JPH08169108A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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Publication number
JPH08169108A
JPH08169108A JP31616594A JP31616594A JPH08169108A JP H08169108 A JPH08169108 A JP H08169108A JP 31616594 A JP31616594 A JP 31616594A JP 31616594 A JP31616594 A JP 31616594A JP H08169108 A JPH08169108 A JP H08169108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
adhesive
recording head
ink jet
jet recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31616594A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirozo Matsumoto
浩造 松本
Taku Umegaki
卓 梅垣
Katsuhiko Yoshihara
克彦 吉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP31616594A priority Critical patent/JPH08169108A/ja
Publication of JPH08169108A publication Critical patent/JPH08169108A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐高温高湿実験と耐久実験において、圧電素子
と振動板の接着部の亀裂発生と、インク噴射の速度低下
を防止する。 【構成】インクノズル2とインク絞り3bに連通する加
圧室4が加工されている基板1と、接着剤10にて圧電
素子7が接着されている振動板6が接合されているイン
クジェット記録ヘッドにおいて、接着剤は、弾性率が1
90〜350kg/mm2 でガラス転移温度が55〜7
0℃である熱硬化性エポキシ樹脂にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インクジェット記録
ヘッドにおける振動板と圧電素子の接着部の耐高温高湿
性と耐久性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】この発明に関するインクジェット記録ヘ
ッドは構成が簡単で故障が少ないためプリンタやファク
スなどの機器に広く用いられている。多種のインクジェ
ット記録ヘッドの中で、振動板に接着させた圧電素子に
パルス電圧をかけて変形させ、振動板を内側にそらせて
インクを噴射させる方式は寿命が半永久で有り、ランニ
ングコストが安く今後の伸展が期待されている。
【0003】図1は、この記録ヘッドの分解斜視図で、
基板1にインク溜め5,インク絞り3b,インク加圧室
4,インク通路3a,およびインクノズル2が加工され
ており、この基板1の上面に、圧電素子7が接着剤10
で接着されていてインク供給孔8付きの導電性の振動板
6が接合されて、インクの流路を形成する。この内部に
インクを充満させて、図示しない手段で圧電素子7にパ
ルス電圧を加えると、圧電素子は内部に振動板6を変形
させてインクの圧力を上げ、インク絞り3bによってイ
ンク溜め5への流出はほとんど無く、インクノズル2か
らインクが噴射される。
【0004】図2は電極層9が表面に形成されている絶
縁性振動板6aと接着剤10にて接着されている圧電素
子7の断面図であって、接着剤10はエポキシ樹脂を用い
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この記録ヘッドの仕様
として、最近、温度が5〜35℃で湿度が20〜85%
RHの状態での使用と、23℃で50%RHにおけるパ
ルス電圧の20億回連続印加に耐えることが要求され始
めている。従来の技術で述べた普通の接着剤を用いてこ
の仕様に耐えるかの実験をすると、接着部に亀裂が発生
し、このためインク噴射速度が低下したりするものがあ
った。
【0006】この発明の課題は、上記の使用条件でもこ
の接着部の亀裂やインク噴射の速度低下を皆無にして、
信頼性の高いインクジェット記録ヘッドを提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、導電性が有
る振動板に接着した圧電素子によってインクをノズルか
ら噴射させる記録ヘッドにおいて、接着剤は弾性率が1
90〜350kg/mm2 でガラス転移温度が55〜7
0℃の熱硬化のエポキシ接着剤であり、また、この接着
剤は、硬化剤を酸無水物系エポキシ樹脂とすることであ
る。
【0008】
【作用】この発明によれば、各種の実験によって接着部
の亀裂発生やインク噴射の速度低下は弾性率とガラス転
移温度に関係すると判明した。ここで、弾性率とは応力
と歪みの比であり、ガラス転移温度とは、低温にて固体
であり超えると軟化する温度である。
【0009】接着剤の弾性率は、低いと圧電素子の変形
を吸収してしまうためインク速度がおそくなる。また、
高いと接着剤の硬化時の収縮による残留応力が高くな
り、更に、硬くて脆いため繰り返し応力に耐えられなく
なる。そして、ガラス転移温度が低いと吸湿量が多くな
って軟弱化し、高いと硬化時の収縮時の残留応力が大と
なって亀裂が発生しやすくなる。
【0010】また、カルボン酸の無水酸であって、酸化
アシルとも呼ぶ酸無水物系の硬化剤は、アンモニアNH
3 の水素原子を炭化水素基Rで置換した化合物であるア
ミン系と比べて、接着剤の架橋密度が低いため靱性が高
く、かつ、特性の経時低下が少ない。
【0011】
【実施例】ここでは、弾性率とガラス転移温度の値の特
定化について述べる。主剤はすべてエポキシ樹脂であ
り、他の実験結果の考察に基づき3種の接着剤を表1の
ように選定して試料を作成した。振動板の材質はガラス
であり、その表面には電極として導電性金属酸化膜が形
成してあり、これに貼着する圧電素子の寸法は幅が1.5m
m,長さが3mm,厚さが0.15mmである。
【0012】
【表1】 実験のサンプルは1枚に24ケの圧電素子が接着されて
いるものを各条件毎に10枚用いた。
【0013】高温高湿実験は、45℃にて90%RHと
条件を厳しくした恒温恒湿槽に入れてから16時間直後
に、紙のA4判一枚をいわゆるべた塗りとする7900
0回の下記のパルス電圧を印加後に目視検査とインク速
度測定をした。 パルス電圧;電圧はDC100V,幅は50μs,周波
数は4kHz。 実験に用いた試料の特性とこれらの結果の一例を表1の
試料番号に対応させて表2に示す。ここで、亀裂発生と
は圧電素子1ケ毎に接着部の目視検査で亀裂が1ケ所で
も生じているものであって、全面剥離では無い。また、
平均インク速度とは、専用の速度計を用い、全面剥離し
た圧電素子が無かったため、条件毎に全圧電素子の値を
平均した。
【0014】その結果、実験番号1は良好であり、番号
2はインク速度の低下が著しく、番号3は亀裂の発生率
が極めて高かった。
【0015】
【表2】 また、硬化剤や配合比を変え、また、試料数を半減させ
た同様の他の実験よって得られた亀裂発生のデータを図
3に、表2の実験番号1の値と共に示す。
【0016】耐久実験は、23℃の50%RHにて前記
と同一のパルス電圧を20億回印加後に目視検査とイン
ク速度測定をした。サンプルは前記と同一の3種で、数
は条件毎に5枚用いた。その結果、剥離したものは無
く、亀裂発生率と平均インク速度は下記のとおりで、実
験番号1が良好であった。番号1は0%,12.0m/s
で、番号2は10%,6.6m/s 、番号3は44%,
7.6m/s 。
【0017】これらにより、請求項1の特性値にすると
接着部の亀裂発生やインク速度低下がないことが判明し
た。更に、接着剤の硬化剤にアミン系を用いて請求項1
の特性値に入るように工夫しても同様な結果が得られ
る。
【0018】
【発明の効果】この発明によれば、圧電素子を振動板に
接着する接着剤の二つの特性値範囲を特定化して、高温
高湿に耐え、かつ、耐久性に優れて高信頼のインクジェ
ット記録ヘッドとこの記録機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録ヘッドの構成斜視図
【図2】振動板と圧電素子の接着状態の断面図
【図3】圧電素子の接着部の耐高温高湿特性図
【符号の説明】
1 基板 6 振動板 7 圧電素子 10 接着剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性が有る振動板に接着した圧電素子に
    よってインクをノズルから噴射させる記録ヘッドにおい
    て、 接着剤は、弾性率が190〜350kg/mm2 でガラ
    ス転移温度が55〜70℃の熱硬化性エポキシ接着剤で
    あることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、 接着剤は、硬化剤を酸無水物系エポキシ樹脂とすること
    を特徴とするインクジェット記録ヘッド。
JP31616594A 1994-12-20 1994-12-20 インクジェット記録ヘッド Pending JPH08169108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31616594A JPH08169108A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 インクジェット記録ヘッド

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JP31616594A JPH08169108A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 インクジェット記録ヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08169108A true JPH08169108A (ja) 1996-07-02

Family

ID=18074014

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31616594A Pending JPH08169108A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 インクジェット記録ヘッド

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JP (1) JPH08169108A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123519A (ja) * 2004-09-30 2006-05-18 Brother Ind Ltd インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法

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JP2006123519A (ja) * 2004-09-30 2006-05-18 Brother Ind Ltd インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法

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