JPH0817617A - 高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心とその製造方法 - Google Patents
高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心とその製造方法Info
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- JPH0817617A JPH0817617A JP6176116A JP17611694A JPH0817617A JP H0817617 A JPH0817617 A JP H0817617A JP 6176116 A JP6176116 A JP 6176116A JP 17611694 A JP17611694 A JP 17611694A JP H0817617 A JPH0817617 A JP H0817617A
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- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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- H01F1/34—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Ni―Zn系フェライトにおいて、透磁率と
飽和磁束密度が大きく、スイッチング電源等のトランス
として小型化に有利なフェライト磁心を提供する。 【構成】 Ni―Zn系フェライトにおいて、空孔率が
1〜5%であり、透磁率(μi)と飽和磁束密度(Bm
〔mT〕、測定磁界が1600A/mの時の磁束密度)
の関係が、Bm≧−197.73×log(μi)+9
90であることを特徴とする高透磁率高飽和磁束密度N
i系フェライト磁心。
飽和磁束密度が大きく、スイッチング電源等のトランス
として小型化に有利なフェライト磁心を提供する。 【構成】 Ni―Zn系フェライトにおいて、空孔率が
1〜5%であり、透磁率(μi)と飽和磁束密度(Bm
〔mT〕、測定磁界が1600A/mの時の磁束密度)
の関係が、Bm≧−197.73×log(μi)+9
90であることを特徴とする高透磁率高飽和磁束密度N
i系フェライト磁心。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチング電源、液
晶バックライト等のトランスに用いられるフェライト磁
心に関する。
晶バックライト等のトランスに用いられるフェライト磁
心に関する。
【0002】
【従来の技術】商用周波数(50または60Hz)で使
用される一般電源用磁心には、従来から、透磁率及び飽
和磁束密度が高いケイ素鋼板が用いられている。しかし
ながら、近年、電源の小型化への要請が強まり、電力変
換部の周波数を高周波に上げて処理する、いわゆる高周
波電源方式が急速に発展しており、電源用磁心としてフ
ェライトが利用されている。
用される一般電源用磁心には、従来から、透磁率及び飽
和磁束密度が高いケイ素鋼板が用いられている。しかし
ながら、近年、電源の小型化への要請が強まり、電力変
換部の周波数を高周波に上げて処理する、いわゆる高周
波電源方式が急速に発展しており、電源用磁心としてフ
ェライトが利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】フェライトは、ケイ素
鋼板に比べ、透磁率、飽和磁束密度が小さいという欠点
があるが、比抵抗が高いことから高周波で使用できると
いう利点がある。このため、小型化に有利な高周波電源
方式による電源用磁心には、フェライトが用いられてい
る。しかしながら、高周波電源方式による電源用磁心に
おいても、飽和磁束密度及び透磁率が大きい方が小型化
に有利であり、透磁率及び飽和磁束密度の大きいフェラ
イトが望まれる。このフェライトとしては、Mn―Zn
系フェライトとNi―Zn系フェライトがあるが、この
ような用途には、主にMn―Zn系フェライトが用いら
れていた。その理由は、Mn―Zn系フェライトはNi
―Zn系フェライトに対し、飽和磁束密度が高く、かつ
高透磁率を得られるからである。これに対しNi―Zn
系フェライトは、飽和磁束密度及び透磁率の面ではMn
―Zn系フェライトに劣るものの、比抵抗が高く、フェ
ライトコアに直接、巻線を形成することができる。つま
り、Mn―Zn系フェライトで必要な絶縁処理が不要と
なり、小型化が可能であるという利点を、Ni―Zn系
フェライトは有する。本発明は、上記のことを鑑みて、
Ni―Zn系フェライトにおいて、透磁率と飽和磁束密
度が大きく、スイッチング電源等のトランスとして小型
化に有利なフェライト磁心を提供することを目的とす
る。
鋼板に比べ、透磁率、飽和磁束密度が小さいという欠点
があるが、比抵抗が高いことから高周波で使用できると
いう利点がある。このため、小型化に有利な高周波電源
方式による電源用磁心には、フェライトが用いられてい
る。しかしながら、高周波電源方式による電源用磁心に
おいても、飽和磁束密度及び透磁率が大きい方が小型化
に有利であり、透磁率及び飽和磁束密度の大きいフェラ
イトが望まれる。このフェライトとしては、Mn―Zn
系フェライトとNi―Zn系フェライトがあるが、この
ような用途には、主にMn―Zn系フェライトが用いら
れていた。その理由は、Mn―Zn系フェライトはNi
―Zn系フェライトに対し、飽和磁束密度が高く、かつ
高透磁率を得られるからである。これに対しNi―Zn
系フェライトは、飽和磁束密度及び透磁率の面ではMn
―Zn系フェライトに劣るものの、比抵抗が高く、フェ
ライトコアに直接、巻線を形成することができる。つま
り、Mn―Zn系フェライトで必要な絶縁処理が不要と
なり、小型化が可能であるという利点を、Ni―Zn系
フェライトは有する。本発明は、上記のことを鑑みて、
Ni―Zn系フェライトにおいて、透磁率と飽和磁束密
度が大きく、スイッチング電源等のトランスとして小型
化に有利なフェライト磁心を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、Ni―Zn系
フェライトにおいて、空孔率が1〜5%であり、透磁率
(μi)と飽和磁束密度(Bm〔mT〕、測定磁界が1
600A/mの時の磁束密度)の関係が、Bm≧−19
7.73×log(μi)+990である高透磁率高飽
和磁束密度Ni系フェライト磁心である。以下、同様に
測定磁界が1600A/mの時の磁束密度を飽和磁束密
度(Bm〔mT〕)とする。また、本発明は、上記高透
磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心が、Fe2O3
が49〜51mol%、ZnOが18〜35mol%、
残部がNiOから成る組成を有するものである。また、
本発明は、前記高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライ
ト磁心において、透磁率が250以上で、かつ飽和磁束
密度が350mT以上である。また、本発明の高透磁率
高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心は、1200℃以
上の高い温度で焼成されるものである。本発明におい
て、フェライト材料の透磁率(μi)と飽和磁束密度
(Bm)を限定した理由は、以下の通りである。従来の
Ni系フェライト材料の透磁率(μi)と飽和磁束密度
(Bm)の関係を図1に黒丸で示す。従来のNi系フェ
ライト材料は、μiとBmの関係がBm<−197.7
3×log(μi)+990であった。このような特性
では、電源用磁心としては不適当であり、本発明は、従
来にない、Bm≧−197.73×log(μi)+9
90の高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心で
ある。尚、磁気ヘッド用のNi―Zn系フェライトとし
て、HIP等の特殊な製法を用いて、非常に高密度(空
孔率0.3%程度)のNi―Zn系フェライトを製造
し、それにより高透磁率で高飽和磁束密度を有するNi
―Zn系フェライトも存在するが、これらは非常にコス
トがかかり、本発明の用途の電源用等においては、不適
当である。この特殊な磁気ヘッド用フェライトと区別す
るため、空孔率を1%以上とした。また、空孔率が5%
を越えると十分な飽和磁束密度が得られなくなる。した
がって、空孔率は1〜5%とした。また、本発明におい
て、フェライト材料の組成範囲を限定した理由は、以下
の通りである。Fe2O3が49mol%未満の場合、十
分な透磁率及び飽和磁束密度が得られなくなる。Fe2
O3が51mol%を越える場合、比抵抗が低くなり高
周波で使用できなくなる。ZnOが18mol%未満の
場合、透磁率が250未満となり、実用的でない。Zn
Oが35mol%を越えると、飽和磁束密度が350m
T未満となり、キュリー温度も100℃未満となるた
め、実用的でない。よって、請求範囲に示す組成が限定
される。また、1200℃未満の温度で焼成する場合、
十分な飽和磁束密度及び透磁率が得られなくなる。
フェライトにおいて、空孔率が1〜5%であり、透磁率
(μi)と飽和磁束密度(Bm〔mT〕、測定磁界が1
600A/mの時の磁束密度)の関係が、Bm≧−19
7.73×log(μi)+990である高透磁率高飽
和磁束密度Ni系フェライト磁心である。以下、同様に
測定磁界が1600A/mの時の磁束密度を飽和磁束密
度(Bm〔mT〕)とする。また、本発明は、上記高透
磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心が、Fe2O3
が49〜51mol%、ZnOが18〜35mol%、
残部がNiOから成る組成を有するものである。また、
本発明は、前記高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライ
ト磁心において、透磁率が250以上で、かつ飽和磁束
密度が350mT以上である。また、本発明の高透磁率
高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心は、1200℃以
上の高い温度で焼成されるものである。本発明におい
て、フェライト材料の透磁率(μi)と飽和磁束密度
(Bm)を限定した理由は、以下の通りである。従来の
Ni系フェライト材料の透磁率(μi)と飽和磁束密度
(Bm)の関係を図1に黒丸で示す。従来のNi系フェ
ライト材料は、μiとBmの関係がBm<−197.7
3×log(μi)+990であった。このような特性
では、電源用磁心としては不適当であり、本発明は、従
来にない、Bm≧−197.73×log(μi)+9
90の高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心で
ある。尚、磁気ヘッド用のNi―Zn系フェライトとし
て、HIP等の特殊な製法を用いて、非常に高密度(空
孔率0.3%程度)のNi―Zn系フェライトを製造
し、それにより高透磁率で高飽和磁束密度を有するNi
―Zn系フェライトも存在するが、これらは非常にコス
トがかかり、本発明の用途の電源用等においては、不適
当である。この特殊な磁気ヘッド用フェライトと区別す
るため、空孔率を1%以上とした。また、空孔率が5%
を越えると十分な飽和磁束密度が得られなくなる。した
がって、空孔率は1〜5%とした。また、本発明におい
て、フェライト材料の組成範囲を限定した理由は、以下
の通りである。Fe2O3が49mol%未満の場合、十
分な透磁率及び飽和磁束密度が得られなくなる。Fe2
O3が51mol%を越える場合、比抵抗が低くなり高
周波で使用できなくなる。ZnOが18mol%未満の
場合、透磁率が250未満となり、実用的でない。Zn
Oが35mol%を越えると、飽和磁束密度が350m
T未満となり、キュリー温度も100℃未満となるた
め、実用的でない。よって、請求範囲に示す組成が限定
される。また、1200℃未満の温度で焼成する場合、
十分な飽和磁束密度及び透磁率が得られなくなる。
【0005】
【実施例】以下に、本発明に係るフェライト材料の実施
例を詳細に説明する。 実施例1 Fe2O3 49.5mol%、ZnO 28mol%及
びNiO 22.5mol%相当量の素原料粉末を秤量
し、これに所定量のイオン交換水を添加したものをボー
ルミルにて4時間混合し、電気炉を用いて最高温度85
0℃で1.5時間仮焼した後、これを炉冷し、40メッ
シュのふるいで解砕する。しかる後、再び所定量のイオ
ン交換水を添加したものをボールミルにて6時間粉砕
し、粉砕されたスラリー状の原料を乾燥及び解砕する。
これにバインダー(ポリビニルアルコール)を加えて造
粒し、40メッシュのふるいにて整粒した顆粒を乾式圧
縮成形機と金型を用いて、外径16.8mm、内径8.
5mm、高さ5.4mmのリング状コアに成形圧1.5
ton/cm2で成形し、これを大気中、1150、1
200及び1250℃で焼成した。得られたリング状コ
アの焼結密度及び空孔率を測定し、さらに巻線を施し
て、透磁率及び飽和磁束密度の測定を行った。結果を表
1の試料No1、5、10に示す。
例を詳細に説明する。 実施例1 Fe2O3 49.5mol%、ZnO 28mol%及
びNiO 22.5mol%相当量の素原料粉末を秤量
し、これに所定量のイオン交換水を添加したものをボー
ルミルにて4時間混合し、電気炉を用いて最高温度85
0℃で1.5時間仮焼した後、これを炉冷し、40メッ
シュのふるいで解砕する。しかる後、再び所定量のイオ
ン交換水を添加したものをボールミルにて6時間粉砕
し、粉砕されたスラリー状の原料を乾燥及び解砕する。
これにバインダー(ポリビニルアルコール)を加えて造
粒し、40メッシュのふるいにて整粒した顆粒を乾式圧
縮成形機と金型を用いて、外径16.8mm、内径8.
5mm、高さ5.4mmのリング状コアに成形圧1.5
ton/cm2で成形し、これを大気中、1150、1
200及び1250℃で焼成した。得られたリング状コ
アの焼結密度及び空孔率を測定し、さらに巻線を施し
て、透磁率及び飽和磁束密度の測定を行った。結果を表
1の試料No1、5、10に示す。
【0006】実施例2 Fe2O3 50mol%、ZnO 28mol%及びN
iO 22mol%相当量の素原料粉末を秤量し、上記
実施例と同一手順でリング状コアを成形し、これを大気
中、1150、1200及び1250℃で1.5時間焼
成した。得られたリング状コアにおいて、焼結密度、空
孔率、透磁率及び飽和磁束密度の測定を行った。結果を
表1の試料No2、6、11に示す。
iO 22mol%相当量の素原料粉末を秤量し、上記
実施例と同一手順でリング状コアを成形し、これを大気
中、1150、1200及び1250℃で1.5時間焼
成した。得られたリング状コアにおいて、焼結密度、空
孔率、透磁率及び飽和磁束密度の測定を行った。結果を
表1の試料No2、6、11に示す。
【0007】実施例3 Fe2O3 49.5mol%、ZnO 30mol%及
びNiO 20.5mol%相当量の素原料粉末を秤量
し、上記実施例と同一手順でリング状コアを成形し、こ
れを大気中、1150、1200及び1250℃で1.
5時間焼成した。得られたリング状コアにおいて、焼結
密度、空孔率、透磁率及び飽和磁束密度の測定を行っ
た。結果を表1の試料No3、7、12に示す。
びNiO 20.5mol%相当量の素原料粉末を秤量
し、上記実施例と同一手順でリング状コアを成形し、こ
れを大気中、1150、1200及び1250℃で1.
5時間焼成した。得られたリング状コアにおいて、焼結
密度、空孔率、透磁率及び飽和磁束密度の測定を行っ
た。結果を表1の試料No3、7、12に示す。
【0008】実施例4 Fe2O3 50mol%、ZnO 30mol%及びN
iO 20mol%相当量の素原料粉末を秤量し、上記
実施例と同一手順でリング状コアを成形し、これを大気
中、1150、1200及び1250℃で1.5時間焼
成した。得られたリング状コアにおいて、焼結密度、空
孔率、透磁率及び飽和磁束密度の測定を行った。結果を
表1の試料No4、8、13に示す。
iO 20mol%相当量の素原料粉末を秤量し、上記
実施例と同一手順でリング状コアを成形し、これを大気
中、1150、1200及び1250℃で1.5時間焼
成した。得られたリング状コアにおいて、焼結密度、空
孔率、透磁率及び飽和磁束密度の測定を行った。結果を
表1の試料No4、8、13に示す。
【0009】実施例5 Fe2O3 49.6mol%、ZnO 31.7mol
%及びNiO 18.7mol%相当量の素原料粉末を
秤量し、上記実施例と同一手順でリング状コアを成形
し、これを大気中、1200℃で1.5時間焼成した。
得られたリング状コアにおいて、焼結密度、空孔率、透
磁率及び飽和磁束密度の測定を行った。結果を表1の試
料No9に示す。
%及びNiO 18.7mol%相当量の素原料粉末を
秤量し、上記実施例と同一手順でリング状コアを成形
し、これを大気中、1200℃で1.5時間焼成した。
得られたリング状コアにおいて、焼結密度、空孔率、透
磁率及び飽和磁束密度の測定を行った。結果を表1の試
料No9に示す。
【0010】実施例6 Fe2O3 50mol%、ZnO 21mol%及びN
iO 29mol%相当量の素原料粉末を秤量し、上記
実施例と同一手順でリング状コアを成形し、これを大気
中、1250℃で1.5時間焼成した。得られたリング
状コアにおいて、焼結密度、空孔率、透磁率及び飽和磁
束密度の測定を行った。結果を表1の試料No14に示
す。表1において、本発明の範囲内のものを実施例と
し、範囲外を比較例として備考に示す。以上の実施例及
び比較例を図1に示す。この表1及び図1から本発明の
実施例は、Bm≧−197.73×log(μi)+9
90を満足していることがわかる。また、本発明におい
て、組成は、Fe2O3が49〜51mol%、ZnOが
18〜35mol%、残部がNiOであることが好まし
く、更に好ましくは、Fe2O3が49.5〜50.5m
ol%、ZnOが26〜33mol%、残部がNiOで
ある。また、本発明において、スイッチング電源用トラ
ンスとして使用する場合、Bm≧−197.73×lo
g(μi)+990であり、透磁率が250以上で、か
つ飽和磁束密度が350mT以上であることが好まし
く、更に好ましくは、透磁率が500以上で、かつ飽和
磁束密度が400mT以上である。また、本発明におい
て、焼成温度は1200℃以上であることが好ましく、
更に好ましくは、1250℃以上である。また、本発明
において、空孔率は1〜5%が好ましく、更に好ましく
は、1〜3%である。
iO 29mol%相当量の素原料粉末を秤量し、上記
実施例と同一手順でリング状コアを成形し、これを大気
中、1250℃で1.5時間焼成した。得られたリング
状コアにおいて、焼結密度、空孔率、透磁率及び飽和磁
束密度の測定を行った。結果を表1の試料No14に示
す。表1において、本発明の範囲内のものを実施例と
し、範囲外を比較例として備考に示す。以上の実施例及
び比較例を図1に示す。この表1及び図1から本発明の
実施例は、Bm≧−197.73×log(μi)+9
90を満足していることがわかる。また、本発明におい
て、組成は、Fe2O3が49〜51mol%、ZnOが
18〜35mol%、残部がNiOであることが好まし
く、更に好ましくは、Fe2O3が49.5〜50.5m
ol%、ZnOが26〜33mol%、残部がNiOで
ある。また、本発明において、スイッチング電源用トラ
ンスとして使用する場合、Bm≧−197.73×lo
g(μi)+990であり、透磁率が250以上で、か
つ飽和磁束密度が350mT以上であることが好まし
く、更に好ましくは、透磁率が500以上で、かつ飽和
磁束密度が400mT以上である。また、本発明におい
て、焼成温度は1200℃以上であることが好ましく、
更に好ましくは、1250℃以上である。また、本発明
において、空孔率は1〜5%が好ましく、更に好ましく
は、1〜3%である。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、透磁率と飽和磁束密度
がともに高いNi系フェライト磁心が得られ、スイッチ
ング電源等のトランス用として有用であり、トランスの
小型化において非常に有利である。
がともに高いNi系フェライト磁心が得られ、スイッチ
ング電源等のトランス用として有用であり、トランスの
小型化において非常に有利である。
【図1】本発明における実施例と比較例及び従来例の透
磁率と飽和磁束密度の関係を表す図である。
磁率と飽和磁束密度の関係を表す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Ni―Zn系フェライトにおいて、空孔
率が1〜5%であり、透磁率(μi)と飽和磁束密度
(Bm〔mT〕、測定磁界が1600A/mの時の磁束
密度)の関係が、Bm≧−197.73×log(μ
i)+990であることを特徴とする高透磁率高飽和磁
束密度Ni系フェライト磁心。 - 【請求項2】 請求項1において、Fe2O3が49〜5
1mol%、ZnOが18〜35mol%、残部がNi
Oから成る組成を有する高透磁率高飽和磁束密度Ni系
フェライト磁心。 - 【請求項3】 請求項1において、透磁率が250以上
で、かつ飽和磁束密度が350mT以上であることを特
徴とする高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁
心。 - 【請求項4】 Fe2O3が49〜51mol%、ZnO
が18〜35mol%、残部がNiOから成るNi―Z
n系フェライト材料を、1200℃以上の高い温度で焼
成し、透磁率(μi)と飽和磁束密度(Bm〔mT〕、
測定磁界が1600A/mの時の磁束密度)の関係が、
Bm≧−197.73×log(μi)+990となる
高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6176116A JP2726388B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6176116A JP2726388B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0817617A true JPH0817617A (ja) | 1996-01-19 |
JP2726388B2 JP2726388B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=16007965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6176116A Expired - Lifetime JP2726388B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 高透磁率高飽和磁束密度Ni系フェライト磁心とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2726388B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001151564A (ja) * | 1999-11-26 | 2001-06-05 | Kyocera Corp | 高飽和磁束密度フェライト材料及びこれを用いたフェライトコア |
JP2017014036A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | Tdk株式会社 | フェライト焼結体、及びフェライトコア |
JP2017014047A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | Tdk株式会社 | フェライト焼結体、及びフェライトコア |
-
1994
- 1994-07-04 JP JP6176116A patent/JP2726388B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001151564A (ja) * | 1999-11-26 | 2001-06-05 | Kyocera Corp | 高飽和磁束密度フェライト材料及びこれを用いたフェライトコア |
JP2017014036A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | Tdk株式会社 | フェライト焼結体、及びフェライトコア |
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