JPH0817083B2 - マグネトロン - Google Patents
マグネトロンInfo
- Publication number
- JPH0817083B2 JPH0817083B2 JP61276502A JP27650286A JPH0817083B2 JP H0817083 B2 JPH0817083 B2 JP H0817083B2 JP 61276502 A JP61276502 A JP 61276502A JP 27650286 A JP27650286 A JP 27650286A JP H0817083 B2 JPH0817083 B2 JP H0817083B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frequency
- magnetron
- output
- tubular member
- side sealing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Microwave Tubes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はマグネトロンから発生する高調波等の特定の
強い雑音電波の漏洩を抑制するためのフィルタ構造の改
良に関する。
強い雑音電波の漏洩を抑制するためのフィルタ構造の改
良に関する。
従来のマグネトロンにおいては、例えば実開昭54−12
5564号公報に記載されているように、金属の出力側封止
筒状部材の内側に円筒状金属管を配設し、いわゆるチョ
ーク構造と呼ばれるフィルタ構造を形成させ、かつ、チ
ョーク構造の開放端がアノード側になるように構成され
ていた。
5564号公報に記載されているように、金属の出力側封止
筒状部材の内側に円筒状金属管を配設し、いわゆるチョ
ーク構造と呼ばれるフィルタ構造を形成させ、かつ、チ
ョーク構造の開放端がアノード側になるように構成され
ていた。
第4図はこの一例を示すもので、出力側封止筒状部材
20,21の内側にチョーク構造形成用の円筒体30を設け、
図中のD〜Hを示す寸法を適宜設定することにより、所
要のフィルタ特性を得ようとするものである。
20,21の内側にチョーク構造形成用の円筒体30を設け、
図中のD〜Hを示す寸法を適宜設定することにより、所
要のフィルタ特性を得ようとするものである。
特にD寸法は所望の抑制したい電波の波長の約4分の
1の長さに設定していた。しかし、この構造において
は、D寸法のみを所望の抑制したい電波の波長の約4分
の1の寸法に設定するだけで、他の寸法について言及し
ていなかった。
1の長さに設定していた。しかし、この構造において
は、D寸法のみを所望の抑制したい電波の波長の約4分
の1の寸法に設定するだけで、他の寸法について言及し
ていなかった。
上記従来技術は、出力側封止筒状部材の内側に円筒状
金属部材を入れ、これをチョーク構造に形成させたこと
による、新たに発生する空間部分については、その寸法
を配慮していなかった為、特性の向上に対して問題があ
った。
金属部材を入れ、これをチョーク構造に形成させたこと
による、新たに発生する空間部分については、その寸法
を配慮していなかった為、特性の向上に対して問題があ
った。
さらに、上記従来技術では、チョーク構造の共振周波
数を抑止したい電波の周波数自体に合わせていた。
数を抑止したい電波の周波数自体に合わせていた。
したがって、本発明の目的は、チョーク構造の改良に
よって従来よりも一層雑音電波の漏洩を強力に抑制しよ
うとするものである。
よって従来よりも一層雑音電波の漏洩を強力に抑制しよ
うとするものである。
一般的に、高周波出力の伝送線路の途中に、共振回路
を挿入することにより、フィルタを構成することができ
る。同軸線路の中に、電波の電気長(管内波長)の4分
の1の長さにチョーク構造を形成させると、その電波は
透過できなくなる。それは、チョークの開放端からチョ
ーク部をみたインピーダンスが、その電波に対しては、
理論的に無限大となる為、同軸部のチョーク開放端位置
から負荷側をみたインピーダンスが無視されるようにな
り、負荷側にかかる電圧が零になるためである。
を挿入することにより、フィルタを構成することができ
る。同軸線路の中に、電波の電気長(管内波長)の4分
の1の長さにチョーク構造を形成させると、その電波は
透過できなくなる。それは、チョークの開放端からチョ
ーク部をみたインピーダンスが、その電波に対しては、
理論的に無限大となる為、同軸部のチョーク開放端位置
から負荷側をみたインピーダンスが無視されるようにな
り、負荷側にかかる電圧が零になるためである。
前述では、チョーク構造を例にとって説明したが、一
般にはどの様な共振回路を、どの様に、マグネトロンの
出力構造に付加させるかが、漏洩防止効果を大きくする
上で重要である。
般にはどの様な共振回路を、どの様に、マグネトロンの
出力構造に付加させるかが、漏洩防止効果を大きくする
上で重要である。
本発明は、マグネトロン本体のベインに接続されたア
ンテナリードを包囲し、アノードと同電位の出力側封止
筒状部材の内側には、前記アンテナリードを円周方向に
包囲する、つば付き円筒体を配し、マグネトロンからの
不要電波の内の或る特定の周波数に対する漏洩抑止フィ
ルタを、前記特定の周波数を挟んだ、その上,下の2個
の周波数にのみ空間共振周波数がそれぞれ設定されてい
る、前記つば付き円筒体と前記出力側封止筒状部材とで
形成される2個の空間から構成することにより達成され
る。
ンテナリードを包囲し、アノードと同電位の出力側封止
筒状部材の内側には、前記アンテナリードを円周方向に
包囲する、つば付き円筒体を配し、マグネトロンからの
不要電波の内の或る特定の周波数に対する漏洩抑止フィ
ルタを、前記特定の周波数を挟んだ、その上,下の2個
の周波数にのみ空間共振周波数がそれぞれ設定されてい
る、前記つば付き円筒体と前記出力側封止筒状部材とで
形成される2個の空間から構成することにより達成され
る。
このような構造においては、或る特定の周波数に対す
る漏洩抑止フィルタを、この周波数自体を空間共振周波
数とするチョークは省略し、この周波数から上,下にず
れた周波数に空間共振周波数を有するチョークのみを組
合せることで、部品数が削減され、かつ前記特定の周波
数を含んだ広い漏洩抑止周波数帯域が得られる。
る漏洩抑止フィルタを、この周波数自体を空間共振周波
数とするチョークは省略し、この周波数から上,下にず
れた周波数に空間共振周波数を有するチョークのみを組
合せることで、部品数が削減され、かつ前記特定の周波
数を含んだ広い漏洩抑止周波数帯域が得られる。
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。図
中、1は円筒状のアノード、2はアノードの内側に放射
状に固着されたベイン、3及び4は複数個のベインを1
個おきに同電位にするためのストラップリングで、前述
の1,2,3,4で、陽極の共振器を形成している。5は必要
な熱電子を放出する陰極、6は永久磁石(図示せず)か
らの磁界を収束させるための磁極、7は出力側封止筒状
部材で、アノード1と出力側絶縁物9との間を気密封止
している。8は陽極の共振器に蓄えられたマイクロ波エ
ネルギーをアンテナに伝搬させるアンテナリード、11は
真空排気用の排気管で、アンテナリード8をだきこんで
圧接・切断されている。10はアンテナ部の封止部材で、
出力側絶縁物9と、排気管11との間を気密封止してい
る。12はアンテナキャップでアンテナの高さを調整する
機能をもっている。13及び14は本発明のつば付円筒体
で、出力側封止筒状部材7の内側に、つば部をアノード
の共振器側に、円筒部側を出力側に向け出力側封止筒状
部材7の内面にロー付け等により固着されている。今、
漏洩を抑止したいマグネトロンからの不要電波の周波数
を第4高調波と仮定すると、上述したつば付円筒体13及
び14を出力側封止筒状部材7に接続することにより得ら
れる空間A及びBを、それぞれ上記第4高調波を挟ん
だ、その上,下の2個の周波数に空間共振周波数を有す
るように第1図に示すP,Q,R,Wなどがそれぞれの寸法に
設定されている。
中、1は円筒状のアノード、2はアノードの内側に放射
状に固着されたベイン、3及び4は複数個のベインを1
個おきに同電位にするためのストラップリングで、前述
の1,2,3,4で、陽極の共振器を形成している。5は必要
な熱電子を放出する陰極、6は永久磁石(図示せず)か
らの磁界を収束させるための磁極、7は出力側封止筒状
部材で、アノード1と出力側絶縁物9との間を気密封止
している。8は陽極の共振器に蓄えられたマイクロ波エ
ネルギーをアンテナに伝搬させるアンテナリード、11は
真空排気用の排気管で、アンテナリード8をだきこんで
圧接・切断されている。10はアンテナ部の封止部材で、
出力側絶縁物9と、排気管11との間を気密封止してい
る。12はアンテナキャップでアンテナの高さを調整する
機能をもっている。13及び14は本発明のつば付円筒体
で、出力側封止筒状部材7の内側に、つば部をアノード
の共振器側に、円筒部側を出力側に向け出力側封止筒状
部材7の内面にロー付け等により固着されている。今、
漏洩を抑止したいマグネトロンからの不要電波の周波数
を第4高調波と仮定すると、上述したつば付円筒体13及
び14を出力側封止筒状部材7に接続することにより得ら
れる空間A及びBを、それぞれ上記第4高調波を挟ん
だ、その上,下の2個の周波数に空間共振周波数を有す
るように第1図に示すP,Q,R,Wなどがそれぞれの寸法に
設定されている。
本実施例によれば、不要電波の周波数(例えば第4高
調波)に対して、この不要電波の周波数を挟んだ上,下
の異なる2個の周波数に空間が共振するので、この不要
電流の周波数を含んだ広い周波数帯に亘ってインピーダ
ンスが高くなり、アンテナから放射される阻止したい電
波の量を大幅に減少させることができる。
調波)に対して、この不要電波の周波数を挟んだ上,下
の異なる2個の周波数に空間が共振するので、この不要
電流の周波数を含んだ広い周波数帯に亘ってインピーダ
ンスが高くなり、アンテナから放射される阻止したい電
波の量を大幅に減少させることができる。
具体例として、例えば第4高調波の場合ではP1=5mm,
P2=5mm,R1=φ9mm,R2=φ9mm,Q1=3mm,Q2=3mm,W1=6m
m,S=φ19mm,T=φ9mmとしたときは、透過減衰量は、第
2図のmのようになり、つば付円筒体1個の場合nと比
較して、バンド幅(減衰量が30dB点での測定)が10倍以
上となった。
P2=5mm,R1=φ9mm,R2=φ9mm,Q1=3mm,Q2=3mm,W1=6m
m,S=φ19mm,T=φ9mmとしたときは、透過減衰量は、第
2図のmのようになり、つば付円筒体1個の場合nと比
較して、バンド幅(減衰量が30dB点での測定)が10倍以
上となった。
またつば付円筒体13及び14のP1,P2の寸法が同じ場合
にはこれに共振する電波は抑止効果が一層強力となり、
或はP1,P2の寸法を異なった寸法とした場合、それぞれ
の空間に異なった電波の抑止を行うことができる。
にはこれに共振する電波は抑止効果が一層強力となり、
或はP1,P2の寸法を異なった寸法とした場合、それぞれ
の空間に異なった電波の抑止を行うことができる。
第3図は他の実施例の出力部を示す図である。同図に
示す場合はアンテナリード8を包囲するつば付円筒体1
3′,14′の円筒部をアノード1の共振器側に向けて形成
される3つの空間A′,B′,Cをそれぞれ阻止したい周波
数に共振点を合せるように、それぞれP,Q,R,W等の寸法
を設定することにより、同様に大きな減衰特性を持つフ
ィルタ構造にすることができる。
示す場合はアンテナリード8を包囲するつば付円筒体1
3′,14′の円筒部をアノード1の共振器側に向けて形成
される3つの空間A′,B′,Cをそれぞれ阻止したい周波
数に共振点を合せるように、それぞれP,Q,R,W等の寸法
を設定することにより、同様に大きな減衰特性を持つフ
ィルタ構造にすることができる。
本発明によれば、抑止したい不要電波の周波数を挟ん
だ上,下の異なる2個の周波数にチョーク空間が共振す
るので、この不要電波周波数を含んだ広い周波数帯に亘
ってマグネトロンからの不要電波の放射を非常に小さく
させることができる。
だ上,下の異なる2個の周波数にチョーク空間が共振す
るので、この不要電波周波数を含んだ広い周波数帯に亘
ってマグネトロンからの不要電波の放射を非常に小さく
させることができる。
さらに、抑止したい不要電波の周波数に対し、この周
波数を空間共振周波数とするチョークは省略し、この周
波数から上,下にずれた周波数に空間共振周波数を有す
るチョークのみを組合せることで部品数を削減している
ので、マグネトロンのコスト低減も達成できる。
波数を空間共振周波数とするチョークは省略し、この周
波数から上,下にずれた周波数に空間共振周波数を有す
るチョークのみを組合せることで部品数を削減している
ので、マグネトロンのコスト低減も達成できる。
特に阻止効果のある周波数帯域が広くかつ阻止効果も
大きいので、本発明のマグネトロンを搭載した電子レン
ジにおいては、マグネトロンのみで不要電波の漏洩量を
最少にすることができるので、価格を上げることなく、
電波漏洩を少なくすることができる。
大きいので、本発明のマグネトロンを搭載した電子レン
ジにおいては、マグネトロンのみで不要電波の漏洩量を
最少にすることができるので、価格を上げることなく、
電波漏洩を少なくすることができる。
第1図は本発明の一実施例を示す出力部の要部断面図、
第2図は第1図の実施例における高調波の透過減衰特性
図、第3図は本発明の他の実施例を示す要部断面図、第
4図は従来例の出力部要部断面図である。 7……出力側封止筒状部材、8……アンテナリード、1
3,14,13′,14′……つば付円筒体。
第2図は第1図の実施例における高調波の透過減衰特性
図、第3図は本発明の他の実施例を示す要部断面図、第
4図は従来例の出力部要部断面図である。 7……出力側封止筒状部材、8……アンテナリード、1
3,14,13′,14′……つば付円筒体。
Claims (1)
- 【請求項1】マグネトロン本体のベインに接続されたア
ンテナリードを包囲しアノードと同電位の出力側封止筒
状部材の内側には、前記アンテナリードを円周方向に包
囲する、つば付き円筒体を配し、マグネトロンからの不
要電波の内の或る特定の周波数に対する漏洩抑止フィル
タが、前記特定の周波数を挟んだ、その上,下の2個の
周波数にのみ空間共振周波数がそれぞれ設定されてい
る、前記つば付き円筒体と前記出力側封止筒状部材とで
形成される2個の空間から構成されていることを特徴と
するマグネトロン。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61276502A JPH0817083B2 (ja) | 1986-11-21 | 1986-11-21 | マグネトロン |
US07/119,490 US4833367A (en) | 1986-11-21 | 1987-11-12 | Magnetron with resonant choke structure for supressing unwanted harmonics |
KR8713016A KR910007827B1 (en) | 1986-11-21 | 1987-11-19 | Magnetron maving improved choke structure |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61276502A JPH0817083B2 (ja) | 1986-11-21 | 1986-11-21 | マグネトロン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63131438A JPS63131438A (ja) | 1988-06-03 |
JPH0817083B2 true JPH0817083B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=17570353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61276502A Expired - Lifetime JPH0817083B2 (ja) | 1986-11-21 | 1986-11-21 | マグネトロン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0817083B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61161946U (ja) * | 1985-03-29 | 1986-10-07 |
-
1986
- 1986-11-21 JP JP61276502A patent/JPH0817083B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63131438A (ja) | 1988-06-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |