JPH08167390A - 鞍型偏向コイルおよびその製造方法 - Google Patents
鞍型偏向コイルおよびその製造方法Info
- Publication number
- JPH08167390A JPH08167390A JP30852394A JP30852394A JPH08167390A JP H08167390 A JPH08167390 A JP H08167390A JP 30852394 A JP30852394 A JP 30852394A JP 30852394 A JP30852394 A JP 30852394A JP H08167390 A JPH08167390 A JP H08167390A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crossover
- coil
- saddle
- window
- deflection coil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンバーゼンスのアンダーコンバーゼンスと
オーバコンバーゼンスを解消する鞍型偏向コイルを提供
する。 【構成】 第1渡り線部1と第2渡り線部2と第3渡り
線部3を形成して第1窓部4と第2窓部5をもち、第1
渡り線部1と第2渡り線部2の間に電線を巻回して内側
コイルを形成し、第1渡り線部1と第3渡り線部3の間
に電線を巻回して外側コイルを有する鞍型偏向コイルの
構成とする。
オーバコンバーゼンスを解消する鞍型偏向コイルを提供
する。 【構成】 第1渡り線部1と第2渡り線部2と第3渡り
線部3を形成して第1窓部4と第2窓部5をもち、第1
渡り線部1と第2渡り線部2の間に電線を巻回して内側
コイルを形成し、第1渡り線部1と第3渡り線部3の間
に電線を巻回して外側コイルを有する鞍型偏向コイルの
構成とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン受像機に使
用される電子銃を水平方向一列に配置したインライン型
陰極線管に組み合わせる偏向ヨークおよびその製造方法
に関する。
用される電子銃を水平方向一列に配置したインライン型
陰極線管に組み合わせる偏向ヨークおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に偏向コイルは、所望の磁界分布が
得やすい鞍型状の偏向コイルが多く用いられている。鞍
型偏向コイルは図12に示すように、陰極線管20の電
子銃21と蛍光面22を結ぶ線Aと略同方向に一対の長
手方向部23を形成し、この長手方向部23を連接する
長手方向部23と長手方向部23と直角方向に位置する
電子銃側渡り線部24と蛍光面側渡り線部25とで窓部
26を構成してなるものである。
得やすい鞍型状の偏向コイルが多く用いられている。鞍
型偏向コイルは図12に示すように、陰極線管20の電
子銃21と蛍光面22を結ぶ線Aと略同方向に一対の長
手方向部23を形成し、この長手方向部23を連接する
長手方向部23と長手方向部23と直角方向に位置する
電子銃側渡り線部24と蛍光面側渡り線部25とで窓部
26を構成してなるものである。
【0003】また、鞍型偏向コイルは下巻型と上巻型の
金型を組み合わせ、上記形状を有する鞍型偏向コイルに
対応した鞍型状の間隔に自己融着電線を連続して機械的
に巻き込み、加熱したのち加圧して得られるものである
が、中央部に形成される窓部26は上記電子銃側渡り線
部24の窓幅Bと蛍光面側渡り線部25の窓幅Cの2個
所を規正して電線を巻回し製作されるものである。
金型を組み合わせ、上記形状を有する鞍型偏向コイルに
対応した鞍型状の間隔に自己融着電線を連続して機械的
に巻き込み、加熱したのち加圧して得られるものである
が、中央部に形成される窓部26は上記電子銃側渡り線
部24の窓幅Bと蛍光面側渡り線部25の窓幅Cの2個
所を規正して電線を巻回し製作されるものである。
【0004】このような方法で作られる偏向コイルの磁
界分布は、一般に図13に示すように、電子ビームの進
入側における進入側領域と主偏向領域と蛍光面側におけ
る出口領域に分けられ、陰極線管の管軸(陰極線管の電
子銃の中心点と蛍光面の中心部を結ぶ軸)方向の各管軸
と直角に交わる面の磁界分布は不均一性をもった曲線で
表される。
界分布は、一般に図13に示すように、電子ビームの進
入側における進入側領域と主偏向領域と蛍光面側におけ
る出口領域に分けられ、陰極線管の管軸(陰極線管の電
子銃の中心点と蛍光面の中心部を結ぶ軸)方向の各管軸
と直角に交わる面の磁界分布は不均一性をもった曲線で
表される。
【0005】偏向コイルの上記出口側領域における磁束
密度分布は、陰極線管の管面の周辺部におけるコンバー
ゼンスや画面歪に強く関与し、そのため必然的に鞍型偏
向コイルの蛍光面側渡り線部25の窓幅Cは規正され
る。また、主偏向領域はインライン型陰極線管の基本性
能である水平軸方向のコンバーゼンスを得るため強いピ
ンクッション磁界となるが、この主偏向領域における偏
向磁界は、画面全体にも強く関与する。
密度分布は、陰極線管の管面の周辺部におけるコンバー
ゼンスや画面歪に強く関与し、そのため必然的に鞍型偏
向コイルの蛍光面側渡り線部25の窓幅Cは規正され
る。また、主偏向領域はインライン型陰極線管の基本性
能である水平軸方向のコンバーゼンスを得るため強いピ
ンクッション磁界となるが、この主偏向領域における偏
向磁界は、画面全体にも強く関与する。
【0006】以下この現象について説明する。図14
は、電子銃を水平方向一列に配置したインライン型電子
銃を有する陰極線管での従来の偏向コイルによる電子ビ
ームの軌跡を表す偏向模式図である。
は、電子銃を水平方向一列に配置したインライン型電子
銃を有する陰極線管での従来の偏向コイルによる電子ビ
ームの軌跡を表す偏向模式図である。
【0007】この図において、陰極線管の画面を作るた
めの電子ビームは各々の電子銃21より発射され、偏向
コイルの作る磁界で偏向され管面27に到達して画面を
作るが、電子銃21は3本で構成されているため、偏向
磁界がこの電子銃21に均等に影響を及ぼした場合、電
子ビームは同一の偏向角で偏向されることになり、3本
のうちの両側に配置された電子銃(すなわち、Red電子
ビームとBlue 電子ビーム用電子銃)の同一偏向角によ
る電子ビームの交叉する点を点火面とすると、この点火
面の作る軌跡は、画面中心部では管面27と一致する
が、陰極線管の画面周辺に行くに従い、次第に点火面が
実際の管面27より内側に離れてしまうようになり、ま
たその距離は2次関数的に増大する。これがコンバーゼ
ンスエラーである。
めの電子ビームは各々の電子銃21より発射され、偏向
コイルの作る磁界で偏向され管面27に到達して画面を
作るが、電子銃21は3本で構成されているため、偏向
磁界がこの電子銃21に均等に影響を及ぼした場合、電
子ビームは同一の偏向角で偏向されることになり、3本
のうちの両側に配置された電子銃(すなわち、Red電子
ビームとBlue 電子ビーム用電子銃)の同一偏向角によ
る電子ビームの交叉する点を点火面とすると、この点火
面の作る軌跡は、画面中心部では管面27と一致する
が、陰極線管の画面周辺に行くに従い、次第に点火面が
実際の管面27より内側に離れてしまうようになり、ま
たその距離は2次関数的に増大する。これがコンバーゼ
ンスエラーである。
【0008】したがって、図15に示すように、このコ
ンバーゼンスエラーを解消するため、偏向コイルの作る
磁界で画面周辺部の点火面を実際の管面27に近づけよ
うとすると、画面中心部と主辺部との中間部分で点火面
が実際の管面27より外側にくるようになる。
ンバーゼンスエラーを解消するため、偏向コイルの作る
磁界で画面周辺部の点火面を実際の管面27に近づけよ
うとすると、画面中心部と主辺部との中間部分で点火面
が実際の管面27より外側にくるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この点火面が実際の管
面27より外側にあるコンバーゼンスエラーをオーバー
コンバーゼンスといい、偏向磁界がバレル磁界を要求し
ている。また、前述の点火面が実際の管面27より内側
にあるのをアンダーコンバーゼンスといい、偏向磁界が
ピンクッション磁界を要求している。
面27より外側にあるコンバーゼンスエラーをオーバー
コンバーゼンスといい、偏向磁界がバレル磁界を要求し
ている。また、前述の点火面が実際の管面27より内側
にあるのをアンダーコンバーゼンスといい、偏向磁界が
ピンクッション磁界を要求している。
【0010】したがって、従来の偏向コイルでは、同一
コイル内にピンクッション磁界とバレル磁界を混在させ
ることができず、したがって、画面上にアンダーコンバ
ーゼンスとオーバーコンバーゼンスが混在している場合
が多く、実用上きわめて見苦しい画面を呈するものであ
った。
コイル内にピンクッション磁界とバレル磁界を混在させ
ることができず、したがって、画面上にアンダーコンバ
ーゼンスとオーバーコンバーゼンスが混在している場合
が多く、実用上きわめて見苦しい画面を呈するものであ
った。
【0011】本発明は以上の課題に留意し、コンバーゼ
ンスのアンダーコンバーゼンスとオーバーコンバーゼン
スを解消することができる鞍型偏向コイルを提供するこ
とを目的とするものである。
ンスのアンダーコンバーゼンスとオーバーコンバーゼン
スを解消することができる鞍型偏向コイルを提供するこ
とを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、第1渡り線部と第2渡り線部と第3渡り線部
を形成して第1窓部と第2窓部をもち、第1渡り線部と
第2渡り線部の間に電線を巻回して内側コイルを形成
し、第1渡り線部と第3渡り線部の間に電線を巻回して
外側コイルを有する鞍型偏向コイルの構成とする。
するため、第1渡り線部と第2渡り線部と第3渡り線部
を形成して第1窓部と第2窓部をもち、第1渡り線部と
第2渡り線部の間に電線を巻回して内側コイルを形成
し、第1渡り線部と第3渡り線部の間に電線を巻回して
外側コイルを有する鞍型偏向コイルの構成とする。
【0013】
【作用】本発明は、第3の渡り線部を設け、第1窓部に
内側コイルを、また第2窓部に外側のコイルを有するの
で、内側のコイルでバレル磁界を作り、外側のコイルで
ピンクッション磁界を作り出し、同一コイル内でバレル
磁界をピンクッション磁界を混在させることができるこ
ととなる。
内側コイルを、また第2窓部に外側のコイルを有するの
で、内側のコイルでバレル磁界を作り、外側のコイルで
ピンクッション磁界を作り出し、同一コイル内でバレル
磁界をピンクッション磁界を混在させることができるこ
ととなる。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。図
1は本発明の鞍型偏向コイル鞍型偏向コイルを示す。こ
こで1が第1の渡り線部、2が第2の渡り線部、3が第
3の渡り線部である。また4は第1窓部、5が第2窓部
で、6が長手方向部で、6aは右側長手方向部、6bは
左側長手方向部である。
1は本発明の鞍型偏向コイル鞍型偏向コイルを示す。こ
こで1が第1の渡り線部、2が第2の渡り線部、3が第
3の渡り線部である。また4は第1窓部、5が第2窓部
で、6が長手方向部で、6aは右側長手方向部、6bは
左側長手方向部である。
【0015】そして第1窓部4部には第1窓部4を形成
するコイルで内側コイル(図示せず)を形成し、第2窓
部5に第2窓部5を形成するコイルで外側コイル(図示
せず)を形成している。前記内側コイルはバレル磁界を
作り、外側コイルはピンクッション磁界を作っている。
するコイルで内側コイル(図示せず)を形成し、第2窓
部5に第2窓部5を形成するコイルで外側コイル(図示
せず)を形成している。前記内側コイルはバレル磁界を
作り、外側コイルはピンクッション磁界を作っている。
【0016】図2は実施例1の鞍型偏向コイル製造方法
における巻線治具の外観図である。ここで、7が上金
型、8が下金型、9が第1窓部を形成するための第1窓
部形成突部、10が第2窓部を形成するための第2窓部
形成片である。
における巻線治具の外観図である。ここで、7が上金
型、8が下金型、9が第1窓部を形成するための第1窓
部形成突部、10が第2窓部を形成するための第2窓部
形成片である。
【0017】この図で明らかなように、下金型8の表面
は鞍型状の曲面をもって形成されており、この曲面と対
応した表面を有する上金型7が対向して、上下巻型間
7、8に鞍型状の隙間が形成される。この隙間の様子に
ついて、巻線順序に沿って巻型の断面図で説明する。
は鞍型状の曲面をもって形成されており、この曲面と対
応した表面を有する上金型7が対向して、上下巻型間
7、8に鞍型状の隙間が形成される。この隙間の様子に
ついて、巻線順序に沿って巻型の断面図で説明する。
【0018】図3(A)は上金型7と下金型8が離れた
状態を示し、これは鞍型偏向コイルを取り出す状態を示
して、巻線開始の時点である。ここで、上金型7に示す
12は第2の渡り線部を形成を確実にするための凹部で
ある。すなわち、第2の渡り線部はこの凹部12を中心
として形成されるのである。
状態を示し、これは鞍型偏向コイルを取り出す状態を示
して、巻線開始の時点である。ここで、上金型7に示す
12は第2の渡り線部を形成を確実にするための凹部で
ある。すなわち、第2の渡り線部はこの凹部12を中心
として形成されるのである。
【0019】図3(B)は図3(A)の状態より進ん
で、上金型8と下金型7が第1辺を嵌入部材として閉じ
た状態を示し、これは第1窓部の周りに電線を巻回し、
内側コイルを巻線する状態を示している。すなわち、第
1窓部形成突部9で上金型7と下金型8の位置を固定す
るとともに、第1窓部形成突部9の周りに電線を巻回す
ることにより、第1渡り線部と第2渡り線部の間にコイ
ルが巻回でき、これにより内側コイルができるのであ
る。
で、上金型8と下金型7が第1辺を嵌入部材として閉じ
た状態を示し、これは第1窓部の周りに電線を巻回し、
内側コイルを巻線する状態を示している。すなわち、第
1窓部形成突部9で上金型7と下金型8の位置を固定す
るとともに、第1窓部形成突部9の周りに電線を巻回す
ることにより、第1渡り線部と第2渡り線部の間にコイ
ルが巻回でき、これにより内側コイルができるのであ
る。
【0020】図3(C)は前記図3(B)の状態より進
んで、内側コイルの巻線が終了し、第2窓部の周りに電
線を巻回し、外側コイルを巻線する状態を示している。
すなわち、内側コイル図3(B)の状態で巻線し、その
巻線の完了とともに、第2窓部形成片10が下金型8、
図面左の方から移動嵌入し、その右面を上金型7の第3
渡り線部形成面11にあてて第2窓部が完成する。
んで、内側コイルの巻線が終了し、第2窓部の周りに電
線を巻回し、外側コイルを巻線する状態を示している。
すなわち、内側コイル図3(B)の状態で巻線し、その
巻線の完了とともに、第2窓部形成片10が下金型8、
図面左の方から移動嵌入し、その右面を上金型7の第3
渡り線部形成面11にあてて第2窓部が完成する。
【0021】次に、第1窓部形成突部9と第2窓部形成
片10を利用し、第1渡り線部と第3渡り線部の間にコ
イルが巻回でき、これにより外側コイルが内側コイルに
連続して巻回される。そして外側コイルの巻線完了後、
本発明の鞍型偏向コイルの巻線完了となる。図3(C)
の次には図3(A)の状態に戻り、鞍型偏コイルの完成
となる。
片10を利用し、第1渡り線部と第3渡り線部の間にコ
イルが巻回でき、これにより外側コイルが内側コイルに
連続して巻回される。そして外側コイルの巻線完了後、
本発明の鞍型偏向コイルの巻線完了となる。図3(C)
の次には図3(A)の状態に戻り、鞍型偏コイルの完成
となる。
【0022】図4は第2実施例の鞍型偏向コイル製造方
法における巻線治具の下巻型の外観図である。この場
合、上巻型は第1実施例のものと同様な形状であるため
省略する。ここで13は下金型8に嵌入するピンであ
り、14は下金型8に設けたピン13が移動する孔であ
る。
法における巻線治具の下巻型の外観図である。この場
合、上巻型は第1実施例のものと同様な形状であるため
省略する。ここで13は下金型8に嵌入するピンであ
り、14は下金型8に設けたピン13が移動する孔であ
る。
【0023】また、図5は図4の鞍型偏向コイル巻線治
具に電線を巻回した状態を示す。ここで15は内側コイ
ル、16は外側コイルである。すなわち、ここでは、第
2窓部形成片10の代わりに、第3渡り線部の長手方向
部に連接する2位置に2本のピン13を下金型8に嵌入
させて形成している。すなわち、上金型7と下金型8の
嵌合については、第1窓部形成突部9で行い、第2窓部
作成においては第3渡り線部を形成するため、第3渡り
線部の両端の位置規正するピン13でまかなうもので、
第3渡り線部の形状が直線等の単純な形状であるなら
ば、第1の実施例と同様な効果が期待できるものであ
る。
具に電線を巻回した状態を示す。ここで15は内側コイ
ル、16は外側コイルである。すなわち、ここでは、第
2窓部形成片10の代わりに、第3渡り線部の長手方向
部に連接する2位置に2本のピン13を下金型8に嵌入
させて形成している。すなわち、上金型7と下金型8の
嵌合については、第1窓部形成突部9で行い、第2窓部
作成においては第3渡り線部を形成するため、第3渡り
線部の両端の位置規正するピン13でまかなうもので、
第3渡り線部の形状が直線等の単純な形状であるなら
ば、第1の実施例と同様な効果が期待できるものであ
る。
【0024】図6は第3実施例の鞍型偏向コイル製造方
法の巻線治具を示す。ここで17は外側コイルの電線を
規正するための規正突起物である。この図で判るように
規正突起物17は第2渡り線部と第3渡り線部の中間部
近傍に位置させられ、この実施例の場合、規正突起物1
7は第2窓部形成片10、たとえばボルト等の止めがね
で固定されており、第2窓部を形成するとき同時に嵌入
されるように作成されている。
法の巻線治具を示す。ここで17は外側コイルの電線を
規正するための規正突起物である。この図で判るように
規正突起物17は第2渡り線部と第3渡り線部の中間部
近傍に位置させられ、この実施例の場合、規正突起物1
7は第2窓部形成片10、たとえばボルト等の止めがね
で固定されており、第2窓部を形成するとき同時に嵌入
されるように作成されている。
【0025】この規正突起物17について図7を用いて
説明する。図7は第3実施例の鞍型偏向コイル巻線治具
を用いてコイルを巻回している状態を示す図である。内
側コイル15を巻回するときには、第1窓部形成突部9
が第1渡り線部と第2渡り線部の間に壁を作り、長手方
向部の電線が第1窓部へ食い入ることを防いでいるが、
外側コイル16を作る場合には、第2窓部形成片は第3
渡り線部の両端で長手方向部の電線を規正しているにし
か過ぎないため、長手方向部の長さが長いときには第2
窓部へ電線が食い入る可能性がある。
説明する。図7は第3実施例の鞍型偏向コイル巻線治具
を用いてコイルを巻回している状態を示す図である。内
側コイル15を巻回するときには、第1窓部形成突部9
が第1渡り線部と第2渡り線部の間に壁を作り、長手方
向部の電線が第1窓部へ食い入ることを防いでいるが、
外側コイル16を作る場合には、第2窓部形成片は第3
渡り線部の両端で長手方向部の電線を規正しているにし
か過ぎないため、長手方向部の長さが長いときには第2
窓部へ電線が食い入る可能性がある。
【0026】この第3実施例は、この外側コイル16の
長手方向部の電線が第2窓部へ食い入るのを防ぐための
ものである。そのため、長手方向部の長さの中間部近傍
に規正突起物17を設けている。また、この規正突起物
17は、外側コイル16の分布で、第2渡り線部と第3
渡り線部の中間部で、第2窓部の形状を従来の第2渡り
線部の端と第3渡り線部の端を直線的につなぐのではな
く、規正辺突起物17でその第2窓部の形状を変化する
こともできる。この効果を利用して作った鞍型偏向コイ
ルを図8に示す。
長手方向部の電線が第2窓部へ食い入るのを防ぐための
ものである。そのため、長手方向部の長さの中間部近傍
に規正突起物17を設けている。また、この規正突起物
17は、外側コイル16の分布で、第2渡り線部と第3
渡り線部の中間部で、第2窓部の形状を従来の第2渡り
線部の端と第3渡り線部の端を直線的につなぐのではな
く、規正辺突起物17でその第2窓部の形状を変化する
こともできる。この効果を利用して作った鞍型偏向コイ
ルを図8に示す。
【0027】図9は第4実施例の鞍型偏向コイル製造方
法における巻線治具の外観図である。ここで17aが第
2渡り線部を規正するための突き出し棒で、第2窓部形
成片10にボルト等により固定している。また18は突
き出し棒17aを嵌入させるための下金型8に付設した
孔である。
法における巻線治具の外観図である。ここで17aが第
2渡り線部を規正するための突き出し棒で、第2窓部形
成片10にボルト等により固定している。また18は突
き出し棒17aを嵌入させるための下金型8に付設した
孔である。
【0028】この第2渡り線部を規正するための突き出
し棒17aについて以下説明する。図10は内側コイル
15のみを巻線したコイルをしめす。このように、窓部
形成突部9の周りに電線を巻回した場合、電線は窓部形
成突部9に密着せず、円弧状に形成される。しかしなが
ら、長手方向部aおよび第1渡り線部bにおいては、内
側コイル15の巻回後、外側コイルを巻回するため、そ
の電線の位置は後から巻回される電線により規正される
が、第2渡り線部Cは内側コイル15を巻回して完了す
るため電線の位置は確定されず、不安定なものとなって
いた。
し棒17aについて以下説明する。図10は内側コイル
15のみを巻線したコイルをしめす。このように、窓部
形成突部9の周りに電線を巻回した場合、電線は窓部形
成突部9に密着せず、円弧状に形成される。しかしなが
ら、長手方向部aおよび第1渡り線部bにおいては、内
側コイル15の巻回後、外側コイルを巻回するため、そ
の電線の位置は後から巻回される電線により規正される
が、第2渡り線部Cは内側コイル15を巻回して完了す
るため電線の位置は確定されず、不安定なものとなって
いた。
【0029】そこでこの第2渡り線部Cに規正を掛ける
ため、下金型8より第2渡り線部Cの底辺の位置規正を
突き出し棒17aで掛ける。その様子を図11に示す。
すなわち図11(a)は内側コイル15を巻回した後突
き出し棒17aで第2渡り線部Cを規正した図であり、
同図(b)は第1窓部形成突部9近傍の部分図で、内側
コイル15を巻回した後、突き出し棒17aを出す前の
図で、孔18の位置関係を示す図であり、同図(c)は
同図(b)より突き出し棒17aを突き出し第2渡り線
部Cを規正した図である。
ため、下金型8より第2渡り線部Cの底辺の位置規正を
突き出し棒17aで掛ける。その様子を図11に示す。
すなわち図11(a)は内側コイル15を巻回した後突
き出し棒17aで第2渡り線部Cを規正した図であり、
同図(b)は第1窓部形成突部9近傍の部分図で、内側
コイル15を巻回した後、突き出し棒17aを出す前の
図で、孔18の位置関係を示す図であり、同図(c)は
同図(b)より突き出し棒17aを突き出し第2渡り線
部Cを規正した図である。
【0030】
【発明の効果】前記実施例の説明より明らかなように、
本発明は同一コイル内にバレル磁界を作る内側のコイル
とピンクッション磁界を作る外側のコイルをもち、コン
バーゼンスのアンダーコンバーゼンスとオーバーコンバ
ーゼンスを解消できる。また、その製造方法において
は、内側コイルと外側コイルが同一の操作でできる。す
なわち、第1窓部形成突部で第1渡り線部と第2渡り線
部の間に電線が巻回でき、第2窓部形成片で第1渡り線
部と第3渡り線部の間に電線を巻回でき、これにより連
続して電線を巻回することで作成できる。
本発明は同一コイル内にバレル磁界を作る内側のコイル
とピンクッション磁界を作る外側のコイルをもち、コン
バーゼンスのアンダーコンバーゼンスとオーバーコンバ
ーゼンスを解消できる。また、その製造方法において
は、内側コイルと外側コイルが同一の操作でできる。す
なわち、第1窓部形成突部で第1渡り線部と第2渡り線
部の間に電線が巻回でき、第2窓部形成片で第1渡り線
部と第3渡り線部の間に電線を巻回でき、これにより連
続して電線を巻回することで作成できる。
【0031】また下金型の第2窓部形成突部を2本のピ
ンで作ることにより、第3の渡り線部が単純な形状であ
る場合には前述と同様に連続して電線を巻回して外側コ
イルを作成できる。
ンで作ることにより、第3の渡り線部が単純な形状であ
る場合には前述と同様に連続して電線を巻回して外側コ
イルを作成できる。
【0032】また、第2窓部形成において、その窓部の
位置を規正するため、外側のコイルが規正された状態で
作り出すことができ、安定した磁界を提供できる。さら
に第2渡り線の位置を規正するため、下金型の第2窓部
より突き出し棒を電線を巻回後送出することとにより、
内側のコイルと外側のコイルが安定して区分され、バレ
ル磁界とピンクッション磁界との区分が明確になる。
位置を規正するため、外側のコイルが規正された状態で
作り出すことができ、安定した磁界を提供できる。さら
に第2渡り線の位置を規正するため、下金型の第2窓部
より突き出し棒を電線を巻回後送出することとにより、
内側のコイルと外側のコイルが安定して区分され、バレ
ル磁界とピンクッション磁界との区分が明確になる。
【図1】本発明の鞍型偏向コイルの正面図
【図2】第1実施例の製造方法における鞍型偏向コイル
巻線治具の斜視図
巻線治具の斜視図
【図3】同鞍型偏向コイル巻線治具の巻線順序に沿った
巻型の断面図
巻型の断面図
【図4】第2実施例の製造法における鞍型偏向コイル巻
線治具の斜視図
線治具の斜視図
【図5】図4の巻線治具にコイルを巻回した様子を示す
斜視図
斜視図
【図6】第3実施例の製造方法における鞍型偏向コイル
巻線治具の斜視図
巻線治具の斜視図
【図7】同鞍型偏向コイル巻線治具にコイルを巻回して
いる状態を示す斜視図
いる状態を示す斜視図
【図8】同鞍型偏向コイル巻線治具で作った鞍型偏向コ
イルの正面図
イルの正面図
【図9】第4実施例の製造方法における鞍型偏向コイル
巻線治具の斜視図
巻線治具の斜視図
【図10】同鞍型偏向コイル巻回治具に内側コイルのみを
巻線した状態の正面図
巻線した状態の正面図
【図11】同内側コイルの第2渡り線部の底辺の位置規正
をした状態の説明図
をした状態の説明図
【図12】陰極線管上における鞍型偏向コイルの説明図
【図13】同偏向コイルの磁界分布図
【図14】電子銃を水平方向一列に配置したインライン型
電子銃を有する陰極線管での従来の偏向コイルによる電
子ビームの軌跡を表す偏向模式図
電子銃を有する陰極線管での従来の偏向コイルによる電
子ビームの軌跡を表す偏向模式図
【図15】従来の偏向コイルで周辺部のコンバーゼンスを
調整したときの電子ビームの軌跡を表す偏向模式図
調整したときの電子ビームの軌跡を表す偏向模式図
1 第1の渡り線部 2 第2の渡り線部 3 第3の渡り線部 4 第1窓部 5 第2窓部 6 長手方向部 6a 右側長手方向部 6b 左側長手方向部 7 上金型 8 下金型 9 第1窓部形成突部 10 第2窓部形成片 11 上金型の第3渡り線部形成面 12 第2の渡り線部を形成を確実にするための凹部 13 下金型に嵌入するピン 14 下金型に設けたピンが移動する孔 15 内側コイル 16 外側コイル 17 規正突起棒 17a 第2渡り線部を規正するための突き出し棒 18 突き出し棒を嵌入させるための下金型に付設した
孔
孔
Claims (5)
- 【請求項1】 第1渡り線部と第2渡り線部と第3渡り
線部を形成して第1窓部と第2窓部をもち、第1渡り線
部と第2渡り線部の間に電線を巻回して内側コイルを形
成し、第1渡り線部と第3渡り線部の間に電線を巻回し
て外側コイルを有する鞍型偏向コイル。 - 【請求項2】 電子銃と蛍光面を備える陰極線管に装着
し、鞍型状の間隙を形成する下上金型間に電線を連続し
て巻回して、前記陰極線管の電子銃と蛍光面を結ぶ線と
略同方向に一対の長手方向部を形成し、前記長手方向部
を連接する長手方向部と直角方向に位置する渡り線部
を、前記電子銃側より第1渡り線部、第2渡り線部、第
3渡り線部の3個所有する形成する鞍型偏向コイルの製
造に当たり、まず第1渡り線部と第2渡り線部の間に下
金型に形成した第1窓部形成突部の周囲に電線を巻回し
て前記鞍型偏向コイルの内側コイル部を形成し、次に前
記第3渡り線部の第2渡り線部寄りに第3渡り線部に接
するように第2窓部形成片を配設し、第1渡り線部と第
3渡り線部の周囲に電線を巻回し前記鞍型偏向コイルの
外側コイル部を形成することを特徴とする鞍型偏向コイ
ルの製造方法。 - 【請求項3】 第3渡り線部の長手方向部に連接する2
位置に少なくとも2本のピンを下金型に嵌入させ、第1
窓部形成突部より前記2本のピンにかけて電線を巻回し
て鞍型偏向コイルの外側コイル部を形成することを特徴
とする請求項2記載の鞍型偏向コイルの製造方法。 - 【請求項4】 第2渡り線部と第3渡り線部との中央部
近傍に、第1渡り線部と第3渡り線部の周囲に電線を巻
回し鞍型偏向コイルの外側コイル部を形成したときに、
規正突起物で電線が第2窓部に内側に入り込まないよう
にしたことを特徴とする請求項2、3のいずれかに記載
の鞍型偏向コイルの製造方法。 - 【請求項5】 下金型の第2窓部より突き出し棒を電線
巻回後送出し第2渡り線の位置の規制することを特徴と
する請求項2、3、4のいずれかに記載の鞍型偏向コイ
ルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30852394A JP3509968B2 (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 鞍型偏向コイルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30852394A JP3509968B2 (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 鞍型偏向コイルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08167390A true JPH08167390A (ja) | 1996-06-25 |
JP3509968B2 JP3509968B2 (ja) | 2004-03-22 |
Family
ID=17982063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30852394A Expired - Fee Related JP3509968B2 (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 鞍型偏向コイルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3509968B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2757680A1 (fr) * | 1996-12-20 | 1998-06-26 | Thomson Tubes & Displays | Unite de deviation pour tube a rayons cathodiques en couleurs comportant des bobines de deviation en forme de selle |
-
1994
- 1994-12-13 JP JP30852394A patent/JP3509968B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2757680A1 (fr) * | 1996-12-20 | 1998-06-26 | Thomson Tubes & Displays | Unite de deviation pour tube a rayons cathodiques en couleurs comportant des bobines de deviation en forme de selle |
WO1998028771A1 (en) * | 1996-12-20 | 1998-07-02 | Thomson Tubes & Displays, S.A. | A saddle shaped deflection winding having winding spaces in the rear |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3509968B2 (ja) | 2004-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS5820455B2 (ja) | 偏向ヨ−ク | |
JP2849612B2 (ja) | 画像表示管のサドル形偏向コイルの製造方法 | |
JP2835339B2 (ja) | 表示管のサドル形偏向コイルおよびその製造方法 | |
US4041428A (en) | Deflection yoke for use with in-line cathode ray tubes | |
US4612525A (en) | Method of manufacturing a saddle-shaped deflection coil for a picture display tube and deflection system having saddle-shaped deflection coils | |
US4272727A (en) | Self-converging deflection units for color display tubes of different screen formats | |
KR0179111B1 (ko) | 브라운관용 편향요크의 페라이트 코어 | |
JPH08167390A (ja) | 鞍型偏向コイルおよびその製造方法 | |
JP2930554B2 (ja) | ブラウン管用偏向ヨークの補助コイル | |
JPS5933153Y2 (ja) | 偏向ヨ−ク | |
KR100479452B1 (ko) | 편향요크용 권선기 | |
KR100322646B1 (ko) | 편향요크 | |
JPH035079Y2 (ja) | ||
JPS59191238A (ja) | 偏向ヨ−ク | |
JP3642111B2 (ja) | 偏向ヨーク装置 | |
US6911885B2 (en) | Winding frame and deflection yoke | |
US4003012A (en) | Vertical coil for a deflection yoke | |
KR200258820Y1 (ko) | 편향요크의코일세퍼레이터구조 | |
KR100356288B1 (ko) | 편향요크 | |
JPH08250039A (ja) | 偏向ヨーク装置 | |
JP2001297698A (ja) | 鞍型偏向コイル巻線装置 | |
JP2003514364A (ja) | 陰極線管用偏向ユニット及び鞍形偏向コイルの製造方法 | |
JP2001176426A (ja) | 偏向ヨーク用コア、偏向ヨーク及び陰極線管受像機 | |
JP2000353479A (ja) | 偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機 | |
JPH0448616Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20031224 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |