JPH08162286A - レーザプラズマ光源 - Google Patents
レーザプラズマ光源Info
- Publication number
- JPH08162286A JPH08162286A JP6303804A JP30380494A JPH08162286A JP H08162286 A JPH08162286 A JP H08162286A JP 6303804 A JP6303804 A JP 6303804A JP 30380494 A JP30380494 A JP 30380494A JP H08162286 A JPH08162286 A JP H08162286A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- target
- plasma
- laser
- light source
- thin film
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- X-Ray Techniques (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 有害な液体金属を用いることなく、しかもプ
ラズマに寄与しない物質を極力少なくして、プラズマ物
質の付着を有効に防止できるレーザプラズマ光源を提供
する。 【構成】 レーザ光108をターゲット104上に集光
して生成したプラズマからX線を発生させるようにした
レーザプラズマ光源において、ターゲット104を、
0.1Paよりも低い蒸気圧を有する液体化合物をもっ
て構成する。
ラズマに寄与しない物質を極力少なくして、プラズマ物
質の付着を有効に防止できるレーザプラズマ光源を提供
する。 【構成】 レーザ光108をターゲット104上に集光
して生成したプラズマからX線を発生させるようにした
レーザプラズマ光源において、ターゲット104を、
0.1Paよりも低い蒸気圧を有する液体化合物をもっ
て構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、X線顕微鏡
やX線露光装置等の光源として用いるに好適なレーザプ
ラズマ光源に関するものである。
やX線露光装置等の光源として用いるに好適なレーザプ
ラズマ光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、X線領域の光源として、X線管や
シンクロトロン光源が知られている。しかし、X線管
は、特性X線のみしか使用することができず、また、シ
ンクロトロン光源は、大規模な施設が必要になるという
欠点がある。
シンクロトロン光源が知られている。しかし、X線管
は、特性X線のみしか使用することができず、また、シ
ンクロトロン光源は、大規模な施設が必要になるという
欠点がある。
【0003】このようなことから、近年、コンパクトに
構成されたレーザプラズマ光源と称される白色X線光源
が開発されている。このレーザプラズマ光源は、0.1
Pa以下の真空中において、金属を始めとするターゲッ
ト上に、1012W/cm2 以上の強度のパルスレーザ光
を照射し、これによりターゲット物質をプラズマ状態と
して、0.5nm以上の波長の高輝度の白色X線を発生
させるものである。また、このレーザプラズマ光源をX
線光源として用いる軟X線回折装置や光電子分光器等も
提案されている。
構成されたレーザプラズマ光源と称される白色X線光源
が開発されている。このレーザプラズマ光源は、0.1
Pa以下の真空中において、金属を始めとするターゲッ
ト上に、1012W/cm2 以上の強度のパルスレーザ光
を照射し、これによりターゲット物質をプラズマ状態と
して、0.5nm以上の波長の高輝度の白色X線を発生
させるものである。また、このレーザプラズマ光源をX
線光源として用いる軟X線回折装置や光電子分光器等も
提案されている。
【0004】しかし、従来提案されているレーザプラズ
マ光源は、例えば、特開平5−101797号公報に開
示されているように、主として、固体平面ターゲットや
固体回転ターゲットにレーザ光を照射するようにしてい
る。このため、プラズマ化した物質が、レーザ入射窓、
X線取り出し窓、あるいは他の光学系に付着して、レー
ザ照射パワーの損失や窓の破壊およびX線の減衰等を招
くという問題があると共に、固体ターゲットの表面以外
は使用されないため、不経済であるという問題もある。
マ光源は、例えば、特開平5−101797号公報に開
示されているように、主として、固体平面ターゲットや
固体回転ターゲットにレーザ光を照射するようにしてい
る。このため、プラズマ化した物質が、レーザ入射窓、
X線取り出し窓、あるいは他の光学系に付着して、レー
ザ照射パワーの損失や窓の破壊およびX線の減衰等を招
くという問題があると共に、固体ターゲットの表面以外
は使用されないため、不経済であるという問題もある。
【0005】ここで、プラズマ物質の付着を防止する方
法として、以下のような方法が考えられる。 1.ターゲットとして、プラズマ化した後の生成物がガ
ス化する物質、例えば、氷、アンモニアの固体、アルゴ
ン,クリプトン,キセノンの固体、炭酸ガスの固体等を
用いる。 2.例えば、特開昭61−153936号公報に開示さ
れているように、ターゲットとして、水銀等の液体金属
を用い、これを細管またはオリフィスを通して、レーザ
パルスに同期して真空容器内に供給する。この場合、プ
ラズマ化した物質は、飛行中あるいは窓に衝突した後、
再結合して中性化するが、窓や真空容器を形成する物質
として、液体金属と反応して合金を生成しない物質を用
いれば、ターゲット物質は窓等に付着することなく、下
方へ流れることになる。 3.プラズマ光を発生するターゲット物質は、表面から
数10〜100μmの厚さのみで、残りは飛散物質とな
るので、テープ状ターゲットを用いて、飛散物質の量を
減らす。 4.数10μmの液滴状ターゲットをインクジェット方
式で真空中に吹き出し、これをレーザ光で照射すること
により、飛散物質の量を減らす。
法として、以下のような方法が考えられる。 1.ターゲットとして、プラズマ化した後の生成物がガ
ス化する物質、例えば、氷、アンモニアの固体、アルゴ
ン,クリプトン,キセノンの固体、炭酸ガスの固体等を
用いる。 2.例えば、特開昭61−153936号公報に開示さ
れているように、ターゲットとして、水銀等の液体金属
を用い、これを細管またはオリフィスを通して、レーザ
パルスに同期して真空容器内に供給する。この場合、プ
ラズマ化した物質は、飛行中あるいは窓に衝突した後、
再結合して中性化するが、窓や真空容器を形成する物質
として、液体金属と反応して合金を生成しない物質を用
いれば、ターゲット物質は窓等に付着することなく、下
方へ流れることになる。 3.プラズマ光を発生するターゲット物質は、表面から
数10〜100μmの厚さのみで、残りは飛散物質とな
るので、テープ状ターゲットを用いて、飛散物質の量を
減らす。 4.数10μmの液滴状ターゲットをインクジェット方
式で真空中に吹き出し、これをレーザ光で照射すること
により、飛散物質の量を減らす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各方法では、以下に説明するような問題がある。 1.ターゲットとして、プラズマ化した後の生成物がガ
ス化する固体物質を用いるため、例えば、日本原子力学
会誌,26(7),P594(1984)に記載されて
いるように、ターゲットを低温に冷やすための複雑な装
置が必要になると共に、ターゲットを供給するための装
置も複雑になる。 2.ターゲットとして液体金属を用いるため、ターゲッ
ト物質が限られ、また、有害な物質が多いため、取扱い
が複雑になる。 3.テープ状ターゲットを用いるため、これを作成する
蒸着装置が必要となり、また、テープ状ターゲットのご
く一部しか使用されず、残りの大部分が無駄となるた
め、不経済となる。 4.インクジェット方式で高速で飛び出す液滴状ターゲ
ットに、レーザ光を集光して照射するのが難しく、ま
た、プラズマ化した後に再結合した液体や、レーザ光に
照射されなかった液体が蒸発して真空度を悪化させない
ようにするために、コールドトラップ装置が必要とな
り、装置が大がかりになる。
各方法では、以下に説明するような問題がある。 1.ターゲットとして、プラズマ化した後の生成物がガ
ス化する固体物質を用いるため、例えば、日本原子力学
会誌,26(7),P594(1984)に記載されて
いるように、ターゲットを低温に冷やすための複雑な装
置が必要になると共に、ターゲットを供給するための装
置も複雑になる。 2.ターゲットとして液体金属を用いるため、ターゲッ
ト物質が限られ、また、有害な物質が多いため、取扱い
が複雑になる。 3.テープ状ターゲットを用いるため、これを作成する
蒸着装置が必要となり、また、テープ状ターゲットのご
く一部しか使用されず、残りの大部分が無駄となるた
め、不経済となる。 4.インクジェット方式で高速で飛び出す液滴状ターゲ
ットに、レーザ光を集光して照射するのが難しく、ま
た、プラズマ化した後に再結合した液体や、レーザ光に
照射されなかった液体が蒸発して真空度を悪化させない
ようにするために、コールドトラップ装置が必要とな
り、装置が大がかりになる。
【0007】この発明は、上述した従来の問題点に着目
してなされたもので、有害な液体金属を用いることな
く、しかもプラズマに寄与しない物質を極力少なくし
て、プラズマ物質の付着を有効に防止できるよう適切に
構成したレーザプラズマ光源を提供することを目的とす
るものである。
してなされたもので、有害な液体金属を用いることな
く、しかもプラズマに寄与しない物質を極力少なくし
て、プラズマ物質の付着を有効に防止できるよう適切に
構成したレーザプラズマ光源を提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、レーザ光をターゲット上に集光して生
成したプラズマからX線を発生させるようにしたレーザ
プラズマ光源において、前記ターゲットを、0.1Pa
よりも低い蒸気圧を有する液体化合物をもって構成した
ことを特徴とするものである。
め、この発明は、レーザ光をターゲット上に集光して生
成したプラズマからX線を発生させるようにしたレーザ
プラズマ光源において、前記ターゲットを、0.1Pa
よりも低い蒸気圧を有する液体化合物をもって構成した
ことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】この発明では、液体化合物よりなるターゲット
上にレーザ光が集光し、これにより生成されるプラズマ
からX線が発生することになる。ここで、プラズマは、
一般に、0.1Pa程度の圧力で発生し、それよりも圧
力が高くなると発生しなくなるが、液体化合物は、0.
1Paよりも低い蒸気圧を有するので、コールドトラッ
プを要することなく、プラズマを確実に発生することが
でき、装置を簡単化することが可能となる。また、液体
金属と異なり、ターゲット選択の幅が広がるので、プラ
ズマに寄与しない物質を極力少なくでき、プラズマ物質
の付着を有効に防止することが可能となる。
上にレーザ光が集光し、これにより生成されるプラズマ
からX線が発生することになる。ここで、プラズマは、
一般に、0.1Pa程度の圧力で発生し、それよりも圧
力が高くなると発生しなくなるが、液体化合物は、0.
1Paよりも低い蒸気圧を有するので、コールドトラッ
プを要することなく、プラズマを確実に発生することが
でき、装置を簡単化することが可能となる。また、液体
金属と異なり、ターゲット選択の幅が広がるので、プラ
ズマに寄与しない物質を極力少なくでき、プラズマ物質
の付着を有効に防止することが可能となる。
【0010】
【実施例】図1は、この発明の第1実施例の要部の構成
を示すものである。この実施例では、図示しない真空容
器内に、集光レンズ102、ターゲット基板106およ
び受け皿107を設ける。真空容器は、図示しない真空
排気装置に連結し、これにより内部を0.1Pa程度の
真空状態に維持して、大気による軟X線の吸収を避ける
ようにする。
を示すものである。この実施例では、図示しない真空容
器内に、集光レンズ102、ターゲット基板106およ
び受け皿107を設ける。真空容器は、図示しない真空
排気装置に連結し、これにより内部を0.1Pa程度の
真空状態に維持して、大気による軟X線の吸収を避ける
ようにする。
【0011】ターゲット基板106には、レーザ光10
8の照射部分に開口部105を形成すると共に、この開
口部105の近傍には溜め101を形成して、この溜め
101に、0.1Paよりも低い蒸気圧を有する液体化
合物(例えば、各種の炭化水素、ポリクロロトリフルオ
ロエチレン、パーフルオロポリエーテル等)よりなるタ
ーゲット剤104を収容する。また、ターゲット基板1
06上には、バイトンゴム103を移動可能に設け、こ
のバイトンゴム103の移動によって、開口部105に
厚さ50μm以下のターゲット剤104の薄膜を形成す
るようにする。すなわち、図2aに示すように、バイト
ンゴム103をターゲット剤104を収容する溜め10
1に移動させ、その後、開口部105を経てバイトンゴ
ム103を移動させることにより、図2bに示すよう
に、開口部105にターゲット剤104の薄膜を形成す
る。
8の照射部分に開口部105を形成すると共に、この開
口部105の近傍には溜め101を形成して、この溜め
101に、0.1Paよりも低い蒸気圧を有する液体化
合物(例えば、各種の炭化水素、ポリクロロトリフルオ
ロエチレン、パーフルオロポリエーテル等)よりなるタ
ーゲット剤104を収容する。また、ターゲット基板1
06上には、バイトンゴム103を移動可能に設け、こ
のバイトンゴム103の移動によって、開口部105に
厚さ50μm以下のターゲット剤104の薄膜を形成す
るようにする。すなわち、図2aに示すように、バイト
ンゴム103をターゲット剤104を収容する溜め10
1に移動させ、その後、開口部105を経てバイトンゴ
ム103を移動させることにより、図2bに示すよう
に、開口部105にターゲット剤104の薄膜を形成す
る。
【0012】このようにして、開口部105へのターゲ
ット剤104の薄膜の形成に同期して、該薄膜上に、集
光レンズ102を経てレーザ光108を集光させてプラ
ズマ光を発生させる。なお、レーザ光108としては、
例えば、Nd−YAGパルスレーザの2倍高調波(波
長:532nm)を用いる。ここで、ターゲット剤10
4の薄膜にレーザ光108が照射されると、薄膜はシャ
ボン玉が割れるように弾けるが、その際に発生する飛沫
は、受け皿107で回収する。
ット剤104の薄膜の形成に同期して、該薄膜上に、集
光レンズ102を経てレーザ光108を集光させてプラ
ズマ光を発生させる。なお、レーザ光108としては、
例えば、Nd−YAGパルスレーザの2倍高調波(波
長:532nm)を用いる。ここで、ターゲット剤10
4の薄膜にレーザ光108が照射されると、薄膜はシャ
ボン玉が割れるように弾けるが、その際に発生する飛沫
は、受け皿107で回収する。
【0013】この実施例によれば、液体化合物のターゲ
ット剤104を用い、これにより開口部105に形成さ
れる化合物液状薄膜のターゲットにレーザ光108を照
射するようにしているので、液滴状のターゲットを用い
る場合に比べて、レーザ光108を確実にターゲットに
照射でき、したがって安定した光源を得ることができ
る。また、開口部105におけるターゲット剤104の
厚さを50μm以下としているので、プラズマの汚染粒
子を少なくでき、集光レンズ102や、真空容器のレー
ザ入射窓、X線取り出し窓等の汚染を有効に防止するこ
とができる。
ット剤104を用い、これにより開口部105に形成さ
れる化合物液状薄膜のターゲットにレーザ光108を照
射するようにしているので、液滴状のターゲットを用い
る場合に比べて、レーザ光108を確実にターゲットに
照射でき、したがって安定した光源を得ることができ
る。また、開口部105におけるターゲット剤104の
厚さを50μm以下としているので、プラズマの汚染粒
子を少なくでき、集光レンズ102や、真空容器のレー
ザ入射窓、X線取り出し窓等の汚染を有効に防止するこ
とができる。
【0014】さらに、ターゲット剤104として、液体
化合物を用いているので、ターゲット剤104の選択の
自由度を向上できると共に、液体金属のような毒性がな
いので、取り扱いも容易にできる。また、蒸気圧が0.
1Paよりも低いものを用いているので、ターゲット剤
104の冷却を不要とでき、構成を簡略化できる。
化合物を用いているので、ターゲット剤104の選択の
自由度を向上できると共に、液体金属のような毒性がな
いので、取り扱いも容易にできる。また、蒸気圧が0.
1Paよりも低いものを用いているので、ターゲット剤
104の冷却を不要とでき、構成を簡略化できる。
【0015】なお、第1実施例において、液体化合物の
ターゲット剤104は、表面を界面活性剤でコーティン
グした金属微粒子のコロイド溶液とすることもできる。
この場合には、金属の特性X線を強く発生するレーザプ
ラズマ光源を得ることができる。
ターゲット剤104は、表面を界面活性剤でコーティン
グした金属微粒子のコロイド溶液とすることもできる。
この場合には、金属の特性X線を強く発生するレーザプ
ラズマ光源を得ることができる。
【0016】図3は、この発明の第2実施例の要部の構
成を示すものである。この実施例では、ターゲット基板
206を磁石をもって構成し、そのレーザ光の照射部分
に直線状の微小間隔のスリット205を形成して、該ス
リット205を介して反対磁極を対向させる。また、タ
ーゲットとしては、0.1Paよりも低い蒸気圧を有
し、表面を界面活性剤でコーティングした磁性金属微粒
子のコロイド溶液の磁性流体ターゲット204を用い
る。
成を示すものである。この実施例では、ターゲット基板
206を磁石をもって構成し、そのレーザ光の照射部分
に直線状の微小間隔のスリット205を形成して、該ス
リット205を介して反対磁極を対向させる。また、タ
ーゲットとしては、0.1Paよりも低い蒸気圧を有
し、表面を界面活性剤でコーティングした磁性金属微粒
子のコロイド溶液の磁性流体ターゲット204を用い
る。
【0017】ターゲット204は、ピエゾ振動子210
を有するスポイト212を用いて、ピエゾ振動子210
の振動によりスリット205の近傍に微小量滴下し、こ
れをスリット205間の磁気作用により該スリット20
5間で磁気的につりあわせることにより、スリット20
5間に厚さ50μm以下のターゲット204の薄膜を形
成するようにする。
を有するスポイト212を用いて、ピエゾ振動子210
の振動によりスリット205の近傍に微小量滴下し、こ
れをスリット205間の磁気作用により該スリット20
5間で磁気的につりあわせることにより、スリット20
5間に厚さ50μm以下のターゲット204の薄膜を形
成するようにする。
【0018】このようにして、スリット205へのター
ゲット204の薄膜の形成に同期して、該薄膜上に、図
示しない集光レンズを経て、例えば、Nd−YAGパル
スレーザの2倍高調波(波長:532nm)のレーザ光
を集光してプラズマを発生させる。この際、薄膜はシャ
ボン玉が割れるように弾け、ターゲット204は、図4
aに示すように、磁気的につりあうように対向する磁極
に移動する。したがって、以後は、その飛び散った量に
見合うだけのターゲット204を、スポイト212によ
って補充して、図4bに示すように、スリット205に
ターゲット204の薄膜を形成して、同様にレーザ光を
照射する。
ゲット204の薄膜の形成に同期して、該薄膜上に、図
示しない集光レンズを経て、例えば、Nd−YAGパル
スレーザの2倍高調波(波長:532nm)のレーザ光
を集光してプラズマを発生させる。この際、薄膜はシャ
ボン玉が割れるように弾け、ターゲット204は、図4
aに示すように、磁気的につりあうように対向する磁極
に移動する。したがって、以後は、その飛び散った量に
見合うだけのターゲット204を、スポイト212によ
って補充して、図4bに示すように、スリット205に
ターゲット204の薄膜を形成して、同様にレーザ光を
照射する。
【0019】この実施例によれば、第1実施例と同様の
効果が得られる他、ターゲット204として、表面を界
面活性剤でコーティングした金属微粒子のコロイド溶液
を用いているので、該金属の特性X線を強く生じるレー
ザプラズマ光源を得ることができる。また、ターゲット
基板206として磁石を用い、そのレーザ光の照射部分
にスリット205を形成して反対磁極を対向させ、その
スリット205間の磁気作用によりターゲット204を
移動させて薄膜を形成するようにしたので、簡単な構造
で薄膜を形成することができると共に、ターゲットの操
作性を向上することができる。
効果が得られる他、ターゲット204として、表面を界
面活性剤でコーティングした金属微粒子のコロイド溶液
を用いているので、該金属の特性X線を強く生じるレー
ザプラズマ光源を得ることができる。また、ターゲット
基板206として磁石を用い、そのレーザ光の照射部分
にスリット205を形成して反対磁極を対向させ、その
スリット205間の磁気作用によりターゲット204を
移動させて薄膜を形成するようにしたので、簡単な構造
で薄膜を形成することができると共に、ターゲットの操
作性を向上することができる。
【0020】付記 1.レーザ光をターゲット上に集光して生成したプラズ
マからX線を発生させるようにしたレーザプラズマ光源
において、前記ターゲットを、0.1Paよりも低い蒸
気圧を有する液体化合物をもって構成したことを特徴と
するレーザプラズマ光源。 2.前記レーザ光の照射部分において、前記液体化合物
よりなるターゲットの厚さを50μm以下としたことを
特徴とする付記1記載のレーザプラズマ光源。 3.前記液体化合物よりなるターゲットを、表面を界面
活性剤でコーティングした金属微粒子のコロイド溶液と
したことを特徴とする付記1または2記載のレーザプラ
ズマ光源。 4.前記コロイド溶液を、表面を界面活性剤でコーティ
ングした磁性体の金属微粒子の磁性流体としたことを特
徴とする付記3記載のレーザプラズマ光源。 5.前記磁性流体を、前記レーザ光の照射部分に形成し
た磁気回路の微小間隙に注入するよう構成したことを特
徴とする付記4記載のレーザプラズマ光源。 6.前記微小間隙を、直線スリット形状としたことを特
徴とする付記5記載のレーザプラズマ光源。
マからX線を発生させるようにしたレーザプラズマ光源
において、前記ターゲットを、0.1Paよりも低い蒸
気圧を有する液体化合物をもって構成したことを特徴と
するレーザプラズマ光源。 2.前記レーザ光の照射部分において、前記液体化合物
よりなるターゲットの厚さを50μm以下としたことを
特徴とする付記1記載のレーザプラズマ光源。 3.前記液体化合物よりなるターゲットを、表面を界面
活性剤でコーティングした金属微粒子のコロイド溶液と
したことを特徴とする付記1または2記載のレーザプラ
ズマ光源。 4.前記コロイド溶液を、表面を界面活性剤でコーティ
ングした磁性体の金属微粒子の磁性流体としたことを特
徴とする付記3記載のレーザプラズマ光源。 5.前記磁性流体を、前記レーザ光の照射部分に形成し
た磁気回路の微小間隙に注入するよう構成したことを特
徴とする付記4記載のレーザプラズマ光源。 6.前記微小間隙を、直線スリット形状としたことを特
徴とする付記5記載のレーザプラズマ光源。
【0021】
【発明の効果】この発明によれば、0.1Paよりも低
い蒸気圧を有する液体化合物よりなるターゲットにレー
ザ光を集光してX線を発生させるようにしたので、コー
ルドトラップの必要がなく、装置を簡単化できる。ま
た、ターゲットを液体化合物とすることで、液体金属を
ターゲットとする場合に比べて、毒性のないものを容易
に選択でき、したがってターゲットの取り扱いを容易に
できると共に、プラズマに寄与しない物質を極力少なく
できるので、プラズマ物質の付着を有効に防止すること
ができる。
い蒸気圧を有する液体化合物よりなるターゲットにレー
ザ光を集光してX線を発生させるようにしたので、コー
ルドトラップの必要がなく、装置を簡単化できる。ま
た、ターゲットを液体化合物とすることで、液体金属を
ターゲットとする場合に比べて、毒性のないものを容易
に選択でき、したがってターゲットの取り扱いを容易に
できると共に、プラズマに寄与しない物質を極力少なく
できるので、プラズマ物質の付着を有効に防止すること
ができる。
【図1】この発明の第1実施例の要部の構成を示す図で
ある。
ある。
【図2】第1実施例の作用を説明するための図である。
【図3】この発明の第2実施例の要部の構成を示す図で
ある。
ある。
【図4】第2実施例の作用を説明するための図である。
101 溜め 102 集光レンズ 103 バイトンゴム 104 ターゲット剤 105 開口部 106 ターゲット基板 107 受け皿 108 レーザ光 204 ターゲット 205 スリット 206 ターゲット基板 210 ピエゾ振動子 212 スポイト
Claims (1)
- 【請求項1】 レーザ光をターゲット上に集光して生成
したプラズマからX線を発生させるようにしたレーザプ
ラズマ光源において、 前記ターゲットを、0.1Paよりも低い蒸気圧を有す
る液体化合物をもって構成したことを特徴とするレーザ
プラズマ光源。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6303804A JPH08162286A (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | レーザプラズマ光源 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6303804A JPH08162286A (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | レーザプラズマ光源 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08162286A true JPH08162286A (ja) | 1996-06-21 |
Family
ID=17925506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6303804A Withdrawn JPH08162286A (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | レーザプラズマ光源 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08162286A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004505421A (ja) * | 2000-07-28 | 2004-02-19 | ジェテック、アクチボラグ | X線またはeuv放射線発生方法および装置 |
DE10233634A1 (de) * | 2002-07-24 | 2004-03-04 | MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. | Plasma-basierte Erzeugung von weicher Röntgenstrahlung mit einem flüssigen Targetmaterial |
JP2008277204A (ja) * | 2007-05-07 | 2008-11-13 | Japan Atomic Energy Agency | レーザー駆動の小型・高コントラスト・コヒーレントx線発生装置及びその発生方法 |
JP2011515810A (ja) * | 2008-03-21 | 2011-05-19 | エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. | ターゲット材料、放射源、euvリソグラフィ装置およびこれらを用いたデバイス製造方法 |
-
1994
- 1994-12-07 JP JP6303804A patent/JPH08162286A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004505421A (ja) * | 2000-07-28 | 2004-02-19 | ジェテック、アクチボラグ | X線またはeuv放射線発生方法および装置 |
DE10233634A1 (de) * | 2002-07-24 | 2004-03-04 | MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. | Plasma-basierte Erzeugung von weicher Röntgenstrahlung mit einem flüssigen Targetmaterial |
JP2008277204A (ja) * | 2007-05-07 | 2008-11-13 | Japan Atomic Energy Agency | レーザー駆動の小型・高コントラスト・コヒーレントx線発生装置及びその発生方法 |
JP2011515810A (ja) * | 2008-03-21 | 2011-05-19 | エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. | ターゲット材料、放射源、euvリソグラフィ装置およびこれらを用いたデバイス製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020305 |