JPH08160277A - ズームレンズ - Google Patents
ズームレンズInfo
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- JPH08160277A JPH08160277A JP32118594A JP32118594A JPH08160277A JP H08160277 A JPH08160277 A JP H08160277A JP 32118594 A JP32118594 A JP 32118594A JP 32118594 A JP32118594 A JP 32118594A JP H08160277 A JPH08160277 A JP H08160277A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ズームレンズのズーム操作中に変倍レンズ群
を保持する移動環が、テレ端またはワイド端まで移動し
た際の急停止による衝撃の影響を除去する。 【構成】 レンズ鏡筒11の光軸方向のコロ溝11aに
変倍レンズを保持する移動環12のコロ列14が係合
し、このコロ列14を構成する光軸方向に並んだコロ1
4a1〜4dの中のコロ14aが板ばね23を介して移
動環12に突設し、さらに、コロ14aとコロ14bと
の間でコロ14aに近接して、コロ溝11aの両側面と
所定の間隙を持つと同時にコロのスライド面と係合しな
い位置にくるように耐衝撃用の突起部材25を突設し、
移動環12がテレ端またはワイド端まで高速移動した時
の衝撃をコロ14aを支える板ばねの弾性変形で吸収
し、また突起部材25がコロ列14のスライド面以外に
当接して衝撃力を抑えるものである。
を保持する移動環が、テレ端またはワイド端まで移動し
た際の急停止による衝撃の影響を除去する。 【構成】 レンズ鏡筒11の光軸方向のコロ溝11aに
変倍レンズを保持する移動環12のコロ列14が係合
し、このコロ列14を構成する光軸方向に並んだコロ1
4a1〜4dの中のコロ14aが板ばね23を介して移
動環12に突設し、さらに、コロ14aとコロ14bと
の間でコロ14aに近接して、コロ溝11aの両側面と
所定の間隙を持つと同時にコロのスライド面と係合しな
い位置にくるように耐衝撃用の突起部材25を突設し、
移動環12がテレ端またはワイド端まで高速移動した時
の衝撃をコロ14aを支える板ばねの弾性変形で吸収
し、また突起部材25がコロ列14のスライド面以外に
当接して衝撃力を抑えるものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ズームレンズ、特にテ
レビジョン撮影に係わるズームレンズに関するものであ
る。
レビジョン撮影に係わるズームレンズに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビジョン撮影で用いられるテ
レビカメラの多くはズームレンズを装着しており、撮影
者による変倍撮影が頻繁に行われている。このようなズ
ームレンズのズーム動作はレンズ内部にあるバリエータ
レンズとコンペンセータレンズの2つのレンズ群を光軸
方向に変位させることにより行われる。これらのレンズ
群の光軸移動はコロを用いて行う手段が一般的である。
例えば、レンズ郡を支持する移動環に複数のコロを光軸
方向に連ねたコロ列を移動環の円周上に少なくとも3列
以上約等分に配置するとともに、レンズ鏡筒上にコロ列
と同数のコロ溝を光軸方向に設けコロ列をコロ溝に係
合、スライドさせることで、移動環を光軸方向へ案内し
ている。
レビカメラの多くはズームレンズを装着しており、撮影
者による変倍撮影が頻繁に行われている。このようなズ
ームレンズのズーム動作はレンズ内部にあるバリエータ
レンズとコンペンセータレンズの2つのレンズ群を光軸
方向に変位させることにより行われる。これらのレンズ
群の光軸移動はコロを用いて行う手段が一般的である。
例えば、レンズ郡を支持する移動環に複数のコロを光軸
方向に連ねたコロ列を移動環の円周上に少なくとも3列
以上約等分に配置するとともに、レンズ鏡筒上にコロ列
と同数のコロ溝を光軸方向に設けコロ列をコロ溝に係
合、スライドさせることで、移動環を光軸方向へ案内し
ている。
【0003】そこで、前述の一般的に用いられるコロ列
−コロ溝の係合部構造を図6及び図7を用いて説明す
る。すなわち、図示しないバリエータレンズまたはコン
ペンセータレンズを支持する移動環1の外周に光軸方向
に複数個のコロ軸2が固定され、該コロ軸2にはそれぞ
れ環状スペーサ3とコロ4a,4b,4c,4dが固定
ビス5で取り付けられている。一方、該移動環1を内装
するレンズ鏡筒6には溝面6a′,6a″からなるコロ
溝6aが光軸方向に設けられ、コロ4a,4dとコロ溝
6aの溝面6a′及びコロ4b,4cとコロ溝6aの溝
面6a″とはそれぞれ対面に対してわずかな隙間を隔て
て係合し、コロ4a〜4dがスムースに摺動して移動環
1の安定した光軸移動を可能としている。そして、この
ようなコロ列−コロ溝の係合部構造が一つの移動環の円
周面上に少なくとも3列約等分に配置されている。
−コロ溝の係合部構造を図6及び図7を用いて説明す
る。すなわち、図示しないバリエータレンズまたはコン
ペンセータレンズを支持する移動環1の外周に光軸方向
に複数個のコロ軸2が固定され、該コロ軸2にはそれぞ
れ環状スペーサ3とコロ4a,4b,4c,4dが固定
ビス5で取り付けられている。一方、該移動環1を内装
するレンズ鏡筒6には溝面6a′,6a″からなるコロ
溝6aが光軸方向に設けられ、コロ4a,4dとコロ溝
6aの溝面6a′及びコロ4b,4cとコロ溝6aの溝
面6a″とはそれぞれ対面に対してわずかな隙間を隔て
て係合し、コロ4a〜4dがスムースに摺動して移動環
1の安定した光軸移動を可能としている。そして、この
ようなコロ列−コロ溝の係合部構造が一つの移動環の円
周面上に少なくとも3列約等分に配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構造を持つズームレンズを操作する際、低速でズーム操
作したときには、レンズ群も低速で光軸方向に移動する
ため、動きのスムースな変倍画像を撮影することができ
る。しかし、電動あるいは手動により高速でズーム操作
し、しかもズームのテレ側あるいはワイド側までレンズ
群を駆動した場合に、レンズ群は急停止することにな
り、停止時にバリエータあるいはコンペンセータレンズ
群は支える移動環1に大きな慣性力が発生する。その結
果、移動環1に突設したコロ4a〜4dがコロ溝6aに
強い衝撃を与え、コロ溝6aに打痕等の損傷を与える可
能性がある。このようにコロ溝6aに打痕が発生する
と、レンズ群の光軸移動がスムースに行われず、ズーム
操作中に画像の揺れとして現われる。特に、ズーム比の
高いレンズの望遠側においてはこの現象が顕著に現われ
る。また、たとえ望遠側でなくとも、手動によりズーム
操作する際に、引っかかり等の操作感の低下がみられ
る。
構造を持つズームレンズを操作する際、低速でズーム操
作したときには、レンズ群も低速で光軸方向に移動する
ため、動きのスムースな変倍画像を撮影することができ
る。しかし、電動あるいは手動により高速でズーム操作
し、しかもズームのテレ側あるいはワイド側までレンズ
群を駆動した場合に、レンズ群は急停止することにな
り、停止時にバリエータあるいはコンペンセータレンズ
群は支える移動環1に大きな慣性力が発生する。その結
果、移動環1に突設したコロ4a〜4dがコロ溝6aに
強い衝撃を与え、コロ溝6aに打痕等の損傷を与える可
能性がある。このようにコロ溝6aに打痕が発生する
と、レンズ群の光軸移動がスムースに行われず、ズーム
操作中に画像の揺れとして現われる。特に、ズーム比の
高いレンズの望遠側においてはこの現象が顕著に現われ
る。また、たとえ望遠側でなくとも、手動によりズーム
操作する際に、引っかかり等の操作感の低下がみられ
る。
【0005】本発明は、前述従来例の欠点を除去し、バ
リエータあるいはコンペンセータレンズ群が高速でテレ
端あるいはワイド端まで駆動されて急停止することによ
りコロ溝に衝撃力が作用しても、コロ溝に損傷を生じる
ことなく、ズーム操作中像振れのない画像を得ることの
できるズームレンズを提供することを目的とする。
リエータあるいはコンペンセータレンズ群が高速でテレ
端あるいはワイド端まで駆動されて急停止することによ
りコロ溝に衝撃力が作用しても、コロ溝に損傷を生じる
ことなく、ズーム操作中像振れのない画像を得ることの
できるズームレンズを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、請求項1に示した本発明はズームレンズを保持す
る移動環に設けた光軸方向の少なくとも3列以上のコロ
列を、固定鏡筒に設けたコロ溝に係合して該移動環を光
軸方向に移動させるズームレンズにおいて、該コロ列の
うち少なくとも1つのコロを弾性部材を介して移動環に
突設するものである。また、請求項2に示した本発明は
該コロ溝の両側と所定のクリアランスを持つと同時に該
コロ列のスライド面と係合しないような突起部材を、該
弾性部材介装のコロの近傍に配置したものである。
めに、請求項1に示した本発明はズームレンズを保持す
る移動環に設けた光軸方向の少なくとも3列以上のコロ
列を、固定鏡筒に設けたコロ溝に係合して該移動環を光
軸方向に移動させるズームレンズにおいて、該コロ列の
うち少なくとも1つのコロを弾性部材を介して移動環に
突設するものである。また、請求項2に示した本発明は
該コロ溝の両側と所定のクリアランスを持つと同時に該
コロ列のスライド面と係合しないような突起部材を、該
弾性部材介装のコロの近傍に配置したものである。
【0007】
【作用】以上の構成の請求項1に示した発明のズームレ
ンズは、コロがコロ溝に衝撃を与えた時、弾性部材が弾
性変位し、衝撃力を吸収してコロ溝に作用する衝撃力が
低減する。また、請求項2に示した発明のズームレンズ
は、衝撃時に衝撃の勢いで突起部材がコロスライド面以
外の面に当接し、コロスライド面に代わり衝撃を受け止
めるので、コロスライド面に作用する衝撃力を低減す
る。この時に生じるコロ溝の損傷はコロスライド面でな
いため、通常のズーム操作には何ら影響を与えることは
ない。その結果、コロ溝に損傷を生じることなく、ズー
ム操作中像ぶれのない画像と良好なズーム操作感を保つ
ことができる。
ンズは、コロがコロ溝に衝撃を与えた時、弾性部材が弾
性変位し、衝撃力を吸収してコロ溝に作用する衝撃力が
低減する。また、請求項2に示した発明のズームレンズ
は、衝撃時に衝撃の勢いで突起部材がコロスライド面以
外の面に当接し、コロスライド面に代わり衝撃を受け止
めるので、コロスライド面に作用する衝撃力を低減す
る。この時に生じるコロ溝の損傷はコロスライド面でな
いため、通常のズーム操作には何ら影響を与えることは
ない。その結果、コロ溝に損傷を生じることなく、ズー
ム操作中像ぶれのない画像と良好なズーム操作感を保つ
ことができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図5に
基づいて説明する。図1は本実施例のズームレンズの縦
断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3はコロ列−
コロ溝係合構造の拡大平面図、図4は図3のB−B線断
面図、図5はC−C線断面図である。図において、11
は固定鏡筒としてのレンズ鏡筒で、その内周面には光軸
方向に3箇所にコロ溝11a,11bが前後にそれぞれ
形成されている。12はバリエータレンズ群L1を支持
する前部移動環、13はコンペンセータレンズ群L2を
支持する後部移動環である。そして、該前部移動環12
及び後部移動環13には、その外周面に3箇所にほぼ等
間隔で光軸方向のコロ列14及び15がそれぞれ配置さ
れ、該コロ列14及び15はレンズ鏡筒11のコロ溝1
1a及び11bにそれぞれ係合しており、該コロ列14
及び15の一つと光軸対称位置に駆動用コロ16及び1
7がそれぞれ突設され、駆動用コロ16及び17は後記
するカム筒18の外周面に設けたカム溝18a及び18
bにそれぞれ係合している。該カム筒18は前記レンズ
鏡筒11内の下部に両端をベアリング19で回転可能に
支持され、その回転中心上に設けた図示されない操作棒
を用いた手動操作、あるいは図示されないズームデマン
ドを用いた電動駆動により回転されるようになってい
る。
基づいて説明する。図1は本実施例のズームレンズの縦
断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3はコロ列−
コロ溝係合構造の拡大平面図、図4は図3のB−B線断
面図、図5はC−C線断面図である。図において、11
は固定鏡筒としてのレンズ鏡筒で、その内周面には光軸
方向に3箇所にコロ溝11a,11bが前後にそれぞれ
形成されている。12はバリエータレンズ群L1を支持
する前部移動環、13はコンペンセータレンズ群L2を
支持する後部移動環である。そして、該前部移動環12
及び後部移動環13には、その外周面に3箇所にほぼ等
間隔で光軸方向のコロ列14及び15がそれぞれ配置さ
れ、該コロ列14及び15はレンズ鏡筒11のコロ溝1
1a及び11bにそれぞれ係合しており、該コロ列14
及び15の一つと光軸対称位置に駆動用コロ16及び1
7がそれぞれ突設され、駆動用コロ16及び17は後記
するカム筒18の外周面に設けたカム溝18a及び18
bにそれぞれ係合している。該カム筒18は前記レンズ
鏡筒11内の下部に両端をベアリング19で回転可能に
支持され、その回転中心上に設けた図示されない操作棒
を用いた手動操作、あるいは図示されないズームデマン
ドを用いた電動駆動により回転されるようになってい
る。
【0009】さらに、コロ列−コロ溝の係合部構造につ
いて、図3ないし図5を用いて詳細に説明する。ただ
し、前部移動環12の各コロ列14及び後部移動環13
の各コロ列15とも同じであるので、前部移動環12の
コロ列14の一つについて説明する。コロ列14は光軸
方向に並んだコロ14a,14b,14c,14dの4
つのコロから構成されている。その中のコロ14aにつ
いては、前部移動環12の外周面にビス24により取り
付けた弾性部材である板ばね23に突設したコロ軸20
に、環状スペーサ21を介してビス22で支持されてお
り、かつレンズ鏡筒11のコロ溝11aの右側の溝面と
当接している。その他のコロ14b,14c,14dは
外周面に直接突設したコロ軸20に同様に支持され、コ
ロ14b,14cはコロ溝11aの右側溝面とはわずか
な隙間を隔てて係合し、コロ14dはコロ溝11aの左
側溝面とはわずかな隙間を隔てて係合している。また、
コロ14aとコロ14bとの間でコロ14aの近傍に、
耐衝撃用の突起部材25がレンズ鏡筒11のコロ溝11
aの両側溝面に対して所定のクリアランスを設けかつコ
ロ列14のスライド面(図4におけるコロ溝11aの上
部)と係合しない位置(図4におけるコロ溝11aの下
部)になるように外周面に取り付けられ、通常のズーム
操作中はコロ溝11aの溝面に当接しないようになって
いる。
いて、図3ないし図5を用いて詳細に説明する。ただ
し、前部移動環12の各コロ列14及び後部移動環13
の各コロ列15とも同じであるので、前部移動環12の
コロ列14の一つについて説明する。コロ列14は光軸
方向に並んだコロ14a,14b,14c,14dの4
つのコロから構成されている。その中のコロ14aにつ
いては、前部移動環12の外周面にビス24により取り
付けた弾性部材である板ばね23に突設したコロ軸20
に、環状スペーサ21を介してビス22で支持されてお
り、かつレンズ鏡筒11のコロ溝11aの右側の溝面と
当接している。その他のコロ14b,14c,14dは
外周面に直接突設したコロ軸20に同様に支持され、コ
ロ14b,14cはコロ溝11aの右側溝面とはわずか
な隙間を隔てて係合し、コロ14dはコロ溝11aの左
側溝面とはわずかな隙間を隔てて係合している。また、
コロ14aとコロ14bとの間でコロ14aの近傍に、
耐衝撃用の突起部材25がレンズ鏡筒11のコロ溝11
aの両側溝面に対して所定のクリアランスを設けかつコ
ロ列14のスライド面(図4におけるコロ溝11aの上
部)と係合しない位置(図4におけるコロ溝11aの下
部)になるように外周面に取り付けられ、通常のズーム
操作中はコロ溝11aの溝面に当接しないようになって
いる。
【0010】以上の構成の本実施例において、撮影者が
ズーム操作する際には、カム筒18を操作棒あるいはズ
ームデマンドにより回転させると、カム筒18のカム溝
18a,18bにそれぞれ係合する駆動用コロ16,1
7はカム溝の所定のズーム軌跡に沿って光軸方向に直線
移動され、前部移動環12及び後部移動環13はレンズ
鏡筒11のコロ溝11a及び11bにそれぞれ案内され
ながら光軸上を移動し、レンズの変倍が行われる。
ズーム操作する際には、カム筒18を操作棒あるいはズ
ームデマンドにより回転させると、カム筒18のカム溝
18a,18bにそれぞれ係合する駆動用コロ16,1
7はカム溝の所定のズーム軌跡に沿って光軸方向に直線
移動され、前部移動環12及び後部移動環13はレンズ
鏡筒11のコロ溝11a及び11bにそれぞれ案内され
ながら光軸上を移動し、レンズの変倍が行われる。
【0011】そして、レンズ群L1またはL2が光軸方
向にテレ端あるいはワイド端まで高速移動させると、端
部でレンズ群は急停止するとともに大きな慣性力が働
き、コロ14aはレンズ鏡筒11のコロ溝11aに対し
て図4に示すF方向に衝撃を与える。ところが、コロ1
4aはコロ溝11aはF方向へ衝撃的に変位しようとす
るが、コロ14aを支える板ばね23はビス24を支点
に衝撃とは反対方向へ弾性変位する。従って、コロ14
aが与える衝撃力を板ばねの弾性変形が吸収することに
より、コロ溝11aに生じる打痕等の損傷を防ぐことが
できる。そして、板ばね23は弾性変形後に所定の位置
へ復元するが、板ばねの弾性域にも限界があるため、非
常に大きい衝撃力に対しては吸収しきれない。
向にテレ端あるいはワイド端まで高速移動させると、端
部でレンズ群は急停止するとともに大きな慣性力が働
き、コロ14aはレンズ鏡筒11のコロ溝11aに対し
て図4に示すF方向に衝撃を与える。ところが、コロ1
4aはコロ溝11aはF方向へ衝撃的に変位しようとす
るが、コロ14aを支える板ばね23はビス24を支点
に衝撃とは反対方向へ弾性変位する。従って、コロ14
aが与える衝撃力を板ばねの弾性変形が吸収することに
より、コロ溝11aに生じる打痕等の損傷を防ぐことが
できる。そして、板ばね23は弾性変形後に所定の位置
へ復元するが、板ばねの弾性域にも限界があるため、非
常に大きい衝撃力に対しては吸収しきれない。
【0012】そこで、F方向に移動環12の衝撃が作用
する時、板ばね23が所定量弾性変形すると同時に突起
部材25がコロ溝11aに当接する。そうすると、突起
部材25の衝撃力はコロ溝11aの非スライド面で受け
ることにより、コロ溝のスライド面にかかる衝撃を低減
すると同時に、板ばね23に作用する衝撃力を所定値以
下に抑えることができる。この時、コロ溝11aに打痕
等の損傷を与える可能性はあるが、コロ列14のスライ
ド面でないため、通常のズーム操作時は何ら問題はな
い。
する時、板ばね23が所定量弾性変形すると同時に突起
部材25がコロ溝11aに当接する。そうすると、突起
部材25の衝撃力はコロ溝11aの非スライド面で受け
ることにより、コロ溝のスライド面にかかる衝撃を低減
すると同時に、板ばね23に作用する衝撃力を所定値以
下に抑えることができる。この時、コロ溝11aに打痕
等の損傷を与える可能性はあるが、コロ列14のスライ
ド面でないため、通常のズーム操作時は何ら問題はな
い。
【0013】そして、耐衝撃用の突起部材25と、弾性
部材である板ばね23を介して移動環12に設けたコロ
14aは一対で用いられるのが好ましい。また、突起部
材25は図示のような円筒形でなくとも衝撃を受けられ
るものであればよい。なおまた、本実施例では突起部材
と弾性変形するコロを一つのコロ列に一つしか設けなか
ったが、複数個設けてもよい。さらに、このようなコロ
列−コロ溝の係合部構造はバリエータに限らず、コンペ
ンセータも含め、全てのコロ列−コロ溝の係合部構造に
採用してもよい。
部材である板ばね23を介して移動環12に設けたコロ
14aは一対で用いられるのが好ましい。また、突起部
材25は図示のような円筒形でなくとも衝撃を受けられ
るものであればよい。なおまた、本実施例では突起部材
と弾性変形するコロを一つのコロ列に一つしか設けなか
ったが、複数個設けてもよい。さらに、このようなコロ
列−コロ溝の係合部構造はバリエータに限らず、コンペ
ンセータも含め、全てのコロ列−コロ溝の係合部構造に
採用してもよい。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に示した本
発明は、固定鏡筒に設けたコロ溝に係合する移動環に設
けたコロ列の中で少なくとも1つのコロを弾性部材を介
して突設することにより、コロがコロ溝に衝撃を与える
場合にもコロ溝のコロスライド面に作用する衝撃力を低
減できる。また、請求項2に示した本発明は、コロ溝の
両側と所定のクリアランスを持つと同時に該コロ列のス
ライド面と係合しないような突起部材を、該弾性部材介
装のコロの近傍に配置することにより、衝撃時に衝撃の
勢いで突起部材がコロスライド面以外で衝撃を受けるの
で、コロスライド面に作用する衝撃力を低減し、かつコ
ロスライド面での損傷を防ぎ、ズーム操作中像ぶれのな
い安定した画像と良好なズーム操作感を保つことができ
る。
発明は、固定鏡筒に設けたコロ溝に係合する移動環に設
けたコロ列の中で少なくとも1つのコロを弾性部材を介
して突設することにより、コロがコロ溝に衝撃を与える
場合にもコロ溝のコロスライド面に作用する衝撃力を低
減できる。また、請求項2に示した本発明は、コロ溝の
両側と所定のクリアランスを持つと同時に該コロ列のス
ライド面と係合しないような突起部材を、該弾性部材介
装のコロの近傍に配置することにより、衝撃時に衝撃の
勢いで突起部材がコロスライド面以外で衝撃を受けるの
で、コロスライド面に作用する衝撃力を低減し、かつコ
ロスライド面での損傷を防ぎ、ズーム操作中像ぶれのな
い安定した画像と良好なズーム操作感を保つことができ
る。
【図1】本発明に係る一実施例のズームレンズの要部縦
断面図である。
断面図である。
【図2】図1のA=A線横断面図である。
【図3】そのコロ列−コロ溝係合部構造の平面図であ
る。
る。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】図3のC−C線断面図である。
【図6】従来例のズームレンズにおけるコロ列−コロ溝
係合部構造の平面図である。
係合部構造の平面図である。
【図7】図6のD−D線断面図である。
L1・・バリエータレンズ群、L2・・コンペンセータ
レンズ群、11・・レンズ鏡筒(固定鏡筒)、11a,
11b・・コロ溝、12・・前部移動環、13・・後部
移動環、14,15・・コロ列、14a,14b,14
c,14d・・コロ、16,17・・駆動用コロ、18
・・カム筒、18a,18b・・カム溝、19・・ベア
リング、20・・コロ軸、21・・環状スペーサ、23
・・板ばね、25・・突起部材。
レンズ群、11・・レンズ鏡筒(固定鏡筒)、11a,
11b・・コロ溝、12・・前部移動環、13・・後部
移動環、14,15・・コロ列、14a,14b,14
c,14d・・コロ、16,17・・駆動用コロ、18
・・カム筒、18a,18b・・カム溝、19・・ベア
リング、20・・コロ軸、21・・環状スペーサ、23
・・板ばね、25・・突起部材。
Claims (2)
- 【請求項1】 ズームレンズを保持する移動環に設けた
光軸方向の少なくとも3列以上のコロ列を、固定鏡筒に
設けたコロ溝に係合して該移動環を光軸方向に移動させ
るズームレンズにおいて、該コロ列のうち少なくとも1
つのコロを弾性部材を介して該移動環に突設することを
特徴とするズームレンズ。 - 【請求項2】 該コロ溝の両側と所定のクリアランスを
持つと同時に該コロ列のスライド面と係合しないような
突起部材を、該弾性部材介装のコロの近傍に配置したこ
とを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32118594A JPH08160277A (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | ズームレンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32118594A JPH08160277A (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | ズームレンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08160277A true JPH08160277A (ja) | 1996-06-21 |
Family
ID=18129740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32118594A Pending JPH08160277A (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | ズームレンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08160277A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7515360B2 (en) | 2005-11-22 | 2009-04-07 | Olympus Corporation | Lens barrel and lens barrel system |
JP2009217013A (ja) * | 2008-03-11 | 2009-09-24 | Canon Inc | レンズ鏡筒および撮影装置 |
JP2011221552A (ja) * | 2011-07-04 | 2011-11-04 | Olympus Corp | レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒システム |
JP2019086608A (ja) * | 2017-11-06 | 2019-06-06 | キヤノン株式会社 | 光学装置 |
CN111045183A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-04-21 | Oppo广东移动通信有限公司 | 变焦镜头、成像模组和电子设备 |
-
1994
- 1994-12-01 JP JP32118594A patent/JPH08160277A/ja active Pending
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