JPH08164816A - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents

エアバッグ用ガス発生器

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Publication number
JPH08164816A
JPH08164816A JP6332474A JP33247494A JPH08164816A JP H08164816 A JPH08164816 A JP H08164816A JP 6332474 A JP6332474 A JP 6332474A JP 33247494 A JP33247494 A JP 33247494A JP H08164816 A JPH08164816 A JP H08164816A
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JP
Japan
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gas
combustion chamber
combustion
gas generator
hollow cylindrical
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Application number
JP6332474A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kanda
神田  剛
Koji Tanaka
耕治 田中
Kenichi Nagahashi
賢一 長橋
Tsutomu Hino
励 樋野
Yuji Ito
裕二 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sensor Technology Co Ltd Japan
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Sensor Technology Co Ltd Japan
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP6332474A priority Critical patent/JPH08164816A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ガス発生剤を安定的に燃焼させることが可能な
大容量のガス発生器を提供する。 【構成】中空円筒部材3に点火部材4を配置し、外周部
に、燃焼室を配置してなる構造のガス発生器において、
燃焼室は、中空円筒部材3と同心円状に配置され且つ複
数の第2ガス孔13A,13Bを有する容器部材2A,
2Bとによって画成され且つ仕切り部材6によって画成
された独立した部屋30A,30Bから成り、中空円筒
部材3の内部には、点火部材から発生する火炎の導火路
20が形成され、導火路と各燃焼室とは、第1ガス孔1
2A,12Bを介して連通されており、各燃焼室の燃焼
ガスが、各燃焼室に対応する第1ガス孔を通して相互に
流通するのを防止する流れ制限手段10が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の乗員保護装置
としてのエアバッグを膨張させるためのガス発生器に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種のエアバッグ用ガス発生器は車両
の衝突時に生じるショックから乗員を保護するためにハ
ンドルやインストルメントパネルに取り付けられるエア
バッグモジュール中に組み込まれて、衝突の際には衝突
センサからの信号により急速にガスを発生してエアバッ
グを膨張させる役目を果たす機器である。このようなガ
ス発生器に用いられるガス発生剤としては、従来よりア
ジ化ソーダ等のアジ化系薬剤が基本的なものとして使用
されているが、安全性の向上及びガス化率の向上の観点
から近年非アジ化系の薬剤が盛んに研究開発されてお
り、その例としてはトリアミノグアニジン系、アゾジカ
ルボンアミド系、テトラゾール系などがある。これらの
薬剤系は、安全性とガス化率向上の点で従来のアジ化系
のものより優れているが、燃焼特性が従来のアジ化系に
比して激しくなりやすいという特徴もあり、さらには化
学組成の相違に基づく燃焼生成物の相違もあって、ガス
発生器の構造も従来のものと異なる要素がでてくる。
【0003】そこで、出願人は、先の出願(特願平5−
342584号)において、運転席用ガス発生器とし
て、これらの非アジ化系のガス発生剤に対応可能な新規
なガス発生器を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、助手席
用ガス発生器は運転席ガス発生器に比して大容量のもの
が要求される。この場合に、上述の運転席用のガス発生
器を大型化して、助手席用のガス発生器として使用しよ
うとすると、大容量化によりガス発生剤のもつ燃焼の激
しさが顕在化し、発生ガスの爆発的大量放出と、ガス流
れの偏りに伴うガス発生器の破壊が起こりやすく、ま
た、ガス発生剤の燃焼が不均一になって性能が安定しな
いという問題点があった。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、非アジ化系
のように激しい燃焼特性を有するガス発生剤を安定的に
かつ均一に燃焼させることが可能な大容量のガス発生器
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明におけるガス発生器は、中空円筒部材の一端
に1つの点火部材を配置し、該中空円筒部材の外周部
に、ガス発生剤を収容した燃焼室を配置してなる構造の
エアバッグ用ガス発生器において、前記燃焼室は、前記
中空円筒部材と同心円状に配置され且つ複数の第2ガス
孔を有する容器部材とによって画成される空間であり且
つ仕切り部材によって互いに画成された独立した複数の
部屋から成り、前記中空円筒部材の内部には、前記点火
部材から発生する火炎の導火路が形成され、該導火路と
前記各燃焼室とは、前記中空円筒部材の各燃焼室に対応
する位置に設けられた第1ガス孔を介して連通されてお
り、各燃焼室の燃焼ガスが、前記各燃焼室に対応する第
1ガス孔を通して相互に流通するのを防止する流れ制限
手段が設けられているものである。
【0007】また、前記複数の燃焼室が、前記中空円筒
部材に沿って、その長手方向に仕切り部材で画成されて
配置されているものとすることができる。
【0008】また、前記複数の燃焼室が、前記中空円筒
部材の周方向に沿って仕切り部材で画成されているもの
とすることができる。
【0009】また、前記流れ制限手段が、前記導火路内
に配置され且つ1つの燃焼室の第1ガス孔と他の燃焼室
の第1ガス孔との間に配置されたオリフィス,フラップ
弁又は逆止弁のいずれかであるものとすることができ
る。
【0010】また、前記流れ制限手段が、第1ガス孔に
配置されたフラップ弁又は逆止弁のいずれかであるもの
とすることができる。
【0011】また、前記導火路内に伝火を促進する伝火
薬が充填されているものとすることができる。
【0012】また、前記燃焼室を画成する容器部材の外
周面を囲繞するようにハウジングを設け、該ハウジング
の内面と前記容器部材の外面との間の空間内に冷却材を
充填し、該ハウジングには、前記第2ガス孔の総開口面
積よりも大きな総開口面積を有する複数の第3ガス孔を
形成してなるものとすることができる。
【0013】
【作用】上記構成によれば、ガス発生剤は、1つの点火
部材に接続される複数の燃焼室に収納され、該燃焼室内
で燃焼させられる。そして、このガス発生剤の燃焼に際
して、前記点火部材から各燃焼室に至る導火路又は該導
火路と燃焼室との連通部である第1ガス孔に設けられた
流れ制限手段が、燃焼室相互間の発生ガスの流れを制限
する。このため、各燃焼室の燃焼は独立して行われる。
よって、激しい燃焼特性を有するガス発生剤を用いた大
容量のガス発生器であっても、大量のガス発生剤を小分
けして燃焼させることができるので、ガス発生剤の爆発
的燃焼や、不均一な燃焼を防止することができる。
【0014】また、複数の燃焼室が、中空円筒部材に沿
って、その長手方向に仕切り部材で画成されて配置され
ているものとすると、ガス発生器全体の形状をシリンダ
ー型にすることができ、助手席用に適したものとなる。
【0015】また、複数の燃焼室が、中空円筒部材の周
方向に沿って仕切り部材で画成されているものとする
と、ガス発生器全体の形状を短円筒型にすることがで
き、運転席用に適したものとなる。
【0016】また、流れ制限手段が、導火路内に配置さ
れ且つ1つの燃焼室の第1ガス孔と他の燃焼室の第1ガ
ス孔との間に配置されたオリフィス,フラップ弁又は逆
止弁のいずれかであるものとすると、発生ガスの流れを
効果的に制限することができる。
【0017】また、流れ制限手段が、第1ガス孔に配置
されたフラップ弁又は逆止弁のいずれかであるものとす
ると、発生ガスが燃焼室から導火路に逆流できないた
め、各燃焼室におけるガス発生剤の燃焼は相互に完全に
独立したものとなる。
【0018】また、導火路内に伝火を促進する伝火薬が
充填されているものとすると、導火路中での伝火を容易
に且つ安定して行わせることができる。
【0019】また、燃焼室を画成する容器部材の外周面
を囲繞するようにハウジングを設け、該ハウジングの内
面と前記容器部材の外面との間の空間内に冷却材を充填
し、該ハウジングには、前記第2ガス孔の総開口面積よ
りも大きな総開口面積を有する複数の第3ガス孔を形成
してなるものとすると、発生ガスをより効果的に冷却す
ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。まず、第1実施例を図1〜図3により説
明する。図1は本発明のガス発生器の構成及び作動を示
す縦断面図、図2及び図3は流れ制限手段の変形例を示
す断面図である。
【0021】まず、構成を説明する。図1において、ガ
ス発生器1は、中空円筒部材3が中心に位置し、この中
空円筒部材3の外周中央部に中空円板状の仕切り部材6
が嵌入され溶接等で固定されている。一方、2A、2B
は、一対の相合わさる有底円筒状の容器部材であって、
底部中央に挿通孔31、32をそれぞれ有しており、こ
の容器部材2A、2Bは、挿通孔31、32が中空円筒
部材3の両端に嵌入され、溶接等でこれに固定され、ま
た容器部材2Aの端部と容器部材2Bの端部とが合わさ
るようにして仕切り部材6の外縁部に溶接等で固定され
ている。なお、これらの固定方法はシール部材を介して
ネジで締結する固定方法としてもよい。
【0022】中空円筒部材3は、その中空部の一方の端
部は底部を有し、他方の端部に点火部材4が収納され、
蓋部材7で該中空円筒部材3に固定され、残りの空間2
0が導火路を形成している。点火部材4は内方(図面上
方)に開口11を有し、内部には例えば伝火薬とスクイ
ブ(図示せず)が収納されており、接続コード8で図示
されない衝突センサに接続されている。
【0023】容器部材2A、2Bと中空円筒部材3との
間の各環状空間はそれぞれ独立の第1燃焼室30A及び
第2燃焼室30Bを形成し、該第1、第2燃焼室30
A、30Bには内側にガス発生剤5、5、外側に環状の
冷却材9、9がそれぞれ収納されている。このガス発生
剤5は、ペレット状であって、従来の技術で述べた非ア
ジ化系の薬剤が用いられる。そして、各燃焼室30A、
30Bの内壁8(中空円筒部材3)には多数の小孔から
なる第1ガス孔12A、12Bが、外壁(容器部材2
A、2B)には複数の孔からなる第2ガス孔13A、1
3Bがそれぞれ開口している。第2ガス孔13A、13
Bの手前には金属箔(例えばアルミ箔)14、14がそ
れぞれ配置されている。この金属箔14は、第2ガス孔
13A、13Bの個数ならびに径の設定との相乗効果に
よって、該金属箔14が燃焼室30A、30Bの所定の
内圧で破れるようにして、ガス発生剤5の燃焼初期にお
ける内圧を確保する一方燃焼ピーク時における内圧を低
減せしめて燃焼特性をコントロールする役割を果たすも
のである。なお、この金属箔14は本発明の必須の要素
ではないが、上述の理由から設けるのが好ましい。そし
て、導火路20の第1燃焼室30Aと第2燃焼室30B
との境界に位置する部分に中心にオリフィス10aが開
口する絞り部材10が配設されている。このオリフィス
10aの面積は第2ガス孔13A、13Bの総面積に比
して十分小さく、かつ点火部材4から第2燃焼室30B
に向かう熱粒子流が支障なく通過可能なように設定され
る。
【0024】つぎに、このような構成のガス発生器の作
動を説明する。車両の衝突が検知されると点火部材4が
発火し、開口11から火炎が導火路20に放出される
(矢印)。この火炎の一部は、第1ガス孔12Aを通
過して第1燃焼室30A内に進入し、残りの部分(矢印
′)は絞り部材10のオリフィス10aを通過し、第
2ガス孔12Bを通過して第2燃焼室30B内に流入す
る。すると、各燃焼室30A、30Bのガス発生剤5、
5が燃焼して高温のガスを多量に発生する。このガス発
生により各燃焼室30A、30Bの内圧が上昇し、所定
の内圧に至ると金属箔14、14が破れ、発生したガス
は冷却材9、9第2ガス孔13A、13Bを経て放出
(矢印、)され、図示されないエアバッグに供給さ
れる。この際、発生ガスは冷却材9で冷却される。な
お、従来のアジ化系ガス発生剤のようなスラグを多量に
発生しないのでフィルタ部材は本例のように省略するこ
とができる。
【0025】一方、各燃焼室30A、30Bにおけるガ
ス発生剤5の燃焼による内圧上昇により、各燃焼室30
A、30Bで発生したガスは各々の第1ガス孔12A、
12Bを通って導火路20内に逆流する(矢印、
)。そしてこの際、両燃焼室30A、30Bの内圧
は、ガス発生剤5の燃焼の進行状況の相違等により差が
生じる得る。例えば、第1燃焼室30Aの方が第2燃焼
室30Bより内圧が高い場合は、その差圧により第1燃
焼室30Aの発生ガスが第2燃焼室30Bの方へ流れよ
うとする。しかし、オリフィス10aの存在によりその
流れは制限される。すなわち、オリフィス10aの開口
面積は各燃焼室の第2ガス孔13、13Bの総開口面積
に比して十分小さなものであり、かつガス発生剤の燃焼
は極短時間の現象であって内圧の変化速度が大きいた
め、前記発生ガスの流れはオリフィス10aで制限され
て、両燃焼室30A、30B間の内圧の均等化が阻止さ
れる。これは第2燃焼室30Bの方が第1燃焼室30A
より内圧が高い場合も同様である。この結果、両燃焼室
30A、30Bのガス発生剤5の燃焼は相互に圧力的に
干渉されることなく、独立して進行する。
【0026】ガス発生剤5の燃焼速度は、燃焼室の内圧
に依存し、内圧が高い程燃焼速度は増加する。そして非
アジ化系ガス発生剤のように、この燃焼速度の圧力依存
性が大きい場合は、燃焼による内圧上昇と内圧上昇によ
る燃焼速度の増加の循環により爆発的な燃焼を生じるお
それがあり、そのおそれはガス発生剤の量が多い程大き
い。従って、このように、ガス発生剤5を2つに小分け
し、かつその燃焼が独立して進行するように構成するこ
とにより、圧力依存性の大きいガス発生剤であっても、
その爆発的な燃焼を防止して安定した燃焼を可能ならし
め、かつ均一な燃焼を行わせることができる。
【0027】ここで、流れ制限手段の変形例を説明す
る。図2は、図1の絞り部材10のオリフィス10aの
第2燃焼室側に、可動弁体21aとその開度制限用のス
トッパ21bからなるフラップ弁21をさらに設けた場
合を示す。ここで、可動弁体21aの開度は、第1燃焼
室から第2燃焼室へ向かうガスの流れを制限し、かつ該
ガスの流れより流量の小さい点火部材から第2燃焼室へ
向かう火炎流は支障なく通過することができるように設
定される。この結果、第1燃焼室から第2燃焼室へ向か
うガスの流れはオリフィス10a及び可動弁体21aの
存在により一層制限されるとともに、第2燃焼室から第
1燃焼室へのガス流れは完全に阻止される。なお、点火
部材から第2燃焼室へ向かう火炎流は支障なく通過する
ことができる。このため、第1燃焼室におけるガス発生
剤の燃焼を第2燃焼室から完全に独立して進行させるこ
とができるとともに、第2燃焼室におけるガス発生剤の
燃焼への第1燃焼室からの圧力的干渉をより低減するこ
とができる。
【0028】図3は、図1の絞り部材10のオリフィス
10aの第2燃焼室側に、弁体23aと該弁体23aを
前記オリフィス10a方向に付勢するスプリング23b
とからなる逆止弁23をさらに設けた場合を示す。ここ
で、スプリング23bの付勢力は、弁体23aが、点火
部材から第2燃焼室へ向かう火炎流を支障なく通すよう
に設定される。この結果、点火部材から第2燃焼室へ向
かう火炎流は支障なく通過することができるとともに、
第1燃焼室から第2燃焼室へ向かうガスの流れはオリフ
ィス10a及び弁体23aの存在により一層制限され
る。一方、第2燃焼室から第1燃焼室へ向かうガスの流
れは完全に阻止される。このため、フラップ弁の場合と
同様に、第1燃焼室におけるガス発生剤の燃焼を第2燃
焼室から完全に独立して進行させることができるととも
に、第2燃焼室におけるガス発生剤の燃焼への第1燃焼
室からの圧力的干渉をより低減することができる。
【0029】つぎに、第2実施例を図4により説明す
る。図4は第2実施例のガス発生器の縦断面図である。
図4において図1と異なる点は、導火路20に設けられ
ていた絞り部材10が撤去され、代わりに、第1及び第
2燃焼室30A、30Bの各第1ガス孔12A、12B
の燃焼室側に逆止弁26が設けられている点である。こ
のような構成とすると、点火部材4からの火炎流は各第
1ガス孔12A、12Bを通過して各燃焼室30A、3
0Bに進入することができるが、各燃焼室30A、30
Bで発生したガスは導火路20に逆流することができな
い。このため、両燃焼室30、30Bにおけるガス発生
剤5の燃焼は相互に完全に独立したものとなる。なお、
逆止弁26に代えて、図2のフラップ弁21を用いても
よく、同様の効果を得ることができる。
【0030】つぎに、第3実施例を図5により説明す
る。図5は第3実施例のガス発生器の縦断面図である。
図5において、図1と異なる点は、導火路20内に伝火
を促進する薬剤(例えば伝火薬)24が配置されている
点である。このような構成とすると、導火路20内での
伝火が容易かつ安定なものとなる。
【0031】つぎに、第4実施例を図6により説明す
る。図6は第4実施例のガス発生器の縦断面図である。
図6において、図1と異なる点は、円筒状の容器部材2
A及び2Bの外側に該容器部材2A、2Bとの間に環状
空間36を形成するように中空円筒状のハウジング33
が設けられ、該ハウジング33の周面に多数の小孔から
なる第3ガス孔(ディフューザ)34が開口し、前記環
状空間36に冷却材35が配置されている点である。そ
して、この場合、第3ガス孔の総面積は第2ガス孔13
A及び13Bの総面積よりも大きくなるように設定され
る。すなわち、各燃焼室30A、30Bの内圧が第2ガ
ス孔13A、13Bで保持されるように設定される。こ
のような構成とすると、各燃焼室30A、30Bから流
出したガス(矢印、)は、冷却材35を通過して第
3ガス孔34から外部に放出される(矢印)ので、冷
却材35により該ガスの冷却効果を高めることができ
る。なお、ハウジング33を設けるだけで、冷却材35
を配置しないようにすることもできる。この場合でも、
拡散効果により該ガスの冷却効果を高めることができ
る。
【0032】ここで、上述の実施例は本発明を例示した
ものであり、本発明はこれに限定されるものではなく、
以下の述べる構成としても上述の実施例と同様の効果を
得ることができる。すなわち、図1において、燃焼室を
軸方向に2つ配置しているが、これを3以上配置するこ
ともできる。この場合には、導火路20の該3以上の燃
焼室間の各境界部分に絞り部材10を設けるようにす
る。また、燃焼室を周方向に区画して配置することもで
きる。この場合には、図4に示したように、各燃焼室の
第1ガス孔にフラップ弁又は逆止弁を設けるようにす
る。
【0033】さらに、図1において、導火路20を周方
向又は径方向に区画して、各燃焼室毎の導火路を形成
し、この燃焼室毎の導火路の各々に図2のフラップ弁又
は図3の逆止弁を設けてもよい。このようにすると、各
燃焼室間の圧力的な相互干渉を完全に防止することがで
きる。
【0034】また、上述の実施例では、本発明をシリン
ダー型の助手席用のガス発生器に適用した場合を説明し
たが、短円筒型の運転席用のガス発生器に圧力依存性の
特に高いガス発生剤を使用する場合には、そのような運
転席用ガス発生器に対しても本発明を同様に適用するこ
とができる。すなわち、例えば図7に示すように、短円
筒型の容器50の中央部に中空円筒部材58を配設し、
該中空円筒部材58の中空部に下部に点火部材56を配
置して、その残りの空間を導火路55となす。そして、
中空部材58と容器50外周との間の環状空間を仕切り
部材59で周方向に4つに区画して4つの燃焼室51〜
54を形成し、各燃焼室51〜54の面する中空部材5
8に第1ガス孔57を、容器50周面に第2ガス孔55
を設ける。そして、この第1ガス孔57の各々に図4で
説明した逆止弁又はフラップ弁60を設ける。このよう
な構成とすることにより、圧力依存性の高いガス発生剤
を使用する運転席用ガス発生器においても、図4の実施
例と同様の効果を得ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明のガス発生器は上述のように、複
数の燃焼室と、1つの点火部材と、この1つの点火部材
から各燃焼室に至る導火路とを備えたガス発生器であっ
て、この導火路又は燃焼室に燃焼室相互間の発生ガスの
流れを制限する流れ制限手段が設けられてなるものであ
るので、ガス発生剤が複数の燃焼室に小分けされ、かつ
独立して燃焼が進行する。このため、爆発的燃焼特性を
示し易い非アジ化系のガス発生剤であっても、安心して
大型のガス発生器に構成することを可能ならしめ、もっ
て現行の毒性を有するアジ化系のガス発生剤から毒性を
有しない非アジ化系のガス発生剤の切替えを促進せしめ
て乗員保護技術をあらゆる意味で安全性に優れた技術に
高めることができる。従ってその社会的意義は極めて大
きいものといえる。
【0036】また、複数の燃焼室が、中空円筒部材に沿
って、その長手方向に仕切り部材で画成されて配置され
ているものとすると、ガス発生器全体の形状をシリンダ
ー型にすることができ、助手席用に適したものとするこ
とができる。
【0037】また、複数の燃焼室が、中空円筒部材の周
方向に沿って仕切り部材で画成されているものとする
と、ガス発生器全体の形状を短円筒型にすることがで
き、運転席用に適したものとすることができる。
【0038】また、流れ制限手段が、導火路内に配置さ
れ且つ1つの燃焼室の第1ガス孔と他の燃焼室の第1ガ
ス孔との間に配置されたオリフィス,フラップ弁又は逆
止弁のいずれかであるものとすると、発生ガスの流れを
効果的に制限することができる。
【0039】また、流れ制限手段が、第1ガス孔に配置
されたフラップ弁又は逆止弁のいずれかであるものとす
ると、各燃焼室におけるガス発生剤の燃焼は相互に完全
に独立したものとすることができる。
【0040】また、導火路内に伝火を促進する伝火薬が
充填されているものとすると、導火路中での伝火を容易
に且つ安定して行わせることができる。
【0041】また、燃焼室を画成する容器部材の外周面
を囲繞するようにハウジングを設け、該ハウジングの内
面と前記容器部材の外面との間の空間内に冷却材を充填
し、該ハウジングには、前記第2ガス孔の総開口面積よ
りも大きな総開口面積を有する複数の第3ガス孔を形成
してなるものとすると、さらに発生ガスの冷却効果を高
めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のガス発生器の構成及び作
動を示す縦断面図である。
【図2】流れ制限手段の変形例を示す断面図である。
【図3】流れ制限手段の変形例を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施例のガス発生器の構成を示す
縦断面図である。
【図5】本発明の第3実施例のガス発生器の構成を示す
縦断面図である。
【図6】本発明の第4実施例のガス発生器の構成を示す
縦断面図である。
【図7】本発明を運転席用ガス発生器に適用する場合の
構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ガス発生器 2A,2B,50 容器部材 3,58 中空円筒部材 4,56 点火部材 5 ガス発生剤 6,59 仕切り部材 9 冷却材 10,60 流れ制限手段(絞り部材) 10a オリフィス 12A,12B,57 第1ガス孔 13A,13B,61 第2ガス孔 20,55 導火路 21 フラップ弁 23 逆止弁 24 伝火薬 30A,30B,51〜54 燃焼室 33 ハウジング 34 第3ガス孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 耕治 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 長橋 賢一 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 樋野 励 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 伊藤 裕二 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒部材(3),(58)の一端に
    1つの点火部材(4),(56)を配置し、該中空円筒
    部材の外周部に、ガス発生剤(5)を収容した燃焼室を
    配置してなる構造のエアバッグ用ガス発生器において、 前記燃焼室は、前記中空円筒部材(3),(56)と同
    心円状に配置され且つ複数の第2ガス孔(13A),
    (13B)を有する容器部材(2A),(2B),(5
    0)とによって画成される空間であり且つ仕切り部材
    (6),(59)によって互いに画成された独立した複
    数の部屋(30A),(30B),(51〜54)から
    成り、 前記中空円筒部材(3),(58)の内部には、前記点
    火部材から発生する火炎の導火路(20),(55)が
    形成され、該導火路と前記各燃焼室とは、前記中空円筒
    部材の各燃焼室に対応する位置に設けられた第1ガス孔
    (12A),(12B),(57)を介して連通されて
    おり、 各燃焼室の燃焼ガスが、前記各燃焼室に対応する第1ガ
    ス孔を通して相互に流通するのを防止する流れ制限手段
    (10),(60)が設けられていることを特徴とする
    エアバッグ用ガス発生器。
  2. 【請求項2】 前記複数の燃焼室(30A),(30
    B)が、前記中空円筒部材(3)に沿って、その長手方
    向に仕切り部材(6)で画成されて配置されている請求
    項1に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  3. 【請求項3】 前記複数の燃焼室(51)〜(54)
    が、前記中空円筒部材(3)の周方向に沿って仕切り部
    材(59)で画成されている請求項1に記載のエアバッ
    グ用ガス発生器。
  4. 【請求項4】 前記流れ制限手段(10)が、前記導火
    路(20)内に配置され且つ1つの燃焼室(30A)の
    第1ガス孔(12A)と他の燃焼室(30B)の第1ガ
    ス孔(12B)との間に配置されたオリフィス,フラッ
    プ弁又は逆止弁のいずれかである請求項2に記載のエア
    バッグ用ガス発生器。
  5. 【請求項5】 前記流れ制限手段(10),(60)
    が、第1ガス孔(12A),(12B),(57)に配
    置されたフラップ弁又は逆止弁のいずれかである請求項
    2又は3に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  6. 【請求項6】 前記導火路(20),(55)内に伝火
    を促進する伝火薬(24)が充填されている請求項1乃
    至5に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  7. 【請求項7】 前記燃焼室を画成する容器部材(2
    A),(2B)の外周面を囲繞するようにハウジング
    (33)を設け、該ハウジング(33)の内面と前記容
    器部材(2A),(2B)の外面との間の空間内に冷却
    材(35)を充填し、該ハウジング(33)には、前記
    第2ガス孔(13A),(13B)の総開口面積よりも
    大きな総開口面積を有する複数の第3ガス孔(34)を
    形成してなる請求項1乃至6に記載のエアバッグ用ガス
    発生器。
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