JPH08160246A - ファイバ融着延伸型偏波ビームスプリッタ - Google Patents

ファイバ融着延伸型偏波ビームスプリッタ

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JPH08160246A
JPH08160246A JP30359494A JP30359494A JPH08160246A JP H08160246 A JPH08160246 A JP H08160246A JP 30359494 A JP30359494 A JP 30359494A JP 30359494 A JP30359494 A JP 30359494A JP H08160246 A JPH08160246 A JP H08160246A
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JP
Japan
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polarization
beam splitter
optical fiber
stretched
wavelength
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JP30359494A
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Inventor
Hiroyuki Sasaki
弘之 佐々木
Yoshitaka Onozawa
良孝 小野沢
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Japan Aviation Electronics Industry Ltd
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Japan Aviation Electronics Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 波長依存性の低いファイバ融着型偏波ビーム
スプリッタを得る。 【構成】 偏波面保存ファイバを接触させて配置し、両
側から一部分を加熱し、加熱した部分を融着させ、融着
部分に張力を与えて延伸させてファイバ融着延伸型偏波
ビームスプリッタを得る製造方法において、融着延伸時
のファイバの状態を粘性の高い半融解状態に設定し、融
着延伸部分の光ファイバ内部の残留応力を高めて複屈折
を高め、低波長依存性を持つファイバ融着延伸型偏波ビ
ームスプリッタを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は例えば光ファイバ中の
障害点検出装置のビームスプリッタ等にして利用するこ
とができるファイバ融着延伸型偏波ビームスプリッタに
関する。
【0002】
【従来の技術】直交する偏波面を持つX偏光とY偏光を
分離する手段として一般にはバルク型偏波ビームスプリ
ッタがよく知られている。図8にバルク型偏波ビームス
プリッタを用いた光ファイバ障害点検出装置の概略の構
成を示す。このようなバルク型偏波ビームスプリッタで
はレーザ発振器1、バルク型偏波ビームスプリッタ2、
集光レンズ3、被測定ファイバ4、受光器5を何らかの
方法(例えば接着剤)で固定しなくてはならないが、こ
の固定方法は通常、温度変化あるいは経時変化するた
め、偏波ビームスプリッタとしての性能も変動する不都
合がある。
【0003】このようなことから、光ファイバを素材と
した偏波ビームスプリッタが例えば電子通信学会技報V
OL.85,NO.18(P19〜24)で提案されて
いる。この論文では2本の偏波面保存光ファイバを相互
に融着延伸し、その融着延伸量を通常の光分岐器を作る
場合より大きく採ることにより偏波ビームスプリット特
性が得られることが報告されている。
【0004】図9にこの論文で提案された光ファイバ融
着延伸型偏波ビームスプリッタの構造を示す。光ファイ
バOPF1 とOPF2 は図10に断面構造を示すよう
に、クラッド10内にコア11を挟んで180°対向す
る位置に応力付与部12を具備した偏波面保存型光ファ
イバが用いられる。応力付与部12を結ぶ線が平行な姿
勢に配置した状態で光ファイバOPF1 とOPF2 の一
部を加熱し、側縁を接触させて融着させる。この融着部
分を延伸させて所望の偏波ビームスプリット特性を得た
としている。
【0005】つまり、偏波ビームスプリット特性とはア
ームAからX軸方向とY軸方向に偏波面を持つ光EX
Y を入射すると、アームCからY軸方向に偏波面を持
つ光EY (以下y偏波光と称す)が得られ、アームDか
らX軸方向に偏波面を持つ光EX (以下x偏波光と称
す)が得られる特性を指す。この論文の執筆者が試作し
た結果を図11と図12に示す。図11は融着延伸量を
9mmとした場合の分岐比波長特性を示す。図12は融
着延伸量を20mmとした場合の分岐比波長特性を示
す。
【0006】分岐比波長特性とは例えばアームAから入
射する光の波長を0.8〜1.5μmまで変化させた場
合に、アームC又はアームDから出射される偏波光の強
度の変化、つまりアームAとC又はAとDの間の分岐比
の変化を指す。図中実線はx偏波光の強度、破線はy偏
波光の強度を示す。図11の例ではx偏波光とy偏波光
が変化する位相の差が近接している。このことから、x
偏波光とy偏波光を充分分離して取出すことができない
ことを示している。
【0007】図12では長波長側に近ずく程、x偏波光
とy偏波光の位相が全く逆位相の関係となり、例えば
1.4μmの波長ではy偏波光に関しては分岐比がほぼ
100%、x偏波光に関しては分岐比がほぼ0%とな
り、y偏波光だけを取出すことができる特性を示してい
る。尚、このとき、他方のアームではx偏波光だけが取
出せる状態にある。
【0008】図12に示した測定結果から明らかなよう
に、融着延伸量を長く採り、且つ光の波長を或る波長に
限定すれば偏波ビームスプリッタとして実用できること
が確認された。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図12に示した分岐比
波長特性を持つ偏波ビームスプリッタを実用した場合、
ビームスプリット可能な光の波長が限られてしまう不都
合がある。また、図12に示した特性から明らかなよう
に、波長の変化に対して、分岐比が大きく変化する特性
(以下この特性を波長依存法と称することにする)を呈
している。この結果、波長を限定して実用したとして
も、波長がわずかでも変化すると、その波長変化により
分岐比が大きく変動するため、分離したx偏波光及びy
偏波光の強度も変動するため、例えば図8に示した光フ
ァイバ障害点検出装置に利用したとすると、その障害点
の測定に支障を示す欠点もある。
【0010】波長依存性を低減することを目的とした報
告が2nd Workshop on Optical
SensorsにおけるWOFS2−13でなされて
いる。この論文では使用する偏波面保存光ファイバの応
力複屈折を大きくするか、又は応力付与部12とクラッ
ド10の屈折率差を大きくすることにより光ファイバ融
着延伸型ビームスプリッタの波長依存性を低減できるこ
とが報告されている。
【0011】然し乍ら、この論文で報告された方法によ
って波長依存性を低減したとしても、どの程度低減され
たかについては、何も記述されていない。そこで本発明
者がこの論文で報告されている方法を用いて偏波ビーム
スプリッタを試作して、その低減効果を確認した。図1
2に示した前出の論文で報告されている分岐比波長特性
の周期Tが120nmであるのに対し、本発明者が後者
論文で提案された方法の最良な条件で試作したところ、
分岐比が変化する周期Tが200nmに改善された。つ
まり、現状で複屈折率Bが最も高い(B=4.4×10
-4 )偏波面保存ファイバを用いて試作を行なった、そ
の結果が、結合比波長特性の周期Tが200nmに改善
された程度であり、依然として波長依存性が高いと言え
る。
【0012】この発明の目的は実用上支障のない程度に
波長依存性を低減することができる光ファイバ融着延伸
型偏波ビームスプリッタと、その製造方法を提案するも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明による光ファイ
バ融着延伸型偏波ビームスプリッタの製造方法は光ファ
イバの従来の融解温度より低い温度で偏波面保存ファイ
バを加熱し、側縁の一部を融着させると共に、粘性の高
い状態で延伸を実行し、融着部分の内部応力を高めるよ
うに製造することを特徴とするものである。
【0014】この発明では更に、融着延伸を実行する過
程において、一方の光ファイバの一端からY軸偏波光を
入射させ、光ファイバの他端側の双方に分岐比測定器を
接続し、分岐比の変化を監視しながら融着延伸を実行す
る。融着部分が延伸する過程において、偏波光を入射し
たファイバ以外のファイバから入射した偏波光の100
%に近い偏波光が出射された時点で延伸を停止させる。
【0015】このようにして作られたファイバ融着延伸
型偏波ビームスプリッタの特徴とする特性は分岐比10
0:0(%)を実現した波長より短波長側では分岐比が
変化しない平坦な特性を呈し、更に、その波長の長波長
側では充分に長い波長の周期を持つ。従って波長の変化
に対して分岐比の変化は緩やかになり、波長依存性を充
分に低減することができる。
【0016】この発明によるファイバ融着延伸型偏波ビ
ームスプリッタの特徴とする構成は延伸部分の延伸量が
分岐比が100:0(%)を実現した光の波長の約60
00倍以下の寸法になっている点である。因みに先に発
表された論文で報告された光ファイバ融着延伸型偏波ビ
ームスプリッタでは延伸量(20mm)は分岐比10
0:0(%)を実現する波長(1.4μm)の約14×
103 倍強となっている。
【0017】この発明のように短かい延伸量で所定の偏
波分離特性を得ることができると言うことは、融着延伸
部分の内部応力の高まりから、この部分の複屈折が高め
られていることを意味し、融着延伸部分の複屈折の高ま
りによって、周波数依存性の低い偏波分離特性が得られ
ることとなる。これは、論文(後者)で提案されている
光ファイバ自体の複屈折が高い光ファイバを用いる方法
よりも、さらに低い偏波分離特性が得られる。
【0018】
【実施例】図1にこの発明の製造方法を説明するための
図を示す。図1に示す光ファイバ融着延伸装置は「特開
平5−307128号公報」に開示されたものと全く同
じ構成となっている。この実施例では2本の偏波面保存
ファイバを融着延伸する場合について説明する。2本の
偏波面保存ファイバ(以下では単に光ファイバと称する
ことにする)OPF1 とOPF2 は平行して配置され、
一端側が固定クランプ14で固定され、他端側が延伸機
13に支持される。延伸機13はモータ15で光ファイ
バOPF1 とOPF2 に延伸力を与える。光ファイバO
PF1 とOPF2 は予め光源19から単一偏波光が与え
られ、その透過光の偏波軸方向を計測して応力付与部1
2(図10参照)の配列方向を特定し、2本の光ファイ
バOPF1 とOPF2 の応力付与部12の配列方向を平
行する姿勢に揃える。
【0019】光源19はX軸偏波光又はY軸偏波光を一
方の光ファイバ、図の例ではOPF 1 の一方の端部に入
射する。光ファイバOPF1 とOPF2 の他方の端部に
は光検出器21と22が光結合されて配置され、その光
検出信号が分岐比測定器23に入力され、融着部分の分
岐比を測定できるように構成される。光ファイバOPF
1 とOPF2 の融着予定位置と対向して加熱手段16と
17が配置される。加熱手段16と17は例えばガスバ
ーナ或は電気加熱ヒータ等を用いることができる。図の
例ではガスバーナを用いた場合を示す。加熱手段16と
17は図2に示すように移動ステージ18に搭載され、
制御器24の制御によって光ファイバOPF1 とOPF
2 に向って近ずく方向及び離れる方向に移動操作され
る。つまり、当初、加熱手段16と17は光ファイバO
PF1 とOPF2から離れた位置に配置される。融着の
開始操作と共に、加熱手段16と17は光ファイバOP
1 とOPF2 に近ずく方向に移動を始める。加熱手段
16と17をガスバーナとした場合、ガスバーナに与え
るガスの流量を一定値に維持し、火力、即ち温度を一定
値に維持する。制御器24には予めガスバーナの炎の先
端と光ファイバOPF1 とOPF2 の間が最も近ずく寸
法を設定する。
【0020】光ファイバOPF1 とOPF2 を完全融解
に近い状態(粘度が充分低く抵抗なく延伸できる状態)
に融解する場合は炎の先端と光ファイバOPF1 及びO
PF 2 との間の最接近距離は2mmであった。従来の技
術の項で説明した試作はこの距離に設定した。これに対
し、この発明では炎の先端と光ファイバOPF1 ,OP
2 その間の最接近距離を2.3mmに設定した。最接
近距離をわずかに離すことにより、光ファイバOPF1
とOPF2 は完全融解に近い状態に到らずに、半融解状
態(粘度が高い状態)で光ファイバOPF1 とOPF2
は融着し、その半融解状態で延伸機13の張力によって
延伸される。炎が最も近ずく位置で加熱手段16と17
は約1秒程度静止し、その静止時間の経過後、再び光フ
ァイバOPF1 とOPF 2 から離れる方向に移動させ、
炎の熱の影響が無い位置まで移動して停止する。
【0021】炎の最接近距離はガスバーナの温度が(ガ
ス供給量を絞ることにより)低くなれば近ずく方向に変
えなければならない。また最接近位置での静止時間を長
く採る場合には、最接近距離を離す方向に変える必要が
ある。 実施例1 ノズル径が0.5mmφのガスバーナから1分間に10
ccのガスを流出させて点火し約5mmφの炎を形成し
た。この炎を1秒間に1cmの速度で光ファイバOPF
1 ,OPF2 の両側に近ずけ最接近距離2mmの位置で
停止させた。0.8秒間経過した時点で炎を再び1秒に
つき1cmの速度で移動させ、光ファイバOPF1 ,O
PF2 から引き離した。
【0022】炎が光ファイバOPF1 ,OPF2 に最も
接近している状態で、光ファイバOPF1 とOPF2
その加熱位置で相互に融着し、延伸機13の張力によっ
て延伸される。延伸中に分岐比測定器23で分岐比を測
定し、光源19から光ファイバOPF1 に入射した例え
ばY偏波光が他方の光ファイバOPF2 に100%乃至
はこれに近い状態に分岐した状態を検出する。入射した
光ファイバとは異なる他の光ファイバに偏波光が100
%乃至はこれに近い状態に分岐した状態が初回目で制御
器24に検出信号を与え、延伸機13の延伸動作を停止
させた。このときの延伸量は7mm、光源19から入射
したy偏波光の波長λ1 は1.55μmであった。従っ
て延伸量は波長の約4500倍程度になっている。
【0023】このようにして作られた光ファイバ融着延
伸型偏波ビームスプリッタの分岐比特性を図3に示す。
図3に示す点線はY偏波光の分岐特性を示す。光源19
から波長λ1 のY偏波光を光ファイバOPF1 に与えそ
のY偏波光が光ファイバOPF2 に100%近く分岐し
た状態を示す。このとき、光源19からX偏波光を光フ
ァイバOPF1 に入射すると、光ファイバOPF2 から
はX偏波光は全く出射されない。つまり、この状態では
X偏波光は入射した光ファイバと同じ光ファイバOPF
1 の端部から出射され偏波ビームスプリット特性を呈す
る。
【0024】この分岐比特性の特徴は融着延伸時に分岐
比測定のために光源19から与えた偏波光の波長λ1
分岐比が100:0(%)を実現する点と、その波長λ
1 より短波長側で分岐比が一定値に収斂する点と、Y偏
波光又はX偏波光の何れか一方の分岐比が短波長側の収
斂値から長波長側に向ってなだらかに変化する点であ
る。このなだらかに変化する特性部分を利用することに
より、波長依存性を充分低くすることができる。分岐比
特性の波長依存性が低いことから、この実施例で作られ
たビームスプリッタの融着延伸の融着部分の内部応力が
高められて複屈折が高められたものと考えられる。つま
り、融着延伸部分の断面は図4に示すように、クラッド
10と応力付与部12の形状が大きく楕円化されている
ものと見ることができる。クラッド10及び応力付与部
12の断面形状が大きく楕円化されることによりクラッ
ド内の複屈折が高められ、これにより図3に示したよう
な分岐特性が得られたものと考えることができる。 実施例2 ノズル径が0.5mmφのガスバーナから1分間に10
ccのガスを流出させて点火し、約5mmφの炎を形成
した。この炎を1秒間1cmの速度で光ファイバOPF
1 ,OPF2 の両側に近ずけ、最接近距離2.3mmの
位置で停止させた。
【0025】1秒間経過した時点で炎を再び1秒につき
1cmの速度で移動させ、光ファイバOPF1 ,OPF
2 から引き離した。炎が光ファイバOPF1 ,OPF2
に最も接近している状態で、光ファイバOPF1 とOP
2 はその加熱位置で相互に融着し、延伸機13の張力
によって延伸される。延伸中に分岐比測定器23で分岐
比を測定し、光源19から光ファイバOPF1 に入射し
た例えばY偏波光が他方の光ファイバOPF2 に100
%乃至はこれに近い状態に分岐した1回目の状態を検出
し、その時点で延伸を停止させる。このときの延伸量は
8mmであった。光源19から入射したY偏波光の波長
λ1 が1.55μmであったから、延伸量は分岐比10
0:0(%)を実現した波長λ1 の約5200倍程度に
なっている。この条件で製造したビームスプリッタも図
3に示した分岐比特性を示した。
【0026】ここでガスバーナの炎の条件を上述の実施
例と同一に揃え、最接近距離と、静止時間と、延伸の長
さを変えた比較例を示す。 比較例1 最接近距離を2mm、静止時間を1秒、延伸の長さを分
岐比が100:0%を2回目に示した時点で延伸を停止
させた。このようにして得られた分岐器の分岐比特性を
図5に示す。この製造条件を採った場合には延伸中に分
岐比の測定に用いた偏波光の波長λ1 より短波長側にお
いて分岐比が一旦0:100(%)に逆転し、再び10
0:0(%)に戻る特性を呈する。結局、延伸中に分岐
比が何回反転したかを計数することにより、波長λ1
り短波長側の分岐比の変動回数を規定することができ
る。然も、この比較例では最接近距離を2mm、静止時
間を1秒としたから、光ファイバOPF1 とOPF2
充分加熱され、完全融解状態に近ずく、この結果延伸に
際しては融着部分は何等抵抗なく、従って内部応力が高
められることなく延伸されるものと考えられる。このこ
とは図5に示す分岐特性がよく物語っている。つまり図
5に示した分岐比特性は波長依存性が高いことが解る。
このことは光ファイバOPF1 ,OPF2 の特に融着部
分の複屈折が上述した実施例で得られたビームスプリッ
タの複屈折より低いことを意味し、低い複屈折で短い延
伸量ではX偏波とY偏波の位相が近いため、ビームスプ
リット特性は得られないことが解る。 比較例2 最接近距離2.3mm、静止時間1.2秒、延伸の長さ
を分岐比が100:0(%)を3回目に示した時点で延
伸を停止させた。このようにして得られたビームスプリ
ッタの分岐特性を図6に示す。この製造条件を採った場
合も、融着部分は充分加熱され完全融解状態に近い状態
まで融解が進むから、延伸時に発生する応力は小さい。
つまり小さい力で延伸されるから、融着部分の内部応力
は高められることがなく、複屈折は高められることがな
いから、分岐比特性の周波数依存性が高いものしか得ら
れない。
【0027】上述した実施例1と2では光ファイバを2
本とした場合を説明したが、図7に示すように、3本の
偏波面保存ファイバを融着して偏波ビームスプリッタを
作ることもできる。このように3本の光ファイバを融着
させる場合は、例えば中央の光ファイバOPF2 の一端
に単一偏波光を与え、この偏波光が他の2本の内の1本
又は双方の光ファイバに100%近く分岐した状態で延
伸を停止させれば図3と同様の分岐特性を得ることがで
きる。
【0028】
【発明の効果】上述したように、この発明によるファイ
バ融着延伸型偏波ビームスプリッタの製造方法によれ
ば、分岐比特性の周波数依存性が低いファイバ融着延伸
型偏波ビームスプリッタを得ることができる。また、周
波数依存性の低いファイバ融着延伸型偏波ビームスプリ
ッタを得ることができることにより、例えば被測定光の
波長が多少ゆらいでも、その波長のゆらぎが光量の変化
として現れない。よって測定精度の高い光測定器を実現
できる実益が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるファイバ融着延伸型偏波ビーム
スプリッタの製造方法を説明するための図。
【図2】図1に示した製造方法の要部の構造を説明する
ための正面図。
【図3】この発明による製造方法によって作られたファ
イバ融着延伸型偏波ビームスプリッタの分岐比特性を示
す特性曲線図。
【図4】この発明による製造方法で製造したファイバ融
着延伸型偏波ビームスプリッタの融着部分の断面構造を
説明するための断面図。
【図5】この発明による製造方法とは異なる条件の比較
例で製造した場合のビームスプリッタの分岐比特性を示
す特性曲線図。
【図6】図5と同様の特性曲線図。
【図7】この発明によるファイバ融着延伸型偏波ビーム
スプリッタの変形実施例を示す断面図。
【図8】偏波ビームスプリッタの実用例を説明するため
の図。
【図9】従来の技術を説明するための側面図。
【図10】偏波面保存ファイバの構造を説明するための
断面図。
【図11】従来の製造方法で得られる分岐比特性を説明
するための特性曲線図。
【図12】図11と同様の特性曲線図。
【符号の説明】 OPF1 ,OPF2 光ファイバ 13 延伸機 14 固定クランプ 15 モータ 16,17 加熱手段 18 移動ステージ 19 光源 21,22 光検出器 23 分岐比測定器 24 制御器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッド内において、コアを挟んで18
    0°対向する位置に応力付与部が配置された断面構造を
    持つ複数本の偏波面保存ファイバによって構成され、こ
    れら複数本の偏波面保存ファイバを互に隣接させ偏波面
    保存ファイバの互に対向する側縁の一部を融着させ、そ
    の溶着部分を軸線方向に延伸させて形成した一つのアー
    ムから互に直交する偏波面を持つ光を入射し、他のアー
    ムの中の2つのアームからそれぞれ一方の偏波面と他方
    の偏波面を持つ光をビームスプリットして取出すことが
    できるファイバ融着延伸型偏波ビームスプリッタにおい
    て、 上記溶着部分の延伸量をビームスプリットすべき光の波
    長の約6000倍以下に設定したことを特徴とするファ
    イバ融着延伸型偏波ビームスプリッタ。
  2. 【請求項2】 クラッド内において、コアを挟んで18
    0°対向する位置に応力付与部が配置された断面構造を
    持つ複数本の偏波面保存ファイバによって構成され、こ
    れら複数本の偏波面保存ファイバの互に対向する側縁の
    一部を融着させ、その融着部分を軸線方向に延伸させて
    形成した一つの入射側アームから互に直交する2つの偏
    波面を持つ光を入射し、出射側のアームの中の2つのア
    ームからそれぞれ一方の偏波面と、他方の偏波面を持つ
    光を分離して取出すことができるファイバ融着延伸型偏
    波ビームスプリッタにおいて、 ビームスプリットすべき光の波長より短波長側では周期
    的に分岐比が変動しない特性を有することを特徴とする
    ファイバ融着延伸型偏波ビームスプリッタ。
  3. 【請求項3】 円形断面形状を持つクラッド内におい
    て、コアを挟んで180°対向する位置に応力付与部が
    配置された断面構造を持つ複数本の偏波面保存ファイバ
    によって構成され、複数本の偏波面保存ファイバの互に
    対向する側縁の一部を加熱して融着させ、その溶着部分
    を軸線方向に延伸させて形成したファイバ融着延伸型偏
    波ビームスプリッタの製造方法において、 上記複数本の偏波面保存ファイバの双方に均等に張力を
    与えた状態で加熱温度を光ファイバの完全融解温度より
    低い温度で加熱し、半融解状態で延伸を実行して内部応
    力を高め、波長依存性の低い光ファイバ融着延伸型偏波
    ビームスプリッタを得ることを特徴とする光ファイバ融
    着延伸型偏波ビームスプリッタの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光ファイバ融着延伸型偏
    波ビームスプリッタの製造方法において、複数本の偏波
    面保存ファイバの一つの端部からY偏波光を入射し、複
    数本の偏波面保存ファイバの他方の端部のそれぞれに分
    岐比測定器を接続し、上記延伸の開始から入射したファ
    イバ以外のファイバの端部から入射した偏波光の100
    %近くの出射を観測する初回において、上記延伸を停止
    させることを特徴とするファイバ融着延伸型偏波ビーム
    スプリッタの製造方法。
JP30359494A 1994-12-07 1994-12-07 ファイバ融着延伸型偏波ビームスプリッタ Pending JPH08160246A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100786617B1 (ko) * 1999-05-31 2007-12-21 가부시키가이샤후지쿠라 편파 유지 광파이버 커플러의 제조 방법

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KR100786617B1 (ko) * 1999-05-31 2007-12-21 가부시키가이샤후지쿠라 편파 유지 광파이버 커플러의 제조 방법

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