JPH08161727A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH08161727A
JPH08161727A JP29820994A JP29820994A JPH08161727A JP H08161727 A JPH08161727 A JP H08161727A JP 29820994 A JP29820994 A JP 29820994A JP 29820994 A JP29820994 A JP 29820994A JP H08161727 A JPH08161727 A JP H08161727A
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JP
Japan
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layer
recording medium
magnetic recording
thin film
magnetic
Prior art date
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Pending
Application number
JP29820994A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Osamu Yoshida
修 吉田
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Katsumi Sasaki
克己 佐々木
Yuzo Matsuo
祐三 松尾
Shigemi Wakabayashi
繁美 若林
Akira Shiga
章 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ベースフィルム上に磁性層が蒸着やスパッタ
リングにより形成されてなる連続磁性体型磁気記録媒体
において、磁性層は少なくとも二層の、好ましくは少な
くとも三層の鉄−ニッケル金属薄膜からなる。鉄−ニッ
ケル金属薄膜中におけるニッケルの割合は最下層から上
層に行くに従って、下層よりも上層の方が大きい。好ま
しくは、ベースフィルムに隣接する最下層の薄膜層は実
質的に鉄からなる。これらの金属薄膜は蒸着又はスパッ
タリングによって成膜され、各膜の厚みは300〜1000
Å、磁性層全体の厚みは1000〜3000Å程度である。 【効果】 磁性層は最下層が鉄に富み、上層に行くにつ
れて層内のニッケルの割合が増大するため、出力特性と
耐食性のバランスの取れた磁気記録媒体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な磁気記録媒体に関
し、より詳しくは、耐食性に優れしかもS/N比の高
い、鉄系の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸着やスパッタリングにより形成される
連続磁性体型磁気記録媒体は、磁性体充填率が高いた
め、塗布型の磁気記録媒体等と比べて薄膜で飽和磁化が
大きく、高密度記録に適したものであり、種々の応用分
野において利用されている。こうした連続磁性体型磁気
記録媒体用の強磁性材料としては、鉄、コバルト、ニッ
ケル、或いはこれらの合金が用いられるのが一般的であ
る。このうち鉄は安価であり、しかも保磁力、飽和磁化
共に優れた有望な強磁性材料であるが、耐食性が悪いと
いう問題がある。そのため鉄を主成分としつつもニッケ
ル等との合金化により耐食性を高めるのが一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
ニッケルとの合金化を行うと、鉄単体の場合よりも飽和
磁束密度が低下する傾向があり、高出力、高S/N比の
磁気記録媒体を作製する観点からは、耐食性とのバラン
スを取りつつも、鉄の有する高い飽和磁束密度を生かし
た、磁気エネルギーの高い磁気記録媒体とするのが好ま
しい。そこで本発明の課題は、鉄を主体とした飽和磁束
密度の高い、しかも耐食性の問題の解決された磁気記録
媒体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ベース
フィルム上に磁性層が蒸着やスパッタリングにより形成
されてなる磁気記録媒体において、磁性層が少なくとも
二層の、好ましくは少なくとも三層の鉄−ニッケル金属
薄膜からなるものが提供される。鉄−ニッケル金属薄膜
中におけるニッケルの割合は0〜50%、特に好ましくは
5〜20%の範囲内にあり、この割合はベースフィルムか
らの距離が遠い薄膜ほど多くなる。ベースフィルムに隣
接する最下層の薄膜中のニッケルの割合が0%であれ
ば、この層は実質的に鉄からなることになる。換言すれ
ば、本発明による磁気記録媒体の磁性層を構成する複数
の金属薄膜は、上層になるほど層中のニッケル含有量が
多い。これらの金属薄膜は蒸着又はスパッタリングによ
って成膜され、各膜の厚みは300〜1000Å、磁性層全体
の厚みは1000〜3000Å程度である。
【0005】ベースフィルムは一般にポリエチレンテレ
フタレートからなる。しかし他にも、ポリエチレンナフ
タレートのようなポリエステル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン、セルローストリアセテー
ト、セルロースジアセテート等のセルロース誘導体、ポ
リカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、芳香族
ポリアミド等のプラスチックを使用することができる。
これらの支持体の厚さは3〜50μm 程度である。
【0006】本発明によれば、磁気記録媒体は最上層の
金属薄膜上にダイヤモンドライクカーボンからなる保護
層を有することができる。この保護層はECRなどを用
いて形成され、その厚みは30〜300Åと薄く、磁気記録
媒体全体の厚みを薄くするのに好適である。さらに、本
発明の磁気記録媒体にはバックコート層及び潤滑層を設
けることができる。これらの層の材料や厚み、形成方法
などは用途等に応じて適宜選択される。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の磁気記録媒体の磁性層、こ
こでは三層の金属薄膜からなる磁性層を蒸着により製造
するに適した製造装置の一例を概略的に示している。こ
れは図示しない真空源、例えば真空ポンプに接続された
真空チャンバ1と、真空チャンバ1内に配設された複数
の、ここでは3つの冷却キャンロール2−4と、これら
の冷却キャンロール2−4上でPETフィルムなどのベ
ースフィルム5を走行させるための巻き出しロール6及
び巻き取りロール7を含んでいる。それぞれの冷却キャ
ンロール2−4の下方には、金属の蒸発源であるルツボ
8−10が配置されている。チャンバ1内には、これらの
ルツボに対応して電子銃11−13が配置されており、ルツ
ボ8−10のそれぞれに向けて偏向された電子ビームを照
射し、ルツボ内の金属をそれぞれ蒸発させるようになっ
ている。各々のルツボと冷却キャンロールの間には、電
子ビームにより蒸発されてルツボから冷却キャンロール
へと向かう金属蒸気の入射範囲を斜め方向に限定するた
めの遮蔽板S1−3と、酸素ガスを供給するためのノズ
ルN1−3が配置されている。
【0008】実施例1 図1の装置を用い、ルツボ8には純鉄を、ルツボ9には
鉄95%−ニッケル5%の合金を、ルツボ10には鉄90%−
ニッケル10%の合金を入れた。真空チャンバ1内を10-6
Torrまで排気してから、電子銃11−13のそれぞれにより
25kWでルツボ8−10内のそれぞれの金属に電子ビームを
照射して融解蒸発させて蒸着雰囲気とした。厚さ7マイ
クロメートルのPETフィルムを冷却キャンロール2−
4上で5m/分の速度で走行させ、ノズルN1−3から
酸素ガスをそれぞれ48SCCM、40SCCM、35SCCMで導入し、
900ÅのFe層(Fe100%)、800ÅのFe−Ni層(95−5)
及び500ÅのFe−Ni層(90−10)を斜め蒸着により形成
した。次いで得られたものに別のチャンバ内でECRプ
ラズマCVD法により、マイクロ波パワー600Wでダイ
ヤモンドライクカーボン(DLC)層を50Åで成膜し
た。この保護層上にフッ素系潤滑剤(商品名FOMBLIN AM
2001)を20Åの厚みで付着させ、PETフィルムの裏面
にアルミニウムからなるバックコート層を0.5マイクロ
メートルの厚みで真空蒸着法により付着させ、8mm幅に
裁断し、カセットに装填して8ミリビデオカセットを作
製した。
【0009】実施例2 ルツボ9には鉄90%−ニッケル10%の合金を、ルツボ10
には鉄80%−ニッケル20%の合金を入れて、900ÅのFe
層(Fe100%)上に800ÅのFe−Ni層(90−10)及び500
ÅのFe−Ni層(80−20)を成膜した以外は実施例1と同
じ条件で8ミリビデオカセットを作製した。
【0010】比較例1 実施例1における三層からなる磁性層を900ÅのFe層(F
e100%)のみとし、他は同様に処理して8ミリビデオカ
セットを作製した。
【0011】比較例2 実施例1における三層の磁性層の成膜順序を逆にして、
ベースフィルム上に500ÅのFe−Ni層(90−10)、800Å
のFe−Ni層(95−5)、及び900ÅのFe層(Fe100%)の
順序で成膜した。その後同様に処理して8ミリビデオカ
セットを作製した。
【0012】比較例3 実施例1における三層からなる磁性層を2200ÅのFe−Ni
層(80−20)単層とし、他は同様に処理して8ミリビデ
オカセットを作製した。
【0013】実施例及び比較例で得られた8ミリビデオ
カセットを、市販のVTRデッキを改造した装置を用い
て、Y−S/N、C−S/N(AM,PM)を測定した。ま
た試料振動式磁束計(VSM)を用いて保磁力及び飽和
磁束密度を測定し、さらに60℃、相対湿度90%で1週間
放置した後の飽和磁束密度の劣化を測定した。結果を表
1に示す。表1において、出力は比較例3を基準とする
相対値である。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、耐食性に優
れ、しかも出力特性の良好な連続磁性体型磁気記録媒体
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の製造に用いられる装置
の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 真空チャンバ 2−4 冷却キャンロール 5 ベースフィルム 6 巻き出しロール 7 巻き取りロール 8−10 ルツボ 11−13 電子銃 S1−3 遮蔽板 N1−3 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 克己 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内 (72)発明者 松尾 祐三 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内 (72)発明者 若林 繁美 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内 (72)発明者 志賀 章 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルム上に磁性層が形成されて
    なる磁気記録媒体において、前記磁性層が少なくとも二
    層の鉄−ニッケル金属薄膜からなり、前記鉄−ニッケル
    金属薄膜中におけるニッケルの割合が、前記ベースフィ
    ルムからの距離が遠い薄膜ほど多いことを特徴とする磁
    気記録媒体。
  2. 【請求項2】 ベースフィルム上に磁性層が形成されて
    なる磁気記録媒体において、前記磁性層が少なくとも三
    層の鉄系金属薄膜からなり、前記ベースフィルムに隣接
    する最下層の薄膜が実質的に鉄からなり、該最下層上の
    少なくとも二層が鉄−ニッケルからなり、前記鉄−ニッ
    ケル金属薄膜中におけるニッケルの割合が、前記ベース
    フィルムからの距離が遠い薄膜ほど多いことを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 最上層の金属薄膜上にダイヤモンドライ
    クカーボンからなる保護層を有する、請求項1又は2の
    磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 さらにバックコート層及び潤滑層を有す
    る、請求項1から3の何れかの磁気記録媒体。
JP29820994A 1994-12-01 1994-12-01 磁気記録媒体 Pending JPH08161727A (ja)

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