浸透する。な
お、上記塗布ロール3、及び押さえロール4の材質とし
ては、金属製、ゴム製、合成樹脂製、或いは、金属のロ
ールにゴム及び合成樹脂を被覆したもの等が挙げられ
る。
【0012】上記含浸装置を用いたプリプレグ製造方法
について説明する。樹脂ワニス1が満たされた含浸槽6
に、基材2が連続的に供給され、塗布ロール3と押さえ
ロール4との間を基材2が通過する。この際、塗布ロー
ル3と接触する基材2の中央に樹脂ワニス1が塗布さ
れ、塗布ロール3と非接触の基材2の端部2aに樹脂ワ
ニス1の非塗布部が形成される。塗布された樹脂ワニス
1は基材2内に浸透する。上記基材2の両側の端縁5よ
り内側に位置する塗布ロール3を用いるので、押さえロ
ール4の端部4aに樹脂ワニス1が転写することがない
ため、基材2の端縁5の含浸量が中央より増加すること
がない。また、樹脂ワニス1が基材2の端縁5から浸透
することがないため、基材2の中央と端縁部の含有量が
均一となる。図3に基材2、押さえロール4、及び塗布
ロール3の要部平面図を示す。上記基材2の非塗布部の
幅(a)は、樹脂ワニス1の粘度や、基材1の密度によ
り適宜選択されるが、基材2の端縁5より20mm以内
が適する。
について説明する。樹脂ワニス1が満たされた含浸槽6
に、基材2が連続的に供給され、塗布ロール3と押さえ
ロール4との間を基材2が通過する。この際、塗布ロー
ル3と接触する基材2の中央に樹脂ワニス1が塗布さ
れ、塗布ロール3と非接触の基材2の端部2aに樹脂ワ
ニス1の非塗布部が形成される。塗布された樹脂ワニス
1は基材2内に浸透する。上記基材2の両側の端縁5よ
り内側に位置する塗布ロール3を用いるので、押さえロ
ール4の端部4aに樹脂ワニス1が転写することがない
ため、基材2の端縁5の含浸量が中央より増加すること
がない。また、樹脂ワニス1が基材2の端縁5から浸透
することがないため、基材2の中央と端縁部の含有量が
均一となる。図3に基材2、押さえロール4、及び塗布
ロール3の要部平面図を示す。上記基材2の非塗布部の
幅(a)は、樹脂ワニス1の粘度や、基材1の密度によ
り適宜選択されるが、基材2の端縁5より20mm以内
が適する。
【0013】上記樹脂ワニス1が浸透した基材2は、加
熱により浸透した樹脂が半硬化され、プリプレグが作製
される。このプリプレグは、端縁の厚みが大きくなるこ
ともなく、積載の際にカールを発生することがない。
熱により浸透した樹脂が半硬化され、プリプレグが作製
される。このプリプレグは、端縁の厚みが大きくなるこ
ともなく、積載の際にカールを発生することがない。
【0014】高度の電気特性を有する積層板の場合、樹
脂を多量に含有させる必要性から、含浸を一次含浸を行
った後に、次いで二次含浸を行うことが有効である。こ
の一次含浸、及び、二次含浸共上記製造方法を用いても
よいし、どちらか一方のみ上記製造方法を使用してもよ
い。一次含浸に上記方法を使用して、基材2の片面に樹
脂をロール塗布し、二次含浸は、基材を樹脂ワニス内に
浸漬させる含浸法が、樹脂ワニスに用いる溶媒が少なく
て樹脂含有量を調製できるので、工業的に優位である。
脂を多量に含有させる必要性から、含浸を一次含浸を行
った後に、次いで二次含浸を行うことが有効である。こ
の一次含浸、及び、二次含浸共上記製造方法を用いても
よいし、どちらか一方のみ上記製造方法を使用してもよ
い。一次含浸に上記方法を使用して、基材2の片面に樹
脂をロール塗布し、二次含浸は、基材を樹脂ワニス内に
浸漬させる含浸法が、樹脂ワニスに用いる溶媒が少なく
て樹脂含有量を調製できるので、工業的に優位である。
【0015】上述の如くして得られたプリプレグは、複
数枚重ねて被圧体とし、この被圧体を加熱加圧して積層
板を得る。この積層板には、必要に応じて、金属箔が積
層される。上記金属箔としては、銅、アルミニウム、
鉄、ニッケル、亜鉛、真鍮等の単独箔やこれらの合金箔
または複合箔が挙げられる。加熱加圧条件は特に限定さ
れず、プリプレグの厚みや硬化温度に応じて適宜選択さ
れる。上記含有量のばらつきのないプリプレグを用いる
ので、厚みのばらつきがない積層板が得られる。
数枚重ねて被圧体とし、この被圧体を加熱加圧して積層
板を得る。この積層板には、必要に応じて、金属箔が積
層される。上記金属箔としては、銅、アルミニウム、
鉄、ニッケル、亜鉛、真鍮等の単独箔やこれらの合金箔
または複合箔が挙げられる。加熱加圧条件は特に限定さ
れず、プリプレグの厚みや硬化温度に応じて適宜選択さ
れる。上記含有量のばらつきのないプリプレグを用いる
ので、厚みのばらつきがない積層板が得られる。
【0016】
【作用】本発明の請求項1に係るプリプレグの製造方法
においては、基材2幅より短い幅の塗布ロール3を用い
るので、基材2の両側の端縁5より塗布ロール3の端縁
3aが内側に位置する。従って、塗布ロール3で基材2
に樹脂ワニス1を塗布する際、基材2の端部2aに非塗
布部を形成するので、基材2の端縁5の含浸量が中央よ
り増加することがない。さらに、押さえロール4の端部
4aに樹脂ワニス1が転写することもないので、樹脂ワ
ニス1が基材2の端縁5から浸透することがない。
においては、基材2幅より短い幅の塗布ロール3を用い
るので、基材2の両側の端縁5より塗布ロール3の端縁
3aが内側に位置する。従って、塗布ロール3で基材2
に樹脂ワニス1を塗布する際、基材2の端部2aに非塗
布部を形成するので、基材2の端縁5の含浸量が中央よ
り増加することがない。さらに、押さえロール4の端部
4aに樹脂ワニス1が転写することもないので、樹脂ワ
ニス1が基材2の端縁5から浸透することがない。
【0017】本発明の請求項3に係る積層板の製造方法
は、上記含有量のばらつきのないプリプレグを用いるの
で、厚みのばらつきがない。
は、上記含有量のばらつきのないプリプレグを用いるの
で、厚みのばらつきがない。
【0018】
実施例1 基材2として、基材幅1060mm、重量126g/m
2のクラフト紙を用い、一次含浸と二次含浸によりプリ
プレグを作製した。一次の含浸装置として、ロールの幅
が1058mmの塗布ロール3を備えた装置を使用し
た。なお、押さえロールのロールの幅は1500mmで
あった。一次の樹脂ワニス1として、メラミン樹脂を、
水とメタノールを1対1で混合したメタノール水溶液で
希釈し、固形分30重量%(以下%と記す)としたもの
を用いた。上記塗布ロール3と押さえロール4間を基材
2が通過すると、基材2の両端に、幅1mmの非塗布部
が形成された。塗布された樹脂ワニス1は基材2内に浸
透した。一次の樹脂ワニス1の含有量はクラフト紙に対
して15%であった。
2のクラフト紙を用い、一次含浸と二次含浸によりプリ
プレグを作製した。一次の含浸装置として、ロールの幅
が1058mmの塗布ロール3を備えた装置を使用し
た。なお、押さえロールのロールの幅は1500mmで
あった。一次の樹脂ワニス1として、メラミン樹脂を、
水とメタノールを1対1で混合したメタノール水溶液で
希釈し、固形分30重量%(以下%と記す)としたもの
を用いた。上記塗布ロール3と押さえロール4間を基材
2が通過すると、基材2の両端に、幅1mmの非塗布部
が形成された。塗布された樹脂ワニス1は基材2内に浸
透した。一次の樹脂ワニス1の含有量はクラフト紙に対
して15%であった。
【0019】上記樹脂ワニス1を一次含浸し、120℃
で30秒乾燥した後に、二次含浸を行った。二次含浸は
樹脂ワニスに桐油変性レゾール型フェノール樹脂を用い
た。メタノールで希釈し、固形分を50%と樹脂ワニス
に上記一次含浸した基材を桐油変性レゾール型フェノー
ル樹脂に浸漬し、155℃で100秒間乾燥して、樹脂
が半硬化した状態であるプリプレグを得た。プリプレグ
の樹脂の含有量は基材2の中央部が50%であった。
で30秒乾燥した後に、二次含浸を行った。二次含浸は
樹脂ワニスに桐油変性レゾール型フェノール樹脂を用い
た。メタノールで希釈し、固形分を50%と樹脂ワニス
に上記一次含浸した基材を桐油変性レゾール型フェノー
ル樹脂に浸漬し、155℃で100秒間乾燥して、樹脂
が半硬化した状態であるプリプレグを得た。プリプレグ
の樹脂の含有量は基材2の中央部が50%であった。
【0020】上記プリプレグの含有量とカールを測定し
た。上記含有量は端縁部と中央部に幅100mmで切り
取って重量を測定し、含有量を求めた。上記カールはプ
リプレグを1500枚積載して、プリプレグの端縁と中
央部の積載した高さの差で求めた。結果は表1に示すと
おり、含有量の差は0.2重量%であり、カールは積載
した端縁の高さが中央より8mm高かった。
た。上記含有量は端縁部と中央部に幅100mmで切り
取って重量を測定し、含有量を求めた。上記カールはプ
リプレグを1500枚積載して、プリプレグの端縁と中
央部の積載した高さの差で求めた。結果は表1に示すと
おり、含有量の差は0.2重量%であり、カールは積載
した端縁の高さが中央より8mm高かった。
【0021】上記プリプレグ8枚を重ね、最上層に厚さ
0.035mmの銅箔を接着剤を配設して被圧体とした。
この被圧体を圧力100kg/cm2、温度150℃で60
分間成形し、厚さ1.6mmの積層板を得た。
0.035mmの銅箔を接着剤を配設して被圧体とした。
この被圧体を圧力100kg/cm2、温度150℃で60
分間成形し、厚さ1.6mmの積層板を得た。
【0022】この積層板の厚みを評価した。厚さはマイ
クロメータで基材の中央、及び、端縁から10mm内側
に入った個所を測定し、厚さの差を求めた。結果は表1
に示すとおり、0.02mmであった。
クロメータで基材の中央、及び、端縁から10mm内側
に入った個所を測定し、厚さの差を求めた。結果は表1
に示すとおり、0.02mmであった。
【0023】実施例2 一次の含浸装置として、塗布ロール3の幅が1020m
mのものを備えた装置を使用し、基材2の両端に、幅2
0mmの非塗布部を形成した以外は実施例1と同様にし
てプリプレグ、及び積層板を得た。
mのものを備えた装置を使用し、基材2の両端に、幅2
0mmの非塗布部を形成した以外は実施例1と同様にし
てプリプレグ、及び積層板を得た。
【0024】実施例1と同様に、得たプリプレグの含有
量、カール、及び、積層板の厚みを評価した。結果は表
1に示すとおり、含有量の差はなく、カールもなかっ
た。積層板の厚さの差もなかった。
量、カール、及び、積層板の厚みを評価した。結果は表
1に示すとおり、含有量の差はなく、カールもなかっ
た。積層板の厚さの差もなかった。
【0025】比較例1 一次の含浸装置として、図4に示す1500mm幅の塗
布ロール13と押さえロール14を備えた装置を使用し
た。上記装置を用いた以外は実施例1と同様にしてプリ
プレグ、及び積層板を得た。
布ロール13と押さえロール14を備えた装置を使用し
た。上記装置を用いた以外は実施例1と同様にしてプリ
プレグ、及び積層板を得た。
【0026】実施例1と同様に、得たプリプレグの含有
量、カール、及び、積層板の厚みを評価した。結果は表
1に示すとおり、含有量の差は1.0重量%であり、カ
ールは積載した端縁の高さが60mm高かく、積層板の
厚さの差は0.05mmであった。
量、カール、及び、積層板の厚みを評価した。結果は表
1に示すとおり、含有量の差は1.0重量%であり、カ
ールは積載した端縁の高さが60mm高かく、積層板の
厚さの差は0.05mmであった。
【0027】比較例2 一次の含浸装置として、図5に示す1500mm幅の塗
布ロール13と押さえロール14を備え、先端が尖った
金属刃16を押さえロール14に当接した装置を使用し
た。上記装置を用いた以外は実施例1と同様にしてプリ
プレグ、及び積層板を得た。
布ロール13と押さえロール14を備え、先端が尖った
金属刃16を押さえロール14に当接した装置を使用し
た。上記装置を用いた以外は実施例1と同様にしてプリ
プレグ、及び積層板を得た。
【0028】実施例1と同様に、得たプリプレグの含有
量、カール、及び、積層板の厚みを評価した。結果は表
1に示すとおり、含有量の差は0.8重量%であり、カ
ールは積載した端縁の高さが45mm高かく、積層板の
厚さの差は0.04mmであった。
量、カール、及び、積層板の厚みを評価した。結果は表
1に示すとおり、含有量の差は0.8重量%であり、カ
ールは積載した端縁の高さが45mm高かく、積層板の
厚さの差は0.04mmであった。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明のプリプレグの製造方法によっ
て、基材の端部に非塗布部を形成するので、基材の端縁
と中央にばらつきのないプリプレグが得られる。また、
プリプレグにカールを生じないので、積載したプリプレ
グに偏りがない。
て、基材の端部に非塗布部を形成するので、基材の端縁
と中央にばらつきのないプリプレグが得られる。また、
プリプレグにカールを生じないので、積載したプリプレ
グに偏りがない。
【0031】本発明の積層板の製造方法は、上記含有量
のばらつきのないプリプレグを用いるので、厚みのばら
つきがない。
のばらつきのないプリプレグを用いるので、厚みのばら
つきがない。
【図1】本発明の一実施例に係る方法を実施するのに使
用する含浸装置の要部斜視図である。
用する含浸装置の要部斜視図である。
【図2】図1の含浸装置の要部側面図である。
【図3】図1の基材、押さえロール、及び塗布ロールの
要部平面図である。
要部平面図である。
【図4】従来の方法を実施するのに使用する含浸装置の
要部斜視図である。
要部斜視図である。
【図5】従来の他の方法を実施するのに使用する含浸装
置の要部斜視図である。
置の要部斜視図である。
【図6】図5の含浸装置の要部側面図である。
1 樹脂ワニス 2 基材 2a 端部 3 塗布ロール 3a 端縁 4 押さえロール 4a 端部 5 端縁 6 含浸槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 31/20 9349−4F
Claims (3)
- 【請求項1】 樹脂ワニスに一部を浸漬した塗布ロール
と、この塗布ロールに上接した押さえロールとの間に基
材を通過させ、上記基材の片面から樹脂ワニスを塗布す
ることにより浸透させ、この基材に浸透した樹脂を半硬
化させるプリプレグの製造方法であって、上記基材の幅
より短い幅の塗布ロールで樹脂ワニスを塗布し、上記基
材の端部に非塗布部を形成することを特徴とするプリプ
レグの製造方法。 - 【請求項2】 上記基材の非塗布部の幅が、この基材の
端縁より20mm以内であることを特徴とする請求項1
記載のプリプレグの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のプリプレグ
を複数枚重ねて被圧体とし、この被圧体を加熱加圧する
ことを特徴とする積層板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6318938A JPH08176321A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | プリプレグの製造方法、及びこのプリプレグを用いた積層板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6318938A JPH08176321A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | プリプレグの製造方法、及びこのプリプレグを用いた積層板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08176321A true JPH08176321A (ja) | 1996-07-09 |
Family
ID=18104670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6318938A Withdrawn JPH08176321A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | プリプレグの製造方法、及びこのプリプレグを用いた積層板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08176321A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103009774A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-03 | 京东方科技集团股份有限公司 | 贴合装置及柔性膜的贴合方法 |
-
1994
- 1994-12-22 JP JP6318938A patent/JPH08176321A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103009774A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-03 | 京东方科技集团股份有限公司 | 贴合装置及柔性膜的贴合方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020305 |