JPH08166453A - 自動視準光波距離計 - Google Patents

自動視準光波距離計

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JPH08166453A
JPH08166453A JP33200394A JP33200394A JPH08166453A JP H08166453 A JPH08166453 A JP H08166453A JP 33200394 A JP33200394 A JP 33200394A JP 33200394 A JP33200394 A JP 33200394A JP H08166453 A JPH08166453 A JP H08166453A
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JP
Japan
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light
light receiving
distance
axis
target
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JP33200394A
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English (en)
Inventor
Yoshiisa Narutaki
能功 鳴瀧
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Opt KK
Original Assignee
Opt KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 目標物を追尾しながら目標物までの距離を測
定する。 【構成】 対物レンズ11を通して目標物13を追尾し
ながら距離を測定する光が所定の広がりで放射される発
光素子14と、目標物13で反射した反射光を別の対物
レンズ12で集光した後に2分割して第1及び第2焦平
面に各々合焦させるビームスプリッタ15と、第1焦平
面に配置される方向センサ16と、第2焦平面に配置さ
れる受光素子17と、方向センサ16からの2組の差動
信号に基づいて目標物13を追尾するようにY軸及びX
軸パルスモータ3及び4を制御する制御回路18を備え
る。ビームスプリッタ15を通過した光は、一部が通過
して第1焦平面によって合焦させられ、残りが例えば9
0度反射した後第2焦平面に合焦させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上下左右に移動し得る
目標物を自動的に追尾しながら目標物までの距離を順次
測定する自動視準光波距離計に関する。
【0002】
【従来の技術】変調光の位相差で目標物までの距離を測
定する光波距離計は、米国特許第3,619,058
号、特開昭47−32852号、特開昭55−1190
82号、特開昭57−3063号、特開昭60−211
380〜211382号及び特願平2−305571号
に提案されている。これらの光波距離計は、内部に所定
長の校正光路を形成して、この校正値で目標物までの外
部測定値を校正している。また、光パルスを用いて距離
を測定するタイムドパルス測定方法は特開昭50−99
361号(小松製作所)、特開昭52−45957号
(三菱電機)及び特開昭55−48683号に示すよう
に公知である。
【0003】しかし、目標物は、視野の中央に十字のマ
ーク或はXY目盛を持つ視準望遠鏡を覗いて使用者が特
定しなければならない。従って、移動中の目標物までの
距離を順次測定することが困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は、
特開昭63−73178号において、陸上局としての光
波距離計が海洋に浮かぶ船台局即ち目標物を自動的に追
尾し、船台局も陸上局を自動的に追尾する双方向型の自
動視準光波距離計装置を提案している。この装置は、陸
上局及び船台局に略同じ構成の追尾装置を設けなければ
ならなず、従ってコストが上昇する。また、追尾用に用
いられる2つの変調光の周波数も異ならせなければなら
ない。
【0005】この自動視準光波距離計装置は、光波測距
部分の光学系と自動視準部分の光学系とが別々に構成さ
れている。従って、通常ガラス製の重たい大口径対物レ
ンズを少なくとも3個用いなければならず、本体が相当
重くなり、小型化も困難である。この本体は、目標物の
追尾のために上下左右に首を振り、従って重量の増加が
駆動モータの馬力の増加又は追尾の応答速度の減少に繋
がる。従って、この型の自動視準光波距離計装置は、受
光感度を高めれば高める程、より大口径対物レンズが必
要となり、大型化して持ち運びが次第に不便になる。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、自動追尾及び
測距用の光学系を兼用した自動視準光波距離計を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による自動視準光
波距離計は、距離測定用に目標物に投射され、この目標
物で反射した反射光を集光する対物レンズと、この対物
レンズを通過した光を2分割して、第1及び第2焦平面
に各々合焦させるビームスプリッタと、前記第1焦平面
に配置されて、前記対物レンズの受光軸及び前記反射光
の入射角間のズレを検出する方向センサと、前記第2焦
平面に配置される距離測定用受光素子とを本体内に備え
ている。
【0008】前記本体は、上下左右に振れるように基台
に支持され、この基台には、前記本体を左右に振るY軸
モータと、前記本体を上下に振るX軸モータと、前記目
標物を追尾するように前記方向センサの信号に基づいて
前記Y軸及びX軸モータを制御する制御手段とが取付ら
れる。
【0009】前記方向センサは、中心が前記対物レンズ
の受光軸に位置合わせされると共に受光面が同受光軸と
直交する平面上に配置され、素子を4分割する2つの直
交線が45度及び135度に配置される4分割受光素子
である。
【0010】または、方向センサが正方形の受光面の中
心が前記対物レンズの受光軸に位置合わせされると共
に、同受光面が同受光軸と直交する平面上に配置される
半導体位置検出素子である。
【0011】前記発光手段の前側には光線を僅かに反射
するガラス板が配置されて前記受光素子への校正光路を
形成し、前記制御手段は、前記発光素子にパルス光を発
光させて、前記受光素子によって前記校正光路を経て受
光したパルス光と前記目標物を反射したパルス光との間
の時間を測定する測定手段を備える。この測定手段は、
前記校正光路を経て受光したパルス光で充電が開始さ
れ、前記目標物を反射したパルス光で前記充電が終了し
て、前記時間を電荷量に変換する積分回路を備え、或は
前記校正光路を経て受光したパルス光でカウントイネー
ブルとなり、前記目標物を反射したパルス光で前記カウ
ントが終了する超高速カウンタを備える。
【0012】また、前記発光手段の前側には光線を僅か
に反射するガラス板が配置されて前記受光素子への校正
光路を形成し、前記制御手段は前記発光素子に出力した
変調光と、前記外部測定路を経由して前記受光素子で受
信した変調光との位相差から前記目標物までの距離を求
め、この距離を前記校正光路による距離分で校正し、前
記外部距離がn回測定される毎に1回校正測定を実施
し、前記n回の外部距離測定値が加算平均される。但
し、nは正の整数である。この受光素子の前側には、前
記外部測定路と前記校正光路を所定の比率で切換えるC
字状のスロット及び孔を有する回転円盤が配置され、或
は前記外部測定路と前記校正光路を各々横切る液晶板が
配置されている。
【0013】また、別の実施態様において、目標物まで
の光パルスの往復時間を計測することにより距離を計測
する自動追尾光波距離計は、投射した光パルス信号が前
記目標物により戻ってきた光パルス信号を集光するレン
ズの受光軸上に光を2分割するビームスプリッタを配置
して、一方を距離測定用の信号に用い、他方を位置検出
用の信号に用いることを特徴とする。
【0014】
【実施例】以下に本発明による自動視準光波距離計の実
施例を図面を参照して説明する。
【0015】図1は、本発明による自動視準光波距離計
の実施例を一部断面した概略正面図である。この図にお
いて、自動視準光波距離計の基台1には、本体2がY及
びX軸モータ3及び4によって上下左右に振れるように
支持されている。
【0016】即ち、基台1は、上面を水平に保つ高さ調
整機構(図示略)が例えば3隅近傍に設けられている。
この基台1の上面には、内周面に歯車の内歯が形成され
た円盤5が軸支されている。この内歯がY軸パルスモー
タ3の直立出力軸に固定された歯車6と噛合するよう
に、Y軸パルスモータ3が基台1内に取付られる。
【0017】また、Y軸パルスモータ3に印加された正
極性のパルス数が例えば100の場合には、基台1に対
して円盤5が例えば1度時計方向(右)に回動し、負極
性のパルス数が100の場合に基台に対して円盤5が1
度反時計方向(左)に回動するように予め設定されてい
る。従って、パルスモータ3に印加されるパルス数及び
極性によって、円盤5が対応の角度分左右に振ることが
できる。
【0018】通常、基台1と円盤5との間には、円盤5
が360度以上回転しないようにストッパ及び2つのリ
ミットスイッチが設けられる。しかしながら、何周も回
る目標物13を追尾するためには、ストッパ及びリミッ
トスイッチの代りに回転の開始点を設定する磁石等の水
平インデックスが用いられ、この磁石の通過をホール素
子で検出している。この場合、基台1の上面と円盤5の
下面との間には、本体2の制御回路に電力を供給し、Y
軸パルスモータ3へのパルスを供給し、種々の信号を授
受させる少なくとも4組の同心円状のスリップリングが
取付られる。
【0019】更に、円盤5の対角線上の外周辺には、2
つの直立アーム7が取付或は一体形成されている。これ
ら直立アーム7は、本体2が上下に揺れるように本体2
の側面から突出した水平軸8を軸支している。一方の直
立アーム7には、本体2を上下に振ると共に本体2の仰
角を設定する減速機構付きのX軸パルスモータ4が取付
られる。従って、減速機構の出力軸が水平軸8を兼用し
ている。
【0020】この場合もY軸パルスモータと同様に、X
軸パルスモータ4に印加された正極性のパルス数が10
0の場合には、本体2が例えば1度上方に回動し、負極
性のパルス数が100の場合に本体2が1度下方に回動
するように予め設定されている。従って、パルスモータ
4に印加されるパルス数及び極性によって、本体2が対
応の角度分上下に振ることができる。
【0021】通常、直立アーム7と本体2との間には、
本体2が180度以上回転しないようにストッパが設け
られる。また、本体2の前側に取付られた対物レンズ1
1及び12の光軸が水平になった(Z軸と一致した)時
の中間点を設定する磁石等の垂直インデックスが用いら
れ、この磁石の通過をホール素子で検出している。
【0022】また、本体2内には、図2に示すように、
対物レンズ11を通して目標物13を追尾しながら距離
を測定する光が所定の広がりで放射される発光素子14
と、目標物13で反射した反射光を別の対物レンズ12
で集光した後に2分割して第1及び第2焦平面に各々合
焦させるビームスプリッタ15と、第1焦平面に配置さ
れる方向センサ16と、第2焦平面に配置される受光素
子17と、方向センサ16からの2組の差動信号に基づ
いて目標物13を追尾するようにY軸及びX軸パルスモ
ータ3及び4を制御する制御回路18とが内蔵される。
【0023】従って、ビームスプリッタ15を通過した
光は、一部が通過して第1焦平面によって合焦させら
れ、残りが例えば90度反射した後第2焦平面に合焦さ
せられる。また、方向センサ16が対物レンズ12の受
光軸及び反射光の入射角間のズレを検出する。
【0024】この目標物13には、光軸20に対して所
定の入射角(例えば45度)の範囲内の入射光線の方向
と同じ方向に反射光線を反射させるプリズム反射鏡(コ
ーナキューブ)、球面反射鏡又はガラスビーズが用いら
れる。この反射鏡は、例えば移動中の物体又は車両に光
軸20が水平になるように取付られる。この場合、物体
が45度傾いても入射光線の方向と同じ方向に反射光線
を反射させることができる。
【0025】垂直方向の指向性は、水平面を基準にして
±45度で略十分であるが、水平方向の指向性が無指向
性即ち360度必要である場合がある。この場合、各光
軸20が共通の水平面に含まれて、互いに90度づつず
れた4個のプリズム反射鏡が用いられる。
【0026】発光素子14は、例えばパルス幅が5から
15ナノ秒、周期が10kHzである640、780、
850又は1550nm波長のパルスレーザ光を放射する
半導体レーザを備える。また、この発光素子14は、半
導体レーザに比べ発光度が安定し、半導体レーザ及びL
EDの両者の利点を持つ超高輝度のSLD(スーパール
ミネッセントダイオード)であってもよい。
【0027】この半導体レーザ14の前側には、発光軸
21と位置合わせて対物レンズ11が配置されている。
この対物レンズ11は、簡略化のために1枚の凸レンズ
で示されているが、例えば2群3枚構成の組合レンズ又
はズームレンズを用いてもよい。また、対物レンズ12
は、受光軸が対物レンズ11の受光軸21と平行になる
ように配置されている。これら対物レンズ11及び12
は、反射防止膜を1層或は多層に塗布或は蒸着してもよ
い。
【0028】この対物レンズ11と半導体レーザ14と
の間の距離は、発光軸21を中心とする円錐形の照射領
域を例えば0.1〜1度の望遠角範囲内に多段階或は無
段階に調整するように、焦点距離近傍で調整してもよ
い。この場合、計測した距離と連動してズーム比即ち照
射領域を狭くしたり広げたりしてもよい。
【0029】今、本体2は、レーザ光の発光軸21が水
平で真っ正面の前方に向き、真っ正面の例えば1キロメ
ートル先に目標物13があると仮定する。この場合、発
光素子14のパルス光は、光軸20と一致する光成分が
目標物13で反射し、この反射光が対物レンズ12及び
ビームスプリッタ15を通過して、図3の(a)に示す
ように方向センサ16の中央に所定の半径を持つ円形の
スポット23即ち焦点を結ぶ。この場合、発光軸と受光
軸との間の距離は例えば10センチメートルで無視でき
る。
【0030】この方向センサ16は、4分割フォトダイ
オード24〜27が集積された例えばRCA社製のC3
092Eが用いられ、スポット23が図3の(a)に示
すように、上下左右に配置されたフォトダイオード24
〜27の各角近傍が均等に露光されるように、対物レン
ズ12の焦点位置に予め配置されている。
【0031】従って、上下に配置されたフォトダイオー
ド24、25は、本体を上下に振るX軸パルスモータ4
用の差動信号を出力し、左右に配置されたフォトダイオ
ード26、27は本体を左右に振るY軸パルスモータ3
用の差動信号を出力する。この場合、4つのフォトダイ
オード24〜27は略同じ光電流を各々出力するが、製
造時または経年変化による出力電流のバラツキが後段の
I\V増幅器の増幅率を調整し、或は後述する校正手段
によって校正される。
【0032】次に、目標物13が右に移動して、入射軸
が受光軸から右に0.5度ずれた光成分を受光したとす
る。移動した目標物13は、右に0.5度ずれた反射光
成分を対物レンズ12に返し、方向センサ16には、図
3の(b)に示すように中心が0.5度左にずれたスポ
ット28が露光される(図では対物レンズ12側から見
ているので右にずれている)。これによって、左側のフ
ォトダイオード27の光電流が右側のそれより大きくな
り、その差動信号が本体の向きを0.5度右に振らせる
ように、Y軸パルスモータ3を制御する。
【0033】同様に、目標物13が上に移動して、受光
軸から上に0.1度ずれた光成分を受光した時には、目
標物13が上に0.1度ずれた反射光成分を対物レンズ
12に返して、中心が0.1度下にずれたスポットが方
向センサ16に露光される。これによって、下側のフォ
トダイオード27の光電流が上側のそれより大きくな
り、その差動信号が本体の向きを0.1度上に振らせる
よに、X軸パルスモータ4を制御する。従って、目標物
13が上下左右に移動しても、方向センサからの垂直及
び水平成分の差動信号によって、目標物13を自動的に
追尾するようにX軸及びY軸パルスモータを各々制御す
る。
【0034】この対物レンズ12を通過したパルス光
は、図2に示すようにビームスプリッタ15を経て、第
2焦平面に配置された距離測定用受光素子17に合焦さ
せられる。従って、目標物13までの外部測定路が形成
される。また、ビームスプリッタ15と受光素子17と
の間には、反射光の光量を調整する複数のNDフィルタ
を保持する円盤19が配置されている。
【0035】一方、発光素子14及び対物レンズ11間
には、光線の例えば1〜4%を反射させるガラス板30
が配置されて、例えば発光素子14からの光がガラス板
30及びミラー31で各々反射して、受光素子17に受
光されるまでの所定長の校正光路を形成して、目標物1
3までの外部測定値を校正している。
【0036】従来では、外部測定路と校正光路とを切換
えるシャッタを発光素子14の前側に配置していたが、
発光素子14からのパルス光は目標物13の追尾用に連
続的に投射するのが望ましい。従って、図2の点線で示
すように、外部測定路と校正光路とを所定の比率で切換
え得るシャッタ32を距離測定用の受光素子の前側に設
けている。
【0037】この場合、制御回路18は発光素子14に
出力した振幅変調光と、前記外部測定路を経由して受光
素子17で受信した変調光との位相差から目標物13ま
での距離をn回算出している。但し、nは正の整数であ
る。n回の外部距離測定値は加算平均されて、平均距離
が求められ、この平均距離は、通常大気圧又は温度によ
る誤差及び制御回路の測定系による遅延誤差が含まれて
いる。従って、目標物までの距離をn回測定する毎に、
外部測定路を校正光路に切換えて、平均距離を誤差成分
即ち距離分で校正して、高精度の外部距離が算出してい
る。
【0038】このシャッタ32には、受光素子17の前
側で一定速度で回転し得る円盤が用いられる。この円盤
の外部測定路の光線が通過し得る部分には、回転軸と同
軸配置された2つの同心円間に形成されるC字状のスロ
ットと、このスロット以外の同心円部分で外部測定路の
光線を遮断している時に、校正光路の光線が通過し得る
穴とが形成されている。また、スロットの開始点を指示
するインデックスも設けられる。
【0039】これの代りに、シャッタ32には、受光素
子17の前側で外部測定路と校正光路とを各々横切る2
つの液晶板が用いられる。これらの液晶板は、逆のレベ
ルの電圧が印加されて、一方が光線を透過させてる間に
他方が別の光線を遮断するように、制御される。即ち、
機械的シャッタでは、外部測定から校正に、校正から外
部測定に移行する時にかなりのタイムラグが生じるが、
液晶板を用いた場合にはこのタイムラグが殆ど生じな
い。
【0040】図4は、別の実施例の方向センサ16を示
している。この方向センサ16は、例えばN型基板上に
I層及びP層を形成したPIN層からなる略正方形の半
導体位置検出素子PSDである。この素子のP層には、
受光面が形成されると共に4辺に入射光で発生し得る光
電流を取り出す4つの電極35〜38が形成されてい
る。またN型基板の裏面には背面電極が形成されて、適
宜バイアスされる。
【0041】従って、スポットが素子の中央を露光した
時には4つの電極35〜38から等しい光電流が出力さ
れる。例えばスポットが上にずれた時には電極35から
の光電流が電極37のそれより多くなり、その差がスポ
ットを中央に戻させるX軸モータ4の起動力となる。
【0042】図5は、制御回路18の実施例の概略ブロ
ック図である。図において、図2に示す部材と対応する
部材には同一の符号が付してある。まず、制御回路18
は、6〜2.4ボルトの動作電圧(通常5ボルト)で4.
9MHzのクロックで動作し得る8ビットCPUを備え
た例えばセイコー電子工業製のS−18P51AFの8
ビット単一チップマイコン40を備える。
【0043】このマイコン40は、16kバイトのOT
P(1回のみ書込が可能な)ROMと、512バイトの
RAMと、4本のタイマと、シリアルI/Oと、外部ア
ドレス及びデータバスの外に種々の制御信号を授受する
端子に用い得る52本のポートと、8チャンネルのA/
D変換器とを備えている。マイコン40の第1ポートに
よりバースト制御される発振回路41は、LEDドライ
バ42を経由して、パルス巾5〜15ナノ秒、繰り返し
周期10KHzでレーザーダイオード14を駆動して発
光させる。
【0044】発光軸21を中心として所定の広がり例え
ば1度で投射されたバースト即ちパルス光は目標物13
で反射し、この目標物13が例えば発光軸21から0.
5度右にずれた光を受光した場合に、目標物13が例え
ば発光軸21から0.5度右にずれた反射光を対物レン
ズ12に送り返す。
【0045】対物レンズ12は、0.5度右にずれた反
射光をビームスプリッタ15を通過して、方向センサ1
6の4つの受光素子24〜27に0.5度左にずれて合
焦させる。これらの受光素子24〜27は、I/V増幅
器43〜46に接続されて、スポット28で生じた4つ
の光電流が電圧値に各々増幅される。このスポットが自
然光と干渉する恐れがある。
【0046】この干渉を防止するために、対物レンズ1
2の前又は後には、発光光線の波長のみを通す光学フィ
ルタが取付けられる。或は、スポットがパルス的に点滅
し一方自然光がゆっくりと照度が変化するので、受光素
子24〜27と対応の増幅器との間にハイパスフィル
タ、検波器及び平滑回路を接続している。
【0047】これらのI/V増幅器43〜46の出力
は、4つのサンプルホールド回路47〜50に各々入力
(サンプル)されて共通の制御信号によってホールドさ
れる。この共通の制御信号はマイコン40の第2ポート
から出力される。サンプルホールド回路47〜50の出
力電圧はマイコン40の4チャンネルの端子に入力され
る。
【0048】従って、これらの出力電圧は、ホールドさ
れた後、CMOS型のトランスミッションゲートによる
切換器MUXによって1つが順次選択されて、A/D変
換器によって、順次8ビットのデジタル信号に変換され
て、8ビット幅のRAM即ちレジスタ53〜56に各々
記憶される。これらのレジスタ領域は、後述の校正用レ
ジスタ領域を含めて512バイトのRAM内に割当てら
れる。
【0049】従って、上部受光素子24に由来するアナ
ログ値は、図6に示すように、マイコン40内のRAM
内のUレジスタ53に記憶され、下部受光素子25に由
来するアナログ値はDレジスタ54に記憶され、左側受
光素子26に由来するアナログ値はLレジスタ55に記
憶され、右側受光素子27に由来するアナログ値はRレ
ジスタ56に記憶される。
【0050】この結果、本体2の上下縦振れサーボに対
応する組のUレジスタ53の値は、Dレジスタ54の値
を引算して差を求め、この差を所定倍したパルス数をX
軸パルスモータ4に印加して、対物レンズの発光軸21
の上下成分を目標物13からの入射軸に追従させてい
る。また、本体2の左右横振れサーボに対応する組のL
&Rレジスタ55及び56は値が引算されて別の差が得
られ、この差を所定倍したパルス数がY軸パルスモータ
3に印加されて、対物レンズの発光軸21の左右成分を
目標物13からの入射軸に追従させている。
【0051】通常、発光軸21と反射光の入射軸が一致
した時に即ち本体2が目標物13を視準した時には、U
レジスタ53の値がDレジスタ54の値に等しく、Lレ
ジスタ55の値がRレジスタ56の値に等しい。しかし
ながら、4つの受光素子24〜7或は4つの電極35〜
38を持つ位置検出素子を含む電子部品には、生成又は
製造時のバラツキ又は径年変化があり、これを予め調整
又は例えば1年毎に定期的に校正する必要がある。
【0052】本発明によれば、これらのバラツキ又は径
年変化を補償するため或は校正し易くするために、校正
ボタンと図6に示す2つの校正レジスタ57及び58が
設けられる。この校正レジスタ57には、使用者が本体
2に取付けられた望遠鏡(図示略)を覗いて目標物13
を捕捉して校正ボタンを押した時に、その時のUレジス
タ53の値からDレジスタ54の値を引算した値が記憶
される。同時に、校正レジスタ58にはLレジスタ55
の値からRレジスタ56の値を引算した値も記憶され
る。
【0053】従って、本体2の上下のサーボに対応した
X軸パルスモータ4には、Uレジスタ53の値からDレ
ジスタ54の値を引算し、その差から校正レジスタ57
の値を更に引算した値の所定倍したパルス数がバッファ
59を経由して印加される。同時に、Y軸パルスモータ
3にはLレジスタ55の値からR&校正レジスタ56及
び58の値をそれぞれ引算した値の所定倍パルス数がバ
ッファ60を経由して印加される。
【0054】ここで、これら上下及び左右成分の各引算
値は、校正時即ち視準した時の方角及び仰角が予め解っ
ていれば、目標物13の追尾時の距離データと共に方角
及び仰角データが順次記憶することができる。従って、
基台1を水平に保ち、基台1の基準点を北の方角に合わ
せて、追尾時或は前後に2つの上下及び左右インデック
スを通過させれば、視準した時の方角及び仰角が解り、
これらがRAM内の方角及び仰角基準レジスタに記憶さ
れる。
【0055】使用者が望遠鏡で目標物13を確認し、校
正ボタンを押した後、自動追尾ボタンを押した時には、
対物レンズの発光軸21が目標物13からの入射軸に一
致するように、単一チップマイコン40がパルスモータ
3及び4を制御する。同時に、マイコン40は、目標物
13までの距離を一定時間毎に測定している。
【0056】図7は、本体2から目標物13を往復する
パルス光の伝播時間を電荷量に変換して測定し易くした
距離測定回路を示す。まず、発光素子14からのパルス
光は、目標物13に向けて投射されて、入射軸が受光軸
と一致するように制御される。このパルス光の例えば4
%は内部校正用ガラス板30で反射して、校正用ミラー
31を介して受光素子17に入射される。この受光素子
17で光電変換されたパルス信号は、コンデンサを経て
増幅器61に入力され、パルスの微分値が所定レベルに
増幅されてT型フリップフロップ62のトリガ端子Tに
入力される。
【0057】このフリップフロップ62は、予めリセッ
トされているので、出力がHに立上がり、これによって
積分器63のコンデンサ64に一定の電流が抵抗65を
介して充電されて、反転増幅器66の出力電圧が下降し
始まる。次に、目標物13で反射した反射パルス光は対
物レンズ12及びビームスプリッタ15を経由して受光
素子17に露光される。従って、フリップフロップ62
は、目標物13までを往復したパルス光に依存したパル
ス信号が受光素子17及び増幅器61を経てトリガ端子
に入力され、出力がLに立ち下がり、コンデンサ64へ
の一定電流の供給が遮断される。
【0058】一方、反転増幅器66は、ハイインピーダ
ンスの反転入力端を有し、コンデンサ64が自己放電を
しない例えばテフロン製の誘電体を持つコンデンサが用
いられるので、コンデンサ64を例えばトランスミッシ
ョンゲート67で短絡しない限り、校正光路を通ったパ
ルス光で開始し、外部測定路を経由したパルス光で終了
した時間に比例した出力電圧(この場合負電圧)を維持
している。
【0059】この出力電圧は、マイコン40の第5チャ
ンネルを経由してA/D変換器で8ビットのデジタル値
に変換されてRAM内の別のレジスタに記憶される。こ
の別のレジスタの値は所定の係数が乗算されて距離に換
算された表示器に表示されると共にシリアルI/Oから
外部に出力される。
【0060】上記実施例においては、校正光路を経由し
たパルス光で充電が開始され、目標物13を経由したパ
ルス光で充電を終了して、充電量から目標物13までの
距離を求めている。別の実施例においては、積分器63
の代りに例えば1GHzのクロックで計数される例えば
8ビットの超高速2進カウンタが用いられる。この2進
カウンタは、T型フリップフロップ62の出力を受信す
るカウントイネーブル端子を持ち、8ビット幅の出力が
マイコン40の8つのポートに各々接続されている。
【0061】従って、マイコン40は、まずカウンタ及
びフリップフロップ62をリセットする。校正光路を経
たパルス光でフリップフロップがトグルしてカウンタが
カウントイネーブルとなり計数し始める。目標物13を
反射したパルス光でフリップフロップが元にトグルして
カウンタを停止させると共に割込信号をマイコン40に
送る。マイコン40はカウンタの8ビットデータをメモ
リに書込むと共に所定の処理例えば計数を乗算して距離
に換算する。
【0062】自動追尾回路をアナログで構成してもよ
い。この場合、例えば図5に示す増幅器43及び44の
出力は、差動増幅回路又は一方の出力を反転して加算回
路に入力し、この加算回路の出力を電力増幅して通常の
交流又は直流モータ4を制御して、目標物13の上下成
分の移動に追従させている。この加算回路の別の加算入
力には、使用者が望遠鏡を覗いて目標物13を捕捉し校
正ボタンを押した時に、加算回路の出力電圧(この場
合、種々の電子部品によるバラツキ或は温度特性に起因
するオフセット成分)を補償即ちサンプルホールドする
S/H回路が設けられる。
【0063】本発明によれば、各パルスモータに供給さ
れるパルス数によって目標物13の追従中の本体2の仰
角又は方角が解るようになっているが、本体2と別の直
立アーム7との間に仰角用ロータリエンコーダを設け、
円盤5と基台1との間に方角用ロータリエンコーダを設
けて、目標物13の方位を順次検出するようにしてもよ
い。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による自動
視準光波距離計は、距離計と追尾機能とを別々に製作し
て一体とした従来の自動追尾光波距離計が多い中で、小
形軽量が容易に達成できる。近年、発光素子の発光出力
即ち光パワーが大きくなっているので、受光光量をビー
ムスプリッタで2分割しても、充分な受光感度が得られ
ている。このことにより電気回路の簡素化がおこなえ、
さらに機器又は本体の大きさを小さくすることができ
る。
【0065】目標物の捕捉直前に自動追尾の校正を行っ
ているので、自動追尾が高精度で行われ、移動中の目標
物までの距離測定が順次高精度でおこなえる。また、小
型軽量で移動体の位置検出を行う距離計船、自動車、建
設機材等の移動位置の検出、地殻変動の検出等の変動が
測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動視準光波距離計の実施例を示
す概略部分断面図である。
【図2】図1に示す自動視準光波距離計の光学系の概略
ブロック図である。
【図3】図2に示す方向センサの概略正面図である。
【図4】方向センサの別の実施例の概略正面図である。
【図5】本発明による制御回路の概略回路図である。
【図6】自動追尾回路の校正部の概略回路図である。
【図7】本発明による距離測定部の概略回路図である。
【符号の説明】
2 本体 12 対物レンズ 13 目標物 14 発光素子 15 ビームスプリッタ 16 方向センサ 17 受光素子

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】距離測定用に目標物に投射されてこの目標
    物で反射した光を集光する対物レンズと、 この対物レンズを通過した光を2分割して、第1及び第
    2焦平面に各々合焦させるビームスプリッタと、 前記第1焦平面に配置されて、前記対物レンズの受光軸
    及び前記光の入射角間のズレを検出する方向センサと、 前記第2焦平面に配置される距離測定用受光素子とを本
    体内に備えた自動視準光波距離計。
  2. 【請求項2】前記本体は、上下左右に振れるように基台
    に支持され、この基台には、前記本体を左右に振るY軸
    モータと、前記本体を上下に振るX軸モータと、前記目
    標物を追尾するように前記方向センサの信号に基づいて
    前記Y軸及びX軸モータを制御する制御手段とが取付ら
    れる請求項1に記載の光波距離計。
  3. 【請求項3】前記方向センサは、中心が前記対物レンズ
    の受光軸に位置合わせされると共に受光面が同受光軸と
    直交する平面上に配置され、素子を4分割する2つの直
    交線が45度及び135度に配置される4分割受光素子
    である請求項1に記載の光波距離計。
  4. 【請求項4】前記方向センサは、正方形の受光面の中心
    が前記対物レンズの受光軸に位置合わせされると共に、
    同受光面が同受光軸と直交する平面上に配置される半導
    体位置検出素子である請求項1に記載の光波距離計。
  5. 【請求項5】前記発光手段の前側には光線を僅かに反射
    するガラス板が配置されて前記受光素子への校正光路を
    形成し、前記制御手段は、前記発光素子にパルス光を発
    光させて、前記受光素子によって前記校正光路を経て受
    光したパルス光と前記目標物を反射したパルス光との間
    の時間を測定する測定手段を備えた請求項1に記載の光
    波距離計。
  6. 【請求項6】前記測定手段は、前記校正光路を経て受光
    したパルス光で充電が開始され、前記目標物を反射した
    パルス光で前記充電が終了する積分回路を備えて、前記
    時間を電荷量に変換する請求項5に記載の光波距離計。
  7. 【請求項7】前記測定手段は、前記校正光路を経て受光
    したパルス光でカウントイネーブルとなり、前記目標物
    を反射したパルス光で前記カウントが終了する超高速カ
    ウンタを備えた請求項5に記載の光波距離計。
  8. 【請求項8】前記発光手段の前側には光線を僅かに反射
    するガラス板が配置されて前記受光素子への校正光路を
    形成し、前記制御手段は前記発光素子に出力した変調光
    と、前記外部測定路を経由して前記受光素子で受信した
    変調光との位相差から前記目標物までの距離を求め、こ
    の距離を前記校正光路による距離分で校正し、前記外部
    距離がn回測定される毎に1回校正測定を実施し、前記
    n回の外部距離測定値が加算平均される請求項1に記載
    の光波距離計。
  9. 【請求項9】前記受光素子の前側には、前記外部測定路
    と前記校正光路を所定の比率で切換えるC字状のスロッ
    ト及び孔を有する回転円盤が配置される請求項8に記載
    の光波距離計。
  10. 【請求項10】前記受光素子の前側には、前記外部測定
    路と前記校正光路を各々横切る液晶板が配置される請求
    項8に記載の光波距離計。
  11. 【請求項11】目標物までの光パルスの往復時間を計測
    することにより距離を計測する距離計において、投射し
    た光パルス信号が前記目標物により戻ってきた光パルス
    信号を集光するレンズの受光軸上に光を2分割するビー
    ムスプリッタを配置して、一方を距離測定用の信号に用
    い、他方を位置検出用の信号に用いることを特徴とする
    自動視準光波距離計。
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