JPH08173806A - 排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 - Google Patents

排気ガス浄化用触媒及びその製造方法

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JPH08173806A
JPH08173806A JP6322756A JP32275694A JPH08173806A JP H08173806 A JPH08173806 A JP H08173806A JP 6322756 A JP6322756 A JP 6322756A JP 32275694 A JP32275694 A JP 32275694A JP H08173806 A JPH08173806 A JP H08173806A
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Japan
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silver
exhaust gas
catalyst
gas purifying
purifying catalyst
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JP6322756A
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Junji Ito
淳二 伊藤
Goji Masuda
剛司 増田
Yasuyuki Murofushi
康行 室伏
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ストイキ雰囲気通過後においても、リーン雰
囲気においてNOX を高い効率で除去することができる
排気ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供する。 【構成】 本発明に係る排気ガス浄化用触媒は、アルミ
ナ100重量部に対して、銀及び/又は銀酸化物を銀元
素に換算して0.1〜10重量部担持し、かつアルミナ
に分散した銀の分散度が0.01〜0.03であること
を特徴とする。また、本発明に係る排気ガス浄化用触媒
を製造するにあたり、ヘキシレングリコール中にアルミ
ニウムアルコキシドを添加した溶液を、120〜210
℃で加熱反応させ、前記加熱反応した混合溶液を、銀を
含有する溶液中に滴下して加水分解し、前記加水分解に
より得られるゲルを乾燥し、前記乾燥物を空気流通下に
て、300から850℃まで昇温して熱処理することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排気ガス浄化用触媒及び
その製造方法に関し、特に化学量論比雰囲気(以下、
「ストイキ雰囲気」と称す)通過後の酸素過剰雰囲気
(以下、「リーン雰囲気」と称す)下における窒素酸化
物(以下「NOx 」と称す)の浄化性能に優れる排気ガ
ス浄化用触媒及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の内燃機関から排出され
る排気ガスを浄化する排気ガス浄化用触媒としては、ア
ルミナや酸化セリウム等に白金(Pt)、パラジウム
(Pd)及びロジウム(Rh)等の貴金属を担持させ、
これをモノリス担体にコーティングした構造のものが使
用されている。この触媒は、主として ストイキ雰囲気
のみにおける排気ガス浄化性能を向上させることを重点
とするため、リーン雰囲気下ではNOx を浄化させるに
充分な性能が得られなかった。
【0003】近年、リーン雰囲気下におけるNOx 浄化
性能を向上させる触媒が数多く報告されている。特に、
銀又は銀酸化物担持アルミナを用いる排気ガス浄化用触
媒について提案されており、例えば特開平6−7113
9号公報、特開平6−71175号公報等に開示されて
いる。
【0004】前記特許公報中に記載された銀又は銀酸化
物担持アルミナを用いる排気ガス浄化用触媒は、活性成
分である銀又は銀酸化物を含浸法により多孔質の無機酸
化物であるアルミナ又はアルミナ系複合酸化物に分散し
て担持させたものである。
【0005】一方、排気ガス浄化用触媒を製造するにあ
たり、ゾルゲル法を用いて金属を担持させる場合には、
通常、酸加水分解(一般に金属アルコキシド)を含有し
た2種類の水不溶性溶液を所望の比率で混合し、得られ
た混合溶液に水又は、例えば塩酸、硫酸若しくは硝酸の
ような鉱酸を含有する水溶液を添加し、加水分解と縮重
合を進行させてゲルを調製し、前記ゲルを乾燥、熱処理
して合成触媒を得る。
【0006】しかし、担持させる金属がアルコキシドと
して存在しない場合は、上記方法を用いることはでき
ず、このようなアルコキシドが存在しない金属としては
例えば銀がある。銀を担持金属とする場合、上記方法中
金属アルコキシドを用いる代わりに、例えば硝酸銀や硫
酸銀等の銀化合物を使用すると、前記銀化合物は有機溶
媒中に分散することができず好ましくない。
【0007】特開平6−126134号公報には、ゾル
ゲル法により得られる粉体に所望の金属を含浸担持させ
て触媒を製造する方法が開示されている。具体的には、
Cu,Co,Mn,Fe,Ni,Zn及びAgから選ば
れる少なくとも1種類の金属を含有する、ゾルゲル法に
より得られたシリカアルミナ系選択触媒であり、前記選
択触媒は、金属アルコキシドのゾルゲル法触媒として、
鉱酸又はその無水物と有機塩基とを含み、当該有機塩基
が水に実質的に不溶であり且つ有機溶媒に可溶な第三ア
ミンである触媒を用いて合成して得られたシリカアルミ
ナ系触媒である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−71139号公報、特開平6−71175号公
報及び特開平6−126134号公報に開示された銀又
は銀酸化物担体アルミナ触媒は、最初のリーン雰囲気下
においてはNOx を除去することはできるが、実際のガ
ソリンエンジンでは排気ガス組成がストイキ雰囲気とな
る機会が多く、そのような雰囲気に銀又は銀酸化物担体
アルミナ触媒が長時間接触すると、銀が著しくシンタリ
ングを起こし、再び雰囲気をリーン雰囲気に戻してもN
x の除去率が初期に比較して著しく低下してしまう。
このため、ストイキ雰囲気通過後のNOx 浄化性能の向
上が大きな課題となっていた。
【0009】従って本発明の目的は、ストイキ雰囲気通
過後においても、リーン雰囲気においてNOX を高い効
率で除去することができる排気ガス浄化用触媒及びその
製造方法を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために研究した結果、多孔質アルミナを生成
する前駆体として、アルミニウムアルコキシドを使用
し、前記アルミニウムアルコキシドをヘキシレングリコ
ール中に分散させ、これを硝酸銀水溶液中に滴下してア
ルミニウムアルコキシドをゲル化させることで、銀及び
/又は銀酸化物は多孔質かつ高比表面積のアルミナに高
分散状態で担持されることを見い出し、更には、銀及び
/又は酸化物がアルミニウムに特定の組成比で担持され
る場合には、ストイキ雰囲気通過後においても、その後
のリーン雰囲気におけるNOX を効果的に除去できるこ
とを見い出し、本発明に到達した。
【0011】本発明に係る排気ガス浄化用触媒は、アル
ミナ100重量部に対して、銀及び/又は銀酸化物を銀
元素に換算して0.1〜10重量部担持し、かつアルミ
ナに分散した銀の分散度が0.01〜0.03であるこ
とを特徴とする。
【0012】本発明に係る触媒は、結晶構造解析から、
銀に由来する化合物は未検出であったが、γ−アルミナ
を生成しており、さらに、細孔容積測定及び表面積測定
から、市販のアルミナよりも多孔質かつ高い比表面積を
有していることが明らかとなった。従って、本発明に係
る排気ガス浄化用触媒中、銀及び/又は銀酸化物はγ−
アルミナ中に高分散している。
【0013】本発明においては、アルミナ100重量部
に対して、銀及び/又は銀酸化物を銀元素に換算して
0.1〜10重量部の範囲で担持させることにより、ス
トイキ雰囲気中における銀のシンタリングを抑制するこ
とができ、ストイキ雰囲気通過後のリーン雰囲気中のN
X 活性向上に顕著な効果を示す。
【0014】前記銀の担持量が、前記多孔質の無機化合
物であるアルミナ100重量部に対して10重量部を越
えると、ストイキ雰囲気における銀のシンタリングを抑
制する効果が小さく、ストイキ雰囲気通過後のリーン雰
囲気中のNOX 浄化性能が低下し易くなる。逆に0.1
重量部未満であるとNOX 浄化性能が発現しない。
【0015】本発明に係る排気ガス浄化用触媒を製造す
るにあたり、ヘキシレングリコール中にアルミニウムア
ルコキシドを添加した溶液を、120〜210℃で加熱
反応させ、前記加熱反応した混合溶液を、銀を含有する
溶液中に滴下して加水分解し、前記加水分解により得ら
れるゲルを乾燥し、前記乾燥物を空気流通下にて、30
0から850℃まで昇温して熱処理することを特徴とす
る。
【0016】具体的には、アルミニウムアルコキシド
を、重量比で1.5〜2.0倍のヘキシレングリコール
中に添加し、例えばオイルバスを用いて、120〜21
0℃で完全溶解させる。次いで、前記混合溶液に対して
重量比で2倍以上の、銀を含有する溶液に、前記混合溶
液を攪拌しながら添加して加水分解させ、ゲル化反応を
充分進行させ、得られる水和ゲルを乾燥させ、前記乾燥
により得られる粉末を、300℃から850℃まで昇温
焼結すると、目的の触媒が得られる。
【0017】本発明に係る排気ガス浄化用触媒は、活性
成分である銀及び/又は銀酸化物の前駆体が、アルミニ
ウムアルコキシドのゲル化時に得られる水和ゲル内部に
高分散し、これを前記製造方法にしたがって熱処理する
と、微細な細孔構造と大きな表面積をもつアルミナに銀
及び/又は銀酸化物が高分散して担持されるために、ス
トイキ雰囲気通過中の銀のシンタリング抑制に重要な役
割を果たしている。換言すれば、硝酸銀を水に溶媒和さ
せこれをゲル化材として用いることにより、アルミナ中
における銀の分散性を良好とし、ストイキ耐久性を向上
させることができるものである。これに対し、上記従来
の排気ガス浄化用触媒のようにアルミニウムアルコキシ
ドのゲル化時ではなく、ゲル状態を経由できない市販の
γ−アルミナやゲル化が十分に進行した後の担体に銀及
び/又は銀酸化物を担持した場合は、銀の分散性に欠
け、従って銀のシンタリング抑制には効果が小さく、ス
トイキ雰囲気通過後のリーン雰囲気におけるNOX 活性
が低下する。
【0018】具体的にはアルミナに銀を担持させる従来
の方法により得られた排気ガス浄化用触媒は、フレッシ
ュな状態及びストイキ条件下での耐久後のアルミナに対
する銀の分散度は0.01未満であったが、本発明の製
造方法により得られる触媒は、フレッシュな状態で0.
01〜0.03である。0.01未満ではフレッシュに
おけるリーン雰囲気でのNOX 除去能に欠ける。また
0.03を超えると、ストイキ雰囲気を経た後の分散度
低下が著しく、リーン雰囲気でのNOX 除去能に欠け好
ましくない。更にストイキ条件下での耐久後においては
0.01〜0.02の分散度を有する。上記分散度は触
媒を400℃で酸化還元処理した後、50℃においてC
O吸着測定を行ない、CO:Agが1:1で吸着するも
のとして算出したものであり、具体的には後述する試験
例2の方法によるものである。
【0019】例えばアルミニウムイソプロポキシド等の
ようなアルミニウムアルコキシドをヘキシレングリコー
ル中に添加する場合の、アルミニウムアルコキシドに対
するヘキシレングリコールの量は、重量比で1.5〜
2.0倍が望ましい。この比率が1.5倍未満では、ア
ルミニウムアルコキシドが完全溶解せず、銀及び/又は
銀酸化物の分散性に片寄りが生じ、逆に、2.0倍を超
えると、アルミニウムアルコキシドの溶解が容易となる
一方、ゲル化物を得た後の乾燥工程に長時間を要し好ま
しくない。
【0020】ヘキシレングリコールとしては、特にシン
タリング抑制という点から2−メチル−2,4−ペンタ
ジオールを用いることが望ましい。
【0021】アルミニウムアルコキシドのヘキシレング
リコールへの溶解は、120〜210℃の温度範囲で完
全溶解させることが必要である。120℃未満ではアル
ミニウムアルコキシドはほとんど溶解反応を呈さず、逆
に210℃を超えるとヘキシレングリコールの蒸発量が
多くなり、アルミニウムアルコキシドを溶解するための
溶媒量が減少するので好ましくない。前記溶解反応は極
めて遅く、反応時間は特に限定されないが、アルミニウ
ムアルコキシドの未溶解分がなく、ヘキシレングリコー
ル溶液が透明となった時点を反応終了とすべきである。
【0022】本発明において、銀を含有する溶液として
は、水溶液としたときに鉱酸となり、ゲル化剤として優
れ、水にとけやすい硝酸銀の水溶液が好ましい。硝酸銀
以外には、硫酸銀、フッ化銀、酢酸銀も水溶性であるこ
とから使用できる。アルミニウムアルコキシドがヘキシ
レングリコール中に完全溶解した混合溶液に対して、重
量比で、2倍以上の銀を含有する溶液を用いて前記ゲル
化反応を進行させる。重量比で2倍以上としたのは十分
にゲル化反応進行させるためである。
【0023】上記乾燥により得られる粉末の熱処理は、
高比表面積かつ多孔性を保つために、段階的に又は一定
の昇温速度以下で連続的に、300〜850℃まで加熱
して行うことが好ましい。
【0024】上記乾燥工程を経た後でも、ゲル化縮合重
合されていないアルコキシド基が多数存在し、焼成熱処
理工程で前記未分解アルコキシド基の分解を目的として
いるため、分解を十分に起こさせるためには少なくとも
300℃が必要であり、一方850℃を超えると、分散
している銀が酸化銀となって析出してくるので好ましく
ない。
【0025】更に、かかる熱処理において、急激に温度
に曝すと、処理容器内の圧力が上昇し流通させている空
気が十分行き渡らなくなり、その結果得られる触媒の高
比表面積かつ多孔性を保つことができなくなり、従っ
て、300℃から850℃まで連続的に昇温熱処理する
場合は毎分10℃以下で昇温する必要があり、ゆっくり
であればあるほど好ましい。段階的に熱処理する場合
は、焼成する装置とそれに付随する空気流通設備にもよ
るが、触媒が高比表面積かつ多孔性を保つ点から、30
0℃から850℃までを、少なくとも3段階に分けて、
各々約2〜3時間焼成することが好ましい。また熱処理
は、充分な酸素を供給するために空気流通下で行なうこ
とが望ましい。
【0026】このようにして得られる本発明に係る排気
ガス浄化用触媒は、無担体でも有効に使用することがで
きるが、粉砕・スラリーとし、触媒担体にコートして、
400〜800℃で焼成して用いる。800℃以下とし
たのは、本発明の排気ガス浄化用触媒を製造する際の最
終焼成温度の上限が850℃であるため、触媒担体にコ
ーティングした後も本発明の排気ガス浄化用触媒の銀の
好分散性を保つためである。また、400℃以上とした
のは、スラリーにバインダーを混ぜて本発明の排気ガス
浄化用触媒をコートする場合に、モノリス担体への密着
性が400℃未満では不十分だからである。触媒担体と
しては、公知の触媒担体の中から適宜選択して使用する
ことができ、例えばモノリス担体やメタル担体などが挙
げられる。
【0027】これらの触媒担体の形状は、特に制限され
ないが、通常はハニカム形状で使用することが好まし
く、ハニカム状の各種基材に触媒粉末を塗布して用いら
れる。このハニカム材料としては、一般にコージェライ
ト質のものが多く用いられるが、金属材料からなるハニ
カムを用いることも可能であり、更には触媒粉末そのも
のをハニカム形状に成形しても良い。触媒の形状をハニ
カム状とすることにより、触媒と排気ガスとの接触面積
が大きくなり、圧力損失も抑えられるため自動車用排気
ガス浄化用触媒として用いる場合に極めて有効である。
【0028】
【実施例】以下、本発明を次の実施例及び比較例により
説明する。実施例及び比較例において特に断らない限
り、部は重量部、%は重量%を示す。
【0029】実施例1 市販の塊状のアルミニウムイソプロポキシド500gを
750gの2−メチル−2.4−ペンタジオール中に添
加し、オイルバス中120℃で完全溶解させた。次い
で、アルミナ100重量部に対し銀を銀元素に換算して
2重量部担持するように調製した1.5リットルの硝酸
銀水溶液に、前記混合溶液を攪拌しながら添加し加水分
解させ、ゲル化を充分進行させて、ゲル状物質を得た。
前記ゲル状物質を、80℃、100℃、120℃、15
0℃、180℃、210℃と段階的に加温しながら、ロ
ータリーエバポレータを使用してオイルバス中で減圧乾
燥した。得られた粉末を、空気流通下において、300
℃及び450℃で各1時間、600℃で3時間、850
℃で2時間焼成した。このようにして得られた触媒は、
比表面積約230m2 /g、細孔容積0.898ml/
g、銀の分散度平均0.025であった。
【0030】前記触媒を200ccのコージェライト製
モノリス型ハニカム担体にコートし、乾燥した。その後
400℃で0.5時間及び600℃で1.0時間空気中
で焼成した。触媒のハニカム担体への付着量を200g
/Lに設定した。
【0031】実施例2 硝酸銀水溶液を、アルミナ100重量部に対し銀を銀元
素に換算して0.1重量部担持するように調製した以外
は、実施例1と同様に行った。得られた触媒は、比表面
積約250m2 /g、細孔容積0.914ml/g、銀
の分散度平均0.025であった。その後のハニカム担
体へのコート、乾燥、焼成も実施例1と同様に行った。
【0032】実施例3 硝酸銀水溶液を、アルミナ100重量部に対し銀を銀元
素に換算して10重量部担持するように調製した以外
は、実施例1と同様に行った。得られた触媒は、比表面
積約215m2 /g、細孔容積0.878ml/g、銀
の分散度平均0.025であった。その後のハニカム担
体へのコート、乾燥、焼成も実施例1と同様に行った。
【0033】比較例1 市販の粉末状の多孔質γ−アルミナ(比表面積200m
2 /g)400gを、γ−アルミナ100重量部に対し
銀を銀元素に換算して2重量部担持するように調製した
硝酸銀水溶液に含浸し、150℃で乾燥後、300℃、
600℃の各温度でそれぞれ2時間焼成した。このよう
にして得られた触媒は、比表面積190m2 /g、細孔
容積0.821ml/g、銀の分散度平均0.007で
あった。
【0034】前記触媒を実施例1と同様にして、ハニカ
ム担体にコートし、乾燥し、焼成した。
【0035】比較例2 硝酸銀水溶液を、γ−アルミナ100重量部に対し銀を
銀元素に換算して0.1重量部担持するように調製した
以外は、比較例1と同様に行った。得られた触媒は、比
表面積約180m2 /g、細孔容積0.825ml/
g、銀の分散度平均0.008であった。その後のハニ
カム担体へのコート、乾燥、焼成は実施例1と同様に行
った。
【0036】比較例3 硝酸銀水溶液を、γ−アルミナ100重量部に対し銀を
銀元素に換算して10重量部担持するように調製した以
外は、実施例1と同様に行った。得られた触媒は、比表
面積約160m2 /g、細孔容積0.788ml/g、
銀の分散度平均0.005であった。その後のハニカム
担体へのコート、乾燥、焼成も実施例1と同様に行っ
た。
【0037】比較例4 硝酸銀水溶液を用いる代わりに、ゲル化材として水のみ
を使用する以外は実施例1と同様に行って、850℃ま
での段階焼成を実施して、アルミナのみを生成させた。
前記アルミナを、アルミナ100重量部に対し銀を銀元
素に換算して2重量部担持するように調製した硝酸銀水
溶液に含浸し、後は比較例1と同様に行った。得られた
触媒は、比表面積約230m2 /g、細孔容積0.90
3ml/g、銀の分散度平均0.008であった。その
後のハニカム担体へのコート、乾燥、焼成は実施例1と
同様に行った。
【0038】〔試験例〕 試験例1 前記実施例1〜3及び比較例1〜4の触媒について、以
下の耐久処理条件でストイキ雰囲気下における触媒耐久
処理を行った。 耐久処理条件 触媒入口ガス温度 600℃ 処理時間 50時間 エンジン 日産自動車(株)製直列6気筒2
000ccエンジン 平均空燃費 約14.7のガソリンエンジン排
気ガス組成 燃 料 無鉛レギュラーガソリン(燃料カ
ットあり)
【0039】次いで、以下の条件で触媒活性評価を行っ
た。活性評価には、自動車の排気ガスを模したモデルガ
スを用いて、プロピレン及びプロパンと、窒素酸化物を
反応させて、化学発光式窒素酸化物分析計を備えた自動
評価装置を用いた。
【0040】また、ここで用いたL値は、酸化製ガス
(NO,O2 )と還元性ガス(CO,C3 6 ,C3
8 )との量論比率を表し、下式で定義される。
【数1】
【0041】 活性評価条件(L=10.6) 触 媒 ハニカムコート触媒 総ガス流量 40L/分 触媒入口ガス温度 100〜600℃ 昇温速度 30℃/分 空間速度 約20000H‐1 入口ガス組成 平均空燃費20.0相当のモデルガス組成 CO 0.2% HC 3000ppmC(C3 6 +C3 8 ) NO 200ppm O2 6.00% CO2 10.0% H2 O 10.0% N2 バランス A/F振幅 なし
【0042】触媒活性評価値を以下の式により決定し
た。
【数2】 得られた触媒活性評価結果を表1に示す。
【0043】
【表1】 比較例に比べて実施例は、触媒活性が高く、後述する本
発明の効果を確認することができた。
【0044】試験例2 上記実施例1〜3及び比較例1〜4の触媒について40
0℃で酸化還元処理を行った後、大倉理研製 R 60
15型吸着測定器を用いて50℃においてCO:Agが
1:1で吸着するとしてCO吸着測定を実施することに
より、前記耐久処理条件前後の銀の分散度を以下の方法
で算出した。
【数3】 Vt:50℃(測定温度)における〔吸着ガス総注入量
−未吸着ガス量〕(ml) W:触媒試料重量(g) 分散度=(K/R)×100 但しR=触媒試料の担持金属含有量(g)/担持金属の
原子量(g) K=CO吸着量V/22400
【0045】その結果を表2に示す。
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の排気ガス浄化用触媒は、ストイ
キ雰囲気通過後においても、リーン雰囲気下におけるN
X 浄化性能に優れ、各種燃焼機、自動車等の排気ガス
浄化用触媒として広範囲に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 35/04 301 Z 37/00 G 37/02 301 C // B01J 32/00 B01D 53/36 102 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ100重量部に対して、銀及び
    /又は銀酸化物を銀元素に換算して0.1〜10重量部
    担持し、かつアルミナに分散した銀の分散度が0.01
    〜0.03であることを特徴とする排気ガス浄化用触
    媒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排気ガス浄化用触媒を、
    触媒担体にコート層として備えることを特徴とする排気
    ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の触媒担体がハニカム状モ
    ノリス担体であることを特徴とする排気ガス浄化用触
    媒。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の排気ガス浄化用触媒を製
    造するにあたり、ヘキシレングリコール中にアルミニウ
    ムアルコキシドを添加した溶液を、120〜210℃で
    加熱反応させ、銀を含有する溶液中に、前記加熱反応し
    た混合溶液を滴下して加水分解し、前記加水分解により
    得られるゲルを乾燥し、前記乾燥物を空気流通下にて、
    300℃から850℃まで昇温して熱処理することを特
    徴とする排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の排気ガス浄化用触媒の製
    造方法において、アルミニウムアルコキシドを、重量比
    で1.5〜2.0倍のヘキシレングリコールに添加する
    ことを特徴とする排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の排気ガス浄化用触
    媒の製造方法において、熱処理を10℃/分の昇温速度
    で行なうことを特徴とする排気ガス浄化用触媒の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5記載の排気ガス浄化用触
    媒の製造方法において、熱処理は少なくとも3段階の段
    階的定温熱処理であり、かつ各段階温度において2〜3
    時間焼成することを特徴とする排気ガス浄化用触媒の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のいずれかの項記載の排気
    ガス浄化用触媒の製造方法において、銀を含有する溶液
    が硝酸銀溶液であることを特徴とする排気ガス浄化用触
    媒及びその製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8501662B2 (en) 2007-03-20 2013-08-06 Denso Corporation Catalyst material
JP2016155123A (ja) * 2015-02-20 2016-09-01 国立大学法人 大分大学 アンモニア合成触媒とその製造方法

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US8501662B2 (en) 2007-03-20 2013-08-06 Denso Corporation Catalyst material
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