JPH08176167A - スルホン化されたアリールホスフィンの製造方法 - Google Patents

スルホン化されたアリールホスフィンの製造方法

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JPH08176167A
JPH08176167A JP7249842A JP24984295A JPH08176167A JP H08176167 A JPH08176167 A JP H08176167A JP 7249842 A JP7249842 A JP 7249842A JP 24984295 A JP24984295 A JP 24984295A JP H08176167 A JPH08176167 A JP H08176167A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アリールホスフィン、すなわちスルホン化さ
れ得る少なくとも1つの芳香族基を含むモノ−、ジ−、
オリゴ−及びポリホスフィンのスルホン化を提供する。 【解決手段】 適した反応温度を選択することによっ
て、硫酸とオルトホウ酸の無水混合物を用いてホスフィ
ン分子中へ特定数のスルホン酸基を選択的に導入し、ホ
スフィンオキシドの形成を避けることができる。スルホ
ン化混合物を後処理する際には、オルトホウ酸を硫酸と
ともに分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アリールホスフィ
ンを硫酸とオルトホウ酸との無水混合物と反応させるこ
とによって、スルホン化されたアリールホスフィンを製
造する方法に関する。この新規の方法は、副反応、特に
ホスフィンオキシドの形成を避けることのできる点で優
れている。
【0002】
【従来の技術】中心原子としての周期表(IUPAC 版)の
第VIIIA 族の金属、配位子としてのホスフィンのような
P(III)化合物、その他に任意の同様に錯体を形成するこ
とのできる別の基を含む錯体化合物は、近年触媒として
益々重要性が増している。工業的に大規模に行われてい
るアルデヒドを得るためのオレフィンと合成ガスとの反
応(ヒドロホルミル化)は、コバルト及び特にロジウム
及びトリフェニルホスフィンを含む触媒の存在下で実施
される。これらの触媒の有機媒体への溶解度に従い、こ
の反応は均一相で進む。
【0003】均一相で行う代わりに、その他の触媒反応
と同様に、この反応を不均一反応系で行うこともでき
る。この独立した開発は、第VIIIA 族の金属の錯体化合
物に限られることなく、周期表(IUPAC 版)の第VIIA族
及び第IB族の錯体化合物も含まれる。水中に溶解した触
媒の使用は、それらが容易にそして穏和に水中に不溶性
である反応生成物から分離できる点で有利である。例え
ば、ドイツ連邦共和国特許第2700904 号中に記載された
少なくとも1つのエチレン二重結合を有する不飽和有機
化合物にシアン化水素を添加する方法は、この原理に従
って操作される。この反応に適した触媒は、ニッケル/
TPPTS (TPPTS はトリス(m-スルホナトフェニル)ホス
フィンを意味する)、パラジウム/TPPTS 又は鉄/TPPT
S である。ドイツ連邦共和国特許第2627354 号では、オ
レフィンと一酸化炭素及び水素との反応によるアルデヒ
ドの製造のために、金属状で又は水溶性ホスフィン、例
えばTPPTS との化合物でロジウムが触媒として使用され
る。例えば、ヨーロッパ特許出願公開第372313号明細書
には、前記したタイプの他の触媒及び水素化、アレン−
アルキンカップリング及び二重結合へのアミンの付加の
ような多様な反応に対するその使用方法が記載されてい
る。
【0004】スルホン化されたフェニルホスフィンは、
J, Chem. Soc., Jg. 1958, 281、282 頁に記載された方
法で、水浴で反応混合物を加熱してトリフェニルホスフ
ィンを発煙硫酸と反応させ、反応生成物を水で希釈し、
水酸化ナトリウムで中和することによって製造される。
ジフェニル(m-スルホナトフェニル)ホスフィンのナト
リウム塩がスルホン化混合物から晶出する。
【0005】ジ(m-スルホナトフェニル)フェニルホス
フィン及びトリ(m-スルホナトフェニル)ホスフィンの
二ナトリウム塩もまた類似した方法で得られる。どちら
の場合においても、出発物質はトリフェニルホスフィン
であり、18〜40℃で15〜63時間発煙硫酸と反応させる。
反応生成物を水で希釈し、水酸化ナトリウムで中和し、
水酸化ナトリウムの添加の際にはこの混合物の温度を20
℃未満に維持する(ドイツ連邦共和国特許第2627354 号
参照)。
【0006】モノホスフィンの他に、スルホン化された
ジ−及びポリホスフィンも触媒の置換基として使用され
る。その製造例が、ドイツ連邦共和国特許出願公開第40
40314 号明細書に記載されている。スルホン化されたア
リールホスフィンを得るための公知の全ての方法の欠点
は、不所望のリン−酸素化合物の形成、すなわち三酸化
硫黄又は酸素分子によって三価リンが五価リンに酸化さ
れる点である。この結果生成するホスフィンオキシドは
金属イオンと結合して触媒活性である錯体を形成するこ
とができず、従って触媒成分として全く価値がない。従
って、通常それらはスルホン化生成物の混合物から選択
的に分離され、そのために触媒溶液は不活性物質によっ
て極端に負荷がかからない。酸化を制限するために、ス
ルホン化の温度を可能な限り低くして反応を行う。この
方法によって、水溶性ホスフィンが形成されるが、ここ
ではスルホン化の程度が最低であるので、水中の触媒系
の金属成分の保持のために重要である高い溶解度は達成
されない。反応時間を延ばすことで高度にスルホン化す
ると、同時に酸化が増進してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、ス
ルホン化に伴って起こる使用されるホスフィンの酸化を
防ぎ、それによって高い反応温度及び長い反応時間を許
容し、さらに広い範囲でスルホン化の程度を決めること
を可能とする方法を開発することにある。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明は、アリール基を含むモ
ノ−、ジ−、オリゴ−又はポリホスフィンをスルホン化
することによってスルホン化されたアリールホスフィン
を製造する方法に関する。この方法は、20〜350 ℃で硫
酸とオルトホウ酸との無水混合物を用いてスルホン化を
行うことからなる。
【0009】驚くべきことに、スルホン化剤として硫酸
とオルトホウ酸との無水混合物を使用することによっ
て、ホスフィンが酸化に対して敏感であってもホスフィ
ンオキシドの形成が著しく減少するか又は完全に抑制さ
れる。従って、現在までのスルホン化剤として発煙硫酸
を使用した場合より高い温度及び/又はより長い時間
で、この反応を行うことができる。さらに、反応温度を
選択することによって、選択的なスルホン化、すなわち
スルホン化の程度を左右することができる。とりわけ加
水分解の際の熱放出がより低いので、スルホン化混合物
の後処理も単純化される。
【0010】本発明に従った方法の本質的な特徴は、ス
ルホン化剤として二成分からなる無水混合物を使用する
ことにある。従って、硫酸を無水の形で使用するのが好
ましい。さらに、下記反応式
【0011】
【化1】
【0012】に従って、スルホン化剤H2SO4/H3BO3 中で
形成される反応水を水結合物質を用いて反応混合物から
除去する必要がある。水とともに硫酸、すなわちこの反
応本来の化合物を形成する三酸化硫黄が、この目的のた
めに非常に適している。これを発煙硫酸として使用する
ことが好ましい。水が形成される速度で、この水結合剤
を反応混合物中に計量添加する。
【0013】スルホン化混合物のもう一つの成分は、オ
ルトホウ酸である。これは商業的に入手できる形で使用
される。特別な精製は必要ない。スルホン化されるホス
フィン中に含まれるP(III)原子に対してほぼ等モル量の
酸を使用し、このために1モルのリン原子当たり1モル
のホウ酸が存在する。等モル量未満でも害はないが、過
剰であることが好ましい。オルトホウ酸が硫酸中に飽和
するまで溶解することが特に有利である。
【0014】スルホン化のための出発物質は、アリール
ホスフィンである。この一般的な術語は、スルホン化さ
れ得る少なくとも1つの芳香族基を含んだモノ−、ジ
−、オリゴ−及びポリホスフィンを意味するものとして
理解される。芳香族基は、1つのベンゼン環、又はビフ
ェニルのようにC-C 単結合で結合した2つ以上のベンゼ
ン環、又はナフチル基のようにその炭素環が2つ以上の
共通の炭素原子を有する(縮合環系)ベンゼン環であ
る。さらに、芳香族基は、例えば塩素、フッ素又はアル
キル、アルコキシ及びニトロ基によって、単又は多置換
されていてもよい。新規の方法でスルホン化されるモノ
ホスフィンの例は、ジメチルフェニル−、メチルジフェ
ニル−及びトリフェニルホスフィンである。ジホスフィ
ンの例は、2,2'- ビス(ジフェニルホスフィノメチル)
ビフェニル及び2,2'- ビス(ジフェニルホスフィノメチ
ル)-1,1'-ビナフチルである。ホスフィン類もまたリン
原子が環の要素である三価リンの化合物を意味するもの
として理解される。この類の化合物の例は、芳香族基で
置換されたホスホロベンゼン及びさらにアリール及び/
又はアルキル置換されたホスホール及びホスファノルボ
ルナジエンである。
【0015】商業的に入手できる形又は合成中に得られ
る形のアリールホスフィンは、本発明の方法によって容
易にスルホン化が可能である。特別な精製は、後で例え
ば触媒成分としてスルホン化された化合物を使用する場
合において必要でなければ、必要がない。ホスフィンを
導入する前にホウ酸を硫酸に加え、形成される水を結合
することが好ましい。ホスフィンのスルホン化剤への添
加は、20〜120 ℃で分割してすばやく実施し、例えば撹
拌することによって反応混合物中にリン化合物を均一に
分配、溶解する。溶解した形でリン化合物をスルホン化
剤へ加える。好ましくは無水硫酸を溶剤として使用す
る。H2SO4/H3BO3 混合物中のホスフィンの完全な溶液に
よって、硫酸が過剰に存在することが保証される。スル
ホン化を20〜350 ℃で行う。実際の反応温度は、ホスフ
ィンの特性及びスルホン化の度合に依存し、場合によっ
ては予め実験によって事前に決定されねばならない。基
本的な規則は、温度が上昇するとスルホン化の度合が上
昇することである。スルホン化の度合の著しい温度への
依存によって、一定数のスルホン酸基がホスフィン分子
中へ選択的に導入される。このようにして、例えばトリ
フェニルホスフィンは60℃でジスルホン化される。温度
をできるだけ一定に維持するために、反応混合物を撹拌
することが好ましい。反応時間は、ホスフィンの特性及
びホスフィン分子中へ導入されるスルホン酸基の数に依
存する。一般的に、数時間から数日である。
【0016】反応が終了した際に、反応混合物を水で希
釈し、後処理する。好ましい方法では、この結果得られ
るスルホン化生成物の酸性水溶液を水不溶性有機溶剤中
の水不溶性アミンの溶液を用いて抽出する。スルホン化
段階で加えられたルイス酸を多く含まないスルホン化さ
れたアリールホスフィンがこの方法によって得られる。
ルイス酸としてホウ酸が使用された場合には、この方法
が特に適している。
【0017】特にこの後処理の方法では、存在する硫酸
を0.5 〜50重量%、好ましくは25〜35重量%に希釈する
のに必要な量の好ましくは酸素を含まない水をスルホン
化混合物に加える。水不溶性有機溶剤中に溶解した水不
溶性アミンをこの希釈溶液に加える。アミン溶液の濃度
は、どの場合においてもこの溶液に対して1.0 〜35重量
%、特に10〜30重量%、殊に13〜25重量%である。
【0018】スルホン酸の当量当たり0.5 〜3.0 モル、
特に0.5 〜2.5 モルのアミンを使用する。過剰なアミン
を使用することによって、ホスフィンの損失が非常に低
くなることが保証される。上記した量よりもさらに過剰
なアミンも使用可能であるが、分離又は精製操作又は収
率が改善されるものではない。激しく混合した後に、二
つの相が形成される。比重の重い水性相は、硫酸及び実
質的に全てのオルトホウ酸を含み、そしてほぼオルトホ
ウ酸を含まない低硫酸塩有機相は、有機溶剤に溶解した
スルホン化されたホスフィンのアミン塩を含む。二つの
相をお互い分離する。場合によっては、依然として溶解
しているホウ酸を除去するために有機相を例えば水で洗
浄し、次いで水中の無機塩基の溶液と反応させる。ここ
で塩基は溶解したアミン塩の量の当量で使用する。過剰
な塩基は、最終生成物に悪影響を及ぼすので避けるべき
である。スルホン化されたアリールホスフィンの水溶液
がこの方法で得られ、水不溶性アミンは回収される。こ
のアミンは、再生して使用することができる。
【0019】前記した方法は、不連続又は連続して行う
ことができる。一般的に物質を分離するためには、向流
抽出装置のような装置を用いる。水中に溶解した塩基を
一度に全て有機媒体中のアミン塩の溶液に加える代わり
に、好ましい態様では分けて添加する。多様なスルホン
化段階の生成物を含むスルホン化混合物の分離を望む場
合には、この方法によって首尾よく行われる。
【0020】この方法を行うために使用することのでき
る不溶性アミンは、10〜60、特に13〜36個の炭素原子を
有する水不溶性のホモ−及びヘテロ−環式、脂肪族、芳
香族、芳香脂肪族及び特に開環、分岐又は分岐していな
い脂肪族アミンである。そのスルホン酸との塩が有機溶
剤に不溶性であるか又は溶解度がごく限られたものであ
るアミンは、あまり適していない。特に好ましいアミン
の例は、トリ-n- オクチルアミン、トリイソオクチルア
ミン、トリ-2- エチルヘキシルアミン及びトリドデシル
アミンである。
【0021】このアミンは水不溶性有機溶剤に溶解され
る。例えば、トルエン又は灯油のような脂肪族又は芳香
族炭化水素又は炭化水素混合物及びさらにC 4 -C20- ア
ルコール及びC 8 -C20エーテルが特に適している。スル
ホン酸中のホスフィンを水性相に移動するために適した
塩基は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化
物、特にアルカリ金属水酸化物、アンモニア及びさらに
アルカリ金属炭酸塩である。
【0022】0 〜40℃、特に室温〜40℃で、後処理を行
うことが好ましい。より高い温度は、有利ではない。こ
こでどの場合においてもアミン及び有機溶剤の水への溶
解度が、この方法を実施する際の温度に関連する。最終
生成物は水性相中に残留するか、又は蒸発又は晶出、デ
カント又は濾過によって固形物として得られる。
【0023】
【実施例】以下の例は本発明を説明するためのものであ
って、これを制限するものではない。 例1:ジ(m-スルホナトフェニル)フェニルホスフィン
の製造 20mLの発煙硫酸(65重量%のSO3 )を滴下して、混合物
のSO3 濃度が約0.9 重量%となるように20mLの濃硫酸中
の4.8g(77.8mmol)のオルトホウ酸に加える。過剰なSO3
を60℃の高減圧下で45分かけて除去する。3.0g(11.4mmo
l)のトリフェニルホスフィンを無水H 2 SO4 /H3 BO3
合物に撹拌しながら溶解する。冷却した後に、反応混合
物を58℃で4 日間加熱し、50mLの酸素を含まない水で加
水分解する。次いで、この水溶液を49mLのトルエン中の
16mLのトリイソオクチルアミンで抽出する。ホウ酸を完
全に除去するために、有機相を20mLの水で3 回洗浄し、
次いでpHが11.8になるまで7.5Mの水酸化ナトリウム溶液
で再抽出する。その後、アルカリ性水溶液を3Mの硫酸で
中和し、減圧下で蒸発、乾燥し、残留した固体を40mLの
メタノールで抽出する。溶剤を除去することによって、
メタノール中の溶液からジスルホン化されたトリフェニ
ルホスフィンが白色ガラス質の固体として得られる。収
量は4.69g であり、理論値の94%に相当する。
【0024】生成物の特質31 P-{1 H }-NMR (D 2 O): δ=-3.38ppm(s),(TPPDS 分
析用品質:δ=-3.41ppm(s)) P/S 比:1:2(硫酸ナトリウムを含まない元素分析に従
う) 例2:ペンタスルホン化された2,2'- ビス(ジフェニル
ホスフィノメチル)-1,1'-ビナフタレンの製造 18mLの発煙硫酸(65重量%のSO3 )を滴下して、溶液の
SO3 濃度が約4.99重量%となるように20mLの濃硫酸中の
4.8g(77.8mmol)のオルトホウ酸に加える。過剰なSO3
60℃の高減圧下で45分かけて除去する。2.0g(3.07mmol)
の2,2'- ビス(ジフェニルホスフィノメチル)-1,1'-ビ
ナフタレンをこの混合物に撹拌しながら溶解し、この混
合物を62℃で24時間加熱する。その後、この混合物を室
温に冷却し、40mLの酸素を含まない水で加水分解し、40
mLのトルエン中の6mL のトリイソオクチルアミンで抽出
する。ホウ酸を完全に除去するために、有機相をそれぞ
れ20mLの水で3 回洗浄し、次いでpHが11.8になるまで7.
5Mの水酸化ナトリウム溶液で再抽出する。その後、アル
カリ性水溶液を3Mの硫酸で中和し、減圧下で蒸発、乾燥
し、残留した固体を40mLのメタノールで抽出する。溶剤
を除去することによって、抽出物から黄色がかった茶色
のガラス質の固体として生成物が得られる。収量は3.78
g であり、理論値の82%に相当する。
【0025】分析の特質 式C 46H 41P 2 O 20Na5 S 5 に相当する生成物の定量分
析、すなわち5つの水分子を含んだペンタスルホン化さ
れた2,2'- ビス(ジフェニルホスフィノメチル)-1,1'-
ビナフタレンのナトリウム塩。スルホン化の度合の異な
る反応生成物の含有量を毛管電気泳動により測定する。
分析結果を以下に示す。 スルホン化の度合 2 3 4 5 6 反応生成物中の 0.35 - 17.1 71.3 11.2 含有量(mol%)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウオルフガング・アー・ヘルマン ドイツ連邦共和国、85354 フライジング、 ガルテンストラーセ、69ツエー (72)発明者 クリステイネ・シユウエール ドイツ連邦共和国、80337 ミユンヘン、 リントウユルムストラーセ、95

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アリール基を含むモノ−、ジ−、オリゴ
    −又はポリホスフィンをスルホン化することによって、
    スルホン化されたアリールホスフィンを製造する方法で
    あって、硫酸及びオルトホウ酸の無水混合物を用いて20
    〜350 ℃でスルホン化を行うことを特徴とする上記方
    法。
  2. 【請求項2】 アリールホスフィンのスルホン化を20〜
    170 ℃で行う請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 硫酸及びオルトホウ酸の混合物中に含ま
    れる水を水結合剤を用いて除去する請求項1又は2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 水結合剤として三酸化硫黄を使用する請
    求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 三酸化硫黄を発煙硫酸の形で使用する請
    求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 アリールホスフィンを無水硫酸中の溶液
    として硫酸及びオルトホウ酸の無水混合物中に導入する
    請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 スルホン化されるアリールホスフィンに
    含まれるP(III)原子に対し少なくとも等モル量のオルト
    ホウ酸を使用する請求項1〜6のいずれかに記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 硫酸及びオルトホウ酸の無水混合物がオ
    ルトホウ酸で飽和されている請求項1〜7のいずれかに
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 スルホン化が終了した際に、反応混合物
    を水で希釈し、その結果得られる水溶液を、スルホン酸
    の化学当量に対し0.5 〜3 モルのアミンを含む水不溶性
    有機溶剤中の水不溶性アミンで抽出し、この有機相を分
    離し、塩基の水溶液と緊密に接触させ、次いでこの水性
    相を分離し、スルホン化されたアリールホスフィンをこ
    こから単離する請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 好ましくは窒素で飽和された水を、硫
    酸が0.5 〜50重量%、特に25〜35重要%で存在するよう
    に希釈するために必要な量で反応混合物に加える請求項
    9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 スルホン酸の化学当量に対し0.5 〜2.
    5 モルのアミンを使用する請求項9又は10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 アミン溶液中のアミンの濃度が、どの
    場合においてもこの溶液に対し1.0 〜35重量%、特に10
    〜30重量%、殊に13〜25重量%である請求項9〜11の
    いずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 水不溶性アミンが、10〜60個、特に13
    〜36個の炭素原子を有する開環、分岐又は分岐していな
    い脂肪族アミンである請求項9〜12のいずれかに記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 アミンが、トリ-n- オクチルアミン、
    トリイソオクチルアミン、ジイソオクチルアミン、トリ
    -2- エチルヘキシルアミン又はトリドデシルアミンであ
    る請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 水不溶性有機溶剤が、脂肪族又は芳香
    族炭化水素又は炭化水素混合物である請求項9〜14の
    いずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 溶剤がトルエン又は灯油である請求項
    15に記載の方法。
JP7249842A 1994-09-30 1995-09-27 スルホン化されたアリールホスフィンの製造方法 Expired - Lifetime JP2785182B2 (ja)

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