JPH0817588B2 - 電動機の瞬時回転速度検出方法 - Google Patents

電動機の瞬時回転速度検出方法

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JPH0817588B2
JPH0817588B2 JP63156697A JP15669788A JPH0817588B2 JP H0817588 B2 JPH0817588 B2 JP H0817588B2 JP 63156697 A JP63156697 A JP 63156697A JP 15669788 A JP15669788 A JP 15669788A JP H0817588 B2 JPH0817588 B2 JP H0817588B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、静止電力変換器を介して電動機などの負
荷に電力を供給し、電動機のトルク,回転速度を制御す
るマイクロプロセッサを用いたディジタル制御装置にお
いて、該電動機の瞬時速度を求める際に用いて好適な電
動機の瞬時回転速度検出方法に関する。
〔従来の技術〕
サーボモータの回転形位置検出器の代表例としてのエ
ンコーダの一つにインクリメント形エンコーダがある。
これは、例えば光学式のものであると、光線の投光素子
と受光素子の間に、板面に光を通すスリットを構成され
た回転円板を配置し、該回転円板がモータの回転と共に
回転するにつれて、スリットのある個所では光を通し、
ない個所では光を遮断するようにしておき、その光の通
過、遮断の回数から、回転により通過するスリット数を
単純にカウントするものである。
かかるインクリメント形エンコーダを用いて電動機の
回転速度を検出する方法として以下の従来方法がある。
(イ)一定の測定時間内に到来するエンコーダからのス
リット数カウント結果を表わす入力パルスを積算計数す
る方法 (ロ)入力パルスが所定個数計数される間に発生する高
周波の一定周期の基準パルスの個数を計数し、この計数
した基準パルスの個数を逆数を計算する方法 (ハ)一定時間(T)内に到来するエンコーダからの入
力パルスの個数(Q)と、一定時間経過直前の入力パル
ス到来時点から一定時間経過時点までの間に発生した高
周波の一定周期の基準パルスの個数(P)とを計数し、
一定時間ごとに、基準パルスの個数(P)の前回の計数
値Pn-1および今回の計数値Pnと、入力パルスの個数
(Q)の今回の計数値Qnとから (ただし、K=定数) なる演算により速度を検出する方法(特開昭58−48868
号公報参照) (ニ)一定時間(T)以内にエンコーダからのパルスが
到来している間は上記(ハ)の方式と同一原理に基づい
た方法で速度を検出し、一定時間(T)以内にエンコー
ダからのパルスが到来しなくなる低速では上記(ハ)の
方式では速度が検出できなくなるため、以下の方法によ
り速度を推定検出する方法。
すなわち低速での速度検出方法として、エンコーダパ
ルスが発生した時点ごとに負荷トルクを推定し、すなわ
ち、(i+1)番目のエンコーダパルスが発生した時点
において、 n1(i):i〜(i+1)番目のエンコーダパルス発生時
点間のモータ速度の平均値 1(i):n1(i)の推定値 kp,ki:比例、積分ゲイン の演算を行い、一定時間(T)ごとに、負荷トルク推定
を一定として、速度推定値fを次のようにして求める
(一般に∧印を付したものは推定値を示す)。すわなち J:電動機のイナーシャ τr(i,j):トルク指令値 Tn:エンコーダパルス間隔 f(i,j):速度検出値が得られた時点からjTs期間経
過後の時点の速度推定値(「速度推定オブザーバを用い
たディジタルサーボ」電気学会論文誌D107巻12号参照) 以上の従来方法において、方法(イ)〜(ハ)はすべ
て計測時間内の平均速度値を検出しているため、速度制
御ループ内に平均化による無駄時間(平均値が求まった
時点と速度が実際にその平均値をとっている時点との間
のずれ)が発生し、更に従来方法(ニ)では速度が低下
して一定時間(T)とエンコーダの発生パルスの周期が
近ずくにつれて検出の無駄時間の変化幅が大きくなり、
これらが制御性能を低下させる原因となっている。
平均化による無駄時間というのは次のようなことを云
うのである。
第10図において、速度が時間に対して直線的に変化し
ているものとし、或るタイミングt1において速度がAで
あり、次のタイミングt2において速度がBであるとする
と、その平均値は(A+B)/2である。しかし、この平
均値が求まる時点はタイミングt2であるが、速度が実際
に(A+B)/2である時点は、tMである。
つまり平均化により平均値(A+B)/2を得た時点
(タイミングt2)というのは、速度が実際に平均値(A
+B)/2を示している時点(タイミングtM)とはΔt
(=t2−tM)だけの時間遅れがあるということであり、
この時間遅れΔtを無駄時間という。無駄時間Δtが大
きいほど、実際の速度値とのずれが大きくなるわけであ
り、速度を検出して行う制御にとって制御性能の低下を
もたらす原因になる。
また一定時間(T)とエンコーダの発生パルスの周期
が近づくにつれて検出の無駄時間の変化幅が大きくなる
というのは次のようなことを云うのである。
第11図(a)において、或るタイミングt1と次のタイ
ミングt2との間(一定時間T)における平均値というの
は、タイミングt1の直前に到来したパルス(エンコーダ
の発生パルス)からタイミングt2が経過するまでに到来
したパルスまでのパルス個数の時間平均値、つまり期間
Lの間の平均値を云うこととしているので、その平均値
の検出タイミングは本来tLであるべき所を、タイミング
t2で検出しているので、その間にΔtの時間遅れ(無駄
時間)を発生している。
第11図(b)は、一定時間(T)とエンコーダの発生
パルスの周期が近づいてきた場合を示しており、その結
果、同様にして発生する無駄時間Δtが同じ一定時間T
(タイミングt1と次のタイミングt2との間)に対して相
対的に拡大していることが認められるであろう。このよ
うに無駄時間Δtの幅が変化することを指して上述のよ
うに云うのである。
また、上記(ニ)の方法では、一定時間(T)以内に
エンコーダからのパルスが到来している間は従来の
(ハ)方式と同一原理に基づいた方法で速度を検出して
いるので上記に述べた問題があり、更に低速での速度を
推定する方法では、上記(4)式で示すように、エンコ
ーダパルス間隔(Tn)内の一定時間(T)ごとに求めた
速度推定値を積算した値をエンコーダパルス間隔(Tn)
で除した値を平均速度の推定値としているため、エンコ
ーダパルスの発生時点と速度推定演算時点との非同期に
よる演算誤差が発生し、正確に速度を推定できないとい
った問題点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明は上記でのべた、 (a)一定時間(T)以内にエンコーダからのパルスが
到来している時に発生する問題、 すなわち、平均速度値を検出しているために発生する
無駄時間、および速度が低下して一定時間(T)とエン
コーダの発生パルスの周期が近ずくにつれて発生する検
出の無駄時間の変化幅の増大により、制御性能が低下す
る、 (b)一定時間(T)以内にエンコーダからのパルスが
到来しなくなる低速で発生する問題、 すなわち、一定時間(T)ごとに正確に速度が推定検
出できない、 という問題を解決する。
〔課題を解決するための手段〕
この課題を解決するため、静止変換器を介して電動機
などの負荷に電力を供給しその回転数などを制御するマ
イクロプロセッサを用いたデイジタル制御装置におい
て、電動機の回転軸に取り付けられたインクリメント形
エンコーダが発生したパルスを予め定められた一定期間
Tsにおいてカウントして積算する積算手段と、或るサン
プルタイミングの経過直前の入力パルス(エンコーダパ
ルス)の到来時点(パルスの立ち上がりエッジ)から当
該タイミングパルスの経過時点までの時間長を計測する
時間長計測手段と、前記積算手段によるパルスの積算値
と前記時間長計測手段により計測された時間長を用いて
電動機の平均回転速度を演算する演算手段と、電動機の
負荷電流検出手段と、検出した負荷電流値と前記演算手
段により求めた平均回転速度から或るサンプルタイミン
グにおける電動機の瞬時回転速度を推定演算する推定演
算手段とを設けた。
〔作用〕
本発明では、先ず電動機の平均的回転速度を演算する
必要があるが、第2図はその演算手法の原理説明図であ
る。
第2図を参照する。予め定められた一定時間Tsにおい
てインクリメント形エンコーダが発生したエンコーダパ
ルス1〜Piをカウントして積算する積算手段によりその
積算値Piを得る。また或るサンプルタイミングの経過直
前の入力パルス(エンコーダパルス)の到来時点(パル
スの立ち上がりエッジ)から当該タイミングパルスの経
過時点までの時間長を計測する時間長計測手段により、
そのタイミングパルスとして(i)を選択したときの時
間長tiと、タイミングパルスとして(i+1)を選択し
たときの時間長ti+1を求め、電動機の平均回転速度を演
算する演算手段において、以下の(5)式により、サン
プルタイミング(i+1)における時間長Tdiの間の平
均回転速度Viを求める。
Vi=K(Pi/Tdi) ……(5) 但し、K:演算定数 Tdi:時間長(=Ts+ti−ti+1) ……(6) このようにして先ず電動機の平均的回転速度を演算す
る。
次に検出した負荷電流値と上記の演算手段により求め
た平均回転速度からサンプルタイミングでの瞬時回転速
度を推定演算する手段の作用を以下の手順で説明する。
(1) 瞬時回転速度を推定演算するための前提条件 (2) 電動機の機械系の連続時間系での状態方程式,
出力方程式 (3) 上記(1),(2)から離散時間系の状態方程
式,出力方程式の導出 (4) 上記(3)から瞬時回転速度を推定演算する方
法 (5) 一定時間(T)以内にエンコーダからのパルス
が到来しなくなる速度での瞬時回転速度を推定演算する
方法 (6) 速度演算時間による無駄時間の影響を補償する
ための、瞬時回転速度を推定演算する方法 (7) 速度演算時間による無駄時間の影響を補償する
ための、一定時間(T)以内にエンコーダからのパルス
が到来しなくなる低速での瞬時回転速度を推定演算する
方法 以下、順を追って説明する。
(1) 瞬時回転速度を推定演算するための前提条件 サンプル点間の速度実際値n(t)、速度サンプル点
(i),(i+1),…、前述した時間長Tdi(以下単
に時間長ということがある)、検出した速度平均値との
関係を第5図に示す。一般に制御系の応答周波数に対し
て、制御のサンプル周期(Ts)を十分に小さく設定して
いるので、次の仮定が成り立つと考えてもよい。
(a) 前述した時間長(Tdi)内の速度の変化はほぼ
一定 すなわち、時間長(Tdi)の平均値Vi(〔i〕とお
く)は、サンプル点(i)からmiTs時間経過した点での
瞬時値と見做してもよい。(時間長Tdiの1/2時点での瞬
時値に等しい) (b) 相隣接する時間長はほぼ一定 すなわち、 Tdi-1TdiTdi+1Td ただし、 Td(1−mi+mi+1)Ts ……(7) とおける。
更に、電動機の電流制御系は一次遅れで近似でき、し
かも機械時定数(TM)と電流制御系の時定数(Ta)と
の関係は、TM≫Taであるため、以下の線形化を行って
も速度に与える影響は少ない。すなわち、サンプル点
(i)と(i+1)との間のトルク電流iT(t)を、サ
ンプル点(i),(i+1)での電流検出値i〔i〕,i
〔i+1〕をもちいて iT(t)=i〔i〕(1−t/Ts)+i〔i+1〕t/Ts…
…(8) で表すことができる。ただし、時間tはサンプル点
(i)からの経過時間である。
(2) 電動機の機械系の連続時間系での状態方程式,
出力方程式 電動機の機械系のブロック線図を第6図に、入力変数
を電動機のトルク電流iT(t)、出力変数を速度n
(t)、状態変数を速度、外乱トルクτ(t)とおい
た場合の連続時間系の状態方程式、出力方程式を式(9
a,9b)に示す。ただしu(t)は入力ベクトル、y
(t)は出力ベクトル、x(t)は状態ベクトルを表わ
す。
(t)=Acx(t)+bcu(t) ……(9a) y(t)=ccx(t) ……(9b) ただし、 dτ(t)/dt=0 ……(10) x(t)=〔n(t),τ(t)〕 (Tは転置行列を意味する) ……(11) u(t)=iT(t) ……(12) y(t)=n(t) ……(13) bc=〔φ/TM 0〕 ……(15) cc=〔1 0〕 ……(16) τはトルク、nは回転速度、iTはトルク電流(負荷
電流)、φは磁束、TMは機械時定数 (3) 上記(1),(2)項から離散時間系の状態方
程式,出力方程式の導出 連続時間系の状態方程式(9a)の解は、初期時間t0
の状態変数x(t0)と連続な入力u(t)により で与えられる。ここで、t0=iTd,t=(i+1)Tdを代
入すると式(17)は式(18)となる。
ただし、〔i+1〕、〔i〕はそれぞれ第5図に
おける仮想サンプル点(i)′,(i+1)′での状態
変数を表す。なお仮想サンプル点というのは、第5図か
ら分かるように、実際のサンプル点とサンプル点との間
に位置し、その間の平均速度に丁度一致するタイミング
(時点)のことで、これをこのように呼んだのである。
式(8)を式(18)を代入して変形すると、 式(19)において入力変数U(i)を とおくと式(21a),(21b)で示す状態方程式、出力方
程式が得られる。
〔i+1〕=A(i)+bU〔i〕 ……(21a) 〔i〕=c〔i〕 ……(21b) ただし、〔i〕=〔〔i〕,〔i〕〕……
(22) 〔i〕=〔i〕 ……(23) b=〔φTd/TM 0〕 ……(25) c=〔1 0〕 ……(26) 〔i〕:(i+mi)Ts時点つまり仮想サンプル点での
速度の瞬時値(=サンプル点(i+1)で検出できる速
度平均値) 〔i〕:(i−mi)Ts時点つまり仮想サンプル点で
の外乱トルクの瞬時値(=サンプル点(i+1)で検出
できる外乱トルクの平均値) (4) 上記(3)項から瞬時回転速度を推定演算する
方法 上記式(21a),(21b)において(c,A)は可観測で
あることが明らかであるため、外乱トルクのオブザーバ
が構成できる。ここでは、文献(B.Gopinath,「On the
Control of Linear Multiple Input−Output Sy
stems」The Bell System Technical Journal Vol.
50,No.3(1971))に基づき最小次元オブザーバを設計
すると、仮想状態変数を(27a)式のように置いて、外
乱トルクの推定値は式(27b)で求まる。
したがって、サンプル点(i+1)での推定値〔i
+1〕は、式(17)から、 で表せる。
式(28)からサンプル点(i+1)での外乱トルク推
定値 瞬時速度推定値(〔i+1〕)が次の(29),(30)
式のように求まる。
(5) 一定時間(T)以内にエンコーダからのパルス
が到来しなくなる速度での瞬時回転速度を推定演算する
方法 サンプル点間の速度実際値n(t)、速度サンプル点
(i,0),(i,1),…(i,j),…(i+1,0),…、時
間長(この場合は仮想サンプル点から次の仮想サンプル
点までの時間長)、検出した速度平均値との関係を第7
図に示す。式(20),(21),(30)のアルゴリズムを
以下のように変更する。
(a) 時間長(仮想サンプル点から次の仮想サンプル
点までの時間長)Tdを次のように置く。
Td(nai+1+nbi−mi+mi+1)Ts ……(31) (b) 式(20)のU〔i〕を次のように置く。
(c) 式(30)の〔i+1〕(=〔i+1,j〕)
を次のように置く。
ただし、〔i+1,j)はパルスが存在し平均速度が
求められたサンプル点後の瞬時速度の推定値を表す。
(6) 速度演算に要する時間が無駄時間として及ぼす
影響を補償するための、瞬時回転速度を推定演算する方
法 演算に要する時間をmc(既知)としてmi≧mc,mi<mc
の場合のサンプル点間の速度実際値n(t)、速度サン
プル点(i),(i+1),…、時間長、検出した速度
平均値との関係を第8(a),(b)図にそれぞれ示
す。式(20),(30)のアルゴリズムを以下のように変
更する。
〔(6)−1〕mi≧mcの時 (a) 式(20)のU〔i〕を次のように置く。
ただし、サンプル値(i)″と(i+1)″との間の
トルク電流iT(t)を、サンプル点(i)″,(i+
1)での電流検出値i〔i〕″,i〔i+1〕″をもちい
て iT(t)=i〔i〕″〔1−t/((1−mc)Ts)〕 +i〔i+1〕t/((1−mc)Ts) ……(36) で表し、式(36)を求めた。(時間tはサンプル点
(i)″からの経過時間である。) (b) 式(30)の〔i+1〕(〔i+1〕″)を
次のように置く。
ただし、〔i+1〕″はサンプル点(i+1)″時
の速度の推定値を表す。
〔(6)−2〕mi<mcの時 (a) 式(20)のu〔i〕を次のように置く。
ただし、式(35)により式(37)を求めた。
(b) 式(30)の〔i+1〕(〔i+1〕″)を
次のように置く。
ただし、〔i+1〕″はサンプル点(i+1)″時
の速度の推定値を表す。
(7) 速度演算に要する時間が無駄時間として及ぼす
影響を補償するための、一定時間(T)以内にエンコー
ダからのパルスが到来しなくなる低速での瞬時回転速度
を推定演算する方法 mi≧mc,mi<mcの場合のサンプル点間の速度実際値n
(t)、速度サンプル点(i),(i+1),…、時間
長、検出した速度平均値との関係を第9(a),(b)
図にそれぞれ示す。式(20),(30)のアルゴリズムを
以下のように変更する。
〔(7)−1〕mi≧mcの時 (a) 時間長Tdとしては次の如くである。
式(31)と同一〔すなわちTd(nai+1+nbi−mi−m
i+1)Ts〕 (b) 式(20)のU〔i〕を次のように置く。
ただし、式(36)を用いて求めた。
(c) 式(30)の〔i+1〕(=〔i+1,
j〕″)を次のように置く。
ただし、〔i+1,j〕″はパルスが存在し平均速度
が求められたサンプル点後の瞬時速度の推定値を表す。
〔(7)−2〕mi<mcの時 (a) 時間長Tdとしては次の如くである。
式(31)と同一〔すなわちTd(nai+1+nbi−mi+m
i+1)Ts〕 (b) 式(20)のU〔i〕を次のように置く。
ただし、式(36)を用いて求めた。
(c) 式(30)の〔i+1〕(=〔i+1,
0〕″)を次のように置く。
ただし、〔i+1,j〕はパルスが存在し平均速度が
求められたサンプル点の瞬時速度の推定値を表す。
〔実施例〕
第1図は本発明による検出方法を実施するための装置
の一例を示すブロック図、第2図はそれらの動作波形を
示す波形図である。
これらの図において、1は電動機軸に取り付けられた
インクリメント形エンコーダであり、回転速度に比例し
た周波数を有したパルスを発生する。2は波形整形回路
であり、エンコーダ1からのパルスを一定時間幅の矩形
パルスに整形する。3は入力パルスカウント回路であ
り、波形整形回路2の出力パルスをカウントする。4は
基準パルスカウント回路であり、基準パルスA(第2図
に示すタイミングクロック)をカウントする。5,6はラ
ッチ回路であり、サンプルタイミングパルスBによる保
持指令によりカウント回路3,4の計数内容を保持する。
7はタイマ回路であり、基準パルスAを予め定めた時
間(Ts)に相当する個数だけをカウントするごとにサン
プルタイミングパルスBを出力するとともに、このサン
プルタイミングパルスBによりラッチ回路5,6がカウン
ト回路3,4の計数内容を正常に保持するに足りるだけの
僅かな時間遅れで補助タイミングパルスCを発生する。
補助タイミングパルスCはカウント回路3の零クリア信
号として使用される。カウンタ回路4は入力パルスの変
化により零クリアされる。
8はCPU、9はメモリである。電動機の回転速度ある
いはトルクを制御するためには、これら以外にハードウ
ェアが必要であるが、ここでは瞬時速度を検出するのに
必要な最低限のハードウェアを示している。
第3図に本発明の一実施例のプログラムのフローチャ
ートを示す。これは瞬時速度を検出するためのプログラ
ムを示し、電動機の速度制御を行うのに必要な制御プロ
グラムは除いてある。このプログラムに従って詳細な動
作を説明する。
いま、サンプル点(i+1)での割り込み信号がCPU8
に与えられたとすると、速度制御プログラムを実行する
前にCPU8は第3図のプログラムを実施し、瞬時速度を演
算する。先ず、トルク電流i〔i+1〕を検出する。そ
の後、ラッチ回路5の内容である入力パルス積算値(P
i)を読み込み、この値が1以上かどうかを判定する、
すなわちサンプル点間にエンコーダ1からの出力パルス
(以下、エンコーダパルスと云うことがある)があった
かどうかを判定する。サンプル点間にエンコーダパルス
があった場合、ラッチ回路6の内容である積算時間(t
i+1)を読み込み、メモリの中に用意してあるペンディ
ングフラグがあるかどうか、すなわち前回はサンプル点
間にエンコーダパルスがあったかどうかをチエックす
る。
ペンディングフラグがない場合、平均速度を演算式
(5)により求める。その後、サンプル点間にエンコー
ダパルスがあった時のサンプル点から次の同一状態、す
なわちサンプル点間にエンコーダパルスがあった時のサ
ンプル点までのサンプル点数(第7図のnTi)、サンプ
ル点間にエンコーダパルスがあった時のサンプル点から
平均速度を瞬時値とみなした場合にその瞬時値が存在す
るサンプル点間の次のサンプル点までのサンプル点数
(第7図nai),およびその他のサンプル点数(第7図
のnbi(=nTi−nai))を求める。この場合はペンディ
ングフラグがないので、それぞれnTi=1,nai=1,nbi
0と設定する。
以上の動作の後、miを求めU〔i−1〕を演算式(2
0)から求め、このU〔i−1〕と前回のトルク推定値 および演算式(5)にて求めた平均速度〔i〕を用い
て演算式(27a),(27b)によりトルク推定値 を演算した後、瞬時速度〔i+1〕を式(30)にて求
める。
次に、ペンディングフラグがある場合、ペンディング
フラグをリセットし、平均速度を演算式(5)により求
める。その後、サンプル点間にエンコーダパルスがあっ
た時のサンプル点から次の同一状態、すなわちサンプル
点間にエンコーダパルスがあった時のサンプル点までの
サンプル点数(第7図のnTi)、サンプル点間にエンコ
ーダパルスがあった時のサンプル点から平均速度を瞬時
値とみなした場合にその瞬時値が存在するサンプル点間
の次のサンプル点までのサンプル点数(第7図の
nai),およびその他のサンプル点数(第7図のnbi(=
nTi−nai))を求める。更に、miを求め、U〔i−1〕
を演算式(32)から求め、このU〔i−1〕と前回のト
ルク推定値 および演算式(5)にて求めた平均速度〔i〕を用い
て演算式(27a),(27b)によりトルク推定値 を演算した後、瞬時速度〔i+1〕を式(33)にて求
める。
サンプル点間にエンコーダパルスがない場合、ペンデ
ィングフラグをセットし、演算式(42)により瞬時速度
〔i+1〕をもとめる。
以上の動作をサンプル点毎に繰り返すことにより、サ
ンプル点での瞬時速度を推定演算できる。
第4図に本発明方法を実施するための他の実施例(演
算時間による無駄時間(mc Ts)が無視できない場合)
のプログラムのフローチャートを示す。これも第3図と
同様に瞬時速度を検出するためのプログラムを示し、電
動機の速度制御を行うのに必要な制御プログラムは除い
てある。このプログラムに従って第3図の実施例と異な
る動作のみ詳細に説明する。
第3図の実施例と異なる点は、ペンティングフラグが
ある場合もない場合も演算したmiの値と演算時間による
無駄時間(mc Ts)との大小関係により、入力変数U
〔i−1〕と瞬時速度の演算式が異なることである。具
体的には、以下の点である。
ペンティングフラグがない場合(第4図その1)、 mi≧mcの時 入力変数U〔i−1〕は式(35),瞬時速
度は式(37)で求める、 mi<mcの時 入力変数U〔i−1〕は式(38),瞬時速
度は式(39)で求める、 また、ペンディングフラグがある場合(第4図その
2)、 mi≧mcの時 入力変数U〔i−1〕は式(40),瞬時速
度は式(41)で求める、 mi<mcの時 入力変数U〔i−1〕は式(43),瞬時速
度は式(44)で求める、 他の動作は第3図の実施例と同一であり、これらの動
作をサンプル点毎に繰り返すことにより、サンプル点で
の瞬時速度を推定演算できる。
〔発明の効果〕
この発明によれば、サンプル点間にインクリメント形
エンコーダのパルスがある場合はサンプル点毎に平均速
度からサンプル点での瞬時速度を推定検出し、サンプル
点間にパルスがない場合はサンプル点間にエンコーダパ
ルスがあった時のサンプル点で平均速度を検出し、その
値を用いてサンプル点間にエンコーダパルスがない時の
サンプル点での瞬時速度を推定検出するようにしたこと
により、インクリメント形エンコーダを利用して電動機
の回転速度を検出する場合に発生する本質的な問題点
(平均化による無駄時間)、入力パルスと速度演算周期
との非同期により発生する問題点(無駄時間の発生とそ
の無駄時間が変動する)および速度演算時間による無駄
時間を補償できるため、サンプル点間でのインクリメン
ト形エンコーダからのパルスの有無にかかわらずサンプ
ル点での瞬時速度を精度よく推定検出でき、しかも従来
のディジタル装置では実現困難であったアナログ装置の
制御性能(特に過度応答)を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による検出方法を実施するための速度
検出回路のハードウェアブロック図、第2図はハードウ
ェアのタイミング図、第3図,第4図はそれぞれこの発
明の実施例としてのプログラムのフローチャート、第5
図はサンプル点間の速度実際値,時間長,検出した速度
平均値との関係説明図、第6図は電動機の機械系のブロ
ック図、第7図,第8(a),(b)図,第9(a),
(b)図はそれぞれサンプル点間の速度実際値,時間
長,検出した速度平均値との関係説明図、第10図,第11
図はそれぞれ従来技術における問題点を説明するための
説明図、である。 符号の説明 1……インクリメント形エンコーダ、2……波形整形回
路、3……入力パルスカウント回路、4……基準パルス
カウント回路、5,6……ラッチ回路、7……タイマ回
路、8……CPU、9……ROM,RAM

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動機の瞬時回転速度検出方法において、 予め定められた一定期間に到来するパルス数を積算し、
    或るサンプルタイミング(現サンプルタイミング)パル
    スの直前に到来した前記パルスの立ち上がりから該サン
    プルタイミングパルスの立ち上がりまでの時間と次のサ
    ンプルタイミングパルスの直前に到来した前記パルスの
    立ち上がりから該サンプルタイミングパルスの立ち上が
    りまでの時間との差に前記一定期間の時間長を加えた値
    で前記積算値を除すことによって電動機の平均回転速度
    を求め、 サンプル点間に前記パルスがある場合には、サンプル点
    毎に前記平均回転速度から該サンプル点での瞬時回転速
    度を推定し、 サンプル点間に前記パルスがない場合には、サンプル点
    間に前記パルスがあった時のサンプル点における平均回
    転速度および電動機トルク電流値を検出し、前記平均回
    転速度及び前記トルク電流値を用いて外乱トルクを推定
    し、この推定値と前記平均回転速度から現サンプルタイ
    ミングにおける電動機の瞬時回転速度を推定して求める
    こと、を特徴とする電動機の瞬時回転速度検出方法。
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