JPH08168629A - 折りたたみ式フイルターユニット - Google Patents

折りたたみ式フイルターユニット

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JPH08168629A
JPH08168629A JP33333594A JP33333594A JPH08168629A JP H08168629 A JPH08168629 A JP H08168629A JP 33333594 A JP33333594 A JP 33333594A JP 33333594 A JP33333594 A JP 33333594A JP H08168629 A JPH08168629 A JP H08168629A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、折りたたみフイルターの気密が
容易かつ確実に得られ、ろ材の濾過性能を達成する厚み
から生ずる以上の強度を有することなく折りたたみろ材
の形状を維持できる折りたたみ式フイルターユニットの
提供。 【構成】 上下のはめ合わせにより形成する合成樹脂製
のケーシングのそれぞれ両側壁内側に隣接するクシ歯状
突起部と、この一方又は上下の突起部両側頂点を一部ま
たは全部を橋かけした構造を上下ケーシングにかみ合う
ような構造とし、橋掛部及びクシ歯突起部でフイルター
を保型するものであり、かつフイルターの気密はろ材ひ
だ筋両端部をクシ歯状突起部厚さのほぼ中央に一方のケ
ーシングにはクシ歯状に沿って連続した気密用突起筋を
設け、他方のケーシングにはこの気密用突起筋とかみ合
うようなクシ歯状に沿って連続した気密用溝を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主としてフイルター
表面で粉塵を捕集する折りたたみ式フイルターユニット
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粉じん捕集フイルターには、フイ
ルター表面捕集をする機構のものと、フイルター層全体
で捕集する機構のものがある。
【0003】一般に、実用上空気浄化用のフイルターと
しては、限られた容積のケース内にフイルターをはめ込
んで使用するため、その捕集性能は通気抵抗とフイルタ
ー面積に関係する。そして、一つのフイルターで可能な
限り多量の粉じんを捕集できることが要請される。そこ
で、ろ材をプリーツ状に折り込んでフイルター表面積を
大きくし、通気抵抗を低く、粉じん捕集量を多くする。
【0004】粉じんは、粒子の大きいものから、小さい
ものまであるが、サブミクロンオーダの粒子をろ過する
には、通気抵抗が大きい1ミクロンオーダの繊維で構成
したフイルターを必要とする。そこで、1ミクロンオー
ダの繊維フイルターをプリーツ状に折りたたんでフイル
ター表面積を大きくし、そのプリーツ状に折りたたんだ
ろ材をケースに入れて使用する場合、通気抵抗による風
圧と、機械的振動その他に耐えるフイルター保形強度が
必要となる。
【0005】折りたたみ式フイルターに用いるろ材の強
度については、一般的に機械的強度が弱く、これを解決
するために強度補強材の追加、ろ材の厚さ増加等の手法
が行われている。
【0006】従来の折りたたみフイルターのろ材とケー
シングの気密を得るには、ろ材の特徴から非常に面倒な
工程により製造されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の折りたたみ
式フイルターに用いるろ材について実施される強度補強
材の追加、ろ材の厚さ増加等の手法は、強度は増すが捕
集性能の低下、通気抵抗の増加、形状の大型化及びコス
トのアップにつながり、マイナスの条件が増加するもの
である。この発明は、ろ材に強度増加の手法を施すこと
なく、ケーシングの形状でフイルターの強度をもたせよ
うとするものである。
【0008】前記のように従来の折りたたみフイルター
において、良好な気密特性を得るには、ろ材とケーシン
グとの接合を、ろ材のひだ筋が非常に複雑な形状になっ
ているため、手間と時間のかかるシリコン又はホットメ
ルト等の接着剤で行っている。この発明は、この接着工
程を無くし、簡易、短時間に終了する工程により製造し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、上下のはめ合わせにより形成する合成
樹脂製のケーシングにクシ歯状突起部を形成し、このク
シ歯状突起部でろ材のひだ筋の両端部を挟みこみ、その
中間は突起部頂点より一部または全部を橋掛支部で支え
る構造とし、ケーシングに気密用の突起筋とこれにはめ
合わす溝筋を設け、ろ材の周囲を所要の圧力で狭持して
なる折りたたみ式フイルターユニットにある。
【0010】上部ケーシングのフイルター孔の外方の連
接面に、フイルター孔を間に、互に対向し、かつ連接面
とフイルター孔の内径面に開口する上部クシ歯状突起部
を所要の間隔で列に形成し、下部ケーシングのフイルタ
ー孔の外方の連接面に、フイルター孔を間に、互に対向
し、かつ連接面とフイルター孔の内径面に開口する下部
クシ歯状突起部を所要の間隔で列に形成し、上部ケーシ
ングまたは下部ケーシングの一方または両方において、
フイルター孔を横断する中間クシ歯状突起部を設け、上
部ケーシングおよび下部ケーシングの連接面に、上部ク
シ歯状突起部および下部クシ歯状突起部を含めて互に噛
み合う気密用突起筋と気密用溝とを形成してなる折りた
たみ式フイルターユニットとしてもよいものである。
【0011】上部ケーシングのフイルター孔の外方の連
接面に、フイルター孔を間に、互に対向し、かつ連接面
とフイルター孔の内径面に開口する上部クシ歯状突起部
を所要の間隔で列に形成し、下部ケーシングのフイルタ
ー孔の外方の連接面に、フイルター孔を間に、互に対向
し、かつ連接面とフイルター孔の内径面に開口する下部
クシ歯状突起部を所要の間隔で列に形成し、上部ケーシ
ングまたは下部ケーシングの一方または両方において、
下部クシ歯状突起部にフイルター孔を横断する橋掛支部
を差し渡し形成し、上部ケーシングおよび下部ケーシン
グの連接面に、上部クシ歯状突起部および下部クシ歯状
突起部を含めて互に噛み合う気密用突起筋と気密用溝と
を形成してなる折りたたみ式フイルターユニットとして
もよいものである。
【0012】上記橋掛支部を上部クシ歯状突起部および
下部クシ歯状突起部の一方または両方に片持型橋掛支部
に形成してもよいものである。
【0013】上記中間クシ歯状突起部に片持型橋掛支部
または差し渡し型橋掛支部を設けてもよいものである。
【0014】上記ケーシングと下部ケーシングとにおけ
る中間クシ歯状突起部または橋掛支部を同一位置に対応
し、或いは互に齟齬させてもよいものである。
【0015】
【作用】この発明折りたたみ式フイルターユニットは、
前述のように構成されるから、ろ材の折り部を支え、ス
ペーサーの作用があり、ろ材を全体的に十分な強度に有
しせしめる。
【0016】また気密用突起筋とこれにはめ合わす溝筋
から、気密特性が従来の点から面になり、より確実な気
密を得る。
【0017】
【実施例】次にこの発明折りたたみ式フイルターユニッ
ト1を第1の実施例である図1および図2の図面により
説明すると、ケーシング10は、図面上から上部ケーシ
ング11と下部ケーシング12から構成し、上部ケーシ
ング11のフイルター孔13の外方の連接面13aに、
フイルター孔13を間に、互に対向し、かつ連接面13
aとフイルター孔13の内径面に開口する上部クシ歯状
突起部14、14…が所要の間隔で列に形成し、下部ケ
ーシング12のフイルター孔15の外方の連接面15a
に、同じくフイルター孔15を間に、互に対向し、かつ
連接面15aとフイルター孔15の内径面に開口する下
部クシ歯状突起部16、16…を所要の間隔で列に形成
し、下部ケーシング12の下部クシ歯状突起部16、1
6にフイルター孔15を横断する橋掛支部17を差し渡
し形成し、上部ケーシング11の連接面13aに、上部
クシ歯状突起部14、14を含めて気密用突起筋受溝筋
19を形成し、下部ケーシング12の連接面15aに、
下部クシ歯状突起部16、16を含めて気密用突起筋1
8を形成する。
【0018】前記上部ケーシング11の上部クシ歯状突
起部14は、上部クシ歯状突起14aと上部クシ歯状溝
14bとから構成し、前記下部ケーシング12の下部ク
シ歯状突起部16も、同じく下部クシ歯状突起16aと
下部クシ歯状溝16bとから構成する。そしてその上部
ケーシング11の上部クシ歯状突起部14と下部ケーシ
ング12の下部クシ歯状突起部16との噛み合いにより
折りたたみ円形ろ材20を支持すると共に、上部ケーシ
ング11の連接面13aおよび上部クシ歯状突起部14
における気密用突起筋受溝筋19と、下部ケーシング1
2の連接面15aおよび下部クシ歯状突起部16の気密
用突起筋18とによりその折りたたみ円形ろ材20を気
密に挟持し、フイルター孔13、15を通る気体を濾過
するものである。
【0019】次に第2の実施例を図3〜図9の図面によ
り説明すると、ケーシング21は、図面上から上部ケー
シング22と下部ケーシング23から構成し、上部ケー
シング22のフイルター孔13、連接面13a、上部ク
シ歯状突起部14、下部ケーシング23のフイルター孔
15、連接面15a、下部クシ歯状突起部16を第1の
実施例と同様に形成し、また上部ケーシング22の連接
面13a、上部クシ歯状突起部14、14に気密用突起
筋受溝筋19を形成し、下部ケーシング23の連接面1
5aに、下部クシ歯状突起部16に気密用突起筋18を
形成していることも同様である。
【0020】前記上部ケーシング22の上部クシ歯状突
起部14は、第1の実施例と同様に、上部クシ歯状突起
14aと上部クシ歯状溝14bとから構成し、下部クシ
歯状突起部16も、同じく下部クシ歯状突起16aと下
部クシ歯状溝16bとから構成している。そして下部ケ
ーシング23の下部クシ歯状突起部16、16にフイル
ター孔15を横断する橋掛支部17が差し渡して形成す
ることも同様である。
【0021】この第2の実施例の図3〜図9では、上部
ケーシング22および下部ケーシング23において、フ
イルター孔13、15を横断する中間クシ歯状突起部2
4を設けており、中間クシ歯状突起24aと中間クシ歯
状溝24bとから構成するが、下部ケーシング23のも
のは、そのクシ歯状突起24aの上端において橋掛支部
17と一体に接続して支持する。
【0022】上記上部ケーシング11、22、下部ケー
シング12、23の区別は、説明上の区分けであって、
取付け位置或いは配置位置を特定するものではない。
【0023】気密用突起筋18は下部ケーシング12、
23に、気密用突起筋受溝筋19は上部ケーシング1
1、22に限定して設けるというものではない。
【0024】橋掛支部17についても、上部ケーシング
11、22の上部クシ歯状突起部14に橋掛支部17を
設けてもよいものである。またこの橋掛支部17は、上
部クシ歯状突起部14、下部クシ歯状突起部16の全部
に設ける必要はなく、一つ置き或いは二つ置きその他に
設けてもよいものである。
【0025】前記橋掛支部17は、図10に示すよう
に、上部クシ歯状突起部14、下部クシ歯状突起部16
に片持型橋掛支部17aを形成しても、また図11に示
すように、中間クシ歯状突起部24に片持型橋掛支部1
7bを形成しても、さらに図12に示すように、差し渡
し型橋掛支部17cを形成してもよいものである。
【0026】上部ケーシング11、22と下部ケーシン
グ12、23とでは、互に同一位置に対応し、或いは互
に齟齬させてもよいものである。
【0027】この発明の実施例は、上述のように構成さ
れるから、折りたたみ、例えば、円形に抜かれた折りた
たみ円形ろ材を上部ケーシングおよび下部ケーシングで
挟み込み、この時、勿論ろ材の凹凸を上部ケーシングの
上部クシ歯状突起部と下部ケーシングの下部クシ歯状突
起部に合わせて挟み込んでいる。
【0028】またフイルターの気密は、上部クシ歯状突
起部を囲む上部ケーシングの気密用突起筋と、下部ケー
シングの下部クシ歯状突起部を囲む気密用突起筋受溝筋
によりろ材の周縁の近くを挟み込んで気密を得るもので
ある。またこの時、下部クシ歯状突起部の左右の頂点を
つなげた橋掛支部により折りたたみ円形ろ材を補強して
形状を維持するため、ろ材自身に強度を必要としない。
【0029】
【発明の効果】この発明は、以上のようになるから、下
記の大きな利点がある。 (1)折りたたみフイルターの気密を容易かつ確実に得
る。 (2)フイルターに必要以上の強度を有することなく折
りたたみフイルターの形状を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明折りたたみ式フイルターユニットの第
1の実施例を示す一部省略組立横断面図である。
【図2】同じくその分解部品配列斜視図である。
【図3】同じくその第2の実施例を示す一部省略組立横
断面図である。
【図4】同じくその第2の実施例の上部ケーシングの連
接内面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う横断端面図である。
【図6】図4のB−B線に沿う横断端面図である。
【図7】同じくその第2の実施例の下部ケーシングの連
接内面図である。
【図8】図7のC−C線に沿う横断端面図である。
【図9】図7のD−D線に沿う横断端面図である。
【図10】片持型橋掛支部を上部クシ歯状突起または下
部クシ歯状突起に設ける他の実施例を示す部分側面図で
ある。
【図11】同じく片持型橋掛支部を中間クシ歯状突起部
に設ける他の実施例を示す部分側面図である。
【図12】差し渡し型橋掛支部を中間クシ歯状突起部に
設ける他の実施例を示す部分側面図である。
【符号の説明】
1 折りたたみ式フイルターユニット 10 ケーシング 11 上部ケーシング 12 下部ケーシング 13 フイルター孔 13a 連接面 14 上部クシ歯状突起部 14a 上部クシ歯状突起 14b 上部クシ歯状溝 15 フイルター孔 15a 連接面 16 下部クシ歯状突起部 16a 下部クシ歯状突起 16b 下部クシ歯状溝 17 橋掛支部 18 気密用突起筋 19 気密用突起筋受溝筋 20 折りたたみ円形ろ材 21 ケーシング 22 上部ケーシング 23 下部ケーシング 24 中間クシ歯状突起部 24a 中間クシ歯状突起 24b 中間クシ歯状溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下のはめ合わせにより形成する合成樹
    脂製のケーシングのそれぞれ両側壁内側に隣接するクシ
    歯状突起部と、この一方又は上下の突起部両側頂点の一
    部または全部を橋かけした構造を上下ケーシングにかみ
    合うような構造とし、橋掛支部及びクシ歯突起部でフイ
    ルターを保形するものであり、かつフイルターの気密は
    ろ材ひだ筋両端部をクシ歯状突起部に、一方のケーシン
    グにはクシ歯状に沿って連続した気密用突起筋を設け、
    他方のケーシングにはこの突起筋とかみ合うようなクシ
    歯状に沿って連続した溝を設けた折りたたみ式フイルタ
    ーユニット。
  2. 【請求項2】 上下のはめ合わせにより形成する合成樹
    脂製のケーシングは、上部ケーシングと下部ケーシング
    から構成し、上部ケーシングのフイルター孔の外方の連
    接面に、フイルター孔を間に、互いに対向し、かつ連接
    面とフイルター孔の内径面に開口する上部クシ歯状突起
    部を所要の間隔で列に形成し、下部ケーシングのフイル
    ター孔の外方の連接面に、フイルター孔を間に、互に対
    向し、かつ連接面とフイルター孔の内径面に開口する下
    部クシ歯状突起部を所要の間隔で列に形成し、上部ケー
    シングまたは下部ケーシングの一方または両方におい
    て、フイルター孔を横断する中間クシ歯状突起部を設
    け、上部ケーシングおよび下部ケーシングの連接面に、
    上部クシ歯状突起部および下部クシ歯状突起部を含めて
    互に噛み合う気密用突起筋と気密用溝とを形成してなる
    折りたたみ式フイルターユニット。
  3. 【請求項3】 上下のはめ合わせにより形成する合成樹
    脂製のケーシングは、上部ケーシングと下部ケーシング
    から構成し、上部ケーシングのフイルター孔の外方の連
    接面に、フイルター孔を間に、互に対向し、かつ連接面
    とフイルター孔の内径面に開口する上部クシ歯状突起部
    を所要の間隔で列に形成し、下部ケーシングのフイルタ
    ー孔の外方の連接面に、フイルター孔を間に、互に対向
    し、かつ連接面とフイルター孔の内径面に開口する下部
    クシ歯状突起部を所要の間隔で列に形成し、上部ケーシ
    ングまたは下部ケーシングの一方または両方において、
    下部クシ歯状突起部にフイルター孔を横断する橋掛支部
    を差し渡して形成し、上部ケーシングおよび下部ケーシ
    ングの連接面に、上部クシ歯状突起部および下部クシ歯
    状突起部を含めて互に噛み合う気密用突起筋と気密用溝
    とを形成してなる折りたたみ式フイルターユニット。
  4. 【請求項4】 橋掛支部を上部クシ歯状突起部および下
    部クシ歯状突起部の一方または両方に片持型橋掛支部に
    形成してなる請求項1、請求項2または請求項3記載の
    折りたたみ式フイルターユニット。
  5. 【請求項5】 中間クシ歯状突起部に片持型橋掛支部ま
    たは差し渡し型橋掛支部を設けてなる請求項1、請求項
    2、請求項3または請求項4記載の折りたたみ式フイル
    ターユニット。
  6. 【請求項6】 上部ケーシングと下部ケーシングとにお
    ける中間クシ歯状突起部または橋掛支部を同一位置に対
    応し、或いは互に齟齬させてなる請求項1、請求項2、
    請求項3、請求項4または請求項5記載の折りたたみ式
    フイルターユニット。
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