JPH08161024A - 溶接用ロボット - Google Patents
溶接用ロボットInfo
- Publication number
- JPH08161024A JPH08161024A JP30105494A JP30105494A JPH08161024A JP H08161024 A JPH08161024 A JP H08161024A JP 30105494 A JP30105494 A JP 30105494A JP 30105494 A JP30105494 A JP 30105494A JP H08161024 A JPH08161024 A JP H08161024A
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- JP
- Japan
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- positional relationship
- coordinate system
- signal waveform
- robot
- welding
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 様々な開先形状のワークに対し自動的または
容易に対応でき、簡便で安全かつ効果的な教示工数低減
方法が実現できる溶接用ロボットを提供することを目的
とする。 【構成】 非接触センサ3によって計測された距離情報
および回転位相検出手段5から得られた位相情報は、信
号波形処理手段6に入力され、特徴点毎の距離情報およ
び位相情報に処理され、位置関係算出手段7と位置関係
算出法選択手段11に入力される。位置関係算出法選択
手段11は信号波形処理手段6の情報と予め開先設定記
憶手段12に設定記憶された開先情報をもとに適する位
置関係算出手段7を選択する。選択された位置関係算出
手段7は、トーチ座標系とワーク座標系の位置関係を算
出し、位置関係切り替え手段13で切り替えられた位置
関係となるように制御手段10によりロボットアーム1
を動作させる。
容易に対応でき、簡便で安全かつ効果的な教示工数低減
方法が実現できる溶接用ロボットを提供することを目的
とする。 【構成】 非接触センサ3によって計測された距離情報
および回転位相検出手段5から得られた位相情報は、信
号波形処理手段6に入力され、特徴点毎の距離情報およ
び位相情報に処理され、位置関係算出手段7と位置関係
算出法選択手段11に入力される。位置関係算出法選択
手段11は信号波形処理手段6の情報と予め開先設定記
憶手段12に設定記憶された開先情報をもとに適する位
置関係算出手段7を選択する。選択された位置関係算出
手段7は、トーチ座標系とワーク座標系の位置関係を算
出し、位置関係切り替え手段13で切り替えられた位置
関係となるように制御手段10によりロボットアーム1
を動作させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ティーチングプレイバ
ック型溶接用ロボットに関するものである。
ック型溶接用ロボットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アーク溶接ロボットによる溶接工程の自
動化は、生産性の向上や溶接品質の均一化を実現する有
効な手段として自動車産業に代表される大量生産現場を
中心に拡大の一途をたどってきた。また、近年の消費者
ニーズの多様化にともなう多品種少量生産形態に対して
も、ロボットによるフレキシブルな生産システムは極め
て有効な手段として大きな期待を集めている。
動化は、生産性の向上や溶接品質の均一化を実現する有
効な手段として自動車産業に代表される大量生産現場を
中心に拡大の一途をたどってきた。また、近年の消費者
ニーズの多様化にともなう多品種少量生産形態に対して
も、ロボットによるフレキシブルな生産システムは極め
て有効な手段として大きな期待を集めている。
【0003】しかしながら、現在稼働している溶接用ロ
ボットのほとんどは、いわゆるティーチングプレイバッ
ク型ロボットであり、多品種少量生産に対応するために
は一台のロボットに対して多くの生産品種に対応する動
作プログラムを教示する必要がある一方、熟練したロボ
ットオペレータが不足している現状から、教示作業や自
動化または簡易化といった効果的な教示工数の低減策が
望まれている。
ボットのほとんどは、いわゆるティーチングプレイバッ
ク型ロボットであり、多品種少量生産に対応するために
は一台のロボットに対して多くの生産品種に対応する動
作プログラムを教示する必要がある一方、熟練したロボ
ットオペレータが不足している現状から、教示作業や自
動化または簡易化といった効果的な教示工数の低減策が
望まれている。
【0004】その教示工数の効果的な低減方法として提
案されている技術の一つに、非接触距離センサをロボッ
トアーム先端で回転走査させ、所望の位置関係となるよ
うロボットが自律的に動作することを特徴とした技術
(公開番号WO94/00269)がある。この技術
は、非接触距離センサを回転走査機構で回転させ、対象
ワークとの距離情報と回転走査機構に取り付けられた回
転位相検出手段が検出する回転位相情報より得られる信
号波形の特徴点を信号波形処理手段で抽出し、この抽出
された特徴点毎の距離情報と回転位相情報から位置関係
算出手段により、ロボットアーム先端に固定された座標
系と対象ワークに設定された座標系との位置関係を算出
し、この算出した位置関係が予め設定記憶された位置関
係と一致するようにロボットアームを動作させるすなわ
ち対象ワークに対する所望の溶接トーチの狙い位置や姿
勢で自動的にロボットアームを動作させるものである。
案されている技術の一つに、非接触距離センサをロボッ
トアーム先端で回転走査させ、所望の位置関係となるよ
うロボットが自律的に動作することを特徴とした技術
(公開番号WO94/00269)がある。この技術
は、非接触距離センサを回転走査機構で回転させ、対象
ワークとの距離情報と回転走査機構に取り付けられた回
転位相検出手段が検出する回転位相情報より得られる信
号波形の特徴点を信号波形処理手段で抽出し、この抽出
された特徴点毎の距離情報と回転位相情報から位置関係
算出手段により、ロボットアーム先端に固定された座標
系と対象ワークに設定された座標系との位置関係を算出
し、この算出した位置関係が予め設定記憶された位置関
係と一致するようにロボットアームを動作させるすなわ
ち対象ワークに対する所望の溶接トーチの狙い位置や姿
勢で自動的にロボットアームを動作させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし一般に、溶接対
象ワークの開先形状としては、T字継手開先、薄板重ね
継手開先、角継手開先等といった様々な開先が存在し、
それぞれの開先形状により位置関係算出手段が異なると
いう問題点を有していた。また薄板重ね継手開先におい
て、下板ワークのみを回転走査した信号波形と上板ワー
クのみを回転走査した信号波形は同じ形状をしているた
め、上板と下板を区別することが困難であるという問題
点を有していた。
象ワークの開先形状としては、T字継手開先、薄板重ね
継手開先、角継手開先等といった様々な開先が存在し、
それぞれの開先形状により位置関係算出手段が異なると
いう問題点を有していた。また薄板重ね継手開先におい
て、下板ワークのみを回転走査した信号波形と上板ワー
クのみを回転走査した信号波形は同じ形状をしているた
め、上板と下板を区別することが困難であるという問題
点を有していた。
【0006】本発明は、上記課題を解決するもので、様
々な開先形状のワークに対しても自動的または容易に対
応し、簡便で安全かつ効果的な教示工数低減方法が実現
できる溶接用ロボットを提供することを目的としてい
る。
々な開先形状のワークに対しても自動的または容易に対
応し、簡便で安全かつ効果的な教示工数低減方法が実現
できる溶接用ロボットを提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の溶接用ロボットは、ロボットアーム先端に
取り付けられた溶接トーチの先端の作用点を座標原点と
し、前記溶接トーチの中心軸を座標軸とする第1の座標
系を有し、前記ロボットアームが対象ワーク上の溶接線
近傍に位置決めされた状態で、前記第1の座標系の座標
軸を延長し、前記対象ワークと交差した点から溶接線に
下ろした垂線と溶接線の交点を座標原点とする第2の座
標系を有し、前記対象ワークに対する距離を測定し距離
情報を出力する非接触距離センサと、回転中心軸が前記
第1の座標系に固定されて設けられ前記非接触距離セン
サを回転走査させる前記ロボットアーム先端に固定され
た回転走査機構と、前記回転走査機構の回転位相を検出
し回転位相情報を出力する回転位相検出手段と、前記距
離情報と前記位相情報とから得られる信号波形の特徴点
を抽出し特徴点毎の距離情報および位相情報を出力する
信号波形処理手段と、前記対象ワークの開先形状を設定
記憶する開先設定記憶手段と、前記第1の座標系と前記
第2の座標系の位置関係を算出する位置関係算出手段
と、前記信号波形処理手段の出力する情報と前記開先設
定記憶手段に設定記憶された情報より複数配した前記位
置関係算出手段を切り替える位置関係算出法選択手段
と、前記第1の座標系と前記第2の座標系の基準となる
位置関係を予め設定記憶する位置関係設定記憶手段と、
複数配した前記位置関係設定記憶手段を切り替える位置
関係切り替え手段と、前記位置関係算出手段によって算
出された前記第1の座標系と前記第2の座標系の位置関
係と前記位置関係設定記憶手段によって予め設定記憶さ
れた所望の位置関係と一致するように前記ロボットアー
ムを動作させる制御手段を備えた構成を有している。
に、本発明の溶接用ロボットは、ロボットアーム先端に
取り付けられた溶接トーチの先端の作用点を座標原点と
し、前記溶接トーチの中心軸を座標軸とする第1の座標
系を有し、前記ロボットアームが対象ワーク上の溶接線
近傍に位置決めされた状態で、前記第1の座標系の座標
軸を延長し、前記対象ワークと交差した点から溶接線に
下ろした垂線と溶接線の交点を座標原点とする第2の座
標系を有し、前記対象ワークに対する距離を測定し距離
情報を出力する非接触距離センサと、回転中心軸が前記
第1の座標系に固定されて設けられ前記非接触距離セン
サを回転走査させる前記ロボットアーム先端に固定され
た回転走査機構と、前記回転走査機構の回転位相を検出
し回転位相情報を出力する回転位相検出手段と、前記距
離情報と前記位相情報とから得られる信号波形の特徴点
を抽出し特徴点毎の距離情報および位相情報を出力する
信号波形処理手段と、前記対象ワークの開先形状を設定
記憶する開先設定記憶手段と、前記第1の座標系と前記
第2の座標系の位置関係を算出する位置関係算出手段
と、前記信号波形処理手段の出力する情報と前記開先設
定記憶手段に設定記憶された情報より複数配した前記位
置関係算出手段を切り替える位置関係算出法選択手段
と、前記第1の座標系と前記第2の座標系の基準となる
位置関係を予め設定記憶する位置関係設定記憶手段と、
複数配した前記位置関係設定記憶手段を切り替える位置
関係切り替え手段と、前記位置関係算出手段によって算
出された前記第1の座標系と前記第2の座標系の位置関
係と前記位置関係設定記憶手段によって予め設定記憶さ
れた所望の位置関係と一致するように前記ロボットアー
ムを動作させる制御手段を備えた構成を有している。
【0008】
【作用】この構成により、非接触距離センサを回転走査
機構で回転させ、信号波形処理手段より出力される特徴
点の距離情報と位相情報および開先設定記憶手段に設定
記憶された開先情報に基づき位置関係算出法選択手段に
より選択された位置関係算出手段を用いてロボットアー
ムと対象ワークの位置関係を算出し、この位置関係が位
置関係切り替え手段により選択された位置関係設定記憶
手段に設定記憶された所望の位置関係と一致するように
ロボット制御手段がロボットアームを動作させることが
できるので、様々な開先形の溶接対象ワークに対しても
予め設定記憶して置いた所望の位置関係すなわち所望の
溶接トーチの狙い位置や姿勢で自動的にロボットアーム
を動作させることができる。
機構で回転させ、信号波形処理手段より出力される特徴
点の距離情報と位相情報および開先設定記憶手段に設定
記憶された開先情報に基づき位置関係算出法選択手段に
より選択された位置関係算出手段を用いてロボットアー
ムと対象ワークの位置関係を算出し、この位置関係が位
置関係切り替え手段により選択された位置関係設定記憶
手段に設定記憶された所望の位置関係と一致するように
ロボット制御手段がロボットアームを動作させることが
できるので、様々な開先形の溶接対象ワークに対しても
予め設定記憶して置いた所望の位置関係すなわち所望の
溶接トーチの狙い位置や姿勢で自動的にロボットアーム
を動作させることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。
しながら説明する。
【0010】図1において、1は垂直多関節型のロボッ
トアームで、そのアームの最先端に溶接トーチ(以下、
トーチと呼ぶ)2が取り付けられている。3はトーチ2
の中心軸から偏心してトーチ2の先端に回転自在に取り
付けられた非接触距離センサ(以下、センサと呼ぶ)
で、回転駆動源としてモータ(図示せず)を用いた回転
走査機構4によりトーチ2の中心軸を回転中心軸として
所定の回転径で回転走査する。モータの制御用のエンコ
ーダはロボットアーム1の所定の1方向を基準位置とし
てセンサ3の回転位相を検出する回転位相検出手段5と
して機能する。6はセンサ3の出力信号と回転位相検出
手段5の出力信号から位相−距離の信号波形を得て、そ
の特徴点を抽出する信号波形処理手段で、この特徴点毎
の情報を位置関係算出手段7に出力する。なお信号波形
処理手段6を備えていない場合についても後述する。位
置関係算出手段は、第1の座標系(以下、トーチ座標系
と呼ぶ)と第2の座標系(以下、ワーク座標系と呼ぶ)
の位置関係を算出する。
トアームで、そのアームの最先端に溶接トーチ(以下、
トーチと呼ぶ)2が取り付けられている。3はトーチ2
の中心軸から偏心してトーチ2の先端に回転自在に取り
付けられた非接触距離センサ(以下、センサと呼ぶ)
で、回転駆動源としてモータ(図示せず)を用いた回転
走査機構4によりトーチ2の中心軸を回転中心軸として
所定の回転径で回転走査する。モータの制御用のエンコ
ーダはロボットアーム1の所定の1方向を基準位置とし
てセンサ3の回転位相を検出する回転位相検出手段5と
して機能する。6はセンサ3の出力信号と回転位相検出
手段5の出力信号から位相−距離の信号波形を得て、そ
の特徴点を抽出する信号波形処理手段で、この特徴点毎
の情報を位置関係算出手段7に出力する。なお信号波形
処理手段6を備えていない場合についても後述する。位
置関係算出手段は、第1の座標系(以下、トーチ座標系
と呼ぶ)と第2の座標系(以下、ワーク座標系と呼ぶ)
の位置関係を算出する。
【0011】8は対象ワーク(以下、ワークと呼ぶ)9
に対するトーチ2の所望の狙い位置や姿勢をトーチ座標
系とワーク座標系の位置関係として予め設定記憶させて
おく位置関係設定記憶手段で、ロボットアーム1は、こ
の設定記憶された位置関係と位置関係算出手段7により
算出された位置関係が一致するようにロボット制御手段
10によりロボットアーム1を動作させる。
に対するトーチ2の所望の狙い位置や姿勢をトーチ座標
系とワーク座標系の位置関係として予め設定記憶させて
おく位置関係設定記憶手段で、ロボットアーム1は、こ
の設定記憶された位置関係と位置関係算出手段7により
算出された位置関係が一致するようにロボット制御手段
10によりロボットアーム1を動作させる。
【0012】以上のように構成された溶接用ロボットに
ついて、以下その動作を説明する。はじめに、トーチ2
とワーク9の位置関係の基準となるトーチ座標系とワー
ク座標系について図2及び図3を用いて説明する。
ついて、以下その動作を説明する。はじめに、トーチ2
とワーク9の位置関係の基準となるトーチ座標系とワー
ク座標系について図2及び図3を用いて説明する。
【0013】図2に、ロボットアーム1に取り付けられ
たトーチ2に設定したトーチ座標系を示す。トーチ座標
系はトーチ2の先端の作用点をトーチ座標系の座標原点
Otとし、トーチ2の中心軸をXt軸とする。Xt軸の
正の方向は図2に矢印で示した(以下説明する各座標軸
の正の方向は図中に矢印で示す)。このXt軸とロボッ
トアーム1の最先端手首軸の回転中心軸TWとを含む平
面上でXt軸と直交する方向をZt軸とする。そしてX
t軸、Zt軸に直交し、かつ右手系の座標系をなす残り
の軸をYt軸とする。
たトーチ2に設定したトーチ座標系を示す。トーチ座標
系はトーチ2の先端の作用点をトーチ座標系の座標原点
Otとし、トーチ2の中心軸をXt軸とする。Xt軸の
正の方向は図2に矢印で示した(以下説明する各座標軸
の正の方向は図中に矢印で示す)。このXt軸とロボッ
トアーム1の最先端手首軸の回転中心軸TWとを含む平
面上でXt軸と直交する方向をZt軸とする。そしてX
t軸、Zt軸に直交し、かつ右手系の座標系をなす残り
の軸をYt軸とする。
【0014】次に、図3にワーク9上に設定したワーク
座標系を示す。ロボットアーム1がワーク9上の溶接線
近傍に位置決めされた状態で、前記トーチ座標系のXt
軸を延長しワーク9と交差した点をQとし、点Qから溶
接線に下ろした垂線と溶接線の交点をワーク座標系の座
標原点Owとする。この座標原点Owから溶接線の方向
をYw軸とし、ワーク9の開先角度を2等分する方向を
Xw軸とする。またXw軸、Yw軸に直交し、かつ右手
系の座標系をなす残りの軸をZw軸とする。
座標系を示す。ロボットアーム1がワーク9上の溶接線
近傍に位置決めされた状態で、前記トーチ座標系のXt
軸を延長しワーク9と交差した点をQとし、点Qから溶
接線に下ろした垂線と溶接線の交点をワーク座標系の座
標原点Owとする。この座標原点Owから溶接線の方向
をYw軸とし、ワーク9の開先角度を2等分する方向を
Xw軸とする。またXw軸、Yw軸に直交し、かつ右手
系の座標系をなす残りの軸をZw軸とする。
【0015】なおトーチ座標系、ワーク座標系とも右手
系の座標系であり、各軸の正の方向については、右手系
の座標系を成していれば、図2、図3に示す方向に固定
する必要はないことは言うまでもない。
系の座標系であり、各軸の正の方向については、右手系
の座標系を成していれば、図2、図3に示す方向に固定
する必要はないことは言うまでもない。
【0016】図4は本発明の一実施例のデータの流れを
示したブロック図である。センサ3によって測定された
距離情報および回転位相検出手段5から得られた位相情
報は、信号波形処理手段6に入力され、特徴点毎の距離
情報および位相情報に処理され、位置関係算出手段7と
位置関係算出法選択手段11に入力される。位置関係算
出法選択手段11は信号波形処理手段6の情報と予め開
先設定記憶手段12に設定記憶された開先情報をもとに
適する位置関係算出手段7を選択する。選択された位置
関係算出手段7は、トーチ座標系とワーク座標系の位置
関係を算出する。
示したブロック図である。センサ3によって測定された
距離情報および回転位相検出手段5から得られた位相情
報は、信号波形処理手段6に入力され、特徴点毎の距離
情報および位相情報に処理され、位置関係算出手段7と
位置関係算出法選択手段11に入力される。位置関係算
出法選択手段11は信号波形処理手段6の情報と予め開
先設定記憶手段12に設定記憶された開先情報をもとに
適する位置関係算出手段7を選択する。選択された位置
関係算出手段7は、トーチ座標系とワーク座標系の位置
関係を算出する。
【0017】信号波形処理手段6と位置関係算出手段7
と位置関係算出法選択手段11の動作は後述する。
と位置関係算出法選択手段11の動作は後述する。
【0018】位置関係算出手段7で算出された位置関係
は、信号波形処理手段6の情報を基に位置関係切り替え
手段13により選択された位置関係設定記憶手段8に設
定記憶されている基準位置関係とともに制御手段10に
入力され、算出された位置関係が基準位置関係と一致す
るようにロボットアーム1を動作させる。
は、信号波形処理手段6の情報を基に位置関係切り替え
手段13により選択された位置関係設定記憶手段8に設
定記憶されている基準位置関係とともに制御手段10に
入力され、算出された位置関係が基準位置関係と一致す
るようにロボットアーム1を動作させる。
【0019】次に位置関係算出手段7によるトーチ座標
系とワーク座標系の位置関係の具体的な算出法について
図面を参照しながら説明する。
系とワーク座標系の位置関係の具体的な算出法について
図面を参照しながら説明する。
【0020】まず、図5にワーク9がT字継手開先形状
でトーチ座標系とワーク座標系が一致した場合の模式図
を示す。図5においてセンサ3が回転走査機構4(図示
せず)によりXt軸を回転中心として半時計回りに回転
しながらワーク9までのXt軸方向の距離(図中の矢印
の長さ)を連続的に測定していく。その間、回転位相検
出手段5によってセンサ3の回転位相が同時に検出さ
れ、図6に示すような信号波形が得られる。図6の縦軸
はセンサ3で測定したワーク9までの距離であり、横軸
は回転位相検出手段5より得られたセンサ3の回転位相
である。この信号波形は、トーチ座標系とワーク座標系
の位置関係に応じて変化するので、この信号波形の変化
を検出することによりトーチ座標系とワーク座標系の位
置関係を知ることができる。
でトーチ座標系とワーク座標系が一致した場合の模式図
を示す。図5においてセンサ3が回転走査機構4(図示
せず)によりXt軸を回転中心として半時計回りに回転
しながらワーク9までのXt軸方向の距離(図中の矢印
の長さ)を連続的に測定していく。その間、回転位相検
出手段5によってセンサ3の回転位相が同時に検出さ
れ、図6に示すような信号波形が得られる。図6の縦軸
はセンサ3で測定したワーク9までの距離であり、横軸
は回転位相検出手段5より得られたセンサ3の回転位相
である。この信号波形は、トーチ座標系とワーク座標系
の位置関係に応じて変化するので、この信号波形の変化
を検出することによりトーチ座標系とワーク座標系の位
置関係を知ることができる。
【0021】図5からも明らかなように、この特徴点の
うち極小点はワーク9の左右の面とXt−Zt平面が交
差する位置にありこの左右の特徴点をL,Rとする。残
りの特徴点である極大点はワーク9の溶接線上の前後に
ありこの特徴点をF,Bとする。
うち極小点はワーク9の左右の面とXt−Zt平面が交
差する位置にありこの左右の特徴点をL,Rとする。残
りの特徴点である極大点はワーク9の溶接線上の前後に
ありこの特徴点をF,Bとする。
【0022】図6より、トーチ座標系とワーク座標系が
一致している場合には、LとRの距離測定値およびFと
Bの距離測定値はそれぞれ等しく、それら四つの特徴点
の位相は、一回転を四等分している。また、回転位相の
基準位置はYt軸の正の方向としたので、点Fの回転位
相は回転位相の基準位置と一致している。
一致している場合には、LとRの距離測定値およびFと
Bの距離測定値はそれぞれ等しく、それら四つの特徴点
の位相は、一回転を四等分している。また、回転位相の
基準位置はYt軸の正の方向としたので、点Fの回転位
相は回転位相の基準位置と一致している。
【0023】次に図7は図5の状態からトーチ座標系と
ワーク座標系がXt方向の距離Xだけずれた場合を示
す。この時得られる信号波形を図8に示した。この時の
各特徴点をL1,R1,F1,B1とする。また図8の
中の破線は図6に示したトーチ座標系とワーク座標系が
一致している場合の信号波形である。
ワーク座標系がXt方向の距離Xだけずれた場合を示
す。この時得られる信号波形を図8に示した。この時の
各特徴点をL1,R1,F1,B1とする。また図8の
中の破線は図6に示したトーチ座標系とワーク座標系が
一致している場合の信号波形である。
【0024】図8より容易に理解されるように、トーチ
座標系とワーク座標系がXt方向にずれた場合、波形全
体が上下に移動するので、信号波形の極大点であるF1
とB1の平均値とトーチ座標系とワーク座標系が一致し
ている場合のFとBの平均値とを比較することによりト
ーチ座標系とワーク座標系のXt方向の位置関係を算出
することができる。
座標系とワーク座標系がXt方向にずれた場合、波形全
体が上下に移動するので、信号波形の極大点であるF1
とB1の平均値とトーチ座標系とワーク座標系が一致し
ている場合のFとBの平均値とを比較することによりト
ーチ座標系とワーク座標系のXt方向の位置関係を算出
することができる。
【0025】また、信号波形処理手段6を備えていない
場合、一回転内の測定された距離情報の総和または平均
値を比較することによりトーチ座標系とワーク座標系の
Xt方向の位置関係を算出することができる。
場合、一回転内の測定された距離情報の総和または平均
値を比較することによりトーチ座標系とワーク座標系の
Xt方向の位置関係を算出することができる。
【0026】図9は図5の状態からトーチ座標系とワー
ク座標系がXt軸回りに角度αだけずれた場合の信号波
形を実線で示す。この時の各特徴点をL2,R2,F
2,B2とする。また図9中の破線は図6に示したトー
チ座標系とワーク座標系が一致している場合の信号波形
である。RとLを結ぶ線とFとBを結ぶ線は回転走査軌
道面上では常に直交する関係にあり、このことはワーク
の形状や座標系の定義および回転走査軌道に対する幾何
学的考察からも理解できる。よって、ずれ量αはR2の
基準位置からの回転位相とB2の基準位置からの回転位
相の平均値が示す方向として、あるいはF2の基準位置
からの回転位相とB2の基準位置からの回転位相の平均
値が示す方向(ずれ方向と直交する方向が算出される)
と直交する方向として算出することができ、Xt軸回り
の位置関係を容易に算出することができる。
ク座標系がXt軸回りに角度αだけずれた場合の信号波
形を実線で示す。この時の各特徴点をL2,R2,F
2,B2とする。また図9中の破線は図6に示したトー
チ座標系とワーク座標系が一致している場合の信号波形
である。RとLを結ぶ線とFとBを結ぶ線は回転走査軌
道面上では常に直交する関係にあり、このことはワーク
の形状や座標系の定義および回転走査軌道に対する幾何
学的考察からも理解できる。よって、ずれ量αはR2の
基準位置からの回転位相とB2の基準位置からの回転位
相の平均値が示す方向として、あるいはF2の基準位置
からの回転位相とB2の基準位置からの回転位相の平均
値が示す方向(ずれ方向と直交する方向が算出される)
と直交する方向として算出することができ、Xt軸回り
の位置関係を容易に算出することができる。
【0027】また、信号波形処理手段6を備えていない
場合、一回転内の測定された距離情報の変化傾向値(微
分値)が符号変化する点の位相情報を求め、上記の算出
法を用いることによりずれ量αを算出することができ
る。
場合、一回転内の測定された距離情報の変化傾向値(微
分値)が符号変化する点の位相情報を求め、上記の算出
法を用いることによりずれ量αを算出することができ
る。
【0028】図10は図5の状態からトーチ座標系とワ
ーク座標系がZt方向に距離Zだけずれた場合を示す。
この時得られる信号波形を図11に示す。この時の各特
徴点をそれぞれL3,R3,F3,B3とし、図11中
の破線は図6に示したトーチ座標系とワーク座標系が一
致している場合の信号波形である。図11から容易に理
解されるように、トーチ座標系とワーク座標系がZt方
向にずれた場合、ワーク9の左右面での特徴点L3,R
3の値に差を生じるとともに、右面上を回転走査してい
る回転位相区間すなわちF3からB3の位相差Rh3
と、左面上を回転走査している回転位相区間すなわちB
3からF3の位相差Lh3との間にも差を生じ、これら
の差よりずれた距離Zを算出することができ、トーチ座
標系とワーク座標系のZt方向の位置関係を算出するこ
とができる。
ーク座標系がZt方向に距離Zだけずれた場合を示す。
この時得られる信号波形を図11に示す。この時の各特
徴点をそれぞれL3,R3,F3,B3とし、図11中
の破線は図6に示したトーチ座標系とワーク座標系が一
致している場合の信号波形である。図11から容易に理
解されるように、トーチ座標系とワーク座標系がZt方
向にずれた場合、ワーク9の左右面での特徴点L3,R
3の値に差を生じるとともに、右面上を回転走査してい
る回転位相区間すなわちF3からB3の位相差Rh3
と、左面上を回転走査している回転位相区間すなわちB
3からF3の位相差Lh3との間にも差を生じ、これら
の差よりずれた距離Zを算出することができ、トーチ座
標系とワーク座標系のZt方向の位置関係を算出するこ
とができる。
【0029】また、信号波形処理手段6を備えていない
場合、ずれ量αを算出し、回転位相αから範囲θ(0°
<θ<180°)で左右に測定された距離情報の総和、
または平均値を比較することによりトーチ座標系とワー
ク座標系のZt方向の位置関係を算出することができ
る。
場合、ずれ量αを算出し、回転位相αから範囲θ(0°
<θ<180°)で左右に測定された距離情報の総和、
または平均値を比較することによりトーチ座標系とワー
ク座標系のZt方向の位置関係を算出することができ
る。
【0030】図12は図5の状態からトーチ座標系とワ
ーク座標系がZt軸回りに角度γだけずれた場合を示
す。この時得られる信号波形を図13に示す。この時の
各特徴点をそれぞれL4,R4,F4,B4とする。ま
た図13中の破線は図6に示したトーチ座標系とワーク
座標系が一致している場合の信号波形である。
ーク座標系がZt軸回りに角度γだけずれた場合を示
す。この時得られる信号波形を図13に示す。この時の
各特徴点をそれぞれL4,R4,F4,B4とする。ま
た図13中の破線は図6に示したトーチ座標系とワーク
座標系が一致している場合の信号波形である。
【0031】図13より容易に理解されるように、トー
チ座標系とワーク座標系がZt軸回りにずれた場合、信
号波形の特徴点F4とB4に差を生じる。回転走査径は
既知であるので、F4とB4の差と回転走査径からトー
チ座標系とワーク座標系のZt軸回りの位置関係を算出
することができる。
チ座標系とワーク座標系がZt軸回りにずれた場合、信
号波形の特徴点F4とB4に差を生じる。回転走査径は
既知であるので、F4とB4の差と回転走査径からトー
チ座標系とワーク座標系のZt軸回りの位置関係を算出
することができる。
【0032】また、信号波形処理手段6を備えていない
場合、ずれ量αを算出し、回転位相αとその逆位相を中
心とした範囲θ(0°<θ<90°)で左右に測定され
た距離情報の総和、または平均値と既知の回転走査径か
らトーチ座標系とワーク座標系のZt方向の位置関係を
算出することができる。
場合、ずれ量αを算出し、回転位相αとその逆位相を中
心とした範囲θ(0°<θ<90°)で左右に測定され
た距離情報の総和、または平均値と既知の回転走査径か
らトーチ座標系とワーク座標系のZt方向の位置関係を
算出することができる。
【0033】図14は図5の状態からトーチ座標系とワ
ーク座標系がYt軸回りに角度βだけずれた場合を示
す。この時得られる信号波形を図15に示した。この時
の各特徴点をそれぞれL5,R5,F5,B5とする。
また図15中の破線は図6に示したトーチ座標系とワー
ク座標系が一致している場合の信号波形である。
ーク座標系がYt軸回りに角度βだけずれた場合を示
す。この時得られる信号波形を図15に示した。この時
の各特徴点をそれぞれL5,R5,F5,B5とする。
また図15中の破線は図6に示したトーチ座標系とワー
ク座標系が一致している場合の信号波形である。
【0034】図15から明らかなように、トーチ座標系
とワーク座標系がYt軸回りに角度βだけずれた場合、
トーチ座標系とワーク座標系がZt方向の距離Zだけず
れた場合と同様な信号波形の変化を見せる。位相情報か
ら見てみるとZt方向にずれていない場合、F5とB5
との回転位相差は180°となるがZt方向にずれてい
る場合その位相差は180°と異なるので、L5とR5
の距離の差とF5とB5の回転位相差の値を用いること
によりZt軸回りのずれ角βを算出することができる。
とワーク座標系がYt軸回りに角度βだけずれた場合、
トーチ座標系とワーク座標系がZt方向の距離Zだけず
れた場合と同様な信号波形の変化を見せる。位相情報か
ら見てみるとZt方向にずれていない場合、F5とB5
との回転位相差は180°となるがZt方向にずれてい
る場合その位相差は180°と異なるので、L5とR5
の距離の差とF5とB5の回転位相差の値を用いること
によりZt軸回りのずれ角βを算出することができる。
【0035】また、信号波形処理手段6を備えていない
場合、一回転内の測定された距離情報の変化傾向値(微
分値)が符号変化する点の位相情報を求め、前記の回転
位相差を算出し、ずれ量αを算出し、回転位相αから範
囲θ(0°<θ<180°)で左右に測定された距離情
報の総和、または平均値を算出し、それぞれの値よりZ
t軸回りのずれ角βを算出することができる。
場合、一回転内の測定された距離情報の変化傾向値(微
分値)が符号変化する点の位相情報を求め、前記の回転
位相差を算出し、ずれ量αを算出し、回転位相αから範
囲θ(0°<θ<180°)で左右に測定された距離情
報の総和、または平均値を算出し、それぞれの値よりZ
t軸回りのずれ角βを算出することができる。
【0036】次に、位置関係算出法選択手段11と位置
関係切り替え手段13の動作について述べる。
関係切り替え手段13の動作について述べる。
【0037】図16はトーチ座標系とワーク座標系がZ
t方向に距離Zo(Zo>回転走査半径)だけずれた場
合を示す。この時得られる信号波形を図17に示す。こ
の時の各特徴点をそれぞれL6,R6とする。また図1
7中の破線は図6に示したトーチ座標系とワーク座標系
が一致している場合の信号波形である。図17から容易
に理解されるように、信号波形および特徴点の数が破線
の信号の場合と全く異なっている。この場合、Zt方向
に移動し続けることにより図10と同様な状態までロボ
ットアームを導くことができることは容易に理解できる
が、従来の位置関係設定記憶手段8に設定記憶された位
置関係を用いることができず、従来の位置関係算出手段
7の算出法を用いることができない。ここでワーク9の
開先情報の内容はT字継手であるが特徴点の数が二つと
異なっている。この場合Xt方向のずれはR5の距離情
報の値を用いて仮の位置関係を算出する。Zt方向につ
いては回転走査径の半径のずれを仮定し、その仮定に基
づき設定記憶された位置関係設定記憶手段8を位置関係
切り替え手段13は選択する。Xt軸回りのずれ角αに
ついては、R5とL5の回転位相値の平均値より算出す
ることができる。このように信号波形の形状または特徴
点の数より位置関係切り替え手段13は、位置関係設定
記憶手段8の所望の位置関係を切り替え、また位置関係
算出法選択手段11により適した位置関係算出手段7を
選択することによりZt方向にZoだけずれた場合でも
T字継手開先における位置関係算出手段7で位置関係を
算出できる位置までロボットアームを動作させることが
できる。
t方向に距離Zo(Zo>回転走査半径)だけずれた場
合を示す。この時得られる信号波形を図17に示す。こ
の時の各特徴点をそれぞれL6,R6とする。また図1
7中の破線は図6に示したトーチ座標系とワーク座標系
が一致している場合の信号波形である。図17から容易
に理解されるように、信号波形および特徴点の数が破線
の信号の場合と全く異なっている。この場合、Zt方向
に移動し続けることにより図10と同様な状態までロボ
ットアームを導くことができることは容易に理解できる
が、従来の位置関係設定記憶手段8に設定記憶された位
置関係を用いることができず、従来の位置関係算出手段
7の算出法を用いることができない。ここでワーク9の
開先情報の内容はT字継手であるが特徴点の数が二つと
異なっている。この場合Xt方向のずれはR5の距離情
報の値を用いて仮の位置関係を算出する。Zt方向につ
いては回転走査径の半径のずれを仮定し、その仮定に基
づき設定記憶された位置関係設定記憶手段8を位置関係
切り替え手段13は選択する。Xt軸回りのずれ角αに
ついては、R5とL5の回転位相値の平均値より算出す
ることができる。このように信号波形の形状または特徴
点の数より位置関係切り替え手段13は、位置関係設定
記憶手段8の所望の位置関係を切り替え、また位置関係
算出法選択手段11により適した位置関係算出手段7を
選択することによりZt方向にZoだけずれた場合でも
T字継手開先における位置関係算出手段7で位置関係を
算出できる位置までロボットアームを動作させることが
できる。
【0038】ワーク9が角継手開先形状の場合の位置関
係算出手段7の算出法について述べる。図18は角継手
開先形状のワーク9でトーチ座標系とワーク座標系が一
致した場合を示す。この時得られる信号波形を図19に
示す。この時の各特徴点をそれぞれL7,R7,F7,
B7とする。また図19中の破線は図6に示したT字開
先ワークにおいてトーチ座標系とワーク座標系が一致し
ている場合の信号波形である。図19から二つの信号波
形は上下で線対称な波形となっていることから容易に理
解されるように、T字継手開先の場合の算出法を基に極
大点と極小点の特徴点を入れ換えることで容易に位置関
係の算出法を導くことができる。
係算出手段7の算出法について述べる。図18は角継手
開先形状のワーク9でトーチ座標系とワーク座標系が一
致した場合を示す。この時得られる信号波形を図19に
示す。この時の各特徴点をそれぞれL7,R7,F7,
B7とする。また図19中の破線は図6に示したT字開
先ワークにおいてトーチ座標系とワーク座標系が一致し
ている場合の信号波形である。図19から二つの信号波
形は上下で線対称な波形となっていることから容易に理
解されるように、T字継手開先の場合の算出法を基に極
大点と極小点の特徴点を入れ換えることで容易に位置関
係の算出法を導くことができる。
【0039】ワーク9が薄板重ね継手開先形状の場合の
位置関係算出法について述べる。図20は薄板重ね継手
開先形状のワーク9でトーチ座標系とワーク座標系が一
致した状態を示す。この時得られる信号波形を図21に
示す。この時の各特徴点をそれぞれL8,R8,PF
8,PB8,F8,B8とする。また図21中の破線は
図6に示したT字開先ワークにおいてトーチ座標系とワ
ーク座標系が一致している場合の信号波形である。図2
1から容易に理解されるように、FP8−BP8の線で
波形を折り返すことによりT字継手開先のワークのトー
チ座標系とワーク座標系が一致している場合の信号波形
と一致することから位置関係の算出法を容易に導くこと
ができる。
位置関係算出法について述べる。図20は薄板重ね継手
開先形状のワーク9でトーチ座標系とワーク座標系が一
致した状態を示す。この時得られる信号波形を図21に
示す。この時の各特徴点をそれぞれL8,R8,PF
8,PB8,F8,B8とする。また図21中の破線は
図6に示したT字開先ワークにおいてトーチ座標系とワ
ーク座標系が一致している場合の信号波形である。図2
1から容易に理解されるように、FP8−BP8の線で
波形を折り返すことによりT字継手開先のワークのトー
チ座標系とワーク座標系が一致している場合の信号波形
と一致することから位置関係の算出法を容易に導くこと
ができる。
【0040】図22は薄板重ね継手開先形状のワーク9
でトーチ座標系が重ね継手の下板にずれた場合と上板に
ずれた場合を示す。この時得られる信号波形を図23に
示す。この時の各特徴点をそれぞれL9,R9(下板)
とL10,R10(上板)とする。図22から容易に理
解されるように、信号波形は上板を回転走査している場
合と下板を回転走査している場合と一致して区別がつか
ない。図22から分かるように下板を回転走査している
場合は、矢印20の方向に移動し続けることにより薄板
重ね継手における位置関係の算出法により位置関係を算
出することができる位置までロボットアーム1を導くこ
とができる。しかし下板における位置関係設定記憶手段
8の所望の位置関係を上板を回転走査している場合に適
応すると矢印21の方向に移動し続け、薄板重ね継手に
おける位置関係算出手段7により位置関係を算出するこ
とができる位置にロボットアーム1を導くことができな
い。上板の場合、所望の位置に導くためには移動方向を
矢印22の方向に変更する必要がある。そこでロボット
アーム1の予め設定された動作時間または、動作距離に
おいて、センサ3の1回転走査における信号波形の形状
または信号波形処理手段6から抽出される特徴点の数の
変化の有無に基づき位置関係切り替え手段13が設定記
憶された所望の位置関係を切り替えるつまり、Zt方向
の位置関係の符号を反転することにより、下板、上板に
関わらず薄板重ね継手における位置関係算出手段7によ
り位置関係を算出することができる位置までロボットア
ーム1を導くことができる。
でトーチ座標系が重ね継手の下板にずれた場合と上板に
ずれた場合を示す。この時得られる信号波形を図23に
示す。この時の各特徴点をそれぞれL9,R9(下板)
とL10,R10(上板)とする。図22から容易に理
解されるように、信号波形は上板を回転走査している場
合と下板を回転走査している場合と一致して区別がつか
ない。図22から分かるように下板を回転走査している
場合は、矢印20の方向に移動し続けることにより薄板
重ね継手における位置関係の算出法により位置関係を算
出することができる位置までロボットアーム1を導くこ
とができる。しかし下板における位置関係設定記憶手段
8の所望の位置関係を上板を回転走査している場合に適
応すると矢印21の方向に移動し続け、薄板重ね継手に
おける位置関係算出手段7により位置関係を算出するこ
とができる位置にロボットアーム1を導くことができな
い。上板の場合、所望の位置に導くためには移動方向を
矢印22の方向に変更する必要がある。そこでロボット
アーム1の予め設定された動作時間または、動作距離に
おいて、センサ3の1回転走査における信号波形の形状
または信号波形処理手段6から抽出される特徴点の数の
変化の有無に基づき位置関係切り替え手段13が設定記
憶された所望の位置関係を切り替えるつまり、Zt方向
の位置関係の符号を反転することにより、下板、上板に
関わらず薄板重ね継手における位置関係算出手段7によ
り位置関係を算出することができる位置までロボットア
ーム1を導くことができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明は、算出法の異なっ
た位置関係算出手段を複数配し、非接触距離センサを回
転走査させ、1回転走査における信号波形の形状または
信号波形処理手段から抽出される特徴点の数および予め
設定された対象ワークの開先形状より位置関係算出法選
択手段で対象ワークに対し適した位置関係算出手段を選
択することができ、溶接対象ワークの開先形状の適用範
囲を拡大することができる。また非接触距離センサを回
転走査させて得た信号波形または信号波形処理手段によ
り抽出される特徴点の数に基づき位置関係切り替え手段
で適した位置関係設定記憶手段を選択することにより、
対象ワークとロボットアームの様々な位置関係に対応す
ることができる。また、ロボットアームが予め設定され
た動作時間または、動作距離内において、非接触距離セ
ンサの1回転走査における信号波形の形状または信号波
形処理手段から抽出される特徴点の数の変化の有無によ
り、設定記憶された所望の位置関係切り替え手段で切り
替えることで、薄板の重ね継手開先に対応することがで
き、実用的な溶接用ロボットの教示工数低減法を実現す
ることができる。
た位置関係算出手段を複数配し、非接触距離センサを回
転走査させ、1回転走査における信号波形の形状または
信号波形処理手段から抽出される特徴点の数および予め
設定された対象ワークの開先形状より位置関係算出法選
択手段で対象ワークに対し適した位置関係算出手段を選
択することができ、溶接対象ワークの開先形状の適用範
囲を拡大することができる。また非接触距離センサを回
転走査させて得た信号波形または信号波形処理手段によ
り抽出される特徴点の数に基づき位置関係切り替え手段
で適した位置関係設定記憶手段を選択することにより、
対象ワークとロボットアームの様々な位置関係に対応す
ることができる。また、ロボットアームが予め設定され
た動作時間または、動作距離内において、非接触距離セ
ンサの1回転走査における信号波形の形状または信号波
形処理手段から抽出される特徴点の数の変化の有無によ
り、設定記憶された所望の位置関係切り替え手段で切り
替えることで、薄板の重ね継手開先に対応することがで
き、実用的な溶接用ロボットの教示工数低減法を実現す
ることができる。
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示す外観図
【図2】第1の座標系の説明図
【図3】第2の座標系の説明図
【図4】本発明の一実施例のデータの流れを示すブロッ
ク図
ク図
【図5】トーチ座標系とワーク座標系が一致した場合の
模式図
模式図
【図6】トーチ座標系とワーク座標系が一致した場合の
信号波形図
信号波形図
【図7】トーチ座標系とワーク座標系がXt方向にずれ
た場合の模式図
た場合の模式図
【図8】トーチ座標系とワーク座標系がXt方向にずれ
た場合の信号波形図
た場合の信号波形図
【図9】トーチ座標系とワーク座標系がXt軸回りに角
度αずれた場合の信号波形図
度αずれた場合の信号波形図
【図10】トーチ座標系とワーク座標系がZt方向にず
れた場合の模式図
れた場合の模式図
【図11】トーチ座標系とワーク座標系がZt方向にず
れた場合の信号波形図
れた場合の信号波形図
【図12】トーチ座標系とワーク座標系がZt軸回りに
角度γずれた場合の模式図
角度γずれた場合の模式図
【図13】トーチ座標系とワーク座標系がZt軸回りに
角度γずれた場合の信号波形図
角度γずれた場合の信号波形図
【図14】トーチ座標系とワーク座標系がYt軸回りに
角度βずれた場合の模式図
角度βずれた場合の模式図
【図15】トーチ座標系とワーク座標系がYt軸回りに
角度βずれた場合の信号波形図
角度βずれた場合の信号波形図
【図16】トーチ座標系とワーク座標系がZt方向にZ
oずれた場合の模式図
oずれた場合の模式図
【図17】トーチ座標系とワーク座標系がZt方向にZ
oずれた場合の信号波形図
oずれた場合の信号波形図
【図18】対象ワークが角継手開先形状でトーチ座標系
とワーク座標系が一致した場合の模式図
とワーク座標系が一致した場合の模式図
【図19】対象ワークが角継手開先形状でトーチ座標系
とワーク座標系が一致した場合の信号波形図
とワーク座標系が一致した場合の信号波形図
【図20】対象ワークが薄板重ね継手開先形状でトーチ
座標系とワーク座標系が一致した場合の模式図
座標系とワーク座標系が一致した場合の模式図
【図21】対象ワークが薄板重ね継手開先形状でトーチ
座標系とワーク座標系が一致した場合の信号波形図
座標系とワーク座標系が一致した場合の信号波形図
【図22】対象ワークが薄板重ね継手開先形状でトーチ
座標系とワーク座標系がZt方向にずれた場合の模式図
座標系とワーク座標系がZt方向にずれた場合の模式図
【図23】対象ワークが薄板重ね継手開先形状でトーチ
座標系とワーク座標系がZt方向にずれた場合の信号波
形図
座標系とワーク座標系がZt方向にずれた場合の信号波
形図
1 ロボットアーム 2 溶接トーチ 3 非接触距離センサ 4 回転走査機構 5 回転位相検出手段 6 信号波形処理手段 7 位置関係算出手段 8 位置関係設定記憶手段 9 対象ワーク 10 ロボット制御手段 11 位置関係算出法選択手段 12 開先設定記憶手段 13 位置関係切り替え手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B25J 13/08 G05B 19/19 F
Claims (6)
- 【請求項1】 ロボットアーム先端に取り付けられた溶
接トーチの先端の作用点を座標原点とし、前記溶接トー
チの中心軸を座標軸とする第1の座標系を有し、前記ロ
ボットアームが対象ワーク上の溶接線近傍に位置決めさ
れた状態で、前記第1の座標系の座標軸を延長し、前記
対象ワークと交差した点から溶接線に下ろした垂線と溶
接線の交点を座標原点とする第2の座標系を有し、前記
対象ワークに対する距離を測定し距離情報を出力する非
接触距離センサと、回転中心軸が前記第1の座標系に固
定されて設けられ前記非接触距離センサを回転走査させ
る前記ロボットアーム先端に固定された回転走査機構
と、前記回転走査機構の回転位相を検出し回転位相情報
を出力する回転位相検出手段と、前記距離情報と前記位
相情報とから得られる信号波形の特徴点を抽出し特徴点
毎の距離情報および位相情報を出力する信号波形処理手
段と、前記対象ワークの開先形状を設定記憶する開先設
定記憶手段と、前記第1の座標系と前記第2の座標系の
位置関係を算出する位置関係算出手段と、前記信号波形
処理手段の出力する情報と前記開先設定記憶手段に設定
記憶された情報より複数配した前記位置関係算出手段を
切り替える位置関係算出法選択手段と、前記第1の座標
系と前記第2の座標系の基準となる位置関係を予め設定
記憶する位置関係設定記憶手段と、複数配した前記位置
関係設定記憶手段を切り替える位置関係切り替え手段
と、前記位置関係算出手段によって算出された前記第1
の座標系と前記第2の座標系の位置関係と前記位置関係
設定記憶手段によって予め設定記憶された所望の位置関
係と一致するように前記ロボットアームを動作させる制
御手段とからなる溶接用ロボット。 - 【請求項2】 位置関係算出手段の1つは、T字継手開
先の対象ワークの一方の板面を非接触距離センサが回転
走査した場合の位置関係を算出する位置関係算出手段と
した請求項1記載の溶接用ロボット。 - 【請求項3】 位置関係算出手段の1つは、角継手開先
の対象ワークを非接触距離センサが回転走査した場合の
位置関係を算出する位置関係算出手段とした請求項1記
載の溶接用ロボット。 - 【請求項4】 位置関係算出手段の1つは、薄板重ね継
手開先の対象ワークを非接触距離センサが回転走査した
場合の位置関係を算出する位置関係算出手段とした請求
項1記載の溶接用ロボット。 - 【請求項5】 位置関係切り替え手段は信号波形処理手
段から抽出される特徴点の数により、設定記憶された所
望の位置関係を切り替えることを特徴とした請求項1記
載の溶接用ロボット。 - 【請求項6】 位置関係切り替え手段はロボットアーム
が予め設定された動作時間または、動作距離内で信号波
形処理手段から抽出される特徴点の数の変化の有無に基
づき設定記憶された所望の位置関係を切り替えることを
特徴とした請求項1または5記載の溶接用ロボット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30105494A JPH08161024A (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | 溶接用ロボット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30105494A JPH08161024A (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | 溶接用ロボット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08161024A true JPH08161024A (ja) | 1996-06-21 |
Family
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1994
- 1994-12-05 JP JP30105494A patent/JPH08161024A/ja active Pending
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