JPH08162753A - 電子回路のはんだ接合方法 - Google Patents

電子回路のはんだ接合方法

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JPH08162753A
JPH08162753A JP29823194A JP29823194A JPH08162753A JP H08162753 A JPH08162753 A JP H08162753A JP 29823194 A JP29823194 A JP 29823194A JP 29823194 A JP29823194 A JP 29823194A JP H08162753 A JPH08162753 A JP H08162753A
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electronic
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徹 西川
Ryohei Sato
了平 佐藤
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】均一で簡便にはんだを供給し、作業性、生産性
に優れた、低コストのフラックスレスはんだ接続による
電子回路のはんだ接合方法を実現すること。 【構成】電子回路のはんだ接合方法において、電子部品
6を接続する回路基板1上の電極2に、はんだ溶融時に
ガスを発生する物質4を含有した、はんだを供給する。
これにより、はんだが溶融した際に発生したガス7によ
って、はんだ表面の酸化膜5を破り、はんだ新生面3a
を露出させて接続を行う。はんだ3の供給は、ガス発生
物質4を含有しためっき液中で、電極にはんだめっきを
行なうことが実用的で好ましい。 【効果】洗浄とはんだ表面酸化膜の除去工程を必要とし
ない簡便で低コストのフラックスレスはんだ接続が可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子回路の接合に関わ
り、特に、フラックスを用いないで電子部品を回路基板
にはんだ接合する際の接合方法、はんだ組成、およびこ
のはんだを接続端子に形成した電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子回路装置の接合に関して
は、フラックスを用いたはんだ付けが広く一般的に行わ
れている。はんだ付けは、はんだと接続端子を構成する
被接合部母材との金属結合により接続されているが、は
んだや被接合部母材の表面は、通常、酸化膜や有機物汚
染膜に覆われているため、はんだをそのままの状態で加
熱溶融しても接合されない。そのため、フラックスを用
いることで、表面酸化膜、有機物汚染膜を化学的に除去
すると共に、フラックスが接合部を覆うことで、清浄な
表面状態を維持して、再酸化を防止し、良好な接合を行
うことが可能となる。
【0003】図7に、一般的な電子回路基板上のはんだ
付けの工程図を示す。同図(a)に示すように、プリン
ト基板1上の電極2に対応して、酸化膜5に覆われたは
んだ粉10とペースト状フラックス11で構成されたは
んだペーストを、メタルマスクまたはスクリーン印刷に
より供給する。そして、電子部品6の電極(チップ電
極)6aを電極2上に位置合わせして加熱を行うと、同
図(b)に示すように、フラックス11の化学的作用に
より、電極2や電子部品の電極6aやはんだ粉10表面
の酸化膜を除去するため、同図(c)が示すように、は
んだの融点以上になるとはんだ粉10は凝集して、電極
2やチップ電極6aにぬれひろがって行く。はんだ3が
凝固後、同図(d)が示すように、はんだ表面にフラッ
クス残渣12が残るため、洗浄により除去して、同図
(e)に示すように接合が終了する。このように、はん
だペーストを用いたはんだ付けは、はんだ供給とはんだ
と被接合部表面の表面清浄化、再酸化防止作用のあるフ
ラックスを同時に、かつ、簡単に供給することができ
る。
【0004】しかし、最近の電子回路装置の小型化、高
密度化、多機能化により、はんだ接合部が微細化、高集
積化され、フラックスが接続部内に巻き込まれて発生す
るボイドが問題となっている。さらに、フラックスを用
いた場合、図7(d)に示したように、フラックス残渣
12が残って、腐食やマイグレーション、短絡の原因と
なる恐れがあるため、それを除去するための洗浄工程が
必要となる。これまでは、洗浄性にすぐれたフロンやト
リクロロエタン等の有機溶剤により洗浄を行ってきた
が、これらの洗浄剤がオゾン層を破壊するという環境問
題を引き起こしている。
【0005】これらの問題を解決するために、フラック
スを用いず、洗浄を必要としないフラックスレスはんだ
接続方法が検討されている。例えば、被接合部とはんだ
材の表面酸化膜や有機物汚染膜を、原子またはイオンビ
ームで照射して除去(クリーニング)し、大気中で電子
部品の接続端子を回路基板上の電極に位置合わせし、搭
載を行い、再酸化防止のために非酸化性雰囲気中で加熱
溶融することで接続を行う方法が示されている。なお、
この種のフラックスレスはんだ接続に関するものとし
て、例えば、特開平3−241755号公報が挙げられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フラックスレスはんだ接続方法は、フラックスを用いな
い代わりに、真空チャンバ内で原子またはイオンビーム
により相互の接続表面をクリーニングし、はんだの加熱
溶融は再酸化防止のために非酸化性雰囲気中で行わなけ
ればならず、従来から専ら使用されてきたはんだペース
トによる接続と比べて、量産性に劣り、コストがかかる
という問題がある。
【0007】また、はんだペーストによるはんだ付けで
は、前述したようにボイド不良や環境問題の他に、印刷
により供給するはんだの量が不均一に成り易く、接合部
の微細化、狭ピッチ化に伴い、未接続やブリッジ等の不
良が発生するという問題がある。さらにまた、フラック
スレスはんだ接続においても、微細かつ多点の接続部
に、簡便に効率よくはんだを供給することが、重要な課
題である。
【0008】したがって、本発明の目的は、上記従来の
はんだ付けの問題を解決することにあり、主たる目的
は、均一で簡便にはんだを供給することができ、作業
性、生産性に優れ、低コストのフラックスレスによる改
良された電子回路のはんだ接合方法を提供することにあ
り、他の目的は、このはんだ接合方法を容易に実現する
ことのできる改良されたはんだを提供することにあり、
さらに他の目的は、このはんだを接続端子に形成した電
子部品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、電子回路基
板に設けられた電極と、電子部品の接続端子との両者
を、フラックスレスはんだ接続にて接合する電子回路接
合方法において、両者を接合する時のはんだを、はんだ
接続時のはんだ溶融温度で容易にガスを発生し得る物質
(以下、ガス発生剤と称する)を含有したはんだで構成
し、このはんだを少なくとも両者の接合部に介在させ、
はんだ表面の酸化膜が破れる温度まで加熱して、溶融し
た清浄なはんだ成分により両者を接合する工程を有して
成る電子回路のはんだ接合方法により、達成される。
【0010】本発明のガス発生剤を含有したはんだとし
ては、一般に広く使用されているはんだ組成物、例えば
Sn−Pb系、Sn−Ag系、Au−Sn系、Sn−I
n系、Sn−Bi系等を基材とし、これにガス発生剤と
して、はんだ溶融温度で容易にガス化し、このガス圧で
はんだ表面の酸化膜を破り得る物質を適量含有させたも
のが用いられる。
【0011】ガス発生剤としては、はんだ接続の信頼性
を確保するために、はんだを劣化させない物質が選択さ
れ、実用上好ましくは、例えば、有機化合物の水和物が
挙げられ、具体的には、はんだめっき液中に分散剤(界
面活性剤)として用いられる有機化合物の水和物で、例
えばポリエチレングリコール誘導体のポリエチレングリ
コールノニールフェニルエーテルが水と結合した化合
物、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコー
ルと水が結合した化合物、ポリエチレングリコールと水
が結合した化合物などが挙げられる。これら有機化合物
の水和物は、はんだ溶融温度で発生ガスとして、水蒸気
を容易に発生する。
【0012】また、はんだ中に含有させるガス発生剤の
好ましい分量は、ガス成分に換算して10〜100,0
00wt ppm程度である。
【0013】電子回路のはんだ接続においては、このガ
ス発生剤を含有したはんだを、例えば電子部品の接続端
子や電子回路基板に設けられた電極上にめっきするか、
もしくは、はんだ粉を用いる場合には、はんだ合金基材
で形成したはんだボールの表面に、このガス発生剤を含
有したはんだをめっきしておく等しておけば、通常のは
んだ接続方法によって接続することができる。はんだめ
っきの実用的な厚さは10〜100マイクロメートル程
度である。また、はんだめっきは、電解めっき、無電解
めっきのいずれでもよいが、めっきスピードの点からは
電解めっきが有利で、厚いめっき膜を形成するのに適し
ている。
【0014】なお、はんだ中へのガス発生剤の導入方法
としては、上述したようにはんだめっきが有効であり、
はんだめっき液中にガス発生剤として所定量の分散剤
(界面活性剤)の水和物を添加してめっきすればよい。
【0015】また、はんだ接続をより効果的にするため
には、電子部品を回路基板上に搭載する際に、はんだが
溶融する前に硬化を終了するような接着剤を用いて電子
部品を予め基板上に固定しくことが有効である。電子部
品としては、QFP、SOP、PLCC、チップ部品等
の表面実装部品やフリップチップやTAB等のベアチッ
プ部品等を接合できる。固定された電子部品と回路基板
とを加熱した場合、はんだ溶融時のガス発生で、はんだ
が膨張すると電子部品が固定されているので、表面酸化
膜に対して、その内側から膨張しようとする力が、ま
た、部品側からそれを阻止しようとする力が働く。この
ため、接着剤を使用しない場合に比べて、酸化膜が破れ
易くなるので、より厚い酸化膜で覆われていても接合が
できる。
【0016】はんだの供給は、回路基板の電極側のみな
らず、電子部品の接続端子(電極)側にも形成すること
ができる。電子部品の電極側にはんだを形成した場合、
この部品を回路基板電極上に搭載し、加熱、溶融するこ
とで、発生したガスが電子部品の電極上に形成された、
はんだ表面の酸化膜を破って、はんだ新生面が露出して
接合される。このように、はんだの溶融時に沸騰や化学
反応によって、ガスを発生する物質とはんだを組み合わ
せて接合部へのはんだ供給を行うようにする。
【0017】また、上記目的は、回路基板の電極上の一
部領域に、はんだが溶融した時にガスを発生する物質
(ガス発生剤)を膜状に薄く形成しておき、その上には
んだを形成して電子部品をはんだ接続する接合方法によ
っても、達成される。これによれば、加熱により、はん
だが溶融した時に、このガス発生剤を含む薄膜からガス
を発生するため、このガス圧により溶融はんだが膨張す
る。そして、はんだ表面酸化膜が破れ、ガスが放出され
ると、はんだの新生面が露出して接合される。この場
合、はんだはガス発生剤を含まない通常のものを使用す
ることもできるが、ガス発生剤を含むはんだを使用すれ
ばより効果的である。
【0018】
【作用】図2の工程図を代表例として本発明の原理を具
体的に説明する。同図(a)に示すように、回路基板1
の電極2上に、予めはんだ溶融時にガス発生剤4を含有
したはんだ3を形成しておく。はんだ3の表面は、通
常、酸化膜5に覆われている。この基板上に電子部品6
を搭載する。
【0019】同図(b)に示すように、これを加熱して
行くと、はんだ3が溶融した時にガス発生剤4からガス
7が発生し、はんだが膨張する。そして、表面酸化膜の
破壊応力を越えるまで、はんだが膨張すると、同図
(c)に示すように、酸化膜5が破れて、溶融中のガス
が外部に放出されると共に、清浄なはんだ新生面3aが
露出する。
【0020】また、新生面が露出する直前には、ガスに
よりはんだが膨張しているため、被接合部とはんだが密
着しており、ガスが放出されてはんだ新生面が露出した
瞬間に、はんだが接触している被接合部である部品の電
極6aへぬれて行き、同図(d)に示すように接合され
る。これにより、露出した新生面が再酸化を起こす前に
はんだがぬれて接続を行うことができる。さらに、雰囲
気条件などにより新生面が再酸化した場合でも、新たに
ガスの放出することで、新しい新生面が露出し、接続が
可能となる。また、はんだめっきで電極2上にはんだ3
を供給することで、微細で狭ピッチの接合部に均一に、
しかも簡便にはんだを供給することができる。
【0021】なお、添加されたガス発生剤は、はんだ溶
融時に水蒸気等のガスを発生させ、このガスがはんだ表
面の酸化膜を破る重要な作用を有するが、さらに例えば
ポリエチレングリコール誘導体等のように使用するガス
発生剤の種類によっては、ガス化し得ない有機成分の一
部が酸化膜と反応して分解すると共に、酸化物の一部を
還元してはんだ合金を生成する作用を有するものもあ
る。
【0022】
【実施例】以下、図面にしたがって本発明の一実施例を
説明する。 〈実施例1〉図1は、本発明によるはんだ接続の代表的
な実施例を示す電極近傍の拡大断面図である。同図に示
すように、プリント回路基板1上でチップ部品、例えば
抵抗やコンデンサ等の電子部品(1608部品)を接続する
電極2に、ガス発生剤4として、例えば、はんだめっき
液中に分散剤として用いられているポリエチレングリコ
ール誘導体のポリエチレングリコールノニールフェニル
エーテルが水と結合した化合物を0.2wt%(ガス成
分量に換算して1接続部当たり0.82マイクログラ
ム)含んだはんだ3を電気めっきにより、はんだ付けに
必要な厚さだけ、例えば、融点183℃のSnとPbと
の共晶はんだを、60マイクロメートル厚だけ形成す
る。
【0023】また、はんだめっき形成後のめっき表面
は、大気中にさらされるため、酸化膜5が全体を覆って
いる。はんだを加熱していくと、はんだ溶融時に、熱分
解によって、ガス発生剤から水が分解されて水蒸気ガス
を発生する。このガス圧によって、酸化膜5は破られ、
はんだ新生面が電極2上に露出して、図示されていない
電子部品の接続端子と電極2とがはんだによって接合さ
れる。
【0024】〈実施例2〉図2は、本発明のはんだ供給
方法を用いて、プリント回路基板上に電子部品(チップ
部品)をはんだ付けする断面工程図を示したものであ
る。以下、工程順に説明すると、先ず、同図(a)に示
すように例えば、両端に接続端子(電極)6aを有する
1608チップ部品6を、実施例1の図1に示す方法で供給
されたSnとPbの共晶はんだめっき3上に位置合わせ
し、搭載する。
【0025】この状態で加熱を行い、はんだの融点18
3℃に達すると、同図(b)に示すように、はんだ3が
溶融すると共に、はんだ中に発生した水蒸気ガス7によ
り、溶融はんだが膨張する。
【0026】そして、同図(c)が示すように、ガス発
生による膨張ではんだ表面の酸化膜5が破れた瞬間、水
蒸気ガス7が外へ放出されると共に、はんだの新生面3
aが露出して電子部品電極6aへぬれひろがって行く。
【0027】その結果、同図(d)が示すように、フィ
レットを形成してチップ部品6がプリント回路基板上に
はんだ付けされる。
【0028】また、本発明のフラックスレスはんだ接続
においては、従来のようにフラックスや原子またはイオ
ンビーム照射等による酸化膜を除去する工程がないた
め、接合後のはんだ表面は、従来のはんだ付けによる表
面に比べて、同図(d)に示すように酸化膜5に厚く覆
われており、腐食などを防止することができる。
【0029】〈実施例3〉図3は、チップ部品搭載時に
接着剤を用いて予めチップ部品6の裏面を回路基板面上
に接着した状態で、はんだ付けする断面工程図を示した
ものである。同図(a)に示すように、例えば、60マ
イクロメートル厚のSnとPbの共晶はんだめっき3中
に、ガス発生剤としてポリオキシプロピレンポリオキシ
エチレングリコールと水が結合した化合物4を0.2w
t%(ガス成分量に換算して1接続部当たり0.69マ
イクログラム)含有したはんだを用いて、1608チップ部
品(この例ではコンデンサ)6を、電極2に接合する場
合、1608チップ部品6を位置合わせして搭載する際に、
予め接着剤8でチップ部品6の裏面を回路基板面上に接
着固定しておく。なお、この接着剤8としては、通常面
付け実装で使用されているものと同様、はんだが溶融す
る前に硬化を終了する接着剤を用いた。例えば、Snと
Pbの共晶はんだによる接合の場合、エポキシ系接着剤
で硬化条件が120℃の接着剤を用いる。
【0030】これにより、同図(b)に示すように、加
熱によって、SnとPbの共晶はんだが溶融して水蒸気
ガス7が発生し、はんだ3が膨張した際にチップ部品6
が回路基板に固定されているため、はんだの表面を覆う
酸化膜5に対して、その内側から膨張しようとする力
が、また、その外側の電子部品6からそれを阻止しよう
とする力が働くため、酸化膜5が破れ易くなる。同時
に、膨張したはんだがチップ部品6の固定により、変形
して、はんだ3とチップ部品電極6aの接触する面積が
広がるため、同図(c)に示すように、水蒸気ガス7の
放出により、酸化膜5が破れた時に、はんだがぬれ広が
り易くなり、同図(d)に示すように接続される。この
ように、本発明によるはんだめっきによるはんだ供給と
接着剤の組み合わせによって、より厚い酸化膜において
も接合ができると共に、両面実装用プリント回路基板に
おいても、本発明における接合方法が可能となる。
【0031】〈実施例4〉図4は、電極2の一部領域
に、はんだ3の下地となるようにガス発生剤4を含む薄
膜を形成しておき、実施例1〜3と同様の効果を得よう
とする本発明の他の実施例を説明する図であり、同図
(a)は平面図、同図(b)は断面図を、それぞれ示し
ている。
【0032】図示のように、プリント回路基板1上で電
子部品を接続する電極2上に、その一部を露出させて、
はんだ溶融時にガスを発生する物質(ガス発生剤)4を
接着によって形成する。例えば、0.5ミリピッチ20
8ピンのQFPを接合する場合、ポリエチレングリコー
ルと水が結合した化合物4を各電極に対して、回路基板
1の電極2上に、電極表面積の50%以内の範囲で接着
剤により、接着する。この上にめっきにより、SnとP
bの共晶はんだめっき3を例えば、60マイクロメート
ル厚だけ形成する。この場合、化合物4は、供給はんだ
量の0.4wt%(ガス成分量に換算して1接続部当た
り0.73マイクログラム)だけ供給する。
【0033】なお、めっきを形成し易くするため、所定
のマスクを用いて図4(a)に示すように、間隔をあけ
て化合物4を接着する。また、はんだめっき3の表面
は、大気中にさらされるため、自然発生的に酸化膜5が
形成され全体を覆っている。これにより、実施例2に示
した図2の工程と同じように、電子部品6を搭載して加
熱すると、はんだ溶融時に水蒸気ガスが発生し、図2
(c)工程に示した場合と同様に、はんだ表面の酸化膜
5を破ることができ、はんだ新生面が露出して、接合さ
れる。
【0034】この実施例では、はんだ3としてガス発生
剤を含まないものを使用したが、実施例1や2と同様に
ガス発生剤を含有したはんだを使用してもよいことは云
うまでもない。
【0035】〈実施例5〉図5は、本発明のはんだ材の
一実施例を示した断面工程図である。以下、工程にした
がって説明すると、同図(a)は、はんだボール3bの
形成工程を示しており、通常の製造方法で溶融はんだを
ノズルから噴射加工することで製造する。ここでは一例
としてSnとPbの共晶はんだボールとした。
【0036】次いで同図(b)に示すように、このはん
だボールの表面にポリエチレングリコールノニールフェ
ニルエーテルと水が結合した化合物4を含有したSnと
Pbの共晶はんだ3を電気めっきにより形成した。この
ようにして製造されたはんだボールも、時間の経過と共
にその表面には自然発生的に酸化膜5が形成される。
【0037】以上の工程で表層部にガス発生物質4を含
有したはんだめっき層3が形成されたはんだボールは、
これまで使用されてきたはんだボールと同様に回路接続
に供されるが、フラックスレスはんだと云う点で優れて
いる。
【0038】すなわち、はんだ接続においては、図1と
同じ作用により表面酸化膜5を破ることで被接合部どう
しの接合が行える。このようなはんだ材を用いることに
より、図2で示したようなプロセスでフラックスを用い
ないはんだ接合が可能となる。
【0039】また、このようなはんだ材を用いたはんだ
ペーストは、従来のはんだペーストに比べて、はんだ表
面の酸化膜が破れ易い。このため、酸化膜を化学的に除
去するカルボン酸や脂肪族アミン類、脂肪族アミン類の
付加塩等の活性剤をほとんど含まないフラックスを使用
した場合でも、はんだ接合を行えるため、フラックスを
用いたはんだ接合での無洗浄化も可能になると考えられ
る。
【0040】〈実施例6〉図6は、電子部品の断面図
で、本発明のガス発生物質4を含有したはんだ材を用い
て製造した電子部品の一実施例を示したものである。同
示のように、例えば、1608チップ部品6の電極6a上
に、はんだ溶融時にガスを発生する物質4を含有したは
んだ3を、例えば、ポリエチレングリコールと水が結合
した化合物を0.2wt%(ガス成分量に換算して1接
続部当たり0.86マイクログラム)含有したはんだ
を、例えば電気めっきにより60マイクロメートルの厚
さだけ形成させる。
【0041】はんだ3の表面は、自然発生的に形成され
た酸化膜5によって覆われている。しかし、この電子部
品6を用いることで、はんだ接続時にはガス発生により
酸化膜が容易に破られるので信頼性の高い接合を可能と
する。このように電子部品の電極表面に予めガス発生物
質4を含有したはんだが形成された部品を用いることに
より、実施例2の図2で示したはんだ接合工程よりも、
さらにはんだが濡れ広がり易くなるため、より短時間で
はんだ接合が行える。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により所期
の目的を達成することができた。すなわち、はんだ溶融
時にガスを発生する物質とはんだとを組み合わせて、は
んだ供給を行うことで、洗浄工程を要するフラックスを
用いることなく、かつ、はんだの表面酸化膜除去工程を
必要とせずに、発生したガスにより、表面酸化膜を破っ
て新生面を露出させて接続を行うことができる。また、
はんだ表面酸化膜全体を除去する工程がないため、接合
後も表面を酸化膜が厚く覆っており、酸化膜自体が汚染
や腐食を防止する効果がある。さらに、供給されたはん
だにより、電極を酸化や有機膜汚染等から保護すると同
時に、はんだ付けに必要なはんだ量を供給できる。ま
た、めっきによりってはんだを供給する場合には、微細
な接合部に対し、安定してはんだを供給することができ
る。このため、作業性、量産性に優れ、低コストのフラ
ックスレスはんだ接続を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる、はんだ供給方法を説
明する断面図。
【図2】本発明の原理説明と一実施例とを兼ねた、はん
だ付け工程を示す断面図。
【図3】同じく他の実施例となる、はんだ付け工程を示
す断面図。
【図4】同じくさら異なるはんだ供給方法を示した説明
図。
【図5】同じくはんだ材の一実施例を示した断面図。
【図6】同じく電子部品の一実施例を示した断面図。
【図7】従来のはんだペーストを用いたはんだ付けの工
程図。
【符号の説明】
1…プリント基板、 2…電極、 3…はんだ、 3a…はんだ新生面、 3b…ボール状はんだ、 4…はんだ溶融時にガスを発生する物質、 5…酸化膜、 6…電子部品、 6a…電子部品電極、 7…ガス、 8…接着剤、 10…はんだ粉、 11…フラックス、 12…フラックス残渣。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 御田 護 東京都千代田区丸の内二丁目1番2号 日 立電線株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子回路基板に設けられた電極と、電子部
    品の接続端子との両者を、フラックスレスはんだ接続に
    て接合する電子回路のはんだ接合方法において、両者を
    接合する時のはんだを、はんだ接続時のはんだ溶融温度
    で容易にガスを発生し得る物質を含有したはんだで構成
    し、このはんだを少なくとも両者の接合部に介在させ、
    はんだ表面の酸化膜が破れる温度まで加熱して、溶融し
    た清浄なはんだ成分により両者を接合する工程を有して
    成る電子回路のはんだ接合方法。
  2. 【請求項2】ガスを発生し得る物質を、水と結合した有
    機化合物の水和物で構成して成る請求項1もしくは2記
    載の電子回路のはんだ接合方法。
  3. 【請求項3】電子部品を回路基板上にはんだ接続するに
    際し、はんだが溶融する前に硬化を終了する接着剤で電
    子部品を予め回路基板上に接着固定しておく工程を有し
    て成る請求項1記載の電子回路のはんだ接合方法。
  4. 【請求項4】電子回路基板に設けられた電極、および電
    子部品の接続端子の少なくとも一方に、はんだ溶融時の
    加熱によってガスを発生し得る物質を含有するはんだ
    を、めっきにより形成する工程を有して成る請求項1記
    載の電子回路のはんだ接合方法。
  5. 【請求項5】めっき液中に、界面活性剤の分散剤として
    用いられる有機化合物の水和物をガスを発生し得る物質
    として添加し、はんだめっきする工程を有して成る請求
    項4記載の電子回路のはんだ接合方法。
  6. 【請求項6】少なくとも回路基板の電極上の一部に、は
    んだが溶融した時にガスを発生し得る物質を膜状に薄く
    形成しておき、その上にはんだを形成する工程を有して
    成る請求項1記載の電子回路のはんだ接合方法。
  7. 【請求項7】電子回路基板に設けられた電極と、電子部
    品の接続端子との両者を、フラックスレスはんだ接続に
    て接合する電子回路のはんだ接合方法において、少なく
    とも回路基板の電極上の一部領域に、はんだが溶融した
    時にガスを発生し得る物質の薄膜を部分的に形成してお
    き、その上にはんだを形成する工程を有して成る電子回
    路のはんだ接合方法。
  8. 【請求項8】はんだ合金基材で形成したはんだボールの
    表面を、はんだが溶融する時にガスを発生し得る物質を
    含有したはんだめっきで被覆して成るフラックスレスは
    んだ材。
  9. 【請求項9】はんだ接続時のはんだ溶融温度で容易にガ
    スを発生し得る物質を含有したはんだを、接続端子に形
    成して成る電子部品。
  10. 【請求項10】電子部品の接続端子に、はんだめっきす
    るに際し、はんだが溶融する時にガスを発生し得る物質
    を含有したはんだめっき液中でめっきする工程を有して
    成る電子部品の製造方法。
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US5973406A (en) * 1996-08-26 1999-10-26 Hitachi, Ltd. Electronic device bonding method and electronic circuit apparatus
US6227436B1 (en) 1990-02-19 2001-05-08 Hitachi, Ltd. Method of fabricating an electronic circuit device and apparatus for performing the method
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