JP3195508B2 - レーザ処理装置及びレーザ処理方法 - Google Patents

レーザ処理装置及びレーザ処理方法

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JP3195508B2
JP3195508B2 JP01104795A JP1104795A JP3195508B2 JP 3195508 B2 JP3195508 B2 JP 3195508B2 JP 01104795 A JP01104795 A JP 01104795A JP 1104795 A JP1104795 A JP 1104795A JP 3195508 B2 JP3195508 B2 JP 3195508B2
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淳 立田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザ処理装置及び
レーザ処理方法、特に、真空中にて被照射物にレーザ光
を照射して処理するレーザ処理装置及びレーザ処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空中にてレーザ加工を行う場
合、アブレーションにより発生する飛散粒子がレーザ光
通過用の光学窓及び被照射物に付着することにより、光
学窓のレーザ光透過率及び被照射物の商品信頼性が低下
する問題がある。この問題を解決する従来の光学窓の浄
化方法としては、アルコール等の化学薬品を用いて光学
窓の表面を洗浄し汚染物を除去する湿式浄化方法(化学
的方法)が挙げられる。この方法では、アルコールによ
って光学窓の表面を洗浄した後にアルコールを乾燥させ
る。
【0003】また、光学窓の周辺に高周波プラズマを発
生させることにより、イオンのスパッタ効果で汚染物を
除去するという乾式浄化方法(物理的方法)を採用した
レーザ処理装置も知られている(特開平4−66290
号公報)。このレーザ処理装置は、レーザ光を被照射物
に斜めに照射し、その被照射物の蒸気を上方に配置され
た基板に蒸着させるものである。この装置では、被照射
物及び基板が配置される真空容器のレーザ光導入部にガ
ス導入差圧室を別に設け、高周波によりガス導入差圧室
内にプラズマを発生し、ガスとイオンのスパッタ効果と
で光学窓の汚染を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の化学薬品を使う
湿式浄化方法の場合、乾燥工程が必要となるばかりでな
く引火の危険性も伴うという問題がある。これに対し、
後者の高周波プラズマを用いる乾式浄化方法の場合、ガ
ス導入差圧室内でプラズマを発生させているので、光学
窓表面に付着した汚染物が除去できるという効果はすで
に確認されているが、その効果が光学窓にしか作用しな
いという問題がある。
【0005】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であり、この発明の目的は、光学窓及び被照射物の両方
を物質特性を劣化させることなく浄化できるレーザ処理
装置及びレーザ処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するにあ
たり、の発明に係るレーザ処理装置は、被照射物にレ
ーザ光を照射して処理するレーザ処理装置であって、真
空室と保持手段とレーザ照射手段と光学窓とプラズマ発
生手段を備えている。真空室は所定の真空度に保持され
得る。保持手段は真空室内に配置され、被照射物を保持
する。レーザ照射手段は真空室外に配置され、保持手段
に保持された被照射物にレーザ光を照射する。光学窓
は、レーザ照射手段から照射されたレーザ光を真空室内
に導くために、真空室の壁面に設けられている。プラズ
マ発生手段は、光学窓と保持手段との間でプラズマを発
生するプラズマ電極と、プラズマ電極に高周波電圧を印
加する高周波電源とを有している。
【0007】の発明に係るレーザ処理装置はプラズ
マ電極を保持手段と光学窓との間で移動させる移動手段
をさらに備えていることができる動手段は、レーザ
照射手段によるレーザ照射中は保持手段に近い第1位置
に前記プラズマ電極を配置し、レーザ照射終了後は光学
窓に近い第2位置に配置することができる
【0008】の発明に係るレーザ処理装置はプラズ
マ電極はコイル状であり、保持手段に向けて末広がり形
状であることができるの発明に係るレーザ処理装置
、被照射物とプラズマ電極との間に第1電圧を印加す
る第1電圧印加手段をさらに備えることができる
発明に係るレーザ処理装置は、プラズマ電極と光学窓と
の間に第2電圧を印加する第2電圧印加手段をさらに備
えていることができる
【0009】の発明に係るレーザ処理装置は、被照射
物とプラズマ電極との間に第1電圧を印加し、かつプラ
ズマ電極と光学窓との間に第2電圧を印加する第3電圧
印加手段をさらに備えていることができるの発明に
係るレーザ処理装置は、プラズマ発生手段のプラズマ発
生タイミングを制御するタイミング制御手段をさらに備
えていることができるの発明に係るレーザ処理装置
、光学窓の周辺に空気を流入する空気流入手段と、被
照射物の周辺にアシストガスを流入するアシストガス流
入手段とをさらに備えていることができる
【0010】の発明に係るレーザ処理装置は、光学窓
の周辺に非反応性ガスを流入する非反応性ガス流入手段
と、被照射物の周辺にアシストガスを流入するアシスト
ガス流入手段とをさらに備えていることができる
発明に係るレーザ処理装置は、光学窓の周辺にタイミン
グに応じて反応性ガスと非反応性ガスとを選択的に流入
するガス流入手段と、被照射物の周辺にアシストガスを
流入するアシストガス流入手段とをさらに備えている
とができる
【0011】の発明に係るレーザ処理装置は、プラズ
マ電極の内側に設けられ、高周波のみを通過させる遮蔽
板をさらに備えていることができるの発明に係るレ
ーザ処理装置は、遮蔽板の材質は光学窓の材質と同じで
あることができる
【0012】の発明に係るレーザ処理装置は、プラズ
マ電極を冷却する冷却手段をさらに備えていることがで
きるの発明に係るレーザ処理装置は、プラズマ発生
手段は真空室の外側に配置されていることができる
の発明に係るレーザ処理装置は、保持手段が被照射物を
保持していないとき、プラズマ発生手段を動作させる動
作手段をさらに備えていることができる
【0013】の発明に係るレーザ処理方法は、レーザ
光を真空室内に保持された被照射物に光学窓を介して照
射して加工を行うレーザ処理方法であって、レーザ光の
照射中は、被照射物に近い第1位置で高周波プラズマを
発生させて被照射物に浄化作用を及ぼし、レーザ照射終
了後は、光学窓に近い第2位置で高周波プラズマを発生
させて光学窓に浄化作用を及ぼすことを特徴とする。
【0014】
【作用】この発明に係るレーザ処理装置では、真空室内
の保持手段に保持された被照射物に、レーザ照射手段に
よって光学窓を介してレーザ光が照射される。これによ
って被照射物が加工される。この加工中に、プラズマ電
極に高周波電圧が印加され、光学窓と保持手段との間で
プラズマを発生させる。この発生したプラズマによっ
て、イオン化された粒子が拡散され、光学窓及び被照射
物に衝突することにより光学窓及び被照射物表面の汚染
物が除去される。また、被照射物から発生する飛散粒子
が反応性のある物質である場合には、プラズマ雰囲気中
の粒子との化学的な反応により飛散粒子が気化し、その
結果、光学窓及び被照射物に付着する飛散粒子が減少す
る。
【0015】この発明に係るレーザ処理方法では、光学
窓と被照射物とのそれぞれに対して適切な時点で適切な
浄化作用を及ぼすように真空室内で高周波プラズマを発
生させることができる。
【0016】動手段がプラズマ電極を保持手段と光学
窓との間で移動させれば、物質によってプラズマ放電に
より受ける作用が異なっていてもプラズマ電極位置を変
更することで常に最適な浄化作用を光学窓及び被照射物
に及ぼすことができる。ーザ照射中は移動手段が保持
手段に近い第1位置にプラズマ電極を配置し、レーザ照
射終了後は光学窓に近い第2位置に配置すれば、レーザ
照射中は、被照射物の近傍でプラズマが発生するので、
照射時の飛散粒子を気化させるとともに、被照射物に再
付着した飛散粒子をエッチングにより除去できる。ま
た、照射終了後は、光学窓の近傍でプラズマが発生する
ので、光学窓に付着した飛散粒子をエッチングにより除
去できる。
【0017】ラズマ電極が保持手段に向けて末広がり
形状であれば、加工地点からの距離が遠くなるに従い拡
散する被照射物からの飛散粒子を、拡散形状に合わせて
有効に気化でき、飛散粒子の数を減少させ、光学窓及び
被照射物への飛散粒子の付着量を減少できる。
【0018】1電圧印加手段により被照射物とプラズ
マ電極との間に印加された第1電圧によって、発生した
正イオンのプラズマの保持手段へのパワーが制御でき
る。ここでは、保持手段への正イオンのパワーを第1電
圧により任意に制御できるので、光学窓と被照射物とに
最適な浄化作用を及ぼすことができる。
【0019】2電圧印加手段によりプラズマ電極と光
学窓との間に印加された第2電圧によって、発生した正
イオンのプラズマの光学窓へのパワーが制御できる。こ
こでは、光学窓への正イオンのパワーを第2電圧により
任意に制御できるので、光学窓と被照射物とに最適な浄
化作用を及ぼすことができる。
【0020】3電圧印加手段により被照射物とプラズ
マ電極との間に印加された第1電圧及びプラズマ電極と
光学窓との間に印加された第2電圧によって、発生した
正イオンのプラズマの被照射物及び光学窓へのパワーが
制御できる。ここでは、被照射物及び光学窓への正イオ
ンのパワーを第1及び第2電圧により任意に制御できる
ので、一定パワーでプラズマ放電しても光学窓と被照射
物とに最適な浄化作用を及ぼすことができる。
【0021】イミング制御手段によってプラズマ発生
手段のプラズマ発生タイミングが制御できる。たとえ
ば、レーザ照射中はプラズマを発生せずに照射後にプラ
ズマを発生させる。これにより、プラズマによるレーザ
パワーの減衰を抑えかつ光学窓と被照射物とを浄化でき
る。
【0022】学窓の周辺に空気が流入し、被照射物の
周辺にアシストガスが流入すれば、光学窓の周辺に空気
が流入するので、光学窓の周辺に空気の層ができ、飛散
粒子が光学窓に到達しにくい。また、アシストガスが被
照射物の周辺に流入するので、飛散粒子が被照射物に再
付着しにくい。
【0023】学窓の周辺に非反応性ガスが流入し、被
照射物の周辺にアシストガスが流入すれば、光学窓の周
辺にエッチング効果が高い非反応性ガスが流入するの
で、光学窓でのエッチング効果が向上し、プラズマによ
る光学窓の浄化作用がより効果的になる。また、アシス
トガスが被照射物の周辺に流入するので、飛散粒子が被
照射物に再付着しにくい。
【0024】学窓の周辺にタイミングに応じて反応性
ガスと非反応性ガスとが選択的に流入し、被照射物の周
辺にアシストガスが流入すれば、レーザ照射時に反応性
ガスを光学窓の周辺に流入させて、飛散粒子を効果的に
気化でき、照射終了後に非反応性ガスを流入させて、光
学窓を効果的にエッチングできる。また、アシストガス
が被照射物の周辺に流入するので、飛散粒子が被照射物
に再付着しにくい。
【0025】ラズマ電極の内側に設けられた遮蔽板に
よって、プラズマ電極自身がスパッタリングされること
により飛び出した電極成分が光学窓に付着することを防
止できる。蔽板の材質が光学窓の材質と同じであ
、遮蔽板がスパッタリングされてその飛散粒子が光学
窓に付着しても光学窓の透過率の低下に影響を及ぼしに
くい。
【0026】ラズマ電極が冷却手段によって冷却され
れば、プラズマ電極が冷却されるので、電極自身のスパ
ッタリング量を低減できる。ラズマ発生手段が真空室
の外側に配置されていれば、プラズマ電極自身がスパッ
タリングされることにより飛び出した電極成分が光学窓
に付着することを防止できる。
【0027】持手段が被照射物を保持していないと
き、プラズマ発生手段が動作すれば、真空室内や保持手
段に付着した汚染物を除去でき、真空室の内部をつねに
清浄な雰囲気に維持できる
【0028】
【実施例】以下、具体的な実施例を説明する。実施例で
は、レーザ光通過用光学窓表面、及び回路基板表面の浄
化を主に行う。但し、実施例1〜16のうち、実施例1
は、この発明の実施例ではなく、この発明の各実施例と
共通する基本的な技術事項、および、この発明の各実施
例に組み合わせることのできる技術事項を説明する参考
となる技術の実施例である。実施例2〜16が、この発
明の実施例となる。
【0029】図1〜図3は、実施例1によるレーザ処理
装置における断面図を示している。レーザ処理装置は、
上部外壁にたとえば光学窓4が配置された箱状の真空チ
ャンバー1を備えている。真空チャンバー1には、真空
ポンプ2が接続されており、その内部は、真空ポンプ2
により5×10-2Torr程度の真空度に保持されてい
る。光学窓4の上方には、レーザ照射部3が配置されて
いる。真空チャンバー1の内部には、被照射物である回
路基板6を保持するための固定用パレット5が光学窓4
に対向して配置されている。光学窓4と固定用パレット
5との間には、その間でプラズマを発生するための高周
波電極7が配置されている。高周波電極7はコイル状の
金属電極である。高周波電極7には、真空チャンバー1
外に配置された整合部9a及び高周波電源9bからなる
高周波発生源9が接続されている。
【0030】次に実施例1の動作について説明する。レ
ーザ照射部3からレーザ光3aを光学窓4を介して固定
用パレット5にて保持された回路基板6に照射し、回路
基板6のたとえば導体部をレーザ加工する。そのときに
高周波電極7に高周波発生源9によって高周波電圧を印
加して通電してプラズマを発生させる。すると、レーザ
加工によるアブレーションにより回路基板6より発生し
た飛散粒子が光学窓4に付着、あるいは回路基板6に再
付着し一時的に汚染されたとしても、放電拡散したイオ
ンが光学窓4及び回路基板6をエッチングすることによ
り前記汚染物を除去することができる。また、飛散粒子
とプラズマ雰囲気中粒子との化学的な反応で飛散粒子が
気化することにより、光学窓4及び回路基板6に付着す
る飛散粒子の量を減少させることができる。
【0031】このとき、光学窓4はレーザ光3aを透過
する物質、例えば合成石英などが望ましい。また、プラ
ズマパワーについては、イオンのエッチング及び飛散粒
子気化の効果を作用させ、かつレーザ光にゆらぎ、位置
ずれなどの悪影響を与えないパワーが必要なため、20
〜200W程度が望ましい。さらに、プラズマ放電時間
については前記エッチング効果を作用させるためレーザ
処理後少なくとも10秒以上は放電させておくのが望ま
しい。
【0032】上記処理装置を用いることにより、光学窓
4の寿命がプラズマ放電しない場合の約5倍となった。
また、回路基板6についても後の導体部におけるワイヤ
ボンディングの接合強度が100箇所の平均値にて1
0.25gから10.93gに向上した。
【0033】図4は、実施例2によるレーザ処理装置に
おける断面図を示している。なお、以下の実施例の説明
において、実施例1と共通部分の説明は省略する。実施
例2では、高周波電極7の位置を移動可能にすることに
より、光学窓4及び回路基板6両方に対して最適な浄化
作用を及ぼすことのできるようにしている。すなわち、
光学窓4及び回路基板6について、当然物質が異なるた
めプラズマ放電における作用の受け方も違ってくる。そ
こで、高周波電極7を上下に移動させる移動機構7aを
設け、高周波電極7の位置を制御することにより、光学
窓4及び回路基板6両方に対して最適な浄化作用を及ぼ
すようにする。高周波電極7の移動機構7aについて
は、モーターなどによる駆動機構を用いればよい。
【0034】図5は、実施例3によるレーザ処理装置に
おける断面図を示している。実施例3では、光学窓4及
び回路基板6に対して別々に最適な浄化作用を及ぼす高
周波電極7の位置を求め、それぞれの浄化時に電極が移
動することにより最適な浄化作用を及ぼすことのできる
ようにしている。すなわち、高周波電極7を上下に移動
させる移動機構7aを設け、レーザ照射時は、図5
(a)に示すように、回路基板6の周辺に高周波電極7
を配置することにより、照射時に飛び出した飛散粒子を
気化させ、さらに一部回路基板6に再付着した飛散粒子
をエッチングにより除去する。それに対し、レーザ照射
終了時は、図5(b)に示すように、光学窓4に付着し
た飛散粒子をエッチングにより除去するため、高周波電
極7を光学窓4の周辺に配置する。この方法にさらに効
果的な浄化作用を光学窓4及び回路基板6に及ぼすこと
ができる。
【0035】図6は、実施例4によるレーザ処理装置に
おける断面図を示している。実施例4では、高周波電極
7の形状を制御することにより最適な浄化作用を及ぼす
ことのできるようにしている。すなわち、レーザ照射時
に飛び出す飛散粒子は、加工地点からの距離が遠くなる
にしたがい拡散するため、その拡散形状に合わせて高周
波電極7の形状を末広がりにし、飛散粒子をより有効に
気化する。この方法により飛散粒子の数を減少させ、光
学窓4及び回路基板6に対しての付着量を減少させる。
【0036】図7〜図9は、電圧制御による浄化作用の
効果を示す3つの実施例5〜7を示している。図7に示
す実施例5では、回路基板6と高周波電極7との間に電
圧を印加することにより最適な浄化作用を及ぼすことの
できるようにしている。すなわち、光学窓4の浄化のた
め高パワーのプラズマを発生させた場合、回路基板6の
浄化に対して悪影響を及ぼす可能性がある。そこで、回
路基板6と高周波電極7との間にグリッド電極8cを設
け、グリッド電極8aを第1電圧計8aを介して固定用
パレット5に接続してある。そして、第1電圧計8aで
電圧を制御することにより回路基板6に適切なパワーが
到達できるよう調整する。このとき、回路基板6に及ぼ
すプラズマパワーは20〜100W程度が望ましいの
で、それより低いパワーで光学窓4を浄化する場合は、
回路基板6の周辺に負の電圧を発生させ、高周波プラズ
マで発生した正イオンを引き寄せ回路基板6の表面をエ
ッチングさせることにより回路基板5を浄化する。逆
に、回路基板6に及ぼすプラズマパワーより高いパワー
で光学窓4を浄化する場合は、回路基板6の周辺に正の
電圧を発生させ、高周波プラズマで発生した正イオンを
引き寄せないよう制御する。
【0037】図8に示す実施例6では、実施例5と逆に
光学窓4と高周波電極7との間に電圧を印加することに
より最適な浄化作用を及ぼすことのできるようにしてい
る。実施例6では、グリッド電極8cを第2電圧計8b
を介して光学窓4に接続してある。ここでは、回路基板
6の周辺のプラズマパワーを常に一定にしておき、光学
窓4と高周波電極7の間に電圧を印加し、第2電圧計8
bで制御することにより光学窓4に適切なパワーが到達
できるよう調整する。このときも図5の時と同様にし
て、回路基板6を浄化するときのパワーより低いプラズ
マパワーで光学窓4を浄化する場合、光学窓周辺に正の
電圧を発生させ、逆に回路基板6を浄化するときのパワ
ーより高いプラズマパワーで光学窓4を浄化する場合、
光学窓周辺に負の電圧を発生させる。
【0038】図9に示す実施例7では、実施例5と実施
例6を複合させることにより最適な浄化作用を及ぼすこ
とのできるようにしている。すなわち、この方法では回
路基板6と高周波電極7との間、及び光学窓4と高周波
電極7との間に電圧をかけ、第1電圧計8a及び第2電
圧計8bにて電圧を制御することにより、一定パワーに
てプラズマ放電した場合でも個々に適切な浄化作用を及
ぼすことができる。
【0039】図10は、実施例8によるレーザ処理装置
における断面図を示している。実施例8では、プラズマ
放電のタイミングを制御するようにしている。プラズマ
雰囲気中にてレーザ照射を行うと、レーザ光の発光によ
りレーザパワーが減衰する問題がある。また、そもそも
プラズマを放電させる目的は、アブレーションにより飛
び出した飛散粒子を雰囲気中ガスと反応させ気化させる
ことと、一度光学窓4あるいは回路基板6に付着した飛
散粒子をプラズマエッチングによって除去することとに
ある。そこで、その目的に応じたときのみプラズマ放電
させることにより効率的なプラズマ放電が可能となり、
またレーザパワーの減衰もなくなる。プラズマ放電のタ
イミングについては、レーザ発振中のときは、図10
(a)に示すように、プラズマ雰囲気にはせずに、レー
ザ処理終了時に、図10(b)に示すように、プラズマ
雰囲気10になるようにプラズマ放電させるようにして
おけばよい。
【0040】図11〜図13は、真空チャンバー1内の
雰囲気ガスを制御することにより浄化作用を及ぼす3つ
の実施例9〜11を示している。図11に示す実施例9
では、光学窓4の周辺にノズル13を設置し、そこに図
示しない外部の空気源を流量調整バルブ12を介して接
続する。そして、外部より流量調整バルブ12にて調節
された流量のエアーをノズル13から光学窓4の周辺に
噴出させる。一方では回路基板6の周辺にもノズル16
を設置し、そこに、不活性ガスを充填したガスボンベ1
4を流量調整バルブを介して接続する。そして、アブレ
ーション時に回路基板6から飛び出した飛散粒子につい
て回路基板6への再付着防止用アシストガスを流すこと
により、プラズマ放電を行った際により効率的に浄化作
用を及ぼすことのできるようにしている。
【0041】具体的には、光学窓4の周辺には外部雰囲
気より流量調節用バルブ12を介して流れた気体がノズ
ル13を通って流れるようにする。このことにより、光
学窓4の周辺に気体の層ができるためアブレーション時
に飛び出した飛散粒子が気体の層に衝突し、光学窓4ま
で到達しないようになる。このとき、流す気体の流量は
真空チャンバー1の真空度が変化しない程度でよい。具
体的には1リットル/分程度が望ましい。一方、回路基
板6の周辺にはガスボンベ14より流量調節用バルブ1
5を介して流れた気体がノズル16を通って流れるよう
にする。流す気体に関しては、雰囲気内分子との衝突に
よる回路基板6への再付着をできるだけ防ぐため、分子
量の小さなHeが望ましい。
【0042】図12に示す実施例10では、光学窓4の
周辺にノズル13を設置し、そこにエッチング効果の高
い気体を充填したガスボンベ11を流量調整バルブ12
を介して接続する。そして、光学窓4の周辺にエッチン
グ効果が高い気体を噴出する。一方では回路基板6の周
辺にもノズル16を設置し、そこに不活性ガスを充填し
たガスボンベ14を流量調整バルブ15を介して接続す
る。そして、アブレーション時に飛び出した飛散粒子に
ついて回路基板6への再付着防止用アシストガスをノズ
ル16から流すことにより、プラズマ放電を行った際に
より効率的に浄化作用を及ぼすことのできるようにな
る。
【0043】具体的には、ガスボンベ11より流量調節
用バルブ12を介して流れた気体がノズル13を通って
光学窓4の周辺に流れるようにする。同様にして、ガス
ボンベ14より流量調節用バルブ15を介して流れた気
体がノズル16を通って回路基板6の周辺に流れるよう
にする。流す気体に関して、光学窓4の周辺については
理論的には分子量の大きなものが望ましいが、コストな
どの面から一般的にはArなどが用いられている。ま
た、回路基板6の周辺に流すアシストガスについては、
雰囲気内分子との衝突による回路基板6への再付着をで
きるだけ防ぐため、分子量の小さなHeが望ましい。
【0044】図13に示す実施例11では、光学窓4の
周辺に2つのノズル13,19を設置して、レーザ処理
のタイミングに応じて流すガスを変えることで、より効
率的に浄化作用を及ぼすことのできるようにしている。
具体的には、レーザ照射直後のアブレーション発生時は
反応性のあるガスの入っているガスボンベ17より流量
調節用バルブ18を介して流れた気体がノズル19を通
って光学窓4の周辺に流れるようにする。このことによ
り飛び出した飛散粒子を有効に気化させる。その後、気
化させずに光学窓4に付着した飛散粒子についてはエッ
チング効果の高いガスの入っているガスボンベ11より
流量調節用バルブ12を介して流れた気体がノズル13
通って光学窓14の周辺に流れるようにする。このこと
により気化せずに光学窓4に付着した飛散粒子をエッチ
ングにより除去する。このとき、反応性のあるガスにつ
いてはO2 などが望ましい。また回路基板6の周辺に
は、アシストガスとしてHeなどを流せばよい。
【0045】図14〜図19は、高周波電極7そのもの
がスパッタリングされることにより飛び出した成分の光
学窓への付着を防止する手段を備えた4つの実施例を示
している。
【0046】図14〜図16に示す実施例12では、高
周波電極7の内側すなわちレーザ光が照射される面側に
高周波のみを通す遮蔽板20を設置することにより、ス
パッタリングされた高周波電極7の成分が光学窓へ付着
するのを防止するようにしている。プラズマの放電パワ
ーが高くなると、それに伴い電子密度ならびにイオン密
度が増加するため、高周波電極7をスパッタリングする
回数が増加する。したがって、高いプラズマパワーで放
電を行うと高周波電極7の成分の光学窓4への付着量が
多くなり、光学窓4の透過率が低下しやすくなる。な
お、前述の通り遮蔽板20の材質は、電磁波を通すもの
であればどのような材質でも構わないが、一般的にはガ
ラス管などが用いられる。
【0047】図17に示す実施例13では、実施例12
において遮蔽板20の材質を光学窓4の材質と同じもの
にすることにより、例え遮蔽板20がスパッタリングさ
れて光学窓4に付着したとしても光学窓4の透過率の低
下には影響を及ぼさないようにしている。光学窓4及び
遮蔽板20の材質については、レーザ光3aを良好に通
すことのできる合成石英などが望ましい。
【0048】図18に示す実施例14では、高周波電極
7を冷却することにより高周波電極7自身のスパッタリ
ングを抑えるようにしている。プラズマ放電を行うと高
周波電極7が加熱されるためスパッタリングされやすく
なる。そこで液体流量管21より高周波電極7に冷却用
の液体を流し、高周波電極7を冷却することで高周波電
極7の加熱を抑制する。このとき冷却する液体は、絶縁
物であればいかなるものでも構わない。
【0049】図19に示す実施例15では、高周波電極
7を真空チャンバー1の外側に設置している。これによ
り、高周波電極7自身のスパッタリングが生じなくな
り、飛び出した成分の光学窓4への付着を防止できる。
このとき、真空チャンバー1の少なくとも高周波電極7
の周辺の材質は、例えばパイレックスガラス(商標)な
どの電磁波を通す材質が望ましい。
【0050】図20は、実施例16によるレーザ処理装
置における断面図を示している。実施例16では、プラ
ズマ放電により真空チャンバー1及び回路基板固定用パ
レット5を浄化するようにしている。レーザ処理を大量
に行うと、真空チャンバー1及び固定用パレット5が徐
々に汚染されていく。そこで高周波電極7よりプラズマ
を放電させ、エッチングにより真空チャンバー1及び固
定用パレット5に付着したこれらの汚染物を除去する。
このとき、除去された汚染物が真空ポンプ2にて排気さ
れるようにすればより効果的な洗浄が行える。なお、高
周波電極7はモーター駆動により自由自在に移動可能と
する。
【0051】このように、真空チャンバー1内で高周波
プラズマを発生することにより、レーザ光通過用光学窓
の交換頻度が少なくなり、さらに被照射物における商品
信頼性が向上する。
【0052】
【発明の効果】この発明に係るレーザ処理装置およびレ
ーザ処理方法では、発生したプラズマによって、イオン
化された粒子が拡散され、光学窓及び被照射物に衝突す
ることにより光学窓及び被照射物表面の汚染物が除去さ
れる。また、被照射物から発生する飛散粒子が反応性の
ある物質である場合には、プラズマ雰囲気中の粒子との
化学的な反応により飛散粒子が気化し、その結果、光学
窓及び被照射物に付着する飛散粒子が減少する。
【0053】質によってプラズマ放電により受ける作
用が異なっていてもプラズマ電極位置を変更することで
常に最適な浄化作用を光学窓及び被照射物に及ぼすこと
ができる。ーザ照射中は、被照射物の近傍でプラズマ
が発生すれば、照射時の飛散粒子を気化させるととも
に、被照射物に再付着した飛散粒子をエッチングにより
除去できる。また、照射終了後は、光学窓の近傍でプラ
ズマが発生すれば、光学窓に付着した飛散粒子をエッチ
ングにより除去できる。
【0054】ラズマ電極が保持手段に向けて末広がり
形状であれば、加工地点からの距離が遠くなるに従い拡
散する被照射物からの飛散粒子を、拡散形状に合わせて
有効に気化でき、飛散粒子の数を減少させ、光学窓及び
被照射物への飛散粒子の付着量を減少できる。
【0055】持手段への正イオンのパワーを第1電圧
により任意に制御できれば、光学窓と被照射物とに最適
な浄化作用を及ぼすことができる。学窓への正イオン
のパワーを第2電圧により任意に制御できれば、光学窓
と被照射物とに最適な浄化作用を及ぼすことができる。
照射物及び光学窓への正イオンのパワーを第1及び第
2電圧により任意に制御できれば、一定パワーでプラズ
マ放電しても光学窓と被照射物とに最適な浄化作用を及
ぼすことができる。
【0056】ーザ照射中はプラズマを発生せずに照射
後にプラズマを発生させれば、プラズマによるレーザパ
ワーの減衰を抑えかつ光学窓と被照射物とを浄化でき
る。学窓の周辺に空気が流入すれば、光学窓の周辺に
空気の層ができ、飛散粒子が光学窓に到達しにくい。ま
た、アシストガスが被照射物の周辺に流入すれば、飛散
粒子が被照射物に再付着しにくい。
【0057】学窓の周辺にエッチング効果が高い非反
応性ガスが流入すれば、光学窓でのエッチング効果が向
上し、プラズマによる光学窓の浄化作用がより効果的に
なる。また、アシストガスが被照射物の周辺に流入す
、飛散粒子が被照射物に再付着しにくい。
【0058】ーザ照射時に反応性ガスを光学窓の周辺
に流入させれば、飛散粒子を効果的に気化でき、照射終
了後に非反応性ガスを流入させれば、光学窓を効果的に
エッチングできる。また、アシストガスが被照射物の周
辺に流入すれば、飛散粒子が被照射物に再付着しにく
い。
【0059】ラズマ電極の内側に設けられた遮蔽板に
よって、プラズマ電極自身がスパッタリングされること
により飛び出した電極成分が光学窓に付着することを防
止できる。蔽板の材質が光学窓の材質と同じであ
、遮蔽板がスパッタリングされてその飛散粒子が光学
窓に付着しても光学窓の透過率の低下に影響を及ぼしに
くい。
【0060】ラズマ電極が冷却されれば、電極自身の
スパッタリング量を低減できる。ラズマ発生手段が真
空室の外側に配置されていれば、プラズマ電極自身がス
パッタリングされることにより飛び出した電極成分が光
学窓に付着することを防止できる。
【0061】空室内や保持手段に付着した汚染物を除
去できれば、真空室の内部をつねに清浄な雰囲気に維持
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高周波プラズマを設けたレーザ処理装置の断面
図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】図1のIII −III 断面図。
【図4】高周波電極を移動可能としたレーザ処理装置の
断面図。
【図5】レーザ照射時とレーザ照射終了時に高周波電極
が移動するレーザ処理装置の断面図。
【図6】高周波電極の形状を制御したレーザ処理装置の
断面図。
【図7】被照射物と高周波電極の間に電圧を印加したレ
ーザ処理装置の断面図。
【図8】光学窓と高周波電極の間に電圧を印加したレー
ザ処理装置の断面図。
【図9】被照射物と高周波電極の間、かつ光学窓と高周
波電極の間に電圧を印加したレーザ処理装置の断面図。
【図10】プラズマ放電のタイミングを制御したレーザ
処理装置の断面図。
【図11】光学窓周辺にエアーを流し、被照射物周辺に
アシストガスを設置したレーザ処理装置の断面図。
【図12】光学窓周辺に非反応性ガスを設置し、被照射
物周辺にアシストガスを設置したレーザ処理装置の断面
図。
【図13】光学窓周辺に反応性ガス及び非反応性ガスを
設置し、被照射物周辺にアシストガスを設置したレーザ
処理装置の断面図。
【図14】高周波電極の内側に高周波のみ通す遮蔽板を
設置したレーザ処理装置の断面図。
【図15】図14のXV−XV断面図。
【図16】図14のXVI −XVI 断面図。
【図17】遮蔽板の材質を光学窓の材質と同じにしたレ
ーザ処理装置の断面図。
【図18】高周波電極を絶縁された液体にて冷却するレ
ーザ処理装置の断面図。
【図19】高周波電極を真空チャンバーの外側に設置し
たレーザ処理装置の断面図。
【図20】真空チャンバー及び固定用パレットをプラズ
マ放電により洗浄するレーザ処理装置の断面図。
【符号の説明】
1 真空チャンバー 3 レーザ照射部 3a レーザ光 4 光学窓 5 固定用パレット 6 回路基板 7 高周波電極 8a 第1電圧計 8b 第2電圧計 8c グリッド電極 9 高周波発生源 11,14,17 ガスボンベ 13,16,19 ノズル 20 遮蔽板 21 液体流量管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−238686(JP,A) 特開 平4−66290(JP,A) 特開 昭63−86880(JP,A) 特開 昭62−107891(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/42 H01L 21/268 H05H 1/46

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中にて被照射物にレーザ光を照射して
    処理するレーザ処理装置であって、 所定の真空度に保持され得る真空室と、 前記真空室内に配置され、前記被照射物を保持する保持
    手段と、 前記真空室外に配置され、前記保持手段に保持された被
    照射物にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、 前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を前記真空
    室内に導くために、前記真空室の壁面に設けられた光学
    窓と、 前記光学窓と前記保持手段との間でプラズマを発生する
    プラズマ電極と、前記プラズマ電極に高周波電圧を印加
    する高周波電源とを有するプラズマ発生手段と、 前記プラズマ電極を前記保持手段と前記光学窓との間で
    移動させ、前記レーザ照射手段によるレーザ照射中は前
    記保持手段に近い第1位置に前記プラズマ電極を配置
    し、レーザ照射終了後は前記光学窓に近い第2位置に前
    記プラズマ電極を配置する移動手段と、 を備えたレーザ処理装置。
  2. 【請求項2】真空中にて被照射物にレーザ光を照射して
    処理するレーザ処理装置であって、 所定の真空度に保持され得る真空室と、 前記真空室内に配置され、前記被照射物を保持する保持
    手段と、 前記真空室外に配置され、前記保持手段に保持された被
    照射物にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、 前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を前記真空
    室内に導くために、前記真空室の壁面に設けられた光学
    窓と、 前記光学窓と前記保持手段との間でプラズマを発生する
    プラズマ電極と、前記プラズマ電極に高周波電圧を印加
    する高周波電源とを有するプラズマ発生手段とを備え、 前記プラズマ電極はコイル状であり、前記保持手段に向
    けて末広がり形状であるレーザ処理装置。
  3. 【請求項3】真空中にて被照射物にレーザ光を照射して
    処理するレーザ処理装置であって、 所定の真空度に保持され得る真空室と、 前記真空室内に配置され、前記被照射物を保持する保持
    手段と、 前記真空室外に配置され、前記保持手段に保持された被
    照射物にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、 前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を前記真空
    室内に導くために、前記真空室の壁面に設けられた光学
    窓と、 前記光学窓と前記保持手段との間でプラズマを発生する
    プラズマ電極と、前記プラズマ電極に高周波電圧を印加
    する高周波電源とを有するプラズマ発生手段とを備え、 前記被照射物と前記プラズマ電極との間に第1電圧を印
    加する第1電圧印加手段をさらに備えているレーザ処理
    装置。
  4. 【請求項4】真空中にて被照射物にレーザ光を照射して
    処理するレーザ処理装置であって、 所定の真空度に保持され得る真空室と、 前記真空室内に配置され、前記被照射物を保持する保持
    手段と、 前記真空室外に配置され、前記保持手段に保持された被
    照射物にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、 前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を前記真空
    室内に導くために、前記真空室の壁面に設けられた光学
    窓と、 前記光学窓と前記保持手段との間でプラズマを発生する
    プラズマ電極と、前記プラズマ電極に高周波電圧を印加
    する高周波電源とを有するプラズマ発生手段とを備え、 前記プラズマ電極と前記光学窓との間に第2電圧を印加
    する第2電圧印加手段をさらに備えているレーザ処理装
    置。
  5. 【請求項5】真空中にて被照射物にレーザ光を照射して
    処理するレーザ処理装置であって、 所定の真空度に保持され得る真空室と、 前記真空室内に配置され、前記被照射物を保持する保持
    手段と、 前記真空室外に配置され、前記保持手段に保持された被
    照射物にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、 前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を前記真空
    室内に導くために、前記真空室の壁面に設けられた光学
    窓と、 前記光学窓と前記保持手段との間でプラズマを発生する
    プラズマ電極と、前記プラズマ電極に高周波電圧を印加
    する高周波電源とを有するプラズマ発生手段とを備え、 前記被照射物と前記プラズマ電極との間に第1電圧を印
    加し、かつ前記プラズマ電極と前記光学窓との間に第2
    電圧を印加する第3電圧印加手段をさらに備えているレ
    ーザ処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の何れかに記載のレーザ処理
    装置であって、 前記プラズマ発生手段のプラズマ発生タイミングを制御
    するタイミング制御手段をさらに備えているレーザ処理
    装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6の何れかに記載のレーザ処理
    装置であって、 前記光学窓の周辺に空気を流入する空気流入手段と、前
    記被照射物の周辺にアシストガスを流入するアシストガ
    ス流入手段とをさらに備えているレーザ処理装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜6の何れかに記載のレーザ処理
    装置であって、 前記光学窓の周辺に非反応性ガスを流入する非反応性ガ
    ス流入手段と、前記被照射物の周辺にアシストガスを流
    入するアシストガス流入手段とをさらに備えているレー
    ザ処理装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜6の何れかに記載のレーザ処理
    装置であって、 前記光学窓の周辺にタイミングに応じて反応性ガスと非
    反応性ガスとを選択的に流入するガス流入手段と、前記
    被照射物の周辺にアシストガスを流入するアシストガス
    流入手段とをさらに備えているレーザ処理装置。
  10. 【請求項10】真空中にて被照射物にレーザ光を照射し
    て処理するレーザ処理装置であって、 所定の真空度に保持され得る真空室と、 前記真空室内に配置され、前記被照射物を保持する保持
    手段と、 前記真空室外に配置され、前記保持手段に保持された被
    照射物にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、 前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を前記真空
    室内に導くために、前記真空室の壁面に設けられた光学
    窓と、 前記光学窓と前記保持手段との間でプラズマを発生する
    プラズマ電極と、前記プラズマ電極に高周波電圧を印加
    する高周波電源とを有するプラズマ発生手段とを備え、 前記プラズマ電極の内側に設けられ、高周波のみを通過
    させる遮蔽板をさらに備えているレーザ処理装置。
  11. 【請求項11】前記遮蔽板の材質は前記光学窓の材質と
    同じである、請求項10記載のレーザ処理装置。
  12. 【請求項12】請求項1〜6の何れかに記載のレーザ処
    理装置であって、 前記プラズマ電極を冷却する冷却手段をさらに備えてい
    るレーザ処理装置。
  13. 【請求項13】請求項1〜6の何れかに記載のレーザ処
    理装置であって、 前記プラズマ発生手段は前記真空室の外側に配置されて
    いるレーザ処理装置。
  14. 【請求項14】真空中にて被照射物にレーザ光を照射し
    て処理するレーザ処理装置であって、 所定の真空度に保持され得る真空室と、 前記真空室内に配置され、前記被照射物を保持する保持
    手段と、 前記真空室外に配置され、前記保持手段に保持された被
    照射物にレーザ光を照射するレーザ照射手段と、 前記レーザ照射手段から照射されたレーザ光を前記真空
    室内に導くために、前記真空室の壁面に設けられた光学
    窓と、 前記光学窓と前記保持手段との間でプラズマを発生する
    プラズマ電極と、前記プラズマ電極に高周波電圧を印加
    する高周波電源とを有するプラズマ発生手段とを備え、 前記保持手段が前記被照射物を保持していないとき、前
    記プラズマ発生手段を動作させる動作手段をさらに備え
    ているレーザ処理装置。
  15. 【請求項15】レーザ光を真空室内に保持された被照射
    物に光学窓を介して照射して加工を行うレーザ処理方法
    であって、 前記レーザ光の照射中は、前記被照射物に近い第1位置
    で高周波プラズマを発生させて前記被照射物に浄化作用
    を及ぼし、 レーザ照射終了後は、前記光学窓に近い第2位置で高周
    波プラズマを発生させて前記光学窓に浄化作用を及ぼす
    ことを特徴とするレーザ処理方法。
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