JPH0816225A - ロボット機構制御方法及びその装置 - Google Patents

ロボット機構制御方法及びその装置

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JPH0816225A
JPH0816225A JP7036604A JP3660495A JPH0816225A JP H0816225 A JPH0816225 A JP H0816225A JP 7036604 A JP7036604 A JP 7036604A JP 3660495 A JP3660495 A JP 3660495A JP H0816225 A JPH0816225 A JP H0816225A
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善浩 柳原
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    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J11/00Manipulators not otherwise provided for
    • B25J11/005Manipulators for mechanical processing tasks
    • B25J11/0065Polishing or grinding
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】(1)研削時の焼き付きを防ぎながら仕上げ精度
を満足する研削を行えること(2)対象に位置や形状の誤
差がある場合でも適切に倣って研削を行えること(3)曲
面や狭隘部の経路生成が自動で行えること、を特徴とす
る3次元自由曲面倣い研削ロボットシステムを提供す
る。 【構成】外力を検出する手段と研削用ツールと距離計測
用ツールとを備える多自由度ロボットを用いて(1)コン
プライアンス制御手法を用いて研削等の加工面への押し
つけ力の制御を行う(2)研削等の加工対象物の図面情報
を用いてオフラインで自動に動作経路を生成する(3)ツ
ール姿勢やコンプライアンス制御用変数をオフラインで
計画してロボット制御装置に転送して研削等の加工をす
る(4)コンプライアンス制御で倣いきれない研削等の加
工面の凹凸がある場合には予め研削等の加工面を計測し
て動作経路を修正してから研削等の加工をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、羽根車等の3次元自由
曲面を有する作業対象物に対して研削、研磨等の倣い作
業を産業用ロボット機構を中心にして実現するロボット
機構制御方法及びその装置(システム)に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ロボットによって倣い作業を行うロボッ
ト機構制御装置の従来技術としては、「グラインダ作業
ロボット」日本ロボット学会誌 Vol.9, No.6, pp.790−
793、1991(従来技術1)、”Model Based Control for
a Deburring Robot”Proceedings of the 1992 IEEE/RS
J International Conference on Intelligent Robotsan
d Systems July 7-10 1992 pp.2055-2059(従来技術
2)、特開平03−239463号公報(従来技術3)
及び特開平01−321158号公報(従来技術4)が
知られている。
【0003】即ち、従来技術1には、位置と力のハイブ
リッド制御をソフトウエアで行う6軸円筒座標型ロボッ
トと、立体視覚操作装置を組み合わせたグラインダ作業
用ロボットが記載されている。従来技術2には、ロボッ
トによってバリ取り作業を行わせるコンプライアンス制
御について記載されている。従来技術3には、研削対象
物の表面の凹凸の状態を計測し、この計測された凹凸の
状態に基づいて研削対象となる表面の被研削形状を認識
し、この認識された被研削形状に基づいて被研削形状の
種類と関連づけて予め設定された加工パターンの中から
対応する加工パターンを選択し、この選択された加工パ
ターンに基づいて研削対象物の対応する部分をロボット
によって研削する技術が記載されている。従来技術4に
は、狭隘部を含む被研削面を予め計測して仕上げ面形状
と比較することにより研削量を推定し、仕上げ面形状に
対して計画された研削経路を修正して研削するロボット
の制御技術が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記何れの従来技術に
おいても、狭隘部を有する3次元自由曲面形状の作業対
象物に対して、狭隘部も含めてロボット機構の手先部に
取り付けた工具により支障なく作業できるように予め作
業計画を立てておこうとする課題について考慮されてい
なかった。また何れの従来技術においても、狭隘部を有
する3次元自由曲面形状の作業対象物に対して、ロボッ
ト機構の手先部に取り付けた工具により支障なく、円滑
に、且つ高精度に倣い等の作業をさせようとする課題に
ついても考慮されていなかった。
【0005】本発明の目的は、上記課題を解決するため
に、狭隘部を有する3次元自由曲面形状の作業対象物に
対してロボット機構の手先部も含め該手先部に取り付け
た工具の動作経路等の作業計画を予め立てて、前記工具
により作業対象物に対して所望の作業範囲で干渉等支障
が発生することなく倣い等の作業ができるようにしたロ
ボット機構制御方法及びその装置を提供することにあ
る。また本発明の他の目的は、3次元自由曲面形状の作
業対象物に対してロボット機構の手先部に取り付けた工
具により倣い作業をする場合、力検出手段の能力に応じ
て倣い動作ができる工具の適切な送り速度を算出して前
記作業対象物に対して前記工具が非常に能率よく倣い作
業ができるようにしたロボット機構制御方法及びその装
置を提供することにある。また本発明の他の目的は、3
次元自由曲面形状の作業対象物とロボット機構の手先部
との間における相対的位置・姿勢ずれを補正し、設計デ
ータに基づく数値モデルと実際の作業対象物との間にお
いて大きく位置誤差や形状誤差が存在してもロボット機
構の手先部に取り付けた工具により前記作業対象物に対
して高精度の倣い等の作業ができるようにしたロボット
機構制御方法及びその装置を提供することにある。
【0006】また本発明の他の目的は、3次元自由曲面
形状の作業対象物に対してロボット機構の手先部に取り
付けた工具により作業をしていて何らかの要因で途中で
作業を停止させなければならなくなっても、ロボット機
構の手先部を支障が生じることなく円滑に、且つ短時間
で初期位置に退避でき、また再開する場合においてもロ
ボット機構の手先部を支障が生じることなく円滑に、且
つ短時間で、作業対象物へ復帰できるようにしたロボッ
ト機構制御方法及びその装置を提供することにある。ま
た本発明の他の目的は、3次元自由曲面形状の作業対象
物における面の方向が大きく変わる狭隘部に対して、ロ
ボット機構の手先部に取り付けた工具により作業する場
合においても、前記手先部が干渉することなく、倣い作
業ができるようにしたロボット機構制御方法及びその装
置を提供することにある。また本発明の他の目的は、3
次元自由曲面形状の作業対象物に対してロボット機構の
手先部に取り付けた研削工具または研磨工具により倣い
加工作業する場合において、前記工具による加工面の焼
き付きを防止して加工精度を向上するようにしたロボッ
ト機構制御方法及びその装置を提供することにある。
【0007】また本発明の他の目的は、3次元自由曲面
形状の作業対象物に対してロボット機構の手先部に取り
付けた研削工具または研磨工具により倣い加工作業する
場合において、研削傷または研磨傷を残さないようにし
て加工精度を向上するようにしたロボット機構制御方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、入力された3次元自由曲面形状を有する
作業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元
モデルを作成して記憶手段に記憶し、該記憶手段に記憶
された作業対象物の3次元モデルに基づいて、ロボット
機構の手先部に取り付けられた工具が前記作業対象物に
対して作業するロボット機構の少なくとも動作経路を算
出するロボット機構の動作経路算出工程又はその手段
と、該ロボット機構の動作経路算出工程又はその手段で
算出されたロボット機構の動作経路に基づいてロボット
機構の駆動部を駆動制御しながら、手先部に取り付けら
れた力検出手段から検出される力信号を用いてコンプラ
イアンス制御により前記工具が3次元自由曲面形状を有
する作業対象物に対して作業するようにロボット機構を
駆動制御するロボット機構駆動制御工程又はその手段と
を備えたことを特徴とするロボット機構制御方法及びそ
の装置である。
【0009】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、該記
憶手段に記憶された作業対象物の3次元モデルに対して
格子点列(近似した要素面)で分割した格子点列データ
を作成し、該作成された格子点列データに基づいてロボ
ット機構の手先部に取り付けられた工具が前記作業対象
物に対して作業するロボット機構の少なくとも動作経路
を算出するロボット機構の動作経路算出工程又はその手
段と、該ロボット機構の動作経路算出工程又はその手段
で算出されたロボット機構の動作経路に基づいてロボッ
ト機構の駆動部を駆動制御しながら、手先部に取り付け
られた力検出手段から検出される力信号を用いてコンプ
ライアンス制御により前記工具が3次元自由曲面形状を
有する作業対象物に対して作業するようにロボット機構
を駆動制御するロボット機構駆動制御工程又はその手段
とを備えたことを特徴とするロボット機構制御方法及び
その装置である。
【0010】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成し、該作成された作業対象物
の3次元モデルに対して格子点列で分割した格子点列デ
ータを作成し、前記作業対象物に対して、ロボット機構
の手先部に取付けられる工具による作業の相対的位置・
姿勢関係情報を設定し、入力された前記工具の形状を示
す情報に基づいて該工具に対して近似的に設定される立
体情報と前記作成された格子点列データとの間において
前記設定された相対的位置・姿勢関係を付与して、前記
格子点列データ上において前記工具の立体情報を逐次移
動させて該立体情報の領域内に前記格子点列が含まれな
いことにより前記作業対象物に対する工具の非干渉領域
を算出し、該算出された工具の非干渉領域において、前
記格子点列データに基づいて工具が作業対象物に対して
作業するロボット機構の少なくとも動作経路を算出する
ロボット機構の動作経路算出工程と、該ロボット機構の
動作経路算出工程で算出されたロボット機構の動作経路
に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して前記工
具が作業対象物に対して作業を施すロボット機構駆動制
御工程とを備えたことを特徴とするロボット機構制御方
法である。
【0011】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成し、該作成された作業対象物
の3次元モデルに対して格子点列(近似した要素面)で
分割した格子点列データを作成し、前記作業対象物に対
して、ロボット機構の手先部に取り付けられる工具によ
る作業の相対的位置・姿勢関係情報を設定し、入力され
た前記工具の形状を示す情報に基づいて該工具に対して
近似的に設定される立体情報と前記作成された格子点列
データとの間において前記設定された相対的位置・姿勢
関係を付与して、前記格子点列データ上において前記工
具の立体情報を逐次移動させて前記3次元自由曲面形状
を有する作業対象物に対する前記工具の非干渉領域を算
出し、前記作業対象物に対して、前記工具をロボット機
構の手先部に取り付けた状態におけるロボット機構の相
対的位置・姿勢関係情報を該ロボット機構が稼働できる
ように設定し、前記算出された工具の非干渉領域におい
て、入力された前記ロボット機構の手先部の形状を示す
情報に基づいて該手先部に対して設定される近似的に立
体情報と前記作成された格子点列データとの間において
前記設定されたロボット機構の少なくとも手先部の相対
的位置・姿勢関係を付与して、前記格子点列データ上に
おいて前記手先部の立体情報を逐次移動させて3次元自
由曲面形状を有する作業対象物に対してロボットの手先
部が干渉しないことを確認して工具が作業対象物に対し
て作業するロボット機構の少なくとも動作経路を算出す
るロボット機構の動作経路算出工程と、該ロボット機構
の動作経路算出工程で算出されたロボット機構の動作経
路に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して前記
工具が前記作業対象物に対して作業を施すロボット機構
駆動制御工程とを備えたことを特徴とするロボット機構
制御方法である。
【0012】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成し、該作成された作業対象物
の3次元モデルに対して格子点列(近似した要素面)で
分割した格子点列データを作成し、入力されたロボット
機構の手先部に取り付けられる工具の形状を示す情報に
基づいて該工具に対して近似的に設定された立体情報
を、前記作成された格子点列データ上において該格子点
列データに対する工具による作業の相対的位置・姿勢関
係を付与して逐次移動させて前記作業対象物に対する前
記工具の非干渉領域を算出し、該算出された工具の非干
渉領域において、入力された前記ロボット機構の少なく
とも手先部の形状を示す情報に基づいて該手先部の形状
に対して設定される近似的に立体情報を、前記作成され
た格子点列データ上において、工具を手先部に取り付け
た状態においてロボット機構が稼働するように設定され
たロボット機構の少なくとも手先部の相対的位置・姿勢
関係を付与して、逐次移動させて3次元自由曲面形状を
有する作業対象物に対するロボットの手先部が干渉しな
いことを確認して工具が作業対象物に対して作業するロ
ボット機構の少なくとも動作経路を算出するロボット機
構の動作経路算出工程と、該ロボット機構の動作経路算
出工程で算出されたロボット機構の動作経路に基づいて
ロボット機構の駆動部を駆動制御して前記工具が前記作
業対象物に対して作業するようにロボット機構を駆動制
御するロボット機構駆動制御工程とを備えたことを特徴
とするロボット機構制御方法である。
【0013】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、該記
憶手段で記憶された作業対象物の3次元モデルに基づい
て、ロボット機構の手先部に取り付けられる工具と前記
ロボット機構の少なくとも手先部との干渉チェックを別
々に行って、前記記憶手段で記憶された作業対象物の3
次元モデルに基づいて、前記工具が前記作業対象物に対
して作業するロボット機構の少なくとも動作経路を算出
するロボット機構の動作経路算出工程又はその手段と、
該ロボット機構の動作経路算出工程又はその手段で算出
されたロボット機構の動作経路に基づいてロボット機構
を駆動制御しながら、手先部に取り付けられた力検出手
段から検出される力信号を用いてコンプライアンス制御
により前記工具が作業対象物に対して作業するようにロ
ボット機構を駆動制御するロボット機構駆動制御工程又
はその手段とを備えたことを特徴とするロボット機構制
御方法及びその装置である。
【0014】また本発明は、3次元自由曲面形状を有す
る作業対象物の設計データ、ロボット機構の手先部の形
状を示す情報及び該ロボット機構の手先部に取り付けら
れる工具の形状を示す情報を入力する入力手段と、前記
作業対象物に対してロボット機構の手先部に取り付けら
れる工具による作業の相対的位置・姿勢関係情報を設定
し、前記作業対象物に対して前記工具をロボット機構の
手先部に取り付けた状態におけるロボット機構の相対的
位置・姿勢関係情報を該ロボット機構が稼働できるよう
に設定する設定手段と、前記入力手段で入力された3次
元自由曲面形状を有する作業対象物の設計データに基づ
いて作業対象物の3次元モデルを作成し、該作成された
作業対象物の3次元モデルに対して格子点列(近似した
要素面)で分割した格子点列データを作成し、前記入力
手段で入力された前記工具の形状を示す情報に基づいて
該工具に対して近似的に設定される立体情報と前記作成
された格子点列データとの間において前記設定手段で設
定された相対的位置・姿勢関係を付与して、前記格子点
列データ上において前記工具の立体情報を逐次移動させ
て前記3次元自由曲面形状を有する作業対象物に対する
前記工具の非干渉領域を算出し、前記算出された工具の
非干渉領域において、前記入力手段で入力された前記ロ
ボットの手先部の形状を示す情報に基づいて該手先部に
対して設定される近似的に立体情報と前記作成された格
子点列データとの間において前記設定手段で設定された
ロボット機構の少なくとも手先部の相対的位置・姿勢関
係を付与して、前記格子点列データ上において前記手先
部の立体情報を逐次移動させて3次元自由曲面形状を有
する作業対象物に対してロボットの手先部が干渉しない
ことを確認して工具が作業対象物に対して作業するロボ
ット機構の少なくとも動作経路を算出する計算手段とを
備えたロボット機構の動作経路算出装置を設け、該ロボ
ット機構の動作経路算出装置の計算手段で算出されたロ
ボット機構の動作経路に基づいてロボット機構を駆動制
御して前記工具が前記作業対象物に対して作業を施すロ
ボット機構駆動制御装置を設けたことを特徴とするロボ
ット機構制御装置である。
【0015】また本発明は、3次元自由曲面形状を有す
る作業対象物の設計データ、ロボット機構の手先部の形
状を示す情報及び該ロボット機構の手先部に取り付けら
れる工具の形状を示す情報を入力する入力手段と、該入
力手段で入力された3次元自由曲面形状を有する作業対
象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モデル
を作成して記憶手段に記憶し、該記憶手段に記憶された
作業対象物の3次元モデルに対して格子点列(近似した
要素面)で分割した格子点列データを作成し、前記入力
手段で入力されたロボット機構の手先部に取り付けられ
る工具の形状を示す情報に基づいて該工具に対して近似
的に設定された立体情報を、前記作成された格子点列デ
ータにおいて該格子点列データに対する工具による作業
の相対的位置・姿勢関係を付与して逐次移動させて前記
3次元自由曲面形状を有する作業対象物に対する前記工
具の非干渉領域を算出し、該算出された工具の非干渉領
域において、前記入力手段で入力された前記ロボットの
手先部の形状を示す情報に基づいて該手先部の形状に対
して設定される近似的に立体情報を、前記作成された格
子点列データにおいて該格子点列データに対して工具を
手先部に取り付けた状態においてロボット機構が稼働す
るように設定されたロボット機構の少なくとも手先部の
相対的位置・姿勢関係を付与して逐次移動させて3次元
自由曲面形状を有する作業対象物に対するロボットの手
先部が干渉しないことを確認して工具が作業対象物に対
して作業するロボット機構の少なくとも動作経路を算出
する計算手段とを備えたロボット機構の動作経路算出装
置を設け、該ロボット機構の動作経路算出装置の計算手
段で算出されたロボット機構の動作経路に基づいてロボ
ット機構を駆動制御して前記工具が前記作業対象物に対
して作業を施すロボット機構駆動制御装置を設けたこと
を特徴とするロボット機構制御装置である。
【0016】また本発明は、ロボット機構の手先部に取
り付けられた力検出手段に印加できる許容力fs または
許容モーメントms を入力し、前記力検出手段の先に取
り付けられた工具を作業対象物に対して押し付る押付力
fR とロボット機構の駆動部を駆動制御することによっ
て前記工具を含めた手先部に対してコンプライアンス制
御を行わせる運動モデル(工具を含めた手先部の仮想質
量〔M〕、ロボット機構の仮想粘性係数〔C〕、力検出
手段における基準点を原点として工具が作業対象物に対
して接触する接触点までの距離ベクトルrR、力検出手
段における基準点を原点として工具を含めた手先部の重
心までの距離ベクトルrG )とを設定し、3次元自由曲
面形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業
対象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、、
得られる前記接触点における作業対象物の曲率半径sに
応じて前記設定された押付力fR 及び運動モデルに従っ
て算出される力検出手段に印加される力またはモーメン
トが前記入力された許容力fs または許容モーメントm
s 以下になるように作業対象物に対する接線方向の工具
の送り速度vを算出する工具の送り速度算出工程と、該
工具の送り速度算出工程で算出された工具の送り速度v
に基づいて前記力検出手段から検出される工具の作業対
象物に対する押付力に応じて前記運動モデルに従ってロ
ボット機構の駆動部を駆動制御して工具を含めた手先部
を作業対象物に対してコンプライアンス制御による動作
させるロボット機構動作制御工程又はその装置とを備え
たことを特徴とするロボット機構制御方法である。
【0017】また本発明は、ロボット機構の手先部に取
り付けられた力検出手段に印加できる許容力fs または
許容モーメントms と3次元自由曲面形状を有する作業
対象物の設計データとを入力する入力手段と、前記力検
出手段の先に取り付けられた工具を作業対象物に対して
押し付る押付力fR とロボット機構の駆動部を駆動制御
することによって前記工具を含めた手先部に対してコン
プライアンス制御を行わせる運動モデル(工具を含めた
手先部の仮想質量〔M〕、ロボット機構の仮想粘性係数
〔C〕、力検出手段における基準点を原点として工具が
作業対象物に対して接触する接触点までの距離ベクトル
rR、力検出手段における基準点を原点として工具を含
めた手先部の重心までの距離ベクトルrG )とを設定す
る設定手段と、前記入力手段で入力された3次元自由曲
面形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業
対象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、、
得られる前記接触点における作業対象物の曲率半径sに
応じて前記設定手段で設定された押付力fR 及び運動モ
デルに従って算出される力検出手段に印加される力また
はモーメントが前記入力手段で入力された許容力fs ま
たは許容モーメントms 以下になるように作業対象物に
対する接線方向の工具の送り速度vを算出する計算手段
とを備えた工具の送り速度算出装置を設け、該工具の送
り速度算出装置における計算手段で算出された工具の送
り速度vに基づいて前記力検出手段から検出される工具
の作業対象物に対する押付力に応じて前記運動モデルに
従ってロボット機構の駆動部を駆動制御して工具を含め
た手先部に対してコンプライアンス制御させて工具を作
業対象物に対して動作させるロボット機構動作制御装置
を設けたことを特徴とするロボット機構制御装置であ
る。
【0018】また本発明は、3次元自由曲面形状を有す
る作業対象物をロボット機構に対して粗位置決めし、ロ
ボット機構の動作経路の所望の点において、前記粗位置
決めされた作業対象物上の基準となる点におけるロボッ
ト機構からの距離を測定し、該測定された距離の基準値
とのずれ量を算出して該ずれ量に基づいてロボット機構
(ロボット機構に対して設定された座標系)に対する作
業対象物の相対的位置・姿勢のずれ量を(例えば上記ロ
ボット機構に対して設定された座標系に対して)補正
し、前記ロボット機構の動作経路の所望の複数の点の各
々において、前記補正されたロボット機構に対する作業
対象物上の所望の複数の点の各々におけるロボット機構
からの距離を測定し、該測定された距離の基準値とのず
れ量を算出して該ずれ量に基づいて前記工具の動作経路
を補正し、該補正された工具の動作経路に基づいてロボ
ット機構の駆動部を駆動制御してロボット機構の手先部
に取付けられた力検出手段から検出される工具の作業対
象物に対する押付力をフィードバックして運動モデルに
従ってロボット機構の駆動部を駆動制御して工具を含め
た手先部に対してコンプライアンス制御させて工具を作
業対象物に対して動作させることを特徴とするロボット
機構制御方法である。
【0019】また本発明は、3次元自由曲面形状を有す
る作業対象物をロボット機構に対して粗位置決めする粗
位置決め手段と、ロボット機構の動作経路の所望の点に
おいて、前記粗位置決めされた作業対象物上の基準とな
る点におけるロボット機構からの距離を測定し、該測定
された距離の基準値とのずれ量を算出して該ずれ量に基
づいてロボット機構(ロボット機構に対して設定された
座標系)に対する作業対象物の相対的位置・姿勢のずれ
量を(例えば上記ロボット機構に対して設定された座標
系に対して)補正する作業対象物の相対的位置・姿勢補
正手段と、前記ロボット機構の動作経路の所望の複数の
点の各々において、前記補正されたロボット機構に対す
る作業対象物上の所望の複数の点の各々におけるロボッ
ト機構からの距離を測定し、該測定された距離の基準値
とのずれ量を算出して該ずれ量に基づいて前記工具の動
作経路を補正する工具の動作経路補正手段と、該工具の
動作経路補正手段によって補正された工具の動作経路に
基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御してロボット
機構の手先部に取付けられた力検出手段から検出される
工具の作業対象物に対する押付力をフィードバックして
運動モデルに従ってロボット機構の駆動部を駆動制御し
て工具を含めた手先部に対してコンプライアンス制御さ
せて工具を作業対象物に対して動作させるロボット機構
駆動制御手段とを備えたことを特徴とするロボット機構
制御装置である。
【0020】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、該記
憶手段に記憶された作業対象物の3次元モデルに対して
格子点列(近似した要素面)で分割した格子点列データ
を作成し、該作成された格子点列データに基づいてロボ
ット機構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物
に対して作業するロボット機構の少なくとも動作経路を
算出し、更に該算出された動作経路の内、選択された動
作の経路点若しくは教示点を用いて前記工具を前記作業
対象物と初期位置との間で退避又は復帰させるロボット
機構の退避軌道又は復帰軌道を算出するロボット機構の
経路算出工程と、該ロボット機構の経路算出工程で算出
されたロボット機構の動作経路に基づいてロボット機構
の駆動部を駆動制御して、手先部に取付けられた力検出
手段から検出される力信号を用いてコンプライアンス制
御により前記工具が3次元自由曲面形状を有する作業対
象物に対して作業を施し、該作業の途中において前記ロ
ボット機構の経路算出工程で算出されたロボット機構の
退避軌道又は復帰軌道に基づいてロボット機構の駆動部
を駆動制御して前記ロボット機構の動作経路と初期位置
との間において前記工具を退避又は復帰させるロボット
機構駆動制御工程とを備えたことを特徴とするロボット
機構制御方法である。
【0021】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、該記
憶手段に記憶された作業対象物の3次元モデルに対して
格子点列(近似した要素面)で分割した格子点列データ
を作成し、該作成された格子点列データに基づいてロボ
ット機構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物
に対して作業するロボット機構の少なくとも動作経路と
前記工具を前記作業対象物と初期位置との間で退避又は
復帰させるロボット機構の退避軌道又は復帰軌道とを算
出するロボット機構の経路算出工程と、該ロボット機構
の経路算出工程で算出されたロボット機構の動作経路に
基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して、手先部
に取付けられた力検出手段から検出される力信号を用い
てコンプライアンス制御により前記工具が3次元自由曲
面形状を有する作業対象物に対して作業を施し、該作業
の途中において前記ロボット機構の経路算出工程で算出
されたロボット機構の退避軌道又は復帰軌道に基づいて
ロボット機構の駆動部を駆動制御して前記ロボット機構
の動作経路と初期位置との間において前記工具を退避又
は復帰させるロボット機構駆動制御工程とを備えたこと
を特徴とするロボット機構制御方法である。
【0022】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、該記
憶手段に記憶された作業対象物の3次元モデルに対して
格子点列(近似した要素面)で分割した格子点列データ
を作成し、該作成された格子点列データに基づいてロボ
ット機構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物
に対して作業するロボット機構の少なくとも動作経路を
算出し、更に該算出された動作経路の内、選択された動
作の経路点若しくは教示点を用いて前記工具を前記作業
対象物と初期位置との間で退避又は復帰させるロボット
機構の退避軌道又は復帰軌道を算出するロボット機構の
経路算出手段と、該ロボット機構の経路算出手段で算出
されたロボット機構の動作経路に基づいてロボット機構
の駆動部を駆動制御して、手先部に取付けられた力検出
手段から検出される力信号を用いてコンプライアンス制
御により前記工具が3次元自由曲面形状を有する作業対
象物に対して作業を施し、該作業の途中において前記ロ
ボット機構の経路算出手段で算出されたロボット機構の
退避軌道又は復帰軌道に基づいてロボット機構の駆動部
を駆動制御して前記ロボット機構の動作経路と初期位置
との間において前記工具を退避又は復帰させるロボット
機構駆動制御手段とを備えたことを特徴とするロボット
機構制御装置である。
【0023】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、該記
憶手段に記憶された作業対象物の3次元モデルに対して
格子点列(近似した要素面)で分割した格子点列データ
を作成し、該作成された格子点列データに基づいてロボ
ット機構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物
に対して作業するロボット機構の少なくとも動作経路と
前記工具を前記作業対象物と初期位置との間で退避又は
復帰させるロボット機構の退避軌道又は復帰軌道とを算
出するロボット機構の経路算出手段と、該ロボット機構
の経路算出手段で算出されたロボット機構の動作経路に
基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して、手先部
に取付けられた力検出手段から検出される力信号を用い
てコンプライアンス制御により前記工具が3次元自由曲
面形状を有する作業対象物に対して作業を施し、該作業
の途中において前記ロボット機構の経路算出手段で算出
されたロボット機構の退避軌道又は復帰軌道に基づいて
ロボット機構の駆動部を駆動制御して前記ロボット機構
の動作経路と初期位置との間において前記工具を退避又
は復帰させるロボット機構駆動制御手段とを備えたこと
を特徴とするロボット機構制御装置である。
【0024】また本発明は、3次元自由曲面形状を有す
る作業対象物の設計データ及びロボット機構の手先部に
取付けられる工具の形状を示す情報を入力する入力手段
と、前記作業対象物に対してロボット機構の手先部に取
付けられる工具による作業の相対的位置・姿勢関係情報
を設定する設定手段と、前記入力手段で入力された3次
元自由曲面形状を有する作業対象物の設計データに基づ
いて作業対象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記
憶させ、該記憶手段に記憶された作業対象物の3次元モ
デルに対して格子点列で分割した格子点列データを作成
し、前記入力手段で入力された前記工具の形状を示す情
報に基づいて該工具に対して近似的に設定される立体情
報と前記作成された格子点列データとの間において前記
設定手段で設定された相対的位置・姿勢関係を付与し
て、前記格子点列データ上において前記工具の立体情報
を逐次移動させて該立体情報の領域内に前記格子点列が
含まれないことにより前記作業対象物に対する前記工具
の非干渉領域を算出し、該算出された工具の非干渉領域
において、前記格子点列データに基づいて工具が作業対
象物に対して作業するロボット機構の少なくとも動作経
路を算出する計算手段とを備えたロボット機構の動作経
路算出装置を設け、該ロボット機構の動作経路算出装置
の計算手段で算出されたロボット機構の動作経路に基づ
いてロボット機構を駆動制御して前記工具が作業対象物
に対して作業を施すロボット機構駆動制御装置を設けた
ことを特徴とするロボット機構制御装置である。
【0025】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対
象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶し、該記
憶手段に記憶された作業対象物の3次元モデルに対して
格子点列(近似した要素面)で分割した格子点列データ
を作成し、入力されたロボット機構の手先部に取付けら
れた工具が前記作業対象物に対して接触して作業する作
業条件と前記作成された格子点列データとに基づいて、
ロボット機構の手先部の少なくとも動作経路を算出する
ロボット機構の動作経路算出工程と、該ロボット機構の
動作経路算出工程で算出されたロボット機構の手先部の
動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御し
ながら、手先部に取付けられた力検出手段から検出され
る力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工具
が3次元自由曲面形状を有する作業対象物に対して作業
するようにロボット機構を駆動制御するロボット機構駆
動制御工程とを備えたことを特徴とするロボット機構制
御方法である。また本発明は、前記ロボット機構制御方
法における前記ロボット機構の動作経路算出工程におい
て、前記作業条件として、前記工具が前記作業対象物の
所望の点において接触する前記所望の点における接平面
または法線に対する角度で示す接触角を含むことを特徴
とする。また本発明は、前記ロボット機構制御方法にお
ける前記ロボット機構の動作経路算出工程において、前
記作業条件として、前記工具が前記作業対象物の所望の
点において接触する前記所望の点における接平面または
法線に対する角度で示す接触角と前記前記所望の点にお
ける法線方向の工具の押付力とを含むことを特徴とす
る。また本発明は、前記ロボット機構制御方法における
前記ロボット機構の動作経路算出工程において、前記作
業条件として、前記工具が前記作業対象物の所望の点に
おいて接触する前記所望の点における接平面または法線
に対する角度で示す接触角と前記所望の点における法線
方向の工具の押付力と前記所望の点において作用する工
具の押付力の前記接平面または法線に対する角度で示す
方向とを含むことを特徴とする。
【0026】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状を有する作業対象物における狭隘部または角部の設
計データに基づいて狭隘部または角部の3次元モデルを
作成して記憶手段に記憶し、該記憶手段に記憶された狭
隘部または角部の3次元モデルに対して格子点列(近似
した要素面)で分割した格子点列データを作成し、ロボ
ット機構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物
の狭隘部または角部に対して接触して作業する作業条件
の内前記狭隘部または角部の所望の点において作用する
工具の押付力の方向を前記所望の点における接平面に対
して摩擦の条件を満足する範囲内に設定し、前記作成さ
れた格子点列データと前記設定された工具の押付力の方
向とに基づいて、ロボット機構の手先部の位置・姿勢を
補正して非干渉にして前記工具が前記作業対象物の狭隘
部または角部に対して作業するロボット機構の少なくと
も動作経路を算出するロボット機構の動作経路算出工程
と、該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロ
ボット機構の手先部の動作経路に基づいてロボット機構
の駆動部を駆動制御しながら、手先部に取付けられた力
検出手段から検出される力信号を用いてコンプライアン
ス制御により前記工具が3次元自由曲面形状を有する作
業対象物の狭隘部または角部に対して作業するようにロ
ボット機構を駆動制御するロボット機構駆動制御工程と
を備えたことを特徴とするロボット機構制御方法であ
る。
【0027】また本発明は、3次元自由曲面形状を有す
る作業対象物の設計データとロボット機構の手先部に取
付けられた工具が前記作業対象物に対して接触して作業
する作業条件とを入力する入力手段を有し、該入力手段
で入力された前記作業対象物の設計データに基づいて作
業対象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶さ
せ、該記憶手段に記憶した作業対象物の3次元モデルに
対して格子点列(近似した要素面)で分割した格子点列
データを作成し、該作成された格子点列データと前記入
力手段で入力された前記作業条件とに基づいてロボット
機構の手先部の少なくとも動作経路を算出するロボット
機構の動作経路算出手段と、該ロボット機構の動作経路
算出手段で算出されたロボット機構の手先部の動作経路
に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御しながら、
手先部に取付けられた力検出手段から検出される力信号
を用いてコンプライアンス制御により前記工具が3次元
自由曲面形状を有する作業対象物に対して作業するよう
にロボット機構を駆動制御するロボット機構駆動制御手
段とを備えたことを特徴とするロボット機構制御装置で
ある。
【0028】また本発明は、3次元自由曲面形状を有す
る作業対象物における狭隘部または角部の設計データを
入力し、ロボット機構の手先部に取付けられた工具が前
記作業対象物の狭隘部または角部に対して接触して作業
する作業条件の内前記狭隘部または角部の所望の点にお
いて作用する工具の押付力の方向を前記所望の点におけ
る接平面に対して摩擦の条件を満足する範囲内に設定す
る入力手段を有し、該入力手段で入力された狭隘部また
は角部の設計データに基づいて狭隘部または角部の3次
元モデルを作成して記憶手段に記憶させ、該記憶手段に
記憶された狭隘部または角部の3次元モデルに対して格
子点列(近似した要素面)で分割した格子点列データを
作成し、該作成された格子点列データと前記入力手段で
設定された工具の押付力の方向とに基づいて、ロボット
機構の手先部の位置・姿勢を補正して非干渉にして前記
工具が前記作業対象物の狭隘部または角部に対して作業
するロボット機構の少なくとも動作経路を算出するロボ
ット機構の動作経路算出手段と、該ロボット機構の動作
経路算出手段で算出されたロボット機構の手先部の動作
経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御しなが
ら、手先部に取付けられた力検出手段から検出される力
信号を用いてコンプライアンス制御により前記工具が3
次元自由曲面形状を有する作業対象物の狭隘部または角
部に対して作業するようにロボット機構を駆動制御する
ロボット機構駆動制御手段とを備えたことを特徴とする
ロボット機構制御装置である。また本発明は、入力され
た3次元自由曲面形状の加工対象物の設計データに基づ
いて加工対象物の3次元モデルを作成して記憶手段に記
憶させ、該記憶手段に記憶された加工対象物の3次元モ
デルに基づいて、ロボット機構の手先部に取付けられた
研削工具若しくは研磨工具が前記加工対象物に対して研
削加工若しくは研磨加工を施すロボット機構の少なくと
も動作経路を算出するロボット機構の動作経路算出工程
又はその手段と、該ロボット機構の動作経路算出工程又
はその手段で算出されたロボット機構の動作経路に基づ
いてロボット機構の駆動部を駆動制御して、手先部に取
付けた力検出手段から検出される押付力と研削工具若し
くは研磨工具を含めて手先部に対して設定された運動モ
デルとに基づいてロボット機構の駆動部をコンプライア
ンス制御して前記研削工具若しくは研磨工具により前記
加工対象物に対して研削加工若しくは研磨加工するロボ
ット機構駆動制御工程又はその手段とを有することを特
徴とするロボット機構制御方法及びその装置である。
【0029】また本発明は、入力された3次元自由曲面
形状の加工対象物の設計データに基づいて加工対象物の
3次元モデルを作成して記憶手段に記憶させ、該記憶手
段に記憶された加工対象物の3次元モデルに基づいて、
ロボット機構の手先部に取付けられた研削工具若しくは
研磨工具が前記加工対象物に対して研削加工若しくは研
磨加工を施すロボット機構の少なくとも動作経路を算出
するロボット機構の動作経路算出工程又はその手段と、
該ロボット機構の動作経路算出工程又はその手段で算出
されたロボット機構の動作経路に基づいてロボット機構
の駆動部を駆動制御して、手先部に取付けた力検出手段
から検出される押付力と研削工具若しくは研磨工具を含
めて手先部に対して設定された運動モデルとに基づいて
ロボット機構の駆動部をコンプライアンス制御して前記
研削工具若しくは研磨工具により前記加工対象物に対し
て研削加工若しくは研磨加工する際発生する温度を温度
測定手段で測定し、該測定された温度に基づいて前記ロ
ボット機構の駆動部に対するコンプライアンス制御の制
御変数または前記加工対象物に対する研削工具若しくは
研磨工具の加工速度を制御して研削工具若しくは研磨工
具による加工対象物への焼き付きを防止するロボット機
構駆動制御工程又はその手段とを有することを特徴とす
るロボット機構制御方法及びその装置である。また本発
明は、研削部材若しくは研磨部材を回転駆動するように
構成した研削工具若しくは研磨工具を手先部に取付けた
ロボット機構の駆動部を、ロボット機構の動作経路に基
づいて駆動制御して、前記研削部材若しくは研磨部材に
おける加工対象物の被加工面との接触部の回転接線方向
を前記研削工具若しくは研磨工具の前記動作経路に沿っ
た送り方向に対して傾斜させた状態で前記加工対象物の
被加工面に対して回転駆動される研削部材若しくは研磨
部材を接触させてロボット機構の手先部に取付けた力検
出手段から検出される押付力と前記研削工具若しくは研
磨工具を含めて手先部に対して設定された運動モデルと
に基づいてロボット機構の駆動部をコンプライアンス制
御して前記回転駆動される研削部材若しくは研磨部材に
より前記加工対象物の被加工面を研削加工若しくは研磨
加工することを特徴とするロボット機構制御方法であ
る。
【0030】また本発明は、外力を検出する手段と速度
または位置を検出する手段とを備え3次元自由曲面形状
の作業対象物に倣って作業する多自由度ロボットの制御
方法であって、前記外力を検出する手段の検出能力から
前記ロボットの動作速度を設定して前記ロボットを動作
させることを特徴とするロボットの制御方法である。
【0031】また本発明は、外力を検出する手段と速度
または位置を検出する手段とを備え3次元自由曲面形状
の作業対象物に倣って作業する多自由度ロボットの制御
方法にであって、前記ロボットの動作経路のみならず、
前記倣い作業に必要な押しつけ力、TCP(Tool Cente
r Point )データ、前記倣い作業をコンプライアンス制
御方法で実現する場合は、コンプライアンス制御変数な
ど、前記ロボットの制御変数の一部または全てを前記ロ
ボットの制御装置の外部に個別にまたは組み合わせて記
憶して、前記ロボットの外部からの指令や前記ロボット
の内部状態からの判断または前記ロボットの外部にある
センサからの判断または前記ロボットの内部にあるセン
サからの判断によってロボットの制御装置にオンライン
で自動に転送することを特徴とする。
【0032】また本発明は、外力を検出する手段と速度
または位置を検出する手段を備える多自由度ロボット
が、3次元自由曲面形状の作業対象物に対して倣って作
業するか周期的に接触して作業する場合の前記ロボット
の動作経路生成方法であって、前記作業対象物の加工面
上までの前記切削または研削する手段に取り付けたツー
ルの加工深さと加工幅が、前記作業対象物が平面である
ときの加工深さと加工幅と同等になるように、前記作業
対象物に対する前記切削または研削する手段に取り付け
た前記ツールの接触角を決めることを特徴とする。また
本発明は、外力を検出する手段と速度または位置を検出
する手段を備える多自由度ロボットが、3次元自由曲面
形状の作業対象物に対して倣って作業するか周期的に接
触して作業する場合のロボットの動作経路生成方法であ
って、直方体に前記作業対象物の表面上の点列が含まれ
るかどうかを調べることで作業対象物の表面上と物体
(作業工具やロボットの手先部)の干渉の有無を判断し
て衝突のない経路を作成することを特徴とする。また本
発明は、外力を検出する手段と速度または位置を検出す
る手段を備える多自由度ロボットが、3次元自由曲面形
状の作業対象物に対して倣って作業するか周期的に接触
して作業する場合のロボットの動作経路生成方法であっ
て、円柱に前記作業対象物の表面上の任意の点が含まれ
るかどうかを調べることで作業対象物の表面上と物体
(作業工具やロボットの手先部)の干渉の有無を判断し
て衝突のない経路を作成することを特徴とする。
【0033】また本発明は、外力を検出する手段と速度
または位置を検出する手段を備える多自由度ロボット
が、3次元自由曲面形状の作業対象物に対して倣って作
業するか周期的に接触して作業する場合のロボットの動
作経路生成方法であって、前記ロボットの手先部に取り
付けられる作業工具や前記ロボットの手先部を直方体ま
たは円柱あるいはそれぞれの組み合せに近似して、前記
作業対象物の表面上の点列または前記作業対象物の表面
上の任意の点が含まれるかどうかを調べることで、前記
作業工具や前記ロボットの手先部と前記作業対象物の表
面上の干渉の有無を判断して衝突のない経路を作成する
ことを特徴とする。また本発明は、前記ロボットの動作
経路生成方法であって、前記作業工具や前記ロボットの
手先部を直方体または円柱あるいはそれぞれの組み合わ
せに近似したものを一定の寸法で大きくしていくことを
特徴とする。また本発明は、前記ロボットの動作経路生
成方法であって、前記作業対象物の表面上に、粗い間隔
で点列を設定する場合に、最終の細かい間隔の点列をそ
れに一番近く、それより小さな2の指数乗に設定し、粗
い間隔の点列を前記2の指数乗の半分に設定または更に
それの半分またはそれの繰り返しの値に設定して、前記
点列の個々と作業工具やロボットの手先部との干渉の有
無を判断し、前記粗い間隔の点列において干渉する領域
と干渉しない領域の境界部分だけを改めて細かい点列を
設定して干渉の有無を判断して衝突のない経路を作成す
ることを特徴とする。
【0034】また本発明は、3次元自由曲面形状の作業
対象物に対して倣って作業するか周期的に接触して作業
するロボットの動作経路生成方法であって、前記作業対
象物の表面上に、まず粗い間隔で点列を設定し、前記点
列の個々と前記ロボットの手先効果器や前記ロボットと
の干渉の有無を判断し、前記粗い間隔の点列において干
渉する領域と干渉しない領域の境界部分だけ改めて細か
い点列を設定して干渉の有無を判断して衝突のない経路
を作成することを特徴とする。また本発明は、3次元自
由曲面形状の作業対象物に対して倣って作業するか周期
的に接触して作業するロボットの動作経路生成方法であ
って、前記ロボットの位置や姿勢に関係なく作業工具と
前記作業対象物の表面上だけの干渉を調べ、干渉のない
前記作業対象物の表面上の点列についてだけ前記ロボッ
トの手先部との干渉の有無を判断して衝突のない経路を
作成することを特徴とする。また本発明は、3次元自由
曲面形状の作業対象物に対して倣って作業するか周期的
に接触して作業するロボットの動作経路生成方法であっ
て、前記3次元自由曲面形状の外形線上の点列の間隔を
曲面上の点列の間隔よりも狭くして前記ロボットの手先
効果器との干渉を調べ、干渉のない前記作業対象物の表
面上の点列についてだけ前記ロボットとの干渉の有無を
判断して衝突のない経路を作成することを特徴とする。
また本発明は、3次元自由曲面形状の作業対象物に対し
て倣って作業するか周期的に接触して作業するロボット
の動作経路生成方法において、作業経路途中に存在する
周辺装置との干渉を周辺装置を点列で表し、前記点列の
個々と作業工具やロボットの手先部との干渉の有無を判
断して衝突のない経路を作成することを特徴とする。ま
た本発明は、3次元自由曲面形状の作業対象物を研削す
るロボットの動作経路生成方法であって、研削する砥石
の回転軸と前記砥石の接触点を含む平面と異なる平面に
ロボットの基準軸(偏差角β)を設定することを特徴と
する。また本発明は、周辺装置を含め冗長自由度を持つ
ロボットシステムであって、ロボットの手先部と3次元
自由曲面形状の作業対象物との干渉が少なく、前記ロボ
ットの稼働範囲内に前記作業対象物の表面上の点列を多
く含むものから前記ロボットと前記作業対象物の表面上
との干渉の有無を判断し、干渉しないで最も多く作業で
きる値を前記冗長自由度の値として使用することを特徴
とする。
【0035】
【作用】前記構成により、3次元自由曲面形状の作業対
象物に対してロボット機構に力制御機能(コンプライア
ンス制御機能)をもたせてロボット機構の手先部に取付
けられた作業工具により倣い作業または周期的に接触し
て作業する場合における作業計画(特に動作経路及び接
触角、その他コンプライアンス制御変数(押付力、倣い
速度、運動モデル))を、作業工具及びロボット機構の
手先部が作業対象物と干渉することなく、容易に、効率
良く作成することができ、その結果前記作業対象物に対
してロボット機構に対して最適なコンプライアンス制御
を行って作業工具による高精度の加工等の作業を実現す
ることができる。また前記構成により、3次元自由曲面
形状の作業対象物に対してロボット機構に力制御機能
(コンプライアンス制御機能)をもたせてロボット機構
の手先部に取付けられた作業工具により倣い作業または
周期的に接触して作業する場合における作業計画の内、
最適倣い速度vを、力検出手段に印加できる許容力fs
または許容モーメントms や作業対象物の曲率などを用
いて設定できるようにして、工具の作業対象物に対する
効率の良い倣い作業を実現することができる。また前記
構成により3次元自由曲面形状の作業対象物に対してロ
ボット機構に力制御機能(コンプライアンス制御機能)
をもたせてロボット機構の手先部に取付けられた作業工
具により倣い作業または周期的に接触して作業する場合
において、前記作業対象物とロボット機構との間におい
て高精度の相対的位置決めを実現し、更に作業対象物に
位置誤差や形状誤差がある場合においても工具を作業対
象物に適切な状態で倣わせて加工等の作業を実現するこ
とができる。また前記構成により、3次元自由曲面形状
の作業対象物に対してロボット機構に力制御機能(コン
プライアンス制御機能)をもたせてロボット機構の手先
部に取付けられた作業工具により倣い作業または周期的
に接触して作業する場合において、任意の時点において
作業を中断し、任意の時点において作業を再開すること
ができ、しかも非常停止状態からの復帰動作(ロボット
機構の手先部を自動で退避して初期状態に戻す機能が不
可欠である。)を自動で行うことができる。
【0036】また前記構成により、3次元自由曲面形状
の作業対象物の狭隘部または角部に対してロボット機構
に力制御機能(コンプライアンス制御機能)をもたせて
ロボット機構の手先部に取付けられた作業工具により倣
い作業または周期的に接触して作業する場合において、
ロボット機構の姿勢変化を小さく抑えて作業計画をたて
ることにより、作業工具が作業対象物に干渉することな
く、より広範囲に亘って円滑な作業を実現することがで
きる。また前記構成により、3次元自由曲面形状の加工
対象物に対してロボット機構に力制御機能(コンプライ
アンス制御機能)をもたせてロボット機構の手先部に取
付けられた研削又は研磨工具により倣い研削又は研磨加
工する場合において、研削又は研磨工具の加工対象物へ
に焼き付きを防止して高精度の加工を実現することがで
きる。また前記構成により、3次元自由曲面形状の加工
対象物に対してロボット機構に力制御機能(コンプライ
アンス制御機能)をもたせてロボット機構の手先部に取
付けられた研削又は研磨工具により倣い研削又は研磨加
工する場合において、研削傷または研磨傷、即ち砥石目
の跡を残さないようにして高精度の研削または研磨加工
を実現することができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図22を参
照して説明する。図1は、本発明を実施する装置の構成
例である。本図は、鋳造された羽根車を、研削等の加工
作業を行う3次元自由曲面形状を有する作業対象物1の
例としている。研削等の作業を行う作業対象物1は、ポ
ンプの羽根車やタービンブレード、船舶用スクリュなど
がある。この他、研削等の加工作業を行う3次元自由曲
面形状を有する作業対象物には、形状として、管状部
品、線状部品、棒状部品、板状部品などがあり、材質ま
たは製造方法として、鋳造品、引き抜き加工品、圧延加
工品、焼結加工品などがある。コンプライアンス制御を
実現するため、手首部分(手首の座標系をα,β,γと
する。)に例えば6自由度の力(fα,fβ,fγ)と
トルク(mα,mβ,mγ)を検出する力センサ2を設
置した例えば6自由度多関節型ロボット機構3を用い
る。ロボット機構3の各関節には、各関節を回転駆動す
るモータ等の駆動手段3aと、各関節の回転角及び回転
角速度を検出するセンサ3bが設置されている。ロボッ
ト機構3の手先部(手先効果器)4には、測定用の触針
5や研削等の作業を行うツール(作業工具:グライン
ダ)6等を交換着脱できるツール交換装置用電磁弁14
を内蔵したツール交換装置4aが設置されている。測定
用の触針5や研削等の作業を行うツール(作業工具:グ
ラインダ)6等を交換できるようにする。ツール(作業
工具)6は、回転駆動されるオフセット砥石39が備え
られている。ロボット機構3の各関節に設けられた駆動
手段は、ロボットコントローラ7により制御され、ツー
ル6に任意の機械コンプライアンスを与えて研削を行
う。コンプライアンス制御については、具体的には特開
昭60−108285号公報に記載されている。研削等
の加工対象物(羽根車)1を載置するポジショナ(位置
決め装置)8は、エンコーダを備えたモータ等の駆動手
段8aによる傾斜ε方向の回転駆動によって研削等の加
工対象物1の姿勢を変化させて位置決めすることがで
き、更にエンコーダを備えたモータ等の駆動手段8bに
よる回転φ方向の回転駆動によって研削等の加工対象物
1の回転位置を変化させて位置決めすることができよう
に構成されている。このポジショナ8によって研削等の
加工対象物1の回転φ方向の回転位置及び傾斜ε方向の
姿勢を様々とることができるため、ロボット機構3は加
工対象物1に対して研削等の加工作業領域の拡大を図る
ことができる。更にロボット機構3は、走行レール9a
に沿って走行できる走行駆動手段(エンコーダも備えて
いる。)9bを備えた走行ユニット(走査軸)9上に取
り付けられ、走行軸方向に走行可能に構成している。1
3は、ツール交換装置用台座である。
【0038】シーケンサ10は、研削作業の手順の管理
と現場作業者との通信を行う。コンピュータ11は、ロ
ボット機構3の動作プログラムの生成とロボット機構3
の動作の監視を行う。コンピュータ11には、「図8に
示すように、力センサ2の許容力fs と許容モーメント
ms 、ツール6の研削等の加工対象物1への押しつけ力
fR とモーメントmR 、研削等の加工速度v、力センサ
2の計測基準点Os を原点としたTCP(Tool Center
Point)の位置ベクトルと重心の位置ベクトル、仮想係
数、(但し、これらの内、自動的にコントローラ7から
取得できる場合は入力する必要がないことは明らかであ
る。)」等を入力するミーボードやマウスなどの入力手
段41が設置されている。ホストコンピュータ33は、
ロボット機構3の動作経路の計画とポジショナ8や走査
軸(走行ユニット)9の位置決め計画とを行う。そのた
めに、ホストコンピュータ33には、「図21、図23
及び図26に示すように、多数の種類のワーク(研削等
の加工対象物)1の各々の設計データ261、ロボット
機構3、ポジショナ8及び走行ユニット9の設計データ
(幾何学的情報)並びに各種研削に用いられる各種ツー
ル6の各々設計データ264(211)」、「図11
(a)(b)に示すように、各種ツールにおいて各種ワ
ークの材質に応じた平坦な面に試験的に(実験により)
研削等の加工をして図14に示すデータをとり、研削等
の加工深さΔtや面の仕上がり精度に基づいて決定され
る例えば最適な砥石接触角(ワーク接触角)αopと最適
な研削等の加工幅Kop、及びロボット機構8とワーク1
との間の相対的位置関係のデータ212」、「ワーク1
上において研削等の加工しない領域のデータ217」、
「ポジショナ8に載置するワークの代表となる種類(羽
根車の設計変数)の指定251(図25に示す。)」等
を入力するマウスやキーボードやディスク等の入力手段
40を備えている。
【0039】図2は、制御系のブロックダイアグラムで
ある。制御装置は、シーケンサ10とコンピュータ11
とロボットコントローラ7を中心に構成される。シーケ
ンサ10は、作業手順の管理、作業者とのインターフェ
ースのための操作盤12、ポジショナ8・走行ユニット
9・ツール(グラインダ)6・ツール交換装置用台座1
3の制御を行う。コンピュータ11は、作業内容の管
理、ロボット3の動作プログラムの生成、力センサ2に
よるロボットの押しつけ力の管理を行う。ロボットコン
トローラ7は、ロボット機構3の各関節の駆動座標系と
ロボット機構3全体の座標系との間の速度も含めた座標
変換プログラム、コンプライアンス制御プログラム等の
ロボット機構3の動作制御プログラムが格納されて、該
格納されたロボット機構3の動作制御プログラムに基づ
いたロボット機構3の動作制御と、ツール交換装置用電
磁弁14の制御とを行う。研削等の加工作業の計画を行
うホストコンピュータ33は、ネットワーク31を介し
てコンピュータ11に接続されている。ネットワーク3
1は、例えばイーサネットケーブルによる通信や無線に
よる通信や電話回線による通信や光ファイバによる通信
などがある。各装置間には、指令を伝える通信回線16
が敷設される。通信回線16は、例えばイーサネットケ
ーブルによる通信や光ファイバによる通信やフラットケ
ーブルによるパラレル通信や複数の入出力部をもつメモ
リICによる通信がある。更に力センサ2の計測値をコ
ンピュータ11で常に監視するために、A/D変換器1
5が設置される。特にコンピュータ11とロボットコン
トローラ7の間の通信回線16は、ロボットの動作プロ
グラムなど大きなサイズのデータを高速に転送する必要
があるために、コンピュータ11のデータバスとロボッ
トコントローラ7のデータバスを直接接続する。直接に
接続する方法としては、例えば、図24に示すように、
2つの入出力部を持つメモリICによる方法などがあ
る。
【0040】ホストコンピュータ33とコンピュータ1
1は、例えばホストコンピュータ33は事務所に設置
し、コンピュータ11は生産現場に設置するなどして作
業効率を上げる構成とする。しかしコンピュータ11の
能力が十分であれば、ホストコンピュータ33とデータ
ベース32の機能をコンピュータ11が有して、ホスト
コンピュータ33とデータベース32とネットワーク3
1を廃止しても良い。
【0041】次にホストコンピュータ33による研削等
の加工対象物1に対するロボット機構3による動作経路
等を作成する作業計画について説明する。まずホストコ
ンピュータ33がロボット機構3による動作経路等の作
業計画を作成する前に、予め入力手段40を用いて、図
21、図23及び図26に示すように、多数の種類のワ
ーク(研削等の対象物)1の各々の設計データ261、
ロボット機構3、ポジショナ8及び走行ユニット9の設
計データ(幾何学的情報)並びに各種研削等の加工に用
いられる各種ツール6の各々設計データ264(21
1)」、「図11(a)(b)に示すように、各種ツー
ルにおいて各種ワークの材質に応じた平坦な面に試験的
に(実験により)研削等の加工をして図14に示すデー
タをとり、研削等の加工深さ(以降研削深さと称す。)
Δtや面の仕上がり精度に基づいて決定される例えば最
適な砥石接触角(ワーク接触角)αopと最適な研削等の
加工幅(以後研削幅と称す。)Kop、及びロボット機構
8とワーク1との間の相対的位置関係のデータ21
2」、「ワーク1上において研削等の加工しない領域の
データ217」等を入力して、図2及び図29に示すハ
ードディスク32に格納または記憶しておくことが必要
である。
【0042】そして、図21、図23及び図26に示す
ように、図29に示すCPU301は、メモリ302に
記憶されたプログラムに基づいて、前記ハードディスク
32に格納された多数の種類のワーク(研削等の加工対
象物)1の各々の設計データ261(211)から、種
類毎に、図9に示すようなワーク(研削等の加工対象
物:羽根車)1の3次元モデル262(212)を作成
し、ハードディスク32に記憶させる。またCPU30
1は、メモリ302に記憶されたプログラムに基づい
て、前記ハードディスク32に格納されたロボット機構
3、ポジショナ8及び走行ユニット9の設計データ(幾
何学的情報)並びに各種研削等の加工に用いられる各種
ツール6の各々設計データ264(211)から、図1
6に示すようなロボット機構3、ポジショナ8及び走行
ユニット9(ポジショナ8及び走行ユニット9は必ずし
も3次元モデルを作成する必要はない。即ち、ポジショ
ナ8及び走行ユニット9の設計データ(幾何学的情報)
をそのまま利用することもできる。)並びに各種ツール
6の3次元モデル265(213)を作成し、ハードデ
ィスク32に記憶させる。
【0043】次に、作業者は、まずホストコンピュータ
33において研削等の加工の作業計画を行うために、各
種ワーク(研削等の加工対象物)1から代表する種類
(羽根車の設計変数)の指定251(図25に示す。)
を入力手段40で行うことにより、CPU301は、予
めデータベース32に保存してある本研削等の加工シス
テムの3次元数値モデル(ロボット機構8とワーク1と
の間の相対的位置関係のデータ212も含む)262、
265(213)と例えば最適な砥石接触角(ワーク接
触角)αopと最適な研削幅Kop267とを呼び出し、ロ
ボット機構3の動作経路等を自動で短時間で計画する。
計画された動作経路データは、データベース32に保存
される。保存される動作経路データは、非干渉で、研削
する領域におけるロボット機構の座標系で表現された教
示点(格子点)の位置や姿勢からなる教示点列データ、
TCP(Tool Center Point)の位置や姿勢からなるTC
P列データ、加工対象物の種類及びツールの種類の情報
などがある。
【0044】次にCPU301によるロボット機構3の
動作経路等の生成計画について説明する。ところで、狭
隘な部分を含む複雑な3次元自由曲面形状を有する作業
対象物の一つとして例えば図1に示すような羽根車1が
ある。羽根車1には羽根が複数枚ついており、鋳物で一
体製作されている。この羽根面1を倣い研削等の加工を
する場合を例にしてロボット機構3の動作経路等を生成
することについて説明する。まず、CPU301が行う
羽根面上に定義する点の設定方法について説明する。羽
根車1の回転軸を含む平面で複数切断してできる羽根の
断面上で、羽根面を表す曲線を、例えば、等間隔に分割
する点列を定義する。羽根の断面は、例えば図3の羽根
断面の一部19が対応し、羽根面を表す曲線は、例えば
図3の羽根表面18が対応する。そして、各断面同志同
じ順番の分割点を結んでできる曲線を定義する。特にこ
の分割点を結んでできる曲線をこれより流線と呼ぶこと
にする。このようにして、羽根断面上の羽根を表す曲線
と流線を羽根全体に亘って定義すると、図9に示すよう
に、羽根を格子状に表すことができる。格子点は、研削
等の加工作業(以降研削作業と称す。)におけるロボッ
ト機構3の動作経路に用いる教示点に利用する。図10
に示すように、ある格子点P0に対して、周囲の4点P
1,P2,P3,P4の位置情報から格子点P0におけ
る羽根の法線成分NをCPU301で近似計算できるの
で、ロボット機構3の研削等の加工方向(以降研削方向
と称す。)Vを流線方向に定義し、ツール(グライン
ダ)6の姿勢をこの研削方向Vと羽根の法線成分Nとか
ら定義すれば、格子点P0における教示点を算出するこ
とができる。
【0045】即ち、羽根車の場合、複数枚の羽根の表
面、裏面及びハブ面を研削等の加工をする必要がある。
この表面、裏面及びハブ面を研削加工をするために、C
PU301は、図9に示すように、データベース32に
保存されている研削対象物1の3次元モデル262に対
して、例えば、外形線にほぼ平行に面を等分割して(研
削等の加工方向に格子点間隔を設定263して)、研削
等の加工経路を設定する。そしてプログラムによって研
削加工部位(表面、裏面、ハブ面のいずれか)の指定2
68が行われる。ロボット機構3の経路は3次元自由曲
線を点列で近似するのが一般的である。そこで、それぞ
れの研削加工経路を曲線に沿って等分割する。すると図
9に示すメッシュ状の格子の交点からなる格子点列デー
タが得られ、メモリ302に記憶される。以降この点列
を格子点列データと呼ぶ。ところで羽根は複雑な3次元
曲面形状をなし、更に図1に示すように隣接する羽根同
志の隙間は狭いため、図9に示す膨大な数の格子点をロ
ボット機構の教示点として、図1や図2に示すロボット
機構3に付属した教示ペンダント30を使用して人手で
教示することは困難である。そこで前記したようにホス
トコンピュータ33において、羽根車の設計データをも
とに羽根の表面、裏面及びハブ面上に格子点列データを
作成し、メモリ302に記憶する。しかし、この格子点
列データをそのままロボット機構3の教示点として研削
加工をすると、羽根車1の狭隘部などを研削加工をする
ときに、ロボット機構3の研削加工ツールであるグライ
ンダ6が羽根車1に衝突したり、ロボット機構3の手先
部やアームが羽根車1に衝突する問題がある。このよう
に作業対象物とロボット機構やツールが衝突する状態を
干渉と呼ぶ。よって、ロボット機構3で羽根車1を研削
加工をするには、必要があればツール6も選択してこの
干渉が発生しない状態を作りだし、それでもなお干渉が
発生する場合は干渉しない羽根の領域を最大限研削加工
をする必要がある。そこで、図9に示す膨大な数の格子
点列の中から干渉しない領域をホストコンピュータ33
で短時間に求める必要がある。
【0046】膨大な数の格子点列の中から干渉しない領
域を求めるには、2つの課題がある。1つは、ロボット
機構3やツール6が羽根車(研削等の加工対象物)1と
干渉する状態をどのように定義するかである。3次元形
状の羽根車1と3次元形状のロボット機構3やツール6
が、互いに接触したり、重なり合う状態を数式で表さな
ければならない。もう1つは、膨大な数の格子点列か
ら、如何に短時間に干渉しない領域を求めるかである。
実際の羽根車1に教示する格子点は数千点にたっするた
め、ロボット機構3が研削等の加工ができる干渉しない
羽根の最大領域を、図1に示すポジショナ8や走行ユニ
ット9の最適な状態を探して求めなければならない。
【0047】次にホストコンピュータ33において、ツ
ール6やロボット機構3と羽根車(研削加工対象物)1
が干渉しない、研削加工用の動作経路の作成手順を図2
1〜図23、図26〜図28を参照して説明する。ま
ず、上記のように、ポジショナ8や走行ユニット9の最
適な状態を探すために、メモリ302に記憶されたプロ
グラムの中に、ポジショナと走行ユニットの値の組合せ
(必要に応じて砥石軸の値も設定する。)の設定269
が行われている。即ち、ロボット機構3の羽根車1に対
する姿勢は、様々な状態をとることができるため、最適
な状態を探す必要がある。何故なら、図1に示す研削シ
ステムにおいては、回転φと傾斜εが可能なポジショナ
8と走行ユニット9とツール6に取り付けられた砥石3
9の回転軸の合計4軸が冗長な自由度をとるために、あ
る研削点に対して4自由度の位置及び姿勢を決めること
が必要となる。そこで、この4軸の値を適当な間隔で刻
み、4軸全ての組合せにおいてCPU301は、図28
に示す291において非干渉領域における研削可能領域
が最も大きい(ロボット機構3の手先部の動作範囲が最
も大きいことを示す。)ところのポジショナと走行ユニ
ットとがとる位置及び姿勢の値の組み合わせを選出する
ことになる。そこでポジショナと走行ユニットの値の組
合せの設定269として、例えば、ポジショナ8の2軸
は、回転φと傾斜εとのそれぞれについて回転基準から
角度60度毎6通り、走行ユニット9の走行軸は基準位
置から0.5m毎5通り、砥石回転軸は、回転基準から
45度毎の8通りとして刻む。この組み合わせは、6*
6*5*8で1440の組み合わせとなり、図26及び
図28に示すポジショナと走行軸の組み合わせ終了29
0のno2901が上記組み合わせが繰り返されること
になる。その結果、CPU301は、291において、
非干渉領域における研削可能領域が最も大きいポジショ
ナと走行ユニットとがとる位置及び姿勢の値の組み合わ
せが選出されることになる。そして選出された組み合わ
せが、ネットワーク31を介してコンピュータ11に送
信されることになる。
【0048】次に、図26に示す270において、CP
U301は、研削方向の格子点間隔の設定263に基づ
いて、生成された羽根車の3次元モデルの指定された研
削部位(表面、裏面、ハブ面)に対して格子点列データ
2701を図9に示すように生成し、メモリ302に格
納する。必要に応じて、研削部位毎に生成された格子点
列データ2701をディスプレイI/F304を介して
ディスプレイ305上に表示をすることができる。図9
における格子点の間隔は、目的の研削量に対するツール
(グラインダ)6の砥石39の形状(264において入
力された研削ツールの設計データ(モデル用データ)ま
たは265において生成された研削ツールの3次元モデ
ルからCPU301は知ることができる。)と被研削面
に対する砥石39の接触の状態(例えば267で入力さ
れる平面研削時の最適な研削幅K)と被研削面の曲面の
状態(262で生成される羽根車の3次元モデルからC
PU301が算出する曲率中心と曲率半径s)とによっ
てCPU301は決定する。以下CPU301が270
において格子点列データ2701を生成する前に、CP
U301が行う格子点の間隔の決定方法について詳しく
説明する。まず、羽根面上の格子点に対して、図20に
示すように研削方向と交わる方向の並び具合を、研削ピ
ッチCpと呼ぶことにする。263にて行う研削方向の
格子点の間隔は、被研削面の曲面の凹凸、即ち262で
生成される羽根車の3次元モデルからCPU301が算
出する曲率中心と曲率半径Sとの具合によって決定され
る。羽根の縁など、被研削面の曲面の状態が急激に変化
している部分は、多くの格子点を与えて大きな曲面の変
化に対応できるように多くの格子点を与える。一方、平
坦な面など、被研削面の曲面の状態がそれほど変化して
いない部分は、少ない格子点でも対応することができ
る。一方、研削ピッチCpは、被研削面を1回で研削す
るときの最適な研削幅Kop(267において入力され
る。)の大きさによって決定する。最適な研削幅Kop
は、図11に示す最適な砥石の接触角αopによって決定
される。ツール(グラインダ)6の被研削面への押しつ
け力が一定で、接触角αが大きくなると、図12に示す
ように研削幅Kが小さくなり、研削深さΔtが大きくな
る関係にある。これらの関係の中で、要求される被研削
面の仕上げ度合いを最も満たす条件を選ぶことにより最
適な研削幅Kopが求められる。
【0049】次にCPU301が行うワーク(研削加工
対象物:羽根車)1と研削ツール6との非干渉領域の算
出214について説明する。まず、CPU301は、メ
モリ302に記憶された格子点列データ2701から、
図27に示す271において、各格子点Pの座標データ
を読み出して、各格子点Pの座標において262におい
て生成された羽根車の3次元モデルから算出される曲率
中心及び曲率半径sと指定する研削方向から法線ベクト
ルNと研削方向ベクトルVとを算出し、メモリ302に
記憶する。次にCPU301は、図27に示す273に
おいて、各格子点Pにおける研削ツールの接触角αop’
を算出し、274において、各格子点Pにおける研削ツ
ールの姿勢を算出する。この3次元自由曲面上の各格子
点Pにおける研削ツールの接触角αop’の算出273と
各格子点Pにおける研削ツールの姿勢の算出について具
体的に説明する。即ち、各格子点Pにおける研削ツール
の接触角αop’が算出されると、272において算出さ
れた各格子点Pにおける法線ベクトルNと研削ベクトル
Vとから研削ツールの姿勢を算出することができる。
【0050】ツール接触角とは、図11に示すように、
ツール(グラインダ)6におけるオフセット砥石39と
研削加工面の成す角度のことである。曲面を研削加工す
るには、その曲面を研削加工するのに適した研削速度V
や押し付け力fR、オフセット砥石39の接触角αop’
がある。そこで、まず3次元自由曲面を削るための砥石
の最適な接触角αop’を得る方法について説明する。図
11に示すように、予め、試験的に実験により、各種ツ
ール(グラインダ)において、各種材質の平面を有する
被加工物に対して研削速度および押しつけ力を変えなが
ら付与し、接触角αを変えて研削加工して、加工精度
(仕上がり精度)から最適な研削速度Vopと、最適な押
し付け力fRop と、最適な接触角αopを決める。なお、
最適な研削速度Vopや押し付け力fRop を決めた状態
で、接触角αを変えると図12に示すように研削幅Kと
研削深さΔtとの関係が得られる。即ち、被加工物の加
工面が平面の場合、接触角αを大きくすると、研削深さ
Δtが大きくなって加工精度(仕上がり精度)が悪くな
ると共に研削幅Kも小さくなり、接触角αを小さくする
と研削深さが小さくなって加工精度が向上すると共に研
削幅Kは大きくなる関係を有している。従って、要求さ
れる加工精度(仕上がり精度)から、最適な接触角αop
が決定され、この最適な接触角αopから最適な研削幅K
opも求まる。そこで、このように決定された最適な砥石
接触角(ワーク接触角)αopと最適な研削幅Kop267
とが前記した通り、入力手段40によりハードディスク
32に格納されることになる。なお、加工精度も含めて
図12に示すようなデータを予め入力手段40を用いて
ハードディスク32にデータテーブルとして格納してお
き、ワークの種類および加工対象物の材質等を入力手段
40で指定すると、CPU301が最適な砥石接触角
(ワーク接触角)αopと最適な研削幅Kop267とを求
めることができる。
【0051】このようにして、ハードディスク32に
は、加工対象物が平面で形成された場合において、ワー
クの種類および加工対象物の材質に対応した最適な砥石
接触角(ワーク接触角)αopと最適な研削幅Kop267
(必要に応じて最適研削深さΔtopも含む)とが格納さ
れていることになる。しかし、図13に示すように、加
工対象物が羽根車のように3次元自由曲面の場合には、
ハードディスク32に格納された最適な砥石接触角αop
をそのまま使用することはできない。即ち、ある曲面
(262で生成される羽根車の3次元モデルからCPU
301が算出する曲率半径s)においては、平面を研削
するときとほぼ同じ関係(例えば最適な研削幅及び/又
は最適な研削深さ)となるようにワークの接触角を求め
て変える必要がある。具体的には、曲面が砥石39に対
して凸のときには、研削幅Kが小さくなるので接触各
α’を最適な接触角αopより小さくし、凹のときには、
研削幅Kが大きくなるので接触角α’を最適な接触角α
opより大きくする必要がある。ここで、曲面の凹凸は、
例えば図14に示すように、砥石39の被研削面との接
触点(格子点P)に対して一定の開き角ψにある砥石の
円周上の点を高さの測定点として定め、この測定点から
被研削面に鉛直方向(法線方向)に直線を降ろしてその
降ろした足の長さHによってCPU301は知ることが
できる。つまり、接触角が一定であれば、図14(b)
を拡大して図15に示すように、平面における測定点か
らの足の長さH0よりも凸図における測定点からの足の
長さH1のほうが大きい。そこで測定点からの足の長さ
H1をH0とほぼ等しくなるように接触角αop’を算出
すれば、平面を研削するのとほぼ同じ最適な研削幅Kop
を得ることができる。即ち、このようにCPU301
は、262で生成される羽根車の3次元モデルから算出
される各格子点Pにおける曲率半径sと267において
入力される平面研削時の最適な接触角αopから、各格子
点Pにおける接触角αop’を算出することができる。
【0052】次に前記実施例においては、274におい
て、研削ツールの姿勢として、図6(b)に示すように
法線ベクトルN方向を向かして、最適な接触角αopを取
るように算出することについて説明したが、研削加工対
象物1において、図6(b)(c)に示す狭隘部又は角
部を研削するとき、押しつけ力38が被研削面の法線方
向に発生させるように面の法線方向に対して軸付き砥石
グラインダ34などの研削ツールが一定の姿勢(接触角
αop’)になるように算出したのでは、研削ツール34
の姿勢が被研削面の法線方向と一致して90度程度大き
く変化することになり、ロボット機構を構成する部材の
内手先部近傍が上記研削加工対象物1に干渉する危険性
が増加して、上記狭隘部又は角部において、後述する図
21に示す216(具体的には図22に示す226)で
算出される非干渉の格子点からなる非干渉領域を得るこ
とができなくなってくる。
【0053】ところで、実際研削するとき、図6(a)
に示すように研削ツール34が被研削面に押しつけ力3
8を加えることになる。しかし、押しつけ力38の方向
を、法線方向に正確でなくても、研削面の仕上げ精度に
おいては殆ど変化がないことが確認された。そこで、研
削ツール34の接触点において、摩擦円錐(研削ツール
と被研削面との間において接触点で押しつけ力によって
所望以上の値の摩擦が生じる法線を中心とした角度範
囲)37を定義する。この定義された摩擦円錐37のデ
ータを入力手段40により入力してハードディスク32
に記憶させる。そこで、CPU301は、研削加工対象
物1の3次元モデルにより、狭隘部又は角部と判定した
とき、その狭隘部又は角において設定された格子点Pに
対して、研削ツールの姿勢を法線方向に対して上記定義
された摩擦円錐の範囲内で図6(c)に示すように変化
させるように算出する。これにより、CPU301は、
研削加工対象物1の狭隘部又は角部において、後述する
図21に示す216(具体的には図22に示す226)
で算出されるロボット機構による非干渉の格子点からな
る非干渉領域を作り、又は拡大することができ、その結
果、ロボット機構を構成する部材の内手先部近傍を研削
加工対象物1の狭隘部又は角部に対して干渉しない動作
経路データを算出することができる。その結果、実際の
研削等の加工作業においても、研削加工対象物1の狭隘
部又は角部に対して研削等の加工作業を実行することが
できる。
【0054】また前記実施例においては、274におい
て、研削ツール34の姿勢として、研削ツールの軸心
を、図5(b)に示すように研削等の加工方向ベクトル
V方向に対して90度を向かして(偏差角β=0°にし
て)、最適な接触角αop’を取るように算出することに
ついて説明したが、CPU301が、研削ツール34が
軸付き砥石グラインダのような場合、研削ツール34の
姿勢として、βが所望の傾斜角になるように算出すれ
ば、実際の研削等の加工作業を研削加工対象物1に対し
て実行する際、仕上げ精度を著しく向上することができ
る。即ち、軸付き砥石グラインダ34は、グラインダの
長手方向に砥石の回転軸があり、グラインダの先に円筒
型の軸付き砥石が設置されているので、狭隘部など比較
的細かい部分を研削する場合に適した研削ツールであ
る。このような研削ツール34を用いて偏差角βがほぼ
0度にして被研削面を研削加工した場合、図5(a)に
示すように、研削加工方向V43に砥石目の跡が線状に
残り、仕上げ精度を低下させることになる。しかし、2
74において、研削ツール34の姿勢として、この偏差
角βを0度より大きく、90度より小さい適当な10〜
30度の角度に設定すれば、実際研削作業する際、研削
ツールの回転軸の方向42と研削の送り方向V43が一
致しなくなり、砥石目の跡が残らない仕上げ精度の良い
研削面を得ることができる。
【0055】次にこの研削ツール6と研削対象物(羽根
車)1の干渉チェックについて説明する。まず干渉の状
態の定義について説明する。前もってCPU301は、
図26に示す266において、265において生成され
た研削ツール(ロボット機構3の手先部(手首フラン
ジ)4及び手先部4に取り付けた力センサ2も含む)6
の3次元モデルに基づいて、図16に示すように立体
(直方体または円柱)図形の集合に近似してメモリ30
2に格納する。即ち、前もってCPU301は、266
において、265において生成された研削ツール6やロ
ボット機構3等の3次元モデルに基づいて、図16に示
すように、研削ツール(砥石39(円柱図形近似)、グ
ラインダ本体6a(円柱図形近似)、グラインダホルダ
6b(直方体図形近似)、ツール交換装置4a(円柱図
形近似)、6軸力センサ2(円柱図形近似)))及びロ
ボット機構3の手先部(手首フランジ)4(直方体近
似)を、それぞれを包含する最小の直方体や円柱などの
立体図形の集合に近似してメモリ302に格納する。そ
してディスプレイ305は、この研削ツール6に対して
近似された立体(直方体または円柱)図形をメモリ30
2から読み出してディスプレイI/F304を介して表
示できるように構成されている。
【0056】次に、CPU301は、図27に示す27
4において図10に示すように算出された各格子点Pに
おける研削ツールの姿勢(各格子点Pにおける法線ベク
トルNと研削方向ベクトルV、及び研削ツールの最適接
触角αop’に基づいて算出される。)を算出する。そし
てCPU301は、271において設定された各格子点
Pに対して、図9に示すように、研削ツールを近似した
立体図形を移動させていって、順次274において算出
された研削ツールの姿勢で位置付けして(研削ツールの
接触点を格子点にする)、275において前記研削ツー
ルを近似した立体図形を各格子点の位置と姿勢に変換す
る。そしてCPU301は、各格子点Pにおいて順次移
動して位置付けされた研削ツールを近似した立体図形の
例えば中心を基準(原点)にして、270において生成
された各研削部位(表面、裏面、ハブ面)毎の羽根面の
目的とする格子点列が各立体図形に含まれていないこ
と、即ち非干渉であることを276においてチェックす
る。即ち、図17に示すように、CPU301は、研削
ツールに近似されて設定された直方体については、直方
体の中心を基準点(原点)として、直方体の寸法を、X
方向についてD、Y方向についてW、Z方向について
H’とする(266において決定される。)。そしてC
PU301は、直方体座標系で表される格子点列の任意
の格子点の座標をP(px,py,pz)を次に示す(数1)
式の関係を満たすか否かの演算を行い、各研削部位にお
ける研削対象物面(3次元自由曲面)上の任意の点P
は、(数1)式の関係を満たさないときはnoとなり、
非干渉点277を示す演算結果を出力し、(数1)式の
関係を満たすときは直方体に含まれる干渉点278を示
す演算結果を出力することになる。
【0057】
【数1】
【0058】また図18に示すように、研削ツールに近
似されて設定された円柱については、CPU301は、
円柱の中心を基準点(原点)として、円柱の寸法を直径
についてR、Z方向についてH”とする(266におい
て決定される。)。そしてCPU301は、円柱座標系
で表される格子点列の任意の格子点の座標をP(px,
y,pz)を次に示す(数2)式の関係を満たすか否かの
演算を行い、各研削部位における研削対象物面(3次元
自由曲面)上の任意の点Pは、(数2)式の関係を満た
さないときはnoとなり、非干渉点277を示す演算結
果を出力し、(数2)式の関係を満たすときは円柱に含
まれる干渉点278を示す演算結果を出力することにな
る。
【0059】
【数2】
【0060】CPU301は、図27に示す271〜2
76の演算操作を、研削加工対象物の面(3次元自由曲
面)上の全ての格子点に施して、(数1)及び(数2)
式を満たす干渉点と満たさない非干渉点とが算出され
る。しかし、研削加工対象物上に生成される格子点列
は、膨大な数になり、しかも複数の研削部位が存在する
ため、干渉しない領域を短時間で算出するためには、次
に説明する方法ととるのが良い。これは、図9にしめす
ように、研削加工対象物の面(羽目面)上の格子点の格
子間隔を調整しながら干渉の演算処理を行う方法であ
る。即ち、図19に示すように、図27に示す271で
設定する格子点Pを、最初に研削加工対象物の面(羽目
面)上に研削経路を定義する教示点Tの間隔より大きな
間隔で設定し、CPU301は、279において大きな
間隔で設定された全ての格子点について干渉チェックの
演算処理を行う。ここで、研削ツールに対して近似した
立体図形(直方体、円柱等)の大きさが、最初に設定し
た格子点間隔より小さい場合には、実際には研削ツール
と被研削面(羽根面)とが干渉していても、格子点が研
削ツールに対して近似した立体図形に含まれず、干渉を
検出することができなくなってしまう。従って、CPU
301は、干渉しそうな領域については、図27に示す
280〜282の演算処理を行う必要がある。即ち、干
渉しそうな領域は、十分に格子間隔を細かく取って干渉
のチェックを行わなければならない。そこで、CPU3
01は、干渉しそうな領域(干渉する境界)として、図
19に示すようにある領域内で周りの4つの格子点を調
べて4つの格子点に干渉点と非干渉点の両方を含む場合
を、干渉しそうな領域(干渉する境界)として抽出す
る。図19において、干渉しそうな領域(干渉する境
界)は網掛けの領域で表される。そして、CPU301
は、282において、この網掛けの部分(干渉する境
界)に270において生成された格子点列データに基づ
いて更に細かい格子点を設定する。該設定された細かい
格子点において、CPU301は、前記したのと同様に
272〜276において干渉チェックが行われる。以上
のようなCPU301による干渉チェック処理を、研削
経路を定義する教示点Tの間隔や近似した立体図形の大
きさに対して十分に細かい格子点間隔になるまで、27
2〜282において実行される。
【0061】この処理を行えば、最初から細かい均一の
格子間隔で格子点を設定して干渉チェックを行うことよ
りも、干渉チェックする格子点の数を大幅に減らすこと
が可能となり、CPU301によるロボット機構の動作
経路の生成の計算時間を大幅に短縮することができる。
なお、これらの干渉チェックの状態を、ディスプレイ3
05上に表示することができるので、ディスプレイ30
5の画面を見ながら、干渉チェックについて目視により
確認することができる。以上格子点間隔が十分に細かい
?280からyesの信号2801が出力されると、C
PU301は、図28に示す283において、非干渉点
を集めて非干渉領域をメモリ302に記憶して設定す
る。以上までが、図21及び図23に示すワークと研削
ツールの非干渉領域の算出214である。
【0062】次にCPU301が演算処理する図21に
示すロボット稼働領域の算出215とワークとロボット
の非干渉領域の算出216とについて、図22、図23
及び図28等を参照して説明する。まずCPU301
は、269において、ポジショナと走行ユニットの値の
組み合わせが設定されているので、研削加工対象物の面
(羽根面)に設定された格子点の座標を、265におけ
るロボット機構とポジショナとの相対的位置ベクトル情
報を用いてロボット機構3の座標系に変換することがで
きる。また、CPU301は、272において算出され
ていた法線ベクトルNと研削方向ベクトルV並びに27
4において算出された研削ツールの姿勢を、265にお
けるロボット機構とポジショナとの相対的位置ベクトル
情報を用いてロボット機構3の座標系に変換することが
できる。また265において、ロボット機構3及び研削
ツール6の幾何学的情報も知ることができる。そこで、
CPU301は、283においてメモリ302に記憶し
て設定された非干渉領域の中から284において各格子
点を設定すると、該設定された格子点の座標からロボッ
ト機構3の座標系に変換することによって、ロボット機
構3の手先部4の基準点の位置、及び姿勢をロボット機
構の座標系で算出する。そしてCPU301は、この算
出されたロボット機構3の手先部4の基準点の位置、及
び姿勢から、ロボット機構3を構成する各部材(肩、上
腕、前腕、手首等)の関節角度を、265においてハー
ドディスク32に格納されたロボット機構3及び研削ツ
ール6の幾何学的情報に基づいてロボットの逆運動学を
解くことによって演算して求め、更に223においてロ
ボット機構3を構成する各部材毎の座標も計算し、これ
ら計算に基づいて286においてロボット機構の作業範
囲(稼働できる範囲、ロボット機構を構成する全ての部
材が稼働できる範囲)をチェックし、ロボットの作業範
囲(稼働できる範囲)である場合には、非干渉領域中の
格子点は研削可能な点(稼働できる点)288として出
力し、ロボットの作業範囲(稼働できる範囲)でない場
合には、非干渉領域中の格子点は研削不可能な点(稼働
できる点)288として出力する。これを非干渉領域中
の全格子点の終了228がyesになるまで、繰返し、
ロボット機構の作業範囲(稼働できる範囲)がチェック
される。
【0063】もし、ロボット機構の作業範囲(稼働でき
る範囲)をチェックする際に、ロボット機構を構成する
全ての部材(肩、上腕、前腕、手首等の内、特に手先部
4の近傍)が加工対象物(羽根車)1に干渉する可能性
がある場合には、研削可能領域と研削不可能領域との境
界において、前記研削ツール6と同様に干渉チェックが
行われる。即ち、CPU301は、224においてCP
U301は、全ての格子点をロボット機構3の各部材
(肩、上腕、前腕、手首)毎の座標系へ変換し、225
においてこの変換された全ての格子点の座標が、研削可
能領域と研削不可能領域との境界近傍において、ロボッ
ト機構の各部材に対して近似された立体図形(直方体、
円柱)に含まれているかをチェックし、含まれている場
合にはロボット機構における干渉領域の格子点227と
し、含まれていない場合はロボット機構における非干渉
領域の格子点226とする。上記ロボット機構に対する
干渉チェックは、ロボット機構を構成する全ての部材
(肩、上腕、前腕、手先)について行う必要はなく、干
渉しそうな少なくとも手先部4の近傍(前腕の先端部)
について実行すれば良い。
【0064】更にCPU301は、ポジショナと走行ユ
ニットの値の組み合わせ終了290がnoの場合、29
01によりポジショナと走行ユニットの値の組み合わせ
の設定269に戻し、研削ツールの干渉チェック及びロ
ボット機構の作業範囲(稼働範囲)のチェックを行い、
ポジショナと走行ユニットの値の組み合わせがすべて終
了したとき290をyesとする。このように加工対象
物のある部位(例えば、表面、裏面、ハブ面)につい
て、ポジショナと走行ユニットの値の各組み合わせ毎
に、288に研削可能な点で形成される研削可能領域が
算出され、ポジショナと走行ユニットの値の組み合わせ
が290において終了すると、CPU301は、291
において、288に算出されたポジショナと走行ユニッ
トの値の各組み合わせにおける研削可能領域を比較して
最も大きい研削可能領域を示すポジショナと走行ユニッ
トの値の組合せを選出する。そして、CPU301は、
加工対象物の全ての部位(例えば、表面、裏面、ハブ
面、又は異なる加工対象物でも良い。)について、29
21により戻して全部位が終了するまで268〜291
を繰り返して実行し、291において最後まで残ったポ
ジショナと走行ユニットの値の組合せによって、最適な
ポジショナの回転φ方向の回転位置と傾斜ε方向の姿勢
及び最適な走行ユニットの走行軸位置が決定される。
【0065】またワーク(加工対象物)とロボット機構
との間における非干渉領域が最大となるポジショナと走
行ユニットの値の組合せ291を図23に示す234〜
238により決定しても良い。即ち、最適なポジショナ
と走行ユニットの値の組合せは、ロボット機構の稼働範
囲(研削可能範囲)が最大になるように決定した場合、
ロボット機構を構成する部材(特に手先部の近傍の部
材、手首及び前腕の先端部)が加工対象物(羽根車)と
干渉する場合がある。そのため、ロボット機構を構成す
る部材が加工対象物に干渉しない条件で、ロボット機構
の稼働範囲をできるだけ大きくして、最適なポジショナ
と走行ユニットの値の組合せ291を決定することにあ
る。そこで、まずCPU301は、図23に示す「走行
ユニット、ポジショナの値の各組合せでの各ワーク毎又
はワークの各部位毎のロボット機構の稼働領域(研削可
能領域)の算出234」を、図28に示す288におい
て、ポジショナと走行ユニットの値の各組み合わせにお
いて、研削可能な点で形成される研削可能領域(稼働領
域)が算出される(288において算出された研削可能
点及び該研削可能点で形成される研削可能領域(稼働領
域)はメモリ302に記憶され、これらのデータをディ
スプレイ305において表示することもできる。)。そ
してCPU301は、図23に示す「走行ユニット、ポ
ジショナの値の各組合せでの全ワーク毎又はワークの各
部位毎のロボット機構の稼働領域(研削可能領域)の算
出235」を、図28に示す292において全ての部位
について終了するまで、ポジショナと走行ユニットの値
の各組合せ毎の288において残られる(いずれかの部
位において研削不可能点として算出されたら研削可能点
から除外される。即ち、論理積が取られる。)研削可能
点で形成された研削可能領域(稼働領域)を算出する。
そしてCPU301は、図23に示す236において、
この算出された研削可能領域(稼働領域)の大きさに基
づいて、走行ユニット、ポジショナの値の各組合せを、
研削可能領域(稼働領域)の大きい順に並び換える。
【0066】次に研削可能領域(稼働領域)の大きい方
の走行ユニット、ポジショナの値の組合せから、CPU
301は、図23に示す237において、図22に示す
内容と同様な演算処理によって加工対象物(ワーク)と
ロボット機構との間の干渉チェックを行って非干渉領域
の格子点で形成された非干渉領域を算出する。そして、
CPU301は、図23に示す238において、237
において算出された非干渉領域が最大になった、研削可
能領域(稼働領域)の大きい走行ユニット、ポジショナ
の値の組合せを、最適な走行ユニットとポジショナ(必
要に応じて砥石軸)の値の組合せとして決定する。な
お、前記実施例においては、研削ツールが1種類の場合
について説明したが、一つの加工対象物に対して複数種
類の研削ツールを使用して研削等の加工を行う場合があ
る。その場合には、図26に示すフローにおいて「研削
部位を指定268」の前、又はその後に「研削ツールの
種類の指定」を挿入し、図28に示すフローにおいて
「全部位終了?292」の後、又はその前に「研削ツー
ル全種類終了?」を挿入し、研削ツール全種類終了がn
oの場合、研削ツールの種類の指定に戻して繰返し演算
処理を行うようにすれば良いことは明らかである。この
ように研削ツールの種類を換えることによって、益々、
加工対象物に対する研削ツールによる非干渉領域の拡大
を図ることができると共に、加工対象物の形状に適合さ
せて高精度な加工も実現することができる。以上によ
り、CPU301は、加工対象物における全て部位(例
えば、羽根車の表面、裏面、ハブ面)又は全ての加工対
象物に対して、研削ツール及びロボット機構による非干
渉領域の格子点列データを算出し、更に最適なポジショ
ナの回転φ方向の回転位置及び傾斜ε方向の姿勢並びに
走行ユニットの走行軸の位置(更に必要に応じて砥石軸
の回転位置)を決定し、これらのデータを例えばモメリ
302またはハードディスク32に記憶する。また、加
工対象物1において、研削しない領域がある場合には、
図21に示す217において、入力手段40により研削
しない領域を入力してハードディスク32に格納するこ
とが必要となる。するとCPU301は、入力された研
削しない領域に基づいて研削しない領域の格子点列デー
タを生成し、前記算出された非干渉領域の格子点列デー
タから研削しない領域の格子点列データを削除すること
によって非干渉で、研削する領域の格子点列データが生
成され、例えばモメリ302またはハードディスク32
に記憶する。
【0067】次に、図21に示す研削経路データ生成2
19について説明する。即ち、ホストコンピュータ33
において、CPU301は、219において、ハードデ
ィスク32及びメモリ302に記憶された非干渉で、研
削する領域の格子点列データ(教示点列データ)(27
0において生成される格子点列データの内、非干渉で、
研削する領域のものを用いても良い。)、最適なポジシ
ョナの回転φ方向の回転位置及び傾斜ε方向の姿勢並び
に走行ユニットの走行軸の位置(更に必要に応じて砥石
軸の回転位置)(269において設定されるポジショナ
と走行ユニットの値の組合せから最適なものを抽出して
も良い。)、272において算出される加工対象物の各
格子点における法線ベクトルNと研削等の加工方向ベク
トルV、274において算出される各格子点における研
削等のツールの姿勢に基づいて、ロボット機構によるツ
ールを取り付ける手先部の動作経路データ(研削経路デ
ータ)、即ち作業計画を作成する。即ち、265におけ
るロボット機構とポジショナとの相対的位置ベクトル情
報を用いて加工対象物に対するデータを、ロボット機構
3の座標系に変換することによって、ロボット機構によ
る動作経路データ(研削経路データ)(非干渉で、研削
する領域におけるロボット機構の座標系で表現された教
示点(格子点)の位置や姿勢からなる教示点列データ
(教示点列情報)、TCP(Tool Center Point)の位
置や姿勢からなるTCP列データ(TCP列情報)、加
工対象物の種類及びツールの種類の情報など)、即ち該
動作経路データからなる作業計画を作成し、ハードディ
スク32に記憶格納する。
【0068】以上が予めホストコンピュータ33が行う
ロボット機構による動作経路データ(研削経路デー
タ)、即ち作業計画である。なお、この作業計画は、ホ
ストコンピュータ33で行う実施例について説明した
が、コンピュータ11で行っても良いことは明らかであ
る。
【0069】次に、コンピュータ11、ロボットコント
ローラ7及びシーケンサ10による処理及び制御によっ
て、実際の研削等の加工対象物(羽根車)に対してロボ
ット機構3の手先部4のツール交換装置4aに装着され
たツール(グラインダ)6によって研削等の加工作業を
行うこと(図30に示す312)について説明する。ま
ず、コンピュータ11は、受信指示を上記ホストコンピ
ュータ33に出して、図30に311で示すように、ホ
ストコンピュータ33において計画され、データベース
32に格納されたロボット機構の動作経路データ(非干
渉で、研削する領域におけるロボット機構の座標系で表
現された教示点(格子点)の位置や姿勢からなる教示点
列データ、TCP(Tool Center Point)の位置や姿勢
からなるTCP列データ、指定された加工対象物の種類
及びツールの種類のデータ等)をネットワーク31を介
して受信する。また、コンピュータ11には、入力手段
41により、「図8に示すように、力センサ2の許容力
fs と許容モーメントms 、ツール6の加工対象物1へ
の押しつけ力fR とモーメントmR 、加工速度v(ホス
トコンピュータ33から得ても良い。)、力センサ2の
計測基準点Os を原点としたTCP(Tool Center Poin
t)の位置ベクトルと重心の位置ベクトル(ホストコン
ピュータ33から得ても良い。)、ツール(手先部も含
む)の仮想係数(仮想質量[M]、仮想粘性係数
[C])、(但し、これらの内、自動的にコントローラ
7又はホストコンピュータ33から取得できる場合は入
力する必要がないことは明らかである。)」等が入力さ
れて、メモリ(図示せず)に記憶される。また、コンピ
ュータ11は、入力手段41またはホストコンピュータ
33から、加工対象物1の3次元モデルデータ(ベクト
ルを有する曲率半径s)が入力または送信されてメモリ
に記憶される。
【0070】次に加工対象物である羽根車1をポジショ
ナ8の上に図1に示すように搭載する。しかし、羽根車
1をポジショナ8に搭載する際、少なくとも羽根車の回
転φ方向には、搭載誤差(設置誤差)が生じるものとす
る。そこで、コンピュータ11は、ホストコンピュータ
33から受信した最適なポジショナの回転φ方向の回転
位置と傾斜ε方向の姿勢及び走行ユニットの走行軸位置
をシーケンサ10に送信し、シーケンサ10は、ポジシ
ョナ8の駆動手段8a,8bをエンコーダから検出され
る回転位置情報に基づいて制御してポジショナ8を位置
決めし、即ちポジショナ8に対して搭載誤差(設置誤
差)を有する羽根車1が粗位置決めされ、走行ユニット
9の駆動手段9bをエンコーダから検出される走行軸位
置情報に基づいて走行ユニット9を位置決めし、即ち走
行ユニット9上に設けられたロボット機構3を位置決め
する。ついで、コンピュータ11、ロボットコントロー
ラ7及びシーケンサ10が行う加工対象物1のロボット
機構3に対する高精度の相対的位置決め(図30に示す
313)について説明する。まず、触針5をロボット機
構3のツール交換装置4aに装着する。そして、コンピ
ュータ11は、ロボットコントローラ7に指令して羽根
車1の羽根面上に定義されている複数の加工基準点に上
記触針5を当てて力センサ2から検出される力が所望の
値になるようにロボット機構3を構成している所望の関
節の駆動手段3aを駆動し、センサ3bで検出される各
関節の回転角を基にロボット機構3の座標系に基づく触
針5の位置座標を算出し、これをポジショナ8の座標系
に変換することによって本来あるべき複数の加工基準点
の位置座標との搭載誤差(設置誤差)を算出し、この搭
載誤差(設置誤差)をシーケンサ10に送信し、シーケ
ンサ10は、この搭載誤差をポジショナ8にフィードバ
ックしてポジショナ8の回転位置を補正することによっ
て、加工対象物(羽根車)1は、ロボット機構3に対し
て高精度に位置決めされたことになる。
【0071】なお、加工対象物(羽根車)1のロボット
機構3に対する高精度な位置決めは、上記のように、ポ
ジショナ8の回転位置をハードで補正する以外に、コン
ピュータ11においてロボット機構3に対して設定され
るロボット基準座標系を上記搭載誤差分補正することに
よって行うことができる。即ち、ロボット機構3に対し
て設定されるロボット基準座標系と加工対象物(羽根
車)1上に設定される基準座標との間において、機械ま
たはソフトにおいて、高精度に位置決めされれば良いこ
とは明らかである。また、上記実施例においては、加工
対象物(羽根車)1とロボット機構3との間の相対的誤
差を、ロボット機構3の手先部4に触針5を取り付けて
測定したが、該触針5の代わりに、レーザ測長器や超音
波センサなどの非接触式の測定手段をロボット機構3の
手先部4に取り付けて上記相対的誤差を測定することが
できる。なお、走行ユニット9も含めてロボット機構3
に設置誤差が発生しないとした場合には、ポジショナ8
のベースにレーザ測長器や超音波センサなどの非接触式
の測定手段を設置して、加工対象物(羽根車)1上の複
数の基準点を直接測定することによって、ポジショナ8
も含めて加工対象物(羽根車)1の設置誤差を測定する
ことができる。
【0072】次に、図30に示す加工対象物の形状誤差
に基づくロボット機構の動作経路補正(修正)314に
ついて説明する。即ち、触針5をロボット機構3のツー
ル交換装置4aに装着する。そして、コンピュータ11
は、ホストコンピュータ33から受信したロボット機構
の動作経路データから、加工対象物(羽根車)1の羽根
面上の複数の教示点(格子点)の位置座標を抽出し、更
にロボットコントローラ7に指令して羽根車1の羽根面
上の前記複数の教示点(格子点)に対応する点に上記触
針5を当てて力センサ2から検出される力が所望の値に
なるようにロボット機構3を構成している所望の関節の
駆動手段3aを駆動し、センサ3bで検出される各関節
の回転角を基にロボット機構3の座標系に基づく触針5
の先端の位置座標を算出し、前記抽出された複数の教示
点(格子点)の位置座標と前記算出された触針の先端の
位置座標との相違によって羽根車の羽根の捻じれや大き
なうねり等の羽根の製作誤差を算出し(測定し)、該算
出(測定)された羽根の製作誤差について、ホストコン
ピュータ33から受信したロボット機構の動作経路デー
タに対して補正を加えて修正する。なお、測定点が教示
点と異なる場合には、製作誤差を、周囲の教示点Tの位
置座標に対して逆の直線または曲線補間によってロボッ
ト機構の動作経路データに対して補正を加えて修正する
必要がある。即ち、触針5を取り付けたロボット機構3
により、ロボットコントローラ7からのコンプライアン
ス制御による倣い動作を利用して、ロボット機構3の座
標系で図3に示すように羽根面18の位置座標を測定す
る。測定は時間を節約するために、実際の加工経路を用
いず、コンピュータ11が羽根面18に3本の測定線を
設定し、コンピュータ11からの設定指令に基づいて、
この測定線上の数点を触針5がコンプライアンス制御に
よる倣い動作するようにロボットコントローラ7がロボ
ット機構3に対して制御することにより、これら測定線
上の数点の位置座標を測定する。羽根車断面19では、
測定線は20、21、22の点で表わされている。次に
この測定データを用いて、コンピュータ11は、周囲の
教示点Tの位置座標を基に、補間処理を行って、ホスト
コンピュータ33から計画されたロボット機構の加工経
路17と比較して算出される製作誤差を該ロボット機構
の加工経路17に対して補正修正して、羽根表面18に
教示された加工経路23を得る。なお、上記実施例にお
いては、羽根車1の製作誤差を、ロボット機構3の手先
部4に触針5を取り付けて測定したが、該触針5の代わ
りに、レーザ測長器や超音波センサなどの非接触式の測
定手段をロボット機構3の手先部4に取り付けて上記製
作誤差を測定することができる。なお、走行ユニット9
も含めてロボット機構3に設置誤差が発生しないとした
場合には、ポジショナ8のベースにレーザ測長器や超音
波センサなどの非接触式の測定手段を設置して、羽根車
の羽根表面の複数の測定点を直接測定することによっ
て、羽根車1の羽根の製作誤差を測定することができ
る。但し、この場合、この羽根車1の羽根の製作誤差
を、ロボット機構3の座標系に変換する必要がある。
【0073】以上説明したように、ホストコンピュータ
33で計画されたロボット機構の動作経路データには、
羽根車等の加工対象物1の製作誤差や設置誤差等につい
ては、図3に示す実際研削等の加工する加工対象物1の
表面18に対しては教示されていない。そうすると、ロ
ボット機構3の手先部4にツール6を取り付けて実際コ
ンプライアンス制御による被加工面への倣い動作によっ
て加工する際、倣い動作において修正しきれないような
大きな誤差がある場合には、加工残りや焼き付きなどの
弊害が生じてしまうことになる。そこで、被加工面18
をロボット機構3で測定することによってこの誤差を低
減し、ホストコンピュータ33で計画されたロボット機
構の加工経路(動作経路)18を補正することによっ
て、加工残しや焼き付き等のない安定した研削等の加工
を実現することができる。次に、図3に示す研削ツール
のコンプライアンス制御による倣い動作における最適倣
い速度vf の設定315について説明する。即ち、ロボ
ット3の動作速度を、外力を検出する手段(力センサ
2)の検出能力から設定することについて、ツール(グ
ラインダ)6の作業モデルを用いて図8を参照して説明
する。コンプライアンス制御で被加工面への押しつけ力
制御をして研削等の加工を行うためには、ツール6で押
し付けている力を力センサ2で計測して適切な押しつけ
力になるように制御する。このとき、ある動作速度に対
して被加工面に倣うための倣い速度が発生する。この倣
い速度は、作業モデルとの関係から決まる範囲があるた
めに作業者が自由に設定することはできない。このこと
を図7に示すツール6の作業モデルを用いて述べる。な
お、力センサ2から手先の全ての部分をツールと呼ぶこ
とにする。この作業モデルには以下の仮定を設ける。
【0074】(a)押しつけ力方向の位置偏差を考慮せ
ず、被加工面上の接線を移動方向とする動作を倣い動作
とする。 (b)ツール(手先部を含む。)6の運動をツール重心2
5の質点の運動と近似し、仮想質量[M]をツールの質
量Mに設定する。 (c)コンプライアンス制御による倣い動作は、TCP(T
ool Center Point)に対し行う。 (d)ツール6と被加工面は、唯一TCP(Tool Center P
oint)で点接触する。
【0075】(e)研削等の加工により発生する力・モー
メントは無視する。 上記仮定(a)より、コンプライアンス制御の運動モデル
を定義する式は(数3)式のようになる。
【0076】
【数3】
【0077】q:ツールに加わる外力と設定値との偏差 v:ツールの速度 [M]:仮想質量 [C]:仮想粘性係数 なお以降では、仮想質量[M]と仮想粘性係数[C]を
まとめて仮想係数と呼ぶことにする。
【0078】力センサ2の力の許容入力(力センサ2に
印加可能な力の許容値)fs とモーメントの許容入力
(力センサ2に印加可能なモーメントの許容値)ms に
おける制約条件は、次の(数4)式及び(数5)式によ
って表せる。
【0079】
【数4】
【0080】
【数5】
【0081】但し、fR :押しつけ力の力設定値 mR :押しつけ力のモーメント設定値 fd :押しつけ力の力設定値fR からの偏差、(fd =
−q) md :押しつけ力のモーメント設定値mR からの偏差 rR :計測基準点(力センサ2の基準点)を原点とした
TCP(Tool Center Point)の位置 rG :計測基準点(力センサ2の基準点)を原点とした
ツール重心25の位置 vG :ツール重心25における速度 g :重力加速度 x :外積演算子 曲率半径sの被加工面上の点を速度vで運動するとき、
瞬間の角速度wは、次に示す(数6)式よって表せる。
ここで曲率半径sを、曲率の中心を起点とし、被加工面
上の点を表す大きさ|s|のベクトルとする。
【0082】
【数6】
【0083】TCP(Tool Center Point)でのツールの
速度vと、重心でのツールの速度vGとの関係は、次に
示す(数7)式によって表せる。
【0084】
【数7】
【0085】よって(数4)式及び(数5)式によって
力センサ2の力の許容入力(力センサ2に印加可能な力
の許容値)fs と力センサ2のモーメントの許容入力
(力センサ2に印加可能なモーメントの許容値)ms に
おける制約条件は、各々(数4)式、(数5)式から最
終的に次に示す(数8)式、(数9)によって表せる。
【0086】
【数8】
【0087】
【数9】
【0088】ここで、ベクトルAは、次に示す(数1
0)式によって表せる。
【0089】
【数10】
【0090】また、倣い速度vf は、次に示す(数1
1)式で表せる。
【0091】
【数11】
【0092】・:内積演算子 従って、倣い速度vf は、(数3)式で表されるコンプ
ライアンス制御で決まるものであるが、(数8)式、
(数9)式で表されるように、被加工面の3次元自由曲
面形状(ベクトルである曲率半径s)、力センサ2の許
容入力(力センサ2に印加可能な許容値)fs ,ms 、
ツールの仮想係数(仮想質量[M]、仮想粘性係数
[C])、ツール重心及びTCP(Tool Center Poin
t)の位置ベクトル(力センサ2の基準点を原点とした
TCP(Tool Center Point)の位置rR及び力センサ2
の基準点を原点としたツール重心25の位置rG )、押
しつけ力(押しつけ力の力設定値fR )、加工速度vと
いった多くの要因から決まる範囲に含まれていなければ
ならない。
【0093】そこで、予め、被加工面の3次元自由曲面
形状(曲率半径s)、力センサ2に印加できる許容値f
s ,ms 、ツールの仮想質量[M]、ツール重心及びT
CP(Tool Center Point)の位置ベクトル(rR ,rG
)を設定し、設定仮想粘性係数[C]、設定押しつけ
力fR 、設定加工速度vも独立した変数とみなして試行
錯誤により設定したのでは、目的の加工作業(特に被加
工面の形状(曲率半径s)が多く、大きく変化する3次
元自由曲面を有する場合)に対して適切な倣い速度を得
ることができない。
【0094】これに対し、コンピュータ11は、入力手
段41またはロボットコントローラ7またはホストコン
ピュータ33から得られる被加工面の3次元自由曲面形
状(ベクトルである曲率半径s)、力センサ2の許容入
力(力センサ2に印加可能な許容値)fs ,ms 、ツー
ルの仮想係数(仮想質量[M]、仮想粘性係数
[C])、ツール重心及びTCP(Tool Center Poin
t)の位置ベクトル(力センサ2の基準点を原点とした
TCP(Tool Center Point)の位置rR 及び力センサ
2の基準点を原点としたツール重心25の位置rG )、
押しつけ力(押しつけ力の力設定値fR )、加工速度v
に基づいて、(数3)式、(数8)式及び(数9)式で
表される加工作業モデル(コンプライアンス制御モデ
ル)を用いることによって、適切な倣い速度vf を得る
ための指針を得ることができる。即ち、コンピュータ1
1は、仕上げ精度、ワーク材質、砥石組成、グラインダ
回転数などの要因から決まる押しつけ力fR と加工速度
vと、仮想係数(仮想質量[M]、仮想粘性係数
[C])とを、加工作業モデル((数3)式、(数8)
式及び(数9)の関係からなるコンプライアンス制御モ
デル)を満たすように算出すれば、力センサ2に印加可
能な許容値fs ,ms 及び被加工面の3次元自由曲面形
状に応じた適切な倣い速度vf を得ることが可能とな
る。また、コンピュータ11は、TCP(Tool Center P
oint)の位置ベクトル(力センサ2の基準点を原点とし
たTCP(Tool Center Point)の位置rR )を、前記
加工作業モデル((数3)式、(数8)式及び(数9)
の関係からなるコンプライアンス制御モデル)を満たす
ように調節設定することにより、適切な倣い速度vf を
得ることが可能となる。さらに、コンピュータ11は、
適切な倣い速度vf を得るために前記加工作業モデルを
満たすようにツール重心やツール質量を決定してそれを
出力手段(印刷装置)(図示せず)または表示手段(デ
ィスプレイ)(図示せず)に出力または表示するように
すれば、使用者は、前記決定されたツール重心やツール
質量に適応したツールの種類を選択することができ、更
に決定されたツール重心やツール質量に適応したツール
を設計することができる。
【0095】以上説明したように、コンピュータ11
は、ホストコンピュータ33で計画されたロボット機構
の動作経路データ(加工経路データ)(このデータが教
示点列データからなる場合において、その途中の経路デ
ータも必要な場合には、その教示点の間を周囲の教示点
の座標データに基づいて直線または曲線補間演算を施す
こすことによって算出することができる。)と、該動作
経路に応じて算出された研削等の加工速度v及び適切な
倣い速度vf 及びTCP(Tool Center Point)の位置ベ
クトル(力センサ2の基準点を原点としたTCP(Tool
Center Point)の位置rR )と、入力されて設定され
た押しつけ力fR 等及び仮想係数(仮想質量[M]、仮
想粘性係数[C])とをロボットコントローラ7へ送信
する。次に、羽根車等の加工対象物物1に対して実際の
研削等の加工作業を行うことについて説明する。作業者
は、まずポジショナ8に羽根車等の加工対象物1を搭載
する。そして、入力手段41からコンピュータ11に対
して、例えば加工対象物の種類を入力する。すると、コ
ンピュータ11は、ネットワーク31を介してホストコ
ンピュータ33から目的とする加工対象物の種類に対応
したロボット機構の動作経路データを選び出し、ネット
ワーク31を介して転送を受ける。そして、コンピュー
タ11は、この選びだされたロボット機構の動作経路に
基づいて、経路補間(直線または曲線補間)演算を施す
と共に、加工速度v及び最適倣い速度vf 等を算出して
ロボット機構の動作プログラムを生成する。
【0096】その後、作業者は、運転開始・停止の指令
を操作盤12を通してシーケンサ10に対して指令す
る。予め作業手順を記憶しているシーケンサ10は、コ
ンピュータ11に対して作業を指令する。作業指令を受
けたコンピュータ11は、作業内容に応じてポジショナ
8や走行軸9の位置決めデータをシーケンサ10に転送
する。位置決めデータを受けたシーケンサ10は、前記
に説明したように、ポジショナ8や走行軸9の位置決め
や、ツール6やツール交換装置用台座13の制御を行
い、コンピュータ11に対して、まず前記に説明したよ
うに、加工対象物の形状誤差に基づくロボット機構の動
作経路補正314についての指令を出す。そして、コン
ピュータ11は、加工対象物の形状誤差に基づくロボッ
ト機構の動作経路補正314を行って、最終のロボット
機構の動作プログラムを生成する。即ち、このロボット
機構の動作経路補正は、基になるホストコンピュータ3
3で計画されたロボット機構の動作経路に対して行って
も良いし、生成されたロボット機構の動作プログラムに
対して行っても良いことは明らかである。このように、
コンピュータ11は最終のロボット機構の動作プログラ
ムの生成が終了すると、この最終のロボット機構の動作
プログラムをロボットコントローラ7にデータバスが直
結されている通信回線16を介して高速に転送する。更
にコンピュータ11は、予め管理し、前記した如く得ら
れるTCPデータやコンプライアンス制御変数などの加
工動作の制御に必要な変数もロボットコントローラ7に
データバスが直結されている通信回線16を介して高速
に転送する。これら最終のロボット機構の動作プログラ
ムや制御変数を転送されたロボットコントローラ7は、
最終のロボット機構の動作プログラムや制御変数に基づ
いてロボット機構の手先部に装着されたツール6の押し
つけ力が設定値になるようにロボット機構の各関節の駆
動手段を駆動制御してツールをコンプライアンス制御さ
せて3次元自由曲面を有する加工対象物1に対して加工
を施して、ツール及び手先部が3次元自由曲面を有する
加工対象物と干渉することなく、しかも加工すべき全て
の領域に亘って非常に能率良く、しかも非常に高精度に
仕上げ加工を施すことができる。
【0097】次に、ロボット機構3が研削等の加工作業
を途中で中断・中止し、その後再開する場合について説
明する。即ち、作業者がこの加工システムに対して作業
を中断させたい場合は、加工作業の中断の命令を操作盤
12を通してシーケンサ10に対して指令する。すると
シーケンサ10は、コンピュータ11に対して作業の中
断を指令する。そしてコンピュータ11は、ロボット機
構3が現在羽根車などの加工対象物1のどの部分を研削
等の加工をしているのかの座標を、ロボット機構の各関
節に設けられたセンサ3bから検出される各関節の回転
角度等をロボット座標系に座標変換することによってロ
ボットコントローラ7から検知し、その部分から、退避
するのに最も適した教示点を、いままで加工していた教
示点T(格子点P)の列(ホストコンピュータ33で計
画されて転送を受けたロボット機構の動作経路データ
(教示点Tの列データ))の中から選び出し、退避軌道
の計画を行う。同時に、作業を再開するときのために同
じような方法で復帰軌道の計画を行う。その後、コンピ
ュータ11は、ロボットコントローラ7にロボット機構
3の停止を指令し、新たな動作軌道として先ほど計画し
た退避軌道を転送する。そしてロボットコントローラ7
に退避軌道の実行を指令し、ロボット機構3が退避す
る。一方、加工中非常停止状態になった場合、コンピュ
ータ11がシーケンサ10やロボットコントローラ7か
ら非常停止原因を検知し、作業者に非常停止原因を報告
する。非常停止原因が除去された後、作業者は、操作盤
12を介してシーケンサに復帰を指令する。するとシー
ケンサ10は、コンピュータ11に対してロボット機構
の復帰を指令する。そしてコンピュータ11は、ロボッ
ト機構がどのような状態で停止しているのかをロボット
コントローラ7から検知し、退避するのに最も適した教
示点をいままで加工していた教示点T(格子点P)の列
(ホストコンピュータ33で計画されて転送を受けたロ
ボット機構の動作経路データ(教示点Tの列データ))
の中から選び出し、退避軌道の計画を行う。同時に、作
業を再開するときのために同じような方法で復帰軌道の
計画を行う。その後、コンピュータ11は、新たな動作
軌道として先ほど計画した退避軌道をロボットコントロ
ーラ7に転送する。そしてコンピュータ11は、ロボッ
トコントローラ7に退避軌道の実行を指令し、ロボット
コントローラ7がロボット機構3を退避する。図4は、
加工作業を中断させたい場合や非常停止状態からロボッ
ト機構3を復帰させたい場合の退避軌道と復帰軌道の計
画の方法を説明した図である。ロボット機構3の研削等
の動作経路の教示点Tは、ホストコンピュータ33によ
って干渉チェックが行われて非干渉の格子点Pとして、
加工対象物の被加工面(羽根車1の羽根面)上に定義さ
れている。図中のToは初期状態の教示点、Taは3次
元自由曲面を有する被加工面の上空に定義された点、T
1からT12までは、被加工面上の点である。被加工面
が特に狭隘部または角部の中にあるときは、ロボット機
構が被加工面に到達するときに不用意に接触しないよう
に複数の点を適切に教示することが必要である。通常、
ロボット機構3の手先部(ツール)は、ToからTaを
通り、T1から順番にT12までを移動して加工を行っ
た後、T12−T11−T10−T9−T8−T1と通
り、Taを通ってToに戻る。ここで、T6付近を加工
しているときに作業中断要求があったとする。すると、
ロボット機構3は、T7で加工を中断し、ホストコンピ
ュータ33で計画されて転送を受けたロボット機構の動
作経路データ(教示点Tの列データ)に基づいてコンピ
ュータ11によって独自に計画されたT7−T8−T1
−Ta−Toを通る退避軌道に沿ってロボットコントロ
ーラ7からの制御によって動作を行う。その後作業を再
開するときには、ロボット機構3は、前記コンピュータ
11によって独自に計画したTo−Ta−T1−T8−
T7を通る復帰軌道に沿ってロボットコントローラ7か
らの制御によって実行した後、加工作業を再開する。非
常停止からの退避軌道や復帰軌道も同様にしてホストコ
ンピュータ33で計画されて転送を受けたロボット機構
の動作経路データ(教示点Tの列データ)に基づいてコ
ンピュータ11によって計画される。例えばこのとき、
T11付近で退避軌道を計画しなければならないとき、
コンピュータ11は、T11−T7−T1−Ta−To
など、何らかの法則によりホストコンピュータ33にお
いて干渉チェックが行われた教示点Tの列の中から選択
して軌道を計画すればよい。特に干渉チェックが行われ
ていない点を使用したい場合には、コンピュータ11
は、なんらかの形でロボット機構3が加工対象物1と干
渉しないことを確認することが必要である。以上説明し
たように、コンピュータ11は、ロボット機構3が加工
対象物1と干渉しない範囲で、再短距離の退避軌道や復
帰軌道を自動的に計画するので、操作盤12によるロボ
ット機構3に対する作業の中断、作業の再開を指示、ま
たは非常時の作業の中止、作業の再開を非常に円滑に行
うことができる。
【0098】次に加工対象物1へのツール6の焼き付き
を防止するための実施例について説明する。即ち、図7
は、研削等の被加工面の温度を検出してコンプライアン
ス制御手法の制御変数を調整することを羽根断面上で説
明した図である。3次元自由曲面を有する被加工面の温
度を検出するセンサ(例えば、赤外線温度計、放射温度
計等)24を手先部4(例えばツール6の先)に設置し
て被加工面の温度を計測し、温度計測値をコンピュータ
11に転送する。コンピュータ11は、温度計測値を解
析して焼き付きが発生しそうな温度であると判断した場
合には、押しつけ力が小さくなるようにコンプライアン
ス制御における制御変数の修正値を算出し、該制御変数
の修正値を、ロボットコントローラ7に転送する。ロボ
ットコントローラ7は修正された制御変数により直ちに
ロボット機構3のツール6に対してコンプライアンス制
御を行い、ツール6による被加工面の焼き付きを防ぐ。
なお、被加工面の温度を測定するセンサ24をロボット
機構の手先部4に設置したのは、ツール6の加工経路に
追従させて、ツールと加工対象物との間の接触点近傍の
温度を比較的正確に計測してツール6による被加工面の
焼き付きを防止して仕上がり精度の優れた加工を実現す
ることができる。次にロボットシステム作業計画部24
0とロボットシステム制御部242の間にメモリを共有
する手段241を設置して、大量のデータを高速に転送
する実施例について図21を参照して説明する。加工対
象物が羽根車のように、3次元自由曲面を有して複雑な
形状した多数の羽根に対して、ロボット機構3による研
削等の加工作業を行う場合、溶接作業やバリ取り作業と
異なり、作業対象の加工する経路を、線ではなく面で計
画しなければならないため、ロボットシステム制御部
(ロボットコントローラ7)240で大量のデータを高
速に処理する必要がある。よって、今までの、ロボット
システム制御部(ロボットコントローラ7)242の内
部の限られた容量の記憶手段や、ロボットシステム作業
計画部(ホストコンピュータ33またはコンピュータ1
1)240からシリアル通信でデータをロボットシステ
ム制御部242に転送するのでは、能力に不足する問題
があった。よって本発明では、入出力手段が2回線設置
された読み書き可能な半導体メモリ(DualPort
RAM)241を設置することによって、ロボットシス
テム作業計画部240からもロボットシステム制御部2
42からも自らの半導体メモリに読み書きするのと同じ
速度でDualPortRAM241に読み書きできる
ようにして、ロボットシステムの動作データ(動作経路
データ)2411やロボットシステムの制御変数(被加
工面の形状に応じた加工速度v及び最適倣い速度vf
と、設定された押しつけ力fR と、仮想係数(仮想質量
[M]、仮想粘性係数[C])、rG ,rR 等)241
2などの大量のデータを高速に転送することを実現して
いる。具体的には、ロボットシステム作業計画部240
は、図1や図2に示されるホストコンピュータ33また
はコンピュータ11に、ロボットシステム制御部242
は図1や図2に示されるロボットコントローラ7に、ロ
ボットシステムは図1や図2に示される、ロボット機構
3、力センサ2、ツール6、走行ユニット9、ポジショ
ナ8、ツール交換装置用台座13、ツール交換装置用電
磁弁14に対応する。
【0099】図22は、ロボット機構3による羽根車1
の加工手順を説明した図である。羽根車1は、気体また
は液体または固体またはそれらを組み合わせたものに使
用される羽根を1枚か複数枚有したものを対象とするも
のである。羽根車1は、複雑な3次元自由曲面形状の羽
根が重なり合うように構成されている。よって、切削や
研削の加工を行うためには、羽根表面上に適切に倣い、
羽根同士が重なりあった部分に潜り込んで加工しなけれ
ばならない。そこで、本発明は、ロボット機構3でこれ
らの切削や研削の加工を行うために、羽根車1の設計変
数(羽根車の種類)を入力手段40で入力することによ
り、ホストコンピュータ33またはコンピュータ11に
おいて、羽根車の種類毎の羽根車の設計モデル(3次元
モデル)に基づいて、ツール及びロボット機構の手先部
近傍の干渉チェックとロボット機構の稼働範囲のチェッ
クとを行ってポジショナと走行ユニットとによって羽根
車とロボット機構との間の相対的位置・姿勢関係を決定
しながら、ロボットシステムの動作用データ(動作経路
データ等)を自動で作成して計画し、更にコンピュータ
11において、実際の羽根車1の位置誤差(設置誤差)
や形状誤差を測定して該測定された位置誤差(設置誤
差)や形状誤差を上記羽根車の設計モデルまたはロボッ
トシステムの動作用データ(動作経路データ等)に対し
て補正して、最終のロボットシステムの動作用データ
(動作経路データ等)を作成して計画することにある。
そして、本発明は、ロボットコントローラ7は、計画さ
れた最終のロボットシステムの動作用データ(動作経路
データ等)に基づいて、例えば、外力を検出する手段と
速度または位置を検出する手段と備えたロボット機構3
の手先部に取り付けたツール6をコンプライアンス制御
させることによって、実際の羽根車1を、干渉させるこ
となく、仕上がり精度が優れた研削加工を実現すること
にある。また、本実施例によれば、羽根車1のみなら
ず、3次元自由曲面をした、鋳造品、引き抜き加工品、
圧延加工品、焼結加工品などの切削等の加工作業に適用
することができる。
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、3次元自由曲面形状の
作業対象物に対してロボット機構に力制御機能(コンプ
ライアンス制御機能)をもたせてロボット機構の手先部
に取付けられた作業工具により倣い作業または周期的に
接触して作業する場合における作業計画(特に動作経路
及び接触角、その他コンプライアンス制御変数(押付
力、倣い速度、運動モデル))を、作業工具及びロボッ
ト機構の手先部が作業対象物と干渉することなく、容易
に、効率良く作成することができ、その結果前記作業対
象物に対してロボット機構に対して最適なコンプライア
ンス制御を行って作業工具による高精度の加工等の作業
を実現することができる効果を奏する。
【0101】また本発明によれば、3次元自由曲面形状
の作業対象物に対してロボット機構に力制御機能(コン
プライアンス制御機能)をもたせてロボット機構の手先
部に取付けられた作業工具により倣い作業または周期的
に接触して作業する場合における作業計画の内、最適倣
い速度vを、力検出手段に印加できる許容力fs または
許容モーメントms や作業対象物の曲率などを用いて設
定できるようにして、工具の作業対象物に対する効率の
良い倣い作業を実現することができる効果を奏する。ま
た本発明によれば、3次元自由曲面形状の作業対象物に
対してロボット機構に力制御機能(コンプライアンス制
御機能)をもたせてロボット機構の手先部に取付けられ
た作業工具により倣い作業または周期的に接触して作業
する場合において、前記作業対象物とロボット機構との
間において高精度の相対的位置決めを実現し、更に作業
対象物に位置誤差や形状誤差がある場合においても工具
を作業対象物に適切な状態で倣わせて加工等の作業を実
現することができる効果を奏する。
【0102】また本発明によれば、3次元自由曲面形状
の作業対象物に対してロボット機構に力制御機能(コン
プライアンス制御機能)をもたせてロボット機構の手先
部に取付けられた作業工具により倣い作業または周期的
に接触して作業する場合において、任意の時点において
作業を中断し、任意の時点において作業を再開すること
ができ、しかも非常停止状態からの復帰動作(ロボット
機構の手先部を自動で退避して初期状態に戻す機能が不
可欠である。)を自動で行うことができる効果を奏す
る。また本発明によれば、3次元自由曲面形状の作業対
象物の狭隘部または角部に対してロボット機構に力制御
機能(コンプライアンス制御機能)をもたせてロボット
機構の手先部に取付けられた作業工具により倣い作業ま
たは周期的に接触して作業する場合において、ロボット
機構の姿勢変化を小さく抑えて作業計画をたてることに
より、作業工具が作業対象物に干渉することなく、より
広範囲に亘って円滑な作業を実現することができる効果
を奏する。
【0103】また本発明によれば、3次元自由曲面形状
の加工対象物に対してロボット機構に力制御機能(コン
プライアンス制御機能)をもたせてロボット機構の手先
部に取付けられた研削又は研磨工具により倣い研削又は
研磨加工する場合において、研削又は研磨工具の加工対
象物へに焼き付きを防止して高精度の加工を実現するこ
とができる効果を奏する。また本発明によれば、3次元
自由曲面形状の加工対象物に対してロボット機構に力制
御機能(コンプライアンス制御機能)をもたせてロボッ
ト機構の手先部に取付けられた研削又は研磨工具により
倣い研削又は研磨加工する場合において、研削傷または
研磨傷、即ち砥石目の跡を残さないようにして高精度の
研削または研磨加工を実現することができる効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるロボットシステム、その作業計
画部及びその制御部からなる全体の概略構成を示した図
である。
【図2】本発明に係わるロボットシステムの制御系のブ
ロックダイアグラムである。
【図3】本発明に係わるロボット機構の動作経路補正に
ついて説明するために加工対象物である羽根の断面を示
した図である。
【図4】本発明に係わる研削等の加工作業を中断させた
い場合や非常停止状態からロボットを復帰させたい場合
において、ロボット機構の動作軌道の計画方法を説明す
るための図である。
【図5】本発明に係わる加工対象物をロボット機構によ
り研削等の加工を行うためのツールの姿勢を設定する方
法を説明するための図である。
【図6】本発明に係わる加工対象物の狭隘部または角部
をロボット機構により研削等の加工をするときロボット
機構と加工対象物が干渉しにくいツールの姿勢を設定す
る方法を説明した図である。
【図7】本発明に係わるツールによる被加工面への焼き
付きを防ぐ実施例を羽根車断面で示した図である。
【図8】本発明に係わる力センサの検出能力からロボッ
ト機構の動作速度を設定することについて、ツールの作
業モデルを用いて説明した図である。
【図9】本発明に係わるロボット機構の動作経路データ
を作成する方法について、羽根車の3次元モデルを分割
した格子点列とロボット機構のツールとの位置関係を示
した図である。
【図10】本発明に係わる格子点P0における羽根法線
ベクトルNと研削方向ベクトルVとを示した図である。
【図11】本発明に係わるロボット機構の動作経路を作
成する際、砥石の最適な接触角を算出するために、実験
により平面から形成された研削面を砥石によって研削す
る状態を示した側面図である。
【図12】図11に示す実験研削によって得られる砥石
接触角αと研削幅Kと研削深さΔtとの関係を示す図で
ある。
【図13】本発明に係わるロボット機構の動作経路を作
成する際、砥石の最適な接触角を算出するための、3次
元自由曲面で形成された研削面に対して砥石を接触させ
る状態を示した側面図である。
【図14】図13と同様に平面で形成された研削面と3
次元自由曲面で形成された研削面との間において、研削
面と砥石との間の接触状態を示す図である。
【図15】図14(b)を拡大して示した図である。
【図16】本発明に係わるロボット機構の動作経路を作
成する際、研削ツール及びロボット手首に対して近似し
て設定される直方体と円柱の集合からなる立体図形を示
す図である。
【図17】本発明に係わるロボット機構の動作経路を作
成する際、直方体に近似されたロボット機構のモデルま
たは研削ツールの一部のモデルと加工対象物の3次元モ
デルとの間において行う干渉チェックを説明するための
図である。
【図18】本発明に係わるロボット機構の動作経路を作
成する際、円柱(円筒体)に近似されたロボット機構の
モデルまたは研削ツールの一部のモデルと加工対象物の
3次元モデルとの間において行う干渉チェックを説明す
るための図である。
【図19】本発明に係わるロボット機構の動作経路を作
成する際、加工対象物の3次元モデル上において、非干
渉領域と干渉領域との境界において、格子点間隔を細か
くして詳細に干渉チェックを行うことを説明するための
図である。
【図20】本発明に係わるロボット機構の動作経路を作
成する際、加工対象物の3次元モデル上に格子点間隔を
設定することを示す図である。
【図21】本発明に係わるコンピュータにおいてロボッ
ト機構の動作経路を作成する手順をフローチャートで示
した図である。
【図22】本発明に係わるコンピュータにおいてロボッ
ト機構の動作経路を作成する際、ロボット機構のモデル
と加工対象物の3次元モデルとの間で行われる干渉チェ
ックの手順をフローチャートで示した図である。
【図23】本発明に係わるコンピュータにおいてロボッ
ト機構の動作経路を作成する際、ポジショナと走行ユニ
ットの値の組合せを決定する手順をフローチャートで示
した図である。
【図24】本発明に係わるデータ転送において作業計画
部と制御部の間にメモリを共有する手段を設置して大量
のデータを高速に転送することを説明するための図であ
る。
【図25】本発明に係わるコンピュータにおいて羽根車
の設計変数(種類)を指定するところからロボット機構
の動作経路を作成する手順を簡単に示したフローチャー
ト図である。
【図26】本発明に係わるコンピュータにおいてロボッ
ト機構の動作経路を作成する手順の内、初めの部分を詳
細に示したフローチャート図である。
【図27】本発明に係わるコンピュータにおいてロボッ
ト機構の動作経路を作成する手順の内、中間の部分を詳
細に示したフローチャート図である。
【図28】本発明に係わるコンピュータにおいてロボッ
ト機構の動作経路を作成する手順の内、終りの部分を詳
細に示したフローチャート図である。
【図29】本発明に係わるホストコンピュータの構成を
示す図である。
【図30】本発明に係わるコンピュータ、ロボットコン
トローラ及びシーケンサの処理、制御に基づく加工作業
の準備とその後のコンプライアンス制御に基づく加工作
業の流れを簡単に示したフローチャート図である。
【符号の説明】
1…羽根車(加工対象物)、2…力センサ、3…ロボッ
ト機構 4…ツール交換装置、5…触針、6…ツール(グライン
ダ) 7…ロボットコントローラ、8…ポジショナ、9…走行
ユニット(走行軸) 10…シーケンサ、11…コンピュータ、12…操作盤 15…A/D変換器 24…温度センサ、25…ツール重心、31…ネットワ
ーク 32…ハードディスク(データベース)、33…ホスト
コンピュータ 40、41…入力手段、301…CPU、302…メモ
リ 305…ディスプレイ 240…ロボットシステム計画部、241…Dual
Port RAM 242…ロボットシステム制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23Q 35/12 B B24B 49/10 B25J 9/10 A 9/22 A 13/08 Z G05B 19/4093 G05D 3/00 X 3/12 305 L V (72)発明者 横島 健二 茨城県土浦市神立町603番地株式会社日立 製作所土浦工場内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された3次元自由曲面形状を有する作
    業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モ
    デルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデル
    に基づいてロボット機構の手先部に取付けられた工具が
    前記作業対象物に対して作業するロボット機構の少なく
    とも動作経路を算出するロボット機構の動作経路算出工
    程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御し、手先部に取付けられた力検出手段から検出さ
    れる力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工
    具が前記作業対象物に対して倣って作業を施すロボット
    機構駆動制御工程とを備えたことを特徴とするロボット
    機構制御方法。
  2. 【請求項2】入力された3次元自由曲面形状を有する作
    業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モ
    デルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデル
    に対して格子点列で分割した格子点列データを作成し、
    該作成された格子点列データに基づいてロボット機構の
    手先部に取付けられた工具が前記作業対象物に対して作
    業するロボット機構の少なくとも動作経路を算出するロ
    ボット機構の動作経路算出工程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御し、手先部に取付けられた力検出手段から検出さ
    れる力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工
    具が前記作業対象物に対して倣って作業を施すロボット
    機構駆動制御工程とを備えたことを特徴とするロボット
    機構制御方法。
  3. 【請求項3】入力された3次元自由曲面形状を有する作
    業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モ
    デルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデル
    に基づいてロボット機構の手先部に取付けられる工具と
    前記ロボット機構の少なくとも手先部との干渉チェック
    を別々に行って、前記作業対象物の3次元モデルに基づ
    いて前記工具が前記作業対象物に対して作業するロボッ
    ト機構の少なくとも動作経路を算出するロボット機構の
    動作経路算出工程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御し、手先部に取付けられた力検出手段から検出さ
    れる力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工
    具が前記作業対象物に対して倣って作業を施すロボット
    機構駆動制御工程とを備えたことを特徴とするロボット
    機構制御方法。
  4. 【請求項4】入力された3次元自由曲面形状を有する作
    業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モ
    デルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデル
    に対して格子点列で分割した格子点列データを作成し、
    前記作業対象物に対して、ロボット機構の手先部に取付
    けられる工具による作業の相対的位置・姿勢関係情報を
    設定し、入力された前記工具の形状を示す情報に基づい
    て該工具に対して近似的に設定される立体情報と前記作
    成された格子点列データとの間において前記設定された
    相対的位置・姿勢関係を付与して、前記格子点列データ
    上において前記工具の立体情報を逐次移動させて該立体
    情報の領域内に前記格子点列が含まれないことにより前
    記作業対象物に対する工具の非干渉領域を算出し、該算
    出された工具の非干渉領域において、前記格子点列デー
    タに基づいて工具が作業対象物に対して作業するロボッ
    ト機構の少なくとも動作経路を算出するロボット機構の
    動作経路算出工程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御して前記工具が作業対象物に対して作業を施すロ
    ボット機構駆動制御工程とを備えたことを特徴とするロ
    ボット機構制御方法。
  5. 【請求項5】入力された3次元自由曲面形状を有する作
    業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モ
    デルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデル
    に対して格子点列で分割した格子点列データを作成し、
    入力されたロボット機構の手先部に取付けられる工具の
    形状を示す情報に基づいて該工具に対して近似的に設定
    される工具の立体情報を、前記作成された格子点列デー
    タ上において工具による作業の相対的位置・姿勢関係を
    付与して逐次移動させて前記作業対象物に対する前記工
    具の非干渉領域を算出し、該算出された工具の非干渉領
    域において、入力された前記ロボット機構の少なくとも
    手先部の形状を示す情報に基づいて該手先部の形状に対
    して近似的に設定される手先部の立体情報を、前記作成
    された格子点列データ上において、工具を手先部に取付
    けた状態においてロボット機構が稼働するように設定さ
    れたロボット機構の少なくとも手先部の相対的位置・姿
    勢関係を付与して、逐次移動させて作業対象物に対する
    ロボットの手先部が干渉しないことを確認して工具が作
    業対象物に対して作業するロボット機構の少なくとも動
    作経路を算出するロボット機構の動作経路算出工程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御して前記工具が前記作業対象物に対して作業を施
    すロボット機構駆動制御工程とを備えたことを特徴とす
    るロボット機構制御方法。
  6. 【請求項6】入力された3次元自由曲面形状を有する作
    業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モ
    デルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデル
    に基づいてロボット機構の手先部に取付けられた工具が
    前記作業対象物に対して作業するロボット機構の少なく
    とも動作経路を算出するロボット機構の動作経路算出手
    段と、 該ロボット機構の動作経路算出手段で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御し、手先部に取付けられた力検出手段から検出さ
    れる力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工
    具が前記作業対象物に対して作業を施すロボット機構駆
    動制御手段とを備えたことを特徴とするロボット機構制
    御装置。
  7. 【請求項7】入力された3次元自由曲面形状を有する作
    業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モ
    デルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデル
    に対して格子点列で分割した格子点列データを作成し、
    該作成された格子点列データに基づいてロボット機構の
    手先部に取付けられた工具が前記作業対象物に対して作
    業するロボット機構の少なくとも動作経路を算出するロ
    ボット機構の動作経路算出手段と、 該ロボット機構の動作経路算出手段で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御し、手先部に取付けられた力検出手段から検出さ
    れる力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工
    具が3次元自由曲面形状を有する作業対象物に対して作
    業を施すロボット機構駆動制御手段とを備えたことを特
    徴とするロボット機構制御装置。
  8. 【請求項8】入力された3次元自由曲面形状を有する作
    業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元モ
    デルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデル
    に基づいてロボット機構の手先部に取付けられる工具と
    前記ロボット機構の少なくとも手先部との干渉チェック
    を別々に行って前記作業対象物の設計データに基づいて
    前記工具が前記作業対象物に対して作業するロボット機
    構の少なくとも動作経路を算出するロボット機構の動作
    経路算出手段と、 該ロボット機構の動作経路算出手段で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構を駆動制御
    し、手先部に取付けられた力検出手段から検出される力
    信号を用いてコンプライアンス制御により前記工具が作
    業対象物に対して作業を施すロボット機構駆動制御手段
    とを備えたことを特徴とするロボット機構制御装置。
  9. 【請求項9】3次元自由曲面形状を有する作業対象物の
    設計データ及びロボット機構の手先部に取付けられる工
    具の形状を示す情報を入力する入力手段と、前記作業対
    象物に対してロボット機構の手先部に取付けられる工具
    による作業の相対的位置・姿勢関係情報を設定する設定
    手段と、前記入力手段で入力された3次元自由曲面形状
    を有する作業対象物の設計データに基づいて作業対象物
    の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶させ、該記憶
    手段に記憶された作業対象物の3次元モデルに対して格
    子点列で分割した格子点列データを作成し、前記入力手
    段で入力された前記工具の形状を示す情報に基づいて該
    工具に対して近似的に設定される立体情報と前記作成さ
    れた格子点列データとの間において前記設定手段で設定
    された相対的位置・姿勢関係を付与して、前記格子点列
    データ上において前記工具の立体情報を逐次移動させて
    該立体情報の領域内に前記格子点列が含まれないことに
    より前記作業対象物に対する前記工具の非干渉領域を算
    出し、該算出された工具の非干渉領域において、前記格
    子点列データに基づいて工具が作業対象物に対して作業
    するロボット機構の少なくとも動作経路を算出する計算
    手段とを備えたロボット機構の動作経路算出装置を設
    け、 該ロボット機構の動作経路算出装置の計算手段で算出さ
    れたロボット機構の動作経路に基づいてロボット機構を
    駆動制御して前記工具が作業対象物に対して作業を施す
    ロボット機構駆動制御装置を設けたことを特徴とするロ
    ボット機構制御装置。
  10. 【請求項10】3次元自由曲面形状を有する作業対象物
    の設計データ、ロボット機構の少なくとも手先部の形状
    を示す情報及び該ロボット機構の手先部に取付けられる
    工具の形状を示す情報を入力する入力手段と、該入力手
    段で入力された3次元自由曲面形状を有する作業対象物
    の設計データに基づいて作業対象物の3次元モデルを作
    成して記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記憶された作
    業対象物の3次元モデルに対して格子点列で分割した格
    子点列データを作成し、前記入力手段で入力されたロボ
    ット機構の手先部に取付けられる工具の形状を示す情報
    に基づいて該工具に対して近似的に設定された工具の立
    体情報を、前記作成された格子点列データ上において工
    具による作業の相対的位置・姿勢関係を付与して、逐次
    移動させて前記作業対象物に対する前記工具の非干渉領
    域を算出し、該算出された工具の非干渉領域において、
    前記入力手段で入力された前記ロボットの手先部の形状
    を示す情報に基づいて該手先部の形状に対して設定され
    る近似的に手先部の立体情報を、前記作成された格子点
    列データ上において、工具を手先部に取付けた状態にお
    いてロボット機構が稼働するように設定されたロボット
    機構の少なくとも手先部の相対的位置・姿勢関係を付与
    して、逐次移動させてロボットの手先部が作業対象物に
    対するロボットの手先部が干渉しないことを確認して工
    具が作業対象物に対して作業するロボット機構の少なく
    とも動作経路を算出する計算手段とを備えたロボット機
    構の動作経路算出装置を設け、 該ロボット機構の動作経路算出装置の計算手段で算出さ
    れたロボット機構の動作経路に基づいてロボット機構を
    駆動制御して前記工具が前記作業対象物に対して作業を
    施すロボット機構駆動制御装置を設けたことを特徴とす
    るロボット機構制御装置。
  11. 【請求項11】ロボット機構の手先部に取付けられた力
    検出手段に印加できる許容力fs または許容モーメント
    ms を入力し、前記力検出手段の先に取付けられた工具
    を作業対象物に対して押し付る押付力fR とロボット機
    構の駆動部を駆動制御することによって前記工具を含め
    た手先部に対してコンプライアンス制御を行わせる運動
    モデルとを設定し、3次元自由曲面形状を有する作業対
    象物の設計データに基づいて得られる前記接触点におけ
    る作業対象物の曲率半径sに応じて前記設定された押付
    力fR 及び運動モデルに従って算出される力検出手段に
    印加される力またはモーメントが前記入力された許容力
    fs または許容モーメントms 以下になるように作業対
    象物に対する接線方向の工具の送り速度vを算出する工
    具の送り速度算出工程と、 該工具の送り速度算出工程で算出された工具の送り速度
    vに基づいて前記力検出手段から検出される工具の作業
    対象物に対する押付力に応じて前記運動モデルに従って
    ロボット機構の駆動部を駆動制御して工具を含めた手先
    部を作業対象物に対してコンプライアンス制御による動
    作させるロボット機構動作制御工程とを備えたことを特
    徴とするロボット機構制御方法。
  12. 【請求項12】ロボット機構の手先部に取付けられた力
    検出手段に印加できる許容力fs または許容モーメント
    ms と3次元自由曲面形状を有する作業対象物の設計デ
    ータとを入力する入力手段と、前記力検出手段の先に取
    付けられた工具を作業対象物に対して押し付る押付力f
    R とロボット機構の駆動部を駆動制御することによって
    前記工具を含めた手先部に対してコンプライアンス制御
    を行わせる運動モデルとを設定する設定手段と、前記入
    力手段で入力された3次元自由曲面形状を有する作業対
    象物の設計データに基づいて得られる前記接触点におけ
    る作業対象物の曲率半径sに応じて前記設定手段で設定
    された押付力fR 及び運動モデルに従って算出される力
    検出手段に印加される力またはモーメントが前記入力手
    段で入力された許容力fs または許容モーメントms 以
    下になるように作業対象物に対する接線方向の工具の送
    り速度vを算出する計算手段とを備えた工具の送り速度
    算出装置を設け、 該工具の送り速度算出装置における計算手段で算出され
    た工具の送り速度vに基づいて前記力検出手段から検出
    される工具の作業対象物に対する押付力に応じて前記運
    動モデルに従ってロボット機構の駆動部を駆動制御して
    工具を含めた手先部に対してコンプライアンス制御させ
    て工具を作業対象物に対して動作させるロボット機構動
    作制御装置を設けたことを特徴とするロボット機構制御
    装置。
  13. 【請求項13】3次元自由曲面形状を有する作業対象物
    をロボット機構に対して粗位置決めし、 ロボット機構の動作経路の所望の点において、前記粗位
    置決めされた作業対象物上の基準となる点におけるロボ
    ット機構からの距離を測定し、該測定された距離の基準
    値とのずれ量を算出して該ずれ量に基づいてロボット機
    構に対する作業対象物の相対的位置・姿勢のずれ量を補
    正し、 前記ロボット機構の動作経路の所望の複数の点の各々に
    おいて、前記補正されたロボット機構に対する作業対象
    物上の所望の複数の点の各々におけるロボット機構から
    の距離を測定し、該測定された距離の基準値とのずれ量
    を算出して該ずれ量に基づいて前記工具の動作経路を補
    正し、 該補正された工具の動作経路に基づいてロボット機構の
    駆動部を駆動制御してロボット機構の手先部に取付けら
    れた力検出手段から検出される工具の作業対象物に対す
    る押付力をフィードバックして運動モデルに従ってロボ
    ット機構の駆動部を駆動制御して工具を含めた手先部に
    対してコンプライアンス制御させて工具を作業対象物に
    対して動作させることを特徴とするロボット機構制御方
    法。
  14. 【請求項14】3次元自由曲面形状を有する作業対象物
    をロボット機構に対して粗位置決めする粗位置決め手段
    と、 ロボット機構の動作経路の所望の点において、前記粗位
    置決めされた作業対象物上の基準となる点におけるロボ
    ット機構からの距離を測定し、該測定された距離の基準
    値とのずれ量を算出して該ずれ量に基づいてロボット機
    構に対する作業対象物の相対的位置・姿勢のずれ量を補
    正する作業対象物の相対的位置・姿勢補正手段と、 前記ロボット機構の動作経路の所望の複数の点の各々に
    おいて、前記補正されたロボット機構に対する作業対象
    物上の所望の複数の点の各々におけるロボット機構から
    の距離を測定し、該測定された距離の基準値とのずれ量
    を算出して該ずれ量に基づいて前記工具の動作経路を補
    正する工具の動作経路補正手段と、 該工具の動作経路補正手段によって補正された工具の動
    作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して
    ロボット機構の手先部に取付けられた力検出手段から検
    出される工具の作業対象物に対する押付力をフィードバ
    ックして運動モデルに従ってロボット機構の駆動部を駆
    動制御して工具を含めた手先部に対してコンプライアン
    ス制御させて工具を作業対象物に対して動作させるロボ
    ット機構駆動制御手段とを備えたことを特徴とするロボ
    ット機構制御装置。
  15. 【請求項15】入力された3次元自由曲面形状を有する
    作業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元
    モデルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデ
    ルに対して格子点列で分割した格子点列データを作成
    し、該作成された格子点列データに基づいてロボット機
    構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物に対し
    て作業するロボット機構の少なくとも動作経路を算出
    し、更に該算出された動作経路の内、選択された動作の
    経路点若しくは教示点を用いて前記工具を前記作業対象
    物と初期位置との間で退避又は復帰させるロボット機構
    の退避軌道又は復帰軌道を算出するロボット機構の経路
    算出工程と、 該ロボット機構の経路算出工程で算出されたロボット機
    構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制
    御して、手先部に取付けられた力検出手段から検出され
    る力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工具
    が3次元自由曲面形状を有する作業対象物に対して作業
    を施し、該作業の途中において前記ロボット機構の経路
    算出工程で算出されたロボット機構の退避軌道又は復帰
    軌道に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して前
    記ロボット機構の動作経路と初期位置との間において前
    記工具を退避又は復帰させるロボット機構駆動制御工程
    とを備えたことを特徴とするロボット機構制御方法。
  16. 【請求項16】入力された3次元自由曲面形状を有する
    作業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元
    モデルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデ
    ルに対して格子点列で分割した格子点列データを作成
    し、該作成された格子点列データに基づいてロボット機
    構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物に対し
    て作業するロボット機構の少なくとも動作経路と前記工
    具を前記作業対象物と初期位置との間で退避又は復帰さ
    せるロボット機構の退避軌道又は復帰軌道とを算出する
    ロボット機構の経路算出工程と、 該ロボット機構の経路算出工程で算出されたロボット機
    構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制
    御して、手先部に取付けられた力検出手段から検出され
    る力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工具
    が3次元自由曲面形状を有する作業対象物に対して作業
    を施し、該作業の途中において前記ロボット機構の経路
    算出工程で算出されたロボット機構の退避軌道又は復帰
    軌道に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して前
    記ロボット機構の動作経路と初期位置との間において前
    記工具を退避又は復帰させるロボット機構駆動制御工程
    とを備えたことを特徴とするロボット機構制御方法。
  17. 【請求項17】入力された3次元自由曲面形状を有する
    作業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元
    モデルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデ
    ルに対して格子点列で分割した格子点列データを作成
    し、該作成された格子点列データに基づいてロボット機
    構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物に対し
    て作業するロボット機構の少なくとも動作経路を算出
    し、更に該算出された動作経路の内、選択された動作の
    経路点若しくは教示点を用いて前記工具を前記作業対象
    物と初期位置との間で退避又は復帰させるロボット機構
    の退避軌道又は復帰軌道を算出するロボット機構の経路
    算出手段と、 該ロボット機構の経路算出手段で算出されたロボット機
    構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制
    御して、手先部に取付けられた力検出手段から検出され
    る力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工具
    が3次元自由曲面形状を有する作業対象物に対して作業
    を施し、該作業の途中において前記ロボット機構の経路
    算出手段で算出されたロボット機構の退避軌道又は復帰
    軌道に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して前
    記ロボット機構の動作経路と初期位置との間において前
    記工具を退避又は復帰させるロボット機構駆動制御手段
    とを備えたことを特徴とするロボット機構制御装置。
  18. 【請求項18】入力された3次元自由曲面形状を有する
    作業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元
    モデルを作成して記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記
    憶された作業対象物の3次元モデルに対して格子点列で
    分割した格子点列データを作成し、該作成された格子点
    列データに基づいてロボット機構の手先部に取付けられ
    た工具が前記作業対象物に対して作業するロボット機構
    の少なくとも動作経路と前記工具を前記作業対象物と初
    期位置との間で退避又は復帰させるロボット機構の退避
    軌道又は復帰軌道とを算出するロボット機構の経路算出
    手段と、 該ロボット機構の経路算出手段で算出されたロボット機
    構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制
    御して、手先部に取付けられた力検出手段から検出され
    る力信号を用いてコンプライアンス制御により前記工具
    が3次元自由曲面形状を有する作業対象物に対して作業
    を施し、該作業の途中において前記ロボット機構の経路
    算出手段で算出されたロボット機構の退避軌道又は復帰
    軌道に基づいてロボット機構の駆動部を駆動制御して前
    記ロボット機構の動作経路と初期位置との間において前
    記工具を退避又は復帰させるロボット機構駆動制御手段
    とを備えたことを特徴とするロボット機構制御装置。
  19. 【請求項19】入力された3次元自由曲面形状を有する
    作業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3次元
    モデルを作成し、該作成された作業対象物の3次元モデ
    ルに対して格子点列で分割した格子点列データを作成
    し、入力されたロボット機構の手先部に取付けられた工
    具が前記作業対象物に対して接触して作業する作業条件
    と前記作成された格子点列データとに基づいて、ロボッ
    ト機構の手先部の少なくとも動作経路を算出するロボッ
    ト機構の動作経路算出工程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の手先部の動作経路に基づいてロボット機構の駆
    動部を駆動制御し、手先部に取付けられた力検出手段か
    ら検出される力信号を用いてコンプライアンス制御によ
    り前記工具が前記作業対象物に対して作業を施すロボッ
    ト機構駆動制御工程とを備えたことを特徴とするロボッ
    ト機構制御方法。
  20. 【請求項20】前記ロボット機構の動作経路算出工程に
    おいて、前記作業条件として、前記工具が前記作業対象
    物の所望の点において接触する前記所望の点における接
    平面または法線に対する角度で示す接触角を含むことを
    特徴とする請求項19記載のロボット機構制御方法。
  21. 【請求項21】前記ロボット機構の動作経路算出工程に
    おいて、前記作業条件として、前記工具が前記作業対象
    物の所望の点において接触する前記所望の点における接
    平面または法線に対する角度で示す接触角と前記前記所
    望の点における法線方向の工具の押付力とを含むことを
    特徴とする請求項19記載のロボット機構制御方法。
  22. 【請求項22】前記ロボット機構の動作経路算出工程に
    おいて、前記作業条件として、前記工具が前記作業対象
    物の所望の点において接触する前記所望の点における接
    平面または法線に対する角度で示す接触角と前記所望の
    点における法線方向の工具の押付力と前記所望の点にお
    いて作用する工具の押付力の前記接平面または法線に対
    する角度で示す方向とを含むことを特徴とする請求項1
    9記載のロボット機構制御方法。
  23. 【請求項23】入力された3次元自由曲面形状を有する
    作業対象物における狭隘部または角部の設計データに基
    づいて該狭隘部または角部の3次元モデルを作成し、該
    作成された狭隘部または角部の3次元モデルに対して格
    子点列で分割した格子点列データを作成し、ロボット機
    構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物の狭隘
    部または角部に対して接触して作業する作業条件の内前
    記狭隘部または角部の所望の点において作用する工具の
    押付力の方向を前記所望の点における接平面に対して摩
    擦の条件を満足する範囲内に設定し、前記作成された格
    子点列データと前記設定された工具の押付力の方向とに
    基づいて、ロボット機構の手先部の位置・姿勢を補正し
    て非干渉にして前記工具が前記作業対象物の狭隘部また
    は角部に対して作業するロボット機構の少なくとも動作
    経路を算出するロボット機構の動作経路算出工程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の手先部の動作経路に基づいてロボット機構の駆
    動部を駆動制御し、手先部に取付けられた力検出手段か
    ら検出される力信号を用いてコンプライアンス制御によ
    り前記工具が前記作業対象物の狭隘部または角部に対し
    て作業を施すロボット機構駆動制御工程とを備えたこと
    を特徴とするロボット機構制御方法。
  24. 【請求項24】3次元自由曲面形状を有する作業対象物
    の設計データとロボット機構の手先部に取付けられた工
    具が前記作業対象物に対して接触して作業する作業条件
    とを入力する入力手段を有し、該入力手段で入力された
    前記作業対象物の設計データに基づいて作業対象物の3
    次元モデルを作成して記憶手段に記憶させ、該記憶手段
    に記憶された作業対象物の3次元モデルに対して格子点
    列で分割した格子点列データを作成し、該作成された格
    子点列データと前記入力手段で入力された前記作業条件
    とに基づいてロボット機構の手先部の少なくとも動作経
    路を算出するロボット機構の動作経路算出手段と、 該ロボット機構の動作経路算出手段で算出されたロボッ
    ト機構の手先部の動作経路に基づいてロボット機構の駆
    動部を駆動制御し、手先部に取付けられた力検出手段か
    ら検出される力信号を用いてコンプライアンス制御によ
    り前記工具が前記作業対象物に対して作業を施すロボッ
    ト機構駆動制御手段とを備えたことを特徴とするロボッ
    ト機構制御装置。
  25. 【請求項25】前記ロボット機構の動作経路算出手段に
    おいて、前記入力手段で入力される前記作業条件とし
    て、前記工具が前記作業対象物の所望の点において接触
    する前記所望の点における接平面または法線に対する角
    度で示す接触角を含むことを特徴とする請求項24記載
    のロボット機構制御装置。
  26. 【請求項26】前記ロボット機構の動作経路算出手段に
    おいて、前記入力手段で入力される前記作業条件とし
    て、前記工具が前記作業対象物の所望の点において接触
    する前記所望の点における接平面または法線に対する角
    度で示す接触角と前記前記所望の点における法線方向の
    工具の押付力とを含むことを特徴とする請求項24記載
    のロボット機構制御装置。
  27. 【請求項27】前記ロボット機構の動作経路算出手段に
    おいて、前記入力手段で入力される前記作業条件とし
    て、前記工具が前記作業対象物の所望の点において接触
    する前記所望の点における接平面または法線に対する角
    度で示す接触角と前記所望の点における法線方向の工具
    の押付力と前記所望の点において作用する工具の押付力
    の前記接平面または法線に対する角度で示す方向とを含
    むことを特徴とする請求項24記載のロボット機構制御
    装置。
  28. 【請求項28】3次元自由曲面形状を有する作業対象物
    における狭隘部または角部の設計データを入力し、ロボ
    ット機構の手先部に取付けられた工具が前記作業対象物
    の狭隘部または角部に対して接触して作業する作業条件
    の内前記狭隘部または角部の所望の点において作用する
    工具の押付力の方向を前記所望の点における接平面に対
    して摩擦の条件を満足する範囲内に設定する入力手段を
    有し、該入力手段で入力された作業対象物における狭隘
    部または角部の設計データに基づいて該狭隘部または角
    部の3次元モデルを作成して記憶手段に記憶させ、該記
    憶手段に記憶された狭隘部または角部の3次元モデルに
    対して格子点列で分割した格子点列データを作成し、該
    作成された格子点列データと前記入力手段で設定された
    工具の押付力の方向とに基づいて、ロボット機構の手先
    部の位置・姿勢を補正して非干渉にして前記工具が前記
    作業対象物の狭隘部または角部に対して作業するロボッ
    ト機構の少なくとも動作経路を算出するロボット機構の
    動作経路算出手段と、 該ロボット機構の動作経路算出手段で算出されたロボッ
    ト機構の手先部の動作経路に基づいてロボット機構の駆
    動部を駆動制御し、手先部に取付けられた力検出手段か
    ら検出される力信号を用いてコンプライアンス制御によ
    り前記工具が前記作業対象物の狭隘部または角部に対し
    て作業を施すロボット機構駆動制御手段とを備えたこと
    を特徴とするロボット機構制御装置。
  29. 【請求項29】入力された3次元自由曲面形状の加工対
    象物の設計データに基づいて加工対象物の3次元モデル
    を作成し、該作成された加工対象物の3次元モデルに基
    づいて、ロボット機構の手先部に取付けられた研削工具
    若しくは研磨工具が前記加工対象物に対して研削加工若
    しくは研磨加工を施すロボット機構の少なくとも動作経
    路を算出するロボット機構の動作経路算出工程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御して、手先部に取付けた力検出手段から検出され
    る押付力と研削工具若しくは研磨工具を含めて手先部に
    対して設定された運動モデルとに基づいてロボット機構
    の駆動部をコンプライアンス制御して前記研削工具若し
    くは研磨工具により前記加工対象物に対して研削加工若
    しくは研磨加工するロボット機構駆動制御工程とを有す
    ることを特徴とするロボット機構制御方法。
  30. 【請求項30】入力された3次元自由曲面形状の加工対
    象物の設計データに基づいて加工対象物の3次元モデル
    を作成し、該作成された加工対象物の3次元モデルに基
    づいて、ロボット機構の手先部に取付けられた研削工具
    若しくは研磨工具が前記加工対象物に対して研削加工若
    しくは研磨加工を施すロボット機構の少なくとも動作経
    路を算出するロボット機構の動作経路算出工程と、 該ロボット機構の動作経路算出工程で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御して、手先部に取付けた力検出手段から検出され
    る押付力と研削工具若しくは研磨工具を含めて手先部に
    対して設定された運動モデルとに基づいてロボット機構
    の駆動部をコンプライアンス制御して前記研削工具若し
    くは研磨工具により前記加工対象物に対して研削加工若
    しくは研磨加工する際発生する温度を温度測定手段で測
    定し、該測定された温度に基づいて前記ロボット機構の
    駆動部に対するコンプライアンス制御の制御変数または
    前記加工対象物に対する研削工具若しくは研磨工具の加
    工速度を制御して研削工具若しくは研磨工具による加工
    対象物への焼き付きを防止するロボット機構駆動制御工
    程とを有することを特徴とするロボット機構制御方法。
  31. 【請求項31】研削部材若しくは研磨部材を回転駆動す
    るように構成した研削工具若しくは研磨工具を手先部に
    取付けたロボット機構の駆動部を、ロボット機構の動作
    経路に基づいて駆動制御して、前記研削部材若しくは研
    磨部材における加工対象物の被加工面との接触部の回転
    接線方向を前記研削工具若しくは研磨工具の前記動作経
    路に沿った送り方向に対して傾斜させた状態で前記加工
    対象物の被加工面に対して回転駆動される研削部材若し
    くは研磨部材を接触させてロボット機構の手先部に取付
    けた力検出手段から検出される押付力と前記研削工具若
    しくは研磨工具を含めて手先部に対して設定された運動
    モデルとに基づいてロボット機構の駆動部をコンプライ
    アンス制御して前記回転駆動される研削部材若しくは研
    磨部材により前記加工対象物の被加工面を研削加工若し
    くは研磨加工することを特徴とするロボット機構制御方
    法。
  32. 【請求項32】入力された3次元自由曲面形状の加工対
    象物の設計データに基づいて加工対象物の3次元モデル
    を作成して記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記憶され
    た加工対象物の3次元モデルに基づいて、ロボット機構
    の手先部に取付けられた研削工具若しくは研磨工具が前
    記加工対象物に対して研削加工若しくは研磨加工を施す
    ロボット機構の少なくとも動作経路を算出するロボット
    機構の動作経路算出手段と、 該ロボット機構の動作経路算出手段で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御して、手先部に取付けた力検出手段から検出され
    る押付力と研削工具若しくは研磨工具を含めて手先部に
    対して設定された運動モデルとに基づいてロボット機構
    の駆動部をコンプライアンス制御して前記研削工具若し
    くは研磨工具により前記加工対象物に対して研削加工若
    しくは研磨加工するロボット機構駆動制御手段とを備え
    たことを特徴とするロボット機構制御装置。
  33. 【請求項33】入力された3次元自由曲面形状の加工対
    象物の設計データに基づいて加工対象物の3次元モデル
    を作成して記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記憶され
    た加工対象物の3次元モデルに基づいて、ロボット機構
    の手先部に取付けられた研削工具若しくは研磨工具が前
    記加工対象物に対して研削加工若しくは研磨加工を施す
    ロボット機構の少なくとも動作経路を算出するロボット
    機構の動作経路算出手段と、 該ロボット機構の動作経路算出手段で算出されたロボッ
    ト機構の動作経路に基づいてロボット機構の駆動部を駆
    動制御して、手先部に取付けた力検出手段から検出され
    る押付力と研削工具若しくは研磨工具を含めて手先部に
    対して設定された運動モデルとに基づいてロボット機構
    の駆動部をコンプライアンス制御して前記研削工具若し
    くは研磨工具により前記加工対象物に対して研削加工若
    しくは研磨加工する際発生する温度を温度測定手段で測
    定し、該測定された温度に基づいて前記ロボット機構の
    駆動部に対するコンプライアンス制御の制御変数または
    前記加工対象物に対する研削工具若しくは研磨工具の加
    工速度を制御して研削工具若しくは研磨工具による加工
    対象物への焼き付きを防止するロボット機構駆動制御手
    段とを備えたことを特徴とするロボット機構制御装置。
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