JPH08162339A - コイル部品 - Google Patents

コイル部品

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JPH08162339A
JPH08162339A JP6301060A JP30106094A JPH08162339A JP H08162339 A JPH08162339 A JP H08162339A JP 6301060 A JP6301060 A JP 6301060A JP 30106094 A JP30106094 A JP 30106094A JP H08162339 A JPH08162339 A JP H08162339A
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JP
Japan
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coil
bobbin
iron core
resin
coil component
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Pending
Application number
JP6301060A
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English (en)
Inventor
Satoshi Ueda
智 上田
Kazuo Takahashi
一雄 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種電子機器に使用される樹脂モールド成形
して構成するモールドコイル部品において、従来のモー
ルドコイル部品の放熱性を良化し、熱衝撃テスト時のク
ラックが発生するという課題を解決し、小形で優れた特
性を持ち高安全性、高信頼性、低発熱、高性能化のコイ
ル部品を提供することを目的とする。 【構成】 ボビンにコイルを巻回し、ボビンの中心孔に
磁心を挿入して熱可塑性樹脂からなるモールド樹脂13
をモールドしてなるコイル部品20において、磁心表面
の数個所に未モールド部22を設けた構成のものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器に使用さ
れるコイル部品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種民生用電子機器に使用される
トランスなどのコイル部品において、軽薄短小などの小
形化や低損失、低発熱、高効率などの電気特性向上や、
無煙無発火などの高安全性や、高寿命などの信頼性が要
求されている。この場合、生産性についても良い構造の
ものが必要となっている。
【0003】以下、従来のコイル部品についてトランス
を例に図6ないし図9を用いてトランス本体1の構成に
ついて説明する。
【0004】図6において、成形樹脂からなるボビン2
は、両側に数個の溝3と端子4とを有するつば5を有
し、そして両側のつば5の間には巻回されたコイル6を
有する。端子4にはコイル6の引出し線7が接続されて
いる。そしてボビン2の中心孔8を貫通した中央の足部
9aと、その内側がボビン2の外側に当接する両側の足
部9bを有するE形の鉄片を積層したE形ラミネート鉄
心9と、E形ラミネート鉄心9の中央と両側の足部9
a,9bの端面に当接するI形の鉄片を積層したI形ラ
ミネート鉄心10を有し、E形ラミネート鉄心9の両側
の足部9bの端面に組込み合致したI形ラミネート鉄心
10の当接部には溶接されたポイント11を有する。
【0005】さらに、図7に示すトランス本体1を図8
に示すようにモールド金型12内に装着し、射出成形に
よりモールド樹脂13でトランス本体1の表面全体を覆
い図9に示すトランス完成品(コイル部品)14として
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成ではまず、
空気層が無いため放熱性が良く、トランスの小形化が可
能でトランスとしての特性上の利点はあるものの、射出
成形時のモールド樹脂の圧力でコイル6やラミネート鉄
心9,10にストレスが加わり特性や信頼性に悪影響を
およぼし、−40〜120℃各1時間、200サイクル
の熱衝撃テストにおいてモールド樹脂13のウエルド部
15や残留応力や鉄心とモールド樹脂13の線膨張係数
の違いによって鉄心のコーナー部16やウエルド部15
のモールド樹脂13にクラック17が発生することとな
り、信頼性面で劣るものとなっていた。
【0007】モールド樹脂13と熱衝撃テストの実験の
結果から成形時の圧力が1200kg/cm2以下の低圧で
成形できる高流動のモールド樹脂13は伸び1.5〜
2.0%、引張強度900〜1000kgf/cm2なので−
40〜120℃の熱衝撃テストでコーナー部16やウエ
ルド部15にクラック17が発生し、成形時の圧力が1
200kg/cm2以上でしか成形できない低流動、高強度
のモールド樹脂13は熱衝撃テストはクリアするが成形
圧力が大きすぎるため、図8に示すようにI形ラミネー
ト鉄心10とE形ラミネート鉄心9の変形やラミネート
鉄心表面の磁気絶縁被膜を圧力により劣化させ、渦電流
を発生させ、トランス本体1の特性を劣化させるものと
なり、高強度樹脂の場合ウエルド部15の強度が極端に
弱くウエルド部15でクラック17が発生するものとな
っていた。
【0008】これらの課題を解決するための手段の一つ
として熱可塑性で結晶性のモールド樹脂13を用いた場
合、成形条件の冷却時間を多く設定したり、成形後10
0℃、3時間程度のアニール処理をしてモールド樹脂1
3の結晶化を促進させ、物性を上げクラック17の発生
を防いだり、ラミネート鉄心9,10に対する圧力緩和
を行い特性劣化がないようにすることが考えられるが、
それらの場合、成形サイクルが長くなったり、生産性が
悪化し乾燥設備が必要となるものであった。また、モー
ルド樹脂13の厚み寸法を大きく設定して応力が加わっ
てもそれに耐えられるものとすることが考えられるが外
径が大きくなったり、モールド樹脂13の量が増えたり
するなどの課題があった。
【0009】また、熱硬化性樹脂のたとえばポリエステ
ル系などのモールド樹脂13の場合はラミネート鉄心
9,10と同等の線膨張係数となっているため一般的に
使用されるが成形サイクルが熱可塑性樹脂の約3倍にな
るため生産性で課題があった。本発明は上記課題を解決
するもので、低温度上昇、小形化、高信頼性化、および
生産性を向上するコイル部品を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のコイル部品は、コイルを巻回したボビンと、
ボビンの中心孔を貫通した鉄心と、表面にモールドされ
た熱可塑性樹脂を備えたコイル部品において、鉄心表面
の数個所に、未モールド部を設けた構成、または、コイ
ルを巻回したボビンと、ボビンの中心孔を貫通した鉄心
と、表面に合成樹脂層を備えたコイル部品において、コ
イル部品の端子部以外の表面を覆った軟質の合成樹脂層
を備えた構成のものである。
【0011】
【作用】上記未モールド部を、熱衝撃テストでクラック
が発生するE形およびI形ラミネート鉄心のコーナー
部、またはウエルド部が発生する強度が弱いゲート部の
間に備えることにより、またコイルの端子以外の表面に
軟質の合成樹脂層を備えることにより、従来のコイル部
品に比べ、放熱性が良く小形化ができることに加えて、
温度上昇特性が優れ、安価なモールド樹脂材料を使用可
能とし、熱衝撃テストに耐えられ、特性を劣化させるこ
ともなく、モールド樹脂材料の量を減少させて信頼性
面、品質面、コスト面、および生産面でも優れたものと
なる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例のコイル部品につい
て図1〜図3により説明する。
【0013】なお、従来技術と同一部分には同一番号を
付して説明を省略して説明する。図2のトランス本体は
図6の従来のトランス本体と同様のものであり、図3の
トランス本体は図6の従来のトランス本体に取付金具1
9を溶接して放熱性の良化を図ったものであるが、この
ようなトランス本体1を図1に示すようにモールド金型
12内に保持し、ゲート部18から熱可塑性樹脂からな
るモールド樹脂13にてモールドして図2、図3に示す
ようなトランス完成品(コイル部品)20または20a
とする。
【0014】このとき、モールド金型12はトランス本
体1の外部に薄肉でかつ、均一な厚みでモールド樹脂1
3が充填できるようにモールド金型12内にトランス本
体1のE形ラミネート鉄心9やI形ラミネート鉄心10
に当接してこれを保持する凸状部21が設けられ、トラ
ンス完成品20または20aとなったとき図2、図3に
示すように未モールド部22となるように設定してい
る。この凸状部21を設ける位置や寸法は熱衝撃テスト
でクラック17が発生する位置、すなわちE形ラミネー
ト鉄心9やI形ラミネート鉄心10のコーナー部16ま
たは、ウエルド部15が発生する強度が弱いゲート部1
8の間とし、凸状部21がE形ラミネート鉄心9やI形
ラミネート鉄心10と当接する面積は温度上昇特性が悪
化しない寸法であることが重要で、E形ラミネート鉄心
9やI形ラミネート鉄心10の端面23の面積の10%
以下に設定する必要があり、10%を越えると放熱性が
悪くなり、温度上昇特性が表1に示すようにポリエステ
ル樹脂などによるワニス含浸処理品とほぼ同等になって
モールド加工して放熱性を良化し、小形化するメリット
が薄れる。
【0015】
【表1】
【0016】モールド樹脂13の材料については耐熱衝
撃性に優れ、高強度で流動性、密着性、高耐熱性の熱可
塑性の樹脂が理想であるが凸状部21を設け、未モール
ド部22を設けた上記の場合、高強度の材料を必要とせ
ず、比較的安価な流動性のよいモールド樹脂13を使用
し低圧力でモールドが可能となる。
【0017】この結果、ラミネート鉄心の変形や、ラミ
ネート鉄心表面の磁気絶縁被膜を高い樹脂モールド圧力
により劣化させ、渦電流を発生させ、トランス本体の特
性を劣化させることがなく、コーナー部やウエルド部に
クラックが発生することをなくすことができる。
【0018】放熱性を良化し低温度上昇特性効果を得る
ために、図4、図5の他の実施例においてはトランス本
体1aをエポキシ系などの軟質の合成樹脂24を薄く塗
布または、槽の中へ浸し乾燥後、端子4だけを剥離して
図5に示すトランス完成品20bとしたものである。そ
の場合、軟質の合成樹脂24の伸びが熱衝撃テスト時の
ラミネート鉄心9,10の膨張に十分耐えられることが
重要で伸びが2.5%以上あれば熱衝撃テストでクラッ
クが発生することがなく、ラミネート鉄心9,10の表
面0.1〜1.0mm程度の厚みで済むため樹脂量が極め
て少なくすることが可能でコスト的に優れたものとな
る。
【0019】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように本発明
のコイル部品は、ボビンにコイルを巻回し、ボビンの中
心孔に磁心を挿入して熱可塑性樹脂をモールドしてなる
コイル部品において磁心の数個所に未モールド部を設け
た構成、またはコイルの端子部以外の表面を軟質の合成
樹脂で覆った構成のものであるため、空気層を少なくす
ることができ放熱性が良くなり、温度上昇特性が優れ、
熱衝撃テストに耐えられるなど特性面、信頼性面で優
れ、コスト的に高価な高強度の材料を必要とせず、流動
性の良い樹脂を使用可能にしたため成形圧力を下げI形
ラミネート鉄心やE形ラミネート鉄心を歪ませることな
く、また鉄心の表面に施された磁気絶縁被膜の絶縁性を
圧力により劣化させないためトランスの特性を保ち、樹
脂材料使用量も減少してコスト面、品質面、さらに生産
面で優れたものとなるなど極めて工業的価値の高いコイ
ル部品を提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のコイル部品のモールド金型
の断面図
【図2】同コイル部品の斜視図
【図3】同他の実施例のコイル部品の斜視図
【図4】同他の実施例のコイル部品のトランス本体の斜
視図
【図5】同他の実施例のコイル部品の斜視図
【図6】従来のコイル部品のトランス本体の分解斜視図
【図7】同コイル部品のトランス本体の斜視図
【図8】同コイル部品のモールド金型の断面図
【図9】従来のコイル部品の斜視図
【符号の説明】
1,1a トランス本体 2 ボビン 4 端子 6 コイル 9 E形ラミネート鉄心 10 I形ラミネート鉄心 12 モールド金型 13 モールド樹脂 20,20a,20b トランス完成品(コイル部品) 21 凸状部 22 未モールド部 24 軟質の合成樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルを巻回したボビンと、ボビンの中
    心孔を貫通した鉄心と、表面にモールドされた熱可塑性
    樹脂層を備えたコイル部品において、鉄心表面の数個所
    に未モールド部を備えたコイル部品。
  2. 【請求項2】 少なくとも鉄心のコーナー部に未モール
    ド部を備えた請求項1記載のコイル部品。
  3. 【請求項3】 コイルを巻回したボビンと、ボビンの中
    心孔を貫通した鉄心と、表面に合成樹脂層を備えたコイ
    ル部品において、コイルの端子部以外の表面に軟質の合
    成樹脂層を備えたコイル部品。
JP6301060A 1994-12-05 1994-12-05 コイル部品 Pending JPH08162339A (ja)

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JP6301060A JPH08162339A (ja) 1994-12-05 1994-12-05 コイル部品

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