JPH08160600A - フォトマスクの欠損欠陥修正方法および装置 - Google Patents

フォトマスクの欠損欠陥修正方法および装置

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JPH08160600A
JPH08160600A JP30000394A JP30000394A JPH08160600A JP H08160600 A JPH08160600 A JP H08160600A JP 30000394 A JP30000394 A JP 30000394A JP 30000394 A JP30000394 A JP 30000394A JP H08160600 A JPH08160600 A JP H08160600A
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ultraviolet laser
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォトマスクの欠損欠陥修正後に薬液等で洗
浄しても剥離することない薄膜を欠損欠陥部分を完全に
覆うように堆積させる。 【構成】 クロム化合物ガス雰囲気中に配置されたフォ
トマスク10の欠損欠陥部分22に紫外レーザ光を照射
することによって、その欠損欠陥部分22を完全に覆う
ように第1の薄膜25を堆積させる第1の工程と、前記
第1の薄膜25を含む領域に可視レーザ光を照射するこ
とによって、前記第1の薄膜25を完全に覆うように第
2の薄膜28を堆積させる第2の工程とを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトマスクの欠損欠
陥修正方法に関し、特に、レーザCVD(Chemic
al Vapor Deposition)によるフォ
トマスクの欠損欠陥修正方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザCVDによるフォトマスク
の欠損欠陥修正方法は、例えば、ジャーナル・オブ・バ
キューム・サイエンス・アンド・テクノロジ(J. V
ac.Sci. Technol.)B5(2) (1
987)第496頁から第503頁に開示されている。
この方法は、図4に示すように、CVDガスとして有機
金属化合物気体を用い、フォトマスク10の欠損欠陥部
分22のパターン21上で薄膜堆積の核形成を行った
後、可視レーザ光であるアルゴンレーザ光を直径1〜2
μmの微少なスポットに集光した集光スポット41をフ
ォトマスク10に対して相対的に移動させる。そして、
照射されたレーザ光によりCVDガスを熱分解させて、
微少な線幅の金属薄膜42を堆積させることで、フォト
マスク10の欠損欠陥部分22を修正するというもので
ある。
【0003】しかし、この方法では、集光スポット41
の大きさが固定であるために、堆積する薄膜42の線幅
の制御は困難であり、堆積後に余分な薄膜43を除去し
なければならないという問題点があった。
【0004】一方、図5に示すように、照射されたレー
ザ光を開口幅可変の矩形スリットにより所望の形状に矩
形スポット51を結像させることにより、堆積する薄膜
52の線幅を可変制御する方法もあるが、レーザ光源が
連続発振(CW励起)の場合、矩形スポット51の周辺
部で熱拡散作用のために余分な薄膜53の堆積が起こ
り、この方法でも結局のところ、この余分な薄膜53を
除去しなければならなかった。
【0005】なお、線幅の制御性では、例えば、特開昭
61−252556号公報に開示されているようなレー
ザ光源として紫外レーザを用いる薄膜の堆積方法が優れ
ている。つまり、クロム化合物ガス等の雰囲気中に配置
されたフォトマスクの欠損欠陥部分に、観察光学系によ
り観察しつつNd:YAGレーザの第四高調波等の紫外
レーザ光を照射して、光分解および熱分解により金属ク
ロムを堆積させて欠損欠陥部分を修正する。
【0006】ところで、この紫外レーザ光を用いた薄膜
形成方法では、フォトマスクを構成するガラス基板上へ
の薄膜の付着力を向上させるために、紫外レーザ光の出
力をその照射開始時に強くする必要がある。ここで、出
力の弱いレーザ光を用いた場合、堆積された薄膜は、フ
ォトマスクの洗浄工程(例えば、酸性溶液による洗浄
等)により剥離しやすく、特に、堆積する膜の面積が広
いほどその傾向が強くなる。しかしながら、フォトマス
クの洗浄工程に対して十分な耐性を有する膜を形成する
ためには、照射開始時の紫外レーザ光の出力は、フォト
マスクを構成するパターン(クロム膜等)にダメージを
与える程度以上でなければならなかった。
【0007】CVD原料ガスをクロムカルボニルガスと
し、紫外レーザ光を用いた場合に、堆積された薄膜の付
着力が不十分となる原因は、紫外レーザ光によるクロム
カルボニルガスの分解では、金属クロム以外にクロムカ
ルボニルの分解派生物も多く薄膜中に取り込まれてしま
うことにある。さらに、ガラス基板上では、紫外レーザ
光の吸収はあるものの、パターン部分(金属クロム)に
比べてその吸収率は低いために、クロムカルボニルの分
解温度が適正な分解温度と比べて低くなってしまい、こ
れが原因で、ガラス基板表面境界における薄膜の膜質は
非常に不十分なものとなってしまっていた。
【0008】この問題点を改善したレーザCVD法を用
いたフォトマスクの欠損欠陥修正方法が特開平2−14
0744号公報に開示されている。
【0009】特開平2−140744号公報に開示され
ている方法では、図6に示すように、第1の工程とし
て、まず、フォトマスク10の欠損欠陥部分22のガラ
ス基板23の上に付着力の強い薄膜を堆積させるため
に、その基板23のみに高パワーの紫外レーザを照射し
て第1の薄膜61を堆積させた後、第2の工程として、
パターン21および第1の薄膜61にダメージを与えな
い程度のパワーの紫外レーザを照射してパターン21に
重ね合わせて第2の薄膜62を堆積させている。
【0010】しかしながら、この特開平2−14074
4号公報に開示されている方法では、図7(a)に示す
ように欠損欠陥部分22が複雑な形状をしている場合に
は、第1の薄膜61とパターン21との隙間部分が大き
くなってしまい、この部分には第2の薄膜62だけしか
堆積していないために、この第2の薄膜62の付着力が
不十分であるという問題点があった。
【0011】この問題点を解決するために、特開平2−
204746号公報に開示されている方法では、図7に
示すように、欠損欠陥部分22を高ピークパワーのレー
ザ光で矩形に蒸発除去加工(以下、ザッピング)した
後、その整形後の欠損欠陥部分71に対して、前述の特
開平2−140744号公報に開示された方法における
第1の工程および第2の工程を行うことで薄膜72およ
び薄膜73を堆積させている。
【0012】しかしながら、前述の特開平2−2047
46号公報に開示されているフォトマスクの欠損欠陥修
正方法では、欠陥サイズが大きくザッピングを数回繰り
返す必要がある場合に、このザッピングの際に周囲に飛
散する微細な粒子によって、薄膜の堆積速度が増加する
ため膜厚が部分的に厚くなってしまい、薄膜堆積後の洗
浄工程における薄膜の剥離の原因となるという問題点が
あった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のフォトマスクの欠損欠陥修正方法のうち、可視光
を用いた方法では、堆積する薄膜の線幅の制御が困難で
あるため、本来のマスクパターンからはみ出した余分な
薄膜を除去する必要があり、線幅制御性を改善した方法
であっても、堆積する薄膜の品質が不十分であるという
問題点があった。
【0014】また、紫外レーザ光を用いた方法では、線
幅の制御性には優れているものの、堆積する薄膜の品質
が甚だ不十分であるという問題点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、CVD原料ガス、例えばクロム化合物
ガス雰囲気中に配置されたフォトマスクの欠損欠陥部分
に紫外レーザ光を照射することによって、その欠損欠陥
部分を完全に覆うように第1の薄膜を堆積させる第1の
工程と、前記第1の薄膜を含む領域に可視レーザ光を照
射することによって、前記第1の薄膜を完全に覆うよう
に第2の薄膜を堆積させる第2の工程とを行うことによ
って、耐薬性の優れた薄膜でフォトマスクの欠損欠陥部
分を完全に覆うことができる。さらに、本発明では、紫
外レーザ光のパワーを、フォトマスク上のパターンにダ
メージを与えない程度の強度とし、さらに、紫外レーザ
光の集光スポットを所望のサイズに設定することによっ
て、フォトマスクのパターンのエッジ部分は高精度に修
正される。
【0016】
【実施例】次に、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。
【0017】本実施例では、耐薬性のあるクロムカルボ
ニルガスを原料ガスとし、まず、紫外レーザ光により、
フォトマスクの欠損欠陥部分に第1の薄膜を堆積させ、
次いで、可視レーザ光により、第1の薄膜を覆うように
第2の薄膜を堆積させるものである。
【0018】図1は、本発明の一実施例の構成を示す図
であり、レーザ発振器1は、CW励起QスイッチNd:
YAGレーザの第2高調波(以下、可視レーザ光)を出
射する。駆動ミラー2は、レーザ発振器1からのレーザ
光の光軸上を遮るように駆動して、可視レーザ光を反射
し、ミラー3を介して波長変換器4に入射させる。波長
変換器4は、レーザ発振器1から出射された可視レーザ
光をNd:YAGレーザの第4高調波(以下、紫外レー
ザ光)に変換する。光学系14は、レーザ発振器1から
出射された可視レーザ光または波長変換器4からの紫外
レーザ光をフォトマスク10の表面に導くとともに、備
えられた可変開口8によって、フォトマスク10の表面
に各レーザ光による所望の集光スポット(開口像)を結
像する。さらに、パイロット照明7に照明された可変開
口8の像をフォトマスク10の表面に結像する。パイロ
ット照明7は、レーザ装置1とは異なる位置に配置さ
れ、そのパイロット照明7から出射された照明光は、レ
ーザ装置1から出射されたレーザ光と光軸が一致するよ
うにミラー6で反射された後、可変開口8を介して、フ
ォトマスク10上にその開口像が結像される。ガス供給
部9は、チャンバ12内に設けられるXYステージ11
上に載置されたフォトマスク10の欠損欠陥部分にCV
D原料ガスを供給する。本実施例では、CVD原料ガス
として、クロムカルボニルガスを用いる。このクロムカ
ルボニルガスを用いた場合に堆積される金属クロムの薄
膜は、耐薬性に優れている。観察光学系19は、フォト
マスク10上のマスクパターンの像等を観察するもので
ある。つまり、上方からフォトマスクをミラー15を介
して照明する落射照明17または下方からフォトマスク
10を透過照明する透過照明13により照明されたフォ
トマスク10のパターン像や、また、パイロット照明7
によりフォトマスク10の表面に結像された開口像をミ
ラー16を介して顕微鏡18で観察する。
【0019】次に、本実施例の動作を図1および図2を
参照して説明する。
【0020】図2は、本実施例の薄膜形成工程を示す図
であり、(A)は、欠損欠陥部分に紫外レーザ光の集光
スポットが位置決めされている状態を示す平面図であ
る。図2(B)は、欠損欠陥部分を覆うように第1の薄
膜が堆積された状態を示す平面図であり、(C)は、
(B)の断面図である。また、図2(D)は、第2の薄
膜の形成途中を示す平面図である。また、図2(E)
は、第1の薄膜を覆うように第2の薄膜が堆積された状
態を示す平面図であり、(F)は、(E)の断面図であ
る。
【0021】ここでは、図2(A)に示すようなフォト
マスク10上のパターン21のエッジ部分の欠損欠陥部
分22を修正するものとする。
【0022】本実施例では、紫外レーザ光を用いた第1
の工程と、可視レーザ光を用いた第2の工程とからな
り、まず、第1の工程から説明する。紫外レーザ光によ
り薄膜を堆積させるために、駆動ミラー2を、レーザ発
振器1から出射される可視レーザ光の光軸を遮るように
配置する。すると、可視レーザ光は、駆動ミラー2で反
射され、さらに、ミラー3で反射されて波長変換器4に
入射される。入射された可視レーザ光は、波長変換器4
において、紫外レーザ光に変換される。波長変換器4か
ら出力される紫外レーザ光は、ミラー3’およびダイク
ロイックミラー5を介して可変開口8に照射される。可
変開口8はフォトマスク10の欠損欠陥部分22の大き
さに合わせて所望の開口サイズに設定されており、紫外
レーザ光は、可変開口8を含む光学系14を介して所望
のサイズの集光スポット24に整形されてフォトマスク
10の欠損欠陥部分22に照射される。この集光スポッ
ト24の照射位置は、パイロット照明7および観察光学
系19を用いて位置決めされる。つまり、図2(A)に
示すように、落射照明17または透過照明13により照
明されたフォトマスク10のパターン像の位置とパイロ
ット照明7から照射された可変開口8の開口像の結像位
置とを観察光学系19により観察しながらXYステージ
11を操作することによって、パイロット照明7による
結像の位置をフォトマスク10上の所望の位置にセット
する。そして、その結像の位置が所望の位置にセットさ
れた後、紫外レーザ光が照射されることになる。
【0023】紫外レーザ光による集光スポット24は、
図2(B)および(C)に示すように、パイロット照明
8による結像が存在した位置に照射され、クロムカルボ
ニルガスを分解して、フォトマスク10上に第1の薄膜
25を堆積させる。ここで、紫外レーザ光を用いた薄膜
の形成では、熱拡散による余分な薄膜の形成といった弊
害がないために、パイロット照明7の開口像の結像の形
状と第1の薄膜25の堆積領域とはほぼ一致することに
なる。また、堆積させる薄膜25の厚さは、第2の工程
で可視レーザ光が十分に吸収される程度の厚さ、例え
ば、500μm程度でかまわない。ここで、紫外レーザ
光の出力は、フォトマスク10上のパターン21にダメ
ージを与えない程度でよく、薄膜25の付着力はそれほ
ど強くする必要はない。
【0024】以上の工程により、フォトマスク10の欠
損欠陥部分22を完全に覆うように第1の薄膜25が紫
外レーザ光により堆積される。
【0025】次に、第2の工程について説明する。
【0026】第2の工程では、駆動ミラー2をレーザ発
振器1からの出射光の光軸上からはずすことによって、
可視レーザ光を直接可変開口8に照射することになる。
そして、可視レーザ光を用いて第2の薄膜28を堆積さ
せることになる。
【0027】可視レーザ光を出射させる前に、紫外レー
ザ光の場合と同様に、パイロット照明7および観察光学
系19を用いて、可視レーザ光のフォトマスク10上に
おける照射位置を位置決めしなければならない。前述の
紫外レーザ光を用いた場合では、フォトマスク10の欠
損欠陥部分22の全体を覆うようにパイロット照明7に
よる開口像の結像をセットしたが、可視レーザ光を用い
る場合には、このように広範囲を一括で照射すると照射
光の光束断面のエネルギ分布の不均一さが原因で膜質の
悪化等が生じて好ましくない。したがって、可視レーザ
光の集光スポット27は可変開口8を調整してエネルギ
分布の不均一性等の問題が回避できる程度のサイズにす
る必要がある。ただし、紫外レーザ光を用いる場合に
は、薄膜を堆積させたい範囲全体をカバーできるだけの
サイズの集光スポットをフォトマスク上に照射して薄膜
を堆積させてもそれほど問題にはならない。
【0028】本実施例における可視レーザ光による薄膜
形成工程では、図2(D)に示すような集光スポット2
7をフォトマスク10上に照射しているが、その集光ス
ポット27の幅を第1の薄膜25の幅よりも若干大きく
している。それは、可視レーザ光により堆積される第2
の薄膜28により第1の薄膜25を完全にカバーするた
めである。そして、この集光スポット27を走査するこ
とによって、第1の薄膜25を完全に覆うように第2の
薄膜28を堆積させていく。ここで、可視レーザ光の集
光スポット27が図2(D)に示すようにフォトマスク
10のパターン21のエッジ部分からはみ出していたと
しても、可視レーザ光は、フォトマスク10のガラス基
板23を透過してしまうために、クロムカルボニルガス
は、ガラス基板23上では分解されないために、可視レ
ーザ光により形成される第2の薄膜のエッジ29は、第
1の薄膜のエッジ26部分で分解されて堆積された金属
クロムの分だけはみ出すことなる。しかしながら、この
はみ出し部分は約0.5μm程度であり、それほど問題
にならない。したがって、フォトマスク10の欠損欠陥
部分22を修正した場合に、第1の薄膜のエッジ26が
修正後のパターン21のエッジ形状を決定することにな
る。
【0029】このように、第2の工程における薄膜の堆
積ではクロムカルボニルガスの熱分解によってのみ薄膜
が生じるため、フォトマスク上に照射する可視レーザ光
の出力を適当に選ぶことで、緻密で耐薬性に優れた膜質
を有する薄膜を堆積させることができる。ただし、可視
レーザ光の集光スポット内の温度の過度の上昇による熱
ストレスが堆積される薄膜中に残留しないように、レー
ザ光のピークパワーはあまり高くしないほうが好まし
い。
【0030】以上のように、膜質の優れた第2の薄膜を
第1の薄膜を覆うように堆積させることで、フォトマス
クの欠損欠陥部分の修正後に、そのフォトマスクを洗浄
したとしても薄膜の剥離等を防止することできる。
【0031】上記実施例では、フォトマスクのパターン
のエッジ部分の欠損欠陥を修正する例を示したが、次
に、他の部分の欠損欠陥を修正する例として、フォトマ
スクのパターン中の比較的大きな面積のピンホール状の
欠損欠陥の修正方法について図1および図3を参照して
説明する。
【0032】図3は、フォトマスクのパターン中のピン
ホール状の欠損欠陥の修正を手順を追って説明する図で
あり、(A)は、欠損欠陥部分にパイロット照明の結像
を位置決めした状態を示す平面図であり、(B)は、欠
損欠陥部分に第1の薄膜を堆積させた状態を示す平面図
であり、(C)は、(B)の断面図である。また、
(D)は、第1の薄膜上に第2の薄膜を堆積させている
状態を示す平面図であり、(E)は、(D)の断面図で
ある。また、(F)は、第1の薄膜を覆うように第2の
薄膜が堆積された状態を示す平面図であり、(G)は、
その断面図である。
【0033】まず、紫外レーザ光の集光スポットをフォ
トマスク上の欠損欠陥部分に照射して第1の薄膜を堆積
させることになる。図3(A)に示すように、欠損欠陥
部分22の面積が大きい場合には、前述のように、欠損
欠陥部分22の全体をカバーするような集光スポットを
照射すると、紫外レーザ光であっても、堆積される薄膜
の品質が悪化してしまう。そこで、本実施例の場合で
は、薄膜を堆積させるべき領域を例えば、4分割して、
集光スポット31のサイズをある程度小さくして第1の
薄膜25を堆積させている。ただし、それぞれの集光ス
ポット31の境界は、図3(B)に示すように、第1の
薄膜25で隙間なく欠損欠陥部分22全体をカバーでき
るように、若干重ならせておくことが好ましい。
【0034】次に、可視レーザ光の集光スポット32を
フォトマスク10上に照射して第2の薄膜28を堆積さ
せる。可視レーザ光の集光スポット32は、前述のとお
り、紫外レーザ光の集光スポット31よりも小さくする
必要がある。本実施例では、図3(D)に示すように、
第1の薄膜25が堆積された領域を2分割し、それぞれ
の領域上で、可視レーザ光の集光スポット32を走査し
て第2の薄膜28を堆積させていく。ここで、集光スポ
ット32をその走査方向に対しては重ねる必要はない
が、前述の2つの領域の境界部分に関しては、第2の薄
膜28が隙間なく堆積されるために若干重ならせておく
ことが好ましい。
【0035】ここで、この第1の薄膜形成工程および第
2の薄膜形成工程は、前述のフォトマスクのエッジ部分
の欠損欠陥を修正した場合と基本的には同様であり、条
件等の同一部分は詳細な説明を省略した。
【0036】以上のような工程を行うことにより、大き
いサイズのピンホール状の欠損欠陥であっても、その表
面を耐薬性に優れた第2の薄膜で覆うことによって、洗
浄工程での薬液の浸潤を防ぎ、さらに、薄膜の剥離を防
止することができる。
【0037】また、本発明は、パターンのエッジ部分の
欠損欠陥部分やパターン中のピンホール状の欠損欠陥部
分の修正だけではなく、パターンのコーナー部分の欠損
欠陥等、薄膜の堆積により修正できるものであれば、そ
の対象は特に限定されない。
【0038】また、本実施例では、レーザ発振器からは
CW励起QスイッチNd:YAGレーザの第2高調波が
出射されるものとして説明したが、アルゴンレーザ(可
視レーザ光)を出射するものとしても差し支えない。ま
た、本実施例では、レーザ発振器から出射された可視レ
ーザ光を波長変換器によって紫外レーザ光に変換してい
るが、可視レーザ光を出射するレーザ発振器と紫外レー
ザ光を出射するレーザ発振器との2つを備えるものとし
てもかまわない。
【0039】また、本実施例では、CVD原料ガスとし
てクロム化合物ガスを用いたが、フォトマスクの洗浄工
程において、耐薬性のある薄膜が形成できるものであれ
ば、特に、これに限定されるものではない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフォトマ
スクの欠損欠陥修正方法では、線制御性の優れた紫外レ
ーザ光で第1の薄膜を欠損欠陥部分を覆うように堆積さ
せ、その後、可視レーザ光で耐薬性の優れた第2の薄膜
を第1の薄膜を覆うように堆積させることによって、修
正後のパターンのエッジを高精度に保つとともに、フォ
トマスクの洗浄工程において、薄膜が剥離が生じること
を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図2】フォトマスクのパターンのエッジ部分に欠損欠
陥が存在する場合の本発明による修正方法の手順を示す
図である。
【図3】フォトマスクのパターン中にピンホール状の欠
損欠陥が存在する場合の本発明による修正方法の手順を
示す図である。
【図4】従来のフォトマスクの欠損欠陥の修正方法を説
明する図である。
【図5】従来のフォトマスクの欠損欠陥の修正方法を説
明する図である。
【図6】従来のフォトマスクの欠損欠陥の修正方法を説
明する図である。
【図7】従来のフォトマスクの欠損欠陥の修正方法を説
明する図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 駆動ミラー 3、3’ ミラー 4 波長変換器 5 ダイクロイックミラー 6 ミラー 7 パイロット照明 8 可変開口 9 ガス供給部 10 フォトマスク 11 XYステージ 12 チャンバ 13 透過照明 14 光学系 15、16 ミラー 17 落射照明 18 顕微鏡 19 観察光学系 21 パターン 22 欠損欠陥部分 23 ガラス基板 24、27 集光スポット 25 第1の薄膜 26 第1の薄膜のエッジ 28 第2の薄膜 29 第2の薄膜のエッジ 31、32 集光スポット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVD原料ガス雰囲気中に配置されたフ
    ォトマスクの欠損欠陥部分に紫外レーザ光を照射するこ
    とによって、その欠損欠陥部分を完全に覆うように第1
    の薄膜を堆積させる第1の工程と、 前記第1の薄膜を含む領域に可視レーザ光を照射するこ
    とによって、前記第1の薄膜を完全に覆うように第2の
    薄膜を堆積させる第2の工程とを含むことを特徴とする
    フォトマスクの欠損欠陥修正方法。
  2. 【請求項2】 前記CVD原料ガスは、クロム化合物ガ
    スであることを特徴とする前記請求項1に記載のフォト
    マスクの欠損欠陥修正方法。
  3. 【請求項3】 前記欠損欠陥部分が、前記フォトマスク
    のパターンのエッジ部分に存在する場合において、 可変開口によって整形される前記紫外レーザ光の集光ス
    ポットの境界を前記エッジ部分に一致させることを特徴
    とする前記請求項1に記載のフォトマスクの欠損欠陥修
    正方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の薄膜は、前記フォトマスクの
    欠損欠陥部分を完全に覆うサイズの集光スポットに整形
    された前記紫外レーザ光がそのフォトマスク上に照射さ
    れることによって堆積され、 前記第2の薄膜は、前記紫外レーザ光の集光スポットの
    サイズよりも小さいサイズの集光スポットに整形された
    前記可視レーザ光を前記フォトマスク上で走査すること
    によって、前記第1の薄膜を完全に覆うように堆積され
    ることを特徴とする前記請求項1に記載のフォトマスク
    の欠損欠陥修正方法。
  5. 【請求項5】 可視レーザ光を出射する手段と、 紫外レーザ光を出射する手段と、 前記紫外レーザ光および前記可視レーザ光を所望の集光
    スポットに整形してフォトマスク上に照射する手段と、 前記紫外レーザ光および前記可視レーザ光のフォトマス
    ク上における照射位置を設定する位置決め手段と、 前記フォトマスクおよびそのフォトマスクを移動させる
    ステージとを格納する収納機構と、 前記収納機構内へCVD原料ガスを供給するガス供給部
    とを備え、 前記収納機構内のCVD原料ガス雰囲気中に配置された
    フォトマスクの欠損欠陥部分に前記紫外レーザ光を照射
    することによって、その欠損欠陥部分を完全に覆うよう
    に第1の薄膜を堆積させるとともに、 前記第1の薄膜を含む領域に前記可視レーザ光を照射す
    ることによって、前記第1の薄膜を完全に覆うように第
    2の薄膜を堆積させることを特徴とするフォトマスクの
    欠損欠陥修正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018133591A (ja) * 2018-05-18 2018-08-23 大日本印刷株式会社 テンプレートの製造方法

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