JPH08169797A - 多結晶シリコン棒の製造方法及び製造装置 - Google Patents

多結晶シリコン棒の製造方法及び製造装置

Info

Publication number
JPH08169797A
JPH08169797A JP7211938A JP21193895A JPH08169797A JP H08169797 A JPH08169797 A JP H08169797A JP 7211938 A JP7211938 A JP 7211938A JP 21193895 A JP21193895 A JP 21193895A JP H08169797 A JPH08169797 A JP H08169797A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
reaction chamber
silicon
gas
reactant gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7211938A
Other languages
English (en)
Inventor
David W Keck
ダブリユ.ケツク デービツド
Kenichi Nagai
健一 永井
Yoshifumi Yatsurugi
吉文 八釼
Hiroshi Morihara
宏 森原
Junji Izawa
淳二 井澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advanced Silicon Materials LLC
Original Assignee
Advanced Silicon Materials LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/296,964 external-priority patent/US5478396A/en
Application filed by Advanced Silicon Materials LLC filed Critical Advanced Silicon Materials LLC
Publication of JPH08169797A publication Critical patent/JPH08169797A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B35/00Apparatus not otherwise provided for, specially adapted for the growth, production or after-treatment of single crystals or of a homogeneous polycrystalline material with defined structure

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はシラン化合物を含有するガスからシリ
コンを析出させることにより、半導体用の直径の大きな
高純度多結晶シリコン棒を迅速に製造する方法及び製造
装置を提供する。 【解決手段】本発明の装置は冷却表面を有するパウダー
キャッチャーを包囲する反応器を包含している。反応器
内には多数の反応室を画定する円筒形水冷ジャケットも
収容されている。本発明の方法で生成するシリコン粉末
はパウダーキャッチャーの最も冷却されている表面に付
着し、それによって、捕集される。シリコン粉末は反応
室の壁面には殆ど付着しない。ある態様においては、ガ
スの循環を促進するためにファンが設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体用の高純度棒
状多結晶シリコンの製造方法及び製造装置に関する。多
結晶シリコンはCZ(チョクラルスキー)法又はFZ(フロ
ートゾーン)法により半導体用の単結晶シリコンを製造
する際の原料として使用される。
【0002】
【従来の技術】半導体用の単結晶シリコンを製造する際
の原料と使用される多結晶シリコンを製造するための最
も一般的な方法は、トリクロロシランのごときハロシラ
ン化合物の熱分解により芯線(starter filament)上にシ
リコンを析出させ、直径の大きなシリコン棒を製造する
方法である。特開昭56-105622号公報には塩化物系シラ
ンを使用する反応器であって、円形平板上に多数の電極
を配設し、多数のシリコン芯線を逆U字状又は角型逆U
字状に配設した構造のものが開示されている。
【0003】しかしながら、この技術はモノシランガス
又はジシランガスのごときハロゲン化されていないシラ
ン化合物から工業的規模で多結晶シリコンを製造するの
には不適当である。数百度又はそれ以上の温度において
はモノシランガスが分解して微細なシリコン粉末を生成
する。かかる粉末の存在は多数の問題を生じ、特に、シ
リコン棒の生長を著しく阻害し得る。更に、高温のシリ
コン棒が相互に対向している場合には不規則な表面が形
成され、それによって、製品品質が低下する。米国特許
第4,150,168号明細書には上記の問題を回避するための
方法が開示されている。この方法においては赤熱したシ
リコン芯線を相互に熱遮蔽することによって気相の温度
上昇を防止すると共に、隣接する加熱シリコン棒からの
熱的影響を排除し、それによって、均一なシリコン棒を
得ている。
【0004】しかしながら、シリコン棒をモノシランの
熱分解により工業的規模で製造する場合には、上記の方
法を用いた場合においてもシリコン粉末の生成を完全に
防止することは不可能である。生成したシリコン粉末は
反応器の器壁に析出する。シリコン粉末は数mmの厚さま
で蓄積すると器壁から自然に落下し、落下した粉末の一
部が生長しつつあるシリコン棒と接触し、これに付着す
る。シリコン棒に付着した粉末部分は粉末の噛み込み(p
owder intrusion)や異常なデンドライト生長(dendrite
growth)を惹起し、不良品を発生させる。
【0005】特開昭61-101410号公報に開示されている
方法は反応器が異なる熱遮蔽構造を有するという点で米
国特許第4,150,168号明細書の方法より若干改善された
方法である。しかしながら、Hogness等の文献(Hognes
s,T.R.,Wilson,T.L.,Johnson,W.C.:“The Thermal Deco
mposition of Silane”,J.Am.Chem.Soc.58:108-112,19
36)に記載される理由から、上記の方法はシリコン粉末
の生長を抑制するためには反応速度を著しく遅くするこ
とが必要であると予想される。
【0006】特開昭44-31717号公報にはシリコン粉末を
反応器の外部で捕集する技術が開示されている。この技
術においては、多結晶シリコン棒を製造する際に発生す
るシリコン粉末を部分的に消費された反応剤ガスと共に
反応器から取出し、シリコン粉末をフィルターにより捕
集しついで粉末を除去したガスを反応器に再循環させ
る。同様の技術が米国特許第4,831,964号明細書に開示
されている。しかしながら、これらの技術は、反応器の
外部に大きな装置を必要とするという欠点を有する。即
ち、これらの方法では部材の数が増大し、その結果、汚
染を受ける機会が増大する。更に、かかる部材に付着し
たシリコン粉末は清掃によって容易に除去できない場所
又は清掃をしにくい場所に蓄積する。シリコン粉末は非
常に活性であり、従って、静電気等により容易に発火す
る。更に、空気とシリコン粉末の混合物の発火により爆
発が発生し得る。その他に、シリコン粉末はシリコン棒
を取出す際、清掃を実施する際等に反応器を外部の装置
と分離するのに使用されるバルブのシール性を低下させ
る。従って、シリコン粉末の取扱いは最小量になるまで
行うことがベストである。
【0007】特開昭52-36490号公報には反応性ガスを反
応器内で循環させる特殊な方法が開示されている。この
方法では反応器内のモノシランガスの濃度を均一化させ
るための装置が使用される。この方法においては高濃度
のモノシランガス又は純粋なモノシランガスがシリコン
芯線の付近の反応器の高温部に到達することを防止し、
それによって、シリコン粉末の発生を抑制する。しかし
ながら、この方法は熱発生部材からの熱の輻射を包含さ
せるための手段が採られていないという欠点を有する。
従って、この方法はモノシランガスの熱分解には不適当
である。更に、シリコン棒を別個の反応室内で生長させ
ないため、反応性ガスを均一な方法で供給することが困
難である。その結果、生長したシリコン棒について高度
に円形の断面を得ることが困難であり、棒の直径が棒毎
に相違する。
【0008】特開昭63-123806号公報には反応性ガスの
流速を増大させる技術が開示されており、この技術によ
れば反応器の頂部又は底部に攪拌機が設けられる。しか
しながら、この技術は、シリコン粉末が生成されかつ攪
拌機により分散されるため、非ハロゲン化シラン化合物
を使用する場合には不適当である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したごとき欠点の
他に、従来の技術はこれらに共通した欠点を有する:即
ち、気相均一反応によって生成するシリコン粉末がシリ
コン棒の周囲及び反応器天井の壁面に堆積することを防
止するための手段を備えていないことである。反応器か
ら剥離したシリコン粉末が付着することにより不良品が
生ずる。シリコン棒に付着したシリコン粉末は溶解させ
ることが困難であり、従って、単結晶化を困難にせしめ
る。従って、シリコン粉末が付着したシリコン棒はCZ法
又FZ法のいずれにも不適当である。
【0010】更に、反応器の構造により生長中の多結晶
シリコン棒の周囲の壁面及び反応器天井部分の壁面での
シリコン粉末の堆積が促進される場合には、多結晶シリ
コンの析出速度は低いと考えられる。
【0011】CZ法又はFZ法による単結晶シリコンの製造
においては、棒の形又はこの棒を粉砕して得られ粉砕物
(chunk)の形の多結晶シリコンが広く使用されている。
半導体用の多結晶シリコン棒については高い純度と低い
競合可能な価格が特に要求されている。これらの要求
は、年々、厳しさを増している。本発明は従来の技術に
おける上記したごとき問題点に着目してなされたもので
ある。
【0012】従って、直径の大きい多結晶シリコン棒を
短時間に製造することが可能でかつ非ハロゲン化シラン
化合物を含有するガス原料を効率的に使用することが可
能な方法と装置を提供することが要求されている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、モノシ
ラン又はジシランのごとき非ハロゲン化シランを含有す
る高度に精製された反応剤ガスの熱分解により半導体用
の棒の形の多結晶シリコンを製造するための方法と装置
が提供される。
【0014】反応器(reactor vessel)内の壁により多結
晶シリコンを棒の形で生長させるための多数の反応室が
形成されまたシラン化合物の熱分解中に生成するシリコ
ン粉末を捕集するためのパウダーキャッチャー(粉末捕
集器)(powder catcher)が提供される。パウダーキャッ
チャーの壁により、反応室から分離されているがこの反
応室と連絡している少なくとも1個のパウダーキャッチ
ャー室が形成される。反応室とパウダーキャッチャー室
とにより反応剤ガスのための流通路が形成される。
【0015】第1の態様においては反応器は垂直に伸長
しているかつ同心的に配列された円筒状水冷ジャケット
からなる多数のパウダーキャッチャーと、パウダーキャ
ッチャーを包囲する外部円筒状水冷ジャケットによって
画定される円筒状チャンネルである多数の反応室とを含
有している。パウダーキャッチャー室と反応室は外部水
冷ジャケットの上部と下部に形成されているスペースを
介して連絡している。パウダーキャッチャー室の全断面
積は反応室の全断面積より大きいことが望ましく、パウ
ダーキャッチャー壁の全表面積は反応室を形成する壁の
全表面積より大きいことが望ましい。反応剤ガス流を制
御する目的で、反応室の下方端部とパウダーキャッチャ
ー室の上方又は下方端部に抵抗板(resisitant baffle p
late)が設けられている;金属板又はセラミック板が断
熱板(heat shield plate)として反応器の上方部分に設
けられている;そして、モノシランガスを反応器に供給
するための多数のノズルがパウダーキャッチャー室の上
方帯域にかつパウダーキャッチャーに対して円周方向に
向けて設けられている。
【0016】更に、半導体用の棒の形の多結晶シリコン
を製造するために上記の装置を使用して多結晶シリコン
を製造する方法においては、T2≦T1≦T3の関係が保持さ
れる;ここで、T1は反応室の壁温であり、T2はパウダー
キャッチャーの壁温であり、T3は反応器天井の壁温であ
る。最適な結果を得るためには、T1が25℃又はそれ以上
であり、T2が25℃又はそれ以下であり、T3が70℃又はそ
れ以上であるように温度制御が行われる。
【0017】他の態様においては、パウダーキャッチャ
ーは反応室の上方の高い位置に設けられる。パウダーキ
ャッチャーは熱交換器の配列体(array)を包含すること
が最も有利であり、水平に片寄らせる(offset)ことによ
りチューブが反応室のすぐ上方に設置されないようする
ことが好ましい。チューブは反応室からのガス流がチュ
ーブ配列体を経て流動し、ここでチューブによって提供
される冷却表面上に粉末が析出するように配置される。
チューブを通過する反応剤ガスの少なくとも一部は反応
室に再循環させる。
【0018】いずれの態様においても、反応剤ガスが流
動する位置、特に、パウダーキャッチャーの下方の位置
にファンを設けてファンの回転速度に基づいて反応器内
の反応剤ガスの循環を制御し得る。反応性ガス流をファ
ンを通過させるために、シュラウドを設けてパウダーキ
ャッチャーと反応室を分離し得る。
【0019】上記の装置により下記の利点の一つ又はそ
れ以上が提供される: (1)多結晶シリコンを棒の形に生長させるための多数の
反応室とシリコン粉末を捕集するための1個又はそれ以
上のパウダーキャッチャーとが共通の反応容器内に反応
剤ガスの流路に沿って伸長しかつ相互に分離して配置さ
れている構造を有するため、従来の方法に比較して、反
応条件の設定の自由度が増大する。反応室とパウダーキ
ャッチャーが相互に分離されておりかつ同一の反応器内
に設けられているため、そのそれぞれの機能について最
適な条件を得ることができる。即ち、パウダーキャッチ
ャーの冷却温度を反応室の冷却温度より低くすることに
より、下降ガスの流速が増大し、その結果、反応室内の
ガス流の上昇速度が増大し、それによって、反応剤ガス
の供給速度を増大させ、直径の大きい多結晶シリコンを
短時間に製造しそして製造コストを低減させることがで
きる。
【0020】(2)パウダーキャッチャー又はガス還送通
路の壁面が垂直でありかつ垂直パウダーキャッチャー又
はガス還送通路の総空間断面積(total space cross-sec
tional area)が反応室の総空間断面積より大きい場合に
は、反応剤ガスの下降流についての抵抗が減少し、それ
によって、反応室内を上方に流動するガスの流速が増大
する。従って、多量の反応剤ガスを供給することが可能
であり、それによって多結晶シリコン棒の生長速度が増
大する。更に、シリコン粉末の反応室壁への付着を大幅
に防止し得る。
【0021】(3)パウダーキャッチャーの全表面積を反
応室壁の全表面積より大きくすることにより、パウダー
キャッチャーによるシリコン粉末の捕集が促進される。
【0022】(4)反応室の上方端部及び/又は垂直パウダ
ーキャッチャー室の上方又は下方端部に反応剤ガス流制
御用の抵抗板を設けた場合には、反応室へのガスの供給
を調節し、かつ、それによって所定の均一な流率を得る
ことが可能である(抵抗板を設けない場合には、反応室
内でガス流のパターンに若干の不規則性が生ずるであろ
う)。その結果、反応室内のガス流が均一化され、多結
晶シリコン棒の生長条件が最適なものになる。
【0023】(5)反応室の上方に熱遮蔽板を設けた場合
には、反応容器の天井部分を高温に保持することが可能
であり、それによって、反応容器の天井部分へのシリコ
ン粉末の付着をより確実に防止し得る。
【0024】(6)反応剤ガスの一部を反応器に供給する
ための多数の供給ノズルを垂直パウダーキャッチャー室
の上方帯域に対応する高さにかつパウダーキャッチャー
に対して円周方向に向けて設けた場合には、新しい反応
剤ガスをパウダーキャッチャー室内の下降流に対して90
°の角度で水平に噴出し得る。これにより循環ガスが攪
拌され、シリコン化合物ガスの全体の濃度がより均一に
なる。この方法で混合を促進することにより、多量の反
応剤ガスを、最適なガス分配条件下で供給し得る。従っ
て、多結晶シリコン棒の生長速度が増大する。
【0025】(7)反応室壁面温度T1が25℃又はそれ以上
であり、パウダーキャッチャー壁面温度T2が25℃又は以
下であり、反応器天井壁面温度T3が70℃又はそれ以上で
あるように温度調節を行うことが可能であるため、パウ
ダーキャッチャー壁面に沿って下方に流動するモノシラ
ンガスの速度が増大し、それによって、反応室内を上方
に流動するガスの速度が増大する。このことにより、反
応剤ガスを速い速度で反応室に供給し、それによって直
径の大きいシリコン棒を短時間に製造し得る。更に、ガ
ス流速度の増大の結果として、ガスは反応室内に滞留せ
ず、従って、シリコン粉末の反応室壁面への付着が防止
される。パウダーキャッチャー壁面の温度は反応器内の
他の表面の温度より低く設定されているので、シリコン
粉末捕集効果は顕著に増大する。
【0026】(8)パウダーキャッチャーの下方にファン
を設けそしてシュラウドによりパウダーキャッチャー又
はガス還送通路を反応室から分離した場合には、ファン
の回転速度を調節することにより反応室に供給されるガ
スの流速を調節することができかつ反応室に供給される
反応剤ガスの流速を更に増大させ得る。ファン速度を調
節することによりガス流率を最適なものにし、それによ
って、多結晶シリコン棒の生長を増大させ得る。
【0027】現在使用されている反応器の多くは装置費
用、管理、安全性等を考慮して金属により製造されてい
る。本発明の製造装置においては、腐食性の大きい塩化
物系シランガスの代わりに非ハロゲン化シランガスが使
用される。従って、反応器の腐食による多結晶シリコン
の二次的な汚染が回避される。更に、非ハロゲン化シラ
ン化合物ガスの熱分解はシリコン粉末の生成を伴う反応
である気相均一分解を伴っているため、塩化物系シラン
ガスの熱分解とは著しく相違する。従って、ハロゲン化
シランガスを使用する反応器と同一の形態の反応器を使
用した場合には、反応速度が遅くかつ収率が低下するで
あろう。
【0028】以下においては、本発明による半導体用の
高純度多結晶シリコン棒の製造方法と製造装置の好まし
い態様を図面を参照しながら説明する。
【0029】図1−3に示す装置においては、ベルジャ
ータイプの蓋(verger-type cover)又はベル(bell)1と
円形基板2とにより反応器(reactor vessel)が形成され
る。蓋1と基板2によって画定される(define)円筒形空
間内に、熱交換器又は水冷ジャケットでありかつ多数の
反応室3を画定するための形状を有する円筒形隔壁部材
(partition member)4が設けられている。円筒形パウダ
ーキャッチャー5及び6が隔壁部材4内に同心的に配列
されている。水冷ジャケット4とパウダーキャッチャー
5及び6は、これらの間に環状パウダーキャッチャー室
が形成され、パウダーキャッチャー6の中央に円筒形パ
ウダーキャッチャー室が形成されるような大きさと間隙
とを有する。パウダーキャッチャー室はガス降下通路と
して働きをする。反応室3は水冷ジャケット4の外周付
近に等間隔で配列された円筒形空間からなる。完全に生
長した多結晶シリコン棒を引出すことを可能にするため
に、水冷ジャケット4の外周から反応室3に通じる開口
4aが設けられている。
【0030】蓋1とパウダーキャッチャー5及び6は少
なくとも一部分は中空であり、水冷熱交換器又は冷却ジ
ャケットしての働きをする。蓋1は上方蓋部分1aと下
方蓋部分1bとを結合させることにより形成される。上
方蓋部分1aの下方表面は反応容器の天井としての働き
をする。上方蓋部分1aには冷却水入口1cと冷却水出口
1dが設けられている。下方蓋部分1bには冷却水入口1
eと冷却水出口1fが設けられている。冷却水は、入口1
cから出口1dに移動する際に、蓋の内壁と外壁の間の空
間を流動する。水冷ジャケット4及びパウダーキャッチ
ャー5及び6の底部に冷却水供給パイプ7a,7b、7c及び
7dが連結されており、これらのパイプは基板2を経て下
方から伸長している。パイプ7bと7dは冷却水をパウダー
キャッチャー5及び6の内部の空間に供給し、そしてこ
の空間から排出させるのに使用される。電極9が基板2
の下方から絶縁部材8を経て伸びており、反応室3の中
央に対応する位置に配設されている。電極9の先端には
チャック10が取付けられている。水冷ジャケット内を流
動する水は他の流動性の冷却又は加熱媒体で置換し得
る。更に、パウダーキャッチャーは、パイプの束である
か又はコイル状であり得る。
【0031】図1の態様においては、反応器内のガスの
循環を促進しかつ制御するために、パウダーキャッチャ
ー6の下方に再循環ファン20及びシュラウド21が設けら
れている。例示されているシュラウド21はパウダーキャ
ッチャーの付近の反応剤ガスの全てを再循環ファンを経
て通過するような位置に設けられている。再循環ファン
を通過したガスは反応室3に流入する。
【0032】本発明の反応器はシリコンをモノシラン、
ジシラン又はこれらの化合物の混合物のごとき非ハロゲ
ン化シランの形で含有する反応剤ガスを使用するのに特
に適している。かかる化合物又はその混合物を含有する
反応剤ガスは、しばしば、“シランガス”と総称され
る。
【0033】シランガス供給パイプ11が基板2の下方か
ら伸長して、パウダーキャッチャー5及び6の間を上方
に伸長している。シランガス供給パイプ11の上方端部に
環状ヘッダー12が連結されており、環状ヘッダー12に同
一の円周方向に開口している多数のガスノズル13が連結
されている。かくして、ノズルは反応剤ガスをパウダー
キャッチャー5及び6に沿って噴射する働きを行い、そ
の結果、反応剤ガスはパウダーキャッチャー5及び6の
壁面に沿ってその周囲を移動する。ガスノズル13からシ
ランガスを均一に噴射させるために、これらのノズルの
各々の内部に毛管又はオリフィスが設けられている。
【0034】反応器の内部には適当な間隔で抵抗板14が
設けられている。この抵抗板はガス流を調節するため
に、ガスが降下する通路を横断して伸びている。例示さ
れている態様においては、流体抵抗板14はパウダーキャ
ッチャー5及び6の上方端部に固定されている。かかる
抵抗板は水冷ジャケット4及び/又はパウダーキャッチ
ャー5及び6の下方端部に固定すること及び/又はパウ
ダーキャッチャー5及び6の上方のヘッダー12の結合す
ることもできる。水冷ジャケット4の上方の空間に熱遮
蔽板15が設けられている。排気パイプ16が基板2を貫通
して伸長しており、使用ずみの反応ガスを除去するのに
使用し得る。シランガス供給パイプ11aによりシランガ
スを水冷ジャケット4上の任意の位置13aで各々の反応
室に均一に噴射し得る。
【0035】次に、上記の装置を使用する多結晶シリコ
ン棒の製造方法を説明する。シリコン芯線17を反応室3
内に設置し、チャック10で保持する。水冷ジャケット4
の段付き部(stepped section) 4bの各々の上方で、一対
のシリコン芯線17の上端をシリコンブリッジ18により連
結する。冷却水を蓋1、水冷ジャケット4及びパウダー
キャッチャー5及び6を経て循環させる。シリコン芯線
17を電極9から直接通電することにより加熱する。
【0036】シランガスを含有する反応剤ガスを反応剤
ガス供給パイプ11、ヘッダー12及びガスノズル13を経て
反応器に供給する。円周方向に水平に噴射される反応剤
ガスはパウダーキャッチャー5及び6の壁面に沿って発
生する下降流により攪拌される。ガス流は種々の方向に
移動するため、これらのガス流は混合されかつ攪拌され
て、シリコン含有化合物の濃度の均一な混合反応剤ガス
が形成される。ついで、ガス流はシリコン芯線17により
加熱されている反応室3の内部を上昇する間に反応して
シリコン芯線17上に多結晶シリコン19を形成する。つい
で、反応室3から上方に吹上げられた反応剤ガスはパウ
ダーキャッチャー5及び6の壁面に沿って下降しついで
反応室3に還送される。反応剤ガスを速い流速で循環さ
せることにより、シリコン粉末がパウダーキャッチャー
の冷却表面に到達するまで該粉末を反応剤ガスにより連
行させることが有利である。操作を速い流速で行うため
には、反応剤ガスは1種又はそれ以上の非ハロゲン化シ
ラン化合物と水素ガス又は不活性ガス例えばヘリウム又
はアルゴンのごとき稀釈剤とを含有する混合物からなり
得る。これとは逆に、反応剤ガス中のシリコン含有化合
物の濃度を低下させた場合には、シリコン棒上に所望の
速度でシリコンを析出させるためには、ガス流の速度を
増大させるべきである。稀釈剤ガスは、反応剤ガスを反
応器に噴射する前に、所望の比率を保持するためにマス
フローコントローラーを使用してシラン含有ガスと混合
することが好ましい。しかしながら、稀釈剤ガスを噴射
するための噴射ノズルの別のセット(図示せず)を使用
することが可能である。
【0037】種々の高さでの多結晶シリコン棒の直径の
不均一な生長を防止するために、反応剤ガス供給パイプ
11aとガスノズル13aとを経て補充の反応剤ガス流を供給
し得る。添加されたガスにより反応室3内を上方に移動
する反応剤ガスからのシランの減損(depletion)が補償
される。
【0038】パウダーキャッチャー5及び6はシリコン
粉末の捕集と熱交換の実施という2つの作用を行う。従
って、反応室3内の温度を別個に調節して、多結晶シリ
コン棒についての最適の生長条件を得ることができる。
【0039】パウダーキャッチャー5及び6の周囲の帯
域を反応器内の他の帯域の温度より低い温度に冷却した
場合には、パウダーキャッチャー5及び6に沿って移動
する下降ガス流の速度が増大し、その結果、反応室3内
の上昇流の速度が増大する。その結果、大容量のシリコ
ン含有ガスを反応室3内に循環させ得る。更に、浮遊シ
リコン粉末がパウダーキャッチャー5及び6の壁面のご
とき冷却表面で捕集されるため、反応室3の壁面及び反
応器の天井部分の壁面上へのシリコン粉末の堆積を大幅
に防止し得る。
【0040】パウダーキャッチャーの水平方向の構造が
多層構造であるため、冷却効果とシリコン粉末の捕集と
を増大させ、しかも下降ガス流に対する抵抗を抑制し得
る。しかしながら、多数のパウダーキャッチャーを設置
ししかもその同心性を高度に保持することは困難であ
る。パウダーキャッチャーの間の間隙が均一でない場合
には、反応剤ガスが反応器の種々の部分に均一に流動す
ることができない。不均一な間隙について補償するため
に、抵抗板又はバッフル14を水冷ジャケット4の底部及
びパウダーキャッチャー5及び6の頂部又は底部に設置
してガス流を制御し得る。抵抗板14の幅、長さ及び設置
角度は最適な結果が得られるように選択される。抵抗板
14は強度条件を満足させるために水冷ジャケット4又は
パウダーキャッチャー5及び6に取付けられる支持部材
又はこれと同様の構造体によって発生するガス流の乱れ
を制御するのにも使用し得る。
【0041】T2≦T1≦T3の関係を保持することが特に重
要である;ここで、T1は反応室3の壁温であり、T2はパ
ウダーキャッチャー5及び6の壁温であり、T3はベルジ
ャータイプの蓋1の上方部分の壁温である。反応器天井
部分の壁面温度T3を高くすることにより、天井部分への
シリコン粉末の付着が更に減少する。
【0042】反応室3の壁温T1は25℃又はそれ以上であ
ることが望ましい。更に、反応室3に対向する下方蓋部
分1bの温度も25℃又はそれ以上に設定される。30℃〜40
℃の温度の冷却水は冷却塔のごとき装置を利用して容易
に得ることができる。パウダーキャッチャー5及び6の
壁温T2は25℃又はそれ以下であることが望ましい。この
点に関して、10℃〜15℃の温度の冷却水は井戸から汲上
げた水を直接利用することにより容易に得ることができ
る。約5℃の温度の冷却水はチラーのごとき装置を利用
して容易に得ることができる。
【0043】循環しているシリコン粉末は温度の最も低
い表面に最も多く付着し、堆積することが実験的に確認
されている。温度が低ければ低い程、付着量が増大す
る。粉末除去効率の点からは、パウダーキャッチャー5
及び6については冷却水温度が約5℃であることが望ま
しい。反応器天井部分の壁温、即ち、上方蓋部分1aの温
度T3は70℃又はそれ以上であることが望ましい。水を使
用した場合には、条件に応じて、約85℃の平均水温で沸
騰現象が生起し、従って、85℃又はそれ以上の温度が使
用される場合には水以外の加熱媒体を使用することがよ
り望ましい。温度T1とT3の差が約30℃又はそれ以上にな
る場合には、反応器天井部分へのシリコン粉末の付着を
防止する効果が顕著に増大する。要約すれば、最適な結
果は温度をT1≧25℃、T2≦25℃、T3≧70℃に保持するこ
とにより得られる。
【0044】反応室3の上方の反応器の頂部に熱遮蔽板
15を設置しかつシリコン粉末を付着させるべきでない反
応室3の上方の帯域の壁を高温に保持した場合には、こ
の帯域にはシリコン粉末は少量しか付着しない。熱遮蔽
板15は反応室内に存在するガスが反応容器の天井の方向
に直接流動することを防止する。熱遮蔽板15は高い反射
率を有する研磨した金属板、例えば、耐熱性と耐食性に
優れているステンレススチール板からなり得る。石英ガ
ラス板のごとき耐熱性に優れたセラミック板も熱遮蔽板
15として使用し得る。熱遮蔽板15は環状であるか一連の
別個のプレートであり得る。
【0045】上記した態様においては、反応室3は水冷
ジャケット4の外周表面に亘って開口している垂直な開
口であって、生長した多結晶シリコン棒を引出すための
開口を有する円筒形空間として形成されているが、この
構造に限定されるべきではない。反応室を上記したごと
き開口を有していない完全に円筒形の空間として形成
し、生長した多結晶シリコン棒を反応室から上方に引張
ることにより引出すことも可能である。更に、反応室を
水冷ジャケット4の外周及び内周表面に設けることも可
能である。或いは、反応室を設けた水冷ジャケットを反
応器の中央帯域に設け、パウダーキャッチャーを水冷ジ
ャケットの周辺に配設することも可能である。
【0046】ファン20を使用する場合には、その回転駆
動シャフトは基板2を貫通して伸長させ、駆動モーター
(図示せず)に連結させる。空気と接触した際に自然に
発火する傾向があるシランガスの散逸を防止するため
に、シャフトシール又は絶縁物が設けられる。かかる密
閉は磁気シールのごとき既知の装置を使用して容易に行
い得る。回転速度は粉末が生長中のシリコン棒上に落下
する(slough off)位置において粉末の堆積を最小にする
ガス流が提供されるように選択される。最適速度は反応
器の大きさと形状及び循環ガスの組成に応じて変動す
る。即ち、所与の反応器については最適速度は実験的に
決定される。
【0047】図4に示す態様においては、ベルジャー型
蓋又はベル101と円形基板102によって反応室が形成され
ている。熱交換器又は水冷ジャケットでありかつ多数の
反応室103を画定するための形状を有する円筒状隔壁部
材103が、蓋101と基板102によって画定されている円筒
形空間に設けられている。パウダーキャッチャー105は
反応室103の上方の高い位置に設けられている。例示さ
れているパウダーキャッチャーは同心的に配列された熱
交換チューブ130の円筒形配列体である。この配列体は
中央垂直通路132を有するデイスクの形状のものであ
る。パウダーキャッチャーによって提供される冷却表面
の面積を増大させるために、多数の薄いフィン(図示せ
ず)をチューブ130に取付けることが可能である。例示
されているパウダーキャッチャー105は、反応室103の直
ぐ上に存在しないように設置されている。この配置によ
り凝集した粉末がパウダーキャッチャーから反応室の一
つに落下する僅かな可能性も減少する。また、この配置
により反応室の上方に遮断されていない帯域(unobstruc
ted region)133が提供され、その結果、加熱されたガス
が速い速度で上昇し、生長中のシリコン棒から離れると
いう利点が得られる。
【0048】水冷ジャケット104及びパウダーキャッチ
ャー105は、反応室103の頂部から流出するガスがチュー
ブ130の配列体を経て、通路132に流入するような間隔で
設置される。通路132は、水冷ジャケット104によって画
定される中央通路134と共にガス下降通路としての働き
をする。反応室103は水冷ジャケット104の外周付近に等
間隔に配置された円筒形空間からなる。完全に生長した
多結晶シリコン棒を引出すことを可能にするために、水
冷ジャケット104の外周から反応室103まで伸長している
開口が設けられている。
【0049】蓋101とパウダーキャッチャー105のチュー
ブ130は少なくとも一部分は中空であり、水冷熱交換器
としての働きをする。蓋101は上方蓋部分101aと下方蓋
部分101bとを結合させることにより形成される。上方蓋
部分101aの下方表面は反応容器の天井としての働きをす
る。上方蓋部分101aには冷却水入口101cと冷却水出口10
1dが設けられている。下方蓋部分101bには冷却水入口10
1eと冷却水出口101fが設けられている。冷却水は入口10
1cから出口101dに移動する際に、蓋の内壁と外壁の間の
空間を流動する。水冷ジャケット104の底部に冷却水供
給パイプ107a及び107cが連結されており、これらのパイ
プは基板102を経て下方から伸長している。上方蓋部分1
01aを貫通して水供給パイプ107bが伸長しており、この
パイプはチューブ130に分配するためのマニフォールド1
36に冷却水を供給する。チューブ130からの加熱された
水は、同様に上方蓋部分101aを貫通して伸長している排
出パイプ107dを経て除去される。水冷ジャケット104及
びチューブ130を流動させる水は他の流動性の冷却又は
加熱媒体で置換し得る。
【0050】電極109が基板102の下方から絶縁部材108
を経て伸長しており、反応室103の中央に対応する位置
に配設されている。電極109の先端にチャック110が取付
けられている。
【0051】図1〜3の態様について述べたごとく、抵
抗板(図示せず)を反応器内に適当な間隔で設置し得
る。抵抗板はガス流を調節するためにガス下降通路を横
切って伸長している。水冷ジャケット104の上方の空間
に熱遮蔽/屈折板115が設けられている。熱遮蔽板115は
反応室103から上昇するガスがパウダーキャッチャー105
に流入するように設置される。
【0052】排出パイプ116が基板102を貫通して伸長し
ており、使用ずみのガスを除去するのに使用し得る。反
応剤ガス供給パイプ111aにより、水冷ジャケット104の
表面の開口113aを経て反応室の各々に反応剤ガスを均一
に噴射し得る。ガスの分配を均一にするために、開口は
多数の場所及び種々の高さに設けられる。高い位置で添
加されたガスにより、反応室103内を上昇する反応剤ガ
スからのシリコンの源損が補償される。
【0053】図4に示す装置においては、多結晶シリコ
ン棒の製造は反応室103内にシリコン芯線117を設置しか
つこれをチャック110で保持することにより行われる。
一対のシリコン芯線117をその上方端部でシリコンブリ
ッジ118により連結する。冷却水を、蓋101、水冷ジャケ
ット104及びパウダーキャッチャー105を経て循環させ
る。シリコン芯線117を電極109から直接、電気を供給す
ることにより加熱する。ついで、シリコン含有反応剤ガ
スを、反応剤ガス供給パイプ111a及びガスノズル113aを
経て反応器に供給する。ついで、シリコン芯線117によ
って加熱されている反応室103内を上昇させながら、反
応剤ガスを反応させ、シリコン芯線117上に多結晶シリ
コン119を堆積させる。ついで、層状対流(laminar conv
ection flow)の状態で反応室内を上方に移動した反応剤
ガスを熱交換チューブ配列体を経てかつパウダーキャッ
チャーチューブ130の壁面に沿って通過させ、通路132及
び134を下降させついで反応室103に還送する。ファン機
構(図示せず)を通路134内又はその下方に設置し得
る。
【0054】パウダーキャッチャー105はシリコン粉末
を捕集する機能と熱交換を行う機能の二つの機能を有す
る。従って、反応室103内の温度を別個に調節して、多
結晶シリコン棒についての最適の生長条件を得ることが
できる。浮遊シリコン粉末はパウダーキャッチャーチュ
ーブ130の壁面のごとき冷却表面で捕集されるため、反
応室103の壁面及び反応器の天井部分の壁面上へのシリ
コン粉末の堆積を大幅に防止し得る。
【0055】図5に示すごとき別の態様は図4に示す態
様と近似しており、同一の部材は同様の番号が付されて
いるが、図5においては図4の番号より100増加してい
る。図5の装置においては、反応剤ガスは反応室203か
らパウダーキャッチャー205のチューブ配列体へ上昇
し、ここでガスは冷却され、粉末が析出する。冷却され
たガスは中央通路を経て反応器の底部に還送されずに、
パウダーキャッチャーから下方に移動し、水冷ジャケッ
ト204の冷却壁240に沿って下降する。ガスを反応室203
の上方の帯域に外側に向けて逆行させるために、頂部板
242が水冷ジャケット204の頂部に設けられている。必要
に応じ、使用ずみのガスを除去するために、排出パイプ
216が基板202及び頂部板242を貫通して伸長している。
【0056】更に別の態様が図6に示されている。この
態様は図5に示す態様と近似しており、同一の部材は同
様の番号が付されているが、図6においては図5の番号
より100増加している。図6の装置においては、反応剤
ガスは反応室303から上昇して、二つの同心チューブ配
列体を有するパウダーキャッチャー305に移動する。内
部配列体350は図4及び5のチューブ配列体に類似して
いる。外部チューブ配列体352は内部配列体350を同心的
に包囲している。外部チューブ配列体352により粉末を
析出させるための追加の表面が提供される。内部及び外
部配列体が相互に流体で連絡されており、単一の供給源
からの冷却水を二つの配列体に供給し得ることが最も便
利である。例示されている態様においては、冷却水供給
パイプ307bと冷却水排出パイプ307dの両者が同一の開口
から反応器に挿入されている。二つのパイプは、それぞ
れ、マニフォールド356b及び356dにより二つの配列体に
連結されており、この配列体においてガスが冷却され、
析出する。
【0057】上記で例示したごとき本発明はその原理の
範囲内で変更し得る。例えば上記したごとき反応器内で
使用されているパウダーキャッチャーは、冷却チュー
ブ、冷却板及び/又は冷却壁面の幾つかの組合せを包含
する種々の構造に構築し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 半導体用高純度多結晶シリコン棒を製造する
ための、本発明の第1の反応器を示す垂直断面図であ
る。
【図2】 冷却ジャケット及び該冷却ジャケットにより
画定される反応室の頂部を示す部分斜視図である。
【図3】 図1の線3−3に沿って切断した部分断面図
である。
【図4】 本発明の第2の反応器を示す垂直断面図であ
る。
【図5】 本発明の第3の反応器を示す垂直断面図であ
る。
【図6】 本発明の第4の反応器を示す垂直断面図であ
る。
【符号の説明】
図1−3:1--蓋;1a--上方蓋部分;1b--下方蓋部分;
2--基板;3--反応室;4--水冷ジャケット;5及び6
--パウダーキャッチャー;9--電極;10--チャック;12
--環状ヘッダー;14--抵抗板;15--熱遮蔽板;17--シリ
コン芯線;19--シリコン棒 図4:101--蓋;101a--上方蓋部分;101b--下方蓋部分;10
2--基板;103--反応室;104--水冷ジャケット;105--パ
ウダーキャッチャー;109--電極;110--チャック;12--
環状ヘッダー;111a--反応剤ガス供給パイプ;115--熱
遮蔽板;117--シリコン芯線;119--シリコン棒;130--
熱交換チューブ 図5:201a--上方部蓋部分;201b--下方蓋部分;202--基
板;203--反応室;204--水冷ジャケット;205--パウダ
ーキャッチャー;209--電極;210--チャック;211a--反
応剤ガス供給パイプ;215--熱遮蔽板;217--シリコン芯
線;219--シリコン棒;230--熱交換チューブ 図6:301a--上方蓋部分;301b--下方蓋部分;302--基板;
303--反応室;305--パウダーキャッチャー;309--電
極;310--チャック;311a--反応剤ガス供給パイプ;317
--シリコン芯線;319--シリコン棒;350--内部チューブ
配列体;352--外部チューブ配列体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八釼 吉文 アメリカ合衆国 ワシントン 98837,モ ーゼス レイク,エヌ イー,ロード エ フ8,1246 (72)発明者 森原 宏 アメリカ合衆国 ワシントン 98664,バ ンクーバー,78アベニユー,エス イー, 1410 (72)発明者 井澤 淳二 神奈川県秦野市戸川429−4

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床、壁及び天井を包含する内部表面を有
    する反応器であって、多数の反応室を画定する壁を有す
    る冷却隔壁と、上記反応室から隔離されたかつ冷却壁を
    有するパウダーキャッチャーとを収容している反応器を
    準備し;多結晶シリコン棒を生長させるべき反応室の各
    々に芯線(スターターフィラメント)を設置し;芯線を
    加熱し;シリコン担持反応剤ガスを反応室に送入して、
    反応剤ガス中のシリコン化合物の熱分解により上記芯線
    上に多結晶シリコンを析出させかつシリコン粉末を生成
    させ;ついで反応剤ガスを、連行されるシリコン粉末と
    共に反応室からパウダーキャッチャーの冷却壁に通送す
    ることを特徴とする、シリコン担持ガスからの多結晶シ
    リコン棒の製造方法。
  2. 【請求項2】 中央垂直通路を画定するかつ反応室の上
    方の高い位置に設けられたデイスクの形のパウダーキャ
    ッチャーを設ける、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 熱交換チューブ配列体の形のパウダーキ
    ャッチャーを設ける、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 床、壁及び天井を包含する内部表面を有
    する反応器であって、(a)多数の反応室を画定する壁を
    有する冷却隔壁と、(b)上記反応室から隔離されたかつ
    冷却壁を有するパウダーキャッチャーと、(c)パウダー
    キャッチャーと反応室との間に設けられた再循環ファン
    とを有する反応器を準備し;多結晶シリコン棒を生長さ
    せるべき反応室の各々に芯線を設置し;芯線を加熱し;
    シリコン担持反応剤ガスを反応室に送入して、反応剤ガ
    ス中のシランガス−このシランガスはモノシラン、ジシ
    ラン及びその混合物からなる群から選ばれる−の熱分解
    により芯線上に多結晶シリコンを析出させかつシリコン
    粉末を生成させ;反応剤ガスを、連行されるシリコン粉
    末と共に反応室からパウダーキャッチャーに通送してパ
    ウダーキャッチャーの冷却壁と接触させ;そして再循環
    ファンを作動させることによりパウダーキャッチャーの
    付近からの反応剤ガスを反応室に還送することを特徴と
    する、シリコン担持ガスからの多結晶シリコン棒の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 熱交換チューブ配列体の形のパウダーキ
    ャッチャーを設ける、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 床、壁及び天井を包含する内部表面を有
    する反応器であって、(a)多数の反応室を画定する壁を
    有する冷却隔壁と、(b)垂直通路を画定するデイスクの
    形の熱交換チューブ配列体によって提供される冷却壁か
    らなるパウダーキャッチャーであってかつ前記反応室か
    ら隔離されているかつ反応室の上方の高い位置に設けら
    れたパウダーキャッチャーとを収容している反応器を準
    備し;多結晶シリコン棒を生長させるべき反応室の各々
    に芯線を設置し;芯線を加熱し;シリコン担持反応剤ガ
    スを反応室に送入して、反応剤ガス中のシランガス−こ
    のシランガスはモノシラン、ジシラン及びその混合物か
    ら選ばれる−の熱分解により芯線上に多結晶シリコンを
    析出させかつシリコン粉末を生成させ;ついで反応剤ガ
    スを、連行されるシリコン粉末と共に反応室から前記熱
    交換チューブ配列体に通送し、ここでシリコン粉末を冷
    却壁上に析出させ;熱交換チューブ配列体からの反応剤
    ガスを前記垂直通路に通送し;ついで反応剤ガスの少な
    くとも一部を前記垂直通路から反応室に再循環させるこ
    とを特徴とする、シリコン担持ガスからの多結晶シリコ
    ン棒の製造方法。
  7. 【請求項7】 反応剤ガス中のシラン化合物の熱分解に
    より多結晶シリコン棒を生長させるかつシリコン粉末を
    反応剤ガス中で生成させる反応室であって、各々、頂部
    と底部とを有する多数の反応室を画定する冷却隔壁;前
    記反応室の頂部の上方の高い位置に設けられたかつ反応
    室から流動する反応剤ガスの流れと接触させるための、
    冷却表面を有するパウダーキャッチャー;及び前記隔壁
    とパウダーキャッチャーとを包囲している反応器からな
    る、シリコン担持ガスから多結晶シリコン棒を製造する
    ための装置。
  8. 【請求項8】 パウダーキャッチャーは中央垂直通路を
    画定するデイスクの形を有する、請求項7に記載の装
    置。
  9. 【請求項9】 パウダーキャッチャーは熱交換器チュー
    ブ配列体からなる、請求項7に記載の装置。
  10. 【請求項10】 モノシラン、ジシラン及びその混合物
    からなる群から選ばれたシランガスを含有する反応剤ガ
    スの供給源を更に有する、請求項7に記載の装置。
  11. 【請求項11】 反応剤ガス中のシラン化合物の熱分解
    により多結晶シリコン棒を生長させるかつシリコン粉末
    を反応剤ガス中で生成させる反応室であって、各々、頂
    部と底部とを有する多数の反応室を画定する冷却隔壁;
    前記反応室の頂部の上方の高い位置に設けられたかつ中
    央垂直通路を画定するデイスクの形の熱交換チューブ配
    列体からなるパウダーキャッチャー(上記チューブ配列
    体は反応室から流動する反応剤ガスの流れと接触させる
    ための冷却表面を提供する);前記隔壁とパウダーキャ
    ッチャーとを包囲している反応器;及びモノシラン、ジ
    シラン及びその混合物からなる群から選ばれたシランガ
    スを含有している反応剤ガスの供給源;からなる、シリ
    コン担持ガスから多結晶シリコン棒を製造するための装
    置。
JP7211938A 1994-08-26 1995-08-21 多結晶シリコン棒の製造方法及び製造装置 Pending JPH08169797A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/296964 1994-08-26
US08/296,964 US5478396A (en) 1992-09-28 1994-08-26 Production of high-purity polycrystalline silicon rod for semiconductor applications

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005275925A Division JP2006069888A (ja) 1994-08-26 2005-09-22 多結晶シリコン棒の製造方法および製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08169797A true JPH08169797A (ja) 1996-07-02

Family

ID=23144295

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7211938A Pending JPH08169797A (ja) 1994-08-26 1995-08-21 多結晶シリコン棒の製造方法及び製造装置
JP2005275925A Pending JP2006069888A (ja) 1994-08-26 2005-09-22 多結晶シリコン棒の製造方法および製造装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005275925A Pending JP2006069888A (ja) 1994-08-26 2005-09-22 多結晶シリコン棒の製造方法および製造装置

Country Status (2)

Country Link
JP (2) JPH08169797A (ja)
KR (1) KR100406389B1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5976481A (en) * 1996-05-21 1999-11-02 Tokuyama Corporation Polycrystal silicon rod and production process therefor
US7732012B2 (en) 2004-06-22 2010-06-08 Shin-Etsu Film Co., Ltd Method for manufacturing polycrystalline silicon, and polycrystalline silicon for solar cells manufactured by the method
KR20120073658A (ko) * 2010-12-27 2012-07-05 (주)세미머티리얼즈 폴리 실리콘 제조장치
JP2012515699A (ja) * 2009-01-22 2012-07-12 シュミット シリコン テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング モノシラン工程を使用した多結晶ケイ素生成用反応基
CN116854096A (zh) * 2023-07-18 2023-10-10 上海韵申新能源科技有限公司 一种硅烷法生产高纯度多晶硅用反应器及其工艺

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100768148B1 (ko) * 2006-05-22 2007-10-17 한국화학연구원 금속 코어수단을 이용한 다결정 실리콘 봉의 제조방법
CN102190305B (zh) * 2010-03-15 2014-10-29 三菱综合材料株式会社 三氯硅烷制造装置
DE102010040093A1 (de) * 2010-09-01 2012-03-01 Wacker Chemie Ag Verfahren zur Herstellung von polykristallinem Silicium
KR101583721B1 (ko) 2014-04-29 2016-01-08 주식회사 밸리스오토파츠 차량용 스프레이 체인 작동장치

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5976481A (en) * 1996-05-21 1999-11-02 Tokuyama Corporation Polycrystal silicon rod and production process therefor
US7732012B2 (en) 2004-06-22 2010-06-08 Shin-Etsu Film Co., Ltd Method for manufacturing polycrystalline silicon, and polycrystalline silicon for solar cells manufactured by the method
JP2012515699A (ja) * 2009-01-22 2012-07-12 シュミット シリコン テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング モノシラン工程を使用した多結晶ケイ素生成用反応基
KR20120073658A (ko) * 2010-12-27 2012-07-05 (주)세미머티리얼즈 폴리 실리콘 제조장치
CN116854096A (zh) * 2023-07-18 2023-10-10 上海韵申新能源科技有限公司 一种硅烷法生产高纯度多晶硅用反应器及其工艺
CN116854096B (zh) * 2023-07-18 2024-05-07 上海韵申新能源科技有限公司 一种硅烷法生产高纯度多晶硅用反应器及其工艺

Also Published As

Publication number Publication date
KR960007836A (ko) 1996-03-22
KR100406389B1 (ko) 2004-03-06
JP2006069888A (ja) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5545387A (en) Production of high-purity polycrystalline silicon rod for semiconductor applications
JP2006069888A (ja) 多結晶シリコン棒の製造方法および製造装置
CN102713001B (zh) 流化床反应器
KR101363911B1 (ko) 실리콘 분출 유동 베드
CA1308538C (en) Reactor system and method for forming uniformly large diameter polycrystalline rods by the pyrolysis of silane
US5798137A (en) Method for silicon deposition
JP3592660B2 (ja) 多結晶シリコンの製造装置
US5382419A (en) Production of high-purity polycrystalline silicon rod for semiconductor applications
EP3278872B1 (en) Method for preparing granular polysilicon using a fluidised-bed reactor system
US7993455B2 (en) Silicon manufacturing apparatus
KR101792562B1 (ko) 실리콘의 제조를 위한 반응기 및 방법
WO2012098598A1 (ja) 多結晶シリコン製造装置および多結晶シリコンの製造方法
SU1344242A3 (ru) Способ получени газовой смеси изоциановой кислоты и аммиака
EP0536394B1 (en) Method of producing polycrystalline silicon rods for semiconductors and thermal decomposition furnace therefor
JPH06172093A (ja) 半導体級多結晶シリコン製造反応炉
JPH07226384A (ja) 半導体グレード・シリコンの化学蒸着用反応器
JPH07109198A (ja) 半導体用棒状高純度シリコンの製造装置および製造方法
US4871587A (en) Process for coating an object with silicon carbide
JPH06127924A (ja) 多結晶シリコンの製造方法
JPH02279512A (ja) 高純度多結晶シリコンの製造方法
JPH0230611A (ja) 多結晶シリコンの製造方法及び装置
JPH06127926A (ja) 粒状多結晶シリコンの製造方法
JP3137488B2 (ja) 原料ガス供給装置及び多孔質ガラス母材の製造方法
JP2769388B2 (ja) 半導体用多結晶シリコン棒の製造方法及びその熱分解炉
JPS63185017A (ja) 結晶成長装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050322

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20050622

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050629

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20050630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050922

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20050922

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051122