JPH08170566A - エンジンのエアークリーナー取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアークリーナーケースの取付け構造が簡単
で、構成部品が少なく、組付けも容易で安価に生産で
き、ブリーザー装置も兼ねることができるエンジンのエ
アークリーナー取付け装置を得ること。 【構成】 エアークリーナーケース７をエンジンケース
２の上面に弾性体４を介して支持させたこと。そして、
エンジンケース２内のブローバイガスをエンジンケース
２の内部からエアークリーナーケース７の内部へ導く通
路６を弾性体４の内部に形成したこと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、モーターサイクルや
鞍乗型の小型四輪車両などの動力に用いるエンジンのエ
アークリーナー取付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】モーターサイクルや鞍乗型の小型四輪車
両などの動力源として用いるエンジンは、図５に示すよ
うに、エンジンＡのエンジンケースＢの後上側に、エア
ークリーナーケースＣを配置し、エンジンＡの気化器Ｄ
と吸気管Ｅを介して連結し、気化器Ｄが吸入する吸気
を、エアークリーナーケースＣ内のフィルターで瀘過し
て、埃を取除くようにしている。

【０００３】エアークリーナーケースＣは、ボデーフレ
ームから突出させた複数のステーＦに、ボルトＧ及びナ
ットＨなどを用いて締着して取付けている。そして、エ
アークリーナーケースＣの前面には、吸気管Ｅを連結し
ている。

【０００４】又、図５及び図６に示すように、エアーク
リーナーケースＣの下部にニップルＪを突設すると共
に、エンジンケースＢの上面にブリーザーニップルＫを
植設し、ニップルＪとブリーザーニップルＫに、ブリー
ザーホースＬを差込んで連結し、両端をリングクリップ
Ｍで緊縛している。そして、エンジンケースＢ内に発生
するブローバイガスを、ブリーザーホースＬを通して、
エアークリーナーケースＣ内に送り、エンジンＡの吸気
に含めて吸引させ、外部に漏らさないようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】エアークリーナーケー
スＣを取付けるステーＦは、ボデーフレームに溶接など
で固定しておく必要があり、加工に手間がかかる。又、
エアークリーナーケースＣは、ステーＦに含めて凹め加
工や取付け孔を設けなければならない。そして、エアー
クリーナーケースＣの取付けには、ボルトＧやナットＨ
が必要である。このように、構成部品が多く、加工の手
間がかかって、組付けにも工数が多くかかって、コスト
高についている。

【０００６】又、ブリーザーホースＬの組付けは、狭い
場所での差込み作業などが必要で、作業性が悪く容易で
ない。又、緊縛するリングクリップＭなど部品点数も多
くて不都合である。

【０００７】かかる点に鑑み、この発明は、エアークリ
ーナーケースの取付け構造が簡単で、構成部品が少な
く、組付けも容易で安価に生産でき、ブリーザー装置も
兼ねることができるエンジンのエアークリーナー取付け
構造を得ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のエンジンのエアークリーナー取付け構造
は、エアークリーナーケースをエンジンケースの上面に
弾性体を介して支持させたことにある。そして、エンジ
ンケース内のブローバイガスを前記エンジンケースの内
部から前記エアークリーナーケースの内部へ導く通路を
前記弾性体の内部に形成したことにある。

【０００９】

【作用】エアークリーナーケースの下面に取付けた弾性
体をエンジンケース上に取付けるだけでエアークリーナ
ーケースの取付けができる。このため、取付けのステー
やボルトナットなどが不要になり、部品点数が少なくな
って組付け作業が簡単になり、コストダウンが図れる。
又、エアークリーナーケースは、ステー形状などによる
制約を受けることもなく、形状の自由度が広がり、単純
な形状で安価なものに設計することができ、エアークリ
ーナーケースをフレーム側に固定しなくてもよくなる。

【００１０】又、弾性体の内側に通した通路によって、
ブリーザー装置として、エンジンケースとエアークリー
ナーケースの内側を連結できて、ブローバイガスを回収
できるので、ブリーザーホースや、エアークリーナーケ
ースのニップルが不要になり、部品点数が少なくなると
共に、狭い場所での組付け作業も省けてコストダウンが
できる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１乃至図４によっ
て説明する。図１乃至図３は、本発明の一実施例を示す
ものである。エンジン１のエンジンケース２の後部上面
にブリーザーニップル３を植設する。弾性体４は、円筒
状で、上部外周に周溝５を形成してあり、内孔は、ブロ
ーバイガスの通路６にしてある。エアークリーナーケー
ス７は、下面の前側で、左右方向の中央部分に貫孔８を
設ける。そして貫孔８に弾性体４の周溝５を圧入する。
このようにエアークリーナーケース７に弾性体４を取付
け、次いで、弾性体４の通路６を、エンジンケース２の
ブリーザーニップル３に押込む。エアークリーナーケー
ス７の前面には、エンジン１の気化器９の入口に取付け
る吸気管１０を連結する。

【００１２】エアークリーナーケース７は、弾性体４を
介してエンジンケース２の上面に乗せ置いて弾性体４の
圧入押込みで固定した状態になる。そして、前後方向の
振れに対しては、吸気管１０への連結で固定される。

【００１３】エンジンケース２内に発生するブローバイ
ガスは、ブリーザーニップル３から弾性体４内の通路６
を通ってエアークリーナーケース７内に回収され、エン
ジン１の吸気と共に吸入される。こうして、ブローバイ
ガスが外部に漏れるのを防ぐことができる。

【００１４】図４は、本発明の他の実施例を示すもので
ある。この場合は、エアークリーナーケース７の下面左
右に弾性体４を取付けるようにしてある。その他は、図
１乃至図３に示したものと同じである。このように、弾
性体４を複数用いることによって、エアークリーナーケ
ース７の取付けを一層安定したものにできる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、この発明は上述の
ように構成したので、エアークリーナーケースを弾性体
を介してエンジンケースの上面に取付けることができ、
圧入や押込み作業で取付けできて、組付けが簡単にでき
る。そして、エアークリーナーケースを取付けるための
ステーや、ボルトナット類の締着部品が不要でエアーク
リーナーケースの形状も簡単にできて、全体として大幅
なコストダウンができる。又、弾性体を複数使用すれ
ば、エアークリーナーケースの取付けが一層安定する。

【００１６】又、弾性体の内側にブローバイガスを通す
通路を設けることによって、ブリーザー用のエアークリ
ーナーケースのニップルやブリーザーホース及びリング
クリップが不要にって、簡単な構造でブリーザー装置が
でき、組付けも容易になりコストダウンができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す一部破断側面図であ
る。

【図２】本発明の一実施例を示す要部の拡大断面図であ
る。

【図３】本発明の一実施例を示す弾性体の単体斜視図で
ある。

【図４】本発明の他の実施例を示す斜視図である。

【図５】従来例を示す側面図である。

【図６】従来例を示すブリーザー部分の断面図である。

【符号の説明】

１ エンジン ２ エンジンケース ４ 弾性体 ６ 通路 ７ エアークリーナーケース

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エアークリーナーケースをエンジンケー
   スの上面に弾性体を介して支持させたことを特徴とする
   エンジンのエアークリーナー取付け構造。
2. 【請求項２】 エンジンケース内のブローバイガスを前
   記エンジンケースの内部から前記エアークリーナーケー
   スの内部へ導く通路を前記弾性体の内部に形成したこと
   を特徴とする請求項１記載のエンジンのエアークリーナ
   ー取付け構造。