JPH08170125A - スズ化三ニオブ超伝導体の製造方法 - Google Patents

スズ化三ニオブ超伝導体の製造方法

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JPH08170125A
JPH08170125A JP7163224A JP16322495A JPH08170125A JP H08170125 A JPH08170125 A JP H08170125A JP 7163224 A JP7163224 A JP 7163224A JP 16322495 A JP16322495 A JP 16322495A JP H08170125 A JPH08170125 A JP H08170125A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スズ化三ニオブ箔を連続的に製造するための
方法を提供する。 【構成】 表面上に酸化物層を有するニオブ基合金箔を
密閉室内に所定の速度で連続的に通過させる。密閉室内
には、実質的に酸素を含有しない不活性雰囲気が封入さ
れている。密閉室内に入った後、ニオブ基合金箔は分解
アニール炉、低温のスズ浴及び高温の反応アニール炉を
順次に通過し、その結果超電導性のスズ化三ニオブが形
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、超電導性のスズ化三ニオブ箔
を製造するための方法に関するものである。更に詳しく
言えば本発明は、低温のスズ浴及び高温の反応アニール
炉を含む連続サイクルにより、密閉室内において超電導
性のスズ化三ニオブ箔を製造するための方法に関する。
【0002】
【発明の背景】金属間化合物であるスズ化三ニオブ(N
3 Sn)は第2種の金属超伝導体であって、強い磁界
中において高い超伝導臨界電流密度を有する点で注目さ
れている。歴史的には、Nb3 Snは各種の方法によっ
て生成されてきた。それらの方法としては、(1) 気相か
らの凝縮、(2) 液相からの晶出、(3) 固相と液相との間
における拡散、及び(4) 2種の固相間における拡散が挙
げられる。
【0003】固液拡散によってスズ化三ニオブ超電導体
を製造するための方法は複数の工程を含んでいる。一般
的な方法は公知であるが、以下にこの方法を説明しよ
う。一般的に述べれば、スズ化三ニオブ超電導体を製造
する場合の最初の工程は、ニオブ又はニオブ基合金から
成る基体を清浄にすることである。この工程は、硝酸、
塩酸及び水の混合物のごとき洗浄液又はエッチング剤を
用いて実施される。基体を清浄にするためにはまた、希
釈されたフッ化水素酸が使用されることもある。基体を
清浄にした後、基体の表面を電解的に陽極酸化すること
によって該表面に酸素が添加されることもある。
【0004】続く3つの工程は、高温熱処理を伴うもの
である。第1の予熱工程は、英国特許第1342726
号中に記載されているごとく、基体中に所望量の酸素を
導入するために使用される。これは、アルゴン及び酸素
を含有する雰囲気を有する約950℃の炉内に基体を約
30秒にわたり通過させることによって達成される。な
お、基体の表面上に酸化物層を生成させるため基体に陽
極酸化が施された場合には、予熱工程は分解アニール工
程と呼ばれる。かかる分解アニール工程によれば、酸化
物層を基体の本体中に拡散させるための熱処理が基体に
施される。この工程は酸素を含有しない環境中において
実施される。
【0005】予熱工程の後、基体はスズ浴(又はスズ合
金浴)中に浸漬され、それによってスズ化三ニオブ生成
反応用のスズが供給される。なお、かかるスズ浴の運転
温度は900〜1000℃の範囲内にある。スズ浴から
得られるスズ被膜は、ニオブと反応させるために必要な
スズの量に基づく一定の厚さを有していなければならな
い。この厚さは約2〜30μmである。スズ被膜の厚さ
はスズ浴の粘度及びスズ浴の温度の逆比例し、また基体
の速度に比例する。その結果、スズ被膜の厚さはスズ浴
中における基体の速度の下限を設定する。例えば、90
0〜1000℃のスズ浴の場合、基体の速度の下限は約
13cm/秒である。
【0006】スズ被膜が設置された後、基体は冷却さ
れ、次いで反応アニール工程においてスズ被膜とニオブ
基材とが反応させられる。かかる最終の反応アニール工
程においては、基体の両面に超電導性のスズ化三ニオブ
層が生成される。この工程は約1050℃の炉内におい
て基体を移動させることによって実施されるが、その場
合の基体の速度はアニール時間及び炉の高さに依存す
る。例えば、5mの高さを有する1050℃の炉内にお
いて基体を約200秒間にわたり移動させる場合には、
基体の速度は約2.5cm/秒である。
【0007】一般に、上記の諸工程(すなわち、予熱工
程、スズ浸漬工程及び反応アニール工程)は個別に実施
される。その理由は、製造現場のスペースに制約がある
こと、並びに複数の工程における基体の速度が相異なる
ことにある。このような訳で、一様な雰囲気条件を有す
る密閉室内において3つの高温工程を1つの連続サイク
ルにまとめて成るスズ化三ニオブ超伝導体の効率的な製
造方法が要望されている。
【0008】また、複数の高温工程を通じて一定の基体
速度を使用することも有望されている。更にまた、スズ
浴が低い温度を有する結果として遅い基体速度で厚いス
ズ被膜が得られると共に、反応アニール工程が長さのよ
り小さい炉内においてより高い温度下で実施されるよう
なスズ化三ニオブ超伝導体の製造方法も要望されてい
る。
【0009】
【発明の概要】本発明によれば、上記のごとき要望を満
たすため、実質的に酸素を含有しない不活性雰囲気を封
入した密閉室内においてスズ化三ニオブ超伝導体を製造
するための新規な方法が提供される。かかる方法は、
(a) 約0.0005インチより大きい厚さを有しかつ陽
極酸化によって表面に添加された約2原子%の酸素を含
有するニオブ基合金箔を、約930℃より高い温度を有
する立て形の分解アニール炉内に約10〜30秒間にわ
たり通過させ、(b) ニオブ基合金箔上に所望の厚さのス
ズ被膜を得るために十分な時間及び速度で、約300〜
800℃の範囲内の温度を有する溶融スズ浴中にニオブ
基合金箔を通過させ、次いで(c) 約1100℃より高い
温度を有する立て形の反応アニール炉内にニオブ基合金
箔を通過させる諸工程を一様な速度で連続的に実施する
ことを特徴とするものである。
【0010】好適なニオブ基合金箔は、ニオブ−ジルコ
ニウム合金(特に、ニオブと1原子%のジルコニウムと
の合金)から成る箔である。ニオブ基合金箔中において
はまた、ジルコニウムの代りに、その他の金属(例え
ば、チタン、アルミニウム、ハフニウム又はバナジウ
ム)を低い比率で使用することもできる。本発明におけ
る出発材料としてのニオブ基合金箔は、陽極酸化に由来
する酸化物層を有している。かかる酸化物層は、分解ア
ニール炉内においてニオブ基合金箔中に酸素を一様に溶
解した場合に約2原子%の酸素を供給するのに十分な厚
さを有している。
【0011】上記の密閉室内には、立て形の分解アニー
ル炉、スズ浴及び立て形の反応アニール炉が収容されて
いる。密閉室及び炉の内部に封入された不活性雰囲気
は、アルゴン、ヘリウム及びそれらの混合物から成る群
より選ばれる。ここで言う「実質的に酸素を含有しない
不活性雰囲気」とは、本発明の方法に影響を及ぼすこと
なしに20ppmまでの酸素を含有し得るものである。
密閉室は、高温工程を収容するため当業界において通例
使用される材料で作製される。例えば、密閉室及びスズ
浴容器の材料としては鋼を使用することができ、炉の材
料としては石英管を使用することができ、また冷却装置
の材料としてはアルミニウム管を使用することができ
る。
【0012】密閉室内においては、分解アニール炉及び
反応アニール炉は溶融スズ浴の直ぐ上方に近接しながら
互いに平行に配置されている。処理を受けるニオブ合金
箔は密閉室内に進入し、そして分解アニール炉の上端か
ら下端に向かって走行する。分解アニール炉を出た後、
ニオブ基合金箔は直ちにスズ浴に入り、そしてスズ浴の
底部に沈められたローラに沿って走行する。スズ浴を出
た被覆済みのニオブ合金箔は直ちに反応アニール炉の下
端に入り、そしてそれの上端に向かって走行する。その
後、ニオブ合金箔は反応アニール炉及び密閉室から退出
する。
【0013】本発明の利点の1つは、密閉室の使用によ
り、分解アニール炉、スズ浴及び反応アニール炉を閉込
めるハウジングに関する工学的設計の簡略化が可能とな
ることである。また、1つの密閉室の内部にプロセス全
体を閉込めることは、スペースの節約並びにエネルギー
効率の向上をもたらす。本発明のもう1つの利点は、ス
ズ浸漬工程の温度の低下がスズ浴の粘度を上昇させるこ
とである。その結果、スズ浴中における箔速度を遅くし
ても、スズ浸漬工程によって得られるスズ被膜の厚さに
関する最小限界を達成することが可能となる。すなわ
ち、スズ浴の粘度の上昇はニオブ基合金箔の最小速度を
低下させる。このように遅い運転速度が可能であること
は、冷却装置に対する要求条件を緩和するのである。
【0014】本発明の更にもう1つの利点は、スズ浸漬
工程の温度の低下がスズ化三ニオブ(Nb3 Sn)及び
五酸化ニオブ(Nb2 5 )浮きかすの生成を低減若し
くは阻止することである。現在、スズ浴の表面における
スズ化三ニオブ浮きかすの生成は、スズ浴からニオブ基
合金箔を引出す際にスズ被膜が浮きかすで汚染されるた
めに大きな問題となっている。
【0015】本発明の更にもう1つの利点は、超伝導性
のスズ化三ニオブを生成させるための反応アニール工程
においてより高い温度が使用されることである。より高
い温度の使用は所要の反応時間を短縮する。この場合、
密閉室内における各々の処理工程について相等しい箔速
度が得られるように炉の長さを調整することにより、高
い反応アニール温度と低いスズ浴温度とを釣合わせるこ
とができる。
【0016】
【好適な実施の態様の詳細な説明】本発明によれば、分
解アニール工程、スズ浸漬工程及び反応アニール工程が
1つの連続サイクルにまとめられる。ここで言う「1つ
の連続サイクル」とは、ニオブ基合金箔がそれぞれの工
程の間で室温に冷却されないことを意味する。ニオブ基
合金箔は、約1原子%のジルコニウムを含有することが
好ましい。所望ならば、ジルコニウムの割合を約8原子
%まで増加させることもできる。
【0017】ニオブ基合金箔の厚さは、約0.0008
〜0.0012インチの範囲内にあることが好ましい。
とは言え、ニオブ基合金箔の厚さは、約0.0005イ
ンチから約0.008インチにまでわたり得る。ニオブ
基合金箔が密閉室内に進入して本発明の様々な工程を受
けるのに先立ち、それの表面上に酸化物層が生成され
る。これは、当業者にとって公知の方法を用いてニオブ
基合金箔に陽極酸化を施すことによって達成し得る。ニ
オブ基合金箔の陽極酸化によって得られた酸化物層は、
分解アニール工程においてニオブ基合金箔中に酸素を一
様に溶解した場合に約2原子%の酸素を供給するのに十
分な厚さを有している。また、陽極酸化操作によって生
成された酸化物層は非晶質である。
【0018】本発明の実施に際しては、表面上に酸化物
層を有するニオブ基合金箔が密閉室の上部に導入され、
そして直ちに立て形の分解アニール炉の上端に進入す
る。次いで、ニオブ基合金箔は所定の速度で炉内を下方
に向かって連続的に走行する。この場合の速度は、スズ
浴の温度、それの粘度、及びスズ被膜の所望の厚さによ
って決定される。かかる分解アニール炉は、当業者にと
って公知の手段(たとえば、抵抗加熱炉又は誘導加熱
炉)によって構成することができる。
【0019】炉内の温度は約930℃より高く、また雰
囲気は実質的に酸素を含有しない不活性雰囲気である。
ニオブ基合金箔は約10〜30秒間にわたって熱処理さ
れる。かかる分解アニール工程に際しては、エネルギー
的に見て、表面酸化物の解離をもたらす下記の反応が起
こり易い。 Nb2 5 = 2Nb + 5“O” 式中、“O”はニオブ基合金箔中に溶解した酸素を表
す。
【0020】分解アニール工程は表面の酸素をニオブ基
合金箔の内部に押込むために役立ち、それによって次に
設置されるスズ被膜に対するニオブ基合金箔の濡れを確
実にする。分解アニール工程の温度は、ニオブ基合金箔
中に酸素が溶解する温度によって決定される。この温度
は、ニオブ及び酸素に関する二元状態図から求めること
ができる。実例を挙げれば、2原子%の酸素を含有する
陽極酸化済みのニオブ基合金箔の場合、酸化ニオブは約
930℃より高い温度下で溶解する。これは、スズがニ
オブ基合金箔を濡らすためには、約930℃より高い温
度でニオブ基合金箔に分解アニールを施す必要があるこ
とを意味している。
【0021】本発明の実施に際しては、スズ浸漬工程に
先立つ分解アニール工程が低酸素環境中において短時間
にわたり実施されるならば、ニオブ基合金箔の表面が再
び酸化されることはない。低酸素環境とは、雰囲気中に
20ppmまでの酸素が存在し得ることを意味してい
る。また、短時間とは約1分以下を意味する。分解アニ
ール炉の下端から出た後、ニオブ基合金箔は溶融スズ浴
に入る。かかるスズ浴は、密閉室の内部において立て形
の分解アニール炉及び立て形の反応アニール炉の直下に
配置されている。スズ浴の組成はスズ及びスズ−銅合金
から成る群より選ばれるが、後者は約20原子%までの
銅を含有し得る。
【0022】スズ浴の温度は300〜800℃の範囲内
にあればよい。この温度は、スズ浴中に他の合金元素
(たとえば銅)が存在するかどうかに基づいて選定され
る。たとえば、銅が存在しない場合、300℃前後の低
い温度を使用すればよい。17〜20原子%の銅が存在
する場合、浴温度は500℃よりも高くすることができ
る。なお、浴中のスズ及び他の合金元素に関する状態図
を利用することができれば浴温度の選定が容易になるこ
とは、当業者にとって自明であろう。
【0023】スズ浴中におけるニオブ基合金箔の滞留時
間は、それがスズ浴を通って走行する速度によって制御
される。低い温度下では、遅い速度を使用することがで
き、その結果として厚いスズ被膜が得られる。スズ被膜
の厚さは、後続の反応アニール工程においてスズ化三ニ
オブを生成させるのに十分なものでなければならない。
従って、スズ被膜の所望の厚さが分解アニール炉、スズ
浴及び反応アニール炉を通って走行するニオブ基合金箔
の速度を支配することになる。
【0024】更にまた、低い温度下で運転すれば、スズ
化三ニオブ浮きかすの生成速度は顕著に低下する。な
お、スズ浴中における浮きかすの生成の低減並びにスズ
化三ニオブ超伝導体の製造のための低温スズ浴の使用
は、1994年6月27日出願の「超伝導性のNb3
n箔を得るための低温スズ浴」と称する米国特許出願第
265867号の主題となっている。
【0025】ニオブ基合金箔がスズ浴を出るとき、それ
の各面は約2〜30μmのスズ被膜で被覆される。次い
で、被覆済みのニオブ基合金箔は直ちに立て形の反応ア
ニール炉の下端に入り、そして上方に向かって走行す
る。ニオブ基合金箔が反応アニール炉を通過する時間
は、箔速度及び炉の長さに依存する。反応アニール炉内
においては、被覆済みのニオブ基合金箔は不活性雰囲気
中において約1100℃より高い温度下で熱処理され
る。かかる熱処理に際し、スズはニオブ−スズ界面にお
いてニオブと反応してスズ化三ニオブを生成する。この
工程中においては、スズまたはスズ合金は液状を成して
おり、従って炉内にあるニオブ基合金箔の表面に沿って
流れ落ちる。それ故、反応温度を1100℃より高くし
てスズ化三ニオブを生成させるための反応時間を短くす
ることにより、炉の長さが短縮される。
【0026】反応アニール炉の上端及び密閉室の上部か
ら退出した後、超伝導性のスズ化三ニオブ箔は巻枠上に
巻取られる。本発明を更に例示するため、以下に実施例
を示す。なお、これらの実施例において得られた試験結
果は下記の表1中に示されている。スズ浴の温度は66
0〜800℃の範囲内にあり、また分解アニール工程及
び反応アニール工程は1200℃で実施した。スズ浴の
組成は17原子%の銅及び残部のスズから成っていた。
分解アニール炉及び反応アニール炉内における高温域の
長さは約15インチであった。表1中に示された試験結
果によれば、分解アニール工程、スズ浸漬工程及び反応
アニール工程を1つの連続サイクルにまとめた結果、一
定の箔速度を使用しながら超伝導性のスズ化三ニオブ箔
を製造し得ることがわかる。
【0027】
【表1】 表 1 単一サイクルの分解アニール−スズ浸漬−反応アニール法 によって得られた結果 実 箔速度 分解/反応 スズ浴 Nb3 Sn Jc 施 (フィー アニール 温度 層の厚さ 5T、4.2K ト/分) 温度(℃) (℃) (μm) (×105 A/cm2) 1 2 1200 660 2.1 5.2 2 1.5 1200 700 5.3 5.9 3 1.5 1200 800 5.9 4.1
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ニール・アンソニー・ジョンソン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、ボビー・コート、734番 (72)発明者 メリッサ・リー・マーレイ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、シャッ ティコーク、マディガン・ロード、66エー (番地なし) (72)発明者 ロバート・ジョン・ザバラ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、テリー・アヴェニュー、39番 (72)発明者 ルイス・エマーソン・ヒッブス,ジュニア アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、ハイランド・パーク・ロード、 1173番 (72)発明者 ブルース・アラン・ナドセン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、アムス テルダム、ベルファンス・ロード、アール ディー・ナンバー5 (番地なし)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に酸素を含有しない不活性雰囲気
    を封入した密閉室内で超伝導性のスズ化三ニオブ箔を製
    造するための方法において、(a) 約0.0005インチ
    より大きい厚さを有しかつ表面上に酸化物層を有するニ
    オブ基合金箔を、約930℃より高い温度を有する立て
    形の分解アニール炉内にその上端から下方に向かって約
    10〜30秒間にわたり通過させ、(b) 前記ニオブ基合
    金箔上に所望の厚さのスズ被膜を得るために十分な時間
    及び速度で、約300〜800℃の範囲内の温度を有す
    る溶融スズ浴中に前記ニオブ基合金箔を通過させ、次い
    で(c) 1100℃より高い温度を有する立て形の反応ア
    ニール炉内にその下端から上方に向かって前記ニオブ基
    合金箔を通過させることによって超電導性のスズ化三ニ
    オブ箔を形成する諸工程を一様な速度で連続的に実施す
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記ニオブ基合金箔がニオブ及び1原子
    %のジルコニウムから成る箔である請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ニオブ基合金箔上の前記酸化物層
    が、前記分解アニール炉内において前記ニオブ基合金箔
    中に酸素を一様に溶解させた場合に約2原子%の酸素を
    供給するのに十分な厚さを有する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記実質的に酸素を含有しない不活性雰
    囲気が不活性ガス及び20ppmまでの酸素から成る請
    求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記不活性ガスがアルゴン、ヘリウム及
    びそれらの混合物から成る群より選ばれる請求項1記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 前記スズ浴がスズ及び約20原子%まで
    の銅から成る請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記スズ浴がスズ及び約17原子%の銅
    から成る請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ニオブ基合金箔が約0.0008〜
    0.0012インチの範囲内の厚さを有する請求項1記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ニオブ基合金箔上の前記スズ被膜が
    前記ニオブ基合金箔の各面について約2〜30μmの範
    囲内の厚さを有する請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 アルゴン及び20ppmまでの酸素か
    ら成る雰囲気を封入した密閉室内で超伝導性のスズ化三
    ニオブ箔を製造するための方法において、(a) ニオブ、
    1原子%のジルコニウム及び2原子%の酸素から成りか
    つ約0.001インチの厚さを有する箔を、約930℃
    より高い温度を有する立て形の分解アニール炉内にその
    上端から下方に向かって約10〜30秒間にわたり通過
    させ、(b) 前記箔の各面上に厚さ約2〜30μmのスズ
    被膜を得るのに十分な時間及び速度で、スズ及び17原
    子%の銅から成りかつ約700〜800℃の範囲内の温
    度を有する溶融スズ浴中に前記箔を通過させ、次いで
    (c) 1100℃より高い温度を有する立て形の反応アニ
    ール炉内にその下端から上方に向かって前記箔を通過さ
    せることによって超電導性のスズ化三ニオブ箔を形成す
    る諸工程を一様な速度で連続的に実施することを特徴と
    する方法。
JP16322495A 1994-07-05 1995-06-29 スズ化三ニオブ超伝導体の製造方法 Expired - Fee Related JP4017197B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/270,629 US5472936A (en) 1994-07-05 1994-07-05 Method for making triniobium tin semiconductor
US270629 2002-10-16

Publications (2)

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