JPH08167733A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

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JPH08167733A
JPH08167733A JP33300094A JP33300094A JPH08167733A JP H08167733 A JPH08167733 A JP H08167733A JP 33300094 A JP33300094 A JP 33300094A JP 33300094 A JP33300094 A JP 33300094A JP H08167733 A JPH08167733 A JP H08167733A
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JP
Japan
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light emitting
semiconductor
layer
light
side electrode
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JP33300094A
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English (en)
Inventor
Hideki Nozaki
秀樹 野崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 素子の側面から発生する光を減少させる発光
効率の高い半導体発光素子を提供する。 【構成】 半導体発光素子は、n型GaAs半導体基板
1と、この上に形成された複数の半導体層から構成され
た発光層30と、前記発光層の上に形成された光取り出
し電極7とを備え、前記積層された複数の半導体層の側
面又はこの側面及び前記発光層の前記光取り出し電極が
形成されている面の1部に発光エネルギーより小さい禁
制帯幅を有し、且つ高抵抗なGaAs半導体層13を備
えている。また、発光層と電極7との間には電流拡散層
5が介在されている。発光層はクラッド層2、活性層
(n−InGaAlP)3、クラッド層4の積層体から
なる。半導体発光素子の素子側面を被覆する高抵抗Ga
As半導体層を通して電流がリークすることなく側面か
らの光を吸収し、側面光の発光を大幅に減じることがで
きる。また、側面光の減少により光の指向性が良くなっ
たので、従来素子の側面に配置していた反射板を省略す
る事ができるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、側面光を大幅に減少さ
せた半導体発光素子に関し、とくに屋内、屋外の情報表
示板、自動車のストップランプ、信号機、カメラのオー
トフォーカス用光源などに使用される半導体発光素子に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体結晶を用いた発光素子としては、
発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)、レ
ーザダイオード(LD:Laser Diode)、エレクトロルミ
ネセンス(EL:Electro-Luminescence) 等が知られて
いる。前二者は半導体接合に準方向電圧をかけ、少数キ
ャリアを注入して接合部で多数キャリアとの再結合を起
こし、このとき放出される光を利用する素子である。エ
レクトロルミネセンスは結晶体に電界を加えたときに発
光する現象である。印加電圧としては直流、交流いづれ
でも可能である。これら半導体発光素子の中でも発光ダ
イオードは、屋内や駅構内用情報表示板、道路表示用情
報板、自動車のストップランプ、信号機、カメラのオー
トフォーカス用光源等に使用されている。このような分
野に使用されるLEDとしては次のようなものがある。
【0003】まず、可視光を発光するInGaAlP系
LEDが有る。また、赤色発光素子としては、ピーク波
長が630nm程度のGaAsP赤色LED及びピーク
波長が660nm程度のGaAlAs赤色LEDがあ
り、橙色LED発光素子としては、ピーク波長が610
nm程度のGaAsP橙色LEDがある。黄色発光素子
としては、ピーク波長が590nm程度のGaAsAl
P黄色LEDがあり、さらに緑色発光素子としては、ピ
ーク波長が565nm程度のGaP緑色LEDがある。
なお、半導体発光素子を形成する主な手段としては、厚
膜形成法として周知のエピタキシャル結晶成長法である
気相成長法(VPE)や液相成長法(LPE)が知られ
ており、VPEは、GaAsPの形成に適しており、L
PEはGaAlAs、GaP等の形成に適している。そ
の他にも有機金属を用いたVPE(MOVPE:Metal
Organic Vapor Phase Epitaxy)、MOCVDやMBE(M
olecularBeam Epitaxy)などの方法が知られている。
【0004】図16を参照して従来技術を説明する。こ
の発光素子は、可視光を発光するInGaAlP系LE
Dである。半導体基板1には、例えば、不純物濃度が3
×1018cm-3程度のn−GaAs半導体基板を用い
る。この半導体基板1の上に、MOCVD法により、厚
さ0.6μmのn−In0.5 (Ga1-x Alx 0.5
クラッド層2、厚さ0.3μmのn−In0.5 (Ga
1-y Aly 0.5 P活性層3及び厚さ0.6μmのp−
In0.5 (Ga1-z Alz 0.5 Pクラッド層4からな
る発光層30を順次成長させる。続いて、厚さ7.0μ
mのp−Ga1-w Alw As電流拡散層5を成長させ
る。次に、半導体基板1の裏面全面にAu−Geからな
るn側電極6を形成し、さらに、電流拡散層5の中央部
分にAu−Znなどからなるp側電極7を形成する。こ
の発光素子は、半導体ウェーハに複数の素子を形成し、
これら素子を素子毎にフルダイスを行い、各素子毎の半
導体チップを形成して1チップに1素子が含まれてい
る。
【0005】図17は、カメラのオートフォーカス用光
源等に使用されるGaAlAs系赤外LEDであり、半
導体ウェーハから切り出された半導体基板に複数の素子
が形成されているアレイ構造の素子である。p−GaA
s半導体基板8の主面に液相成長法によりn−GaAs
電流ブロック層9を成長させる。この電流ブロック層9
は、PEP工程及びエッチング工程によってその中央部
分に穴を開ける。続いて、p−Ga0.7 Al0.3 Asク
ラッド層10、n−GaAs活性層11、n−Ga0.7
Al0.3 Asクラッド層12を液相成長により順次積層
形成し、半導体基板8の裏面上にp側電極7、n−Ga
0.7 Al0.3 Asクラッド層12上にn側電極6を形成
する。次に、液相成長により半導体基板上に形成した各
半導体層を素子毎に分離する。そのため、半導体ウェー
ハを構成する半導体基板上の各半導体層は、p−GaA
s半導体基板に達するハーフダイスを行い、1素子づつ
に発光層を独立させる。次に、例えば、図17に示すよ
うに3素子毎にフルダイスを行って1チップに独立させ
て工程を終了させる。1チップに3素子が形成されてい
るこの発光素子は、p側電極7は各素子に共通している
が、n側電極6は、各素子に独立した電極とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上、従来の半導体発
光素子において、とくにInGaAlP系LEDは、I
nGaAlP結晶が電気抵抗が比較的大きく、そのため
電流拡散層を設けても電流の拡がりが十分とはいえなか
った。したがって、素子中央部での発光が支配的になっ
ていた。その結果、発光された光が素子側面に伝わる間
に活性層での自己吸収が起こり、素子側面から発光光よ
り長波長の光が取り出されてしまう。発光素子が形成さ
れているチップは、通常その側面に対向するように反射
板が配置されているが、側面から発光する側面光も、こ
の反射板で反射されて素子の発光方向に発光される。と
ころが、側面光は、発光光より長波長なので、例えば、
発光素子が黄色発光する場合に、側面光は橙色であるこ
とがあり、結果として所期の色を発光することが出来な
い場合も発生する。
【0007】また、素子アレイから構成されるカメラの
オートフォーカス用光源として用いられるGaAlAs
系赤外LEDでは、セグメントの側面が隣のセグメント
に当たって表面に光が取り出されることがあり、この光
がノイズを発生させる原因となることがある。本発明
は、このような事情によりなされたものであり、素子の
側面から発生する光を減少させる発光効率の高い半導体
発光素子を提供することを目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体発光素
子の素子側面を発光エネルギーより小さな禁制帯幅を有
する高抵抗な半導体層で被覆することを特徴としてい
る。すなわち、本発明の半導体発光素子は、半導体基板
と、前記半導体基板上に形成された複数の半導体層から
構成された発光層と、前記発光層の上に形成された光取
り出し側電極とを備え、前記積層された複数の半導体層
の側面又はこの側面及び前記発光層の前記光取り出し側
電極が形成されている面の1部に発光エネルギーより小
さい禁制帯幅を有し、且つ高抵抗な半導体層を備えてい
ることを第1の特徴とする。
【0009】また、半導体基板と、前記半導体基板上に
形成された複数の半導体層から構成された発光層と、前
記発光層の上に形成された電流拡散層と、前記電流拡散
層の上に形成された光取り出し側電極とを備え、前記積
層された発光層、電流拡散層の側面又はこれらの側面及
び前記電流拡散層の前記光取り出し側電極が形成されて
いる面の1部に発光エネルギーより小さい禁制帯幅を有
し、且つ高抵抗な半導体層を備えていることを第2の特
徴とする。前記半導体基板上には複数の半導体発光素子
が形成され、この素子間は互いに分離されているように
しても良い。前記発光エネルギーより小さい禁制帯幅を
有し、且つ高抵抗な半導体層上には、光遮蔽層が形成さ
れこの光遮蔽層と前記半導体層との間にこれらの合金層
が形成されているようにしても良い。前記発光層の下又
は上に形成され、前記光取り出し側電極の下に配置され
た電流ブロック層を備えているようにしても良い。
【0010】
【作用】半導体発光素子の素子側面を被覆する高抵抗G
aAs半導体層を通して電流がリークすることなく側面
からの光を吸収し、側面光の発光を大幅に減じることが
できる。さらに前記半導体層の上に形成された光遮蔽層
は、光吸収の効果をさらに高めることができる。また側
面光の減少により光の指向性が良くなったので、従来素
子の側面に配置していた反射板を省略する事ができるよ
うになった。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。まず、図1乃至図7を参照して第1の実施例を説
明する。図1は、1チップに1つの素子が形成されたI
nGaAlP系LEDの断面図である。半導体基板には
n−GaAs半導体基板1を用い、この半導体基板1上
にn−In0.5 ( Ga0.3 Al0.7 ) 0.5 Pクラッド層
2、n−In0.5 ( Ga0.72Al0.28) 0.5 P活性層
3、p−In0.5 ( Ga0.3 Al0.7 ) 0.5 Pクラッド
層4及びp−Ga 0.3 Al0.7 As電流拡散層5の複数
の半導体層が積層形成されている。さらにこの積層され
た半導体層の側面には、高抵抗のGaAs半導体層13
が形成されている。n−GaAs半導体基板1の裏面全
面にはn側電極6、電流拡散層5の上にはp側電極7が
形成されている。この高抵抗半導体層13を形成するこ
とによって、側面光の発光素子に設けられた光取り出し
面からの光出力に対する光出力比は著しく減少する。
【0012】次に、図2乃至図7の製造工程断面図を参
照して図1に示す半導体発光素子の製造方法について説
明する。この発光素子は、可視光を発光するInGaA
lP系LEDである。半導体ウェーハを構成する半導体
基板1には、例えば、不純物濃度が3×1018cm-3
度のn−GaAs半導体基板を用いる。この半導体基板
1の上に、MOCVD法により、厚さ0.6μmのn−
In0.5 ( Ga0.3 Al0.7 ) 0.5 Pクラッド層2、厚
さ0.3μmのn−In0.5 ( Ga0.72Al0.28) 0.5
P活性層3及び厚さ0.6μmのp−In0.5 ( Ga
0.3 Al0.7 ) 0.5 Pクラッド層4から構成された発光
層30を順次結晶成長させる。つづいて、厚さ7.0μ
mのp−Ga0.3 Al0.7 As電流拡散層5を積層成長
させる(図2)。次に、SiO2 膜14を電流拡散層5
の全面にCVD(Chemical Vapor Deposition) 法などに
より形成する。このSiO2 膜14は、PEP(Photo E
ngraving Process) 工程によりパターニングされる(図
3)。次に、このパターニングされたSiO2 膜14を
マスクとして、RIE(Reactive Ion Etching)又はBr
系などのウエットエッチング等の方法により積層された
半導体層を半導体基板1に達するまでエッチングを行
い、SiO2 膜14に被覆された複数のメサ部を形成す
る(図4)。
【0013】次に、例えば、MOCVD(Metal Organic
CVD) などによりキャリア濃度1×1015/cm3
高抵抗GaAs半導体層13を積層された半導体層の側
面に成長させる。このときSiO2 膜14は、マスクと
して作用するので、メサ部の上面には高抵抗GaAs半
導体層13が形成されない(図5)。次に、前記マスク
として用いられたSiO2 膜14を再度PEP工程によ
りパターニングして各メサ部の中央に電極形成領域の開
口を形成する。そして、この開口を含むSiO2 膜14
の上にp側電極(光取り出し側電極)7となるAuZn
膜を真空蒸着などにより1μm程度堆積させる。p側電
極7は、SiO2 膜14の開口内やSiO2 膜14の上
に形成される(図6)。次に、半導体基板1の裏面全面
に厚さ1μm程度のAuGeからなるn側電極(基板側
電極)6を真空蒸着などにより形成する。この様な半導
体ウェーハの積層された半導体層は、前記エッチングに
よりエッチング溝が形成され、このエッチング溝側壁に
は、高抵抗のGaAs半導体層13が被覆されており、
側面を高抵抗半導体層13に囲まれてメサ部が形成され
ている。そして、これらメサ部が各素子を構成してい
る。
【0014】電流拡散層5上に形成されたSiO2 膜1
4は、その上に形成されたp側電極7と共に取り除く。
SiO2 膜14の開口に形成されたp側電極7は、電極
としてそのまま電流拡散層5上に配置されている。次
に、熱処理を施すことによってn側電極6及びp側電極
7をそれぞれ半導体基板1及び電流拡散層5にオーミッ
クコンタクトさせる。次に、半導体ウェーハをダイシン
グもしくはブレーキィングして、1素子毎のチップを複
数切り出す(図7)。図1は、半導体ウェーハから切り
出された1素子が形成された半導体発光素子のチップ断
面図である。次に、図8を参照して第2の実施例を説明
する。図は、半導体発光素子のチップ断面図と、この断
面図の高抵抗GaAs半導体層が形成された部分Aの拡
大断面図である。この実施例の半導体発光素子は、In
GaAlP系LEDであり、第1の実施例と同じ様に1
素子が1チップに形成されている。半導体基板には、n
−GaAs半導体基板1を用い、この半導体基板1上
に、n−In0.5 ( Ga0.3 Al0.7 ) 0.5 Pクラッド
層2、n−In0.5 ( Ga0.72Al0.28) 0.5 P活性層
3、p−In0.5 ( Ga0.3 Al0.7 ) 0.5 Pクラッド
層4及びp−Ga0.3 Al0.7 As電流拡散層5の複数
の半導体層が積層形成されている。
【0015】さらに、この積層された半導体層の側面に
は、高抵抗GaAs半導体層13が形成されている。n
−GaAs半導体基板1の裏面全面には基板側電極とし
てAuGeからなるn側電極6が形成され、電流拡散層
5の上には光り取り出し側電極であるAuZnからなる
p側電極7が形成されている。電極の膜厚は、いづれも
1μm程度である。この実施例では、さらに、高抵抗G
aAs半導体層13の上にAuなどの金属膜からなる光
遮蔽層15が形成されている。この光遮蔽層15は、高
抵抗GaAs半導体層13でブロックされる筈の側面光
が、この半導体層を漏れ出てきたときにこれが外部に漏
れるのを防止することができ、したがって、この半導体
層の作用を補うことができる。n側電極6およびp側電
極7は、熱処理を施されてそれぞれ半導体基板1及び電
流拡散層5にオーミックコンタクトされる。光遮蔽層1
5は、高抵抗GaAs半導体層13の上に真空蒸着によ
り0.01μm以上堆積され、さらに、これらは、例え
ば、窒素雰囲気中、400〜500℃、1〜2分の条件
で熱処理され、この熱処理によって高抵抗GaAs半導
体層13と光遮蔽層15との間には合金層16が形成さ
れる。
【0016】光遮蔽層15に用いられる光遮蔽材料に
は、Auの他に、AuZn、Ag、Crなどを用いるこ
とができる。とくに製造上の有利さから材料選択をすれ
ば、光取り出し側電極と同じものを用いるのが有利であ
る。このような材料を選択すれば、光遮蔽層15は、p
側電極が形成される工程と同じ工程で形成されるので工
程数を増やさずに形成される。例えば、AuZnを材料
とする場合について説明すると、AuZn膜を図6に示
すように電流拡散層5上のSiO2 膜14の上に堆積さ
せるだけでなく、半導体基板1上に積層された半導体層
側面の高抵抗GaAs半導体層13の上にも堆積させる
(図6参照)。ついで、これを熱処理することによりp
側電極7にオーミック性を持たせ、高抵抗GaAs半導
体層13と光遮蔽層15との間に合金層を形成する。こ
の様に電極と光遮蔽層とを同じ工程で形成する場合に
は、両者は同じ膜厚にしなければならない。電極の膜厚
は、1μm程度なので、この場合の光遮蔽層の膜厚は約
1μmになる。光遮蔽層の膜厚の好ましい範囲は、0.
01〜1.0μmである。
【0017】この高抵抗GaAs半導体層13及び光遮
蔽層15を形成することによって、側面光の光取り出し
側電極が形成された光取り出し面からの光出力に対する
光出力比は著しく減少する。図12に半導体発光素子の
チップ側面に形成した高抵抗GaAs半導体層13の作
用効果について説明する。図は、図8に示す半導体発光
素子における側面光の相対光出力の高抵抗GaAs半導
体層の膜厚依存性を示す特性図である。縦軸は、側面光
の相対光出力(100×側面光出力/発光出力)(%)
であり、横軸は、高抵抗GaAs半導体層の膜厚(μ
m)である。この図に示されているように高抵抗GaA
s半導体層の膜厚が0.2μm以上あれば、側面から発
光される側面光の出力は、この半導体発光素子の光出力
の10%以下となり、側面光は、高抵抗GaAs半導体
層ない従来に比較して大幅に減少する。この半導体発光
素子の発光波長は、590nm帯の黄色である。この高
抵抗GaAs半導体層の膜厚は、0.2〜1.0μmが
機械的強度の上からも適当である。
【0018】次に、図9及び図10を参照して第3の実
施例を説明する。図9は、半導体発光素子の断面図、図
10は、その平面図である。この実施例の半導体発光素
子はカメラのオートフォーカス用光源等に使用されるG
aAlAs系赤外LEDであり、半導体ウェーハから切
り出されたチップに複数の素子が形成されているアレイ
構造である。p−GaAs半導体基板8の主面に液相成
長法によりn−GaAs電流ブロック層9を成長させ
る。この電流ブロック層9は、PEP工程及びエッチン
グ工程によってその中央部分に穴を開ける。つづいて、
p−Ga0.7 Al0.3 Asクラッド層10、n−GaA
s活性層11、n−Ga0.7 Al0.3 Asクラッド層1
2を液相成長により順次積層形成する。半導体基板8の
裏面上には基板側電極であるAuZn系p側電極7、n
−Ga0.7 Al0.3 Asクラッド層12上に光取り出し
側電極であるAuGe系n側電極6を形成する。次に、
液相成長により半導体基板上に形成した各半導体層を素
子毎に分離する。そのため、半導体ウェーハを構成する
半導体基板上の各半導体層は、p−GaAs半導体基板
に達するハーフダイスを行い、1素子づつに発光層を独
立させる。
【0019】各素子の側面には高抵抗GaAs半導体層
13を形成し、この半導体層13はクラッド層12の表
面の周辺部にも延在するように形成する。そのためn側
電極6は、この周辺部に形成されず、また、クラッド層
12の中央部分は光取り出し部になるので電極は形成さ
れておらず、結局この電極の構造は、額縁状になってい
る。次に、素子毎にフルダイスを行って1チップに独立
させて工程を終了させる。この実施例では、3つの素子
から構成されており、各素子は分離溝18によって分離
されている。p側電極7は、各素子共通であるが、n側
電極6は、各素子毎に独立している。この高抵抗半導体
層13を形成することによって、側面光の発光素子に設
けられた光取り出し面からの光出力に対する光出力比は
著しく減少する。高抵抗GaAs半導体層13の上に光
遮蔽層を形成することもできる。
【0020】次に、図11を参照して第4の実施例を説
明する。図は、1チップに1つの素子が形成されたIn
GaAlP系LEDの断面図である。半導体基板には、
n−GaAs半導体基板1を用い、この半導体基板1上
に、n−In0.5 ( Ga0.3Al0.7 ) 0.5 Pクラッド
層2、n−In0.5 ( Ga0.72Al0.28) 0.5 P活性層
3、p−In0.5 ( Ga0.3 Al0.7 ) 0.5 Pクラッド
層4及びp−Ga0.3Al0.7 As電流拡散層5の複数
の半導体層が積層形成されている。さらに、この積層さ
れた半導体層の側面には、高抵抗のGaAs半導体層1
3が形成されている。n−GaAs半導体基板1の裏面
全面にはn側電極6、電流拡散層5の上にはp側電極7
が形成されている。この実施例では、クラッド層4の上
にn−InGaAlP電流ブロック層17を形成し、こ
の電流ブロック層17は、p側電極7の下に配するよう
にしている。この高抵抗半導体層13を形成することに
よって、側面光の発光素子に設けられた光取り出し面か
らの光出力に対する光出力比は著しく減少し、電流取り
出し効率が向上する。
【0021】次に、本発明の半導体発光素子を組込んだ
発光装置について説明する。図13はその発光装置の第
1の例である。半導体発光素子20には、第1の実施例
(図1参照)の半導体発光素子を用いる。半導体発光素
子20は、樹脂封止体25に垂直方向に植設されたCu
などのリードフレーム23の先端に設けられた素子搭載
部28に取り付けられている。半導体発光素子20のn
側電極6が素子搭載部28に接合されており、リードフ
レーム23は、一端がこのn側電極6と電気的に接続さ
れ、他端が樹脂封止体25の外部に露出している。この
樹脂封止体25は透明な、例えば、エポキシ樹脂などか
らなり、レンズ形状になっている部分26を有してい
る。この部分によって目的に応じた光の広がり角度が得
られるようになっている。半導体発光素子20の表面に
は、光取り出し側電極であるp側電極7が形成されてお
り、半導体発光素子20から発生した光は、光取り出し
面の垂直方向に向い、透明な樹脂封止体を通って外に発
光する。樹脂封止体25の中には、リードフレーム24
がリードフレーム23に対向して植設されており、その
一端はAuなどのボンディングワイヤ21に接続され、
他端は、樹脂封止体25の外部に露出している。
【0022】ボンディングワイヤ21の一端は、前述の
ようにリードフレーム24に接続されており、他端は半
導体発光素子20のp側電極7にボンディングされてい
る。半導体発光素子20の側面からの側面光が有効に発
光方向に進むように、半導体発光素子20の側面に対向
して金属などからなる反射板22を樹脂封止体25中に
配置している。この反射板22は、素子搭載部28に取
り付けられ、側面光がここで反射して発光方向と同じ方
向に進むようにしている。この反射板22は、リードフ
レームと同じ材料で形成され、Fe系合金を下地とし、
メッキを介してAgメッキが施されている。図14はそ
の発光装置の第2の例である。半導体発光素子20に
は、第1の実施例(図1参照)の半導体発光素子を用い
る。半導体発光素子20は、透明な半球状の樹脂封止体
25に垂直方向に植設されたCuなどのリードフレーム
23の先端に設けられた素子搭載部28に取り付けられ
ている。半導体発光素子20のn側電極6が素子搭載部
28に接合されており、リードフレーム23は、一端が
このn側電極6と電気的に接続され、他端が樹脂封止体
25の外部に露出している。半導体発光素子20の表面
には、光取り出し側電極であるp側電極7が形成されて
おり、半導体発光素子20から発生した光は、光取り出
し面の垂直方向に向い、樹脂封止体を通って外に発光す
る。
【0023】樹脂封止体25の中には、リードフレーム
24がリードフレーム23に対向して植設されており、
その一端は、Auなどののボンディングワイヤ21に接
続され、他端は、樹脂封止体25の外部に露出してい
る。ボンディングワイヤ21の一端は、前述のようにリ
ードフレーム24に接続されており、他端は、半導体発
光素子20のp側電極7にボンディングされている。こ
の第2の例では、反射板を用いない。本発明は、側面光
の発生を著しく減少させることがでるので、反射板がな
くても格別の特性劣化には繋がらず、むしろ反射板がな
いので構造が簡単になるという利点がある。図15は、
本発明の半導体発光素子の光取り出し側電極の平面図で
ある。例えば、図1に示すように半導体発光素子の電流
拡散層5の上にAuZn系のp側電極7が形成されてい
る。ここに図13〜図14に示すようなボンディングワ
イヤがボンディングされる。電極形状は、光取り出し面
の電極が形成されていない発光層の形状によって異な
り、中央部もしくは周辺部に円形や四角に形成される。
本発明は、半導体発光素子の半導体基板とクラッド層と
の間に光反射層を設けた半導体発光素子に適用すること
ができる。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成により、素
子の側面から発光される側面光を著しく減少させること
ができるので、指向性の良い半導体発光素子を提供する
ことができる。さらに光遮蔽層は、光吸収の効果をさら
に高めることができる。また、側面光の減少により光の
指向性が良くなったので、従来素子の側面に配置してい
た反射板を省略する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の半導体発光素子の断面
図。
【図2】第1の実施例の半導体発光素子の製造工程断面
図。
【図3】第1の実施例の半導体発光素子の製造工程断面
図。
【図4】第1の実施例の半導体発光素子の製造工程断面
図。
【図5】第1の実施例の半導体発光素子の製造工程断面
図。
【図6】第1の実施例の半導体発光素子の製造工程断面
図。
【図7】第1の実施例の半導体発光素子の製造工程断面
図。
【図8】第2の実施例の半導体発光素子の断面図。
【図9】第3の実施例の半導体発光素子の断面図。
【図10】第3の実施例の半導体発光素子の平面図。
【図11】第4の実施例の半導体発光素子の断面図。
【図12】本発明の半導体発光素子の特性図。
【図13】本発明の半導体発光素子を組込んだ発光装置
の断面図。
【図14】本発明の半導体発光素子を組込んだ発光装置
の断面図。
【図15】本発明の半導体発光素子に用いる電極を含む
半導体発光素子の断面図。
【図16】従来の半導体発光素子の断面図。
【図17】従来の半導体発光素子の断面図。
【符号の説明】
1 n型GaAs基板 2、4、10、12 クラッド層 3、11 活性層 5 電流拡散層 6 n側電極 7 p側電極 8 p側GaAs基板 9、17 電流ブロック層 13 高抵抗GaAs半導体層 14 SiO2 膜 15 光遮蔽層 16 合金層 18 分離溝 20 半導体発光素子 21 ボンディングワイヤ 22 反射板 23、24 リードフレーム 25 樹脂封止体 26 樹脂封止体のレンズ形状部分 28 素子搭載部 30 発光層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、前記半導体基板上に形成
    された複数の半導体層から構成された発光層と、 前記発光層の上に形成された光取り出し側電極とを備
    え、 前記積層された複数の半導体層の側面又はこの側面及び
    前記発光層の前記光取り出し側電極が形成されている面
    の1部に発光エネルギーより小さい禁制帯幅を有し、且
    つ高抵抗な半導体層を備えていることを特徴とする半導
    体発光素子。
  2. 【請求項2】 半導体基板と、 前記半導体基板上に形成された複数の半導体層から構成
    された発光層と、 前記発光層の上に形成された電流拡散層と、 前記電流拡散層の上に形成された光取り出し側電極とを
    備え、 前記積層された発光層、電流拡散層の側面又はこれらの
    側面及び前記電流拡散層の前記光取り出し側電極が形成
    されている面の1部に発光エネルギーより小さい禁制帯
    幅を有し、且つ高抵抗な半導体層を備えていることを特
    徴とする半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板上には複数の半導体発光
    素子が形成され、この素子間は互いに分離されているこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体発
    光素子。
  4. 【請求項4】 前記発光エネルギーより小さい禁制帯幅
    を有し、且つ高抵抗な半導体層上には、光遮蔽層が形成
    されこの光遮蔽層と前記半導体層との間にこれらの合金
    層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 前記発光層の下又は上に形成され、前記
    光取り出し側電極の下に配置された電流ブロック層を備
    えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいづ
    れかに記載の半導体発光素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6952025B2 (en) 2000-06-08 2005-10-04 Showa Denko K.K. Semiconductor light-emitting device

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